JPH08254236A - ブレーキ摩擦材 - Google Patents

ブレーキ摩擦材

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JPH08254236A
JPH08254236A JP5952495A JP5952495A JPH08254236A JP H08254236 A JPH08254236 A JP H08254236A JP 5952495 A JP5952495 A JP 5952495A JP 5952495 A JP5952495 A JP 5952495A JP H08254236 A JPH08254236 A JP H08254236A
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JP
Japan
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brake
friction material
filler
brake friction
brake frictional
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Withdrawn
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JP5952495A
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Inventor
Shingo Miyake
信吾 三宅
Toshio Kobayashi
俊生 小林
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレーキ摩擦材の高温下における摩擦係数μ
の低下を防止し、かつブレーキング時における異音の発
生を防止する。 【構成】 基材に充填材や結合材等を配合してなるブレ
ーキ摩擦材において、上記充填材として、平均粒径がい
ずれも100〜500μmである雲母粉およびカシュー
樹脂を上記ブレーキ摩擦材あたりそれぞれ2〜10体積
%および1〜5体積%ずつ含有させ、かつ上記結合材に
として165℃におけるゲル化時間が30〜90秒であ
るフェノール樹脂を用いるとともに、上記ブレーキ摩擦
材の硬度をHRR90以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキに用いられる摩
擦材に係り、特に自動車等のブレーキパッドに用いて好
適なブレーキ摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等のブレーキパッドに用いられる
ブレーキ摩擦材は、例えば、スチール、銅、黄銅等の金
属繊維、セラミック、グラスファイバ、チタン酸カリウ
ム、カーボンファイバ、ロックウール等の無機繊維、ア
ラミド繊維等の有機質繊維等からなる基材、黒鉛、三硫
化アンチモン、二硫化モリブデン等からなる潤滑材、硫
酸バリウム等からなる充填材、カシュー樹脂(カシュー
ダストレジン)、アルミナ、ジルコン等からなる摩擦調
整材、およびフェノール樹脂等からなる結合材等を配合
し、十分攪拌混合後、所定の金型内にて加熱圧縮成形
し、更に熱処理を行うことにより作製されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のブレーキ摩擦材では、特に高温下における摩擦係数
(μ)を安定化させ耐摩耗性を確保する目的で、カシュ
ー繊維のような有機物の含有量を下げると、作製された
ブレーキ摩擦材が硬化して、ブレーキ作動時に例えばキ
ー音のような異音(鳴き)が発生する場合があった。一
方、ブレーキ作動時における異音防止策として、カシュ
ー繊維の含有量を上げ、ブレーキ摩擦材の硬度をHRR
90以下とすると、フェード現象のような高温下におけ
る摩擦係数の低下が起こる場合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情に鑑み
てなされたもので、基材に充填材や結合材等を配合して
なるブレーキ摩擦材において、特に、上記充填材および
上記摩擦調整材に、平均粒径(以下、単に「粒径」とい
う。)がいずれも100〜500μmである雲母および
カシュー樹脂をそれぞれ上記ブレーキ摩擦材あたり2〜
10体積%および1〜5体積%ずつ含有させ、かつ上記
結合材にとして165℃におけるゲル化時間が30〜9
0秒であるフェノール樹脂を用いるとともに、上記ブレ
ーキ摩擦材の硬度をHRR90以下とすることをその特
徴としている。
【0005】
【作用】本発明では、特にブレーキ摩擦材の熱硬化反応
に着目している。すなわち、充填材である雲母および摩
擦調整材であるカシュー樹脂の粒径をいずれも100〜
500μmとブレーキ摩擦材の作製上問題とならない範
囲で大きくし、かつ上記ブレーキ摩擦材あたりの含有量
をそれぞれ2〜10体積%および1〜5体積%とするこ
とにより、ブレーキ摩擦材の断熱性を上昇させ、作製時
における熱硬化速度を遅延させている。
【0006】また、結合材であるフェノール樹脂につい
ても、165℃におけるゲル化時間が30〜90秒であ
るものを使用することで、ブレーキ摩擦材の圧縮成形中
における硬化の進行を遅延させている。
【0007】上記のような硬化の遅延により、気孔を多
く含む圧縮成形品が形成される。更に、以降の熱処理で
は圧縮工程が含まれないため気孔中の有機ガスのみが除
去され、その結果、気孔率の高いブレーキ摩擦材が得ら
れる。気孔率の上昇は摩擦係数の安定化をもたらすた
め、ブレーキ摩擦材の硬度をHRR90以下としても、
高温下における摩擦係数の低下が起こりにくくなる。ま
た、ブレーキ摩擦材の硬度低下に伴い、ブレーキ作動時
における異音の発生が防止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (1)繊維材として、銅繊維、チタン酸カリウム繊維、
ロックウール、アラミド繊維、潤滑材として、黒鉛、二
硫化モリブデン、三硫化アンチモン、pH調整剤として
水酸化カルシウムをそれぞれ用意した。また、摩擦調整
材として、粒径がそれぞれ100μm未満、100〜5
00μm、および500μmより大であるカシュー樹
