JPH0824064B2 - 電気で加熱できる透明体 - Google Patents

電気で加熱できる透明体

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JPH0824064B2
JPH0824064B2 JP1287310A JP28731089A JPH0824064B2 JP H0824064 B2 JPH0824064 B2 JP H0824064B2 JP 1287310 A JP1287310 A JP 1287310A JP 28731089 A JP28731089 A JP 28731089A JP H0824064 B2 JPH0824064 B2 JP H0824064B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気加熱できる透明体における電力中断セ
ンサに係わり、特に加熱自在な風防ガラスにアーク発生
や付加的損傷を生起する破損が風防ガラスの母線給電路
で検出された場合に母線への電力を遮断する、一対の母
線への二重給電式電気入力形態を備える加熱自在な風防
ガラスに使用可能なセンサに関するものである。
従来技術、および発明が解決しようとする課題 母線と透明な導電性被膜とを経由し透明体の表面上の
別の母線へ電流を通してその温度を高めることは、周知
である。二重給電加熱される透明体、特に風防ガラス
は、加熱すべき風防ガラスの両エッジに沿って各々が位
置付けされた第一および第二母線を含む。電力は、母線
の両端部に各々が取り付けられた複式導線により、母線
の少なくとも一方に供給される。このように、導線の一
方が故障しても他方は依然母線へ電力を供給し、風防ガ
ラスの作用を維持することができる。
加熱自在な透明体の故障の一つの態様は、欠陥のある
母線を経て電流が移行する際、アーク発生によって生起
される母線の過熱である。アーク発生の結果、風防ガラ
スを過熱させる局所化された高温の部分が生ずる。透明
体が積層構造の風防ガラスである場合には、アーク発生
により生起された過熱のため、プラスチック中間層が傷
つけられ、またひどい場合には積層構造の透明体が傷つ
けられ、従ってその乗員保持能力に不利に影響する可能
性がある。
各母線への単一電力導線を有する加熱自在な風防ガラ
スの形態にあっては、単一電力導線に沿って延び電力導
線と母線との間の接合点で母線システムに接触するセン
サ導線、または母線および単一電力導線の双方に沿って
延び母線の自由端部で母線システムに接触するセンサ導
線の何れかを用いて母線システムにおける電力の中断を
検出することが提起されている。2本の電力供給導線の
一方のみが破損しても風防ガラスの作用を継続する能力
を維持しつつ、風防ガラスが完全に損傷する前に、過熱
や母線への電流の流れの遮断を生ずる可能性のある、二
重給電式の加熱自在な風防ガラスの母線および(また
は)導線における欠陥を検出する能力を備えることは有
利である。
米国特許第3,892,947号は、耐衝撃性の導電性ストリ
ップを備えた、電気加熱されるパルスを示している。こ
の電流を伝導するストリップは、パネル表面の導電性被
覆の何れかの部分と接触する前にパネルの周囲を囲んで
延びる。ストリップにおける単一の破損や破断は、いか
なる電流も被覆を流過しないようにさせる。
米国特許第4,057,671号、同第4,323,726号、同第4,54
3,466号および同第4,668,270号は、導電性被覆または隔
置された母線の対の間に延びるワイヤ・グリッドを備え
る、加熱された積層構造の窓を示している。電流は一方
の母線から、被覆またはワイヤ・グリッドを経由し、反
対の母線へ流れて窓を加熱する。
米国特許第4,565,919号は、導電性風防ガラス用のひ
び割れ検出器を示している。この回路は、風防ガラスの
導電性フィルムの抵抗を監視し且つ構成要素のひび割れ
を表示する値を抵抗が示した時に、フィルムへ付加され
る電力を遮断するセンサ装置を含む。
課題を達成するための手段 本発明によれば、二重給電式の加熱自在な風防ガラス
に使用可能なセンサが得られる。二重給電式の加熱自在
な風防ガラスは、その上部母線に対し2本の電力導線を
備えている。その結果、両導線の一方が故障しても残り
