JPH0823005B2 - 非水溶媒系分散液 - Google Patents

非水溶媒系分散液

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JPH0823005B2
JPH0823005B2 JP58086244A JP8624483A JPH0823005B2 JP H0823005 B2 JPH0823005 B2 JP H0823005B2 JP 58086244 A JP58086244 A JP 58086244A JP 8624483 A JP8624483 A JP 8624483A JP H0823005 B2 JPH0823005 B2 JP H0823005B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 水発明は塗料、特に電着塗料、接着剤、インク、電子
写真液体現像剤、テイスプレイ、磁性流体等に有用な非
水溶媒系分散液に関する。
従来技術 樹脂、顔料、磁性体等の粒子を適当な溶媒中に分散し
た分散液においては非水溶媒系でも水溶媒系でも分散粒
子の安定性は重要な問題である。このような分散粒子の
安定性は一般に静電効果或いは立体効果(吸着層効果と
も呼ばれる)が働くことにより得られることが知られて
いる。静電効果についてはDLVO理論が確立されており、
この理論では電気二重層の広がり及び界面電位(いわゆ
るζ電位)が重要な因子となつている。従つてこれらを
形成するイオンの存在が必要となり、またこのようにイ
オンの存在が明確な水溶媒系ではいくつかの研究がなさ
れている。一方、立体効果についてはDLVO理論に相当す
るものは未だ確立されていないが、非水溶媒系(主に石
油系溶媒)では例えば次のような研究が知られている。
即ちF.A.Waite,J.Oil Col.Chem.Assoc.,54,342(1971)
に記載される研究は安定な非水溶媒系分散液の基本的な
製造法に関するもので、この方法は前記溶媒中で溶媒に
分散させる粒子(溶媒に不溶)に対し相溶性のある成分
と、前記溶媒に溶解する成分とを含むブロツク又はグラ
フト共重合体を製造するというものである。この方法を
利用したものとして特公昭40−7047号には炭化水素溶媒
中で減成ゴムの存在下、メチルメタクリレート(MMA)
をラジカル重合させて安定なポリメチルメタクリレート
(PMMA)分散液を得る方法が記載されている。この方法
で減成ゴムがPMMA粒子に吸着されることは考えられず、
PMMA粒子が分散安定化している事実から、減成ゴムにMM
Aがグラフト重合していると考えられる。またこのグラ
フト重合体は不溶解部が粒子表面に会合し、溶解部が立
体効果を持ち、その結果、粒子の分散安定性を維持する
ものと考えられている。
しかし従来、石油系溶媒、即ち無極性非プロトン溶媒
のような非水溶媒系分散液に固体粒子を、明確にイオン
で帯電させることにより充分安定に分散させることにつ
いては知られておらず、このため特に電着塗料、電子写
真液体現像剤或はデイスプレイ用の分散液の寿命には限
度があつた。
目的 本発明の目的は無極性非プロトン溶媒のような非水溶
媒中に固体粒子をイオンにより明確に帯電させ、即ち従
来、非水溶媒系に利用されて来た立体効果と更に静電効
果との相剰作用を利用することにより、長期安定性のあ
る非水溶媒系分散液を提供することである。
構成 本発明の非水溶媒系分散液は次の2種である。
第一の発明は無極性の非水溶媒中にa)酸性基を有す
るが、塩基性基を持たない有機物質、b)塩基性基を有
するが、酸性基を持たない有機物質、及びc)前記溶媒
と相溶性があり、且つエステル、エーテル、アミド、シ
アノ、ヒドロキシル、ニトロ、トリフロロメチル及びハ
ロゲンよりなる群から選ばれた少くとも1つの基を有す
るモノマーCを構成成分として含む高分子物質、を主成
分として含有することを特徴とするものであり、第二の
発明は無極性の非水溶媒中にa)酸性基を有するが、塩
基性基を持たない有機物質、及びb)塩基性基を有する
が、酸性基を持たない有機物質を含み、且つ前記a)成
分及びb)成分のうち少なくとも一方の成分は、前記溶
媒と相溶性があり、且つエステル、エーテル、アミド、
シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、トリフロロメチル及び
ハロゲンよりなる群から選ばれた少くとも1つの基を有
するモノマーCとの重合体として存在することを特徴と
するものである。
前述のように従来の非水溶媒、特に無極性非プロトン
溶媒系分散液においてはイオン又は電荷の存在は不明確
であつた。これはこの種の溶媒中ではイオンと溶媒分子
間で相互作用(溶媒和)が起こり難いためと考えられ
る。そこで本発明者らは前記a),b),c)の3成分を含
む〔a),b)のいずれかの成分はC成分との共重合体と
して存在してもよい〕無極性非プロトン溶媒系分散液に
ついて種種実験した結果、前記溶媒中ではa)及びb)
成分は酸−塩基イオン解離を起こしていることを見出し
た。またイオン−双極子相互作用、即ち溶媒和が存在す
ることも示唆された。こうして本発明者らは前記溶媒中
にa),b),c)の3成分が存在すると、c)成分中の極
性基の溶媒和を介した酸−塩基間のイオン解離により、
無極性非プロトン溶媒中においても安定にイオンが存在
し得ることを見出した。この事実はa),b)両成分が溶
媒に可溶な成分であつても不溶な成分であつても同様に
観察された。また本発明者らは前述のようにa),b),
c)の3成分を含む系において更に顔料、金属酸化物等
の固定粒子を共存させると、これにa)又はb)成分の
酸基又は塩基性基が化学結合、吸着等により固定されて
