JPH08256685A - ナチュラルチーズおよびその製造方法 - Google Patents

ナチュラルチーズおよびその製造方法

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JPH08256685A JP7067533A JP6753395A JPH08256685A JP H08256685 A JPH08256685 A JP H08256685A JP 7067533 A JP7067533 A JP 7067533A JP 6753395 A JP6753395 A JP 6753395A JP H08256685 A JPH08256685 A JP H08256685A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のナチュラルチーズが有する風味と全く
異なる新規な風味を有するナチュラルチーズを得る。 【構成】 セリン、グルタミン、プロリン、グリシン、
アラニンからなる甘味系の遊離アミノ酸を特定量含むナ
チュラルチーズ。また前記ナチュラルチーズを製造する
にあたり、チーズカードを酸素存在化で初期熟成させ
て、カビが育成した後、酸素欠乏下で一定期間熟成させ
ることからなるナチュラルチーズの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、甘味系の遊離アミノ酸
を多く含むナチュラルチーズおよびその製造方法に関す
る。本発明のナチュラルチーズは、酸素欠乏下で熟成さ
せたもので、従来のナチュラルチーズとは全く異なった
風味を有する嗜好性の高いチーズである。
【0002】日本では、ナチュラルチーズの消費量が増
加傾向にあり、最近、ナチュラルチーズの消費量がプロ
セスチーズを上回ったことが報告されている。その中で
もカマンベールチーズは、ビロードのような白カビに包
まれたチーズで、滑らかで口どけのよいクリーム状組織
とくせのない味を有し、特に消費量の増加傾向も高いチ
ーズである。カマンベールチーズは、フランススタイル
で、おおよそ次のような方法で製造されることが報告さ
れている。すなわち、原料乳を殺菌して冷却後スタータ
ーとレンネットを添加して乳を凝固させ、この凝固した
乳カードを切断し、切断したカードを一定時間保持した
後、フープに入れてカードとホエーを完全に分離し、P.
camemberti、あるいはP.candidumの胞子を含有する懸濁
液を表面に噴霧し、次に、食塩溶液に浸漬して加塩し、
温度14℃、相対湿度75%の乾燥室内で1〜2日間表面を
乾燥させ、そして熟成を温度14℃、相対湿度95%の熟成
室内で行う方法である[F.Kosikowski:Cheese and ferme
nted milk foods, second edition,p.342〜345(198
2)]。この方法で製造されたカマンベールチーズは、熟
成開始3日目からチーズの表面に白カビが発生し、10
日目を過ぎるころになると表面から熟成が進み、熟成さ
れた部分は硬いカード状から、ペースト状の組織に変化
する。さらに30〜40日間熟成すると、熟成したペー
スト状の部分は中心部まで進み、風味もカマンベールチ
ーズ独特のものになり、全般的にフラットな風味とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】カマンベールチーズ
は、フラットな風味を有するために多くの人に摂取され
やすいチーズの一種であるが、一方で新規な風味を有す
るナチュラルチーズが望まれている。本発明者らは、ナ
チュラルチーズの風味について種々検討した結果、ナチ
ュラルチーズを製造する熟成過程において、酸素欠乏状
態にすることにより、従来のナチュラルチーズとは全く
異なる風味を有するチーズを得ることができることを見
い出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発
明は、特有の風味を有するカビによって調製されるナチ
ュラルチーズを提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、固形分100
g あたり、セリン170mg以上、グルタミン220mg以
上、プロリン200mg以上、グリシン120mg以上、お
よびアラニン110mg以上の甘味系遊離アミノ酸を含有
することを特徴とするナチュラルチーズである。また、
本発明は、上記のチーズが、カビ系の表面熟成タイプの
ナチュラルチーズからなる。また、本発明は、上記のナ
チュラルチーズの製造にあたって、チーズの熟成中、酸
素欠乏下で熟成させることを特徴とするナチュラルチー
ズの製造方法である。また、本発明は、カビを成育させ
た後、酸素欠乏下で熟成させることを特徴とする上記の
ナチュラルチーズの製造方法である。また、本発明は、
チーズの熟成を開始して10日目以降のいずれかの時期
において、5日間以上酸素欠乏下で熟成させることを特
