JPH08249922A - 被覆粒子 - Google Patents

被覆粒子

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JPH08249922A
JPH08249922A JP7282731A JP28273195A JPH08249922A JP H08249922 A JPH08249922 A JP H08249922A JP 7282731 A JP7282731 A JP 7282731A JP 28273195 A JP28273195 A JP 28273195A JP H08249922 A JPH08249922 A JP H08249922A
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conductive
particles
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connection
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JP7282731A
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English (en)
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Isao Tsukagoshi
功 塚越
Yutaka Yamaguchi
豊 山口
Atsuo Nakajima
敦夫 中島
Akishi Nakaso
昭士 中祖
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期接続信頼性に優れ、かつ微細回路の接続が
可能である高分解能な回路の接続部材に好適な被覆粒子
を提供すること。 【解決手段】高分子を核材とし、その表面に導電性金属
薄層を形成してなる粒子が、熱可塑性絶縁層で実質的に
覆われてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微細回路用の接続部
材に関し、更に詳しくは集積回路、液晶パネル等の接続
端子と、それに対向配置された回路基板上に接続端子を
電気的、機械的に接続するための接続部材に好適な被覆
粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の小形薄形化に伴い、これらに
用いる回路は高密度、高精細化している。これら微細回
路の接続は、従来のハンダやゴムコネクター等では対応
が困難であることから、最近では異方導電性の接着剤や
膜状物(以下接続部材という)が多用されるようになっ
てきた。この方法は相対峙する回路間に、導電材料を所
定量含有した接着剤よりなる接続部材層を設け、加圧ま
たは加熱加圧手段を構じることによって、回路間の電気
的接続と同時に隣接回路間には絶縁性を付与し、相対峙
する回路を接着固定するものである。しかしながらこの
方法においては、回路間の導通は主として複数個の導電
物質、多くの場合にはカーボン等の繊維状物やNi等の
金属粒子あるいはガラス等を核体とし、表層に導電層を
形成した粒子等からなる導電物質の接触によって得られ
るものであり、これらの材料は剛直であるために粒子/
回路間あるいは、粒子/粒子間の接触面積が十分でな
く、接続信頼性が不十分であった。接触面積を大きくす
る試みとして、導電材料として例えばハンダ等よりなる
低融点金属粒子を用いる方法もあるが、金属の融点以上
では従来のハンダ付けと同様に隣接回路間が連通してし
まうので絶縁性がなくなり、融点以下では金属の溶融が
起こらないために接触面積が十分に得られない。そのた
め回路接続時の温度─圧力─時間を融点近傍の狭い巾で
厳密に管理する必要があるが、回路基板により熱伝導率
が異なること等から実用性に乏しかった。更に上記した
ような導電性材料に共通する欠点は、熱膨張率が接着剤
に比べて一般的に1桁程度小さいために、例えば高温時
においては導電性材料の膨張量に比べて少なく接続回路
の間隙の変化に対して追随(温度変化に対する追随性)
できないので、回路への導電材料の接触面積や接触点数
が減少することから接続抵抗の増大や導電不良を生じる
ので、初期の接続性が得られたとしても、温度変化を含
むような長期信頼性に劣っていた。我々は先に上記した
従来の導電材料を用いた場合の欠点を解消し信頼性を著
しく向上する方法として、高分子核体の表面が金属薄層