c)成分の溶媒和を介してイオン解離が固体粒子表面と
溶媒との界面で起こり、その結果、固体粒子は一様に正
又は負の極性に帯電すると共にこの静電効果と更に立体
効果との相剰作用により固体粒子は従来よりも安定に分
散されることを見出した。更に本発明者らは前記イオン
量及び帯電量はa),b),c)各成分の種類や量で制御で
きることを見出した。
本発明は以上のような知見に基づくものである。
本発明で分散媒として使用される無極性の非水溶媒と
してはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、ドデカン、リグロイン、ソルベントナフサ
等(市販品としてはエクソン社製アイソバーH,G,L,K;シ
エル石油社製シエルゾール等がある)の脂肪族炭化水素
やベンゼン、トルエン、キシレン、アルキルベンゼン等
の芳香族炭化水素が挙げられる。
一方、本発明で分散質として使用される前記a),
b),c)の各成分の具体例は次の通りである。
a)成分(酸性基を有するが、塩基性基を持たない有機
物質)の例: a)−(1)飽和脂肪族又は芳香族カルボン酸: 蟻酸、酢酸、グリコール酸、オクタン酸、モノクロロ
酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、シアノ酢酸、ト
リメチル酢酸、モノフルオロ酢酸、モノプロモ酢酸、メ
トキシ酢酸、メルカプト酢酸、シクロヘキサンモノカル
ボン酸、乳酸、ノナン酸、ピルビン酸、ヘキサン酸、ヘ
プタン酸、プロピオン酸、酪酸、レブリン酸、アジピン
酸、アゼライン酸、オキサロ酢酸、クエン酸、グルタル
酸、コハク酸、蓚酸、酒石酸、ナフトエ酸、フエニル酢
酸、フエノキシ酢酸、ベンゼンジカルボン酸、マンデル
酸、ピクリン酸、ジニトロフエノール等があり、これら
は単独で使用できる。
a)−(2)酸性基を有するモノマーを構成成分とする
重合体: 下記(イ)のモノマーを少くとも1種から得られる重
合体の他、(イ)のモノマーと下記(ロ)及び/又は
(ハ)のモノマーとの重合体が挙げられる。
(イ)酸性基を有するモノマーの例: (メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、桂皮酸、クロ
トン酸、ビニル安息香酸、2−メタクリロキシエチルコ
ハク酸、2−メタクリロキシエチルマレイン酸、2−メ
タクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタク
リロキシエチルトリメリツト酸、ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチ
ルメタクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、3−クロロアミドホスホキシプロピ
ルメタクリレート、2−メタクリロキシエチルアシツド
ホスフエート、ヒドロキシスチレン等が挙げられる。
(ロ) 極性モノマー: 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−
ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−プロピルメタクリレート、2−クロロエチル(メ
タ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリロニトリル、イソブチル−
2−シアノアクリレート、2−シアノエチルアクリレー
ト、エチル−2−シアノアクリレート、メタクリルアセ
トン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、トリフ
ロロエチルメタクリレート、p−ニトロスチレン等が挙
げられる。
(ハ) 多官能性モノマー: ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレー
ト、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロー
ルメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロール
メタンテトラ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサ
ントリ(メタ)アクリレート、ベンタエリスリツトテト
ラ(メタ)アクリレート、1,3−ジブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(b) 成分(塩基性基を有するが、酸性基を持たない
有機物質)の例: b)−(1) 有機塩基: 2−アミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、
トリエチルアミン、エチレンジアミン、シクロヘキシル
アミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ブ
チルアミン、1,6−ヘキサンジアミン、ヘキシルアミ
ン、ジヘキシルアミン、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、アニリン、クロロアニリン、ジ
ニトロアニリン、ジメチルアニリン、ニトロアニリン、
メチルアニリン、ベンジルアミン、メチルベンジルアミ
ン、イミダゾール、ビピリジル、ピリジン、アミノピリ
ジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、モノメ
チルピリジン、ピリドキシン、ピロリジン、ピペラジ
ン、ピペリジン、ベンゾイミダゾール、プリン、等が挙
げられ、単独で使用することができる。
b)−(2)塩基性基を有するモノマーを構成成分とす