の導線を通じて上部母線へ電力を依然供給することがで
き、風防ガラスは依然機能を果たしている。本発明によ
れば、風防ガラスは上記状態の下で作用を継続できる
が、それにより双方の導線が故障して風防ガラスの局所
化された過熱がアーク発生のために生じ得るという状態
が検出される。これは、上部母線へ電気的に相互連結さ
れたセンサ・フィラメントを含むセンサと、監視すべき
母線や給電路から成る部分より下流側の二重給電形態と
を備えることにより達成される。本発明の特定の一実施
例においては、センサ・フィラメントが、風防ガラスの
中間層プライに埋め込まれた電線部材であり、中間層を
通って延在する金属コネクタにより上部母線へ電気的に
相互連結されている。電流は上部母線からコネクタを経
由し、センサ・フィラメントへ供給されて、センサ線路
へ電力を供給するための二つの導電路を提供する。セン
サ・フィラメントからの電圧は監視され、基準レベルの
電圧と比較される。双方の導線が故障し、従ってセンサ
・フィラメントへの電力が減少すると、測定電圧が降下
する。この電圧の変化は検出され、風防ガラスの母線へ
の電力は遮断される。
本発明の別の実施例においては、各々が導線に沿って
延び且つ上部母線または隣接の導線と電気的に相互連結
された、一対のセンサ線路がセンサに含まれる。このセ
ンサ線路はまた上部母線に沿って延び、相互連結されて
母線と導線とに近接する風防ガラスの周囲を囲む単一セ
ンサ線路を形成することもできる。この単一センサ線路
は、センサへ電力を供給するため上部母線へ接続され
る。
実施例 本発明を、プラスチックの中間層により一緒に結合さ
れたガラスの2つのプライから成る積層構造の透明体、
特に風防ガラスと組み合わせて説明するが、当業者には
理解できるように、透明体の温度を監視するようにした
任意の形式の加熱自在な透明体にも本発明を組み入れる
ことができる。
本発明は、風防ガラスが、一方の導線のみが故障して
も依然作用しながら、双方の導線が故障していることを
それが検出した場合には母線への電力を遮断するように
させる、二重給電式の加熱自在な風防ガラス用のセンサ
を教示するものである。第1図および第2図について説
明する。非導電性の支持体である透明体すなわち風防ガ
ラス10は、車外側ガラスプライ12即ち車両内部から最も
遠いプライと、積層構造の風防ガラス用として一般に使
用されるポリビニルブチラールで良いプラスチック中間
層14(第2図のみに示す)と、車内側ガラスプライ16
(第2図にのみに示す)を含む。透明体10を加熱するた
めに加熱装置が備えられる。本発明に限られてはいない
が、本発明の好適実施例においては、望ましくは車外側
ガラスプライ12の内表面20上に位置する導電性加熱部材
すなわち導電性被覆18が、加熱装置に含まれている。透
明体10用の加熱素子として役立つのに必要とされる透明
度と導電率との必要な組合せが各種の被覆により示され
るが、好適な被覆は、米国特許第4,610,771号に開示さ
れた、それと類似のもので、その主旨をここに参考まで
に組み込んである。この被覆は、銅のプライマーをフィ
ルム間に有する一対のすず酸亜鉛フィルムの間に銀のフ
ィルムを含み、その各々をマグネトロン・スパッタリン
グにより順次塗布することができる。この銀は導電性の
層として作用し、すず酸亜鉛フィルムは銀の反射を遮へ
いするのに役立つ。本発明の好適実施例においては、銀
の層が約110Åの厚さを有する場合、被覆は約7〜8Ω
・mの近似的な抵抗率を示す。
第1図および第2図に示す如く、第二母線すなわち底
部母線22と第一母線すなわち上部母線24が、被覆18と接
触するようにガラスプライ12上に置かれる。線26は、透
明体10のエッジから隔置された被覆18のエッジを表示し
ている。被覆工程中、透明体10のこれらの選択された部
分を遮へいすることにより、被覆されない縁部分が得ら
れる。随意選択的に、ガラス板全体を被覆し、次いでそ
れらの部分から消去することもできる。被覆されない縁
部分により、被覆18や底部母線22と接触せずに上部母線
24へ電気接続を行うことができる。風防ガラス10の上部
母線24への結線には、端子部分36から風防ガラス10の底
部エッジに沿って両方向へ延びる、それぞれ導電性スト
リップ32,34を有する一対の導線すなわち第一および第
