JP3622792B2 - 接続部材及び該接続部材を用いた電極の接続構造・接続方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子部品と回路板、或いは回路板同士を接着固定すると共に、両者の電極同士を電気的に接続する接続部材及びその接続部材を用いた電極の接続構造・接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品の小形薄型化に伴い、これらに用いる回路は高密度化、高精細化しており、このような電子部品と微細電極との接続は、従来のハンダやゴムコネクタ等では対応が困難であることから、最近では分解能に優れた異方導電性の接着剤や膜状物(以下、接続部材)が多用されている。
この接続部材は、導電粒子等の導電材料を所定量含有した接着剤からなるもので、この接続部材を電子部品と電極や回路との間に設け、加圧又は加熱加圧手段を講じることによって、両者の電極同士が電気的に接続されると共に、電極に隣接して形成されている電極同士には絶縁性を付与して、電子部品と回路とが接着固定されるものである。
上記の接続部材を高分解能化するための基本的な考えは、導電粒子の粒径を隣接電極間の絶縁部分よりも小さくすることで、隣接電極間における絶縁性を確保し、併せて導電粒子の含有量をこの粒子同士が接触しない程度とし、且つ電極上に確実に存在させることにより、接続部分における導通性を得ることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来の方法は、導電粒子の粒径を小さくすると、粒子表面積の著しい増加により粒子が二次凝集を起こして連結し、隣接電極間の絶縁性が保持出来なくなり、また、導電粒子の含有量を減少すると、接続すべき電極上の導電粒子の数も減少することから接触点数が不足し、接続電極間での導通が得られなくなるため、長期の接続信頼性を保ちながら接続部材を高分解能化することは困難であった。即ち、近年の著しい高分解能化即ち電極面積や隣接電極間(スペース)の微細化により、電極上の導電粒子が接続時の加圧又は加熱加圧により接着剤と共に隣接電極間に流出し、接続部材の高分解能化の妨げとなっていた。
【0004】
このとき、接着剤の流出を抑制するために接着剤を高粘度とすると、電極と導電粒子との接触が不十分となり、相対峙する電極の接続が不可能となる。一方、接着剤を低粘度とすると、導電粒子の流出に加えてスペース部に気泡を含み易くし、接続信頼性特に耐湿性が低下してしまう欠点がある。このようなことから、導電粒子含有層と絶縁性接着層とを分離した多層構成の接続部材とし、前者の接続時における粘度を高粘度とし、導電粒子を保持する試みも見られるが、電極と導電粒子との接触が不十分であったり、製法が面倒であったりして、実用化されていない。
【0005】
また、このような微細電極や回路の接続を可能とし、且つ接続信頼性に優れた接続部材として、面方向の必要部に導電粒子の密集領域を有する接続部材の提案もある。これによれば、半導体チップのようなドット状の微細電極の接続が可能となるものの、導電粒子の密集領域とドット状電極との正確な位置合わせが必要で、作業性に劣る欠点がある。
本発明は上記の欠点を解消するためになされたもので、電極上からの導電粒子の流出が少なく、また、接続部に気泡を含み難いことから長期の接続信頼性に優れ、導電粒子と電極との正確な位置合わせが不要なことから作業性に優れた、高分解能の接続部材及び該接続部材を用いた電極の接続構造・接続方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱可塑性フイルムの片面に導電材料及びバインダからなり、接続部材の厚み方向である加圧方向に導通し電極に隣接して形成されている電極同士には絶縁性を付与する異方導電性を有する接着層を形成し、熱可塑性フイルムの他の片面に絶縁性の接着層を形成し、両接着層共に前記熱可塑性フイルムより少なくとも接続時の溶融粘度を低くした接続部材、相対峙する電極列間の少なくとも一方が突出し、前記接続部材の導電材料が相対峙する電極間に存在し、電極間において熱可塑性フイルムは、接続時の加熱加圧により溶融して消滅、電極列の隣接する電極間では導電性接着層と絶縁性接着層との境界層として維持され、且つ突出電極の周囲よりも導電材料の密度が高い状態で存在する電極の接続構造、並びに少なくとも一方が突出した電極を有し、相対峙する電極列間に、前記接続部材の絶縁性接着層が突出した電極側となるように配置し、熱可塑性フイルムの熱的変態点の近傍で加熱加圧する電極の接続方法に関する。