る重合体又は共重合体: 下記(ニ)のモノマーの少くとも1種から得られる重
合体の他、(ニ)のモノマーと前記(ロ)及び/又は
(ハ)のモノマーとの重合体が挙げられる。
(ニ)塩基性基を有するモノマーの例: N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチル
アミノエチルアクリレート、N−フエニルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジフエニルアミノエチルメタク
リレート、アミノスチレン、ジメチルアミノスチレン、
N−メチルアミノエチルスチレン、ジメチルアミノエト
キシスチレン、ジフエニルアミノエチルスチレン、N−
フエニルアミノエチルスチレン、ビニルピロリドン、2
−N−ピペリジルエチル(メタ)アクリレート、2−ビ
ニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニル−6−
メチルピリジン、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジブチルメタク
リルアミド等が挙げられる。
c)成分(高分子物質)の例: 便宜上、モノマーCの例から説明する。
モノマーCの例: 2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチ
ル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレー
、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート
、ビニルラウレート、ラウリルメタクリルアミ
、ステアリルメタクリルアミド、メトキシエチル
(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリ
レート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、フエニル(メタ)アクリレー
ト、スチレン、ビニルトルエン、ビニルアセテート等が
挙げられる。以上のモノマーはいずれも芳香族炭化水素
に可溶であるが、*印のものは脂肪族炭化水素にも可溶
である。
従つて第一発明で使用される、モノマーCを構成成分
として含む高分子物質としてはモノマーCの少くとも1
種から得られる重合体が挙げられるが、その他にモノマ
ーCと前記(ロ)及び/又は(ハ)のモノマーとの重合
体やビニルモノマー、例えばエチレン、プロピレン、ブ
タジエン、イソプレン等との重合体も使用できる。その
他、c)の高分子物質として長鎖2官能性化合物の重合
体(縮重合体)、例えばポリエステル、ポリエーテル、
ポリアミド、ポリウレタン、ポリ尿素等も使用可能であ
る。
一方、第二発明に用いられるa)又はb)成分とモノ
マーCとの重合体としては、a)成分とモノマーCとの
重合体については前記(イ)のモノマーとモノマーCと
の重合体、又は(イ)のモノマーと前記(ロ)及び/又
は(ハ)のモノマーとモノマー(C)との重合体が、ま
たb)成分とモノマーCとの重合体については前記
(ニ)のモノマーとモノマーCとの重合体、又は(ニ)
のモノマーと(ロ)及び/又は(ハ)のモノマーとモノ
マーCとの重合体が挙げられる。
第一発明及び第二発明においてa)成分、b)成分及
びc)成分(又はモノマーC)の各成分の使用量は使用
目的によつても若干異なるが、一般に3成分系の場合、
a):b):c)の重量比は0.01〜90:0.01〜90:0.5〜70程
度が適当である。
本発明の分散液には以上の成分の他、無極性非水溶媒
に不溶な固体粒子を添加することができる。このような
固体粒子としては各種不溶性の樹脂、顔料、金属、金属
酸化物、ワツクス状物質(例えば低分子ポリオレフイ
ン、ワツクス)、化学製品(例えば農薬)、膨張剤等が
挙げられる。また使用目的によつては非水溶媒に可溶な
染料を分散液に添加するか、或いは分散質に化学結合さ
せて分散液或いは分散質を着色させることもできる。な
お固体粒子としてカーボンブラツクや金属酸化物のよう
にグラフト化等により化学結合可能な物質を用いた場合
はこれらの物質に予めa)又はb)成分及び必要あれば
モノマーCを反応させることにより、酸性基又は塩基性
基を化学結合させてもよい。
本発明の分散液を作るには第一発明の場合を例にとれ
ば、前記a)b)及びc)の各成分、及び必要あれば固
体粒子を無極性非水溶媒中に混合分散すればよい。この
場合、分散手段としてボールミル、サンドミル、アトラ
イター等を用いてもよい。なお混合順序は特に限定され
るものではない。
効果 以上のように本発明の分散液はa)成分、b)成分及
びc)成分(又はモノマーC)を組合わせ使用すること
により、無極性非プロトン溶媒のような非水溶媒中に固
体粒子をイオンにより明確に帯電させ、即ち立体効果と
静電効果との相剰作用を利用することにより、分散安定
性が著しく向上すると共に、特に電着塗料、電子写真液
体現像剤、デイスプレイ等の用途にきわめて有用となつ
た。
以下に本発明を実施例によつて説明する。なお部は全
て重量部である。
実施例 1 撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、
アイソパーG500部を採り、90℃に加熱した。この中にス
テアリルメタクリレート80部、ラウリルメタクリレート
85部、ジエチレングリコールジメタクリレート30部、メ
タクリル酸5部及びベンゾイルパーオキサイド3部より
なる溶液を2時間に亘つて滴下した。次いで同温度で5
時間撹拌を続け、反応を終了した。こうして粒径8〜10
μmの樹脂を含む分散液A−(1)が重合率96.5%で得
られた。