二導電性導線28,30と、ストリップ32,34をそれぞれ上部
母線24の対向両端部へ接続する、対向側方部分に沿って
延びる導電性側方ストリップ38,40とが含まれる。この
二重給電形態によれば、上部母線24の両端部に電力が供
給され、結果として上部母線24の全長にわたり且つ導電
性被覆18を通じ更に均等な電力分布が生起される。更
に、一方の導線の破損によっては上部母線24への全ての
電力が停止されないばかりか、残りの導線を介して電力
を供給することができる。第1図に示すように、ストリ
ップ32,34,38,40は、風防ガラス10の、被覆されない縁
部分内に置かれている。本発明に限られてはいないが、
底部母線22へ、および導線28,30を経由する上部母線24
への電気接続は第1図に示すように端子部36で風防ガラ
ス10の底部エッジに沿ってなされることが好ましいが、
風防ガラス10の周辺の周りのどこででも接続をなし得る
ことを理解すべきである。
母線と導電性ストリップとは当該分野で周知のよう
に、銀を含有するセラミックをフリットした材料で作る
ことが好ましく、何れかの好都合な方法、例えばシルク
・スクリーン法でガラスプライ12のガラス表面20上へ塗
布すれば良い。スクリーニングの後、フリット材料を溶
融してそれをガラス表面へ融合させるため、フリットが
加熱、即ち「焼成」される。随意に、不透明なセラミッ
ク・エナメル縁枠42(第2図のみに示す)をガラスプラ
イ12の表面20に塗布して母線22,24とストリップ32,34,3
8,40とを隠しても良い。母線に沿って相当に均等な電力
分布を付与し且つ母線を過熱しないようにするため、母
線と導電性ストリップの導電率は、被覆18のそれよりも
相当大きく選定される。
第1図を参照すると、電圧センサすなわちセンサ・フ
ィラメント44は、少なくとも被覆されない縁部分内の、
風防ガラス10の周辺の一部分の周りの端子部分36から延
びる導電性の線路46を含む。センサ線路46は、上部母線
24から線路46へ電力を供給するため線路46を上部母線24
または導線と電気的に相互接続させる接続装置すなわち
接続ブリッジ48を含む。第1図に示す特定の実施例にお
いては、線路46が導線30に隣接し、接続ブリッジ48が上
部母線24とストリップ40との間の接合点に在る。作動の
際、線路46は母線や導線ほどに電流を送る必要がなく、
従ってそれは更に薄くても良い。本発明に限られてはい
ないが、センサ線路46と接続ブリッジ48は母線や導線と
同じ材料であり、同じシルク・スクリーン作業中に塗布
される。
引き続き第1図を参照すると、電気導線50は底部母線
22を電源52の一方の極へ接続する。上部母線24に至る導
線28,30は、ジャンパ線54と導線56とにより、電源52の
反対側の極へ共通に配線される。導線56は、電線60によ
り電圧比較器回路58へ接続される。端子部分36における
センサ線路46の端部62は、電線64により比較器回路58へ
接続される。
原理的には、本発明の電力中断センサは、導線28,30
を経て上部母線24に至る電源からの電圧入力をセンサ線
路46からの電圧出力と比較することにより、ストリップ
32,34,38,40における中断、若しくは破損を検出するよ
うに作動する。前述したように、第1図に示すような上
部母線24に対する二重導線形態は、一つの導線が破損し
ても残りの導線を介して電力を向けることにより、尚且
つ風防ガラス10へ電力を送ることを可能にさせる。本発
明に教示されているようなセンサ線路装置はこの利点を
認識しており、この導線の一方のみが破損しても風防ガ
ラス10への電力を遮断することはない。双方の導線が故
障し従って電力がもはや上部母線24に到達しなくなる
と、電力が蓄積して導線内の破損部分を橋絡しようと
し、風防ガラス10を破損する可能性のある、アーク発生
による局所化された過熱を結果として生ずる。電力がも
はや上部母線24に到達しなければ、上部母線24から電力
を送られるセンサ線路46による測定電圧は降下する。こ
の電圧降下は比較器回路によって検出され、次いでそれ
により、過熱状態につき車両運転者に警告する信号を精
製しおよび(または)風防ガラス10への電力を遮断する
ことができる。上部母線24または底部母線22の何れかに
おける破損は導線における破損ほど重大ではないが、そ
