JPH08254148A - 負荷駆動装置の異常検出装置 - Google Patents

負荷駆動装置の異常検出装置

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JPH08254148A
JPH08254148A JP20081995A JP20081995A JPH08254148A JP H08254148 A JPH08254148 A JP H08254148A JP 20081995 A JP20081995 A JP 20081995A JP 20081995 A JP20081995 A JP 20081995A JP H08254148 A JPH08254148 A JP H08254148A
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voltage
drive
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Application number
JP20081995A
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English (en)
Inventor
Mikio Teramura
幹夫 寺村
Noriyuki Suzuki
範幸 鈴木
Kazutoshi Morisada
和敏 森定
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成を簡単にし、駆動すべき2つの電気
負荷がコイルであって両コイルに夫々駆動電流を流すた
めの出力手段の一方がオープン故障した場合にでも、そ
の異常を確実に検出できる負荷駆動装置の異常検出装置
を提供する。 【解決手段】 アイドル制御弁2の開駆動コイルL1及
び閉駆動コイルL2をデューティ制御する制御回路4に
おいて、両コイルL1,L2へ駆動電流を流すべくスイ
ッチングされる2つのトランジスタT1,T2は、CP
U6から相補に出力されるパルス信号i1,i2のレベ
ル変化に対しオンからオフへ変化する時に所定時間の遅
れを有し、そのコレクタ電圧m1,m2同士を加算した
合成信号m3を出力する加算器8と、合成信号m3を基
準電圧Vthで波形整形して出力するコンパレータ10
とを設ける。そして、CPU6はコンパレータ10の出
力信号m4に生ずる立下りエッジの発生間隔が所定値以
上になると異常と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの電気負荷に
相補に駆動電流を流すように構成された負荷駆動装置に
用いられ、その負荷駆動装置に発生した異常を検出する
ための異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、自動車用内燃機関の
吸気系には、その機関のアイドル回転数を制御するため
のアイドル制御弁が設けられている。このアイドル制御
弁は、スロットル弁をバイパスする補助空気通路に介装
されており、その通路を流れる空気量を制御してアイド
ル回転数を制御するものである。
【0003】ここで、このアイドル制御弁の一つに、例
えば実公昭64−5061号に開示されている所謂ロー
タリソレノイド(以下単にR/Sとも表す)式アイドル
制御弁がある。このアイドル制御弁は、スロットル弁を
バイパスする補助空気通路を開閉する弁体と、駆動電流
を流すことにより弁体を開方向に付勢する電磁力を発生
する開駆動コイルと、駆動電流を流すことにより弁体を
閉方向に付勢する電磁力を発生する閉駆動コイルとを有
している。
【0004】そして、このようなR/S式アイドル制御
弁の制御回路としては、例えば図13(A)にその概略
構成を示すように、アイドル制御弁100の開駆動コイ
ルL1と閉駆動コイルL2とに夫々駆動電流を流すため
にスイッチング駆動される2つのNPN形トランジスタ
102,104と、内燃機関の運転状態に基づき演算し
たデューティのパルス信号i1を一方のトランジスタ1
02に出力するマイクロコンピュータ106と、上記パ
ルス信号i1を反転して他方のトランジスタ104へ出
力するインバータ108と、を備えたものが考えられて
いる。
【0005】このような制御回路においては、各トラン
ジスタ102,104が、図13(B)に示すように、
互いに反転したパルス信号i1,i2によってスイッチ
ング駆動されるため、同図において各トランジスタ10
2,104のコレクタ電圧を夫々表すRSO及びRSC
に示すように、各駆動コイルL1,L2には、パルス信
号i1,i2のデューティに応じて相補に駆動電流が流
れることになる。尚、この制御回路では、トランジスタ
102がオンしてRSOがロウレベル(ほぼ0V)にな
ると開駆動コイルL1に駆動電流が流れ、トランジスタ
104がオンしてRSCがロウレベルになると閉駆動コ
イルL2に駆動電流が流れる。
【0006】そして、マイクロコンピュータ106から
のパルス信号i1のオンデューティが大きくなると、開
駆動コイルL1への通電時間が閉駆動コイルL2への通
電時間よりも大きくなるため、アイドル制御弁100の
弁体が全開側に動いてエンジン回転数が上がる。反対
に、パルス信号i1のオンデューティが小さくなると、
開駆動コイルL1への通電時間が閉駆動コイルL2への
通電時間よりも小さくなるため、アイドル制御弁100
の弁体が全閉側に動いてエンジン回転数が下がる。
【0007】つまり、パルス信号i1のデューティを変
化させて、開駆動コイルL1及び閉駆動コイルL2に相
補に通電される駆動電流の相互のデューティ比を制御す
ることにより、アイドル回転数制御が可能となる。とこ
ろで、この種のアイドル制御弁を駆動する制御回路にお
いては、開駆動コイル及び閉駆動コイルの少なくとも一
方への通電が何等かの故障によって絶たれてしまうと、
内燃機関の回転数が制御しようとしている値から外れて
しまうため、異常の発生を検出して何等かのフェイルセ
ーフを行う必要がある。
【0008】そこで、上記実公昭64−5061号に
は、開駆動コイル及び閉駆動コイルの駆動状態を監視
し、その駆動状態の反転時期がデューティの可変制御さ
れる制御弁駆動用のパルス信号の反転時期と同期してい
ない時に異常と判定することが開示されている。そし
て、これを図13(A)に例示した制御回路に適用する
と、同図に例示するように、トランジスタ102,10
4のコレクタ電圧RSO,RSCを、所定のしきい値電
圧Vthを有するバッファ110,112を介してマイ
クロコンピュータ106に入力し、マイクロコンピュー
タ106にて、バッファ110,112からのモニタ信
号m1,m2のレベル反転時期がパルス信号i1の反転
時期と同期しているか否かを判定し、両反転時期が同期
していないときに異常と判定することが考えられる。
【0009】そして、このような構成を採用すれば、制
御回路と開駆動コイルL1及び閉駆動コイルL2とを接
続するコネクタ部分で断線が発生したり、トランジスタ
102,104が故障する等して、両駆動コイルL1,
L2の少なくとも一方への通電が絶たれた場合には、故
障した側のモニタ信号m1,m2のレベル変化が停止す
るため、異常の発生を検出することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、トランジスタ102,104のコレクタ
電圧RSO,RSCを、夫々、バッファ110,112
を介してマイクロコンピュータ106に入力するといっ
た具合いに、電気負荷の駆動状態を監視するためのバッ
ファ等が2個ずつ必要となる上に、各バッファからのモ
ニタ信号を夫々マイクロコンピュータに入力しなければ
ならず、マイクロコンピュータの入力ポートの必要数も
増加してしまい、装置を小型化するのに限界が生じてい
た。
【0011】一方更に、上述した例のように、駆動電流
を流すべき2つの電気負荷がコイルであると、上記従来
の装置では、両コイルに夫々駆動電流を流すためのトラ
ンジスタの一方がオープン故障した場合には、両コイル
同士の相互誘導作用の影響によって、異常を検出するこ
とができないという問題があった。
【0012】例えば、図13(A)の制御回路におい
て、開駆動コイルL1側のトランジスタ102がオープ
ン故障した場合を考えると、この場合には、トランジス
タ102のコレクタ電圧RSOがハイレベル(VB)で
安定すれば異常を検出できるのであるが、実際には、図
14に示すように、トランジスタ102のコレクタ電圧
RSOが、正常に断続的な通電が行われる閉駆動コイル
L2からの相互誘導作用によって、レベル変動してしま
う。この結果、バッファ110からのモニタ信号m1
は、あたかも正常であるように反転して出力されてしま
い、マイクロコンピュータ106にて異常を検出するこ
とができなくなるのである。
【0013】尚、開駆動コイル及び閉駆動コイルの夫々
に対する駆動状態の反転が、所定時間以上検出できない
ときに、異常の発生を検出するといった構成も考えられ
るが、この場合にも、何れか一方のトランジスタがオー
プン故障した場合には、上記と全く同様に、両駆動コイ
ルの相互誘導作用によって異常を検出することができな
い。
【0014】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、装置の構成を簡単にすることができ、しか
も、駆動すべき2つの電気負荷がコイルであって両コイ
ルに夫々駆動電流を流すための出力手段の一方がオープ
ン故障した場合にでも、その異常を確実に検出すること
ができる負荷駆動装置の異常検出装置を提供することを
目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明
は、2つの電気負荷の夫々に、外部からの駆動信号に応
