JPH08243842A - 放電加工方法及び放電加工用電源装置 - Google Patents

放電加工方法及び放電加工用電源装置

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JPH08243842A
JPH08243842A JP8165195A JP8165195A JPH08243842A JP H08243842 A JPH08243842 A JP H08243842A JP 8165195 A JP8165195 A JP 8165195A JP 8165195 A JP8165195 A JP 8165195A JP H08243842 A JPH08243842 A JP H08243842A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 穿孔、型彫り放電加工に於ける中仕上げ以上
の仕上げ加工を電極消耗の少ない状態で加工を行なう放
電加工方法及び加工用電源装置を提供すること。 【構成】 印加加工電圧パルスとして、電圧パルス又は
放電パルスのパルス幅が小さくて放電電流振幅の大きい
電極有消耗条件の電圧パルス又は放電パルスと、電圧パ
ルス又は放電パルスのパルス幅が前記のパルス幅より大
きく、放電電流振幅が前記の放電電流振幅より小さい電
極低消耗条件の電圧パルス又は放電パルスを夫々各複数
個ずつ交互に、かつ前記電極低消耗条件の電圧パルス又
は放電パルスを前記電極有消耗条件の電圧パルス又は放
電パルスよりも少ない数加工間隙に供給印加して放電加
工を行なうようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工用電極として棒状
や所望型形状の総型電極を用いる型彫り放電加工方法及
び加工用電源装置に係り、特に前記型彫り放電加工の中
仕上げ乃至仕上げ加工に於て、電極低消耗状態で、電極
有消耗条件並みの高速加工等の加工性能が得られる放電
加工方法及び該放電加工方法を実現させるための加工用
電源装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】被加工体に対し棒状や所望形状に成形した
総型電極を加工槽内の加工液中に於て微小間隙を介して
相対向させ、両者間に休止時間を置いて間歇的な電圧パ
ルスを印加して放電を発生させ、前記対向方向の相対的
な加工送りと共に、必要に応じ前記対向方向とほぼ直角
方向の並進運動送りを与えながら穿孔又は型彫り加工を
する放電加工に於ては、電極、被加工体の種類、材質、
及び両者の組合せにもよるが、電極として銅又は炭素
(グラファイト)、或いはさらに銅タングステンや銀タ
ングステンを用い、そして被加工体として鋼材等の鉄
材、或いはさらに黄銅やアルミニウム又はその合金を用
いる通常の加工に於ては、加工面粗度が荒加工の粗い方
から約20〜30μmRmax程度迄の中加工乃至中仕
上げ加工程度迄は、電圧パルスのパルス幅又は印加電圧
パルスに基づいて発生する放電パルスのパルス幅で言う
と、放電電流振幅(設定)にもよるがパルス幅が大きい
方から大凡30〜50μs乃至は10〜30μs迄は、
当該電圧パルス又は放電パルスによる加工特性を電極低
消耗の条件に設定した加工で、加工速度等の加工性能を
大幅に損なわさせずに対応可能であるが、前記中仕上げ
加工以上の仕上げ加工、例えば加工面粗度約10μmR
max前後程度及びそれ以上の加工になると、加工条件
又は加工特性として、相互にほぼ同一の加工面粗度のと
き、電圧パルスのパルス幅又は放電パルスのパルス幅が
他に対して小さく、かつそのパルス幅の大きさの割りに
放電電流振幅が大きい電極有消耗の加工条件か、電圧パ
ルスのパルス幅又は放電パルスのパルス幅が前記有消耗
の場合に対して大きく、かつ放電電流振幅がパルス幅の
大きさの割りに小さいと共に前記有消耗の場合に対して
も小さい電極低消耗乃至無消耗の加工条件かを、加工の
目的や加工の態様及び電極条件等により何れかの加工条
件とするかを選択することが必要となる。
【0003】即ち、上述中仕上げ以上の仕上げ加工の加
工条件領域に於ては、電極低消耗乃至無消耗条件(加工
電圧極性が通常電極を正極とする逆極性)に設定すると
加工速度が極端に遅くて加工に長時間を要するようにな
り、他方電極有消耗条件(加工電圧極性が通常電極を負
極とする正極性)に設定すると加工電極の消耗が大き
く、加工電極が消耗変形及び形崩れするから、電極低消
耗乃至無消耗加工の場合のように、前述対向方向とほぼ
直角方向の並進運動の加工送りを付与する加工を付加等
しても、電極が消耗変形したことによる形崩れを補償を
する加工は困難で予め手間と費用の嵩む複数個の電極を
製作用意する必要があると共に、手間が掛り、かつ加工
精度を損う可能性がある電極交換をするか、高価な電極
自動交換手段を設備することが必要となるものである。
【0004】而して、本発明は、後述するように一面か
ら見れば正負両極性パルスによる加工方法を包含するも
のであるが、かかる従来技術としては、例えば特開昭6
0−201826号公報や特開平4−101,722号
公報等多数に及んでいるが、その多くは加工液(主とし
て水系加工液)の電気分解作用の防止と、該電解作用に
伴なう被加工体の電食防止のために加工間隙の平均加工
電圧をほぼゼロに保って放電加工をするためのものであ
る。しかしながら、正負両極性パルスによる加工方法に
係る特公昭59−26,414号公報には本発明の要旨
とする技術思想の上位概念を包含する記載があるため検
討するに、電極を負極又は正極とする正極性及び逆極性
の何れの加工の場合でも、加工電圧パルス又は放電パル
スの加工間隙への印加供給極性を何れか一方の一定の状
態にしておくと電極材の被加工体加工面への付着・堆
積、又は被加工体材の電極加工面への付着・堆積が進行
すると加工が不安定となり、加工速度、加工能率が低下
するから、加工中加工電圧を検出するようにし、該検出
加工電圧の所定レベル以上と以下との判別により加工間
隙への電圧パルス又は放電パルスの印加供給極性を切換
えるようにしたものであるが、その中には電極有消耗加
工と電極無消耗加工との切換え制御による組み合わせ加
工の技術を包含していることは明らかであるが、これ以
