JPH08251144A - 信頼度情報生成方法および信頼度情報生成装置 - Google Patents

信頼度情報生成方法および信頼度情報生成装置

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JPH08251144A
JPH08251144A JP5142795A JP5142795A JPH08251144A JP H08251144 A JPH08251144 A JP H08251144A JP 5142795 A JP5142795 A JP 5142795A JP 5142795 A JP5142795 A JP 5142795A JP H08251144 A JPH08251144 A JP H08251144A
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JP
Japan
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likelihood path
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path
predetermined period
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Withdrawn
Application number
JP5142795A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Taguchi
努 太口
Hiroto Suda
博人 須田
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NTT Docomo Inc
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
NTT Mobile Communications Networks Inc
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp, NTT Mobile Communications Networks Inc filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内符号として畳込み符号、外符号としてRS
(リードソロモン)符号を用い、シンボル毎の信頼度情
報を求めてRS復号の性能を向上させる通信システムに
おいて、この信頼度情報の算出方法を適正化する。 【構成】 最尤パスlSVで時点kに確定したシンボルを
k,svとする。時点k+1〜k+3において最尤パスl
SVにマージする対抗パスをlk+1〜lk+3、マージ箇所に
おける対数尤度比をΔk+1〜Δk+3とする。本発明では、
「Uk,j≠Uk,sv」の条件を満たす下添字jの集合Фk
求め、対数尤度比Δj(但し、jは集合Фkに属する)の
中から最小のものを信頼度情報として選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シンボル単位の信号
伝送に用いて好適な信頼度情報生成方法および信頼度情
報生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内符号としての畳込み符号と、外符号と
してのリードソロモン符号(あるいは他のシンボル訂正
符号)とから成る連接符号を用いる伝送方式が知られて
いる。その一例を図1に示す。図において1はRS(リ
ードソロモン)符号器であり、入力されたデジタル信号
をシンボル単位でリードソロモン符号に変換する。2は
畳込み符号器であり、このリードソロモン符号に畳込み
演算を施し、伝送路3を介して出力する。
【0003】4はヴィタビアルゴリズム*(“*”は備考
欄を参照)を用いた畳込み復号器であり、伝送路3を介
して供給された符号データをリードソロモン符号に復号
するとともに、リードソロモン符号のシンボル単位に信
頼度情報*を生成する。5はRS復号器であり、復号さ
れたリードソロモン符号と信頼度情報とに基づいて、元
のデジタル信号を復元する。このように、畳込み復号器
4において各シンボル毎の信頼度情報を求めておき、こ
れをRS復号器5に供給すると、RS復号器5における
誤り訂正能力を向上できることが知られている。このよ
うな技術は、例えば以下の文献に開示されている。
【0004】(1) ゲーンナウアーおよびヘーハー「軟
判定情報を出力するヴィタビアルゴリズムとその応用」
(J.Hagenauer and P.Hoeher,"A Viterbi Algorithm wi
th Soft-Decision Outputs and its Applications"),I
EEE GCOM, No.47.1.1, 1989. (2) 大橋 正良,安田 豊「ビット誤り率を最小にす
る畳込み符号の復号アルゴリズムとその評価」,信学技
報IT89-88 PP.35-40, 1989. (3) 田中 初一「最ゆう復号された符号語の信頼性と
その連接符号の復号への応用」電子通信学会論文誌A V
ol. J75-A No.9 pp.1503-1508. (4) 本田、久保田、加藤「移動体衛星通信システムに
おける二重軟判定のFEC追補案」(S.Honda, S.Kubot
a and S.Kato,"DSD (Double Soft Decision) Concatena
ted FEC Scheme in Mobile Satellite Communication S
ystem"),IEEE, J. Select. Areas Commun., Vol.10, N
o.8, Oct. 1992.
