JPH08229293A - 洗濯機用液体洗剤投入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】本洗濯機用液体洗剤投入装置では、液体洗剤
は、容器３内に収容され、容器３に嵌まり込み、液面に
接する重い蓋４から圧力を受ける。液体洗剤は、容器３
に接続される管２とその途中の開閉弁５を通り全自動洗
濯機１に供給される。開閉弁５は、全自動洗濯機１の指
令により一定時間開かれる。蓋４と容器３の間には、シ
ール部材６が設けられている。 【効果】一定量の液体洗剤を、自動的に供給できる。構
造が簡単である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洗濯機に液状の洗剤
（「液体洗剤」という。）を供給する洗濯機用液体洗剤
投入装置に関する。特に全自動洗濯機での使用に好適な
洗濯機用液体洗剤投入装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の洗濯機用液体洗剤投入装置とし
て、例えば、実開昭５６─４４６８２号公報に示されて
いるようなエアー式液体洗剤吸入注出装置が存在する。
この洗濯機用液体洗剤投入装置は、液体洗剤を容器から
吸入する管であって、その途中に逆止弁の設けられた吸
入ホースと、吸入ホースに接続される吸込口と吐出口が
形成されたシリンダと、シリンダ内の容積を変化させる
ピストンと、吐出口に接続される管であって、その途中
に逆止弁の設けられた吐出ホースとを備えていた。

【０００３】この従来の洗濯機用液体洗剤投入装置で
は、最初にピストンを押すことによりシリンダ内の容積
を減少させ、ピストンが戻る時に生じるシリンダ内の負
圧によって、液体洗剤が容器からシリンダ内に吸入され
る。そして、再度ピストンを押すことにより、シリンダ
内から液体洗剤が吐出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液体洗
剤の吸入注出動作は手動で行われていたので、ピストン
の押下量によって液体洗剤のシリンダ内への吸入量及び
シリンダ内からの吐出量は異なる結果、液体洗剤の洗濯
機への投入量は正確、且つ一定とは限らなかった。ま
た、この従来の洗濯機用液体洗剤投入装置は、手動であ
るので、全自動洗濯機での使用には適していなかった。

【０００５】また、液体洗剤の洗濯機への投入量を正確
にするために、ポンプや液量センサを用いて自動的に行
うことも考えられる。しかしながら、この様な洗濯機用
液体洗剤投入装置では、構造が複雑になる不具合が考え
られる。そこで、本発明の目的は、上述の課題を解決
し、液体洗剤の投入量を正確、且つ一定に自動的に供給
できる簡単な構造の洗濯機用液体洗剤投入装置を提供す
ることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項１に係る洗濯機用液体洗剤投入装置は、液体
洗剤を収容する容器と、容器内を移動可能であって、常
時液体洗剤を一定圧力で加圧状態に保つ所定重量の蓋
と、一端が容器に接続され、他端は洗濯機に接続可能で
あって、容器内の液体洗剤が流れ出ることのできる管
と、管に設けられた開閉弁とを備えたことを特徴とする
ものである。

【０００７】また、請求項２に係る洗濯機用液体洗剤投
入装置は、請求項１記載の洗濯機用液体洗剤投入装置に
おいて、容器はその上部が開放されたことを特徴とする
ものである。また、請求項３に係る洗濯機用液体洗剤投
入装置は、請求項２記載の洗濯機用液体洗剤投入装置に
おいて、蓋を容器内壁との間で移動可能に封止するシー
ル部材が備えられたことを特徴とするものである。

【０００８】また、請求項４に係る洗濯機用液体洗剤投
入装置は、請求項１乃至３の何れかに記載の洗濯機用液
体洗剤投入装置において、開閉弁は洗濯機によって開閉
制御可能な電磁弁を含むことを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】上記請求項１に係る発明の構成によれば、容器
内の液体洗剤には、液面位置にかかわらず、液面を介し
て蓋の重量が常時作用するので、この重量による圧力に
よって、管内の液体洗剤は略一定圧力に加圧される。加
圧された管内の液体洗剤は、開閉弁の開閉を行なうだけ
で、容器から流出し、管内を流通することができるの
で、管の他端を洗濯機に接続することによって、この洗
濯機用液体洗剤投入装置は、簡単な構成で洗濯機への液
体洗剤の供給ができる。また、管内の液体洗剤の圧力は
略一定であるので、圧力が大きく変化する場合に比べ
て、一定時間内に管を通過する液体洗剤の流通量はより
一定になる。