上は、本発明との具体的関係は不明であって、本発明の
技術思想を開示しているものではないと考えられる。
【0005】又、本発明は、表現を変えると一種の異種
パルス混合による放電加工方法とも見ることができ、か
かる従来技術としても、例えば、特開昭53−72,2
90号公報や、特開昭54−59,697号公報等多数
に及んでいるが、所定の加工用電圧パルス又は放電パル
スによる加工中にパルス幅と放電流振幅の両方又は何れ
か一方が大きい電圧パルスを混合供給して放電を行なわ
せて多量の加工屑を発生介在させることにより加工間隙
を攪拌及び広めたり、次々と供給される電圧パルスによ
る放電が行なわれ易くして、安定加工状態による高加工
性能状態とをさせたり、或いは前記大きい電圧パルスの
代りに次の加工電圧パルスによる放電の発生を容易とす
るガスパルスを供給するもの等で本発明とは殆んど無関
係のものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】而して前述のように、
穿孔加工や型彫り加工をする放電加工に於ては、高い電
流振幅の放電パルスが高い繰り返し率で繰り返えされ、
同一加工面粗さに於ける加工速度がより大きくて加工性
能の高い電極有消耗の加工条件で加工をする事が望まし
いが、電極消耗が大きく、変形、型崩れする問題があ
り、そして加工条件が中仕上げ加工以上の仕上げ加工に
なると電圧パルスの幅又は電圧パルスに基づいて発生す
る放電パルスのパルス幅は放電電流の振幅との割合でも
より狭い、小さな値の正極性である所から電極消耗がよ
り多くなるものである。
【0007】一方前述のように、電極、被加工体の材
質、組合せにもよるが、電極消耗を少なくする加工条件
として電極低消耗乃至無消耗加工が知られているが、該
電極低消耗乃至無消耗の加工条件は、上述材料固有の性
質の問題、例えば電極有消耗とほぼ同一の加工面粗度が
得られる場合で比較すると電圧パルスのパルス幅又は該
電圧パルスに基づく放電パルスのパルス幅が数倍乃至1
0倍又はそれ以上と大きく、かつその放電電流の振幅
(又は電流密度)が数分の1乃至10分の1又はそれ以
下と小さくて電極と被加工体(正極と負極)へのエネル
ギ配分比率を変化させることの外に、正極側の加工面に
加工液の分解による炭素(カーボン)皮膜を付着形成さ
せて正極側の加工面を消耗から保護するものである。
【0008】そこで、本発明者は、前述中仕上げ加工以
上の電極有消耗条件の加工中に、該電極有消耗の加工条
件の電圧パルス中に電極低消耗乃至無消耗の加工条件と
なる電圧パルスを組み入れて放電させ、電極有消耗の電
圧パルス群と交互に又は間歇的に繰り返し組み入れて電
極加工面に炭素(カーボン)皮膜を形成させながら前記
電極有消耗の加工を遂行することにより、前記加工性能
の優れた電極有消耗の放電加工を電極低消耗の状態で行
なうことが出来ることを見出したことにより本発明が提
案されるものである。
【0009】 よって本発明の目的は、中仕上げ以上の
仕上げ加工で加工速度等の加工性能が優れている電極有
消耗の加工条件の穿孔、型彫り等の放電加工が電極低消
耗状態で加工が行なわれる放電加工方法を提供するこ
と、及び前記電極有消耗の加工条件の穿孔、型彫り等の
放電加工が、電極低消耗の状態で加工が行なわれる放電
加工用電源装置を提供することにあるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述本発明の目的は、
(1)被加工体に対し棒状電極や所望形状に成形した総
型電極を加工槽内の加工液中に於て微小加工間隙を介し
て相対向させ、両者間に休止時間を置いて間歇的な電圧
パルスを印加して放電を発生させ、前記対向方向の相対
的な加工送りと共に、必要に応じ前記対向方向とほぼ直
角方向の並進運動送りを与えながら穿孔若しくは型彫り
加工する放電加工方法に於て、前記電圧パルスとして、
印加電圧パルスのパルス幅又は印加電圧パルスに基づい
て発生する放電パルスのパルス幅に対して放電電流の電
流振幅が大きい電極有消耗条件の電圧パルスに、前記電
極有消耗電圧パルスに対しパルス幅が大きく放電電流振
幅が同等以下と小さくて少なくとも電極低消耗条件の電
圧パルスを、前者電極有消耗電圧パルスより少ない所定
の割合で組み入れて加工間隙に印加して加工する放電加
工方法とすることにより、(2)又前述本発明の目的
は、前記(1)放電加工方法に於て、前記加工液として
炭化水素系の鉱物油を主成分とする油系放電加工液を使
用し、前記電極低消耗電圧パルスによる放電により電極
加工面に炭素(カーボン)皮膜を形成させる放電加工方
法とすることにより、(3)又前述本発明の目的は、前
記(1)又は(2)の放電加工方法に於て、前記電極有
消耗の電圧パルスと前記電極低消耗の電圧パルスとが加
工間隙に互に異極性に印加され、前記電極有消耗の電圧
パルスの印加極性が正極性である放電加工方法とするこ
とにより、(4)又前述本発明の目的は、前記(1),
(2)又は(3)の放電加工方法に於て、前記電極が、
銅、銅タングステン、銀タングステン、又は炭素(グラ
ファイト)で、前記被加工体が鋼材等の鉄材、黄銅又は
アルミニウム又はその合金である放電加工方法とするこ
とにより、(5)又前述本発明の目的は、前記(1),
(2),(3)又は(4)の放電加工方法に於て、前記
電極低消耗の電圧パルスが、実質上電極無消耗条件の電
圧パルスである加工方法とすることにより、(6)又前
述本発明の目的は、前記(1),(2),(3),
(4),又は(5)の放電加工方法に於て、前記電極有
消耗電圧パルスと、前記電極低消耗電圧パルスとが、夫
々複数個ずつ交互に供給印加され、平均して前者電極有
消耗の電圧パルス印加数が多い設定と為されている放電
加工方法とすることにより、(7)又前述本発明の目的
は、前記(1),(2),(3),(4),(5),又
は(6)の放電加工方法に於て、前記電極低消耗条件の
電圧パルスの全電圧パルスに対する組み入れ数の割合が
20〜50%、好ましくは、30〜40%である放電加
工方法とすることにより、(8)又前述本発明の目的
は、前記(1),(2),(3),(4),(5),
(6),又は(7)の放電加工方法に於て、前記電極有
消耗条件の電圧パルスによる加工性能が、加工面粗さが
