JPH08233930A - 自己位置情報送信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無線機による通信機能とＧＰＳによる位置測
定機能とを組み合わせて、簡単な手続きで、合理的に必
要なメッセージと位置情報の送信が実現できる自己位置
情報送信システムを提供する。 【構成】 自己の位置情報認識機能と送受信機能とを兼
ね備えた自己位置情報送信システムであって、自己の位
置を認識可能とするＧＰＳ１、各種送信メッセージ記憶
回路２、音声合成回路３、送受信可能とする無線機など
の送信回路／受信回路４、送信・受信周波数切換回路
５、任意メッセージ記憶回路６、液晶表示ドライバー／
ディスプレイ７、太陽電池８、充電池９などから構成さ
れ、各種送信メッセージまたは任意メッセージのいずれ
かと、音声変更されたＧＰＳ１の位置情報とが緊急メッ
セージとして周波数および帯域が自動的に切り換えられ
て送信される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自己位置情報送信技術
に関し、特にトランシーバなどの移動式無線機とＧＰＳ
（Global Positioning System ：全世界的位置測定シス
テム）との組み合わせにおいて、必要なメッセージと位
置情報との送信が可能とされる自己位置情報送信システ
ムに適用して有効な技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、公知とされたものではない
が、発明者が検討した技術として、移動式無線機として
のトランシーバは、同一の箱内に無線送信機と受信機と
が組み込まれ、回路の一部が送受信共用とされ、小型・
軽量で携帯することができるようになっており、一対の
トランシーバのそれぞれを互いが持つことによって双方
からの送信および受信が可能となっている。

【０００３】また、位置測定システムとしてのＧＰＳに
おいては、人工衛星からの電波を受信して自己の位置を
正確に知ることができ、たとえば１８個の衛星を周期１
２時間の地球周囲円軌道に配置することによって全地球
をカバーすることができ、海図を用いた自動航法システ
ム、地図を用いたカーナビゲーションシステムなどとし
て最も新しい技術として注目されている。

【０００４】なお、このようなＧＰＳに関する技術とし
ては、たとえば日本放送出版協会、１９９１年９月１日
発行の「エレクトロニクスライフ」Ｐ７３〜Ｐ８１、１
９９３年８月１日発行の「エレクトロニクスライフ」Ｐ
９７〜Ｐ１０５などの文献に記載されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
なトランシーバおよびＧＰＳによる技術においては、た
とえば野外で位置情報を不特定者に知らせる場合、トラ
ンシーバなどの移動式無線機とＧＰＳとが一体化したも
のがなく、個別に用意して使い分けせざるを得なく、こ
れらの機器の取り扱い初心者や、緊急時には不自由をき
たしている。

【０００６】そこで、本発明の目的は、無線機による通
信機能とＧＰＳによる位置測定機能とを組み合わせて、
簡単な手続きで、合理的に必要なメッセージと位置情報
の送信が実現できる自己位置情報送信システムを提供す
ることにある。

【０００７】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。

【０００９】すなわち、本発明の自己位置情報送信シス
テムは、自己の位置情報を認識して送信可能とするシス
テムに適用されるものであり、人工衛星からの電波を受
信して自己の位置を認識可能とするＧＰＳと、送受信回
路を含む無線機とを組み合わせて構成し、ＧＰＳにより
認識された自己位置情報を無線機を通じて送信するもの
である。

【００１０】具体的には、ＧＰＳの位置情報と所望のメ
ッセージとによる緊急メッセージを送信可能とするため
に、緊急の場合の各種メッセージを格納する各種メッセ
ージ記憶回路と、任意のメッセージを送信回路に組み合
わされたマイクロホンによって録音する任意メッセージ
記憶回路と、ＧＰＳによる位置情報を音声に変更させる
音声合成回路とを備えるようにしたものである。