じて駆動電流を流す2つの出力手段と、前記両電気負荷
に相補に駆動電流が流れるように前記各出力手段へ前記
駆動信号を出力する駆動制御手段と、を備えた負荷駆動
装置に用いられ、該負荷駆動装置の異常を検出するため
の異常検出装置であって、前記両電気負荷の夫々に対す
る前記各出力手段の出力電圧を合成して出力する合成手
段と、該合成手段から出力された信号の波形に基づき、
前記負荷駆動装置の異常を検出する異常検出手段と、を
備えたことを特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置を
要旨としている。
【0016】このように構成された請求項1に記載の負
荷駆動装置の異常検出装置においては、2つの出力手段
が、駆動制御手段から出力される駆動信号に応じて、2
つの電気負荷の夫々に相補に駆動電流を流す。そして、
合成手段が、両電気負荷の夫々に対する上記各出力手段
の出力電圧を合成して出力し、異常検出手段が、合成手
段から出力された信号(以下、単に合成信号ともいう)
の波形に基づいて異常を検出する。
【0017】つまり、正常時には、両電気負荷の夫々に
対する各出力手段の出力電圧は、両電気負荷に相補に駆
動電流を流すために、レベルが互いに反転するものとな
る。よって、各出力電圧を合成した合成信号の波形は一
定のものとなる。これに対して、出力手段と電気負荷と
の接続が断たれたり出力手段が故障すると、上記合成信
号の波形は正常時のものから変化する。
【0018】そこで、本発明の異常検出装置では、各出
力手段の出力電圧を合成した合成信号の波形に基づき、
装置の異常を検出するようにしており、これよって、上
述した従来装置のように電気負荷の駆動状態を監視する
ためのバッファ等を2個ずつ必要とせず、異常検出手段
が、合成手段からの1系統の合成信号を監視するだけで
装置の異常を検出でき、延いては、当該装置の構成を簡
単にして小型化することができるのである。
【0019】しかも、本発明の負荷駆動装置の異常検出
装置においては、駆動すべき2つの電気負荷がコイルで
ある場合に、何れか一方の出力手段がオープン故障し
て、対応するコイルへの通電が行われなくなると、故障
した出力手段の出力電圧が、既述したようにコイル同士
の相互誘導作用によってレベル変動したとしても、それ
は正常時の如く矩形状にレベル変化するものではないた
め(図14のRSOを参照)、上記合成信号の波形は正
常時のものから変化する。
【0020】従って、本発明の異常検出装置によれば、
駆動すべき2つの電気負荷がコイルであって、両コイル
に夫々駆動電流を流すための出力手段の一方がオープン
故障した場合にでも、その異常を確実に検出することが
できる。次に、請求項2に記載の本発明は、請求項1に
記載の負荷駆動装置の異常検出装置において、前記異常
検出手段は、前記合成手段から出力された信号の電圧値
が所定範囲外のときに、異常を検出すること、を特徴と
している。
【0021】つまり、出力手段と電気負荷との接続が断
たれたり出力手段が故障すると、既述したように各出力
手段の出力電圧を合成した信号の波形が正常時から変化
するのであるが、特にその電圧値が変化する。そこで、
請求項2に記載の負荷駆動装置の異常検出装置では、合
成手段からの合成信号の電圧値が所定範囲外になると、
異常が発生したと判定するようにしており、この構成に
より、電圧値を検出するという簡単な構成で、異常を検
出することができる。
【0022】尚、合成信号の電圧値は、各電気負荷が夫
々通電される各期間内の所定のタイミングで検出すれば
よい。また、検出した電圧値の平均値を算出して異常の
有無の判定するようにすれば、安定した判定結果が得ら
れる。次に、請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の負荷駆動装置の異常検出装置において、前記異常検
出手段は、前記駆動制御手段から出力される駆動信号が
レベル変化する毎に、前記合成手段から出力された信号
の電圧値を検出すると共に、連続して検出した2回分の
電圧値が所定値以上異なるときに、異常を検出するこ
と、を特徴としている。
【0023】このように構成された請求項3に記載の負
荷駆動装置の異常検出装置においては、異常検出手段
が、駆動制御手段からの駆動信号がレベル変化する毎
に、合成手段からの合成信号の電圧値を検出するため、
連続して検出される2回分の各電圧値は、夫々、一方の
電気負荷が通電されたときの合成信号の電圧値と、他方
の電気負荷が通電されたときの合成信号の電圧値とな
る。そして、異常検出手段は、その2回分の電圧値が所
定値以上異なるときに、異常を検出する。
【0024】つまり、上記連続して検出される2回分の
電圧値は、正常時にはほぼ同じ値となるが、少なくと
も、何れか一方の出力手段と電気負荷との接続が断たれ
たり、何れか一方の出力手段が故障すると、互いに異な
る値になる。そこで、請求項3に記載の異常検出装置で
は、上記連続して検出される2回分の電圧値が所定値以
上異なるときに、異常が発生したと判定するようにして
いる。そして、この構成によれば、検出した2回分の電
圧値を比較するだけで良いため、電気負荷を駆動するた
めの電源電圧に影響されることなく、装置の異常を検出
することができる。
【0025】次に、請求項4に記載の本発明は、請求項
2又は請求項3に記載の負荷駆動装置の異常検出装置に
おいて、前記異常検出手段は、前記駆動制御手段から出
力される駆動信号がレベル変化してから、前記両電気負
荷の通電状態が安定するまでの所定時間が経過した後
に、前記合成手段から出力された信号の電圧値を検出す
ること、を特徴としている。
【0026】つまり、請求項4に記載の本発明は、請求
項2又は請求項3に記載の異常検出装置において、各電
気負荷が夫々通電されている時の合成信号の電圧値を確
実に検出するためになされたものであり、異常検出手段
が、駆動制御手段から出力される駆動信号がレベル変化
してから、両電気負荷の通電状態が安定するまでの所定
時間が経過した後に、合成手段からの合成信号の電圧値
を検出するようにしてる。
【0027】よって、このような請求項4に記載の負荷
駆動装置の異常検出装置によれば、出力手段の駆動信号
に対する動作遅れに影響されずに、合成信号の電圧値を
正確に検出でき、延いては、装置の異常を正確に検出す
ることができるようになる。一方、請求項5に記載の本
発明は、請求項1に記載の負荷駆動装置の異常検出装置
において、前記出力手段は、前記両電気負荷の通電状態
の反転時期が互いに所定時間だけずれるように構成さ
れ、前記異常検出手段は、前記合成手段から出力された
信号におけるパルス成分の発生状態に基づき、異常を検
出すること、を特徴としている。
【0028】このように構成された請求項5に記載の負
荷駆動装置の異常検出装置では、請求項1に記載の異常
検出装置において、出力手段は、両電気負荷の通電状態
の反転時期が互いに所定時間だけずれるように構成され
ており、異常検出手段が、合成手段から出力された信号
におけるパルス成分の発生状態に基づいて異常を検出す
る。
【0029】つまり、両電気負荷の通電状態の反転時期
が予めずれていれば、正常時に合成手段から出力される
合成信号には、そのずれ時間に応じたパルス成分が発生
する。ところが、2つの電気負荷がコイルであって出力
手段の一方がオープン故障した場合を含め、出力手段と
電気負荷との接続が断たれたり出力手段が故障すると、
合成信号におけるパルス成分の発生状態が正常時のもの
から変化するため、請求項5に記載の異常検出装置で
は、合成信号におけるパルス成分の発生状態に基づき異
常を検出するようにしている。
【0030】そして、このような異常検出装置によれ
ば、当該負荷駆動装置に発生した異常の全てを検出する
ことができる。即ち、請求項2又は請求項3に記載の異
常検出装置では、合成信号の電圧値に基づいて異常を検
出するようにしているため、両出力手段の出力電圧が互
いに反対のレベルで安定してしまうような異常について
は、検出することができない場合がある。
【0031】これに対して、請求項5に記載の異常検出
装置によれば、2つの電気負荷がコイルであって出力手
段の一方がオープン故障した場合を始め、少なくとも一
方の電気負荷が通電されたままになるか、或いは通電が
行われなくなってしまう異常が発生すれば、合成信号に
おけるパルス成分の発生状態は正常時から変化するた
め、全ての異常を検出することができる。
【0032】尚、異常検出手段が異常を検出するための
パルス成分の発生状態としては、パルス成分に起因する
エッジの発生間隔や、そのエッジの所定時間内における
発生回数が考えられる。そして、前者の場合には、エッ
ジの発生間隔が所定時間以上になったら異常が発生した
と判定し、後者の場合には、所定時間内におけるエッジ
の発生回数が所定回数以下になったら異常が発生したと
判定することができる。そして、この場合には、エッジ
の発生を監視するという構成で装置の異常を検出するこ
とができるため、エッジ検出用端子を有する一般的なマ
イクロコンピュータを用いて異常検出手段を実現する場
合に有利である。
【0033】次に、請求項6に記載の本発明は、請求項
1ないし請求項5に記載の負荷駆動装置の異常検出装置
において、前記合成手段は、前記各出力手段の出力端子
に一端が夫々接続されると共に、他端が互いに接続され
た同一抵抗値を有する2本の抵抗器から構成され、前記
異常検出手段は、前記両抵抗器同士の接続点の電圧を、
前記各出力手段の出力電圧を合成した信号として取得す
るように構成されていること、を特徴としている。
【0034】請求項6に記載の負荷駆動装置の異常検出
装置においては、合成手段を構成する2本の抵抗器同士
の接続点に、各出力手段の出力電圧の略中間電圧が生じ