一方、同様な反応容器にアイソパーG200部、アイソパ
ーH200部を採り、85℃に加熱した。この中にオクチルメ
タクリレート190部、ラウリルメタクリレート195部、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート5部、アゾビスイソ
ブチロニトリル3部よりなる溶液を1.5時間に亘つて滴
下した。ついで90℃に昇温し、この温度で4時間撹拌
し、反応を終了した。均一で透明な樹脂溶液B−(1)
が重合率99.1%で得られた。なおA−(1)とB−
(1)との導電率はそれぞれの溶剤のそれと同じであつ
た。
次に樹脂分散液A−(1)100部と脂肪溶液B−
(1)70部とを混合撹拌して本発明の非水溶媒系分散液
を作つた。このものの導電率は3.3×10-11S・cm-1で、
帯電していることが判つた。次にこの混合分散液に直流
電圧を印加すると、分散粒子は全て陽極に電着され、液
は透明になつた。この液(以下残液という)の導電率は
2.2×10-12S・cm-1で、溶媒(アイソパーG)単独の場
合と殆んど同じく低かつた。
以上のような導電率の相違から樹脂分散液A−(1)
と樹脂溶液B−(1)との混合により、分散粒子は始め
て帯電することが判る。
実施例 2 実施例1で用いた反応容器にアイソパーG100部及びア
イソパーH300部を採り、90℃に加熱した。この中にビニ
ルラウレート200部、セチルメタクリレート160部、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート40部及びベンゾイル
パーオキサイドよりなる溶液を3時間に亘つて滴下し
た。次いで95℃に昇温し、この温度で3時間撹拌し、反
応を終了した。均一透明な樹脂溶液C−(1)が重合率
97.0%で得られた。なおC−(1)の導電率は溶媒のそ
れと同じであつた。
次にこの樹脂溶液C−(1)にトリエチルアミン1部
を加え、これを実施例1で得られた樹脂分散液A−
(1)100部と混合撹拌して本発明の非水溶媒系分散液
を作つた。このものの導電率は3.1×10-11S・cm-1で、
帯電していることが判つた。次にこの混合分散液に直流
電圧を印加すると、分散粒子は全て陽極に電着され、液
は透明化した。この残液の導電率は2.2×10-12S・cm-1
と溶媒(アイソパーG)単独の場合と同程度に低かつ
た。
実施例 3 実施例1で用いた反応容器にアイソパーG300部及びア
イソパーH100部を採り、90℃に加熱した。この中にビニ
ルステアレート100部、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート100部、ラウリルアクリレート50部及び2−ヒドロ
キシ−3−クロロプロピルアクリレート80部、テトラヒ
ドロフルフリルメタクリレート60部、アクリル酸10部及
びベンゾイルパーオキサイド5部よりなる溶液を2時間
に亘つて滴下した。次いで同温度で5時間撹拌し、反応
を終了した。こうして乳白色の樹脂分散液A−(2)が
重合率94.8%で得られた。
一方、同様な反応容器にアイソパーH400部を採り、80
℃に加熱した。この中に2−エチルヘキシルアクリレー
ト100部、セチルメタクリレート200部、ステアリルメタ
クリレート80部、ビニルピロリドン10部、N−メチルア
ミノエチルアクリレート10部及びアゾビスイソブチロニ
トリル5部よりなる溶液を4時間に亘つて滴下した。次
いで85℃に昇温し、この温度で4時間撹拌し、反応終了
した。こうして透明で均一な樹脂溶液B−(2)が重合
率96.0%得られた。なおA−(2)及びB−(2)の導
電率はそれぞれ溶剤の導電率と同じであつた。
次に樹脂分散液A−(2)100部と樹脂溶液B−
(2)100部とを混合撹拌して乳白色の本発明の非水溶
媒系分散液を作つた。このものの導電率は2.7×10-11S
・cm-1で、帯電していることが判つた。次にこの混合分
散液に直流電圧を印加すると、陽極のみ白色を呈し、ま
た液は透明化し、分散粒子は全て電着することが判つ
た。この時の残液の導電率は2.2×10-12S・cm-1で、溶
媒(アイソパーG+アイソパーH)単独の場合と同程度
に低かつた。
実施例 4 実施例3で得られた樹脂分散液A−(2)100部に2
−エチルヘキシルアミン2部を加え、よく撹拌して本発
明の非水溶媒系分散液を作つた。この分散液の導電率は
2.6×10-11S・cm-1で、帯電していることが判つた。次
にこの分散液に直流電圧を印加すると、陽極のみ白色を
呈し、液は透明化し、全分散粒子の電着が認められた。
この時の残液の導電率は2.2×10-12S・cm-1と溶媒(ア
イソパーG+アイソパーH)単独の場合と同程度に低か
つた。
実施例 5 実施例1で用いた反応容器にアイソパーH300部、イン
ドデカン200部を採り、80℃に加熱した。この中にラウ
リルメタクリレート115部、ラウリルメタクリルアミド5
0部、トリエチレングリコールトリメタクリレート25
部、ジ−tert−ブチルアミノエチルアクリレート10部及
びアゾビスイソブチロニトリル5部よりなる溶液を3時
間に亘つて滴下した。次いで85℃に昇温し、この温度で
4時間撹拌し、反応を終了した。こうして粒径8〜12μ
mの樹脂分散液B−(3)が重合率94.5%で得られた。
一方、撹拌機、温度計、還流冷却器及び脱水装置を備
えた反応容器に12−ヒドロキシステアリン酸350部及び
キシレン50部を採り、窒素雰囲気中で190℃に加熱還流
させながら、生じた水を共沸蒸留により理論量になる
迄、除去し、反応を終了した。こうして酸価9.6のポリ
エステル樹脂溶液A−(3)が得られた。なおB−
(3)及びA−(3)の導電率はそれぞれの溶剤の導電
率と同じであつた。