【００１１】また、送信周波数を自動周波数切り換え・
自動帯域切り換え方式とするために、所定の周波数帯域
を順次選択し、かつこの各周波数帯域の中で指定された
複数の周波数ポイントに順次切り換えて緊急メッセージ
を送信する送信周波数切換回路を備え、さらに外部から
の電波が受信された場合を考慮して、各周波数帯域にお
ける周波数ポイント間はオートチューニングを行う受信
回路を備えるようにしたものである。

【００１２】

【作用】前記した自己位置情報送信システムによれば、
ＧＰＳおよび無線機の組み合わせにおいて、各種メッセ
ージ記憶回路、任意メッセージ記憶回路および音声合成
回路が備えられることにより、各種メッセージ記憶回路
の各種メッセージの中から選択されたメッセージ、また
は任意メッセージ記憶回路の任意メッセージのいずれか
と、音声合成回路で音声に変更されたＧＰＳの位置情報
とを緊急メッセージとして送信することができる。

【００１３】また、自動周波数切り換え・自動帯域切り
換え方式による送信周波数切換回路が備えられることに
より、送信周波数切換回路により選択された各周波数帯
域の中で、指定された複数の周波数ポイントに順次切り
換えて緊急メッセージを送信し、これが終了したら次の
周波数帯域を選択して再度、緊急メッセージを送信する
ことができる。

【００１４】さらに、外部からの電波をオートチューニ
ングで受信する受信回路が備えられることにより、受信
回路に外部からの電波が受信された場合は、送信回路お
よび受信回路の双方の同調回路が同期して可変されるそ
の周波数で一時固定され、受信電波が途切れたらそれを
検出して緊急メッセージを送信し、設定された回数だけ
送信を繰り返しても応答がなければ自動周波数切り換え
・自動帯域切り換え動作を再開して、異なる周波数にお
いて緊急メッセージを繰り返して送信し続けることがで
きる。

【００１５】これにより、ＧＰＳと無線機によるそれぞ
れの機能の他に、１つの筐体にトランシーバなどの移動
式無線機とＧＰＳとを収容すれば２つのシステム回路に
おいてプリント基板が共用可能となり、相互の複雑な配
線も１枚のプリント基板上で実現できて有機的な結合が
図れる。さらに、２つの機材が１つにまとめられるの
で、携帯や取り扱いが簡単になるとともに、双方のシス
テムの機能によって各種送信メッセージ記憶回路の内容
と、音声合成回路によって位置情報が自動送信可能とな
る。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【００１７】図１は本発明の一実施例である自己位置情
報送信システムを示す機能ブロック図、図２は本実施例
の自己位置情報送信システムにおける動作手順を示すフ
ローチャート、図３(a),(b) は自動周波数切り換え動作
および自動帯域切り換え動作の説明図である。

【００１８】まず、図１により本実施例の自己位置情報
送信システムの構成を説明する。

【００１９】本実施例の自己位置情報送信システムは、
たとえば自己の位置情報認識機能と送受信機能とを兼ね
備えた自己位置情報送信システムとされ、自己の位置を
認識可能とするＧＰＳ１、各種送信メッセージ記憶回路
２、音声合成回路３、送受信可能とする無線機などの送
信回路／受信回路４、送信・受信周波数切換回路５、任
意メッセージ記憶回路６、液晶表示ドライバー／ディス
プレイ７、太陽電池８、充電池９などから構成されてい
る。

【００２０】ＧＰＳ１は、普通は５個以上の静止衛星の
電波をアンテナＡＮＴ１により同時に受信できるように
設計され、３次元測位が可能となっている。このＧＰＳ
１の回路の中には表示処理回路も含まれていて、通常の
ＧＰＳ機能として用いる場合の各種情報が液晶表示ドラ
イバー／ディスプレイ７で表示される。

【００２１】各種送信メッセージ記憶回路２は、通常交
信・緊急交信に必要なメッセージが予め格納されている
回路であり、この回路は多量生産すれば安価となるマス
クＲＯＭを使用するか、ＥＰ−ＲＯＭまたはその代用で
もよい。