る。よって、その電圧は、正常時には、電気負荷を駆動
するための電源電圧の略半分の値になり、異常時には、
電源電圧の略半分の値とは異なる値になる。そして、異
常検出手段が、両抵抗器同士の接続点の電圧を上記合成
信号として異常の有無を検出する。
【0035】このように、請求項6に記載の負荷駆動装
置の異常検出装置によれば、合成手段の構成をより簡単
に構成することができ、延いては、当該装置の構成をよ
り簡単にすることができる。次に、請求項7に記載の本
発明は、請求項1ないし請求項6に記載の負荷駆動装置
の異常検出装置において、前記両電気負荷は、内燃機関
のスロットル弁をバイパスする補助空気通路に介装され
たアイドル制御弁の内部に設けられて、その開弁量を変
化させるために電気的に駆動される開駆動コイル及び閉
駆動コイルであり、前記駆動制御手段は、前記出力手段
に出力する駆動信号をデューティ制御して、前記両駆動
コイルに相補に通電される駆動電流の相互のデューティ
比を制御することにより、前記アイドル制御弁の開弁量
を変化させて前記内燃機関のアイドル回転数を制御する
ものであること、を特徴としている。
【0036】つまり、請求項7に記載の本発明では、内
燃機関用アイドル制御弁の開駆動コイル及び閉駆動コイ
ルに、相補に駆動電流を流すと共に、その駆動電流の相
互のデューティ比を制御することにより、アイドル制御
弁の開弁量を変化させて内燃機関のアイドル回転数を制
御するようにしている。
【0037】そして、このような請求項7に記載の負荷
駆動装置の異常検出装置によれば、開駆動コイル及び閉
駆動コイルの少なくとも一方への通電が何等かの故障に
よって絶たれたことを確実に検出できるため、内燃機関
の回転数が制御しようとしている値から外れてしまうこ
とに対する何等かのフェイルセーフを確実に実施するこ
とができるようになる。しかも、上述したように装置構
成を簡単にして小型化することができるため、装置の搭
載スペースに余裕が少ない車両に適用する際に有利であ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形
態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明
の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ること
は言うまでもない。
【0039】(第1実施例)本発明が適用された第1実
施例の車両用アイドル回転数制御装置について図面を用
いて説明する。まず、図1は第1実施例のアイドル回転
数制御装置の構成を表す回路図である。
【0040】本実施例のアイドル回転数制御装置は、内
燃機関のスロットル弁をバイパスする補助空気通路に介
装されたR/S式アイドル制御弁(以下、単にアイドル
制御弁という)2と、アイドル制御弁2を内燃機関の運
転状態に応じて駆動する制御回路4と、から構成されて
いる。
【0041】アイドル制御弁2は、前記補助空気通路を
開閉する弁体(図示せず)と、駆動電流を流すことによ
り弁体を開方向に付勢する電磁力を発生する開駆動コイ
ルL1と、駆動電流を流すことにより弁体を閉方向に付
勢する電磁力を発生する閉駆動コイルL2とを有してい
る。そして、制御回路4は、アイドル制御弁2の開駆動
コイルL1及び閉駆動コイルL2へ相補に駆動電流を流
すと共に、その駆動電流をデューティ制御してアイドル
制御弁2の弁体の開弁量を変化させることにより、前記
補助空気通路を流れる空気量を制御して内燃機関のアイ
ドル回転速度を制御する。
【0042】次に、開駆動コイルL1及び閉駆動コイル
L2の一端はバッテリ電圧VBに接続されており、各駆
動コイルL1,L2の他端が、夫々、制御回路4の出力
端子RSO,RSCに接続されている。そして、制御回
路4は、開駆動コイルL1と閉駆動コイルL2とに夫々
駆動電流を流すためにスイッチング駆動される2つのN
PN形トランジスタ(出力手段)T1,T2と、内燃機
関の回転数NE,内燃機関の冷却水温THW,及びその
他の運転情報に基づきアイドル制御弁2の開弁量を演算
し、その開弁量に応じたデューティで且つレベルが互い
に反対のパルス信号i1,i2を、トランジスタT1と
トランジスタT2とに、夫々、駆動信号として出力する
マイクロコンピュータ(以下、CPUという)6と、ト
ランジスタT1のコレクタと開駆動コイルL1側の出力
端子RSOとの間に直列に接続された、トランジスタオ
ン時の突入電流を制限するための抵抗器R1と、抵抗器
R1と同様に、トランジスタT2のコレクタと閉駆動コ
イルL2側の出力端子RSCとの間に直列に接続された
突入電流制限用の抵抗器R2と、アノードがトランジス
タT1のコレクタに接続され、カソードがバッテリ電圧
VBに接続された、トランジスタオフ時のフライバック
電圧を吸収するためのダイオードD1と、ダイオードD
1と同様に、アノードがトランジスタT2のコレクタに
接続され、カソードがバッテリ電圧VBに接続されたフ
ライバック電圧吸収用のダイオードD2と、ダイオード
D1及びダイオードD2に夫々並列に接続されたノイズ
除去用のコンデンサC1,C2と、CPU6がパルス信
号i1を出力する出力ポートP1とトランジスタT1の
ベースとの間に、互いに直列に接続されたベース電流制
限用の抵抗器R3,R4と、トランジスタT1のベース
バイアス用の抵抗器R5と、抵抗器R3及び抵抗器R4
の接続点と接地電位(GND)との間に接続された誤動
作防止用のコンデンサC3と、トランジスタT1のコレ
クタと接地電位(GND)との間に接続されたプルダウ
ン用の抵抗器R6と、CPU6がパルス信号i2を出力
する出力ポートP2とトランジスタT2のベースとの間
に、互いに直列に接続されたベース電流制限用の抵抗器
R7,R8と、トランジスタT2のベースバイアス用の
抵抗器R9と、抵抗器R7及び抵抗器R8の接続点と接
地電位(GND)との間に接続された誤動作防止用のコ
ンデンサC4と、トランジスタT2のコレクタと接地電
位(GND)との間に接続されたプルダウン用の抵抗器
R10と、トランジスタT1のコレクタ電圧m1とトラ
ンジスタT2のコレクタ電圧m2とを加算して出力する
合成手段としての加算器8と、加算器8の出力信号m3
と所定の基準電圧Vrefとを大小比較するコンパレー
タ10と、を備えている。
【0043】尚、突入電流制限用の抵抗器R1,R2の
抵抗値は、開駆動コイルL1及び閉駆動コイルL2の直
流抵抗値よりも十分に小さい値(コイルL1,L2の直
流抵抗値の10分の1程度)に設定されている。また、
プルダウン用の抵抗器R6,R10の抵抗値は、開駆動
コイルL1及び閉駆動コイルL2の直流抵抗値よりも十
分に大きい値に設定されている。
【0044】次に、加算器8は、図2に示すように、ト
ランジスタT1のコレクタ電圧m1とトランジスタT2
のコレクタ電圧m2とを、夫々、1/nに分圧する抵抗
器R21,R22及び抵抗器R23,R24と、オペア
ンプ12と、抵抗器R21及びR22の接続点とオペア
ンプ12の非反転入力端子「+」との間に接続された入
力保護用の抵抗器R25と、抵抗器R23及び抵抗器R
24の接続点とオペアンプ12の非反転入力端子「+」
との間に接続された入力保護用の抵抗器R26と、オペ
アンプ12の出力端子と反転入力端子「−」との間に接
続された抵抗器R27と、オペアンプ12の反転入力端
子「−」と接地電位(GND)との間に接続され、抵抗
器R27と共にオペアンプ12の増幅率を決定する抵抗
器R28と、から構成されている。
【0045】そして、本実施例において、各抵抗器R2
1〜R28の抵抗値は、オペアンプ12の出力信号m3
が、「m3=(m1+m2)/2)」となるように設定
されており、これにより、トランジスタT1のコレクタ
電圧m1とトランジスタT2のコレクタ電圧m2とを加
算した加算信号が、如何なる場合でも電源電圧(バッテ
リ電圧VB)以下となるようにしている。
【0046】このような加算器8の出力信号m3は、コ
ンパレータ10へ出力され、コンパレータ10は、加算
器8の出力信号m3が所定の基準電圧Vref(本実施
例では、バッテリ電圧VBのほぼ1/4)よりも大きい
時にハイレベルの信号を出力する。そして、図1に示す
ように、コンパレータ10の出力信号m4は、CPU6
のエッジ検出ポートP3に入力される。尚、コンパレー
タ10の出力信号m4は、ハイレベルがCPU6の電源
電圧(例えば5V)であり、ロウレベルが0Vである。
【0047】次に、上記のように構成されたアイドル回
転数制御装置の動作について説明する。まず、制御回路
4のCPU6は、図3(A)に示すベースルーチンを繰
り返して実行しており、そのステップ(以下、単にSと
記す)110にて、内燃機関の回転数NE,内燃機関の
冷却水温THW,及びその他の情報に基づき、開駆動コ
イルL1及び閉駆動コイルL2に対する出力デューティ
を算出する。
【0048】一方、CPU6は、図3(B)に示すデュ
ーティ出力毎の定時間割込処理を所定時間T(例えば、
T=4ms)毎に実行しており、そのS210にて、出
力ポートP1及び出力ポートP2から、夫々、アイドル
制御弁駆動用のパルス信号i1,i2を、上記S110
で算出したデューティで出力する。
【0049】ここで、出力ポートP1,P2は所謂PW
Mポートであり、S210では、上記算出された出力デ
ューティのハイレベル時間をCPU6内のPWMタイマ
レジスタにセットするようにしている。すると、セット
された時間が経過するまでは、出力ポートP1がハイレ
ベルで出力ポートP2がロウレベルとなり、セットされ
た時間が経過すると、出力ポートP1がロウレベルに変
化し、出力ポートP2がハイレベルに変化する。
【0050】よって、図4の(a),(b)に示すよう
に、CPU6の出力ポートP1,P2からは、夫々、レ