【0005】さて、畳込み復号器4でヴィタビアルゴリ
ズムを実行する過程においては、最尤パスはビット周期
毎の各時点で他のパス(以下、対抗パスという)とマー
ジする。そして、マージした両パスのパスメトリックの
差によってビット毎の信頼度情報が得られる。従来は、
「シンボル毎の信頼度情報」は、各シンボルを構成する
ビット毎の信頼度情報の総和によって求められていた。
なお、本明細書では、尤度(メトリック)および信頼度
情報は対数表現であることとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討したところによれば、ビット毎の信頼度情報の総和
によってシンボルの信頼度情報を求めるのは、以下の理
由により疑問である。すなわち、シンボルの信頼度情報
はシンボル全体として検討されるべきであろう。ビット
毎の信頼度情報の総和は、ある程度はシンボルの信頼度
に相関があると認められるものの、かかる総和をシンボ
ルの信頼度情報とすると、妥当な結果が得られない場合
もある。
【0007】例えば、「1シンボル」が「2ビット」で
構成されることとし、最尤パスのシンボルの復号結果が
“00”であったとする。この場合、従来のものにおい
ては、最尤パスと異なるシンボル(“11”,“01”
および“10”)のうち最尤パスのシンボルと異なるビ
ット(“11”の全ビット,“01”の下位ビットおよ
び“10”の上位ビット)に対応するブランチメトリッ
クのみが該シンボルの信頼度情報に関与することにな
る。
【0008】しかし、情報をシンボル単位で伝送するの
であれば、一部のビットが最尤パスのものと異なるシン
ボルは、「最尤パスのシンボルとは全く異なる情報」と
考えるべきであろう。しかりとすれば、“01”の上位
ビットおよび“10”の下位ビットに係るブランチメト
リックを信頼度情報に関与させなければ、正確な信頼度
情報は得られないであろう。
【0009】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、適切な信頼度情報を生成できる信頼度情報
生成方法および信頼度情報生成装置を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の方法にあっては、入力信号に基づいて、
この入力信号の復号結果が辿る可能性のあるパスの中か
ら最尤パスを選択し、前記最尤パス以外のパスのうち複
数のブランチから成る所定期間内における復号結果が前
記最尤パスにおける復号結果と異なるものと、前記最尤
パスとに基づいて前記所定期間における復号結果の信頼
度を求めることを特徴とする。
【0011】また、請求項2記載の方法によれば、入力
信号に基づいて、この入力信号の復号結果が辿る可能性
のあるパスの中から最尤パスを選択し、前記最尤パス以
外のパスのうち複数のブランチから成る所定期間内に前
記最尤パスとマージせず該所定期間経過後に前記最尤パ
スとマージするものと、前記最尤パスとに基づいて前記
所定期間における復号結果の信頼度を求めることを特徴
とする。
【0012】また、請求項3記載の方法によれば、入力
信号に基づいて、この入力信号の復号結果が辿る可能性
のあるパスの中から最尤パスを選択し、前記最尤パス以
外のパスのうち複数のブランチから成る所定期間内に前
記最尤パスとマージせず該所定期間経過後に該最尤パス
とマージするとともに復号結果が前記最尤パスにおける
復号結果と異なるものと、前記最尤パスとに基づいて前
記所定期間における復号結果の信頼度を求めることを特
徴とする。
【0013】また、請求項4記載の方法によれば、請求
項3記載の信頼度情報生成方法において、前記所定期間
の復号結果は一定のビット数から成るシンボルを構成す
ることを特徴とする。
【0014】また、請求項5記載の方法によれば、請求
項3記載の信頼度情報生成方法において、前記信頼度
は、前記最尤パス以外のパスのうち前記所定期間内に前
記最尤パスとマージせず該所定期間経過後に該最尤パス
とマージするとともに復号結果が前記最尤パスにおける
復号結果と異なるものと、前記最尤パスとの対数尤度比
であることを特徴とする。
【0015】また、請求項6記載の方法によれば、請求
項5記載の信頼度情報生成方法において、前記対数尤度
比は複数存在し、そのうち最小のものを前記信頼度とし
て選択することを特徴とする。
【0016】また、請求項7記載の構成によれば、入力
信号に基づいて、この入力信号の復号結果が辿る可能性
のあるパスの中から最尤パスを選択する最尤パス選択手
段と、前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチか
ら成る所定期間内における復号結果が前記最尤パスにお