5〜30μmRmax、好ましくは8〜20μmRma
xの中仕上げ以上の仕上げ加工であって、前記電極低消
耗条件の電圧パルスによる加工性能の加工面粗さがほぼ
同一加工面粗さとなる電圧パルス条件が選択設定されて
いる放電加工方法とすることにより、より良く達成され
るものである。
【0011】(9)又前述本発明の目的は、被加工体に
対し棒状電極や所望形状に成形した総型電極を加工槽内
の加工液中に於て微小加工間隙を介して相対向させ、両
者間に電子スイッチ素子のオン・オフ制御により休止時
間を置いて間歇的な電圧パルスを印加して放電を発生さ
せ、前記対向方向の相対的な加工送りと共に、必要に応
じ前記対向方向とほぼ直角方向の並進運動送りを与えな
がら穿孔若しくは型彫り加工する放電加工に於て、前記
電圧パルスとして、印加電圧パルスのパルス幅又は印加
電圧パルスに基づく放電パルスのパルス幅が中仕上げ加
工以上の仕上げ加工の所望の小さいパルス幅と所定の大
きい放電電流振幅値と所望の電圧パルス間休止時間を設
定し得る電極有消耗の電圧パルス条件設定装置と、印加
電圧パルスのパルス幅又は放電パルスのパルス幅が前記
電極有消耗の設定パルス幅より大きいパルス幅と前記設
定放電電流振幅より小さい放電電流振幅と所望の電圧パ
ルス間休止時間を設定し得る電極低消耗の電圧パルス条
件設定装置と、前記電極有消耗と電極低消耗の各電圧パ
ルス又は放電パルスを前記加工間隙に繰り返し連続して
供給する数を選択設定する夫の電圧パルス数設定装置
と、前記オン・オフ電子スイッチ素子を所望複数個有す
るスイッチ素子部と、前記加工間隙に印加される電圧パ
ルス又は加工間隙での放電パルスの信号を検出する放電
パルス検出装置と、該パルス検出装置が検出したパルス
数を計数するカウンタであって、設定された計数値をカ
ウントする毎に信号を出力する計数器と、前記スイッチ
素子部に前記2つの電圧パルス条件設定装置からの設定
入力に応じスイッチ素子にオン・オフゲート信号を供給
するパルス発生装置及びスイッチ素子部のオン・オフ電
流設定信号を供給する放電電流振幅設定装置と、前記電
極有消耗及び電極低消耗の各電圧パルス数設定装置から
の各設定数入力信号により前記スイッチ素子部をオン・
オフ制御して電極有消耗電圧パルスと電極低消耗電圧パ
ルスの混合率を制御する混合比率制御装置であって、前
記計数器が設定されている一方の電圧パルス数をカウン
トしたとき出力する信号により他方の計数すべき電圧パ
ルス数を計数器に切換え設定し、該設定された電圧パル
ス数に対応する側の電圧パルス条件設定装置の設定電圧
パルス条件の信号を前記ゲートパルス発生装置と放電電
流振幅設定装置に供給するように切換える前記の混合比
率制御装置とから成る放電加工用電源装置とすることに
より、(10)又前述本発明の目的は、前記(9)の放
電加工用電源装置に於て、前記スイッチ素子部と加工間
隙間に、加工間隙に供給印加する電圧パルスの印加極性
を切換える極性切換装置を設けると共に、前記電極有消
耗と電極低消耗の各電圧パルス条件設定装置に夫々の電
圧パルスの加工間隙印加極性の選択手段を設け、前記の
混合比率制御装置に計数器から設定電圧パルスの数をカ
ウントした信号が入力して電圧パルス条件設定装置が切
換えられたとき、該混合比率制御装置が切換え選択され
た側の電圧パルス条件設定装置の極性選択手段に設定さ
れている極性に前記極性切換装置を切換えるように構成
して成る放電加工用電源装置とすることにより、(1
1)又前述本発明の目的は、前記(9)又は(10)放
電加工用電源装置に於て、前記電極有消耗及び電極低消
耗の印加電圧パルスに基づいて発生した放電パルスが正
常放電か、それ以外の放電かを検出判別する手段を設
け、前記計数器が電極有消耗電圧パルス及び電極低消耗
電圧パルスの各正常放電パルスのみをカウントするよう
に構成して成る放電加工用電源装置とすることにより、
より良く達成されるものである。
【0012】
【作用】本発明の放電加工方法は、上述のような構成で
あるから、電源有消耗条件の電圧パルス又は放電パルス
による中仕上げ以上の仕上げ加工の際に、電極消耗の過
多の問題を除き加工性能的には優れた電極有消耗条件の
電圧パルス又は放電パルスによる所定放電数の後に、電
極表面に炭素(カーボン)皮膜を形成する電極低消耗条
件の電圧パルス又は放電パルスによる放電を1個以上、
通常複数個行なわせて、以後之を繰り返すことにより、
電極有消耗加工時に電極消耗が低減した状態で加工が行
なわれ、全体として優れた加工性能の放電加工が行なえ
るようになる。
【0013】又本発明の放電加工用電源装置は、上述の
ような構成であるから、電極有消耗条件の電圧パルス又
は放電パルスと電極低消耗条件の電圧パルス又は放電パ
ルスを夫々所望複数個ずつ、かつ夫々所望の電圧印加極
性で交互に繰り返し加工間隙に印加供給することがで
き、電極有消耗条件の電圧パルス又は放電パルスによる
中仕上げ以上の電極有消耗仕上げ加工を電極低消耗状態
の加工として確実に遂行することができるようになる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の原理的な放電加工方法の実
施に使用する放電加工用電源装置のブロックダイアグラ
ム図を示すもので、1は図示しない加工槽中の載物台等
に加工液中に浸漬した状態で配置される被加工体2に対
し所望微小加工間隙を介して相対向せしめられる棒状や
所望形状に成形した総型等の加工電極で、前記対向方向
の相対的な加工送りと必要に応じ前記対向方向とほぼ直
角方向の相対的な並進運動送りが与えられる。3は加工
用直流電源、4はMOS・FET等のオン・オフ電子ス
イッチ素子4Aと電流制限抵抗4Bとを直列に接続した
電圧パルス形成回路が電流容量に応じ所望複数個並設さ
れたスイッチ素子部、5は制御装置であって、放電加工
用の数値制御用のプログラムにより、前記電極1及び被
加工体2に加工送り等の送りを与える図示しないモータ
を駆動制御する数値制御装置、紙テープ、磁気テープ、
又はFDD等の数値制御情報の読取り装置、CRT等の
数値情報外の表示装置及び各種キーボード等の入力設定
及び切換手段等が設けられる。6は電極有消耗の電圧パ
ルス条件設定装置で前記制御装置5から手動又はプログ
ラムや条件等の読み取りにより電圧パルスのパルス幅、
