JPH08244172A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH08244172A
JPH08244172A JP5116195A JP5116195A JPH08244172A JP H08244172 A JPH08244172 A JP H08244172A JP 5116195 A JP5116195 A JP 5116195A JP 5116195 A JP5116195 A JP 5116195A JP H08244172 A JPH08244172 A JP H08244172A
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JP
Japan
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resin layer
film
laminated film
tensile yield
resin
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Application number
JP5116195A
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English (en)
Inventor
Takashi Nanba
多加志 難波
Hiroya Kobayashi
博也 小林
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医薬や農薬、肥料、洗剤、吸水性樹脂等の包
装材として有用で、且つ使用直前までは内容物の吸湿を
防止し、使用に際しては極めて容易に不要となる樹脂層
を剥離可能でさらに不要となった樹脂層が廃棄物問題を
引き起こさない積層フィルムを提供する。 【構成】 水溶性樹脂層及びこれと剥離可能に仮着され
た特定の生分解性樹脂層からなる積層フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層フィルムに関する
ものである。さらに詳しくは、水溶性包装材として有用
な積層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンオキシドやポリビニールア
ルコール等の水溶性ポリマーからなるフィルムを水溶性
包装材として用いることは公知である。水溶性包装材
は、医薬や農薬、肥料、洗剤、吸水性樹脂等を包装し、
使用時には袋ごと水中に投入して内容物を放出させるも
のであり、使用時の計量の手間が省略されるほか、微粉
の発生、吸入の問題や被包装物が農薬など作業者が直接
接触することが危険である物質を取り扱う際の作業の安
全性を向上させることができるといった利点がある。ま
た、包装材の溶解速度を適度に調製することで内容物の
放出速度を制御するという効果も有している。
【0003】しかしながら、前記の如き水溶性樹脂から
なるフィルムは、 (i)またこれらの樹脂よりなるフィルムは透湿性が非
常に高く、内容物が吸湿し易い (ii)このため、これらのフィルムを用いた包装物の多
くは、保存中にはアルミ箔をラミネートした袋などのガ
スバリア性の高い保護袋に二重包装され、使用時には保
護袋から中の包装物を取り出して使用するというもので
あり、使用後には大きな保護袋が廃棄物として残る等の
問題点があった。
【0004】そこで、ポリエチレンオキサイド系水溶性
フィルムの保管、取扱い性などを向上させる目的で、ポ
リエチレンオキサイド系ポリマー層とポリエチレンオキ
サイド系ポリマーと接着しにくい熱可塑性樹脂の層とを
剥離可能に仮着した積層フィルムが特開平6−3186
6号公報に提案されている。該特許に基づいてポリエチ
レンオキサイド系ポリマーと接着しにくい熱可塑性樹脂
の層に透湿性の低い樹脂を用いて得られる積層フィルム
を包装材として用いれば、従来の二重包装の必要は無く
なり、従来の水溶性包装材で問題であった保護袋が廃棄
物として残る問題、及び保存中の内容物の吸湿の問題は
解決される。
【0005】しかしながら、前記公報に提案されている
積層フィルムに使用されている、ポリエチレンオキサイ
ド系ポリマーに接着しにくい熱可塑性樹脂は、何れも非
分解性あるいは難分解性の樹脂であり、使用後にこれら
の樹脂が廃棄物として残り、近年、これら使用済みの非
(難)分解性のプラスチック廃棄物の処理が大きな社会
問題になっていることから考えて、前記公報に開示され