【００２２】音声合成回路３は、専用のＬＳＩを用い、
絶対位置として測位されたディジタル位置情報出力をア
ナログの音声信号に変換し、それと選択されたメッセー
ジ信号とが交互に送信回路／受信回路４および送信・受
信周波数切換回路５に入力される。

【００２３】送信回路／受信回路４の送信回路部分に
は、位置情報音声信号とメッセージ信号の２種類の交互
信号が入力され、この交互信号は変調回路部分に加えら
れてから逓倍回路部分を通り、発振回路で発生させた基
本周波数の増倍を繰り返して高周波電力増幅回路部分で
電力増幅され、共振回路で指定の周波数に同調させた後
に送信電波用のアンテナＡＮＴ２を経由して位置情報と
必要なメッセージを乗せた電波として発信される。

【００２４】この送信回路／受信回路４の受信回路部分
は、交信相手の電波の受信のためと、自動送信時におい
て我が方の電波に対して返信がなく、不特定者の受信確
認が取れない場合、間欠時間帯に他者の到来電波がない
かを送信各帯域のポイント間をオートチューニングによ
ってサーチする役目も持っている。

【００２５】そして、この受信回路部分で電波がキャッ
チされた場合は、同期して可変される送信回路部分、受
信回路部分がともにその周波数で一時固定され、受信電
波が途切れたらそれを検出して位置情報と必要なメッセ
ージを送信し、設定された回数繰り返し送信しても応答
がなければ、自動周波数切り換え・自動帯域切り換えが
再開される。なお、アンテナＡＮＴ３は受信回路部分に
おいて電波を受信するためのものである。

【００２６】また、同時に送信回路／受信回路４の中に
は表示処理回路も含まれていて、トランシーバ機能とし
て用いる場合の各種情報が液晶表示ドライバー／ディス
プレイ７で表示される。さらに、相手と交信するために
通常のトランシーバの機能として、送信回路部分にマイ
クロホンＭＩＣ、受信回路部分にスピーカＳＰが含まれ
ている。

【００２７】送信・受信周波数切換回路５にも、２種類
の交互信号が入力されて、自動周波数切り換え・自動帯
域切り換え動作を行わせるために存在する。

【００２８】しかし、受信に引き換え送信動作には大き
な電力を消耗するので、電池の電圧を常時監視してお
き、電圧が低下傾向であることを検出した時は送信間隔
を広く取り間欠時間を長くして、２次電池の場合は太陽
電池８による充電回復のチャンスを与える。なお、１次
電池の場合は急激な電圧低下を招かないような回路シス
テムとしておく。

【００２９】任意メッセージ記憶回路６は、たとえばＥ
Ｐ−ＲＯＭで構成され、使用者側において繰り返し送信
するのに便利な都合のよいメッセージを記録できる回路
である。なお、この回路はテープレコーダ、フロッピー
ディスク、ハードディスク、光磁気ディスクなどの磁気
記録媒体を用いた機器で代用してもよい。

【００３０】太陽電池８は、太陽光線を直接のエネルギ
ー源として発電する電池であり、この太陽電池８によっ
て発電された電力エネルギーは充電池９に蓄えられる。
充電動作を行わせない場合は、充電池９の代わりにマン
ガン電池やアルカリ電池などの１次電池を使ってもよ
い。これらの電池によりＧＰＳ１、各回路、ディスプレ
イに電源電圧が供給される。

【００３１】以上のように構成される自己位置情報送信
システムは、最新の技術を用いると数個〜１０個程度の
ＩＣで構成することができ、これらのＩＣはプリント基
板を共用して各回路間の相互の複雑な配線も１枚のプリ
ント基板上で実現され、１つの筐体内に収容されて携帯
や取り扱いが簡単な構造となっている。