【0007】
本発明を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施例を説明する接続部材の断面模式図である。本発明の接続部材は、熱可塑性フイルム1の片面に導電材料及びバインダからなり、加圧方向に導電性を有する導電性接着層2を形成し、熱可塑性フイルム1の他の片面に絶縁性の接着層3を形成し、両接着層共に前記熱可塑性フイルム1より少なくとも接続時の溶融粘度を低くしたものである。これらの表面には不要な粘着性やごみ等の付着を防止するために、図示しないが剥離可能なセパレータが存在しても良い。
図2及び図3は本発明の他の実施例を説明する接続部材の断面模式図であり、熱可塑性フイルムを複層とした(1、1´)ものである。図2は表面に絶縁性接着層3、3´が存在しており、図3は導電性接着層2、2´が存在している。図2、図3のように、表面の構成は電極の構成に応じて任意に選択できる。また、熱可塑性フイルム1は二層以上に順次形成することもできる。図4は本発明の一実施例を説明する接続部材の断面模式図で、熱可塑性フイルム1が絶縁性の接着層3を共用しており、製造コストの低減に有効である。
【0008】
熱可塑性フイルム1は、熱的変態点が50〜350℃のものが好適である。ここに熱的変態点は、融点の明瞭なものは融点を用いるが、混合物のように融点が不明瞭の場合は、溶融粘度100ポイズの温度を変態点として採用できる。溶融粘度100ポイズの温度を変態点とした理由は、この粘度以下が接続時の流動性として電極と導電材料との接触に有用なためである。
熱的変態点を50〜350℃が好適とした理由は、低温側は接続体の信頼性を維持するためであり、高温側は電極接続時における基板等の周辺材料の熱劣化を抑制するためである。このため、熱的変態点は70〜250℃が好ましく、80〜200℃が更に好ましい。熱可塑性フイルム1は、他の接着層2、3との接着性を有することが、信頼性に優れた電極の接続構造が得られるので好ましい。
【0009】
熱可塑性フイルムを限定でなく、例として示すと、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル系ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルブチラール、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリブタジエン、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、ポリクロロプレン等の高分子化合物やゴム類などを挙げることが出来る。これらは単独又は2種類以上併用することも出来る。これらフイルム中には、粘着付与剤、架橋剤、老化防止剤、界面力向上剤等の各種調整剤も含有できる。
熱可塑性フイルムの厚みは薄くて良く、後述する使用状態を考慮すると、突出した電極の高さ又は導電材料の高さの何れか小さい方よりも薄いことが、電極と導電材料との接触が良好となり、好ましい。
【0010】
加圧方向に導電性を有する導電性接着層2は、図5に示すように導電材料4を含有したバインダ5からなる。ここに導電材料4としては、図5(a)〜(d)のように、バインダ5の厚み以下の小粒径のものが好ましい。この場合、加圧又は加熱加圧手段を講じることでバインダ5の厚み減少によって導電性を得る。また、図5(e)〜(g)のように、バインダ5の表面より突出していても良い。導電材料4がバインダ5の厚み以下の場合、バインダ5により導電材料4の脱落防止が可能であり、バインダ5の表面より突出していると、簡単な接触により電極と導通可能となる。
【0011】