脂、充填材として、硫酸バリウムと、粒径がそれぞれ1
00μm未満、100〜500μm、および500μm
より大である雲母を、更に、結合材として、165℃に
おけるゲル化時間がそれぞれ30秒未満、30〜90
秒、および90秒より長いフェノール樹脂をそれぞれ用
意した。
【0009】(2)上記材料を表1中実施例1ないし4
の欄に示すような比率(体積%)でそれぞれ配合し、レ
ーディゲミキサを用い充分に混合撹拌した後乾燥し、室
温にて所定の金型を用い圧力500kgf/cm2で予備成形
した。この予備成形品を、所定の金型を用いて更に加熱
圧縮成形後、常圧にて200℃,5時間の熱処理を行
い、ブレーキ摩擦材(実施例1〜4)を作製した。
【0010】これらのブレーキ摩擦材はいずれも摩擦調
整材として粒径100〜500μmのカシュー樹脂を1
〜5%含有しており、かつ充填材として粒径100〜5
00μmの雲母を2〜10%含有している。更に、結合
材には、いずれも165℃におけるゲル化時間が30〜
90秒であるフェノール樹脂が使用されている。
【0011】一方、上記実施例と比較するために、上記
材料を表1中比較例1〜10に示すような比率(体積
%)でそれぞれ配合し、実施例と同様にしてブレーキ摩
擦材(比較例1〜10)を作製した。
【0012】ここで、比較例1は、カシュー繊維を含有
しないもの、比較例2は、雲母を含有しないものであ
る。また、比較例3は粒径が相対的に小さなカシュー繊
維を含有させたもの、比較例4は粒径が相対的に大きな
カシュー繊維を含有させたもの、比較例5は粒径が相対
的に小さな雲母を含有させたもの、比較例6は粒径が相
対的に大きな雲母を含有させたものである。
【0013】更に、比較例7は、165℃におけるゲル
化時間が相対的に遅い(反応の遅い)フェノール樹脂を
使用したもの、比較例8は、165℃におけるゲル化時
間が相対的に短い(反応の速い)フェノール樹脂を使用
したものである。一方、比較例9はカシュー繊維に対す
る雲母の含有量を相対的に少なくしたもの、比較例10
はカシュー繊維に対する雲母の含有量を相対的に多くし
たものである。
【0014】 *:硫酸バリウム
【0015】そして、上記のように作製した各ブレーキ
摩擦材について、それぞれ「社団法人自動車技術会規格
C−406,C−444」に従い、硬度(HRR)お
よび気孔率(%)の測定と、耐摩耗性の試験とを行っ
た。また、ブレーキ作動時における異音の発生頻度
(%)については、実車の走行系を有する台上試験機に
それぞれのブレーキ摩擦材を装着し、パッド温度室温〜
250℃、液圧2〜35kgf/cm2、速度10〜50km/
hの組み合せによる制動をおのおの約3000回繰り返
して行うことにより調査した。これらの試験結果を表2
に記す。
【0016】
【0017】試験の結果、実施例1〜4では、いずれも
比較例に比べ摩擦係数の低下が少なく、相対的に優れた
摩擦特性を有していた。また、ブレーキ作動時における
異音の発生もないことが確認された。
【0018】これに対し、比較例1〜3,5,8〜10
では、いずれも比較例に比べ摩擦係数が低下した。ま
た、比較例9を除く全比較例で、ブレーキ作動時に異音
が発生した。一方、比較例4,6、および7について
は、ブレーキ摩擦材の作製に伴いフクレ等の異常が生じ
たため、試験を行うことができなかった。
【0019】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ブ
レーキ摩擦材の気孔率を高く、かつ硬度を低く設定でき
るため、(1)例えばフェード現象のような、高温下に
おける摩擦係数の低下が防止できる、(2)ブレーキ作
動時における例えばスキール音のような異音の発生を防
止できる、という優れた効果が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に充填材、摩擦調整材、および結合
    材等を配合してなるブレーキ摩擦材において、 上記充填材および上記摩擦調整材に、平均粒径がいずれ
    も100〜500μmである雲母およびカシュー樹脂を
    それぞれ上記ブレーキ摩擦材あたり2〜10体積%およ
    び1〜5体積%含有させ、かつ上記結合材にとして16
    5℃におけるゲル化時間が30〜90秒であるフェノー
    ル樹脂を用いるとともに、上記ブレーキ摩擦材の硬度を
    HRR90以下とすることを特徴とするブレーキ摩擦
    材。
JP5952495A 1995-03-17 1995-03-17 ブレーキ摩擦材 Withdrawn JPH08254236A (ja)

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JP5952495A JPH08254236A (ja) 1995-03-17 1995-03-17 ブレーキ摩擦材

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JP5952495A JPH08254236A (ja) 1995-03-17 1995-03-17 ブレーキ摩擦材

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Publication Number Publication Date
JPH08254236A true JPH08254236A (ja) 1996-10-01

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ID=13115751

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JP (1) JPH08254236A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8469161B2 (en) 2008-10-10 2013-06-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Friction couple

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Effective date: 20020604