【００３２】次に、本実施例の作用について、図２のフ
ローチャートに基づいてメッセージを送信する場合の動
作手順を説明する。

【００３３】まず、自己位置情報送信システムの電源で
ある充電池９へ、太陽電池８による充電を常時行わせる
（Ｓ１）。そして、予め送信回路／受信回路４の送信回
路部分に付属のマイクロホンＭＩＣによりＥＰ−ＲＯＭ
による任意メッセージ記憶回路６に録音しておいた任意
メッセージを送信するか否かの判断をＹｅｓ／Ｎｏで行
う（Ｓ２）。

【００３４】この判断の結果、「Ｙｅｓ」の場合は任意
メッセージを出力し（Ｓ３）、「Ｎｏ」の場合は通常交
信（ａ）か、緊急交信（ｂ）かの判断を行う（Ｓ４）。
ここで、通常交信（ａ）を選択した時は各種送信メッセ
ージ記憶回路２に記憶されている通常メッセージを出力
し（Ｓ５）、緊急交信（ｂ）を選択した時は緊急メッセ
ージを出力する（Ｓ６）。

【００３５】たとえば、この任意メッセージとしては相
手を呼び出す場合のコールサインなど、通常メッセージ
としては自分の名前、カーナンバーなどのように相手に
伝える自分の識別情報など、緊急メッセージとしてはモ
ールスコードなどによるＳＯＳなどがある。

【００３６】一方、ＧＰＳ１のアンテナＡＮＴ１は、地
球上空のＧＰＳ用静止衛星の位置情報信号を電波として
受信し（Ｓ７）、Ｘ・Ｙ方向の２次元測位であれば３個
以上の衛星電波を受信すればよく、Ｘ・Ｙ・Ｚ方向の３
次元測位であれば４個以上の衛星電波を受信すればよ
い。

【００３７】さらに、これらの信号をＧＰＳ１内で処理
して情報をディジタル信号として出力し、位置情報を音
声合成回路３により音声合成する（Ｓ８）。ここで、Ｓ
３，Ｓ５，Ｓ６の任意、通常、緊急の各メッセージのい
ずれかと、音声による位置情報の信号は送信回路／受信
回路４の送信回路部分に入力され、両信号は交互に電波
として送信出力されるように処理される。

【００３８】また、送信回路部分に入力された信号は、
自動帯域周波数切り換え動作を行わせるための送信・受
信周波数切換回路５にも入力され、音声信号の有無を検
出することによって切り換え動作を行い、送信回路／受
信回路４の帯域と周波数の切り換え制御を行う（Ｓ
９）。

【００３９】この送信・受信周波数切換回路５において
は、たとえば図３に示すように、１回目の送信が終了し
メッセージと位置情報の双方信号が出力を終了して、２
回目の送信により再び同じ出力を繰り返す間を数秒以上
（図中(a) に示す「＊１」）の間空けるように制御され
ているので、この部分をこの回路で検出することによっ
て図中の(b) に示すＴＦＰ１よりＴＦＰ２，３に順次移
って、同じことを繰り返す。

【００４０】そして、帯域１のＴＦＰＭに達したら帯域
２，３・・・，Ｎに切り換わって同じ動作を実行し、指
定された回数（図中(a) に示す「＊２」）Ｎ回目の送信
動作のための図中(b) に示すＴＦＰＮに到達したら、振
り出しポイントのＴＦＰ１に戻って以下同様な動作が実
行される。つまり、これらの動作は自動周波数切り換え
・自動帯域切り換えとなる。

【００４１】たとえば、周波数の切り換えをＶＨＦ、Ｕ
ＨＦなどの周波数範囲として、帯域１を１００ＭＨｚ、
帯域２を２００ＭＨｚなどのように１００ＭＨｚ間隔と
し、またＴＦＰ１を１１０ＭＨｚ、ＴＦＰ２を１２０Ｍ
Ｈｚなどのように１０ＭＨｚ間隔として周波数帯域およ
び周波数ポイントを自動的に切り換える。

【００４２】以上により、位置情報と必要なメッセージ
が送信回路／受信回路４の送信回路部分から、選択され
た各周波数帯域の中で指定された複数の周波数に順次切
り換えられて多数の周波数ポイントで不特定多数者に送
信される（Ｓ１０）。