れは、両側の母線が導電性被覆18により依然電気的に相
互接続されたままであり、従って破損の個所にはアーク
発生や関連する過熱が全くないためである。
作動の際、比較器回路58には、電源導線56と共通であ
り且つ上部母線24に電力を供給する導線60により、基準
電圧が付与される。電力はストリップ32,34,38,40を経
て上部母線24に至り、被覆18を経て底部母線22へ流れ
る。電力の一部分は接続ブリッジ48でセンサ線路46へ向
けられる。比較器回路58は、導線56からの基準電圧を、
電線64からのセンサ線路46の測定電圧と継続的に比較す
る。測定電圧が基準電圧と所定量だけ異なり、導線の破
損を表示すると、比較器58の導線66からの出力信号が生
成され、それにより風防ガラス10へ供給される電力が遮
断される、電力は二つの導電性経路を経てセンサ線路46
へ供給されるが、第1図に示すセンサの特定の形状のた
め、電力は導線28と上部母線24とを経由し、且つ導線30
を経由して供給される。その結果、例えば導線28が破損
し従って上部母線24への全ての電力が導線30を経て供給
されたとしても、電力は導線30と接続ブリッジ48とを経
てセンサ線路46へ引き続き供給されるため、電線64から
比較器58へのセンサ導線46の測定電圧はそれほど変化し
ない。その結果、電力中断センサにより、風防ガラス10
は、たとえ上部母線24に至る導線の一つが作用しなくて
も引き続き機能する。逆に導線30が機能停止しても、電
力が導線28を経て上部母線24へ依然供給され、また電力
が導線28と上部母線24とを経てセンサ線路46へ付与され
る。第1図に示す電力中断センサ44は、双方の導線28,3
0が破損して電力が上部母線24へ全く到達しない場合に
風防ガラス10への電力を遮断する。このような条件の結
果として、センサ線路46への電力は著しく減少し、セン
サ線路46からの測定電圧は所定量以上に基準電圧と相違
し、風防ガラス10内に破損と、アーク発生や局所化され
た過熱の潜在可能性があることを表示する。
前述の議論から、双方の導線28,30に欠陥がある際に
のみ二重給電式風防ガラス10が遮断されるように電圧セ
ンサ44が機能することは明白であり、接続ブリッジ48を
経由する電気接続は、監視されるべき上部母線24および
(または)導線28,30の諸部分がセンサ44への電力接続
部即ちブリッジ48と、導線への電力接続部即ち端子36と
の間にあるような位置でなされるべきである。換言すれ
ば、ブリッジ48は、導線と、潜在的欠陥について監視さ
れる上部母線24および導線28、30の諸部分への両電力接
続部の下流側に置かれる。更に詳述すれば、接続は上部
母線24に対し、または導線の一方と上部母線24との間の
接合点に対してなされる。潜在的欠陥部分の一つより上
流側の場所、例えば導線30のストリップ34で接続がなさ
れた場合には、電力がストリップ34と接続ブリッジ48と
を経てセンサ線路46に依然到達せず、またアーク発生に
より過熱する可能性があることを表示するように比較器
回路58に対する信号が降下しないので、双方の導線28,3
0の破損は検出されないままになる。
センサ44の線路46が破損すれば、センサが風防ガラス
10への電力を、たとえそれが使用可能であっても遮断す
ることは可能である。例えば、風防ガラス10の周辺のひ
び割れが線46を通って進行すると、比較器58は、たとえ
導線28,30の一方または双方が依然機能していても、そ
の双方の破損を表示する電圧の読みを受信する。
ガラスプライ12の周辺のひび割れによるセンサ線路46
の破損の可能性は、1988年11月4日付きカーター他(Ca
rtar et al)の米国特許願第267,403号に教示の如く、
ガラスプライ12の表面20から線路を取り去ることによっ
て除くことができるが、その教示をここに参考までに組
み込んである。更に詳述すれば、第3図および第4図に
示す本発明の特定の実施例の場合、センサ線路68は、そ
の教示をここに参考までに組み込んだ米国特許第4,078,
107号に開示されたような、何れかの好都合な方法で中
間層14の上またはその中に埋め込まれた電線、望ましく
は直径8.89〜8.64μ(34〜35ゲージ)の鉄ニッケル線で