又は印加電圧パルスにより発生する放電パルスのパルス
幅を電極有消耗条件での中仕上げ以上の仕上げ加工の所
望の小さい値に設定するパルス幅設定部6Aと、該電圧
パルス間休止時間設定部6B、及び前記設定パルス幅に
対して大きな振幅の放電電流をスイッチ素子部4のスイ
ッチ素子稼動数により設定する放電電流振幅設定部6C
とを有し、之に対して7は電極低消耗の電圧パルス条件
設定装置で前記装置6と同様に、電圧パルスのパルス幅
又は印加電圧パルスによる放電パルスのパルス幅を前記
電極有消耗設定パルス幅より大きい値に設定するパルス
幅設定部7Aと、該電圧パルス間休止時間設定部7B、
及び前記電極有消耗の電流振幅設定部6Cに設定された
値より小さい電流値が設定される放電電流振幅設定部7
Cとを有し、之等の電圧パルス条件設定装置6及び7は
先ず設定装置6に於て加工の目的とする加工面粗度が得
られる電極有消耗条件の所望の電圧パルス条件を入力設
定し、そしてこの電極有消耗の加工面粗度とほぼ同一乃
至は、好しくは加工面粗度を悪化させないと言う意味で
ほぼ同一面粗度又はそれ以上の良面粗度の加工が行なわ
れる電極低消耗乃至無消耗条件の電圧パルス条件を設定
装置7に於て設定するようにするものである。8はスイ
ッチ素子部4の電子スイッチ素子4Aにオン・オフゲー
ト信号を供給するパルス発生装置で、スリーステートバ
ッファ又はスリーステートロジックの論理ゲート9A,
9B、及び10A,10Bを介して前記各電圧パルス条
件設定装置6,7の各パルス幅設定部6A,7A、及び
休止時間設定部6B,7Bに接続され、論理ゲートの切
換えにより、設定された電極有消耗又は電極低消耗条件
の電圧パルス条件のオン・オフゲート信号をスイッチ素
子部4に供給する。11は放電電流振幅設定装置で同じ
く論理ゲート9C,10Cを介して設定装置6,7より
切換入力する放電電流振幅の設定情報によりスイッチ素
子部4の作動電子スイッチ素子4Aの数を設定する。1
2は前記論理ゲート9A,9B,9Cと10A,10
B,10Cとを切換えて加工間隙に電極有消耗電圧パル
ス又は放電パルスと電極低消耗電圧パルス又は放電パル
スの印加供給を切換えて両電圧パルス又は放電パルスの
供給混合比率を制御する混合比率制御装置で、前記設定
装置6に設定された電極有消耗電圧パルスの連続繰り返
し供給数の信号を前記制御装置5より入力設定されてい
る電極有消耗電圧パルス数設定装置13から入力すると
共に電極低消耗電圧パルスの連続繰り返し供給数の信号
も同様にして電極低消耗電圧パルス数設定装置14から
入力するように構成されている。15は加工間隙の放電
パルス検出装置で、スイッチ素子部4の電圧パルスゲー
ト信号入力によりスイッチ・オンして加工間隙に印加さ
れる電圧パルス、通常前記印加電圧パルスに基づき発生
する放電の開始を検出し、パルス発生装置8からのスイ
ッチ素子4Aのオンゲート信号の計測を開始させ、各電
圧パルス印加毎の発生放電パルスのパルス幅を一定にし
て放電エネルギを揃えようとするものであるが、之は本
発明に必須のものではなく、このことは前記混合比率制
御装置12の切換え作動の制御信号を供給する放電パル
ス数計数器16も同様であって、図示実施例では放電パ
ルス検出装置15の検出信号をカウントしているが、該
計数器16はパルス発生装置8の出力ゲート信号を計数
するようにしても良く、又前記検出装置15が電流値検
出装置を兼用している場合には電流振幅設定装置11に
検出信号を供給する構成が採られる。17は必要に応じ
て設けられる加工間隙の放電加工状態検出判別装置で、
所望に応じ加工状態の悪化等を検出した場合に、例えば
電極有消耗電圧パルスと電極低消耗電圧パルスの印加混
合比率、又は前記電極低消耗電圧パルスの繰り返し連続
印加数を混合比率制御装置12に変更させたりするもの
である。又18は加工間隙に印加供給される電圧パルス
又は放電パルスの良否等を検出判別して、前記放電パル
ス数計数器16に良放電と検出した放電パルスのみをカ
ウントする等するもので、例えば印加電圧パルス中放電
しない電圧パルスを除外するとか、放電パルスでもアー
ク状又は短絡パルス等を除外して正常放電電圧値の正常
放電パルスのみをカウントさせて、電圧パルス等のカウ
ントによる印加電圧パルスの種類の切換え制御を加工間
隙に実際にかつ正常に放電している実加工状態により行
なわせる場合等に設けられるもので、一定のパルス幅の
電圧パルスを一定の休止時間を置いて規則的に繰り返し
加わえて放電加工をするような場合には、例えばゲート
パルス数や放電パルス数のみをカウントする構成とする
ことができる。
【0015】図1の回路作動の例を、図2の加工間隙電
圧電流作動波形及び一部の回路部分のタイミングチャー
ト図により説明すると、図に於て、VGAPは間隙電圧
波形、IGAPは間隙放電流波形、CNは計数器16に
於ける放電パルスのカウント状態、CRSは計数器16
に於ける計数値のリセット及びセットの状態、GATE
はパルス発生装置8からスイッチ素子部4へ供給される
ゲート信号、及びMSは混合比率制御装置12の電圧パ
ルス数設定装置13,14から入力する各設定パルス数
に従いスリーステートロジック論理ゲート9A,9B,
9Cと10A,10B,10Cに出力する出力信号及び
該信号に従がい電極有消耗又は電極低消耗の何れの加工
条件にあるかを示す線図である。図示の場合には、電極
有消耗電圧パルス数設定装置13には電圧又は放電パル
ス数が「5」と設定され、又電極低消耗電圧パルス数設
定装置14には電圧又は放電パルス数が「2」と設定さ
れている場合で、混合比率制御装置12からの信号によ
り論理ゲート9A,9B,9Cを介して電極有消耗電圧
パルス条件設定装置6に記憶してある電極有消耗の電圧
パルス条件の情報をゲートパルス発生装置8と放電電流
振幅設定装置11に供給して設定すると共に、該設定条
件の電圧パルスを何個加工間隙に連続して繰り返し供給
するかを放電パルス数計数器16をリセットとしてその
数を設定し、スイッチ素子部4のスイッチオンにより放
電加工を開始する。
【0016】先ず、設定装置6による電圧パルス又は放
電パルス条件の設定であるが(図示図2の場合、各電圧
パルス印加毎に発生する放電パルスが所定の一定パルス