ベルが互いに反対のパルス信号i1,i2が、周期Tで
且つS110で算出されたデューティで出力されること
となる。そして、制御回路4においては、パルス信号i
1がハイレベルの時に、トランジスタT1がオンして開
駆動コイルL1に駆動電流が流れ、また、パルス信号i
2がハイレベルの時に、トランジスタT2がオンして閉
駆動コイルL2に駆動電流が流れる。よって、図4の
(c),(f)に示すように、各トランジスタT1,T
2のコレクタ電圧m1,m2は、夫々、パルス信号i
1,i2のレベル変化に応じて反転し、各駆動コイルL
1,L2には、各自に対応するコレクタ電圧m1,m2
がロウレベルの時に駆動電流が流れることとなる。
【0051】また、図4の(c),(f)に示すよう
に、本実施例においては、各トランジスタT1,T2が
オフ状態からオン状態へ変化するまでの時間は極めて小
さいが、逆にオン状態からオフ状態へ変化するまでに
は、所定時間td(例えば30〜50μS)の遅れが発
生するように構成されている。そして、これにより、ト
ランジスタT1のコレクタ電圧m1がハイレベルからロ
ウレベルへ変化してから、トランジスタT2のコレクタ
電圧m2がロウレベルからハイレベルへ変化するまで、
及び、トランジスタT2のコレクタ電圧m2がハイレベ
ルからロウレベルへ変化してから、トランジスタT1の
コレクタ電圧m1がロウレベルからハイレベルへ変化す
るまでに、夫々、所定時間tdのずれが生じるようにし
ている。
【0052】尚、これは、トランジスタT1,T2自身
の特性を利用したものであるが、例えば、図1におい
て、抵抗器R3,R7やコンデンサC3,C4等の定数
を調節することによって実現してもよいし、また、CP
U6がパルス信号i1とパルス信号i2とをレベル変化
させるタイミング自体をずらすようにしてもよい。
【0053】一方、図4(g)に示すように、制御回路
4の加算器8から出力される出力信号m3は、トランジ
スタT1,T2のコレクタ電圧m1,m2が相反するレ
ベルで安定している時には一定電圧(VB/2)になる
が、上述したように、本実施例ではコレクタ電圧m1,
m2のレベル変化するタイミングが、所定時間tdだけ
ずれるため、加算器8の出力信号m3には、デューティ
制御の1周期T毎に、上記所定時間tdの幅を有するパ
ルス成分が2回ずつ発生する。
【0054】よって、制御回路4において、コンパレー
タ10からCPU6へは、図4(g)に示した信号m3
と同様に、1周期T毎に2回ずつ立ち下がりエッジの発
生する信号m4が出力される。そして、CPU6は、コ
ンパレータ10からの出力信号m4の立ち下がりエッジ
を検出し、その検出時に異常検出のための後述するエッ
ジ割込処理(図6)を実行する。
【0055】ここで、当該アイドル回転数制御装置に異
常が発生した場合に、制御回路4における各部の信号が
どのように変化するかについて、図5を参照して説明す
る。尚、図5は、各故障モードに対する加算器8の出力
信号m3を表している。まず、トランジスタT1,T2
のうち、例えばトランジスタT1の方がオープン故障し
た場合には、トランジスタT1のコレクタ電圧m1は、
本来ならばバッテリ電圧VBに固定されるはずである
が、実際には図4(d)に示すように、正常に断続的な
通電が行われる閉駆動コイルL2からの相互誘導作用に
よって、ロウレベル側へレベル変動させられてしまう。
【0056】よって、この場合に加算器8から出力され
る信号m3は、図4(h)に示すように、コンパレータ
10の基準電圧Vrefよりも電圧値の低いパルス成分
を含まず、且つ、正常時の一定電圧VB/2よりも大き
な電圧値にまで変化することとなる(図5のA欄参
照)。この結果、コンパレータ10の出力信号m4はハ
イレベルのままとなる。
【0057】尚、トランジスタT2の方がオープン故障
した場合も同様であり、この場合には、加算器8の出力
信号m3の電圧が、閉駆動コイルL2の通電期間(コレ
クタ電圧m1がハイレベルの期間)でVB/2よりも大
きくなる点だけが異なる(図5のB欄参照)。
【0058】また、トランジスタT1,T2の両方がオ
ープン故障した場合には、各コレクタ電圧m1,m2が
共にバッテリ電圧VBに固定されるため、加算器8の出
力信号m3はバッテリ電圧VBに固定され(図5のC欄
参照)、この結果、コンパレータ10の出力信号m4は
ハイレベルのままとなる。
【0059】次に、駆動コイルL1,L2のうち、例え
ば開駆動コイルL1の方と制御回路4との接続が断たれ
た場合には、トランジスタT1のコレクタ電圧m1は、
図4(e)に示すように、プルダウン用の抵抗器R6の
作用によって0Vに固定される。
【0060】よって、この場合に加算器8から出力され
る信号m3は、図4(i)に示すように、トランジスタ
T2のコレクタ電圧m2に応じて、且つ、0VとVB/
2との間でレベル変化することとなり(図5のD欄参
照)、この結果、コンパレータ10の出力信号m4に
は、デューティ制御の1周期T毎に1回だけ立ち下がり
エッジが発生することとなる。
【0061】尚、閉駆動コイルL2と制御回路4との接
続が断たれた場合も同様であり、この場合には、加算器
8の出力信号m3が、トランジスタT1のコレクタ電圧
m1に応じてレベル変化する点だけが異なる(図5のE
欄参照)。また、両駆動コイルL1,L2と制御回路4
との接続が断たれた場合には、各コレクタ電圧m1,m
2が共に0Vに固定されるため、加算器8の出力信号m
3は0Vのままとなり(図5のF欄参照)、この結果、
コンパレータの出力信号m4もロウレベルのままとな
る。
【0062】一方、トランジスタT1,T2のうち一方
がオープン故障し、且つ、正常な側のトランジスタによ
って駆動される駆動コイルと制御回路4との接続が断た
れた場合(例えば、トランジスタT1がオープン故障
し、閉駆動コイルL2と制御回路4との接続が断たれた
場合)には、故障したトランジスタのコレクタ電圧がバ
ッテリ電圧VBに固定され、他方のトランジスタのコレ
クタ電圧が0Vに固定されるため、加算器8の出力信号
m3はVB/2のままとなり(図5のG欄,H欄参
照)、この結果、コンパレータ10の出力信号m4はハ
イレベルのままとなる。
【0063】また、トランジスタT1,T2のうち一方
のトランジスタがショート故障した場合には、故障した
トランジスタのコレクタ電圧が0Vに固定されるため、
一方の駆動コイルと制御回路4との接続が断たれた場合
(図5のD欄,E欄)と全く同様になり、また更に、両
方のトランジスタT1,T2がショート故障した場合に
は、両駆動コイルL1,L2と制御回路4との接続が断
たれた場合(図5のF欄)と全く同様になる。
【0064】従って、図5に示すように、コンパレータ
10の出力信号m4に着目すれば、下記の〜の3通
りに分類することができる。 立ち下がりエッジ無し(A欄〜C欄,F欄〜H欄の異
常時) 立ち下がりエッジの発生間隔=周期T(D欄及びE欄
の異常時) 立ち下がりエッジのエッジ発生間隔<周期T(I欄:
正常時) そこで、制御回路4のCPU6は、コンパレータ10の
出力信号m4の立ち下がりエッジを検出し、エッジを検
出する毎に図6に示すエッジ割込処理を実行して、異常
の有無を判定する。
【0065】以下、エッジ割込処理について説明する。
図6に示すように、CPU6がエッジ割込処理の実行を
開始すると、まず、S310にて、今回の割り込み時刻
と前回の割り込み時刻との差、即ち、出力信号m4にお
ける立ち下がりエッジの発生間隔が、所定値Kよりも小
さいか否かを判定する。
【0066】尚、CPU6の内部では、エッジ検出ポー
トP3に立ち下がりエッジが入力されると、常時カウン
ト動作されている内部カウンタの値が所定のレジスタに
格納され、これと同時に、当該エッジ割込処理の実行が
開始されるようになっている。そして、S310では、
今回のエッジ発生時にレジスタへ格納された値と、前回
のエッジ発生時にレジスタへ格納された値との差を求
め、その値と所定値Kとを大小比較するようにしてい
る。また、所定値Kは、周期Tよりも小さく、且つ、パ
ルス信号i1,i2のハイレベル時間の最大値よりも大
きい値に設定されている。
【0067】そして、S310にて、エッジの発生間隔
が所定値Kよりも小さいと判定した場合には、S320
に進んで、異常状態から正常状態に復帰したか否かを判
定するための正常復帰カウンタをインクリメントし、続
くS330にて、異常の発生回数をカウントするための
異常回数カウンタをクリアする。
【0068】続くS340では、正常復帰カウンタの値
が所定値よりも大きくなったか否かを判定し、正常復帰
カウンタの値が所定値よりも大きければ、続くS350
で正常と判定した後、S360に進む。一方、S340
にて、正常復帰カウンタの値が所定値よりも大きくない
と判定した場合には、直接S360に移行する。そし
て、S360では、今回の割り込み時刻を前回の割り込
み時刻として記憶し、その後、当該エッジ割込処理を終
了する。一方、S310にて、エッジの発生間隔が、所
定値Kよりも小さくないと判定した場合には、S370
に移行して、正常復帰カウンタをクリアし、続くS38
0にて、異常回数カウンタをインクリメントする。そし
て、続くS390にて、異常回数カウンタの値が所定値
よりも大きくなったか否かを判定し、異常回数カウンタ
の値が所定値よりも大きければ、続くS400で異常と
判定した後、S360に移行する。また、S390に
て、異常回数カウンタの値が所定値よりも大きくないと
判定した場合には、直接S360に移行して、今回の割
り込み時刻を前回の割り込み時刻として記憶した後、当
該エッジ割込処理を終了する。
【0069】つまり、エッジ割込処理では、コンパレー
タ10の出力信号m4に発生する立ち下がりエッジの発