ける復号結果と異なるものと、前記最尤パスとに基づい
て前記所定期間における復号結果の信頼度を求める演算
手段とを具備することを特徴とする。
【0017】また、請求項8記載の構成によれば、入力
信号に基づいて、この入力信号の復号結果が辿る可能性
のあるパスの中から最尤パスを選択する最尤パス選択手
段と、前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチか
ら成る所定期間内に前記最尤パスとマージせず該所定期
間経過後に前記最尤パスとマージするものと、前記最尤
パスとに基づいて前記所定期間における復号結果の信頼
度を求める演算手段とを具備することを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1および7記載の構成にあっては、最尤
パス以外のパスのうち複数のブランチから成る所定期間
内における復号結果が最尤パスにおける復号結果と異な
るものと、最尤パスとに基づいて該所定期間における復
号結果の信頼度が求められる。
【0019】また、請求項2および8記載の構成にあっ
ては、最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成
る所定期間内に最尤パスとマージせず該所定期間経過後
に前記最尤パスとマージするものと、最尤パスとに基づ
いて該所定期間における復号結果の信頼度が求められ
る。
【0020】また、請求項3〜6記載の方法にあって
は、最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成る
所定期間内に最尤パスとマージせず該所定期間経過後に
該最尤パスとマージするとともに復号結果が最尤パスに
おける復号結果と異なるものと、該最尤パスとに基づい
て該所定期間における復号結果の信頼度が求められる。
【0021】
【実施例】
A.実施例の構成および動作 以下、この発明の一実施例について説明する。本実施例
の物理的構成は従来のもの(図1)と同様であるが、本
実施例はシンボル単位の信頼度情報を生成する過程が従
来のものとは異なる。その詳細を図2を参照しつつ説明
する。
【0022】図2は、畳込み復号器4内でヴィタビアル
ゴリズムを実行するときに用いられる「4状態」のトレ
リス線図であり、最尤パスlSVを実線で表示する。ま
た、時点k+1,k+2およびk+3において最尤パス
SVとマージする対抗パスlk+ 1,lk+2およびlk+3
破線で表示する。また、マージする時点において、最尤
パスlSVのパスメトリックから対抗パスのパスメトリッ
クを減算した結果(対数尤度比)をΔk+1,Δk+2,Δ
k+3とする。
【0023】また、各パスを構成する各ブランチにおけ
る復号ビットを“ui,j”の形で表示する。ここにiは
時点(・・・・,k−2,k−1,k,k+1,k+2,・・
・・)であり、jは当該ブランチが属するパス(lSV,l
k+1,lk+2またはlk+3)の下添字である。また、各パ
スの復号ビットは、図示のように、「2ビット」毎に
「1シンボル」を構成するものとし、パスljの時点i
−2〜iにおけるシンボルの値を“Ui,j”とする。
【0024】以下、最尤パスにおけるシンボルU
k,sv(復号結果)と、その信頼度情報を得るアルゴリズ
ムと説明する。まず、シンボルUk,svは、復号ビットu
k-1,svおよびuk,svから成る集合に過ぎないため、時点
k−2〜k内における最尤パスlSVが確定されれば、直
ちに求まる。シンボルUk,svの復号結果が求まると、畳
込み復号器4はその内容をRS復号器5に供給する。な
お、この時点においては、対抗パスlk+1〜lk+3は確定
されていないが、特に差し支えはない。
【0025】その後、伝送路3を介して符号データが順
次供給されると、時間軸方向に最尤パスlSVが確定され
てゆく。そして、シンボル単位で最尤パスlSVが確定さ
れると、上述したように、その内容がRS復号器5に供
給される。ここで、最尤パスlSVが時点k+3まで確定
されると、シンボルUk,svに対応する対抗パスlk+1
k+3が確定され、対数尤度比Δk+1,Δk+2,Δk+3も確
定される。すなわち、図2に表示されている情報が全て
得られる状態になる。
【0026】次に、畳込み復号器4においては、「U
k,j≠Uk,sv」の条件を満たす下添字jの集合(以下、
集合Фkという)が求められる。一例として、シンボル
k,k+1およびUk,k+3(図2において太い破線で表示す
る)がシンボルUk,svと異なるものであって、シンボル
k,k+2とシンボルUk,svとが等しいものと仮定する
と、集合Фkの要素は「k+1」および「k+3」にな