幅となるようにオン・クランプ制御であるから)、放電
パルスのパルス幅が中仕上げ加工以上の仕上加工で例え
ば5〜30μs前後程度と狭く、之に対して放電電流振
幅が例えば20〜50A前後程と大きい値の電極有消耗
条件の、即ち電極消耗はあるが、所定加工面粗さに対す
る加工速度が大きく加工性能の高い放電パルスを順次繰
り返し発生させて加工が開始され、その放電パルスを放
電パルス検出装置15で検出して放電パルス数計数器1
6にカウントさせ積算カウント数が設定数「5」に達す
ると計数器16は混合比率制御装置12に信号を出力
し、該混合比率制御装置12は出力信号を反転して論理
ゲート9A,9B,9Cをハイ・インピーダンス状態に
すると共に論理ゲート10A,10B,10Cを開き電
極低消耗電圧パルス条件設定装置7に記憶してある電極
低消耗の電圧パルス条件の情報をゲートパルス発生装置
8と放電電流振幅設定装置11に供給して設定すると共
に、該設定条件の電圧パルスを図示の場合2個連続して
繰り返し供給するために放電パルス数計数器16をリセ
ットしてその「2」をセットし、スイッチ素子部4のス
イッチをオンとする。この場合設定装置7による放電パ
ルスのパルス幅と放電電流振幅は、設定装置6による電
極有消耗条件の放電パルスによって得られる加工面粗度
とほぼ同一前後又はそれ以上の加工面粗度が得られる電
極低消耗条件のそれであって、例えば放電パルスのパル
ス幅は数10μs乃至200μs前後、放電電流振幅は
10A前後又はそれ以下の値であるが如くである。そし
てこの電極低消耗条件の放電パルスが設定値の2に達す
ると再び電極有消耗条件の放電パルスによる電極有消耗
状態の加工に移行することになり、以後之を繰り返すこ
とになるが前記加工液として穿孔及び型彫り放電加工と
しては慣用の炭化水素系の油系放電加工液を用いて加工
を行なうと(上記電極低消耗条件の放電パルスによる加
工、通常2個以上の放電パルスを比較的短い休止時間を
置いて繰り返えされる)、電極加工面に加工液の分解に
よる炭素(カーボン)皮膜が形成され、該炭素(カーボ
ン)皮膜は所謂電極低消耗乃至無消耗の加工が行なえる
重要な一因子であって、該炭素(カーボン)皮膜が形成
された加工面を有する電極で、上記電極有消耗加工に移
行した際に電極加工面は消耗から保護されるものであ
る。
【0017】そして、このことは、上述本発明のように
電極有消耗条件の加工と電極加工面に炭素(カーボン)
皮膜が形成される電極低消耗条件の加工とを夫々所定複
数放電パルス毎に順次に交互に繰り返すようにすると、
電極消耗量は電極有消耗放電パルスのみでの加工の場合
の電極消耗量と電極低消耗放電パルスのみで加工の場合
の電極消耗量の和の値より小さいことが実験で確かめら
れており、又電極有消耗放電パルスに対する電極低消耗
放電パルスを0から100%迄混合比率を増大させて行
くと、混合比率(M)の増大と共に、電極有消耗放電パ
ルスと電極低消耗放電パルスの作用が独立と考えた場合
と比較して消耗率の減少の割合が大きいことが判った。
【0018】図3は、電極有消耗放電パルスをパルス幅
20μs、電流振幅20A、電極低消耗放電パルスをパ
ルス幅100μs、電流振幅6Aとし、電極、被加工体
を何れも15mmφCu材としたときのもので、横軸に
電極有消耗放電パルスに対する電極低消耗放電パルスの
混合割合M、縦軸に電極消耗率(電極消耗量/被加工体
加工量)を取った場合の特性曲線図で、右下りの実線は
前述両放電パルスの電極消耗に対する作用が夫々独立と
考えた時の消耗率の変化特性、図上混合割合M=0.5
上の黒丸は夫々の放電パルスで夫々独立に加工した実験
結果の値、破線は前述電極有消耗放電パルスに電極低消
耗放電パルスの混合割合を順次に増大させて行った場合
の電極消耗率の特性曲線図である。
【0019】図4は、他のより具体的な実験例に於ける
電極有消耗放電パルスに対する電極低消耗放電パルスの
混合比率と加工速度及び電極消耗率の関係を示す特性曲
線図で、その電極有消耗放電パルスの条件と加工性能及
び電極低消耗放電パルスの条件と加工性能は夫々下記表
1の如くである。なお、電極は約10mmφの電気銅、
被加工体はSKD11、加工液は油系放電加工液であ
る。
【0020】
【表1】
【0021】上記図4の特性曲性図によれば、電極有消
耗放電パルスに対する電極低消耗放電パルスの混合及び
混合率の増大に応じ、混合率約40〜50%位迄で電極
消耗率は電極有消耗放電パルスのみの値から可成り急速
に低下し、之に対し加工速度は一且上昇して混合率約3
0%位で最高値に達した後約50%の所で元に戻った後
急速に低下する所から、図示では電極低消耗放電パルス
混合率約30%の所が、加工速度が従来の電極有消耗の
設定放電パルスによる場合よりも高く電極消耗率が約1
/3以下である所から、加工性能的には最も優れている
ようであるが、その前後の混合率の条件を目的等に応じ
て選択することができる。
【0022】上記の実験例は、電極有消耗条件の放電パ
ルスによる加工を、電極消耗比を10%の如く出来る丈
低く押さえるために、該電極有消耗条件での加工電圧パ
ルスの印加電圧極性を逆極性に設定し、混合する電圧低
消耗条件の放電パルスの印加電圧極性、逆極性と同じ場
合のものであるが、本発明は、前記電極有消耗条件での
加工、特に中仕上げ加工以上の仕上げ加工を、加工性能
発揮上好ましい正極性加工とし、電極低消耗で電極加工
面に耐消耗性保護炭素(カーボン)皮膜を形成させる電
極低消耗の逆極性加工と組合せ混合した場合にも有効に
機能するものである。
【0023】図5は、そのような本発明の放電加工方法
の実施に有効な加工用電源装置の一実施例を示すもの
で、前記図1の加工用電源装置のスイッチ素子部4と電
極1、被加工体2から成る加工間隙間に、スイッチ素子
部4の電子スイッチ素子4Aの断続により生成される電
圧パルスを供給する電圧印加極性の電子極性切換器19
を設けたもので、該電子極性切換器19は、例えば前述
特開平4−101722号公報図1等に開示されている
被制御電子パワースイッチ素子4個をブリッジ接続構成
した加工用電圧パルスの供給回路して応答可能な電子回
路が用いられるものである。加工間隙へ供給する電圧パ
ルスの電圧印加極性は、電極有消耗の電圧パルス条件設
定装置6の電圧極性設定部6Dに於て、制御装置5を介