【００１０】上記請求項２に係る発明の構成によれば、
請求項１に係る発明の作用に加えて、容器の上部は開放
されているので、容器内の液体洗剤量によって変化する
蓋の位置を視覚により容易に確認することができる。従
って、容器内の液体洗剤量の確認が容易である。上記請
求項３に係る発明の構成によれば、請求項２に係る発明
の作用に加えて、シール部材により容器と蓋の間は封止
されるので、容器内の液体洗剤にかかる圧力を高く保持
できる。従って、例えば重い蓋を用いて、管内の液体洗
剤に高圧を作用させることができる。

【００１１】上記請求項４に係る発明の構成によれば、
請求項１乃至３の何れかに係る発明の作用に加えて、開
閉弁は、電磁弁を介して洗濯機によって開閉されるの
で、洗濯機に液体洗剤が必要となるタイミングに、液体
洗剤を自動的に供給することができる。また、開閉弁の
開いている時間によって、管を流通する液体洗剤量を制
御することができるので、上記の開いている時間を一定
時間とすれば、一定の液体洗剤量を供給することができ
る。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例を、添付図面を参照しな
がら詳細に説明する。図１は、本発明の一実施例に係る
洗濯機用液体洗剤投入装置及びそれが接続されたドラム
式全自動洗濯機の概略構成を示す斜視図である。参照符
号１はドラム式全自動洗濯機であり、この洗濯機用液体
洗剤投入装置によって液体洗剤の供給を受ける。この洗
濯機用液体洗剤投入装置は、全自動洗濯機１に設けられ
た液体洗剤供給口（図示せず）に一端が接続されている
液体洗剤の流通を許容する管２と、管２の上記他端が接
続された液体洗剤を収容できる容器３と、容器３の上面
から嵌挿される蓋４と、管２の途中に設けられて全自動
洗濯機１の指令によって動作する、例えば電磁弁からな
る開閉弁５とを備えている。

【００１３】図２を参照して、上記の洗濯機用液体洗剤
投入装置の要部を詳細に説明する。図２は、図１に示す
蓋４が嵌挿された状態の容器３の矢印Ｂ方向から見た断
面図である。容器３は、その概略形状において、平面視
での内部の断面形状が等しく形成された、例えば、４角
形断面の筒状であり、その上面は開放され、その底部に
管２の他端が接続される孔３ａが設けられている。ま
た、容器３の上面の開放されている部分３ｂの近傍は、
上方ほど内部の広がった傾斜面で形成され、蓋４の容器
３に挿入するときの案内は容易である。なお、容器３の
形状は、例えば、円筒形状でもよい。

【００１４】蓋４は、容器３の平面視での内部形状と相
似形、例えば、４角形に、且つやや小さく形成されてい
る。その側面には、全周にわたる溝４ａが形成され、溝
４ａには、容器３と蓋４の間を封止するＯリング等のシ
ール部材６が嵌め込まれている。溝４ａ及びシール部材
６の寸法，材質等は、シール部材６が、溝４ａに対し
て、及び容器３に対して全周で密着し、後述する蓋４の
自重による液体洗剤の圧力に対して封止できる様に設定
される。また、容器３に蓋４が嵌め込まれた状態で、容
器３の内部をシール部材６が軽く摺動できる様に設定さ
れる。従って、蓋４はその自重によって下降可能であ
る。

【００１５】また、蓋４は重く、例えば、所定重量の鋼
を素材として形成され、その所定重量は、次の要件を満
たす様に設定されている。すなわち、蓋４は、容器３
でシール部材６による抵抗に抗して、蓋４の自重により
落下可能である。蓋４によって押される容器３内の液
体洗剤の圧力によって、管２内を液体洗剤が流通でき
る。蓋４によって押される容器３内の液体洗剤の圧力
は、蓋４を容器３に嵌め込まない状態での、管２内に生
ずる液体洗剤の圧力よりも充分に高い。