たような積層フィルム組成を包装材に採用することは、
新たな廃棄物問題を引き起こす可能性があることから好
ましくないものである。
【0006】一方、特開昭62−209144号公報に
は、生分解性を有するヒドロキシブチレート重合体組成
物のフィルムと水溶性フィルムとの積層物が提案されて
いる。しかしながら、前記公報には、ヒドロキシブチレ
ート重合体組成物のフィルムと水溶性フィルムとの接着
性に関する記載はなく、またヒドロキシブチレート重合
体は一般に脆く、他の熱可塑性樹脂と比べて引張降伏伸
びが極端に小さいという欠点があり、特に包装材等の使
用に際しては強度的に問題があった。
【0007】このため、従来の水溶性包装材用の積層フ
ィルムが有していた問題点、すなわち (i)使用時に発生する廃棄物とその処理の問題 (ii)フィルム強度が弱いこと を同時に解決した水溶性包装材用の積層フィルムは、こ
れまで存在しなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の問題点
を解決するためになされたものであり、医薬や農薬、肥
料、洗剤、吸水性樹脂等の包装材として有用で、透湿性
が低く強靱な積層フィルムを提供することを目的とし、
また水溶性包装材として使用する場合には、水性媒体中
に投入する際に不要となる樹脂層がきわめて容易に剥離
可能で、廃棄物問題を引き起こさない積層フィルムを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、水溶性樹脂層(I)及び該樹脂層(I)と
剥離可能に仮着された樹脂層(II)からなる積層フィ
ルムにおいて、該樹脂層(II)に生分解性樹脂を用
い、該樹脂層(II)の引張降伏伸びの値を特定の範囲
にすることにより、前記の課題を解決できることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、水溶性樹脂層(I)及
び該樹脂層(I)と剥離可能に仮着された樹脂層(I
I)からなる積層フィルムであって、該樹脂層(II)
が生分解性樹脂からなり、該樹脂層(II)の引張降伏
伸びが8%以上であることを特徴とする。
【0011】また前記積層フィルムは、前記樹脂層(I
I)の引張降伏強さが8MPa以上であり、かつ前記樹
脂層(II)の引張破壊伸びの値を前記樹脂層(II)
の引張降伏伸びの値で除した値が3以上の値であること
が好ましい。
【0012】なお、本発明で言う引張降伏強さ、引張降
伏伸びおよび引張破壊伸びは、JIS K−7127に
記載の方法に準拠して測定されたものを言う。また本発
明で言う透湿度は、JIS Z−0208に記載の方法
に準拠して、25℃−相対湿度90%で測定されたもの
を言う。
【0013】
【作用】本発明の積層フィルムは、水溶性樹脂層(I)
と接着しにくい樹脂層(I)を選定することにより、積
層時の温度などを厳密に調製しなくても、剥離可能なフ
ィルム、例えば融着強度(剥離強度)が10g/cm幅
(180度剥離)程度の仮着状態となったフィルムであ
る。該フィルムは、通常は各層が密着していて剥がれる
ことはないが、一部を剥離してきっかけを作れば、そこ
から容易に剥離することができる。
【0014】本発明の水溶性樹脂層(I)に用いられる
樹脂に特に制限はなく、ポリエチレンオキサイド、ポリ
ビニルアルコール、ポリ(エチレン−ビニルアルコー
ル)、プルランの他、これら樹脂の水溶性を損なわない
範囲で他の成分を共重合したのコポリマーや他のポリマ
ーとの混合物等を挙げることができ、中でもポリエチレ
ンオキサイドは、樹脂層(II)との再剥離が容易であ
り、さらに熱可塑性であることから積層フィルムを共押
出法で製造できる点で好ましい。一方、ポリビニルアル
コールやポリ(エチレン−ビニルアルコール)は、使用
する生分解性樹脂の種類や製造条件により樹脂層(I
I)と反応し、フィルムの水溶性が損なわれたり、樹脂
層(II)との剥離が困難になる場合がある。
【0015】本発明の樹脂層(II)に用いられる生分
解性樹脂は、生物分解性を示す樹脂であれば特に限定さ
れない。
【0016】また本発明の樹脂層(II)に用いられる
生分解性樹脂は、本発明の積層フィルムを包装材として
用いた場合に保護層として作用するものであり、被包装
物の吸湿を防止する以外に、保護層として十分な機械的
物性を有していなくてはならない。具体的には、該樹脂
層(II)の縦3cm×横1cm×厚さ50〜250μ
mの単層フィルムを両端かみあわせ部1cmとして引張