バインダ5に対する導電材料4の割合は、0.1〜20体積%程度が、導電異方性が得易く好ましい。また、導電性を得易くするために、バインダ5の厚さは膜形成の可能な範囲で薄い方がよく、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。
導電材料4としては、例えば、図5の(e)〜(g)のように導電粒子で形成することが、比較的製造が容易なことから好ましい。また、導電材料4は、図5(f)のようにバインダ5に貫通口を設け、めっき等で導電体を形成したり、図5(g)のようにワイヤ等の導電繊維状としても良い。
【0012】
導電粒子としては、Au、Ag、Pt、Ni、Cu、W、Sb、Sn、半田等の金属粒子や炭素粉等があり、また、これら導電粒子を核材とするか、或いは非導電性のガラス、セラミックス或いはプラスチックのような高分子等からなる核材に前記のような材質からなる導電層を被覆形成したものでも良い。更に、導電材料を絶縁層で被覆してなる絶縁被覆粒子や、導電粒子と絶縁粒子の併用なども適用可能である。粒径は、微小な電極上に1個以上好ましくは5個以上と多くの粒子数を確保するには小粒径粒子が好適であり、15μm以下、より好ましくは7μm以下である。
【0013】
これら導電粒子の中では、半田等の熱溶融金属やプラスチック等の高分子核材に導電層を形成したものが、加熱加圧又は加圧により変形性を有し、積層時に回路との接触面積が増加し、信頼性が向上するので好ましい。特に高分子類を核とした場合、半田のように融点を示さないので、軟化の状態を接続温度で広く制御出来、電極に厚みや平坦性のばらつきに対応し易い接続部材が得られるので、特に好ましい。
また、例えばNi、W等の硬質金属粒子や表面に多数の突起を有する粒子の場合、導電粒子が電極や配線パターンに突き刺さるので、酸化膜や汚染層の存在する場合にも低い接続抵抗が得られ、信頼性が向上する。
【0014】
バインダ5は、前記したのと同様な熱可塑性材料や、熱や光により硬化性を示す材料が広く適用出来、接着性を有することが好ましい。これらは接続後の耐熱性や耐湿性に優れることから、硬化性材料の適用が好ましい。中でもエポキシ系接着剤は短時間硬化が可能で接続作業性が良く、分子構造上接着性に優れる等の特長から好ましく適用出来る。
エポキシ系接着剤は、例えば高分子量のエポキシ、固形エポキシと液状エポキシ、ウレタンやポリエステル、アクリルゴム、NBR、ナイロン等で変性したエポキシを主成分とし、硬化剤や触媒、カップリング剤、充填剤等を添加してなるものが一般的である。
【0015】
本発明の接続部材の製法としては、例えば、導電性シートと接着層2とをラミネートしたり、積層して順次塗工する等の方法が採用できる。
本発明の接続部材を用いた電極の接続構造及びその製法について、図6〜7により説明する。
図6に、基板11に形成された突出電極12と基板11´の平面電極13とが本発明の接続部材を介して接続された構造を示す。
ここに平面電極13は、基板11´面からの凹凸がないか、あっても数μm以下と僅かな場合を云う。これらを例示すると、アディティブ法や薄膜法で得られた電極類が代表的である。
【0016】
図7は、基板11及び15に形成された電極が突出電極同士12及び12´の場合である。この場合、図2で示した両面に絶縁性接着層3及び3´を有する接続部材を介して接続した構造である。絶縁性接着層3及び3´はそれぞれ突出電極同士12及び12´の突出する電極の周囲を覆っており、また、それぞれの基板面11及び15と接続している。
図6及び図7において、基板11としては、ポリイミド、ポリエステル等のプラスチックフィルム、ガラスエポキシ等の複合体、シリコーン等の半導体、ガラス、セラミックス等の無機物などを例示できる。突出電極12は上記したほかに各種回路類や端子類も含むことが出来る。なお、図6及び7で示した各種電極類は、それぞれ任意に組み合わせて適用できる。
【0017】
図6及び図7において、相対峙する電極12−13間に導電材料4が存在し、且つ、突出電極12の周囲14よりも電極12−13間において導電材料の密度が高い状態で存在し、相対峙する電極列間が接続されている。また、絶縁性接着層3が突出電極12の少なくとも突出する電極の周囲を覆っている。電極12−13間において熱可塑性フイルム1は、接続時の加熱加圧により溶融して消滅しているが、隣接電極12−12間では加圧が不十分のため、導電性接着層2と絶縁性接着層3との境界層として維持されている。