る。
【0027】次に、対数尤度比Δj(但し、jは集合Фk
に属する)の中から、最小のものが選択され、その値が
シンボルUk,svの信頼度情報としてRS復号器5に供給
される。すなわち、上記例にあっては、対数尤度比Δ
k+1,Δk+3のうち小さい方が信頼度情報になる。
【0028】B.実施例の効果 このように、本実施例にあっては、jが集合Фkに属す
る対数尤度比Δjの中から信頼度情報が選択される。す
なわち、最尤パスlSVのシンボルと異なる値を有するシ
ンボルのみが信頼度情報の候補になる。また、時点k以
後の対数尤度比に基づいてシンボルUk,svの信頼度情報
が求められる。換言すれば、個々の復号ビットにおける
信頼度情報に基づくのではなく、シンボル毎に信頼度情
報が求められる。
【0029】C.変形例 なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、例えば以下のように種々の変形が可能である。 上記実施例においては「4状態」のトレリス線図と
「2ビット」のシンボルを用いた場合の例を説明した
が、一般的に「n状態」のトレリス線図と「mビット」
のシンボルを用いる場合であっても、上記動作と同様に
して適切な信頼度情報を得ることができる。
【0030】また、上記実施例にあっては、マージし
た2本のパスのパスメトリックの差(対数尤度比)によ
って信頼度情報を得たが、両パスメトリックに基づいて
求められる量であれば、信頼度情報は他の方法で求めた
ものであってもよい。
【0031】また、上記実施例は、「最尤パス以外の
パスのうち複数のブランチから成る所定期間内における
復号結果が最尤パスにおける復号結果と異なるものと、
該最尤パスとに基づいて該所定期間における復号結果の
信頼度を求める」点と、「最尤パス以外のパスのうち複
数のブランチから成る所定期間内に該最尤パスとマージ
せず該所定期間経過後に最尤パスとマージするものと、
最尤パスとに基づいて該所定期間における復号結果の信
頼度を求める」点とに特徴がある。しかし、これらは双
方とも実行する必要はなく、何れか一方を実行すれば、
その範囲内で上述した効果を呈し得るものである。
【0032】D.実験結果 まず、本実施例と文献(1)による従来例との性能比較
を行った結果を図3に示す。同図は、「8ビット」単位
のリードソロモン符号を「40シンボル」だけ伝送した
場合の誤り確率の分布を示す。同図の横軸は、シンボル
の信頼度順位(「1」〜「40」)であり、順位が大き
いほど信頼度が小さくなる。また、縦軸は誤り確率であ
る。伝送パラメータは、「フェージングピッチfDT=
2.0×10-3」、「信号対干渉電力比Eb/I0
2.75dB(内符号復号後)」とした。本実施例によ
れば、最も順位の大きい(信頼度の小さい)シンボルに
向かって誤りが偏り、他の順位での誤り確率は小さくな
る傾向にある。このことから本実施例は従来例より明ら
かに有利である。
【0033】次に、硬判定を行う従来例と本実施例と
において、RS復号を行った後の誤り率を比較した結果
を図4に示す。ここで、外符号としてはRS(40,3
0)を用い、消失の個数を「4」とした。この場合、R
S(40,30)の誤り訂正可能な個数は「3」にな
る。なお、同図には、参考までに内符号(畳込み符号)
のみの特性と、消失誤り訂正の限界特性を示しておく。
【0034】この限界特性は、信頼度の算出が理想的に
行われ、「誤ったシンボルの全ての信頼度は、誤ってい
ないシンボルの信頼度の最小値を上回ることがない」と
したときの復号特性である。本実施例によれば、平均誤
り率が低減することは明らかであり、「平均ビット誤り
率10-6」を満たす所要Eb/I0を「4.0dB」程
度にすることができる。
【0035】E.備考 E−1.ヴィタビアルゴリズム 図1の畳込み符号器2が図5のように構成されていたと
仮定する。図において101,102はDフリップフロ
ップ、103〜105はOR回路である。Dフリップフ
ロップ101,102の内容「D12」を回路の内部状
態とし、入出力信号を「Si/So1o2」のように表す
と、畳込み符号器2の状態遷移図は図6のようになる。
【0036】次に、入力信号Siのビット周期毎の時点
τ(τ=0,1,2,・・・・)を考え、τ=0においてD
フリップフロップ101,102がリセットされたもの
とする。それ以後の状態遷移は、図7に示すように、縦
軸を状態、横軸を時点とした線図で表すことができる。
この線図をトレリス線図と呼ぶ。図において実線はSi
=0、破線はSi=1の場合の状態遷移を示す。各時点
の状態間を結ぶ線分を「ブランチ」と呼び、ブランチを
時間軸方向に連結したものを「パス」と呼ぶ。なお、図