試験機に保持し、クロスヘッドスピード20mm/分で
引張試験を行った際の樹脂層(II)の引張降伏伸びが
8%以上、好ましくは10%以上、さらに好ましくは2
0%以上であることが必須である。引張降伏伸びが小さ
いかあるいは前記引張試験において降伏点を迎えること
なく破断に至る樹脂は一般に脆い傾向があり、特に引張
降伏伸びが前記範囲より小さい場合には、得られるフィ
ルムの柔軟性が極端に低いため実用的でなく本発明の積
層フィルムの樹脂層(II)として不適である。さらに
樹脂層(II)の物性が以下に述べる(1)および
(2)の要件を同時に満足することが好ましいものであ
る。
【0017】(1)引張降伏強さは8MPa以上、好ま
しくは10MPa以上である。引張降伏強さが8MPa
未満の場合には、保護層としての強度が不十分であるた
め、極小さな外力によってフィルムが伸びるなどの塑性
変形を容易に起こす場合がある。
【0018】(2)引張破壊伸びを引張降伏伸びで除し
た値が3以上、好ましくは5〜1000の範囲である。
この値が前記範囲より低い場合には、引張降伏強さ以上
の外力がかかった場合に、直ちにフィルムの破断につな
がる場合がある。またこの値は、樹脂が非常に脆いため
に、前記引張試験において降伏点を迎えずして試料が破
断に至るような場合には無限大となるが、これはとりも
なおさず、その樹脂が非常に脆い性質を有していること
を示しており、本発明の樹脂層(II)として使用する
ことができないことは明かである。さらにこの値が10
00を超える樹脂層(II)は、一般に非常に柔らか
く、保護層として十分な強度を有していない場合があ
る。
【0019】上記の要件を満足し得る生分解性樹脂層を
与える生分解性樹脂としては、例えばポリ(エチレンサ
クシネート)、ポリ(ブチレンサクシネート)等のポリ
(アルキレンサクシネート)、ポリ(ε−カプロラクト
ン)、ポリ(3−ヒドロキシプロピオネート)、ポリ乳
酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、
酢酸セルロース、ポリエチレン−デンプンブレンド物、
ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロ
キシブチレート−3−ヒドロキシバリレート)等が挙げ
られ、これらの1種又は2種以上を用いることができ
る。前記樹脂の中でも、ポリ(アルキレンサクシネー
ト)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエチレン−デ
ンプンブレンド物、ポリ(3−ヒドロキシプロピオネー
ト)、酢酸セルロースは他の生分解性樹脂に比べ耐水性
に優れている点で好ましく、さらにポリ(アルキレンサ
クシネート)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエチ
レン−デンプンブレンド物は樹脂の透湿性が低い点で好
ましい。ところで、前記生分解性樹脂のうち、ポリ(3
−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチ
レート−3−ヒドロキシバリレート)は微生物によって
産成される生分解性樹脂であり、化学合成法によって合
成される他の生分解性樹脂に比べ安全性が高い可能性が
あることから注目されているが、これらの樹脂は一般に
脆く、他の生分解性樹脂と比べて引張降伏伸びが極端に
小さいため、使用に際しては注意を要する。
【0020】本発明における樹脂層(II)は、樹脂層
(I)との密着性を制御する目的でコロナ放電処理や表
面処理剤による処理が施されていても良い。
【0021】また、本発明の積層フィルムは、フィルム
の表面あるいは樹脂層(I)と再剥離可能な樹脂層(I
I)と樹脂層(I)との界面にアルミニウム蒸着処理や
塩化ビニリデン等によるガスバリアコーティング処理が
施されていても良い。
【0022】本発明の積層フィルムは、JIS Z−0
208に記載の方法によって25℃−相対湿度90%で
測定される透湿度が250g/m2・24時間以下であ
ることが好ましく、より好ましくは150g/m2・2
4時間以下、さらに好ましくは100g/m2・24時
間以下である。積層フィルムの透湿度が250g/m
・24時間超える場合には、十分な防湿効果を得ること
ができない。また、内容物の吸湿性が非常に高い場合に
は150g/m・24時間以下、好ましくは100g
/m2・24時間以下であることが望ましい。