生間隔が所定値Kよりも小さいか否かを判定し(S31
0)、エッジの発生間隔が所定値K以上となった連続回
数(異常回数カウンタの値)が所定値を超えると(S3
90:YES)、異常と判定する(S400)、といっ
た手順で異常検出手段としての処理を実行している。そ
して、異常と判定した後に、エッジの発生間隔が所定値
Kよりも小さくなった連続回数(正常復帰カウンタの
値)が所定値を超えると(S340:YES)、正常状
態に復帰したと判定するようにしている(S350)。
【0070】以上説明したように、本実施例の制御回路
4では、各トランジスタT1,T2がオン状態からオフ
状態へ変化するまでに所定の遅れ時間tdがあること、
及び、トランジスタT1,T2のコレクタ電圧m1,m
2を合成(加算)すると、その合成後の信号m3には、
装置が正常であれば、図4(g)に示したように、デュ
ーティ制御の1周期T毎にパルス成分が2回ずつ発生す
ることに着目し、上記合成後の信号m3をコンパレータ
10により所定の基準電圧Vrefで波形整形して、コ
ンパレータ10の出力信号m4に発生する立ち下がりエ
ッジの発生間隔に基づき、異常の有無を判定するように
している。
【0071】従って、本実施例の制御回路4によれば、
トランジスタT1,T2のうち何れか一方がオープン故
障した場合に、そのコレクタ電圧が、図4(d)に示し
た如く駆動コイルL1,L2同士の相互誘導作用によっ
てレベル変動したとしても、上記合成後の信号m3には
パルス成分が発生しなくなり、この結果、コンパレータ
10の出力信号m4には立ち下がりエッジが発生しなく
なる。よって、トランジスタT1,T2の一方がオープ
ン故障した場合でも、その異常を確実に検出することが
できる。
【0072】また、本実施例の制御回路4によれば、ト
ランジスタT1,T2の一方がオープン故障した場合を
始め、図5のC欄〜H欄に示したように、少なくとも一
方の駆動コイルが通電されなくなるか、或いは通電され
たままになってしまう異常が発生すれば、コンパレータ
10の出力信号m4にはエッジが発生しなくなるか、或
いはエッジの発生間隔が大きくなるため、これら全ての
異常を検出することができる。
【0073】また更に、本実施例の制御回路4によれ
ば、コンパレータ10(加算器8)からの1系統の出力
信号を監視するだけで異常を検出できるため、CPU6
の入力ポートの必要数を減らすことができ、装置を簡素
化することができる。 (第2実施例)ここで、上記第1実施例では、コンパレ
ータ10の出力信号m4におけるエッジの発生間隔に基
づいて異常を検出するものであったが、所定時間内にお
けるエッジの発生回数に基づいて異常を検出するように
してもよい。
【0074】そこで次に、第2実施例について説明す
る。第2実施例のアイドル回転数制御装置は、上記第1
実施例と全く同様のハードウェア構成を有しているが、
制御回路4のCPU6が、図6に示したエッジ割込処理
の代わりに、図7(A)に示すエッジ割込処理を実行す
る点、及び、CPU6が、図3(B)に示したデューテ
ィ出力毎の定時間割込処理の実行周期と同じ周期Tで、
図7(B)に示す判定処理を実行する点、が異なってい
る。
【0075】即ち、本第2実施例において、CPU6
は、コンパレータ10の出力信号m4の立ち下がりエッ
ジを検出し、エッジを検出する毎に図7(A)のエッジ
割込処理を実行する。そして、エッジ割込処理の実行を
開始すると、S510にて、エッジ回数カウンタをイン
クリメントし、その後、当該処理を終了する。
【0076】一方、CPU6は、周期T毎に図7(B)
の判定処理を実行し、その実行を開始すると、まず、S
610にて、エッジ発生回数をカウントする期間(上記
所定時間)を計時するためのダイアグ回数カウンタをイ
ンクリメントし、続くS620にて、ダイアグ回数カウ
ンタの値が所定値Dよりも小さいか否かを判定する。
【0077】そして、ダイアグ回数カウンタの値が未だ
所定値Dよりも小さい場合には、そのまま当該判定処理
を終了するが、所定値D以上(実際には所定値D)にな
った場合には、S630に進んで、ダイアグ回数カウン
タをクリアし、続くS640にて、図7(A)のエッジ
割込処理でインクリメントされているエッジ回数カウン
タの値が、所定回数Eよりも小さいか否かを判定する。
尚、所定回数Eは、所定値Dよりも大きく、且つ所定値
Dの2倍の値(2×D)よりも小さい値に設定されてい
る。
【0078】そして、S640にて、エッジ回数カウン
タの値が所定回数Eよりも小さくないと判定した場合に
は、周期TのD倍の時間(D×T)内にD回よりも多く
エッジが発生したといえることから、続くS650にて
正常と判定し、逆に、エッジ回数カウンタの値が所定回
数Eよりも小さいと判定した場合には、S660に移行
して異常と判定する。このように、S650或いはS6
60の何れか判定が行われると、S670に移行して、
エッジ回数カウンタをクリアし、その後、当該判定処理
を終了する。
【0079】つまり、第2実施例では、装置が正常であ
れば、図4(g)に示したように、加算器8の出力信号
m3及びコンパレータ10の出力信号m4には、デュー
ティ制御の1周期T毎に2回の立ち下がりエッジが発生
することに着目して、所定周期分の時間(D×T)内で
出力信号m4に発生した立ち下がりエッジの回数を逐次
カウントし(S510,S610〜S630,S67
0)、カウントしたエッジ発生回数が所定回数E(但
し、D<E<2×D)よりも小さかった場合に(S64
0:YES)、異常と判定する(S660)、といった
手順で異常検出手段としての処理を実行するようにして
いる。
【0080】そして、このような第2実施例によって
も、第1実施例と全く同様に、トランジスタT1,T2
のうち何れか一方がオープン故障した場合でも、その異
常を確実に検出することができ、また、その他の異常も
検出することができる。 (第3実施例)ところで、上記第1及び第2実施例は、
コンパレータ10の出力信号m4、延いては加算器8の
出力信号m3に発生するエッジを監視することにより、
装置の異常を検出するものであったが、加算器8の出力
信号m3の電圧値を監視するようにしてもよい。
【0081】そこで次に、第3実施例について説明す
る。第3実施例のアイドル回転数制御装置は、上記第1
及び第2実施例に対し、制御回路4内にて、コンパレー
タ10の代わりに、加算器8の出力信号m3をA/D変
換してCPU6に入力させるA/D変換器が設けられて
いる点(特に図示せず)、及び、CPU6が、図6,図
7に示した処理に代えて、図8に示す判定処理を実行す
る点、が異なっている。
【0082】第3実施例で実行される判定処理は、図3
(B)に示した定時間割込処理の実行周期T、即ちデュ
ーティ制御の1周期T内に、2回ずつ実行され、特に、
図4においてt1及びt2の符号を付した矢印に示すよ
うに、パルス信号i1及びi2が夫々ハイレベルとなる
各期間のほぼ中間時点で実行される。
【0083】そして、CPU6は、この判定処理の実行
を開始すると、まず、S710にて、上記A/D変換器
からのデジタルデータに基づき、加算器8の出力信号m
3(図8においてモニタ信号m3)の電圧値を測定し、
続くS720にて、測定した電圧値がVB/2±αの範
囲内に入っているか否かを判定する。そして、測定した
電圧がその範囲内に入っていると判定した場合には、続
くS730で正常と判定した後、当該判定処理を終了す
る。
【0084】一方、S720にて、測定した電圧値が前
記範囲内に入っていないと判定した場合には、S740
に移行して、異常と判定した後、当該判定処理を終了す
る。つまり、第3実施例では、何れか一方のトランジス
タがオープン故障した場合には、図4(h)に示したよ
うに、故障した側の駆動コイルへの通電期間(パルス信
号がハイレベルの期間)において、加算器8の出力信号
m3の電圧値が、VB/2よりも大きくなることに着目
して、各パルス信号i1,i2が夫々ハイレベルとなる
期間のほぼ中間時点(図4のt1,t2時点)で出力信
号m3の電圧値を測定し(S710)、その測定値がV
B/2付近の値から外れた時に(S720:YES)、
異常と判定する(S740)、といった手順で異常検出
手段としての処理を実行するようにしている。
【0085】そして、このような第3実施例によれば、
上述した第1及び第2実施例のように、コレクタ電圧m
1,m2のレベル変化するタイミングが所定時間tdだ
けずれるようになっておらず、両トランジスタT1,T
2が全く同じタイミングでオン・オフする場合でも、何
れか一方のトランジスタがオープン故障したことを始
め、図5のC欄〜F欄に示した故障を検出することがで
きる。
【0086】尚、第3実施例のように加算器8の出力信
号m3の電圧値を監視する方法と、第1及び第2実施例
のようにエッジを監視する方法とを組み合わせて、異常
を判定するようにしてもよい。そして、このように構成
すれば、異常の発生を確実に検出できるだけではなく、
図5に示したように、加算器8の出力信号m3の波形は
各故障モード毎に異なったものになるため、どの故障モ
ードかを判別することができるようになる。
【0087】例えば、コンパレータ10の出力信号m4
にエッジが発生したことを検出できない場合において、
加算器8の出力信号m3の電圧値が、図4のt1の時点
でVB/2±αの範囲外であり、且つ、図4のt2の時
点でVB/2であれば、図5のA欄の故障モードである
と判別でき、出力信号m3の電圧値が、図4のt1の時
点でVB/2であり、且つ、図4のt2の時点でVB/
2±αの範囲外であれば、図5のB欄の故障モードであ
ると判別できる。
【0088】また、エッジの発生が検出できない場合に
おいて、出力信号m3の電圧値が図4のt1及びt2の
時点で共にVBであれば、図5のC欄の故障モードであ