により実質的に被覆されてなる粒子(以下導電性粒子と
いう)を用いる方法を提案(特願昭61─31088号
公報)した。この方法によれば、導電性粒子は、回路接
続時の加圧あるいは加熱加圧により回路面あるいは導電
性粒子相互間で押しつけるように適度に変形するため、
十分な接触面積が得られることや、高分子核材は熱軟化
特性、剛性および熱膨張収縮特性が接着剤の性質に極め
て近いことから接続時の条件巾が広く、また接続部は温
度変化に対する追随性を有するので接続部の長期信頼性
が著しく向上した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような回路の
接続部材は、多数点回路の一括接続材料であることから
極めて有用であるが、高精細化の進む微細回路の接続に
対して分解能を向上することと、前記したような長期接
続信頼性を合わせて得る要求が極めて強い。すなわち従
来技術では、一般的に5本/mmの回路(回路巾100
μm、絶縁巾100μm)の接続が可能であるが、最近
の回路の微細化により例えば10本/mm(回路巾50
μm、絶縁巾50μm)の回路接続や、ICチップのボ
ンディング用途においては、例えば1電極の接続面積が
50μm□といったように、回路の微細化がますます進
行している。接続部材を高分解能化するための基本的な
考え方は、隣接回路との絶縁性を確保するために導電材
料の粒径を回路間の絶縁部分よりも小さくし、合わせて
導電材料が接触しない程度に添加量を加減しながら回路
接続部における導通性を確実に得ることである。しかし
ながら導電材料の粒径を小さくすると、表面積の増加と
粒子個数の著しい増加により粒子は2次凝集してしま
い、隣接回路との絶縁性が保持できなくなり、また粒子
の添加量を減少すると接続すべき回路上の導電材料の数
が減少することから接触点数が不足し接続回路間での導
通が得られなくなるために、長期接続信頼性を保ちなが
ら接続部材を高分解能することは極めて困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは長期接
続信頼性に優れ、かつ微細回路の接続が可能である高分
解能な回路の接続部材に好適な被覆粒子を提供すること
である。すなわち本発明は、高分子を核材とし、その表
面に導電性金属薄層を形成してなる粒子が、熱可塑性絶
縁層で実質的に覆われてなる被覆粒子に関するものであ
る。また高分子を核材とし、その表面に導電性金属薄層
を形成してなる粒子の表面に、前記高分子核材よりも小
粒径でかつ硬質の導電材料を形成し、前記導電材料の表
面が熱可塑性絶縁層で実質的に覆われてなる被覆粒子に
関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の被覆粒子について、以下
図面により説明する。図1は高分子核材1の表面に導電
性薄層2を形成してなる本発明でいう導電性粒子の表面
に絶縁層3を構成した被覆粒子の断面模式図である。こ
の場合の高分子核材1の材質としては、スチレンブタジ
ェンゴムやシリコーンゴム等の各種ゴム、ポリスチレン
やエポキシ樹脂等の各種プラスチック、およびデンプン
やセルロース等の天然物等よりなる各種高分子物質が適
用可能である。形状については略球状が好ましいが特に
問わない。また完全な充填体、内部に気泡を有する発泡
体、内部が気体からなる中空体、および小粒子の集まり
である凝集体等のいずれでもよく、これらを単独もしく
は複合して用いることができる。
【0006】導電性薄層2の材質としては、導電性を有
する各種の金属、金属酸化物、合金、ポリアセチレン系
等の導電性高分子等でよく、例えばZn、Al、Sb、
Au、Ag、Sn、Fe、Ta、Cu、Pb、Ni、P
d、Pt等があり、これらを単独もしくは複合して用い
ることが可能であり、更に特殊な目的、例えば硬度、表
面張力および密着性の改良等のために、Mo、Mn、C
d、Si、およびCr等の他の元素や化合物も添加する
ことができる。また導電性薄層2は複層以上の多層構造
としてもよい。高分子核体1上への導電性薄層2の形成
方法としては、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法、および溶射法等のいわゆる乾式法やめっ
き法等が適用可能であるが、湿式の分散系によることか
ら均一厚みの薄層を得やすい無電解めっき法が特に好ま
しい。導電性薄層2の厚みとしては、0.01〜5μm
程度が一般的に適用可能である。ここに厚みは例えば下