する入力により正極性の条件情報が入力設定されてお
り、之に対し電極低消耗の電圧パルス条件の電圧極性設
定部7Dには逆極性の条件情報が入力設定され、混合比
率制御装置12の信号出力によりスリーステートロジッ
クの論理ゲート9A,9B,9C,9Dが開かれて電極
有消耗条件の電圧パルス又は放電パルスが加工間隙印加
供給されるときは正極性となるように極性切換器19を
切換え、該電極有消耗の電圧パルス又は放電パルスを所
定設定数加工間隙に印加供給したことが計数器16によ
って計数されて混合比率制御装置12が切換えられると
論理ゲート10A,10B,10C,10Dが開き、電
極低消耗条件の電圧パルス又は放電パルスが逆極性で加
工間隙に印加供給されるように極性切換器19を切換え
るものである。
【0024】図6は、前記図5の加工用電源回路装置の
一設定及び制御例を説明するタイミングチャート図で、
前述図2と同じくくVGAPは間隙電圧波形、IGAP
は間隙放電電流波形とその数、MSは混合比率制御装置
12の出力信号が電極有消耗又は電極低消耗の何れの加
工条件にあるかとを示す線図、そしてPは電圧パルス又
は放電パルスの加工間隙への印加供給電圧極性が正極性
か逆極性の何れの条件にあるかを示す線図であり、図示
の場合電極有消耗電圧パルス数設定装置13には電圧パ
ルス又は放電パルスの数が「6」と設定され、又電極低
消耗電圧パルス設定装置14には電圧パルス又は放電パ
ルスの数が「3」と設定されている場合で、更に図示の
場合電極有消耗条件での加工の際には放電パルスのパル
ス幅を格別一定に保持する必要がないため電極消耗条件
の電圧パルスが印加供給されて放電が行なわれる場合に
は、ゲートパルス発生装置8に対して放電パルス検出装
置15から所謂オシクランプ等の放電パルスのパルス幅
一定確保の制御作動が行なわれて居らず、上記放電パル
スのパルス幅は大小不揃いであるが、他方の電極低消耗
条件での加工の際には電極を出来る丈消耗させないた
め、またその放電によって電極加工面に加工液の分解付
着による炭素(カーボン)皮膜から成る耐消耗保護膜を
確実に形成させる必要があり、このためには電圧パルス
の印加によって発生する全ての放電パルスのパルス幅が
設定値よりも短かくなることのない所定一定値又は一定
値以上で、放電電流が設定よりも大きくなることがない
所定一定値又は一定値以下とすることが必要であるか
ら、電極低消耗条件の電圧パルスが印加供給されて放電
が行なわれる場合には、ゲートパルス発生装置8に対し
て放電パルス検出装置15から電圧パルスの印加に基づ
く放電開始時から設定パルス幅の放電が継続する制御信
号が供給されるものである。
【0025】そして、上記電極低消耗条件での加工で、
電極低消耗状態のより確実な現出、及び確保には、電極
消耗条件の電圧パルスを所望の比較的小さい休止時間を
置いて繰り返し加工間隙に印加供給して放電をさせるこ
が望ましく、従って前記電極低消耗電圧パルス数設定装
置14には通常少なくとも「2」以上の数が設定される
ものである。
【0026】図7は、前記図6の加工用電源回路による
具体的な実験例に於ける正極性の電極有消耗電圧パルス
に対する逆極性の電極低消耗放電パルスの混合比率Mと
加工速度g/min、及び電極消耗率E/W%の関係を
示す特性曲線図で、その電極有消耗及び低消耗電圧パル
ス又は放電パルスの条件と加工性能は下記表2の通りで
ある。なお、電極、被加工体、及び加工液は前述図4の
実験例の場合と同一である。
【0027】
【表2】
【0028】上記図7の特性曲線図によれば、電極有消
耗放電パルスに対する電極低消耗放電パルスの混合及び
混合率の増大に応じ、混合率約40〜50%位迄で電極
消耗率は電極有消耗放電パルスのみの値から極めて急速
に低下し、加工速度の低下が約0.23g/minから
約0.18g/minと大きな低下がない前記混合率4
0%で、電極消耗率が約31%から約8%へと大幅に低
下させた状態で加工することができることが判かる。
【0029】これ等の実験例によると、全部の加工電圧
パルス又は放電パルス数に対する電極低消耗条件の電圧
パルス又は放電パルスの組み込み数の割合、前記混合比
率Mの上下限は、加工速度の低下が少なくて電極消耗率
の低下が顕著となる10%以上、好ましくは20〜30
%以上で、加工速度の低下が極端に大きくなくて電極消
耗率の低下が顕著でなくなる50%以下、好ましくは4
0%以下とすることが好ましいものであり、本発明の放
電加工方法は、電極有消耗電圧パルス又は放電パルス
と、電極低消耗電圧パルス又は放電パルスとが、加工間
隙に夫々所望複数個ずつ交互に供給印加され、平均して
前者の電極有消耗電圧パルス又は放電パルスの印加数が
後者の電極低消耗電圧パルス又は放電パルスに対して多
い設定と為されているものである。
【0030】そして、一部前述した所であるが、全体的
に比較的安定した加工状態で本発明の放電加工方法が進
行する限りに於ては、電極低消耗条件での加工の際に放
電パルスの各パルス幅を所定の一定とする制御等をしな
くても電極消耗比が極端に悪化することはないから、前
記放電パルス数計数器16はゲートパルス発生装置8の
出力ゲート信号による各電極有消耗条件と電極低消耗条
件の各電圧パルスの印加供給数をカウントするようにし
ても良い。
【0031】又前記放電パルス数計数器16は、各放電
パルス、特に電極低消耗条件の加工の際の放電パルスの
場合は、該放電パルスのパルス幅が所望一定値のパルス
幅となるように制御された放電パルスの数をカウントす
るように構成するものであるが、更には、電極有消耗電
圧パルス又は放電パルスの場合も含めて、例えば設定パ
ルス幅の期間又はその約1/2以下のより短い期間しか
放電しない無負荷パルスとか非有効放電パルスとか、放
電パルス中でも短絡パルスとかアーク状放電パルスの正
常放電パルス以外の放電パルスを電圧放電パルス良否判
別装置18によって振り分け、放電パルス数計数装置1
6に正常放電パルスのみをカウントさせるようにするの
が目的達成上はより好ましいのである。
【0032】又前記加工間隙の放電加工状態を検出判別
する装置を設け、前記電極有消耗電圧パルス、電極低消
耗電圧パルスの混合印加割合又は比率とか、夫々の電圧
パルス数設定装置13と14に設定された混合割合の変