ると判別でき、出力信号m3の電圧値が図4のt1及び
t2の時点で共に0Vであれば、図5のF欄の故障モー
ドであると判別でき、出力信号m3の電圧値が図4のt
1及びt2の時点で共にVB/2であれば、図5のG,
H欄の故障モードであると判別できる。
【0089】そして更に、コンパレータ10の出力信号
m4に、デューティ制御の1周期T毎に1回だけエッジ
が発生したことを検出できた場合において、加算器8の
出力信号m3の電圧値が、図4のt1の時点でVB/2
であり、且つ、図4のt2の時点で0Vであれば、図5
のD欄の故障モードであると判別でき、出力信号m3の
電圧値が、図4のt1の時点で0Vであり、且つ、図4
のt2の時点でVB/2であれば、図5のE欄の故障モ
ードであると判別できる。
【0090】(第4実施例)次に、第4実施例のアイド
ル回転数制御装置について説明する。まず、図9に示す
ように、第4実施例のアイドル回転数制御装置は、図1
に示した第1実施例のアイドル回転数制御装置に対し
て、制御回路の構成が異なっている。
【0091】即ち、第4実施例の制御回路14は、第1
実施例の制御回路4に対して、下記の2つの点が異なっ
ている。 (1)加算器8及びコンパレータ10に代えて、各駆動
コイルL1,L2との出力端子RSO,RSCに一端が
夫々接続されると共に、他端が互いに接続された2本の
検出抵抗器R11,R12と、両検出抵抗器R11,R
12同士の接続点Xの電圧m3’をA/D変換してCP
U6に入力させるA/D変換器16とが設けられている
点。
【0092】(2)プルダウン用の抵抗器R6,R10
に代えて、両検出抵抗器R11,R12同士の接続点X
を接地電位(GND)にプルダウンする抵抗器R13が
設けられている点。 尚、検出抵抗器R11,R12としては、公称抵抗値が
同一のものを用いており、その抵抗値は、開駆動コイル
L1及び閉駆動コイルL2の直流抵抗値よりも十分に大
きな値に設定されている。また、プルダウン用の抵抗器
R13の抵抗値は、検出抵抗器R11,R12の抵抗値
よりも更に十分に大きな値に設定されている。そして、
第4実施例の制御回路14において、A/D変換器16
の出力信号(デジタル信号)は、CPU6のエッジ検出
ポートP3ではなく、一般の入力ポートP4に入力され
ている。
【0093】このように構成された制御回路14におい
ても、第1実施例の制御回路4と全く同様に、CPU6
が、図3(A)に示したベースルーチンと図3(B)に
示したデューティ出力毎の定時間割込処理とを実行し
て、図10の(a),(b)に示すように、出力ポート
P1,P2から各トランジスタT1,T2へ、アイドル
制御弁駆動用のパルス信号i1,i2を相補に出力す
る。
【0094】そして、パルス信号i1がハイレベルの時
に、トランジスタT1がオンして開駆動コイルL1に駆
動電流が流れ、また、パルス信号i2がハイレベルの時
に、トランジスタT2がオンして閉駆動コイルL2に駆
動電流が流れる。よって、図10の(c),(f)に示
すように、出力端子RSOの電圧m1’と出力端子RS
Cの電圧m2’は、夫々、パルス信号i1,i2のレベ
ル変化に応じて反転し、各駆動コイルL1,L2には、
各自に対応する出力端子RSO,RSCの電圧m1’,
m2’がロウレベルの時に駆動電流が流れる。
【0095】ここで、第4実施例の制御回路14におい
て、両検出抵抗器R11,R12同士の接続点Xの電圧
(以下、単に接続点電圧ともいう)m3’は、図10
(g)に示すように、出力端子RSO,RSCの電圧m
1’,m2’が相反するレベルで安定している時にはバ
ッテリ電圧VBの略半分の値(VB/2)になる。
【0096】以下、この理由について説明する。まず、
パルス信号i1がハイレベルでトランジスタT1の方が
オンしている時には、開駆動コイルL1及び抵抗器R1
を介してだけではなく、閉駆動コイルL2,検出抵抗器
R12,R11,及び抵抗器R1を介して、トランジス
タT1に電流が流れるため、接続点電圧m3’は、下記
の式(1)となる。尚、式(1)において、RL2は閉
駆動コイルL2の直流抵抗値である。
【0097】
【数1】 m3’=(VB−m1’)×R11/(RL2+R12+R11)+m1’ ……(1) ここで、既述したように、検出抵抗器R11,R12の
抵抗値は、互いに等しく設定されており、且つ、両駆動
コイルL1,L2の直流抵抗値よりも十分に大きな値に
設定されている。よって、閉駆動コイルL2の直流抵抗
値RL2を無視すると、式(1)は、下記の式(2)の
ようになる。
【0098】
【数2】 m3’=(VB−m1’)/2+m1’ ……(2) 一方、トランジスタT1がオンしている時の出力端子R
SOの電圧m1’は、下記の式(3)のようになる。
尚、式(3)において、RL1は開駆動コイルL1の直
流抵抗値であり、VceはトランジスタT1のコレクタ
−エミッタ間電圧である。
【0099】
【数3】 m1’=(VB−Vce)×R1/(R1+RL1)+Vce ……(3) ここで、既述したように、突入電流制限用の抵抗器R
1,R2の抵抗値は、両駆動コイルL1,L2の直流抵
抗値よりも十分に小さい値に設定されており、また、ト
ランジスタT1のコレクタ−エミッタ間電圧Vceは、
通常0.1V〜0.2V程度である。よって、出力端子
RSOの電圧m1’は、バッテリ電圧VB(通常10V
〜16V程度)に対して無視できる程度に小さい。
【0100】従って、式(2)においてm1’=0とす
ると、トランジスタT1の方がオンしている時の接続点
電圧m3’はバッテリ電圧VBの半分の値(VB/2)
となる。そして全く同様に、パルス信号i1がロウレベ
ルでトランジスタT2の方がオンしている時にも、出力
端子RSCの電圧m2’は略0Vと見なすことができる
ため、接続点電圧m3’はVB/2となる。
【0101】尚、第4実施例の制御回路14において
も、図10の(c),(f)に示すように、各トランジ
スタT1,T2がオン状態からオフ状態へ変化するまで
には、所定時間tdの遅れが発生し、これにより、出力
端子RSOの電圧m1’がハイレベルからロウレベルへ
変化してから、出力端子RSCの電圧m2’がロウレベ
ルからハイレベルへ変化するまで、及び、出力端子RS
Cの電圧m2’がハイレベルからロウレベルへ変化して
から、出力端子RSOの電圧m1’がロウレベルからハ
イレベルへ変化するまでに、夫々、所定時間tdのずれ
が生じている。よって、図10(g)に示すように、接
続点電圧m3’には、パルス信号i1,i2がレベル変
化する毎に、上記所定時間tdの幅を有するパルス成分
が発生する。
【0102】次に、当該アイドル回転数制御装置に異常
が発生した場合に、制御回路14における各部の信号が
どのように変化するかについて、図11を参照して説明
する。尚、図11は、各故障モードに対する接続点電圧
m3’、即ちA/D変換器16への入力信号を表してい
る。
【0103】まず、トランジスタT1,T2のうち、例
えばトランジスタT1の方がオープン故障した場合に
は、出力端子RSOの電圧m1’は、本来ならばバッテ
リ電圧VBに固定されるはずであるが、実際には図10
(d)に示すように、正常に断続的な通電が行われる閉
駆動コイルL2からの相互誘導作用によって、ロウレベ
ル側へレベル変動させられてしまう。よって、この場合
に両検出抵抗器R11,R12の接続点Xに発生する接
続点電圧m3’は、図10(h)に示すように、上述し
た正常時の一定電圧VB/2よりも大きな電圧値にまで
変化する(図11のA’欄参照)。
【0104】尚、トランジスタT2の方がオープン故障
した場合も同様であり、この場合には、接続点電圧m
3’が、閉駆動コイルL2の通電期間(出力端子RSO
の電圧m1’がハイレベルの期間)でVB/2よりも大
きくなる(図11のB’欄参照)。
【0105】また、トランジスタT1,T2の両方がオ
ープン故障した場合には、両出力端子RSO,RSCの
電圧m1’,m2’が共にバッテリ電圧VBに固定され
るため、接続点電圧m3’はバッテリ電圧VBのままと
なる(図11のC’欄参照)。
【0106】次に、駆動コイルL1,L2のうちの何れ
か一方と制御回路14との接続が断たれた場合について
説明する。例えば、開駆動コイルL1と制御回路14と
の接続が断たれた場合には、トランジスタT1がオンし
ている時には、正常時の場合と同様に、出力端子RSO
の電圧m1’が略0Vとなり、接続点電圧m3’がVB
/2となるが、トランジスタT1がオフしてトランジス
タT2がオンしている時には、出力端子RSOにバッテ
リ電圧VBが印加されていないため、出力端子RSOの
電圧m1’は、図10(e)に示すように略0Vのまま
となり、接続点電圧m3’も、図10(i)に示すよう
に略0Vとなる。よって、この場合には、接続点電圧m
3’は、トランジスタT2のオン・オフに応じて、0V
とVB/2との間でレベル変化することとなる(図11
のD’欄参照)。
【0107】そして、閉駆動コイルL2と制御回路14
との接続が断たれた場合も同様であり、この場合には、
接続点電圧m3’が、トランジスタT1のオン・オフに
応じて、0VとVB/2との間でレベル変化する(図1
1のE’欄参照)。一方、両駆動コイルL1,L2と制
御回路14との接続が断たれた場合には、各出力端子R
SO,RSCの電圧m1’,m2’が共に0Vのままと
なるため、接続点電圧m3’も0Vのままとなる(図1
1のF’欄参照)。
【0108】次に、トランジスタT1,T2のうち一方
がオープン故障し、且つ、正常な側のトランジスタによ
って駆動される駆動コイルと制御回路14との接続が断
たれた場合について説明する。例えば、トランジスタT
1がオープン故障し、閉駆動コイルL2と制御回路14
との接続が断たれた場合には、出力端子RSOの電圧m