地層のある場合はその層も含むものとし、0.01μm
以下では導電性が不足し、5μm以上では高分子核材の
温度変化に対する追随性が抑制されるために接続信頼性
が不満足となり好ましくない。
【0007】図2は被覆粒子の応用例の一例であり、高
分子核材1の表面に導電性薄層2を形成した導電性粒子
の表面に、導電材料4を付着形成し、その表面に絶縁層
3を構成した被覆粒子の断面模式図である。この場合の
導電材料4としては、高分子核材1や絶縁層3よりも回
路の接続時に高剛性であり変形性を示さないこと、およ
びその粒径は高分子核材1より小さいことが必要で、そ
の粒子径は0.01〜30μmが好ましい。この場合の
導電材料4を例示すると、前記した導電性薄層2と同様
な各種の金属類や、これら金属をセラミック、ガラス、
カーボン等の変形し難い物質を核として、その表面状に
形成したものでもよい。高分子核材1への導電材料4の
付着形成方法としては、例えば高温下で導電材料4を噴
霧することで吸着させたり、接着剤の薄層により接着さ
せる方法等がある。図2の被覆粒子によれば、導電材料
4が接続時に高剛性で変形性を示さないので、回路表面
の酸化層や汚染層を突き破って接続できるので、低抵抗
な初期接続特性が得られる。また、導電材料4の粒径を
高分子核材1より小さくしたので、接続回路間の熱膨張
に対する追随性を有するために接続信頼性が良好とな
る。従って各種の回路面に対して広く適用可能である。
【0008】図3は導電性粒子5が小粒子の集まりであ
る凝集体を形成した場合であり、その表面に絶縁層3が
構成される。この場合、導電性粒子5が凝集し易い小粒
径粒子を用いて被覆粒子が簡単に得られる。図4は導電
性粒子5の表面上に絶縁層3が形成さた被覆粒子が凝集
体を形成した場合を示したものである。単粒子毎に表面
が絶縁処理されてなるので、高分解な接続部材を得易
い。これらはいずれも好ましく適用可能であり、単粒子
状のものと混用も可能である。
【0009】以上図1から図4の説明における導電性粒
子は、導電性粒子の表面が絶縁層で被覆されているので
原則的には各種の粒径が適用可能であるが、回路の絶縁
巾(スペース)以下であることが分解能の信頼性確保の
点から必要である。例えば、10本/mm(回路巾50
μm、絶縁巾50μm)の分解能を達成するには、粒径
は50μmを越えないことが必要となる。この場合、粒
径50μm以上の粒子がスペース部に存在すると、回路
接続時の加熱加圧により回路部において絶縁層が破壊さ
れるので、隣接回路との絶縁性が保持できなくなる。図
1〜図4における絶縁層3としては加熱加圧により流動
性を有する絶縁体が適用できる。すなわち回路接続時の
加熱加圧により接続すべき回路間において導電性粒子と
回路あるいは導電性粒子相互の絶縁層3が流動して接触
部から排除されることにより、接続回路間に導電性が得
られる。これらの絶縁層3としては、熱可塑性樹脂類や
ホットメルト性の接着剤が代表的である。また熱軟化性
や融点を有するホットメルト接着剤のベースポリマーや
エラストマー類も有用であり、例えばポリエチレン、エ
チレン共重合体ポリマー、エチレン─酢酸ビニル共重合
体、ポリプロピレン、エチレン─アクリル酸共重合体、
エチレン─アクリル酸エステル共重合体、ポリアミド、
ポリエステル、スチレン─イソプレン共重合体、スチレ
ン─ジビニルベンゼン共重合体、エチレン─プロピレン
共重合体、アクリク酸エステル系ゴム、ポリビニルアセ
タール、アクリロニトリル─ブタジェン共重合体、スチ
レン、フェノキシ、固形エポキシ、ポリウレタン等があ
る。その他、テルペン樹脂やロジン等の天然および剛性
樹脂やEDTA等のキレート剤もあり、これらは単独も
ししくは複合して用いることができる。
【0010】これらの絶縁層3が加熱加圧により流動性
を示す条件としては、回路接続時の条件である80〜2
50℃、および0.1〜100kg/cm2 が適用でき
る。80℃以下では回路接続部の耐熱性が低下するので
好ましくなく、250℃以上では接続時に高温を必要と
するため接続部品等に熱損傷を与えることから好ましく
ない。また、圧力は0.1kg/cm2 以下では回路と
の接触点における絶縁層が十分に排除されないことから
十分な導電性が得られず、100kg/cm2 以上では
接続部品等に機械的損傷を及ぼすことから好ましくな
い。これらの絶縁層3を導電性粒子上に形成する方法と
しては、静電塗装法、微粒子吸着法、熱溶融被覆法およ
び溶液塗布法等がある。上記のうち、絶縁層3が汎用溶