【００４３】一方、これらの電波を受信した不特定者の
中には、その旨を伝える信号を送り返してくれる場合が
あるので、この場合には送信回路／受信回路４の受信回
路部分で受信し（Ｓ１１）、これによって送信回路部分
のマイクロホンＭＩＣと、受信回路部分のスピーカＳＰ
を用いて相手と交信することができる。

【００４４】従って、本実施例の自己位置情報送信シス
テムによれば、ＧＰＳ１による自己の位置認識機能と、
送信回路／受信回路４による送受信機能とが組み合わさ
れて構成されることにより、各種送信メッセージ、任意
メッセージのいずれかと、音声変更されたＧＰＳ１の位
置情報とを緊急メッセージとして周波数および帯域を自
動的に切り換えて送信することができる。

【００４５】また、この自己位置情報送信システムにお
いては、１つの筐体内に無線機能とＧＰＳ機能とが収容
されているので、２つのシステム回路においてプリント
基板が共用可能となり、相互の複雑な配線も１枚のプリ
ント基板上で実現できて有機的な結合が図れる。

【００４６】さらに、２つの機材が１つにまとめられる
ので、携帯や取り扱いが簡単になるとともに、双方のシ
ステムの機能によって各種送信メッセージ記憶回路２の
内容と、音声合成回路３によって位置情報が自動送信可
能となる。

【００４７】なお、この自己位置情報送信システムの使
用形態としては、たとえば携帯可能な大きさに組み上げ
て防水仕様のケースに収容して水に浮くように設計すれ
ば、全天候型として川、湖、海、地上、山、空中のどこ
でも自分の位置を確認したり、相手に知らせるために使
用することが可能となり、通常使用として各種の業務、
レジャーなどに利用できる。

【００４８】また、救難活動、保安業務使用として軍、
警察などでも利用可能であり、さらに緊急通信として船
舶での遭難や漂流、スキンダイビング中でのトラブル、
登山時の遭難など、緊急時に必要なメッセージを伝える
場合に簡単な操作で確実に位置情報が送信可能となる。
特に、非常事態で、マニュアル操作に手が割けない時
は、位置情報と必要なメッセージが自動送信できるので
人命救助に貢献可能となる。

【００４９】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。

【００５０】たとえば、本実施例の自己位置情報送信シ
ステムについては、ＧＰＳによる自己の位置認識機能
と、トランシーバなどの無線機能とが組み合わされる場
合について説明したが、本発明は前記実施例に限定され
るものではなく、トランシーバに代えて携帯電話などと
ＧＰＳを有機結合する場合などについても広く適用可能
である。

【００５１】

【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。

【００５２】(1).ＧＰＳと無線機との組み合わせにおい
て、ＧＰＳおよび無線機によるそれぞれの機能の他に、
ＧＰＳにより認識された自己位置情報を無線機を通じて
送信することができ、この場合に各種メッセージの中か
ら選択されたメッセージまたは任意メッセージのいずれ
かと、音声に変更されたＧＰＳの位置情報とを緊急メッ
セージとして送信することが可能となる。

【００５３】(2).各周波数帯域の中で、指定された複数
の周波数ポイントに順次切り換えて緊急メッセージを送
信し、これが終了したら次の周波数帯域を選択して再
度、緊急メッセージを送信することができるので、周波
数帯域および周波数ポイントを自動的に切り換えた緊急
メッセージの送信が可能となる。

【００５４】(3).外部からの電波が受信された場合は、
送信回路および受信回路の双方の同調回路が同期して可
変されるその周波数で一時固定して受信を可能とし、そ
の後受信電波が途切れたことを検出した場合には、設定
された回数だけ緊急メッセージの送信を繰り返しても応
答がなければ自動周波数切り換え・自動帯域切り換え動
作を再開し、外部からの受信の合間を抜って緊急メッセ
ージの繰り返し送信が可能となる。