徴とする上記のナチュラルチーズの製造方法である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
新規な風味を有するナチュラルチーズは、乳を原料と
し、殺菌後、これにレンネットと乳酸菌スターターを添
加して凝固させ、カードを生成させた後、カードとホエ
ーを分離し、そしてカビの胞子を含有する懸濁液を噴霧
し、カードを、熟成する期間中に一定期間酸素欠乏下で
熟成させることによって製造されるものである。本発明
で用いる乳原料は、牛乳、山羊乳、羊乳等の乳であっ
て、脂肪率1.0〜3.0%に調整された乳が用いられ
る。この乳を常法に従って殺菌後、レンネットと乳酸菌
スターターを添加する。使用できる乳酸菌としては、ス
トレプトコッカス ラクチス(Streptococcus lacts)
スレプトコッカス クレモリス(S.cremoris)、ストレプ
トコッカス ダイアセチラクチス(S.diacetylactis) 、
ストレプトコッカス サーモフイラス(S.thermophilu
s)、ストレプトコッカス デュランス(S.durance) 、ス
トレプトコッカス フェカリス(S.faecalis)、ストレプ
トコッカス シトロボラス(S.citrovorus)、ストレプト
コッカス パラシトロボラス(S.paracitrovorus)、ロイ
コノストック シトロボラム(Leuconostoc citrovoru
m)、ロイコノストック デキストラニクム(L.dextranic
um) 、ロイコノストック クレモリス(L.cremoris)等を
挙げることができ、これらの乳酸菌の一種以上が用いら
れる。また、カビの胞子を形成する菌体としては、ペニ
シリュウムカゼイコラム(Penicililum caseicolum)、ペ
ニシリュウム カマンバーティ(P.camemberti)、ペニシ
リュウム ロックフォルティ(P.roqueforti)、ムコール
ラセモーサス(Mucor racemosus) 等を挙げることがて
きる。
【0006】上記のように乳にレンネットおよび乳酸菌
スターターを添加して乳を凝固させてカードが生成する
と、常法に従って、カードのカッテング、カードのモー
ルド充填後ホエーの排出、塩漬による風味付け、カビの
胞子を含有する懸濁液の噴霧、カードの熟成という工程
を経るが、本発明では、この熟成工程において、酸素欠
乏下で熟成を行うものである。熟成は、通常のナチュラ
ルチーズを製造する時と同様に、温度10〜20℃、湿
度75〜95%の雰囲気下で、チーズの種類によって異
なるが、30〜50日間程度行う。熟成を開始して10
日目位で、カビが成長し、飽和状態に達してマット(以
下カビマットという)が形成される。本発明では、この
カビマットが形成された以降、好ましくはカビマットが
形成されて2〜3日目以降において、酸素欠乏下で5日
間以上、好ましくは10日間以上30日間以内熟成す
る。
【0007】上記の熟成において、カマンベールチーズ
を例に挙げると、酸素の存在下で熟成している間は、熟
成が進行し、表面から内側に向かってペースト化が進む
が、酸素欠乏下で熟成を開始すると、カードのペースト
化は停止し、チーズの中心部は、カード状のまま変化し
ない。酸素欠乏下でさらに熟成すると、中心部のカード
は、柔軟性を増し、同時にペースト状の部分とカード状
の部分で甘味系の遊離アミノ酸量が増加する。上記のよ
うに酸素存在下で熟成すると、カードはペースト化さ
れ、酸素欠乏下で熟成すると、ペースト化が停止しカー
ド状として残るので、酸素存在下における熟成期間を変
化させることにより、ペースト化部分とカード状部分の
量を調整できる。また、このペースト化部分とカード状
部分の量の変化により、甘味系の遊離アミノ酸量も変化
するので、得られたナチュラルチーズの風味も異なるも
のとなる。尚、酸素欠乏下における熟成期間が5日間未
満では、甘味系の遊離アミノ酸が目的量まで増加せず、
風味も変化しないため、5日間以上酸素欠乏下で熟成さ
せることが好ましい。
【0008】上記のようにして得られたナチュラルチー
ズは、カビマットを形成し、内部のペースト化部分とカ
ード状部分は、固形分100g あたり、セリンで170
mg以上、グルタミンで220mg以上、プロリンで200
mg以上、グリシンで120mg以上、およびアラニンで1
10mg以上の甘味系の遊離アミノ酸量を含有するチーズ
になる。尚、上記の甘味系の遊離アミノ酸量の上限は、
酸素欠乏下で熟成させる期間によって変化するが、好ま
しい風味を得るには、固形分100g あたり、セリンで
400mg以下、グルタミンで500mg以下、プロリンで
450mg以下、グリシンで250mg以下、およびアラニ
ンで280mg以下になるように熟成させると、新規な風
味を有するチーズとなる。本発明の製造方法を適用でき
るチュラルチーズの種類としては、カマンベールチー
ズ、ブルーチーズ、ロックフォールチーズ、スチルトン