剤に可溶性の場合には、絶縁層の形成材料を溶液状とし
て、導電粒子を処理した後で溶剤を除去する溶液塗布法
が簡単な設備で実施可能なことから好適である。また耐
溶剤や耐熱性を向上するために絶縁層を架橋することも
できる。被覆層の厚みは0.1〜5μm程度が好まし
い。0.1μm以下では絶縁性が不足し、5μm以上で
は回路接続時に絶縁層の排除が十分にされ難いので十分
な導電性が得にくい。以上よりなる被覆粒子を接着剤中
に混合することで接続部材を製造することができる。
【0011】接着剤中に占める被覆粒子の添加量は、そ
の表面が絶縁層で被覆されているために高密度に充填す
ることが可能である。すなわち従来の回路の接続部材に
おいては、その添加量は一般的に5体積%以下と少量の
添加により隣接回路との絶縁性を制御していたが、本発
明においては2〜35体積%と多量に添加することが可
能である。上記の被覆粒子を混合した接続部材用組成物
は、接続を要する一方もしくは相方の回路上にスクリー
ン印刷やロールコータ等の手段を用いて直接回路上に接
続部材を構成するか、あるいはフィルム状の接続部材と
してもよい。本発明になる被覆粒子を用いた接続部材の
使用方法としては、例えば回路にフィルム状接続部材を
仮貼付した状態でセパレータのある場合にはそれを剥離
し、あるいは上記組成物を回路上に塗布し必要に応じて
溶剤や分散媒を除去した状態で、その面に他の接続すべ
き回路を位置合わせして、熱プレスや加熱ロール等によ
り加熱加圧すればよい。
【0012】回路接続時の加熱加圧により接着剤が軟化
流動すると、絶縁層も軟化し加圧部から排除される。す
なわち相対峙する回路部においては、回路が絶縁部に比
べて一般的に一定の高さを有することや、絶縁部よりも
硬度が高いことから変形性が少ない等の理由により絶縁
部に比べ優先的に加圧されるので、導電性粒子1は加圧
方向である回路面において絶縁層がなくなり導電性が得
られる。従って、接続部の回路間は絶縁層3が排除さ
れ、絶縁部間においては絶縁層3を保持することが可能
となる。この時、回路に沿うように導電性粒子は軟化変
形し接触面積が増加する。また高分子核材1は接着剤の
熱膨張率と近似させることが可能であり、導電性薄層2
は極めて薄いことから回路間が熱膨張しても、高分子核
材1も同様に熱膨張できるので、接続部の温度変化に対
して良好な追随性を有し、長期の信頼性にも優れた接続
を得ることができる。
【0013】本発明にかかる被覆粒子の作用について説
明する。本発明になる被覆粒子は、少なくとも加熱加圧
下において核材の高分子に比べ絶縁層が軟質である。従
って導電性粒子の表面の絶縁層が回路接続時の加熱加圧
により軟化流動し、その被覆が回路もしくは粒子の接触
部において排除されることにより接続回路間に導電性を
与える。一方、絶縁回路部においては、回路間の粒子ほ
どには加圧されないために絶縁層の被覆はそのまま保た
れることから絶縁性が得られる。上記した理由により、
被覆粒子は接着剤中に高濃度に充填することが可能とな
り、微小接続面積においても導電粒子が確実に存在する
ため導通が確実に得られるので、高分解能な接続部品を
得ることができる。また被覆粒子の内部の導電性粒子
は、回路接続時の加熱加圧により軟化変形し回路や粒子
との接触面積が向上することと、接続部の温度変化に対
して追随性を有するので接続部の信頼性、特に高温高湿
試験や温度変化を含む場合のような長期間の接続信頼性
が著しく向上できる。更に、導電性粒子は絶縁層で被覆
されているので粒子の酸化劣化を防止できることから導
電性に優れ、特にその特性の安定した接続部材を得るこ
とが可能となる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。 実施例1 (1)導電性粒子の作製 (イ)前処理 コニベックスCタイプ(球状フェノール樹脂、平均粒径
20μm、ユニチカ(株)製商品名)をメチルアルコー
ル中で強制的に撹拌して、脱脂および粗化を兼ねた前処
理を行い、その後濾過によりメチルアルコールを分離し
て、前処理した高分子核材を得た。 (ロ)活性化 次にサーキットプレップ3316(PdCl+HCl+
SnCl2 系の活性化処理液、日本エレクトロプレーテ
ィングエンジニアーズ(株)製商品名)中に分散し、2
5℃−20分間の撹拌により活性化処理を行い、続いて
水洗、濾過により表面を活性化した高分子核体を得た。 (ハ)無電解Niめっき 活性化処理後の粒子をブルーシューマ(無電解Niめっ