あり、従ってそれは中間層14により底部母線22および導
電性被覆18から電気的に絶縁されている。電線68は、何
れかの好都合な方法で、上部母線24へ電気的に接続され
る。本発明に限られてはいないが、第3図および第4図
に示す特定の実施例においては、接続ブリッジ48が、中
間層14を貫いて延びて電線68を上部母線24と相互連結す
る金属タブ70(第4図のみに示す)である。第3図の電
線68は風防ガラスを横切って端子部分36へ延びている
が、この電線68が風防ガラス10の何れの他のエッジへ延
びても良いことは、当業者には明白である。更にまた、
センサ線路44は、内側ガラスプライ16の表面71へ固定さ
れた導電性セラミック・フリットまたは導電性フォイル
(何れも図示せず)であっても良い。
欠陥のある、若しくは破損したセンサ線路46が風防ガ
ラス10の状態についての不正確な表示を示す可能性は、
第二センサ線路を付加することによっても減少できる。
第5図について説明する。電圧センサ144には、それぞ
れ接続ブリッジ148a,148bを介し、それぞれ上部母線24
と導線28,30との間の接合点で各々が接続された別個の
二つの線路146a,146bが含まれる。端子部36において
は、それぞれ線路146a,146bの端部162a,162bは、比較器
58へ導線74で接続されたジャンパ線72により共通に配線
される。このセンサ形態により、線路146aまたは146bの
何れかが故障しても、論議したように、センサ144が作
用して風防ガラスを機能させる。例えば、風防ガラス10
のエッジにおけるひび割れのために導線28と線路146aと
が故障しても、導線30は依然機能し、電力は上部母線24
および導線146bへ依然供給され、従ってセンサ144によ
り風防ガラス10の使用可能性が維持される。導線28,30
の双方に故障があり、従って上部母線24へ電力が全く供
給されない場合には、線路146a,146bからの信号が故障
状態を表示する。
第6図は、風防ガラス10への電力を遮断することな
く、何れもの導線の故障を検出し表示し得るようにした
比較器回路の代替実施例を示す。線路146aの端部162aは
導線76aにより比較器158aに接続され、線路146bの端部1
62bは導線76bにより比較器158bに接続されている。比較
器158a,158bからの信号は制御器78により受信され、こ
れは双方の比較器が風防ガラス10の破損や潜在的な損傷
状態を表示する場合には風防ガラス10への電流を遮断す
ることができる。何れかの導線の破断は、何れかの好都
合な方法、例えば光で車両運転者に表示することができ
る。この構成により、母線や導線の破損を、センサが電
力の中断や破壊を表示する前に風防ガラスを非作動とす
る必要なく、作動中の風防ガラス10において検出するこ
とができる。
第7図は、本発明の別の実施例を示す。センサ244
は、導線28,30と上部母線24とに隣接して風防ガラス10
の周辺を囲んで連続的に延在するセンサ線路80を含む。
線路80を上部母線24の中央へ電気的に相互連結する連続
ブリッジ82と、端子部分36におけるセンサ線路80の両端
部とが、当初に論議したのと同様に比較器装置へ接続さ
れる。第7図に示すセンサ装置は、センサの作用が母線
および(または)導線の電圧ではなくセンサ線路80の電
圧の変動を監視することに基づいているので、線路80を
通じて延在する風防ガラスの周辺の周りのひび割れの検
出が、たとえそれらが風防ガラス10の電力分布に影響す
るように母線や導線を通じて延在していなくても、風防
ガラスの要件に必要とされる場合には好適である。
本発明を特にその好適な実施例について説明したが、
上記に説明し且つ特許請求の範囲に定義した本発明の範
囲を逸脱することなく、種々の変更および修正をなし得
ることは理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の種々の特徴を組み込んだ加熱自在な風
防ガラスの略図、第2図は第1図の線II−IIについての
分解断面図、第3図は本発明の代替実施例の略図、第4
図は明確化のため各部分を取り除いた、第3図の線IV−
IVについての分解断面図、第5図は本発明の付加実施例
の略図、第6図は第5図に示すセンサ回路の代替実施例