次に樹脂分散液B−(3)100部と樹脂溶液A−
(3)25部とを混合撹拌して本発明の非水溶媒系樹脂分
散液を作つた。このものの導電率は2.5×10-11S・cm-1
で、帯電していることが判つた。次にこの混合分散液に
直流電圧を印加すると、分散粒子は全て陰極に電着さ
れ、液は透明になつた。この時の残液の導電率は2.4×1
0-12S・cm-1で、溶媒(アイソパーH+イソドデカン+
キシレン)単独の場合と同程度に低かつた。
実施例 6 実施例5で得られた混合分散液に更に酪酸1部を加
え、よく撹拌すると分散液の導電率は3.7×10-11S・cm
-1に上昇した。これに直流電圧を印加すると、同様に分
散粒子は全て陰極に電着され、液は透明化した。この時
の残液の導電率は2.4×10-12S・cm-1であつた。
実施例 7 実施例5の樹脂溶液の製造に用いた反応容器に無水マ
レイン酸147部及びペンタエリスリツト102部を採り、窒
素雰囲気中で200℃以下で加熱還流させながら、生成す
る水を共沸蒸留により理論量になる迄、除去し、反応を
終了した。こうして酸価38.4の固形ポリエステル樹脂A
−(4)を得た。
次にこのポリエステルを粉砕し、これを実施例1で得
た樹脂溶液B−(1)70部及びアイソパーG180部と混合
し、サンドミルで分散して本発明の非水溶媒系分散液を
作成した。このものの導電率は2.9×10-11S・cm-1で、
帯電していた。次にこの分散液に直流電圧を印加する
と、ポリエステル粒子は全て陽極に電着され、液は透明
化した。この時の残液の導電率は2.5×10-12S・cm
-1で、溶媒(アイソパーG)単独の場合と同程度に低か
つた。
実施例8 常法によりオクタメチレンジイソシアネート120部及
びノナメチレンジアミン94部を無水アニソール中で付加
反応せしめ、塩基度46.5の白色樹脂粉末(ポリ尿素)B
−(4)を得た。
一方、実施例1の反応容器にジオキサン470部、ビニ
ルラウレート100部、オクチルアクリレート100部及びデ
シルメタクリレート70部を採り、70℃に加熱し、この中
に2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート20部、イタ
コン酸5部、ビニルスルホン酸5部、ベンゾイルパーオ
キサイド5部、ジオキサン10部及び水20部よりなる溶液
を1.5時間で滴下する。次いで、90℃まで昇温し、6時
間反応させ、重合を終了した。得られた樹脂はアルコー
ルに沈殿させた後、真空乾燥した。重合率は92%であつ
た。これを樹脂A−(5)とする。
次に樹脂粉末B−(4)50部と樹脂A−(5)30部と
の混合物にシエルゾール220部を加え、サンドミルで分
散して本発明の非水溶媒系分散液を作つた。このものの
導電率は3.8×10-11S・cm-1で、帯電していた。これに
直流電圧を印加すると、ポリ尿素粒子は全て陰極に電着
され、液は透明になつた。この時の残液の導電率は2.4
×10-12S・cm-1と溶媒(シエルゾール)単独の場合と同
程度に低かつた。
またシエルゾールの代りにトルエンを用いた他は同様
にして本発明の非水溶媒系分散液を作つた。このものの
導電率は4.2×10-11S・cm-1で、また残液の導電率は溶
媒(トルエン)と同程度であつた。その他の性状は前記
と同様であつた。
実施例9 実施例1で用いた反応容器にトルエン420部及びキシ
レン80部を採り80℃に加熱した。この中にスチレン75
部、エトキシエチルメタクリレート90部、ジビニルベン
ゼン20部、アミノスチレン10部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル5部よりなる溶液を2時間に亘つて滴下した。
次いで85℃に昇温し、この温度で5時間撹拌して反応を
終了した。こうして粒径10〜12μの樹脂分散液B−
(5)が重合率94.1%で得られた。
一方、同様な反応容器にジオキサン450部、ビニルト
ルエン50部、エチルメタクリレート75部及びベンジルメ
タクリレート60部を採り、75℃に加熱する。この中にメ
トキシポリエチレングリコールメタクリレート(分子量
468)5部、2−メタクリロキシエチルアシツドホスフ
エート10部、ベンゾイルパーオキサイド3部、ジオキサ
ン30部及び水20部よりなる溶液を1時間で滴下した。次
いで90℃まで昇温し、この温度で4時間撹拌して反応を
終了した。得られた樹脂をアルコールに沈殿させた後、
真空乾燥した。重合率は91%であつた。これを樹脂A−
(6)とする。
次に樹脂分散液B−(5)100部に樹脂A−(6)10
部を加え、よく混合撹拌して本発明の非水溶媒系分散液
を作つた。このものの導電率は3.6×10-11S・cm-1で、
帯電していた。次にこの分散液に直流電圧を印加する
と、分散粒子は全て陰極に電着され、液は透明化した。
この時の残液の導電率は3.9×10-12S・cm-1で、溶媒
(トルエン+キシレン)単独の場合と同程度に低かつ
た。
実施例10 実施例9の樹脂分散液B−(5)にフエニル酢酸0.5
部を加え、よく撹拌して本発明の非水溶媒系分散液を作
つた。このものの導電率は4.0×10-11S・cm-1で、帯電
していた。また残液の導電率は3.6×10-12S・cm-1であ
つた。その他の性能は実施例9と同様である。
実施例11 実施例1で用いた反応容器に、無水マレイン酸147部
及び1.6−ヘキサンジオール177部を採り、窒素雰囲気下
90℃で30分反応させた。得られた白色固型物はポリエス
テル樹脂A−(7)で、酸価は255.0であつた。なおこ
の酸価はハーフエステルの理論酸価259.4とよく一致す
る。この白色固型物10部をポリラウリルメタリレートC
−(2)50部に加えて加熱溶解し、さらに、実施例9で