【００１６】また、上記〜に加えて、次のを満た
せばより好ましい。蓋４によって押される容器３内の
液体洗剤の圧力によって、管２を通って液体洗剤は充分
な高さ、例えば、上記の孔３ａと全自動洗濯機１の液体
洗剤供給口との高さ方向の距離を持ち上げられる。こう
すれば、容器３が液体洗剤供給口に対して低い位置に置
かれたとしても、管２を通じた液体洗剤の供給が可能で
あり、また、容器３を低い位置に置くと、液体洗剤の補
給が容易になる。なお、蓋４は、鋼製に限らず、上記の
所定重量を実現できればよく、その方法は限定されな
い。例えば、蓋４は、液体洗剤の液面と接する軽い蓋
と、その蓋の上に載せる所定重量を負荷する錘とから構
成してもよい。この場合には、錘の所定重量は調整可能
にし易いので、上記の設定が容易にできる。

【００１７】また、蓋４の上面には、把手４ｂが設けら
れ、また蓋４の上面と下面を連通する空気抜き穴４ｃが
形成されている。空気抜き穴４ｃには、栓７が着脱可能
に、且つ液体洗剤を封止して、取り付けられている。ま
た、開閉弁５は、全自動洗濯機１からの指令のないとき
は、閉じられて、液体洗剤の管２の通過を阻止してい
る。一方、全自動洗濯機１からの指令が到来している間
は、開閉弁５は開けられ、液体洗剤の管２の通過を許容
する。

【００１８】次に、この洗濯機用液体洗剤投入装置の動
作を説明する。まず、洗濯機用液体洗剤投入装置の使用
前に、容器３から蓋４は取り外され、容器３の上部から
液体洗剤が投入される。投入後、蓋４には栓７が取り付
けられ、蓋４は容器３に嵌められて、水平に保持されつ
つ、容器３内を降下する。蓋４が液体洗剤の液面に到達
すると、液体洗剤の液面上に支持される。また、蓋４と
液体洗剤との間に空気が圧縮状態で残っている場合は、
蓋４は圧縮空気を介して支持される。

【００１９】蓋４が液体洗剤の液面上に直接に又は圧縮
空気を介して支持される状態を保ちつつ、この洗濯機用
液体洗剤投入装置は使用される。このとき、蓋４の底面
から、蓋４の底面に面した液体洗剤の液面の全体には、
蓋４の自重が負荷されているので、液体洗剤には、蓋４
の自重と底面の面積で決まる圧力が作用し、液体洗剤は
加圧状態に置かれている。また、液体洗剤の使用に伴
い、容器３内の液面が低下すると、蓋４はその自重によ
って液面とともに降下し、液面高さにかかわらず常時液
体洗剤の液面を一定圧力で押圧する。

【００２０】また、管２内の液体洗剤には、上記の蓋４
の自重による圧力に加えて、容器３内の液体洗剤の重さ
による圧力が作用する。ただし、蓋４の重さは上記を
満たすように充分に重いので、蓋４の自重による圧力
は、上記の液体洗剤の重さによる圧力よりかなり大きく
なる結果、容器３内の液体洗剤量が変化しても、管２内
の液体洗剤にかかる圧力はあまり変化せず、略一定とみ
なすことができる。

【００２１】次いで全自動洗濯機１が運転されると、全
自動洗濯機１は、所定のタイミング、例えば給水時に、
一定時間、開閉弁５を開く指令信号を発生する。この指
令信号が、開閉弁５に達すると、開閉弁５が開く。容器
３内の液体洗剤は加圧されているので、その圧力によっ
て容器３から管２を通り全自動洗濯機１に送り出され
る。このときの液体洗剤の供給量は、管２内の液体洗剤
に掛かる圧力と、開閉弁５の開いている時間（上記一定
時間）により決定される。液体洗剤には、上記のように
略一定圧力が作用しているので、開閉弁５の開いている
時間が一定のときの、液体洗剤の供給量は略一定とな
る。その後、全自動洗濯機１は、開閉弁５を開く指令信
号の発生を停止し、それに伴い開閉弁５は閉じられる。
また上記の一定時間を、それによって決まる液体洗剤量
が全自動洗濯機１の所要の液体洗剤量となるように設定
すれば、洗濯に適した正確な量の液体洗剤を供給でき
る。