調制御等を、例えば放電状態が正常ならば設定値となる
ように、そして放電状態の悪化に対応して電極有消耗電
圧パルスの数を増大させる等の種々の制御が可能なもの
である。
【0033】そして、又本発明の加工方法は、電極低消
耗条件の電圧パルスによる加工の際には、現に電極消耗
が極めて少ないか、無消耗に近くそして次の電極有消耗
条件の電パルス又は放電パルスによる加工の際に、電極
加工面に、直前の電極低消耗条件の電圧パルスによる加
工の際に、加工液の分解による耐消耗保護炭素(カーボ
ン)皮膜が形成されていなければならない訳で、その為
には、前述加工電圧パルス又は放電パルスのパルス条件
及び使用加工液条件(油系放電加工液)の外に使用電極
と被加工体の材質組合せも電極低消耗条件をより良く満
足させる組合せが好ましいもので、そのような材質及び
組合せとしては電極に、銅、銅タングステン、銀タング
ステン、又は炭素(グラファイト)を用いるのに対し、
被加工体として鋼材等の鉄材、黄銅、又はアルミニウム
若しくはその合金等の組合せが知られているもので、本
発明がそのような電極・被加工体の材質及び組合せの際
に使用して有効なこと既に明らかである。
【0034】
【発明の効果】本発明の放電加工方法は、上述のような
構成であるから、電極有消耗条件の電圧パルス又は放電
パルスによる中仕上げ以上の仕上げ加工の際に、電極消
耗の過多の問題を除き加工性能的には優れた電極有消耗
条件の電圧パルス又は放電パルスによる所定放電数の後
に電極表面に炭素(カーボン)皮膜を形成する電極低消
耗条件の電圧パルス又は放電パルスによる放電を1個以
上通常複数個行なわせて、以後来之を繰り返すことによ
り、電極有消耗加工時に電極消耗が低減した状態で加工
が行なわれ全体として優れた加工性能の放電加工が行な
えるようになる。
【0035】又本発明の放電加工用電源装置は、上述の
ような構成であるから、電極有消耗条件の電圧パルス又
は放電パルスと電極低消耗条件の電圧パルス又は放電パ
ルスを夫々所望複数個ずつ、かつ夫々所望の電圧印加極
性で交互に繰り返し加工間隙に印加供給することがで
き、電極有消耗条件の電圧パルス又は放電パルスによる
中仕上げ以上の電極有消耗仕上げ加工を電極低消耗条件
の加工として確実に遂行することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的な放電加工方法の実施に使用す
る放電加工用電源装置のブロックダイアグラム図。
【図2】図1の各部の電圧、電流作動波形及び一部の回
路部分のタイミングチャート図。
【図3】本発明を説明するための異種電圧パルスの混合
割合に対する電極消耗率の特性曲線図。
【図4】本発明の図1の加工用電源装置による一加工実
験例の特性曲線図。
【図5】本発明の実効的な放電加工方法の実施に使用す
る放電加工用電源装置のブロックダイアグラム図。
【図6】図5の加工用電源回路の一設定及び制御例を説
明するためのタイミングチャート図。
【図7】本発明の図5の加工用電源装置による一加工実
験例の特性曲線図。
【符号の説明】
1 電極 2 被加工体 3 直流電源 4 スイッチ素子部 4A 電子スイッチ素子 4B 電流制限抵抗 5 制御装置 6 電極有消耗の電圧パルス条件設定装置 7 電極低消耗の電圧パルス条件設定装置 6A,7A パルス幅設定部 6B,7B 休止時間設定部 6C,7C 放電電流振幅設定部 6D,7D 電圧極性設定部 8 ゲートパルス発生装置 9A,9B,9C,9D スリーステートロジック論
理ゲート 10A,10B,10C,10D スリーステートロ
ジック論理ゲート 11 放電電流振幅設定装置 12 混合比率制御装置 13 電極有消耗電圧パルス数設定装置 14 電極低消耗電圧パルス数設定装置 15 放電パルス検出装置 16 放電パルス数計数器 17 放電状態検出判別装置 18 電圧・放電パルス良否判別装置 19 電子極性切換器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】上記図7の特性曲線図によれば、電極有消
耗放電パルスに対する電極低消耗放電パルスの混合及び
混合率の増大に応じ、混合率約40〜50%位迄で電極
消耗率は電極有消耗放電パルスのみの値から極めて急速
に低下し、加工速度の低下が約0.13g/minから
0.10g/minと大きな低下がない前記混合率4
0%で、電極消耗率が約31%から約8%へと大幅に低
下させた状態で加工することができることが判かる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【表1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
フロントページの続き (72)発明者 国枝 正典 東京都府中市幸町2−40 B402

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工体に対し棒状電極や所望形状に成
    形した総型電極を加工槽内の加工液中に於て微小加工間
    隙を介して相対向させ、両者間に休止時間を置いて間歇
    的な電圧パルスを印加して放電を発生させ、前記対向方
    向の相対的な加工送りと共に、必要に応じ前記対向方向
    とほぼ直角方向の並進運動送りを与えながら穿孔若しく
    は型彫り加工する放電加工方法に於て、前記電圧パルス
    として、印加電圧パルスのパルス幅又は印加電圧パルス
    に基づいて発生する放電パルスのパルス幅に対して放電
    電流の電流振幅が大きい電極有消耗条件の電圧パルス
    に、前記電極有消耗電圧パルスに対しパルス幅が大きく
    放電電流振幅が同等以下と小さくて少なくとも電極低消
    耗条件の電圧パルスを、前者電極有消耗電圧パルスより
    少ない所定の割合で組み入れて加工間隙に印加して加工
    することを特徴とする放電加工方法。
  2. 【請求項2】 前記加工液として炭化水素系の鉱物油を
    主成分とする油系放電加工液を使用し、前記電極低消耗
    電圧パルスによる放電により電極加工面に炭素(カーボ
    ン)皮膜を形成させることを特徴とする請求項1に記載
    の放電加工方法。