上、各ブランチには、出力信号So1,So2の値を付記し
ておく。
【0037】これら出力信号So1,So2は何らかの方式
によって変調された後、伝送路3を介して出力される。
ここで、変調方式としてBPSK変調を用いたとする
と、論理値“0”,“1”は符号データ“−1”,“+
1”に各々変換される。しかし、伝送路3の伝送特性や
雑音等により、これらの符号データは影響を受ける。こ
のため、畳込み復号器4が受信する符号データは、例え
ば、“−0.8,−0.7”のような値になる。
【0038】畳込み復号器4においては、図7に示すト
レリス線図と同様のものが準備されており、受信した符
号データに基づいて、各ブランチの「確からしさ」を示
す尤度(ブランチメトリック)が算出される。尤度を算
出する方法は、伝送方式や伝送特性に応じた種々のもの
が知られている。最も簡易な方法としては、受信した符
号データとトレリス線図上の符号データとの「数直線上
の距離の二乗」を求め、さらにその結果を合計して自然
対数をとったもの負値で表すことができる。
【0039】図7においては、τ=0からτ=1に向か
って、2本のブランチが存在する。ここで上述した符号
データ“−0.8,−0.7”が供給された際におい
て、両ブランチの尤度を求める。まず、実線のブランチ
の尤度は「−In(0.22+0.32)」であり、破線のブラ
ンチの尤度は「−In(1.82+1.72)」であり、前者の
方が尤度は高くなる。すなわち、元々の出力信号So1
o2は“0,0”(出力された符号データは“−1,−
1”)であると考えることが最も確からしいことにな
る。
【0040】以後、同様にして、各ブランチの尤度が求
められる。そして、各パスの尤度(パスメトリック)
は、各パスを構成するブランチのブランチメトリックの
総和によって表される。Dフリップフロップ101,1
02がリセットされた後、再度リセットされるまでの周
期がビット周期の「n倍」であったとすると、トレリス
線図には「2n」個のパスが存在する。これらのパスの
うち最も尤度の高いパスを「最尤パス」と呼ぶ。すなわ
ち、最尤パスに沿った復号系列が最も確からしいことに
なる。
【0041】次に、復号過程で最尤パスを逐次(部分的
に)求めてゆく手法を説明する。図8においてトレリス
線図上のパスA,Bを想定する。パスA,Bはτ=0〜
jにおいて一致し、τ=jにおいて分岐し、τ=k以降
は再び一致する(これを“マージする”という)。な
お、jは「0」であってもよい。全てのパスは「時点
0,状態00」を起点とするから、マージした2本のパ
スは、必ず分岐した時点jを有することになる。ここ
で、パスA,Bについてτ=j〜kの期間のみの尤度を
比較した際にパスAの尤度が高かったとすると、パスB
は決して最尤パスではあり得ない。従って、パスBは最
尤パスの候補から外すことができる。
【0042】このようにして最尤パスたり得ないパスを
除外してゆくと、図7に示すトレリス線図は、例えば図
9のように変換される。最尤パスの候補は、τ=3の時
点で見ると「4本」でありトレリス線図の状態数(4)と
一致する。τ=4においてはパスは再び「8本」に分岐
しているが、各候補は他の何れかの候補とマージする。
従って、τ=4の各状態において「1本」づつ、合計
「4本」が候補から外される。結局、「4本」の最尤パ
スの候補が図上右方向に伸びてゆくことになる。
【0043】やがて「4本」の候補は早い時点(トレリ
ス線図の左部分)では一致するようになる。全ての候補
が一致する部分は最尤パスの一部であるから、その部分
の復号系列は復号結果として出力しても差し支えない。
以上がヴィタビアルゴリズムの概要である。
【0044】E−2.尤度と信頼度 尤度(metric)と信頼度(reliability)とは共に「確
からしさ」を表す量である。但し、尤度は一つのパス
(またはブランチ)の復号系列と入力された符号データ
との関係によって決定される量であるのに対して、信頼
度は一つのパスと他のパスとがマージした場合に両者の
相互関係によって決定される量である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,3〜7
記載の構成によれば、最尤パス以外のパスのうち複数の
ブランチから成る所定期間内における復号結果が最尤パ
スにおける復号結果と異なるものと、該最尤パスとに基
づいて該所定期間における復号結果の信頼度が求められ
る また、請求項2〜6,8記載の構成によれば、最尤パス
以外のパスのうち複数のブランチから成る所定期間内に
該最尤パスとマージせず該所定期間経過後に最尤パスと
マージするものと、最尤パスとに基づいて該所定期間に
おける復号結果の信頼度が求められる。これにより、何