チーズ、ゴルゴンゾラチーズ、リンバーガーチーズ、リ
ヴァロチーズ等である。これらのナチュラチーズに本発
明の方法、すなわち、熟成中に酸素欠乏下で熟成させる
ことにより、従来これらのチュラルチーズの有する風味
とは全く異なる新規な風味を有するナチュラルチーズを
得ることができる
【0009】本発明において、カードの熟成中に酸素欠
乏状態で熟成する方法としては、次の方法によって行う
ことができる。 熟成するカードが充填された容器内あるいは室内を窒
素ガス、炭酸ガス、アル ゴンガス等のガスで酸素と置
換して熟成する方法 ガスバリアー性容器内にカードを入れて熟成すると、
カビが容器内の酸素を消 費して酸素濃度を著しく低下
させるので、一定期間経過後酸素欠乏状態で熟成 する
方法 ガスバリアー性容器内に脱酸素剤とカードを入れて熟
成する方法 等がある。尚、上記のガスバリヤー性容器とは、ポリ塩
化ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体、ポ
リアクリルニトリル、ナイロン等の材質の一種以上で構
成されているプラスチック容器、あるいは金属製、ガラ
ス製の容器である。また、ポリプロピレンやポリエチレ
ンのような材質で、完全なガスバリアー性を有していな
くても、一定の厚さがあって酸素欠乏状態をもたらすも
のであれば前記材料と同等に使用することができる。
【0010】以下に、本発明の効果を確認するための試
験例を示すと共に、実施例を上げて具体的に説明する。
【試験例】
試験例1カードの調製 フランススタイル[F.Kosikowski:Cheese and fermented
milk foods, secondedition,p.342〜345(1982)]に従
って、脂肪率3%に調整した原料乳を殺菌し、これにス
トレプトコッカス ラクチス(Streptococcus lactis)
、スレプトコッカス クレモリス(S.cremoris)の混合
菌からなる乳酸菌スターターを2.0%と力価1500
0のレンネットを0.01%添加し、乳を凝固させた。
この凝固によって生成したカードを25mm角にカッティ
ングして約1時間保持後、フープに充填しホエーを排除
した。ホエーを排除して約1時間保持後にフープから取
り出し、ペニシリュウム カマンバーティ(P.camembert
i)、の胞子の分散液をカードの表面に均一に噴霧し、さ
らに23%の食塩溶液のブラインに浸漬し、チーズカー
ドを調製した。チーズの熟成 上記で調製したチーズカードを温度14℃、湿度75%
の乾燥室で1日間乾燥し、温度14℃、湿度95%の熟
成室で13日間熟成させた。このチーズをガスバリアー
性包装容器に入れ、窒素ガスを充満させて密閉し、温度
6〜8℃でさらに17日間熟成させた。尚、容器内の酸
素濃度は、窒素ガスを充満させて熟成を開始した時は
2.55%であったが、17日目で0.29%になって
いた。また、他の試験試料を酸素欠乏下でさらに熟成さ
せて酸素濃度について測定したが、50日目で酸素濃度
が0.31%、炭酸ガス濃度が26.4%となってい
た。
【0011】試験例2甘味系遊離アミノ酸の測定 試験例1で示した熟成1ヵ月目(酸素欠乏下の熟成期
間:17日間)のチーズ固形分100g あたりの甘味系
遊離アミノ酸量を測定した。また対照として、試験例1
で調製したチーズカードを、通常濃度の酸素存在下で1
ヵ月間熟成して得られたチーズの甘味系遊離アミノ酸量
も同時に測定した。その結果を表1に示す。尚、甘味系
遊離アミノ酸濃度の測定は、チーズを水に分散・溶解
し、その液のアミノ酸量をアミノ酸分析計で測定した。
また表中には、刺激閾値(味が感じられる含有量で水1
00g 中のmgで表している) についても同時に示した。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかなように、チーズの固形分
100g あたりの甘味系遊離アミノ酸量は、7種類全て
対照より多くなっている。特に、風味が強く感じられる
セリン、グルタミン、プロリン、グリシン、およびアラ
ニンでは、対照および刺激閾値に比較してもそれより多
くなり、本発明のナチュラルチーズが、従来にない風味
を有するチーズであることが判る。
【0014】また、酸素欠乏下で熟成させた期間中にお
ける風味の変化についても調べたが、酸素欠乏下で熟成
を開始してから5日目では、未熟成のカマンベールチー
ズにエメンタールチーズとグリエールチーズを配合した
ような風味になり、10日目以降になると、カマンベー
ルチーズの風味が消失して、従来のカマンベールチーズ
とは全く異なるエメンタールチーズの風味とグリエール
チーズの風味をミックスしたような甘味系の風味に変化
し、1ヵ月目後でこの風味が最も強くなり、従来のチー
ズにはない全く新しい新規な風味のチーズになった。こ
の甘味系の味の由来は、表1に示すように、甘味系遊離
アミノ酸量の変化によるものと判断される。そして、さ