得た樹脂分散液B−(5)を140部加えてよく混合し本
発明の非水溶媒系分散液を作つた。このものの導電率は
4.5×10-11S・cm-1で、また直流電圧を印加すると、分
散粒子は全て陰極に電着された。この時の残液の導電率
は3.8×10-12S・cm-1で、溶媒(トルエン+キシレン)
並に低かつた。
実施例12 実施例1で用いた反応容器にトルエン250部及びシク
ロヘキサン150部を採り、90℃に加熱した。この中にブ
チルアクリレート50部、メチルメタクリレート70部、シ
クロヘキシルメタクリレート40部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート85部、2,3−ジブロムプロピルアクリ
レート50部、ニトロスチレン10部、スチレンスルホン酸
5部、ベンゾイルパーオキサイド3部よりなる溶液を5
時間に亘つて滴下した。次いで95℃で2時間撹拌して反
応終了した。こうして乳白色の樹脂分散液A−(8)が
重合率92.6%で得られた。
一方、反応容器にトルエン160部、キシレン240部を採
り85℃に加熱した。この中にオクチルアクリレート120
部、シクロヘキシルメタクリレート260部、4−ビニル
ピリジン20部及びアゾビスイソブチロニトリル5部より
なる溶液を1時間で滴下した。次いで同温度で5時間撹
拌し、反応を終了した。こうして樹脂溶液B−(12)が
重合率95.3%で得られた。
次に樹脂分散液A−(8)100部と樹脂溶液100部とを
よく混合撹拌して本発明の乳白色の非水溶媒系分散液を
作つた。このものの導電率は3.5×10-11S・cm-1で、帯
電していた。この分散液に直流電圧を印加すると、陽極
のみ白色を呈し、樹脂が電着していることが判る。なお
残液は透明であつた。この残液の導電率は3.9×10-12S
・cm-1で、溶媒(トルエン+シクロヘキサン+キシレ
ン)単独の場合と同程度に低かつた。
実施例13 実施例1で用いた反応容器にアイソパーH280部、アイ
ソパーL220部を採り90℃に加熱する。この中にステアリ
ルメタクリレート72.5部、セチルメタクリレート80部、
メトキシポリプロピレングリコールメタクリレート(分
子量482)90部、メタクリル酸5部、マレイン酸2.5部及
びベンゾイルパーオキサイド5部よりなる溶液を2時間
で滴下した後、同温度で3時間撹拌する。こうして重合
率97.7%の均一透明な樹脂溶液A−(9)が得られた。
この溶液の導電率は、2.2×10-12S・cm-1で、前記アイ
ソパーと同じであつた。
次に樹脂溶液A−(9)100部、実施例3の樹脂溶液
B−(2)60部及び平均粒径0.2μmの酸化鉄15部とを
よく混合撹拌して本発明の非水溶媒系分散液を作つた。
このものの導電率は2.8×10-11S・cm-1であつた。また
この分散液に直流電圧を印加すると、分散粒子は全て陽
極に電着された。
実施例 14 実施例13の樹脂溶液A−(9)100部にN−メチルベン
ジルアミン1部と平均粒径0.5μmのガラスビーズ3部
とを加え、よく撹拌して本発明の非水溶媒系分散液を作
つた。このものの導電率は2.9×10-11S・cm-1であつ
た。またこの分散液に直流電圧を印加すると、分散粒子
は全て陽極に電着された。
実施例 15 実施例1で用いた反応容器にトルエン500部を採り85
℃に加熱する。この中にヘキシルメタクリレート80部、
2−エトキシエチルメタクリレート65部、ベンジルアク
リレート15部、テトラエチレングリコールアクリレート
70部、N,N−ジブチルアクリルアミド10部、β−N−ピ
ペリジルエチルメタクリレート10部及びアゾビスイソブ
チロニトリル5部よりなる溶液を3時間に亘つて滴下し
た。次いで90℃に昇温し、この温度で2時間撹拌して反
応を終了した。こうして重合率96.0%の均一な透明樹脂
溶液B−(7)が得られた。この溶液の導電率は2.7×1
0-11S・cm-1で溶媒(トルエン)並の値であつた。
次にこの樹脂溶液B−(7)100部にヘキサン酸1部
と平均粒径0.17μmのNi微粒子10部とを加え、サンドミ
ルで分散して本発明の非水溶媒系分散液を作つた。この
ものの導電率は2.7×10-11S・cm-1であつた。またこの
分散液に直流電圧を印加すると、分散粒子は全て陰極に
電着された。
実施例 16 実施例15の樹脂溶液B−(7)100部に実施例8の樹
脂A−(5)20部及びトルエン70部を加え、さらにこの
混合溶液にカーボンブラツク7部を加えボールミルで分
散して本発明の非水溶媒系分散液を作つた。このものの
導電率は3.0×10-11S・cm-1であつた。またこの分散液
に直流電圧を印加すると、分散粒子は全て陰極に電着さ
れた。
実施例 17 実施例1で用いた反応容器にアイソパーG300部ポリラ
ウリルメタクリレート80部をとり90℃に加熱する。この
中にアイソパーG100部、ポリラウリルメタクリレート20
部、メタクリル酸50部、イタコン酸20部、ベンゾイルパ
ーオキサイド3部からなる溶液を2時間で滴下した。次
いで同温度で4時間撹拌し、反応を終了した。こうして
乳白色の樹脂分散液A−(10)が重合率92.0%で得られ
た。次にこの樹脂分散液A−(10)100部に実施例1の
樹脂溶液B−(1)100部を加え、よく混合撹拌して本
発明の非水溶媒系分散液を作つた。このものの導電率は
3.1×10-11S・cm-1であつた。これに直流電圧を印加し
たところ、陽極だけが白色を呈し、樹脂が電着している
ことが判る。得られた透明残液の導電率は2.4×10-12S
・cm-1で、溶媒(アイソパーG)程度の値を示した。
実施例 18 実施例1で用いた反応容器にトルエン400部、キシレ
ン200部を採り、80℃に加熱する。この中にエチレング