れの構成によっても適切な信頼度情報を得ることが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例および一実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】一実施例の動作説明図である。
【図3】従来例および一実施例の特性比較図である。
【図4】他の従来例および一実施例の特性比較図であ
る。
【図5】ヴィタビアルゴリズムの説明図である。
【図6】ヴィタビアルゴリズムの説明図である。
【図7】ヴィタビアルゴリズムの説明図である。
【図8】ヴィタビアルゴリズムの説明図である。
【図9】ヴィタビアルゴリズムの説明図である。
【符号の説明】
4 畳込み復号器(最尤パス選択手段、演算手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に基づいて、この入力信号の復
    号結果が辿る可能性のあるパスの中から最尤パスを選択
    し、 前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成る
    所定期間内における復号結果が前記最尤パスにおける復
    号結果と異なるものと、前記最尤パスとに基づいて前記
    所定期間における復号結果の信頼度を求めることを特徴
    とする信頼度情報生成方法。
  2. 【請求項2】 入力信号に基づいて、この入力信号の復
    号結果が辿る可能性のあるパスの中から最尤パスを選択
    し、 前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成る
    所定期間内に前記最尤パスとマージせず該所定期間経過
    後に前記最尤パスとマージするものと、前記最尤パスと
    に基づいて前記所定期間における復号結果の信頼度を求
    めることを特徴とする信頼度情報生成方法。
  3. 【請求項3】 入力信号に基づいて、この入力信号の復
    号結果が辿る可能性のあるパスの中から最尤パスを選択
    し、 前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成る
    所定期間内に前記最尤パスとマージせず該所定期間経過
    後に該最尤パスとマージするとともに復号結果が前記最
    尤パスにおける復号結果と異なるものと、前記最尤パス
    とに基づいて前記所定期間における復号結果の信頼度を
    求めることを特徴とする信頼度情報生成方法。
  4. 【請求項4】 前記所定期間の復号結果は一定のビット
    数から成るシンボルを構成することを特徴とする請求項
    3記載の信頼度情報生成方法。
  5. 【請求項5】 前記信頼度は、前記最尤パス以外のパス
    のうち前記所定期間内に前記最尤パスとマージせず該所
    定期間経過後に該最尤パスとマージするとともに復号結
    果が前記最尤パスにおける復号結果と異なるものと、前
    記最尤パスとの対数尤度比であることを特徴とする請求
    項3記載の信頼度情報生成方法。
  6. 【請求項6】 前記対数尤度比は複数存在し、そのうち
    最小のものを前記信頼度として選択することを特徴とす
    る請求項5記載の信頼度情報生成方法。
  7. 【請求項7】 入力信号に基づいて、この入力信号の復
    号結果が辿る可能性のあるパスの中から最尤パスを選択
    する最尤パス選択手段と、 前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成る
    所定期間内における復号結果が前記最尤パスにおける復
    号結果と異なるものと、前記最尤パスとに基づいて前記
    所定期間における復号結果の信頼度を求める演算手段と
    を具備することを特徴とする信頼度情報生成装置。
  8. 【請求項8】 入力信号に基づいて、この入力信号の復
    号結果が辿る可能性のあるパスの中から最尤パスを選択
    する最尤パス選択手段と、 前記最尤パス以外のパスのうち複数のブランチから成る
    所定期間内に前記最尤パスとマージせず該所定期間経過
    後に前記最尤パスとマージするものと、前記最尤パスと
    に基づいて前記所定期間における復号結果の信頼度を求
    める演算手段とを具備することを特徴とする信頼度情報
    生成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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