1’がバッテリ電圧VBのままとなり、出力端子RSC
には、閉駆動コイルL2からではなく、開駆動コイルL
1,検出抵抗器R11,R12を介してバッテリ電圧V
Bが印加されることとなる。よって、接続点電圧m3’
は、トランジスタT2がオフしている時にバッテリ電圧
VBとなり、トランジスタT2がオンしている時にVB
/2となる(図11のG’欄参照)。
【0109】また、トランジスタT2がオープン故障
し、開駆動コイルL1と制御回路14との接続が断たれ
た場合には、上記動作と全く逆に、接続点電圧m3’
は、トランジスタT1がオフしている時にバッテリ電圧
VBとなり、トランジスタT1がオンしている時にVB
/2となる(図11のH’欄参照)。
【0110】尚、トランジスタT1,T2のうちの一方
がショート故障した場合には、故障した方のトランジス
タに対応する出力端子の電圧が0Vのままとなるため、
一方の駆動コイルと制御回路14との接続が断たれた場
合(図11のD’欄,E’欄)と全く同様になり、また
更に、両方のトランジスタT1,T2がショート故障し
た場合には、両駆動コイルL1,L2と制御回路14と
の接続が断たれた場合(図11のF’欄)と全く同様に
なる。
【0111】従って、図11に示すように、接続点電圧
m3’に着目すれば、下記の〜の5通りに分類する
ことができる。 トランジスタT1がオンしている時の接続点電圧m
3’の方が、トランジスタT2がオンしている時の接続
点電圧m3’よりも大きくなる(A’欄、D’欄、G’
欄の異常時)。
【0112】トランジスタT2がオンしている時の接
続点電圧m3’の方が、トランジスタT1がオンしてい
る時の接続点電圧m3’よりも大きくなる(B’欄、
E’欄、H’欄の異常時)。 トランジスタT1がオンしている時の接続点電圧m
3’と、トランジスタT2がオンしている時の接続点電
圧m3’とが、共に略0Vとなる(F’欄の異常時)。
【0113】トランジスタT1がオンしている時の接
続点電圧m3’と、トランジスタT2がオンしている時
の接続点電圧m3’とが、共にバッテリ電圧VBとなる
(C’欄の異常時)。 トランジスタT1がオンしている時の接続点電圧m
3’と、トランジスタT2がオンしている時の接続点電
圧m3’とが、共に略VB/2となる(I’欄:正常
時)。
【0114】よって、第4実施例において制御回路14
のCPU6は、図12に示す判定処理を実行して、パル
ス信号i1のレベルが反転する毎に、接続点電圧m3’
をA/D変換器16を介して検出し、その検出した電圧
値に基づいて、異常の有無を判定する。
【0115】そこで次に、CPU6が実行する判定処理
について、図12に示すフローチャートを用いて説明す
る。尚、この判定処理は、図3に示したベースルーチン
及びデューティ出力毎の定時間割込処理が実行されてい
る間、常時実行されている。図12に示すように、CP
U6が判定処理の実行を開始すると、まず、S810に
て、出力ポートP1から出力されるパルス信号i1のレ
ベルが反転したか否かを判定し、パルス信号i1のレベ
ルが反転したと判定するまで待機する。
【0116】そして、S810でパルス信号i1がレベ
ル反転したと判定すると、S820に進んで、予め設定
された所定時間taだけ待った後、続くS830に進
む。尚、上記所定時間taは、図10(g)に示すよう
に、パルス信号i1がレベル変化してからトランジスタ
T1,T2がオン状態からオフ状態へ変化するまでの遅
れ時間tdよりも大きく、且つ、パルス信号i1のハイ
レベル時間(オンデューティ時間)の最小値よりも小さ
く設定されている。そして、これにより、後述するS8
40,S850で接続点電圧m3’を正確に測定できる
ようにしている。
【0117】S830では、S810で判定したパルス
信号i1のレベル変化(レベル反転)が、立ち上がり変
化であるか否かを判定し、立ち上がり変化であると判定
した場合には、続くS840にて、A/D変換器16か
らのデジタル信号に基づき接続点電圧m3’を測定し、
その測定値をトランジスタT1がオンしている時の接続
点電圧m3’の電圧値V1として記憶する。一方、S8
30でパルス信号i1のレベル変化が立ち上がり変化で
はないと判定した場合に、即ちパルス信号i1のレベル
変化が立ち下がり変化であった場合には、S850に移
行する。そして、S850にて、A/D変換器16から
のデジタル信号に基づき接続点電圧m3’を測定し、そ
の測定値をトランジスタT2がオンしている時の接続点
電圧m3’の電圧値V2として記憶する。尚、上記電圧
値V1,V2の初期値としては、共にバッテリ電圧VB
の半分(VB/2)を想定した6.5Vに設定されてい
る。
【0118】このようにS840及びS850の何れか
一方の処理が実行されると、S860に移行して、記憶
した電圧値V1と電圧値V2とが等しいか否かを判定す
る。尚、このS860では、電圧値V1と電圧値V2と
の差が、所定値(例えば±1.0V)以内であれば、両
電圧値V1,V2が等しいと判定する。
【0119】そして、S860で電圧値V1と電圧値V
2とが等しいと判定した場合には、S870に進み、電
圧値V1がバッテリ電圧VBの半分の値である5V〜8
Vの範囲内であるか否かを判定し、5V〜8Vの範囲内
であると判定した場合には、続くS880で正常と判定
した後、S810へ戻る。
【0120】つまり、この場合には、トランジスタT1
がオンしている時の接続点電圧m3’(=V1)と、ト
ランジスタT2がオンしている時の接続点電圧m3’
(=V2)とが、共に略VB/2であり、図11のI’
欄に示される正常時の状態であるとして、正常判定が行
われる。
【0121】一方、S860で電圧値V1と電圧値V2
とが等しくないと判定した場合には、S890に移行し
て、電圧値V1の方が電圧値V2よりも大きいか否かを
判定する。そして、電圧値V1の方が大きいと判定した
場合には、続くS900で異常と判定した後、S810
に戻る。
【0122】つまり、この場合には、トランジスタT1
がオンしている時の接続点電圧m3’(=V1)の方
が、トランジスタT2がオンしている時の接続点電圧m
3’(=V2)よりも大きく、図11のA’欄、D’
欄、G’欄に示される異常が発生したとして、異常判定
が行われる。
【0123】また、S890で電圧値V1の方が電圧値
V2よりも大きくないと判定した場合には、S910に
移行する。そして、このS910でも異常と判定した
後、S810に戻る。つまり、この場合には、トランジ
スタT2がオンしている時の接続点電圧m3’(=V
2)の方が、トランジスタT1がオンしている時の接続
点電圧m3’(=V1)よりも大きく、図11のB’
欄、E’欄、H’欄に示される異常が発生したとして、
異常判定が行われる。
【0124】一方、S870で電圧値V1が5V〜8V
の範囲内ではないと判定した場合には、S920に移行
して、電圧値V1が5V以下であるか否かを判定し、電
圧値V1が5V以下であると判定した場合には、S93
0に進む。そして、このS930でも異常と判定した
後、S810に戻る。
【0125】つまり、この場合には、トランジスタT1
がオンしている時の接続点電圧m3’(=V1)と、ト
ランジスタT2がオンしている時の接続点電圧m3’
(=V2)とが、共に略0Vであり、図11のF’欄に
示される異常が発生したとして、異常判定が行われる。
【0126】また、S920で電圧値V1が5V以下で
はないと判定した場合には、S940に移行する。そし
て、このS940でも異常と判定した後、S810に戻
る。つまり、この場合には、トランジスタT1がオンし
ている時の接続点電圧m3’(=V1)と、トランジス
タT2がオンしている時の接続点電圧m3’(=V2)
とが、共にバッテリ電圧VBであり、図11のC’欄に
示される異常が発生したとして、異常判定が行われる。
【0127】このように、第4実施例の判定処理では、
パルス信号i1がレベル変化する毎に、接続点電圧m
3’を測定すると共に、パルス信号i1が立ち上がった
後の測定値をトランジスタT1がオンしている時の接続
点電圧m3’の電圧値V1として記憶し、また、パルス
信号i1が立ち下がった後の測定値をトランジスタT2
がオンしている時の接続点電圧m3’の電圧値V2とし
て記憶するようにしている(S810〜S850)。
【0128】そして、まず、電圧値V1と電圧値V2と
の差が所定値以内でなければ、異常が発生したと判定し
(S860:NO,S890〜S910)、このような
S810〜S860,S890〜S910の処理によっ
て、パルス信号i1がレベル変化する毎に接続点電圧m
3’を検出すると共に、連続して検出した2回分の電圧
値が所定値以上異なるときに異常を検出する、異常検出
手段としての処理を実行している。そして更に、電圧値
V1と電圧値V2との差が所定値以内であっても、両電
圧値V1,V2が、バッテリ電圧VBの半分の値である
5V〜8Vの範囲内にない場合には、異常と判定するよ
うにしている(S870:NO,S920〜S94
0)。
【0129】以上説明したように、本第4実施例の制御
回路14では、互いに直列に接続された検出抵抗器R1
1,R12を、出力端子RSOと出力端子RSCとの間
に接続することによって、各駆動コイルL1,L2の夫
々に対する出力電圧を合成するようにしており、その検
出抵抗器R11,R12同士の接続点Xに生じる接続点
電圧m3’に基づき、装置の異常を判定するようにして
いる。
【0130】従って、第4実施例の制御回路14によれ
ば、合成手段の構成をより簡単に構成することができ、
延いては、当該装置の構成をより簡単にすることができ
る。また、第4実施例の制御回路14においては、連続
して検出される2回分の接続点電圧m3’の電圧値V
1,V2が所定値以上異なるときに、異常が発生したと