き液、浴能力300μdm2 /l、日本カニゼン(株)
製商品名)液中に浸漬し、90℃−30分間強制撹拌を
行った。所定時間後水洗した。めっき液量は粒子の表面
積から算出した。 (ニ)無電解Auめっき 以上で得られたNi被覆粒子の表面に、Auの置換めっ
きを行った。めっき液はエレクトロレスプレップ(無電
解Auめっき液、日本エレクトロプレーティングエンジ
ニアーズ(株)製商品名)であり、90℃−30分間の
めっき処理を行い、その後で水を用いてよく洗浄し、続
いて90℃−2時間の乾燥を行い導電性粒子を得た。こ
の粒子は、Ni0.3μm/Au0.05μmの金属薄
層を有していた。 (2)被覆粒子の作製 前記導電性粒子の表面に絶縁層を形成した被覆粒子を作
製した。絶縁層の材料としてパラプレンP−25M(熱
可塑性ポリウレタン樹脂、軟化点130℃、日本エラス
トラン(株)製商品名)の1%ジメチルホルムアミド
(DMF)溶液とし、導電性粒子を添加撹拌した。この
後スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製GA−32
型)により100℃で10分間噴霧乾燥を行い被覆粒子
を得た。この時の被覆層の平均厚みは、電子顕微鏡(S
EM)による断面観察の結果約1μmであった。 (3)接続部材の作製 絶縁性接着剤として下部固形分配合比のホットメルト接
着剤を調整した。この接着剤のメルトインデックス(M
I.ASTM D−1238準拠、但し150℃)は2
0g/minであった。 タフプレン(スチレン−ブタジェン−ブロックポリマー、旭化成工業(株)製 商品名)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60部(重量) YSポリスターT−115(テルペンフェノール樹脂、安原油脂(株)製商品 名)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200部 上記よりなる接着剤溶液中に、前記した被覆粒子を添加
混合した。この時の被覆粒子の添加量は接着剤の固形分
に対し5体積%とした。この混合液をバーコータにより
セパレータ(シリコーン処理ポリエステルフィルム厚み
38μm)上に塗布し、100℃−20分間の乾燥によ
りトルエンを除去し、厚み25μmの接続部材を得た。
絶縁層はトルエンに不溶であり、接着剤は可溶のために
両者は相溶せずに良好な接続部材が得られた。 (4)回路の接続 ライン巾50μm、ピッチ100μm、厚み18μmの
Cu回路を有するポリイミド基板の全回路巾50mmの
フレキシブル回路板(FPC)に、接着巾3mm、長さ
50mmに切断した接続部材を載置して、140℃−2
kg/cm2 −5秒の加熱加圧により接続部材付FPC
を得た。その後セパレータを剥離して、他の同一ピッチ
を有する透明導電ガラス(ITO回路、ガラス厚み1.
1mm)と顕微鏡下で回路の位置合わせを行い、150
℃−30kg/cm2 −20秒間の加熱加圧により回路
の接続を行った。 (5)評価方法と結果 上記により得た回路の接続抵抗および隣接回路間の絶縁
抵抗を測定した。接続抵抗はマルチメータ(TR−68
77、アドバンテスト(株)製)、絶縁抵抗はハイオー
ムメータ(TR−8611、アドバンテトス(株)製)
で行った。これらの測定結果を表1に示したが、10本
/mmの高密度回路に対して良好な回路間の接続抵抗
と、隣接回路間の絶縁抵抗とが合わせて得られた。また
接続体は冷熱衝撃試験(−40℃/30分⇔100℃/
30分を1サイクル)500サイクルの処理後に上記と
同様な評価を行ったが、接続抵抗および絶縁抵抗共にほ
とんど劣化は見られなかった。この冷熱衝撃試験は苛酷
な長期信頼性とされていることから、本実施例は優れた
長期信頼性も合わせて有していることがわかる。なお本
実施例の接続部断面をSEMにより観察したところ、接
続回路間において導電性粒子は単層で存在し、回路に沿
って変形して存在していた。
【0015】実施例2 実施例1と同様に行ったが、導電性粒子の表面にNi粉
(カルボニル法、平均粒径2μmの表面凹凸を有する略
球状粒子)を以下の方法で付着形成した粒子を用いた。
その方法は、実施例1の接着剤材料であるホットメルト
接着剤の0.5%トルエン溶液中に導電性粒子を添加撹
拌した。この後スプレードライヤー中でDMFの大半を
乾燥し、その後スプレードライヤー中にNi粉を導電性
粒子の10体積%添加し、更にスプレードライヤーで乾
燥することにより導電性粒子にNi粉を付着形成せしめ