【００２２】やがて、液体洗剤の使用により、液体洗剤
が容器３内に少なくなると、蓋４は容器３の底面近くに
移動する。容器３は上方に開放されているので、容器３
内の蓋４の位置を見ることによって、蓋４を取り外して
液体洗剤を直接観察すること無くとも、その状況が容易
に目視で確認できる。容器３への液体洗剤の補給の際に
は、栓７を蓋４から取り外すと、空気抜き穴４ｃを通じ
て、蓋４の上下の圧力は均等になるので、容器３からの
蓋４の取出しは把手４ｂを用いて容易である。蓋４を容
器３から取り出すと、容器３はその上面が大きく開口
し、液体洗剤の投入が容易になる。

【００２３】このように、この洗濯機用液体洗剤投入装
置では、開閉弁５の開閉だけで、容器３内の液体洗剤
は、一定量を全自動洗濯機１に供給されるので、ポン
プ，センサ等を用いずに簡単な構成が実現できる。ま
た、容器３を大容量のものにし、容器３に複数の管２が
並列的に接続され、各管２は複数の洗濯機にそれぞれ接
続され得るようにし、複数の洗濯機に対して１台の容器
３で液体洗剤を供給できるようにしてもよい。

【００２４】この実施例にかかる洗濯機用液体洗剤投入
装置の用途としては、家庭用、業務用を問わず、全自動
洗濯機全般に適用できるが、特に、コインランドリ等に
設置される全自動洗濯機に接続して用いると便利であ
る。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設
計変更を施すことが可能である。

【００２５】

【発明の効果】請求項１に係る発明によれば、次の効果
を奏する。すなわち、蓋の重量によって、容器内の液体
洗剤には略一定圧力が加圧されるので、管の他端を洗濯
機に接続すれば、開閉弁の開閉だけで容器から管を通し
て洗濯機への液体洗剤の供給が可能となり、洗濯機用液
体洗剤投入装置の構成が簡単にできる。また、管を通過
する液体洗剤の流通量をより一定にすることができる。

【００２６】請求項２に係る発明によれば、請求項１に
係る発明の効果に加えて、容器内の液体洗剤量によって
変化する蓋の位置を視覚により容易に確認することがで
きるので、容器内の液体洗剤量の確認が容易である。請
求項３に係る発明によれば、請求項２に係る発明の効果
に加えて、シール部材によって、容器内の液体洗剤にか
かる圧力を高く保持できるので、例えば重い蓋等を用い
て、液体洗剤に高圧を作用させることができる。

【００２７】請求項４に係る発明によれば、請求項１乃
至３の何れかに係る発明の効果に加えて、電磁弁を介し
て洗濯機によって開閉される開閉弁によって、液体洗剤
を自動的に洗濯機に供給することができる。また、開閉
弁の開いている時間を一定時間とすれば、一定の液体洗
剤量を供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る洗濯機用液体洗剤投入
装置の概略及び全自動洗濯機の斜視図である。

【図２】上記の洗濯機用液体洗剤投入装置の要部の断面
側面図である。

【符号の説明】

１ 全自動洗濯機（洗濯機） ２ 管 ３ 容器 ４ 蓋 ５ 開閉弁 ６ シール部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】液体洗剤を収容する容器と、 容器内を移動可能であって、常時液体洗剤を一定圧力で
   加圧状態に保つ所定重量の蓋と、 一端が容器に接続され、他端は洗濯機に接続可能であっ
   て、容器内の液体洗剤が流れ出ることのできる管と、 管に設けられた開閉弁とを備えたことを特徴とする洗濯
   機用液体洗剤投入装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の洗濯機用液体洗剤投入装置
   において、 前記容器は、その上部が開放されたことを特徴とする洗
   濯機用液体洗剤投入装置。
3. 【請求項３】請求項２記載の洗濯機用液体洗剤投入装置
   において、 前記蓋を容器内壁との間で移動可能に封止するシール部
   材が備えられたことを特徴とする洗濯機用液体洗剤投入
   装置。
4. 【請求項４】請求項１乃至３の何れかに記載の洗濯機用
   液体洗剤投入装置において、 前記開閉弁は、洗濯機によって開閉制御可能な電磁弁を
   含むことを特徴とする洗濯機用液体洗剤投入装置。