本発明の接続部材を用いた電極の接続方法は、接続部材の絶縁性接着層が突出した電極側となるように配置し、熱可塑性フイルムの熱的変態点の近傍で加熱加圧する。熱的変態点の近傍より高温であると、導電性接着層2と絶縁性接着層3との境界層として存在し難くなり、低温であると電極12−13間において接続時の加熱加圧により溶融し難く、導通が得難い。熱的変態点の近傍温度は、接着剤の分子量、分子構造で異なるので最適点は実験で求めることが合理的である。
【0018】
【作用】
本発明の接続部材は、熱可塑性フイルムの片面に導電材料とバインダとからなり、加圧方向に導電性を有する接着層を形成し、熱可塑性フイルムの他の片面に絶縁性の接着層を形成し、両接着層共に前記熱可塑性フイルムより少なくとも接続時の溶融粘度を低くしたことで、導電性接着層と絶縁性接着層とが熱可塑性フイルムにより分離して存在出来る。
また、本発明の電極の接続方法は、少なくとも一方が突出した電極を有する相対峙する電極列間に、接続部材の絶縁性接着層が突出した電極側となるように配置し、熱可塑性フイルムの熱的変態点の近傍で加熱加圧することで、導電材料が相対峙する電極間に存在し、且つ突出電極の周囲よりも導電材料の密度が高い状態で存在することが可能になる。
【0019】
接着層は、任意に粘度調整が可能なため、接続部に気泡を含み難い構成が採れる。また、加圧方向に導電性を有するシートは、接続部材の厚み方向のどの部分にも存在するので、導電粒子と電極との正確な位置合わせが不要である。
接着層は、その目的に応じ例えば電極基板の材質に適合した組み合わせが可能なことから、材料の選択肢が拡大し、やはり接続信頼性が向上する。また、一方を溶剤に可溶性又は膨潤性としたり、或いは耐熱性に差を持たせることで、一方の基板面から優先的に剥離可能とし、再接続する所謂リペア性を付与することも可能となる。また、接着層を接続部の外にはみ出させ、封止材的な作用により補強や防湿効果を得ることも出来る。
【0020】
【実施例】
次に実施例を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)導電性接着層付熱可塑性フイルムの作製
マトリックスとしてアクリルゴム(ガラス転移点−10℃、分子量50万、官能基としてカルボキシル基1%含有)とマイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(エポキシ当量185)との比率を20/80とし、酢酸エチルの30%溶液を得た。この溶液に粒径5±0.2μmのポリスチレン系粒子にNi/Auの厚さ0.2/0.02μmの金属被覆を形成した導電性粒子を5体積%添加し、混合分散した。この分散液を熱的変態点130℃のフェノキシ樹脂(熱可塑性エポキシ樹脂)のフイルム(厚み10μm)にロールコータで塗布し、110℃で20分乾燥し、マトリックス厚み5μmのシートを得た。
【0021】
(2)絶縁性接着層の形成及び接続部材の作製
アクリルゴムとマイクロカプセル型潜在性硬化剤含有の液状エポキシ樹脂の比率を10/90とし、導電性粒子を含有しない厚み15μmのシートを前記(1)の導電性接着層の裏面に(1)と同様に形成し、図1相当の接続部材を得た。
(3)接続
ポリイミドフィルム上に高さ18μmの銅の回路を有する二層FPC回路板(回路ピッチは100μm、電極幅50μmの平行回路の電極)と、厚さ1.1mmのガラス上に厚さ0.2μm(ITO、表面抵抗20Ω/□)の酸化インジウムの薄膜回路を有する平面電極との接続を行った。
先ず、絶縁性接着層が突出した電極側(FPC回路板)となるように配置し、前記接続部材を1.5mm幅で載置した。この後、ITO回路板と上下回路を位置合わせし、160℃、20kgf/mm2、15秒で接続した。
【0022】
(4)評価
この接続体の断面を研磨し、顕微鏡で観察したところ、図6相当の接続構造であった。スペースは気泡混入がなく、粒子が球状であったが、電極上には粒子が圧縮成形され、上下電極と接触保持されていた。熱可塑性フイルムの熱的変態点の近傍で加熱加圧することで、導電材料が相対峙する電極間に存在し、且つ突出電極の周囲よりも導電材料の密度が高い状態で存在可能であった。