リコールジメタクリレート80部、ジエチルアミノスチレ
ン20部及びアゾビスイソブチロニトリル5部よりなる溶
液を2時間で滴下した。次いで85℃に昇温し、この温度
で5時間撹拌し、粒径9〜12μmの粒子を含む樹脂分散
液B−(8)を重合率90.6%で得た。
次にこの分散液100部に実施例5のポリエステル樹脂
溶液A−(3)20部を加え、ボールミルで更に分散して
平均粒径0.5μmの本発明の樹脂分散液を得た。この液
の導電率は、2.6×10-11S・cm-1で直流電圧を印加する
と、分散粒子は陰極にのみ電着された。得られた透明残
液の導電率は3.9×10-12S・cm-1で、溶媒(トルエン+
キシレン)並の値であつた。
実施例 19 実施例1で用いた反応容器にアイソパーH450部アイソ
パーG350部を採り85℃に加熱する。この中にペンタエリ
スリトールテトラアクリレート10部、メチルメタクリレ
ート40部、メチルアクリレート40部、アクリル酸10部及
びベンゾイルパーオキサイド5部よりなる溶液を1.5時
間で滴下する。次いで90℃に昇温し、この温度で5時間
撹拌して反応を終了した。こうして粒径8〜12μmの樹
脂分散液A−(11)が重合率89.0%で得られた。
次にこの樹脂分散液A−(11)100部に実施例2の樹
脂溶液C−(1)25部及びトリス(ヒドロキシメチル)
メチルアミン0.5部を加え、超音波分散器でよく分散さ
せ、本発明の非水溶媒系分散液を作つた。このものの導
電率は2.5×10-11S・cm-1で、直流電圧を印加すると、
分散粒子は全て陽極に電着され、液は透明になつた。こ
の時の残液の導電率は2.2×10-12S・cm-1で、溶媒(ア
イソパーG+アイソパーH)並みに低かつた。
実施例 20 カーボンブラツク1部を硝酸3部中に50℃3時間浸漬
させてカルボキシル基をその表面に導入したカーボンブ
ラツクを得た。このもののカルボキシル基量は炭酸水素
ナトリウム法で定量したところ、3.05×10-3モル/gであ
つた。
次にこうして処理したカーボンブラツク50部に実施例
12の樹脂溶液B−(6)100部を加え、アトライターで
分散して平均粒径0.18μmの本発明の非水溶媒系分散液
を作つた。このカーボンブラツク分散液はきわめて安定
で、50℃で3か月間保存しても全く変化がなかつた。次
にこの分散液に直流電圧を印加したところ、黒色分散粒
子は全て陽極に電着され、液は透明になつた。
実施例 21 実施例3の樹脂分散液A−(2)と樹脂溶液B−
(2)との混合分散液100部に銅フタロシアニンジスル
ホン酸ナトリウム7部を添加し、よく混合撹拌して青色
顔例分散液を作つた。この分散液は少くとも5カ月は安
定であつた。またこれに直流電圧を印加したところ、青
色分散粒子は全て陽極に電着され、液は透明になつた。
一方、比較のため混合分散液から樹脂溶液B−(2)
を除いて作つた青色顔料分散液の場合は製造時は比較的
よく分散していたが、1週間内で顔料は全て沈降した。
また製造時の分散液に直流電圧を印加したが、分散粒子
の電気泳動は観察されなかつた。
実施例 22 実施例5の樹脂分散液B−(3)150部及びアイソパ
ーHを実施例1で用いた反応容器に採り、90℃に加熱す
る。この中にメチルメタクリレート80部、エチルメタク
リレート30部及びベンゾイルパーオキサイド3部よりな
る溶液を4時間で滴下した後、95℃に昇温し、この温度
で1時間撹拌し、反応を終了した。こうしてパール状の
樹脂分散液B−(9)が得られた。
次にこの樹脂分散液B−(9)50部に実施例5の樹脂
溶液A−(3)37.5部を加え、よく混合撹拌して応用例
の樹脂分散液を作つた。この分散液はきわめて安定で、
6カ月保存後も全く沈降や凝集を生じなかつた。またこ
の分散液に直流電圧を印加すると、分散粒子は全て陰極
に電着され、液は透明になつた。
実施例 23 実施例1の樹脂分散液A−(1)と樹脂溶液B−
(1)との混合分散液200部にカーボンブラツク30部を
加え、ボールミルで分散して平均粒径0.20μmのカーボ
ンブラツク分散液を作つた。この分散液に直流電圧に印
加すると、黒色分散粒子は全て陽極に電着され、液は透
明になつた。
次にこのカーボンブラツク分散液200部をアイソパーG
1で希釈して転写型電子写真複写機用液体現像剤を作
つた。この現像剤を用いて普通紙複写を行なつたとこ
ろ、市販の現像剤に比べて全く遜色のない高品質の画像
が形成された。しかも連続コピー時の耐久性は第1図
(1は本実施例の現像剤、2は従来の現像剤)に示すよ
うにこの従来品に比べて優れ、5万枚コピー後も得られ
た画像濃度は製造初期と殆んど変りなかつた。
実施例24 実施例1で用いた反応容器にアイソパーG200部を採り
85℃に加熱した後、2−エチルヘキシルメタクリレート
100部、メタクリル酸8部、アゾビスイソブチロニトリ
ル3部の混合液を2時間に亘って滴下し、その後85℃で
2時間撹拌して反応を完結させた。次に反応液にグリシ
ジルメタクリレート5部と重合禁止剤とエステル化触媒
少量を加え、85℃で18時間反応させた。この時のエステ
ル化度は40%であることが酸価の測定によって判った。
この反応生成物にアイソパーG200部を加え90℃に加熱し
た後、メタクリル酸メチル30部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル2部の混合液を3時間に亘って滴下し、更に5
時間反応を行なった。次に、この反応生成物200部にア
イソパーG200部を加え、85℃でポリエチレン(三洋化
成:サンワックス151p)25部を加え溶解し、1時間撹拌
した。更にこの溶液にアクリル酸5部とアゾビスイソブ
チロニトリル0.5部を加え85℃で5時間反応させ、その
後撹拌しながら反応容器を冷却水で冷却すると、ポリエ