判定するようにしている。よって、この構成によれば、
検出した2回分の電圧値V1,V2を比較するだけで良
いため、バッテリ電圧VBの値に影響されることなく、
装置の異常を検出することができる。
【0131】また更に、第4実施例の制御回路14にお
いては、パルス信号i1がレベル変化してから、トラン
ジスタT1,T2のオン・オフ状態が安定するまでの時
間tdよりも大きい所定時間taの経過後に、接続点電
圧m3’を測定するようにしている。よって、トランジ
スタT1,T2のパルス信号i1,i2に対する動作遅
れに影響されずに、接続点電圧m3’の電圧値を正確に
検出でき、延いては、装置の異常を正確に検出すること
ができる。
【0132】尚、第4実施例の制御回路14において、
検出抵抗器R11,R12は、トランジスタT1のコレ
クタ端子とトランジスタT2のコレクタ端子との間に設
けるようにしてもよい。また、第4実施例の制御回路1
4において、判定処理のS870及びS920で比較判
定に用いる電圧値は、バッテリ電圧VBの実際の値に応
じて設定するようにすれば、より正確な異常判定が可能
となる。
【0133】また更に、第4の制御回路14において
は、パルス信号i1がレベル変化してから所定時間ta
の経過後に、接続点電圧m3’を測定するようにした
が、パルス信号i1がレベル変化する直前に、接続点電
圧m3’を測定するようにしてもよい。そして、この場
合には、図11のA’欄及びB’欄に示した異常、即ち
トランジスタT1,T2の何れか一方がオープン故障し
たことを、より確実に検出できるようになる。
【0134】以下に、この理由について説明する。ま
ず、何れか一方のトランジスタがオープン故障した場合
に、図10(d)に例示した如く相互誘導により故障し
た側の駆動コイルに負側に発生する起電圧Vは、下記の
式(4)で表される。尚、式(4)において、Mは両駆
動コイルL1,L2の相互インダクタンスであり、Iは
駆動コイルに流れる電流であり、tは経過時間である。
【0135】
【数4】V=−M×△I/△t ……(4) ここで、式(4)から、起電圧Vは、相互インダクタン
スMを一定とすると、電流Iの大きさに比例し、経過時
間tに反比例することが分かる。
【0136】従って、経過時間tがより大きくなった時
点で、接続点電圧m3’を測定すれば、起電圧Vに影響
されることなく、異常の発生を判定することができ、こ
の測定タイミングとしては、パルス信号i1がレベル変
化する直前が最も適しているのである。
【0137】一方、上記第1〜第4実施例のアイドル回
転数制御装置において、CPU6が異常の発生を検出し
た場合には(S400,S660,S740,S90
0,S910,S930,S940)、例えば、図示し
ないエンジンの点火時期制御装置へ、アイドル回転数付
近での点火時期の進角制御を禁止させる旨の指令信号を
出力する、といったフェイルセーフ動作を行えばよい。
そして、この場合には、アイドル制御弁2の弁開度が制
御値から外れても、エンジン回転数の上昇を抑制するこ
とができる。
【0138】また、上記第1〜第4実施例の制御回路
4,14は、CPU6の2つの出力ポートP1,12か
ら各トランジスタT1,T2へパルス信号i1,i2を
出力するように構成されていたが、図13に示した従来
装置と同様に、CPU6から一方のトランジスタT1へ
出力されるパルス信号i1を、インバータにより反転し
て他方のトランジスタT2へ出力するように構成しても
よい。そして、この場合には、CPU6の出力ポートの
必要数を減らすことができる。
【0139】また更に、上記第1〜第4実施例は、アイ
ドル制御弁2の開駆動コイルL1及び閉駆動コイルL2
を電気負荷として備えたアイドル回転数制御装置に本発
明を適用したものであったが、本発明は、開駆動コイル
L1及び閉駆動コイルL2のようなコイル負荷ではな
く、単なる抵抗負荷を電気負荷としている負荷駆動装置
についても、当然適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のアイドル回転数制御装置の構成
を表す回路図である。
【図2】 第1実施例の制御回路に設けられた加算器の
構成を表す回路図である。
【図3】 制御回路のマイクロコンピュータ(CPU)
が実行するベースルーチン及びデューティ出力毎の定時
間割込処理を表すフローチャートである。
【図4】 第1実施例の制御回路内の各部の信号波形を
表すタイムチャートである。
【図5】 図1のアイドル回転数制御装置に異常が発生
した場合の、加算器の出力信号を説明する説明図であ
る。
【図6】 第1実施例においてCPUが実行するエッジ
割込処理を表すフローチャートである。
【図7】 第2実施例においてCPUが実行するエッジ
割込処理及び判定処理を表すフローチャートである。
【図8】 第3実施例においてCPUが実行する判定処
理を表すフローチャートである。
【図9】 第4実施例のアイドル回転数制御装置の構成
を表す回路図である。
【図10】 第4実施例の制御回路内の各部の信号波形
を表すタイムチャートである。
【図11】 図9のアイドル回転数制御装置に異常が発
生した場合の、A/D変換器への入力信号を説明する説
明図である。
【図12】 第4実施例においてCPUが実行する判定
処理を表すフローチャートである。
【図13】 従来装置の構成及びその動作を説明する説
明図である。
【図14】 従来装置の問題点を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
2…アイドル制御弁 L1…開駆動コイル L2…
閉駆動コイル 4,14…制御回路 6…マイクロコンピュータ(C
PU) 8…加算器 10…コンパレータ 12…オペアンプ 16…A
/D変換器 T1,T2…トランジスタ R1〜R13,R21〜
R28…抵抗器 D1,D2…ダイオード C1〜C4…コンデンサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの電気負荷の夫々に、外部からの駆
    動信号に応じて駆動電流を流す2つの出力手段と、 前記両電気負荷に相補に駆動電流が流れるように前記各
    出力手段へ前記駆動信号を出力する駆動制御手段と、 を備えた負荷駆動装置に用いられ、該負荷駆動装置の異
    常を検出するための異常検出装置であって、 前記両電気負荷の夫々に対する前記各出力手段の出力電
    圧を合成して出力する合成手段と、 該合成手段から出力された信号の波形に基づき、前記負
    荷駆動装置の異常を検出する異常検出手段と、 を備えたことを特徴とする負荷駆動装置の異常検出装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の負荷駆動装置の異常検
    出装置において、 前記異常検出手段は、前記合成手段から出力された信号
    の電圧値が所定範囲外のときに、異常を検出すること、 を特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の負荷駆動装置の異常検
    出装置において、 前記異常検出手段は、前記駆動制御手段から出力される
    駆動信号がレベル変化する毎に、前記合成手段から出力
    された信号の電圧値を検出すると共に、連続して検出し
    た2回分の電圧値が所定値以上異なるときに、異常を検
    出すること、 を特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の負荷駆動
    装置の異常検出装置において、 前記異常検出手段は、前記駆動制御手段から出力される
    駆動信号がレベル変化してから、前記両電気負荷の通電
    状態が安定するまでの所定時間が経過した後に、前記合
    成手段から出力された信号の電圧値を検出すること、 を特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の負荷駆動装置の異常検
    出装置において、 前記出力手段は、前記両電気負荷の通電状態の反転時期
    が互いに所定時間だけずれるように構成され、 前記異常検出手段は、前記合成手段から出力された信号
    におけるパルス成分の発生状態に基づき、異常を検出す
    ること、 を特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5に記載の負荷駆
    動装置の異常検出装置において、 前記合成手段は、前記各出力手段の出力端子に一端が夫
    々接続されると共に、他端が互いに接続された同一抵抗
    値を有する2本の抵抗器から構成され、 前記異常検出手段は、前記両抵抗器同士の接続点の電圧
    を、前記各出力手段の出力電圧を合成した信号として取
    得するように構成されていること、 を特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6に記載の負荷駆
    動装置の異常検出装置において、 前記両電気負荷は、 内燃機関のスロットル弁をバイパスする補助空気通路に
    介装されたアイドル制御弁の内部に設けられて、その開
    弁量を変化させるために電気的に駆動される開駆動コイ
    ル及び閉駆動コイルであり、 前記駆動制御手段は、 前記出力手段に出力する駆動信号をデューティ制御し
    て、前記両駆動コイルに相補に通電される駆動電流の相
    互のデューティ比を制御することにより、前記アイドル
    制御弁の開弁量を変化させて前記内燃機関のアイドル回
    転数を制御するものであること、 を特徴とする負荷駆動装置の異常検出装置。
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