【0023】本発明の積層フィルムの成形方法について
は特に制限は無く、樹脂層(II)の上に樹脂層(I)
を溶融或いは溶液状態で塗工する方法や樹脂層(I)と
樹脂層(II)とを複数の押出口を有する多層成形機に
よって押し出して同時に形成する方法等を挙げることが
できる。また、使用される装置についても特に制限はな
く、熱プレス、インフレーション装置、Tダイ装置、カ
レンダー装置等を挙げることができる。
【0024】本発明の積層フィルムの厚みには特に制限
はないが、柔軟でかつ強靱な積層フィルムを得るために
は、樹脂層(I)と樹脂層(II)を合わせた厚みが3
0μm〜300μmであることが好ましく、また樹脂層
(I)の厚みは10μm〜250μmであることが好ま
しい。樹脂層(I)の厚みが10μmよりも薄い場合に
は、樹脂層(I)の強度が非常に弱く、樹脂層(II)
を剥離する際に樹脂層(I)が破損する場合がある。一
方、樹脂層(I)の厚みが250μmよりも厚い場合に
は、樹脂層(I)の溶解時間が著しく長くなる場合があ
る。
【0025】また、本発明の積層フィルムは、これに種
々の安定化剤、核剤、増量剤等の添加剤を混合したり、
樹脂層(I)と樹脂層(II)との間に樹脂層(I)の
水溶性及び樹脂層(I)と樹脂層(II)との再剥離性
を損なわない範囲で接着層等を介在させても良い。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0027】<引張降伏強さ、引張降伏伸びおよび引張
破壊伸びの測定>積層フィルムの引張降伏強さ、引張降
伏伸びおよび引張破壊伸びの測定は、JIS K−71
27に準拠して測定した。
【0028】<透湿度の測定>積層フィルムの透湿度
は、以下のJIS Z−0208に準拠し、25℃−相
対湿度90%にて測定した。
【0029】<実施例1>ポリブチレンサクシネートの
ペレット5gを2枚の縦300mm×横300mm×厚
さ5mmのSUS304製鏡面板に挟み、(株)三浦プ
レス製作所製37トンプレスを用い、120℃で高圧側
ゲージ圧180kg/cm2の圧力で10分間保持し
た。その後、氷水の入った水槽にフィルムを挟んだまま
の鏡面板をそのまま投入して冷却することにより厚さ1
00μmのポリブチレンサクシネートフィルムを得た。
【0030】得られたフィルムのJIS K−7127
に準拠して測定した引張降伏伸びの値は、30%であっ
た。
【0031】また得られたフィルムのJIS K−71
27に準拠して測定した引張降伏強さ、及び引張破壊伸
びを引張降伏伸びで除した値はそれぞれ36MPa、3
0であった。
【0032】前記ポリブチレンサクシネートフィルムを
縦200mm×横200mmに切断し、中央に分子量2
0万のポリエチレンオキサイド(アルドリッチ製)約
1.5gを置き、該フィルムと該ポリエチレンオキシド
とを、2枚の縦300mm×横300mm×厚さ5mm
のSUS304製鏡面板で挟み、(株)三浦プレス製作
所製37トンプレスを用い、90℃で高圧側ゲージ圧1
50kg/cm2の圧力で10分間保持した。
【0033】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
4℃の冷蔵庫内で冷却することにより本発明の積層フィ
ルム(1)を得た。
【0034】得られた積層フィルム(1)の厚さは15
0μmであり、ポリエチレンオキサイド層はポリブチレ
ンサクシネートフィルムから容易に剥離することが可能
であった。
【0035】得られた積層フィルムの透湿度を表1に示
した。
【0036】<実施例2>実施例1と同様にして得た厚
さ100μmのポリブチレンサクシネートフィルムを縦
200mm×横200mmに切断し、その上に縦200
mm×横200mmのポリビニルアルコールフィルム
(中村恵商会製ポリグリーンフィルムSF−1、厚さ:
25μm)を置き、該二つのフィルムを、2枚の縦30
0mm×横300mm×5mmのSUS304製鏡面板
で挟み、(株)三浦プレス製作所製37トンプレスを用
い、90℃で高圧側ゲージ圧150kg/cm2の圧力
で10分間保持した。
【0037】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
室温まで放冷して本発明の積層フィルム(2)を得た。
【0038】得られた積層フィルム(2)の厚さは12
0μmであり、ポリビニルアルコール層はポリブチレン
サクシネートフィルムから容易に剥離することが可能で
あった。