た。その後、実施例1と同様に被覆層を作製した。本実
施例の評価結果を表1に示すが、良好な分解能と長期信
頼性の両立した良好な特性を得た。
【0016】実施例3 高分子核体は実施例1のユニペックスCであるが、マイ
クロシーブを用いて3μmオン8μmパスとなるように
分級して平均5μmの粒子とした。実施例1と同様な無
電解めっきにより導電性粒子を得た後、実施例1で用い
たホットメルト接着剤を1%トルエン溶液として同様な
方法により被覆粒子を得た。接着剤はバイロナールMD
−1930(水分散タイプの熱可塑性ポリエステル樹
脂、融点113℃、東洋紡績(株)製商品名)を用い
た。実施例1と同様に被覆粒子を分散し接続部材を得
た。接着剤は水分散タイプであるために絶縁層と非相溶
であり、良好に接続部材を作製できた。この時、被覆粒
子の添加量は接着剤に対して25体積%であり、接続部
材の厚みは15μmであった。本実施例の評価結果を表
1に示したが、良好な分解能と長期信頼性の両立した良
好な特性を得た。また実施例1と同様にその断面を観察
したところ、粒子は高密度に充填されていた。
【0017】比較例1 導電層に絶縁層を形成しない導電性粒子を用いた他は、
実施例3と同様に接続部材を作製し評価した。結果を表
1に示したが、良好な接続抵抗値は得られるものの隣接
回路間での絶縁性がなくなり、接続部材としての適用は
できなかった。
【0018】比較例2 導電材料として融点183℃、平均粒径10μmのハン
ダ粒子を用いた他は、実施例3と同様に絶縁層を形成し
た被覆粒子により接続部材を作製評価した。結果を表1
に示したが、隣接回路との絶縁性は得られたものの、長
期信頼性の評価で十分な接続が得られなかった。この理
由はハンダ粒子(線膨張率2.8×10-5/℃)と接着
剤(線膨張率30×10-5/℃)との熱膨張率が大きく
異なるために、熱衝撃試験時にハンダ粒子が温度変化に
対する追随性がなかったためと考えられる。
【0019】
【表1】
【0020】実施例4 実施例3の接続部材を用いて、ICチップをFPCに接
続した。用いたICチップは5×7mmであり、片面に
50μm□の電極パッド(高さ2μm、アルミニウムの
表面を金で処理、電極数50個)を有しており、このパ
ッド面に実施例2の接続部材を載置し、150℃熱盤上
で軽く圧着してセパレータを除去した。次いで、パッド
と同一配置の電極を有するFPC(銅回路の高さ18μ
m、基材ポリイミド、通称TAB)と位置合わせを行
い、160℃─10kg/cm2─10秒間の加熱加圧
でICとFPCを接続した。この接続体を評価したとこ
ろ、各電極で確実に導通が得られ隣接回路とは絶縁され
ていた。また実施例1と同様な長期信頼性を評価した
が、その特性劣化は見られなかった。本実施例において
は、平均粒径5μmの導電粒子が接着剤中に25体積%
と多量に添加されているので、50μm□という小面積
の電極接続が簡単に、しかも確実に行われ、合わせて良
好な長期信頼性を有していることがわかった。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、例
えば長期接続信頼性と合わせて微細回路の接続が可能で
ある高分解能な回路の接続部材に好適な被覆粒子を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる被覆粒子を示す断面模式図。
【図2】 本発明にかかる被覆粒子を示す断面模式図。
【図3】 本発明にかかる被覆粒子を示す断面模式図。
【図4】 本発明にかかる被覆粒子を示す断面模式図。
【符号の説明】
1 高分子核材 2 導電性薄層 3 絶縁層 4 導電材料 5 導電性粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中祖 昭士 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子を核材とし、その表面に導電性金属
    薄層を形成してなる粒子が、熱可塑性絶縁層で実質的に
    覆われてなる被覆粒子。
  2. 【請求項2】高分子を核材とし、その表面に導電性金属
    薄層を形成してなる粒子の表面に、前記高分子核材より
    も小粒径でかつ硬質の導電材料を形成し、前記導電材料
    の表面が熱可塑性絶縁層で実質的に覆われてなる被覆粒
    子。
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