チレン微粒子を核とした粒子0.5〜1.0μmのポリマーが
析出した。この分散液をA−(24)とする。
一方、同様な反応容器にアイソパーG400部を採り、85
℃に加熱した。この中に2−エチルヘキシルメタクリレ
ート300部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10
部、アゾビスイソブチロニトリル3部よりなる溶液を2
時間に亘って滴下した。次いで90℃に昇温し4時間撹拌
し反応を終了した。この均一で透明な共重合樹脂溶液を
B−(24)とする。A−(24)とB−(24)の単独での
導電率は各々アイソパーGの導電率と同じく低かった。
次に、樹脂分散液A−(24)100部と樹脂液B−(2
4)40部を混合撹拌して本発明の非水溶媒系分散液を作
った。このものの導電率は3.4×10-11S・cm-1でイオン
化を生じていることが判った。次いでこの混合分散液に
直流電圧を印加すると分散粒子はすべて陽極に電着さ
れ、液は透明になった。この残液の導電率は2.3×10-12
S・cm-1で、アイソパーG単独の場合とほとんど同じく
低かった。
更に、この混合分散液を30℃で保存したところ、少く
とも3ヶ月は全く変化がなく安定であった。この保存安
定な結果は、比較例1とは対照的に粒子同士の同符号電
荷による反発力に依存していると考えられる。
比較例1 実施例1で用いた反応容器にアイソパーG200部を採り
85℃に加熱した後、2−エチルヘキシルメタクリレート
100部、メタクリル酸8部、アゾビスイソブチロニトリ
ル3部の混合液を2時間に亘って滴下し、その後85℃で
2時間撹拌して反応を完結させた。次に反応液にグリシ
ジルメタクリレート5部と重合禁止剤とエステル化触媒
少量を加え、85℃で18時間反応させた。この時のエステ
ル化度は40%であることが酸価の測定によって判った。
この反応生成物にアイソパーG200部を加え90℃に加熱し
た後、メタクリル酸メチル30部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル2部の混合液を3時間に亘って滴下し、更に5
時間反応を行なった。次に、この反応生成物200部にア
イソパーG200部を加え、85℃でポリエチレン(三洋化
成:サンワックス151p)25部を加え溶解し、1時間撹拌
した。更にこの溶液にジメチルアミノエチルメメタクリ
レート5部とアゾビスイソブチロニトリル0.5部を加え8
5℃で5時間反応させ、その後撹拌しながら反応容器を
冷却水で冷却すると、ポリエチレン微粒子を核とした粒
径0.5〜1.0μmのポリマーが析出した。
この分散液の導電率は、1.5×10-11S・cm-1で帯電し
ていることが判るが、これは他の実施例の値よりは小さ
い。次に、この分散液に直流電圧を印加したところ、陽
極と陰極の両方に白色粒子の電着が認められた。また液
は白濁したままであった。
比較例2 実施例24の分散液A−(24)単独に直流電圧を印加し
たところ陽極、陰極のいずれににも分散粒子は電着され
なかった。
この分散液A−(24)を30℃で3時間保存したとこ
ろ、粒子の沈澱を生じ、保存容器の上側1/3に透明な上
澄み液が観測された。
また第2図及び第4図に夫々コピー初期の本実施例及
び従来の現像剤における直流電圧印加時の電流−時間曲
線(1′,2′は夫々、本実施例及び従来の現像剤の電着
後の残液)を、また第3図及び第5図に夫々、5万枚コ
ピー後の本実施例及び従来の現像剤における直流電圧印
加時の電流−時間曲線を示す。これらの図から判るよう
に本実施例の現像剤は連続コピー時も電気特性が殆んど
変化しないため、安定な画質が得られる。
本実施例をまとめると次の表の通りである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例23で得られた現像剤及び従来の現像剤を
用いて連続コピーを行なつた時の画像濃度とコピー枚数
との関係図、第2図及び第4図は夫々、コピー初期の前
記各現像剤における直流電圧印加時の電流と時間との関
係図、また第3図及び第5図は夫々、5万枚コピー後の
前記各現像剤における直流電圧印加時の電流と時間との
関係図である。 1……実施例23の現像剤、2……従来の現像剤 1′……実施例23の現像剤の電着後の残液 2′……従来の現像剤の電着後の残液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無極性の非水溶媒中に a) 酸性基を有するが、塩基性基を持たない有機物
    質、 b) 塩基性基を有するが、酸性基を持たない有機物質
    及び c) 前記溶媒と相溶性があり、且つエステル、エーテ
    ル、アミド、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、トリフロ
    ロメチル及びハロゲンよりなる群から選ばれた少くとも
    1つの基を有するモノマーCを構成成分として含む高分
    子物質、 を主成分として含有する非水溶媒系分散液。
  2. 【請求項2】無極性の非水溶媒中に a) 酸性基を有するが、塩基性基を持たない有機物質
    及び b) 塩基性基を有するが、酸性基を持たない有機物質 を含み、且つ前記a)成分及びb)成分のうち少なくと
    も一方の成分は前記溶媒と相溶性があり、且つエステ
    ル、エーテル、アミド、シアノ、ヒドロキシル、ニト
    ロ、トリフロロメチル及びハロゲンよりなる群から選ば
    れた少くとも1つの基を有するモノマーCとの重合体と
    して存在する非水溶媒系分散液。
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