【0039】得られた積層フィルムの透湿度を表1に示
した。
【0040】<実施例3>数平均分子量4万のポリブチ
レンサクシネートのペレット5gを、2枚の縦300m
m×横300mm×厚さ5mmのSUS304製鏡面板
で挟み、(株)三浦プレス製作所製37トンプレスを用
い、120℃で高圧側ゲージ圧180kg/cm2の圧
力で10分間保持した。その後、氷水の入った水槽にフ
ィルムを挟んだままの鏡面板をそのまま投入して冷却す
ることにより厚さ100μmのポリブチレンサクシネー
トフィルムを得た。
【0041】得られたフィルムのJIS K−7127
に準拠して測定した引張降伏伸びの値は、30%であっ
た。
【0042】また得られたフィルムのJIS K−71
27に準拠して測定した引張降伏強さ、及び引張破壊伸
びを引張降伏伸びで除した値はそれぞれ36MPa、3
0であった。
【0043】前記ポリブチレンサクシネートフィルムを
縦200mm×横200mmに切断し、中央に分子量2
0万のポリエチレンオキサイド(アルドリッチ製)約
1.5gを置き、該フィルムとポリエチレンオキシド
を、2枚の縦300mm×横300mm×厚さ5mmの
SUS304製鏡面板で挟み、(株)三浦プレス製作所
製37トンプレスを用い、90℃で高圧側ゲージ圧15
0kg/cm2の圧力で10分間保持した。
【0044】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
4℃の冷蔵庫内で冷却することにより本発明の積層フィ
ルム(1)を得た。
【0045】得られた積層フィルム(1)の厚さは15
0μmであり、ポリエチレンオキサイド層はポリブチレ
ンサクシネートフィルムから容易に剥離することが可能
であった。
【0046】得られた積層フィルムの透湿度を表1に示
した。
【0047】<比較例1>分子量20万のポリエチレン
オキサイド約2.5gを、2枚の縦300mm×横30
0mm×厚さ5mmのSUS304製鏡面板に挟み、
(株)三浦プレス製作所製37トンプレスを用い、10
0℃で高圧側ゲージ圧150kg/cm2の圧力で10
分間保持した。
【0048】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
4℃の冷蔵庫内で冷却することにより厚さ50μmのフ
ィルムを得た。
【0049】得られた積層フィルムの透湿度を表1に示
した。
【0050】<比較例2>実施例2で用いたポリビニル
アルコールフィルム(中村恵商会製ポリグリーンフィル
ムSF−1、厚さ:25μm)の透湿度を表1に示し
た。
【0051】<比較例3>ポリ(3−ヒドロキシブチレ
ート)の粉末(アルドリッチ社製)5gを2枚の縦30
0mm×横300mm×厚さ5mmのSUS304製鏡
面板に挟み、(株)三浦プレス製作所製37トンプレス
を用い、180℃で高圧側ゲージ圧180kg/cm2
の圧力で10分間保持した。その後、氷水の入った水槽
にフィルムのを挟んだままの鏡面板をそのまま投入して
冷却することにより厚さ170μmのポリ(3−ヒドロ
キシブチレート)フィルムを得た。
【0052】得られたフィルムを実施例1と同様にして
引張試験を行ったが、試料は降伏点を迎えることなく破
断し、その際の引張破断強さ及び引張破断伸びは、それ
ぞれ32MPa、16%であった。試料が降伏点を示さ
なかったため引張破断伸びを引張降伏伸びで除した値は
無限大となった。
【0053】前記ポリ(3−ヒドロキシブチレート)フ
ィルムを縦200mm×横200mmに切断し、中央に
分子量20万のポリエチレンオキサイド(アルドリッチ
製)約1.5gを置き、該フィルムとポリエチレンオキ
サイドを、2枚の縦300mm×横300mm×厚さ5
mmのSUS304製鏡面板で挟み、(株)三浦プレス
製作所製37トンプレスを用い、90℃で高圧側ゲージ
圧150kg/cm2の圧力で10分間保持した。
【0054】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
0℃に冷却されたメタノール浴に投入して冷却すること
により積層フィルム(1’)を得た。
【0055】得られた積層フィルム(1’)の厚さは1
90μmであり、ポリエチレンオキサイド層はポリ(3
−ヒドロキシブチレート)フィルムから容易に剥離する
ことが可能であった。
【0056】得られた積層フィルムの透湿度を表1に示
した。
【0057】<比較例4>ポリ(3−ヒドロキシブチレ