らに熟成を進めるとシャープなブルーチーズ様の風味に
変化した。
【0015】また、組織の変化は、酸素欠乏下で熟成を
開始した初期の段階(5日目)では、カマンベールチー
ズとして熟成させた状態、すなわち、カビマットの下側
は、ペースト状の滑らかな組織で、その内側はカードの
ままの硬い組織であったが、酸素欠乏下で熟成を進行さ
せ、甘味系の風味が発生する頃になると、カビマット下
のペースト状部は変化しないが、内部のカードの部分は
やや柔らかくなった。しかし、柔らかくなっても、表面
のペースト状になるのではなく、カード状のまま柔らか
くなっていた。カビマットも酸素欠乏下で熟成を開始す
る時は、カマンベールチーズ独特の白いビロード状であ
ったが、熟成が進行するにつれ、やや脆くなり、色もや
や黄色に変化していった。
【0016】
【実施例】
実施例1 脂肪率3%に調整した原料乳40kgを72℃で16秒間
殺菌し、これに乳酸菌(Streptococcus lactis) スター
ターを2.0%と力価15000のレンネットを0.0
1%添加し、乳を凝固させた。この凝固によって生成し
たカードを25mm角にカッティングして約1時間保持
後、フープに充填しホエーを排除した。ホエーを排除し
て約1時間保持後にフープから取り出し、ペニシリュウ
ム カマンバーティ(P.camemberti)、の胞子の分散液を
カードの表面に均一に噴霧し、さらに23%の食塩溶液
のブラインに浸漬し、チーズカードを調製した。上記で
調製したチーズカードを温度14℃、湿度75%の乾燥
室で1日間乾燥し、温度14℃、湿度95%の熟成室で
13日間熟成させた後、このチーズをガスバリアー性の
ある包装容器に入れ、炭酸ガスを充満させて密閉し、温
度6〜8℃でさらに17日間熟成させた。このナチュラ
ルチーズの甘味系遊離アミノ酸量は、固形分100g あ
たりセリン250mg、グルタミン410mg、プロリン3
80 mg 、グリシン130 mg 、およびアラニン180
mg を含有していた。
【0017】実施例2 脂肪率2.8%に調整した原料乳30kgを75℃で15
秒間殺菌し、これに乳酸菌(S.cremoris)スターターを
2.2%と力価15000のレンネットを0.01%添
加し、乳を凝固させた。この凝固によって生成したカー
ドを25mm角にカッティングして約1時間保持後、フー
プに充填しホエーを排除した。ホエーを排除して約1時
間保持後にフープから取り出し、ペニシリュウム カマ
ンバーティ(P.camemberti)、の胞子の分散液をカードの
表面に均一に噴霧し、さらに23%の食塩溶液のブライ
ンに浸漬し、チーズカードを調製した。この調製したチ
ーズカードを温度14℃、湿度75%の乾燥室で1日間
乾燥し、温度14℃、湿度95%の熟成室で13日間熟
成させた後、このチーズをガスバリアー性包装容器に脱
酸素剤と共に入れて密閉し、温度6〜8℃でさらに17
日間熟成させた。このナチュラルチーズの甘味系遊離ア
ミノ酸量は、固形分100g あたりセリン260mg、グ
ルタミン410mg、プロリン390 mg 、グリシン15
0 mg 、およびアラニン160 mg を含有していた。
【0018】
【発明の効果】本発明のナチュラルチーズは、熟成初期
の段階で、一定期間酸素存在下で熟成させ、その後酸素
欠乏下で熟成させているため、甘味系の遊離アミノ酸量
が、従来の酸素存在下で熟成させたナチュラルチーズに
比較して増加し、風味も従来のナチュラルチーズとは全
く異なる新規な風味を有するものである。また、組織の
点においても、異なるものである。従って、本発明のナ
チュラルチーズは、従来のナチュラルチーズに加えてよ
り風味のバラエティ化を図ることができるので、有用な
ナチュラルチーズとなる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形分100g あたり、セリン170mg
    以上、グルタミン220mg以上、プロリン200mg以
    上、グリシン120mg以上、およびアラニン110mg以
    上の甘味系遊離アミノ酸を含有することを特徴とするナ
    チュラルチーズ。
  2. 【請求項2】 チーズが、カビによる熟成タイプである
    請求項1記載のナチュラルチーズ。
  3. 【請求項3】 熟成中、酸素欠乏下で熟成させることを
    特徴とするナチュラルチーズの製造方法。
  4. 【請求項4】 カビを成育させた後、酸素欠乏下で熟成
    させることを特徴とする請求項3記載のナチュラルチー
    ズの製造方法。
  5. 【請求項5】 熟成を開始して10日目以降のいずれか
    の時期において、5日間以上酸素欠乏下で熟成させるこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のナチュラルチー
    ズの製造方法。
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