の略図、第7図は本発明の別の実施例の略図である。 10:透明体すなわち風防ガラス 12:ガラス板(外側) 14:プラスチック・シート 16:ガラス板(内側) 18:被覆 22:第二母線 24:第一母線 28:第一導線 30:第二導線 36:端子部分 44,144:センサ・フィラメント 46,68,80:センサ線路 82:ブリッジ部材 146a:第一センサ線路 146b:第二センサ線路 148a:第一ブリッジ部材 148b:第二ブリッジ部材

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気で加熱できる透明体にして、非導電性
    の支持体と、前記支持体の表面上の第一母線と、前記第
    一母線から隔置した、前記支持体の前記表面上の第二母
    線と、前記第一母線および第二母線を相互接続する、前
    記支持体上の導電性加熱部材と、前記導電性加熱部材と
    前記第二母線から電気的に絶縁され且つ前記第一母線に
    接続された第一端部と反対側の第二端部とをそれぞれが
    備える第一および第二の導電性導線と、前記母線、導電
    性導線および導電性加熱部材から電気的に絶縁された、
    前記第一母線と導電性導線の選択された部分での電力の
    中断を検出するためのセンサ・フィラメントと、前記選
    択された部分が前記導電性導線の前記第二端部と接続装
    置との間に位置するように,前記センサ・フィラメント
    の端部を前記第一母線または前記第一および第二の導電
    性導線のうちの一方に電気的に相互接続する前記接続装
    置とを含む透明体。
  2. 【請求項2】電気で加熱できる透明体にして、非導電性
    の支持体と、前記支持体の表面上の第一母線と、前記第
    一母線から隔置した、前記支持体の前記表面上の第二母
    線と、前記第一母線および第二母線を相互接続する、前
    記支持体上の導電性加熱部材と、前記導電性加熱部材と
    前記第二母線から電気的に絶縁され且つそれぞれ第一端
    部を前記第一母線に接続させている第一および第二の導
    電性導線と、前記母線、導電性導線および導電性加熱部
    材から電気的に絶縁された少なくとも一つのセンサ・フ
    ィラメントと、前記センサ・フィラメントの端部を前記
    第一母線、または前記第一および第二の導電性導線のう
    ちの一方の前記第一端部に電気的に相互接続する接続装
    置とを含む透明体。
  3. 【請求項3】前記導電性加熱部材が前記支持体の前記表
    面上の導電性被覆であり、前記第一母線が前記導電性被
    覆と接触する前記支持体の第一限界エッジに沿って置か
    れ、前記第二母線が前記導電性被覆と接触する前記支持
    体の反対側の第二限界エッジに沿って置かれて前記双方
    の母線のうちの一方から前記導電性被覆を通して前記双
    方の母線のうちの他方へ電流を通し、前記第一および第
    二導電性導線が前記支持体の第三および第四エッジ部分
    に沿ってそれぞれ延在する請求項2に記載の透明体。
  4. 【請求項4】前記支持体が少なくとも1枚のガラス板と
    少なくとも1枚のプラスチック・シートとの積層体を含
    み、前記導電性被覆と前記双方の母線とが前記ガラス板
    の前記表面上にあり、かつ前記ガラス板と前記プラスチ
    ック・シートとの間にあり、更に前記プラスチック・シ
    ートの少なくとも一部が前記センサ・フィラメントと、
    前記導電性被覆、前記双方の母線および前記導電性導線
    との間に置かれて前記フィラメントを電気的に絶縁する
    請求項3に記載の透明体。
  5. 【請求項5】前記導電性導線が前記第二エッジに向かっ
    て延び、前記導電性導線のうちの少なくとも一方が前記
    第二エッジに沿って延びる請求項4に記載の透明体。
  6. 【請求項6】前記第二母線、前記導線および前記センサ
    ・フィラメントが前記第二エッジに沿って互いに密に近
    接した端子部分を備えている請求項5に記載の透明体。
  7. 【請求項7】前記センサ・フィラメントにおける電圧を
    測定する装置と、前記測定電圧の変動に応答して前記透
    明体への電流を遮断する装置とを含む請求項6に記載の