【００５５】(4).前記(1) 〜(3) により、１つの筐体に
無線機とＧＰＳとを収容して２つのシステム回路におい
てプリント基板を共用することができるので、相互の複
雑な配線も１枚のプリント基板上で実現できて有機的な
結合が可能となる。

【００５６】(5).前記(1) 〜(3) により、２つのシステ
ム構成要素が１つにまとめられるので、携帯や取り扱い
が簡単になるとともに、双方のシステムの機能によって
必要なメッセージの内容と位置情報との自動送信が可能
となる。

【００５７】(6).前記(1) 〜(5) により、携帯可能な大
きさに組み上げて各種の業務・レジャーなどに利用でき
るとともに、緊急時に必要なメッセージを伝える場合に
簡単な操作で確実に位置情報を送信することができ、特
に非常事態でマニュアル操作に手が割けない時などに良
好に適用可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である自己位置情報送信シス
テムを示す機能ブロック図である。

【図２】本実施例の自己位置情報送信システムにおける
動作手順を示すフローチャートである。

【図３】(a),(b) は自動周波数切り換え動作および自動
帯域切り換え動作の説明図である。

【符号の説明】

１ ＧＰＳ ２ 各種送信メッセージ記憶回路 ３ 音声合成回路 ４ 送信回路／受信回路 ５ 送信・受信周波数切換回路 ６ 任意メッセージ記憶回路 ７ 液晶表示ドライバー／ディスプレイ ８ 太陽電池 ９ 充電池 ＡＮＴ１〜３ アンテナ ＭＩＣ マイクロホン ＳＰ スピーカ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自己の位置情報を認識して送信可能とす
   る自己位置情報送信システムであって、人工衛星からの
   電波を受信して自己の位置を認識可能とするＧＰＳと、
   送受信回路を含む無線機とが組み合わされて構成され、
   前記ＧＰＳにより認識された自己位置情報を前記無線機
   を通じて送信することを特徴とする自己位置情報送信シ
   ステム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の自己位置情報送信システ
   ムであって、緊急の場合の各種メッセージを格納する各
   種メッセージ記憶回路と、任意のメッセージを送信回路
   に組み合わされたマイクロホンによって録音する任意メ
   ッセージ記憶回路と、前記ＧＰＳによる位置情報を音声
   に変更させる音声合成回路とが備えられ、前記各種メッ
   セージ記憶回路の各種メッセージの中から選択されたメ
   ッセージまたは前記任意メッセージ記憶回路の任意メッ
   セージのいずれかと、前記音声合成回路で音声に変更さ
   れたＧＰＳの位置情報とを緊急メッセージとして送信可
   能とすることを特徴とする自己位置情報送信システム。
3. 【請求項３】 請求項２記載の自己位置情報送信システ
   ムであって、所定の周波数帯域を順次選択し、かつこの
   各周波数帯域の中で指定された複数の周波数ポイントに
   順次切り換えて緊急メッセージを送信する自動周波数切
   り換え・自動帯域切り換え方式による送信周波数切換回
   路が備えられ、この送信周波数切換回路により選択され
   た各周波数帯域の中で、指定された複数の周波数ポイン
   トに順次切り換えて緊急メッセージを送信し、これが終
   了したら次の周波数帯域を選択して再度、緊急メッセー
   ジを送信可能とすることを特徴とする自己位置情報送信
   システム。
4. 【請求項４】 請求項３記載の自己位置情報送信システ
   ムであって、前記各周波数帯域における周波数ポイント
   間はオートチューニングを行う受信回路が備えられ、こ
   の受信回路に外部からの電波が受信された場合は、送信
   回路および前記受信回路の双方の同調回路が同期して可
   変されるその周波数で一時固定され、受信電波が途切れ
   たらそれを検出して緊急メッセージを送信し、設定され
   た回数だけ送信を繰り返しても応答がなければ自動周波
   数切り換え・自動帯域切り換え動作を再開して、異なる
   周波数において緊急メッセージを繰り返して送信し続け
   ることを特徴とする自己位置情報送信システム。