  3. 【請求項3】 前記電極有消耗の電圧パルスと前記電極
    低消耗の電圧パルスとが加工間隙に互に異極性に印加さ
    れ、前記電極有消耗の電圧パルスの印加極性が正極性で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の放電加工
    方法。
  4. 【請求項4】 前記電極が、銅、銅タングステン、銀タ
    ングステン、又は炭素(グラファイト)で、前記被加工
    体が鋼材等の鉄材、黄銅又はアルミニウム又はその合金
    であることを特徴とする請求項1,2,又は3に記載の
    放電加工方法。
  5. 【請求項5】 前記電極低消耗の電圧パルスが、実質上
    電極無消耗条件の電圧パルスであることを特徴とする請
    求項1,2,3,又は4に記載の放電加工方法。
  6. 【請求項6】 前記電極有消耗電圧パルスと、前記電極
    低消耗電圧パルスとが、夫々複数個ずつ交互に供給印加
    され、平均して前者電極有消耗の電圧パルス印加数が多
    い設定と為されていることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,又は5に記載の放電加工方法。
  7. 【請求項7】 前記電極低消耗条件の電圧パルスの全電
    圧パルスに対する組み入れ数の割合が20〜50%、好
    ましくは、30〜40%であることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5,又は6に記載の放電加工方法。
  8. 【請求項8】 前記電極有消耗条件の電圧パルスによる
    加工性能が、加工面粗さが5〜30μmRmax、好ま
    しくは8〜20μmRmaxの中仕上げ以上の仕上げ加
    工であって、前記電極低消耗条件の電圧パルスによる加
    工性能の加工面粗さがほぼ同一加工面粗さとなる電圧パ
    ルス条件が選択設定されているものであることを特徴と
    する請求項1,2,3,4,5,6,又は7に記載の放
    電加工方法。
  9. 【請求項9】 被加工体に対し棒状電極や所望形状に成
    形した総型電極を加工槽内の加工液中に於て微小加工間
    隙を介して相対向させ、両者間に電子スイッチ素子のオ
    ン・オフ制御により休止時間を置いて間歇的な電圧パル
    スを印加して放電を発生させ、前記対向方向の相対的な
    加工送りと共に、必要に応じ前記対向方向とほぼ直角方
    向の並進運動送りを与えながら穿孔若しくは型彫り加工
    する放電加工に於て、 前記電圧パルスとして、印加電圧パルスのパルス幅又は
    印加電圧パルスに基づく放電パルスのパルス幅が中仕上
    げ加工以上の仕上げ加工の所望の小さいパルス幅と所定
    の大きい放電電流振幅値と所望の電圧パルス間休止時間
    を設定し得る電極有消耗の電圧パルス条件設定装置と、
    印加電圧パルスのパルス幅又は放電パルスのパルス幅が
    前記電極有消耗の設定パルス幅より大きいパルス幅と前
    記設定放電電流振幅より小さい放電電流振幅と所望の電
    圧パルス間休止時間を設定し得る電極低消耗の電圧パル
    ス条件設定装置と、前記電極有消耗と電極低消耗の各電
    圧パルス又は放電パルスを前記加工間隙に繰り返し連続
    して供給する数を選択設定する夫々の電圧パルス数設定
    装置と、前記オン・オフ電子スイッチ素子を所望複数個
    有するスイッチ素子部と、前記加工間隙に印加される電
    圧パルス又は加工間隙での放電パルスの信号を検出する
    放電パルス検出装置と、該パルス検出装置が検出したパ
    ルス数を計数するカウンタであって、設定された計数値
    をカウントする毎に信号を出力する計数器と、前記スイ
    ッチ素子部に前記2つの電圧パルス条件設定装置からの
    設定入力に応じスイッチ素子にオン・オフゲート信号を
    供給するパルス発生装置及びスイッチ素子部のオン・オ
    フ電流設定信号を供給する放電電流振幅設定装置と、前
    記電極有消耗及び電極低消耗の各電圧パルス数設定装置
    からの各設定数入力信号により前記スイッチ素子部をオ
    ン・オフ制御して電極有消耗電圧パルスと電極低消耗電
    圧パルスの混合率を制御する混合比率制御装置であっ
    て、前記計数器が設定されている一方の電圧パルス数を
    カウントしたとき出力する信号により他方の計数すべき
    電圧パルス数を計数器に切換え設定し、該設定された電
    圧パルス数に対応する側の電圧パルス条件設定装置の設
    定電圧パルス条件の信号を前記ゲートパルス発生装置と
    放電電流振幅設定装置に供給するように切換える前記の
    混合比率制御装置とから成ることを特徴とする放電加工
    用電源装置。
  10. 【請求項10】 前記スイッチ素子部と加工間隙間に、
    加工間隙に供給印加する電圧パルスの印加極性を切換え
    る極性切換装置を設けると共に、前記電極有消耗と電極
    低消耗の各電圧パルス条件設定装置に夫々の電圧パルス
    の加工間隙印加極性の選択手段を設け、前記の混合比率
    制御装置に計数器から設定電圧パルスの数をカウントし
    た信号が入力して電圧パルス条件設定装置が切換えられ
    たとき、該混合比率制御装置が切換え選択された側の電
    圧パルス条件設定装置の極性選択手段に設定されている
    極性に前記極性切換装置を切換えるように構成して成る
    ことを特徴とする請求項9に記載の放電加工用電源装
    置。
  11. 【請求項11】 前記電極有消耗及び電極低消耗の印加
    電圧パルスに基づいて発生した放電パルスが正常放電
    か、それ以外の放電かを検出判別する手段を設け、前記
    計数器が電極有消耗電圧パルス及び電極低消耗電圧パル
    スの各正常放電パルスのみをカウントするように構成し
    て成ることを特徴とする請求項9、又は10に記載の放
    電加工用電源装置。
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