JPH08242488A - 移動通信方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、限りある無線資源の使用効率を改
善し、効率の良い無線資源管理を行い得る移動通信方式
を提供することを目的とする。 【構成】 網は、ページング信号中に移動端末の認証の
ための乱数を含めて移動端末に送出し、移動端末では、
このページング信号中の乱数と認証情報との第１の認証
演算結果をページング応答信号に含めて網に送出し、さ
らに網では、このページング応答信号中の第１の認証演
算結果を網内で生成した第２の認証演算結果と比較する
ことにより応答移動端末の正当性を判断することを要旨
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ページングシステムを
利用する移動通信方式に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、移動通信において着信がある場
合、移動する着端末の位置を特定するためページングを
行う。つまり特定の位置登録エリアにおいて、着端末を
識別する情報を情報要素に持つ信号を網から一斉報知
し、この一斉報知された情報が自分の識別情報であると
判断した移動端末のみが、応答信号を網に返し、当該移
動端末自身の位置を報告する。

【０００３】一方、網は、この応答した移動端末の正当
性を調べるために、具体的には正当な利用者であること
を識別し不正使用の防止を計るために、移動端末に対し
て認証要求信号を送信する。この認証要求信号を受け取
った移動端末は当該移動端末自身の持つ認証情報を用い
て応答を作成し、認証応答信号を網に返す。網ではこの
認証応答信号の内容を網自身の期待する内容と比較する
ことにより、この移動端末の正当性を判断する。もし、
ここで例えば認証応答機能がない、正当な認証情報を持
たないために網によって期待される認証応答を生成する
能力がない等により、当該移動端末が不正のものならば
認証が正しく完了しないのでそれ以降、網へのアクセス
が規制される。一方、移動端末が正当のものならば認証
が正しく完了し、網へのアクセスが進展してゆく。

【０００４】以下、図３を参照して、上述した認証手順
を秘密鍵暗号アルゴリズムを用いた場合を例に具体的に
説明する。

【０００５】まず、網内の乱数発生装置１１３で生成さ
れた認証用の乱数は、送受信装置と比較器からなる送受
信・比較装置１１１によって着端末としての移動端末１
０３に送られ、この移動端末１０３において送受信装置
１３１で受信される。送受信装置１３１は、これと秘密
鍵記憶装置１３３から得られた秘密鍵を認証演算装置１
３５に送る。認証演算装置１３５は認証演算結果を出力
し、送受信装置１３１を介して通信網１０１に送る。

【０００６】網１０１においては、移動端末１０３から
の認証演算結果を送受信・比較装置１１１を介して受信
する。送受信・比較装置１１１は秘密鍵検索装置１１５
に当該移動端末１０３の秘密鍵の取得を依頼する。秘密
鍵検索装置１１５は秘密鍵記憶装置１１７より得た秘密
鍵を送受信・比較装置１１１に送る。送受信・比較装置
１１１はこの秘密鍵を先に乱数発生装置１１３で生成さ
れた認証用の乱数と共に認証演算装置１１９に送る。認
証演算装置１１９は認証演算結果を送受信・比較装置１
１１に送る。送受信・比較装置１１１はこの認証演算結
果と、当該移動端末１０３から得られた認証演算結果を
比較する。ここで２つの認証演算結果が一致していたら
認証可であり、一致していなければ認証不可である。

【０００７】次に、着信の際の通信手順の一例として日
本標準の移動通信規格ＰＨＳ（Personal Handy-phone S
ystem ）（公衆用）における手続きを図４に示す。

【０００８】図４に示すように、まず、通信網１０１は
移動端末１０３に対してページング要求（ステップＳ１
０１）を行う。次に、当該移動端末１０３はリンクチャ
ネル確立要求（ステップＳ１０３）を行い、リンクチャ
ネル割当（ステップＳ１０５）が成される。以下、順次
ページング応答（ステップＳ１０７）の後に、ステップ
Ｓ１０９で所定の信号送受（ＳＥＴＵＰ、ＣＡＬＬＰＲ
ＯＣ、定義情報要求、定義情報応答、ＲＴ機能要求、Ｒ
Ｔ機能要求応答、秘匿鍵設定、ＭＭ機能要求、ＭＭ機能
要求応答）が行われる。そして、さらに認証乱数を含む
認証要求（ステップＳ１１１）及び認証演算結果を含む
認証応答（ステップＳ１１３）により認証が行われる。