    透明体。
  8. 【請求項8】前記応答する装置が、前記測定電圧を所定
    電圧と比較する装置と、前記測定電圧が前記所定電圧に
    対し所定の関係を有する時に、前記比較する装置に応答
    して前記透明体への前記電流を遮断する装置とを含む請
    求項7に記載の透明体。
  9. 【請求項9】前記センサ・フィラメントが、前記第一お
    よび第二の導電性導線のうちの一方に隣接し且つそれに
    沿って延びる、前記導電性被覆から電気的に絶縁され
    た、前記支持体の前記表面上の少なくとも一つのセンサ
    線路を含み、更に前記接続装置が前記センサ線路を前記
    第一母線または前記隣接する導電性導線の前記第一端部
    に接続する請求項2に記載の透明体。
  10. 【請求項10】前記センサ・フィラメントが、それぞれ
    前記第一および第二の導電性導線に隣接し且つそれらに
    沿って延びる、前記導電性被覆から電気的に絶縁され
    た、前記支持体の前記表面上の第一および第二センサ線
    路を含み、更に前記接続装置が前記センサ線路の各々を
    前記第一母線または前記隣接するそれぞれの導電性導線
    の前記第一端部に接続する請求項2に記載の透明体。
  11. 【請求項11】前記接続装置が、前記各センサ線路の端
    部を前記第一母線の前記第一および第二端部にそれぞれ
    接続する第一および第二ブリッジ部材を含む請求項10に
    記載の透明体。
  12. 【請求項12】前記第一および第二センサ線路の各々の
    一部分が、前記第一母線に沿い且つそれから電気的に絶
    縁される請求項10に記載の透明体。
  13. 【請求項13】前記第一母線に沿った前記第一および第
    二センサ線路の前記部分が、前記第一および第二センサ
    線路を電気的に相互接続する単一センサ線路であり、前
    記接続装置が、前記単一センサ線路を前記第一母線の両
    端の中間の部分に接続するブリッジ部材を含む請求項12
    に記載の透明体。
  14. 【請求項14】前記導電性導線と前記センサ線路が前記
    第二エッジに向かって延び、更に前記導電性導線のうち
    の少なくとも一方と、対応の隣接するセンサ線路が前記
    第二エッジに沿って更に延びる請求項10に記載の透明
    体。
  15. 【請求項15】前記第一および第二導線と、対応の隣接
    する第一および第二センサ線路が前記第二エッジに沿っ
    て更に延びる請求項14に記載の透明体。
  16. 【請求項16】前記第二母線、前記導電性導線および前
    記センサ線路が前記第二エッジに沿って互いに密に隣接
    した端子部分を備えている請求項15に記載の透明体。
  17. 【請求項17】前記センサ線路における電圧を測定する
    電圧測定装置と、前記測定電圧の変動に応答して前記透
    明体への電流を遮断する装置とを含む請求項16に記載の
    透明体。
  18. 【請求項18】前記応答する装置が、前記測定電圧を所
    定電圧と比較する比較装置と、前記測定電圧が前記所定
    電圧に対し所定の関係を有する時に、前記比較装置に応
    答して前記透明体への前記電流を遮断する装置とを含む
    請求項17に記載の透明体。
  19. 【請求項19】前記電圧測定装置が、前記センサ線路の
    各々における電圧を測定する装置を含み、前記応答する
    装置が、前記センサ線路からの前記測定電圧の各々を所
    定電圧と比較する装置と、前記双方の測定電圧が前記所
    定電圧に対し所定の関係を有する時に、前記比較装置に
    応答して前記透明体への前記電流を遮断する装置とを含
    む請求項18に記載の透明体。
  20. 【請求項20】前記支持体が、少なくとも1枚のガラス
    板と少なくとも1枚のプラスチック・シートの積層体を
    含み、この積層体において前記導電性被覆、前記母線お
    よび前記導電性導線が前記ガラス板と前記プラスチック
    ・シートとの間に在る請求項10に記載の透明体。
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