ート)に代えて、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−3
−ヒドロキシバリレート)の粉末(3−ヒドロキシバリ
レート単位22%含有、アルドリッチ社製)を用いた以
外は比較例3と同様にして厚さ160μmのポリ(3−
ヒドロキシブチレート−3−ヒドロキシバリレート)フ
ィルムを得た。
【0058】得られたフィルムを実施例1と同様にして
測定した引張降伏伸びの値は、3%であった。
【0059】また得られたフィルムを実施例1と同様に
して測定した引張降伏強さ、及び引張降伏破断伸びを引
張降伏伸びで除した値は、それぞれ28MPa、6であ
った。
【0060】前記ポリ(3−ヒドロキシブチレート−3
−ヒドロキシバリレート)フィルムを縦200mm×横
200mmに切断し、中央に分子量20万のポリエチレ
ンオキサイド(アルドリッチ製)約1.5gを置き、該
フィルムとポリエチレンオキシドを、2枚の縦300m
m×横300mm×厚さ5mmのSUS304製鏡面板
で挟み、(株)三浦プレス製作所製37トンプレスを用
い、90℃で高圧側ゲージ圧150kg/cm2の圧力
で10分間保持した。
【0061】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
0℃に冷却されたメタノール浴に投入して冷却すること
により積層フィルム(2’)を得た。
【0062】得られた積層フィルム(2’)の厚さは1
80μmであり、ポリエチレンオキサイド層はポリ(3
−ヒドロキシブチレート−3−ヒドロキシバリレート)
フィルムから容易に剥離することが可能であった。
【0063】得られた積層フィルムの透湿度を表1に示
した。
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】本発明の積層フィルムは、透湿性が低く
強靱であり、また水溶性包装材とて使用する場合、該包
装材を水性媒体中に投入する際に不要となる樹脂層がき
わめて容易に剥離可能で、該樹脂層が生分解性を有して
いるため廃棄物問題を引き起こすことがない。このた
め、本発明の積層フィルムは、医薬や農薬、肥料、洗
剤、吸水性樹脂等の包装材として極めて有用である。
【0066】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】その後、フィルムを挟んだままの鏡面板を
4℃の冷蔵庫内で冷却することにより本発明の積層フィ
ルム(3)を得た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】得られた積層フィルム(3)の厚さは15
0μmであり、ポリエチレンオキサイド層はポリブチレ
ンサクシネートフィルムから容易に剥離することが可能
であった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】得られたフィルムの透湿度を表1に示し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/28 B32B 27/28 27/34 27/34 27/36 27/36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性樹脂層(I)及び該樹脂層(I)
    と剥離可能に仮着された樹脂層(II)からなる積層フ
    ィルムであって、該樹脂層(II)が生分解性樹脂から
    なり、該樹脂層(II)の引張降伏伸びが8%以上であ
    ることを特徴とする積層フィルム。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層(II)が、ポリ(アルキレ
    ンサクシネート)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ
    エチレン−デンプンブレンド物、ポリ(3−ヒドロキシ
    プロピオネート)および酢酸セルロースからなる群より
    選ばれる1種又は2種以上である請求項1または2に記
    載の積層フィルム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001504065A (ja) * 1996-11-13 2001-03-27 ゼネカ・リミテッド 水基体組成物用の可溶性サッシェ
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