【０００９】従って、もし不正移動端末がページングに
対して応答した場合、いずれ無線資源を解放しなければ
ならないのにも拘らず、認証が終わるまでの信号送受の
間、無駄に無線資源を保留していることになる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の移動通信方式では着信の際に、認証が完了するまでの
間は無線資源を保留しておかなければならず、そのため
無線資源の使用効率が良くない。

【００１１】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、限りある無線資源の使用効率を改善し、効率の良い
無線資源管理を行い得る移動通信方式を提供することを
目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願第１の発明は、網は、ページング信号中に移動端末
の認証のための乱数を含めて移動端末に送出し、移動端
末では、このページング信号中の乱数と認証情報との第
１の認証演算結果をページング応答信号に含めて網に送
出し、さらに網では、このページング応答信号中の第１
の認証演算結果を網内で生成した第２の認証演算結果と
比較することにより応答移動端末の正当性を判断するこ
とを要旨とする。

【００１３】また、本願第２の発明は、網内に、移動端
末の認証のための乱数を発生する乱数発生手段と、端末
毎の認証情報を記憶する網内記憶手段と、この網内記憶
手段に記憶される認証情報と前記乱数発生手段で発生さ
れた乱数とを用いて認証演算を行い第２の認証演算結果
を得る網内演算手段と、ページング信号中に前記乱数発
生手段で発生された乱数を含めて送出し、移動端末から
のページング応答信号中の第１の認証演算結果を前記第
２の認証演算結果と比較することにより応答移動端末の
正当性を判断するページング手段とを備え、移動端末内
に、自端末の認証情報を記憶する端末内記憶手段と、こ
の端末内記憶手段に記憶される当該端末の認証情報とペ
ージング信号中の乱数とを用いて認証演算を行う端末内
演算手段と、網からのページング信号中の識別情報と自
端末の識別情報が一致したときに、このページング信号
中の乱数を用いて前記端末内演算手段が認証演算を行い
得られた第１の認証演算結果をページング応答信号に含
めて網に送出するページング応答手段とを有することを
要旨とする。

【００１４】

【作用】本願第１の発明の移動通信方式は、網は、まず
ページング信号中に移動端末の認証のための乱数を含め
て移動端末に送出し、移動端末では、このページング信
号中の乱数と当該移動端末の認証情報との認証演算を行
い、この演算結果を第１の認証演算結果としてページン
グ応答信号に含めて網に送出する。さらに網では、この
ページング応答信号中の第１の認証演算結果を網内で生
成した第２の認証演算結果と比較することで、ページン
グと同時に当該応答移動端末の正当性を判断する。

【００１５】本願第２の発明の移動通信方式は、網内の
ページング手段は、まずページング信号中に前記乱数発
生手段で発生された乱数を含め、当該ページング信号を
移動端末へ送出する。

【００１６】このページング信号を受信した移動端末の
端末内演算手段は、端末内記憶手段に記憶される当該自
端末の認証情報と網からのページング信号中の乱数とを
用いて認証演算を行う。

【００１７】移動端末内のページング応答手段は、網か
らのページング信号中の識別情報と自端末の識別情報が
一致したときに、このページング信号中の乱数を用いて
前記端末内演算手段が認証演算を行い得られた第１の認
証演算結果をページング応答信号に含めて網に送出す
る。

【００１８】網内の網内演算手段は、網内記憶手段に記
憶される端末毎の認証情報と前記乱数発生手段で発生さ
れた認証のための乱数とを用いて認証演算を行い第２の
認証演算結果を得る。さらに網内のページング手段は、
移動端末からのページング応答信号中の第１の認証演算
結果を前記第２の認証演算結果と比較することにより応
答移動端末の正当性を判断する。これにより、ページン
グと同時に当該移動端末の正当性が判断される。

【００１９】

【実施例】以下、本発明に係る一実施例を図面を参照し
て説明する。図１は本発明に係る移動通信方式の構成を
示したブロック図である。

【００２０】図１に示すように、通信網１は、ページン
グ装置１１と、このページング装置１１と接続される乱
数発生装置１３、端末情報検索装置１５、認証演算装置
１９及びこの認証演算装置１９と接続される端末情報記
憶装置１７によって構成される。また、移動端末３は、
通信網１のページング装置１１と無線回線を介して接続
されるページング応答装置３１と、このページング応答
装置３１と接続される端末情報記憶装置３３及び認証演
算装置３５によって構成される。

【００２１】次に、図１を参照して、本実施例の作用を
認証手順に沿って具体的に説明する。まず、移動端末３
のページングに際して、通信網１内のページング装置１
１は乱数発生装置１３で発生された乱数を得て、この乱
数をページング信号中に含めて着移動端末３に向けて送
出する。