相対峙する電極間を接続抵抗、隣接する電極間を絶縁抵抗として評価したところ、接続抵抗は1Ω以下、絶縁抵抗は108Ω以上であり、これらは85℃及び85%RH1000時間処理後も殆ど変化がなく、良好な長期信頼性を示した。本実施例では、平面電極のガラス側の接着力がFPC側に比べて相対的に低いことから、ガラス側から強制的に剥離したとき綺麗に界面剥離し、その後の清浄化が容易であった。このことは、現在同様な構成で多用されている液晶パネルの接続におけるリペア性の付与に好適である。
【0023】
実施例2
実施例1と同様であるが、実施例1の接続部材の導電性接着層の上に、実施例1の絶縁性接着層を重ねて積層し、図2相当の接続部材を得て、実施例1のFPC回路板同士を接続した。
本実施例は図7に相当する構成で、高さの大きな電極同士の接続であるが、電極ずれがなく、良好な接続特性を示した。粒子は圧縮変形され、上下電極と接触保持されていた。隣接電極間に気泡混入がなく、良好な長期信頼性を示した。
【0024】
実施例3
実施例1と同様であるが、FPCに替えてICチップ(2×10mm、高さ0.5mm、四辺周囲にバンプと呼ばれる50μm角、高さ20μmの金電極が200個形成)を用いた。ガラス側のITO電極を、前記ICチップのバンプ電極のサイズに対応するように変更した。
また、導電性接着層の導電材料を平均粒径3μmの導電粒子とし、添加量1体積%、マトリックスの厚み10μmのシートとした。
接続体は図6に相当する構成であるが、良好な接続特性を示した。本実施例では、バンプがマッシュルーム形で頂部を有していたが、粒子は圧縮変形され、上下電極と接触保持されていた。隣接バンプ間に気泡混入がなく、良好な長期信頼性を示した。導電粒子は相対峙する電極間距離に応じて粒子の変形度が異なり、部分的にバンプに食い込むものも見られた。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、導電領域である導電性接着層と絶縁領域である絶縁性接着層との機能を分離して形成したので、高分解能で且つ接続信頼性に優れた接続部材及び該接続部材を用いた電極の接続構造・接続方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接続部材の断面模式図である。
【図2】本発明の接続部材の断面模式図である。
【図3】本発明の接続部材の断面模式図である。
【図4】本発明の接続部材の断面模式図である。
【図5】本発明の接続部材における導電性接着層の構成を示す断面模式図である。
【図6】本発明の接続部材を用いた電極の接続構造を示す断面模式図である。
【図7】本発明の接続部材を用いた電極の接続構造を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1…熱可塑性フイルム、2…導電性接着層、3…絶縁性接着層、4…導電材料、5…バインダ、11、11´…基板、12…突出電極、13…平面電極、14…周囲、15…基板
Claims (3)
- 熱可塑性フイルムの片面に導電材料とバインダとからなり、接続部材の厚み方向である加圧方向に導通し電極に隣接して形成されている電極同士には絶縁性を付与する異方導電性を有する接着層を形成し、熱可塑性フイルムの他の片面に絶縁性の接着層を形成し、両接着層共に前記熱可塑性フイルムより少なくとも接続時の溶融粘度を低くした接続部材。
- 相対峙する電極列間の少なくとも一方が突出し、請求項1記載の接続部材の導電材料が相対峙する電極間に存在し、電極間において熱可塑性フイルムは、接続時の加熱加圧により溶融して消滅、電極列の隣接する電極間では導電性接着層と絶縁性接着層との境界層として維持され、且つ突出電極の周囲よりも導電材料の密度が高い状態で存在する電極の接続構造。
- 少なくとも一方が突出した電極を有し、相対峙する電極列間に、請求項1記載の接続部材の絶縁性接着層が突出した電極側となるように配置し、熱可塑性フイルムの熱的変態点の近傍で加熱加圧することを特徴とする電極の接続方法。
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