【００２２】移動端末３では、まずページング信号を受
信してページング信号中の乱数を抽出し、ページング応
答装置３１が端末情報記憶装置３３から得た認証情報と
この抽出したページング信号中の乱数とを認証演算装置
３５に送り、さらに認証演算装置３５で得た第１の認証
演算結果としての認証演算結果をページング応答信号に
含めて通信網１に送出する。

【００２３】通信網１ではページング応答信号を受信
し、ページング応答信号に含まれる認証演算結果を抽出
する。一方、ページング装置１１は、端末情報検索装置
１５に当該移動端末の認証情報の取得を依頼し、端末情
報検索装置１５が端末情報記憶装置１７より得た認証情
報を当該乱数とともに認証演算装置１９に送って得た第
２の認証演算結果としての認証演算結果を前記抽出され
た第１の認証演算結果としての認証演算結果と比較する
ことにより当該移動端末３の正当性を判断する。

【００２４】次に、図２を参照して、本発明の方法を適
用したＰＨＳ（公衆用）の着信手順の一例を説明する。
この図２では図４と異なりページングと認証を同時に行
う。すなわち、まず、ステップＳ１で通信網１から移動
端末３に対してページング要求を行う。このページング
要求に対して移動端末３は、ステップＳ３でページング
応答を行う。このページングの後に、ステップＳ５で所
定の信号送受（リンクチャネル確立要求（ステップＳ５
１）、リンクチャネル割当（ステップＳ５３）、ＳＥＴ
ＵＰ、ＣＡＬＬＰＲＯＣ、定義情報要求、定義情報応
答、ＲＴ機能要求、ＲＴ機能要求応答、秘匿鍵設定、Ｍ
Ｍ機能要求、ＭＭ機能要求応答（ステップＳ５５））が
行われる様になっている。

【００２５】従って、もし不正移動端末への着信があっ
た場合、様々な信号送受を待たずに、ページング後即座
に保留していた無線資源を解放することができる。

【００２６】尚、上記の実施例では本発明をＰＨＳに適
用した場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限
定されること無く、例えばセルラ通信、ページャ（いわ
ゆるポケベル）等の適宜のページング方式の移動通信方
式に適用することができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、ページン
グと認証を同時に行うことから、ページング後即座に認
証が完了し、無線資源の解放判断ができる。この結果効
率のよい無線資源管理が可能となる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例の構成を示すブロック図
である。

【図２】本発明の方法を適用したＰＨＳ（公衆用）の着
信通信手順の一例を示す図である。

【図３】秘密鍵暗号アルゴリズムを用いた認証を実施す
る場合の構成を示すブロック図である。

【図４】ＰＨＳ（公衆用）の着信通信手順の一例を示す
図である。

【符号の説明】

１ 通信網 ３ 移動端末 １１ ページング装置 １３ 乱数発生装置 １５ 端末情報検索装置 １７，３３ 端末情報記憶装置 １９ 認証演算装置 ３１ ページング応答装置 ３５ 認証演算装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 網は、ページング信号中に移動端末の認
   証のための乱数を含めて移動端末に送出し、移動端末で
   は、このページング信号中の乱数と認証情報との第１の
   認証演算結果をページング応答信号に含めて網に送出
   し、さらに網では、このページング応答信号中の第１の
   認証演算結果を網内で生成した第２の認証演算結果と比
   較することにより応答移動端末の正当性を判断すること
   を特徴とする移動通信方式。
2. 【請求項２】 網内に、移動端末の認証のための乱数を
   発生する乱数発生手段と、端末毎の認証情報を記憶する
   網内記憶手段と、この網内記憶手段に記憶される認証情
   報と前記乱数発生手段で発生された乱数とを用いて認証
   演算を行い第２の認証演算結果を得る網内演算手段と、
   ページング信号中に前記乱数発生手段で発生された乱数
   を含めて送出し、移動端末からのページング応答信号中
   の第１の認証演算結果を前記第２の認証演算結果と比較
   することにより応答移動端末の正当性を判断するページ
   ング手段とを備え、 移動端末内に、自端末の認証情報を記憶する端末内記憶
   手段と、この端末内記憶手段に記憶される当該端末の認
   証情報とページング信号中の乱数とを用いて認証演算を
   行う端末内演算手段と、網からのページング信号中の識
   別情報と自端末の識別情報が一致したときに、このペー
   ジング信号中の乱数を用いて前記端末内演算手段が認証
   演算を行い得られた第１の認証演算結果をページング応
   答信号に含めて網に送出するページング応答手段とを有
   することを特徴とする移動通信方式。