JPH08223600A - テレビジョン信号の記録装置、再生装置、及び記録再生装置 - Google Patents

テレビジョン信号の記録装置、再生装置、及び記録再生装置

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JPH08223600A
JPH08223600A JP7043605A JP4360595A JPH08223600A JP H08223600 A JPH08223600 A JP H08223600A JP 7043605 A JP7043605 A JP 7043605A JP 4360595 A JP4360595 A JP 4360595A JP H08223600 A JPH08223600 A JP H08223600A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 EDTV−2信号を記録できるようにしたデ
ィジタルVTRにおいて、無画部の適応型セットアップ
低下信号も記録できるようにする。 【構成】 ディジタルVTRにおける輝度信号の記録系
において、輝度信号をAD変換する際のスライス処理の
ための下側のクリップ電位V1を、適応型セットアップ
低下信号の下限値である−5IREよりも低く設定して
おくことにより、適応型セットアップ低下信号がクリッ
プされることなくAD変換されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン信号の記
録或るいは再生等を行うための装置に関し、特に、高解
像度成分を分離して伝送することにより高画質画像を提
供できるように構成したテレビジョン信号を記録媒体に
記録するための記録装置、及び該記録媒体から該テレビ
ジョン信号を再生する再生装置、更に、該テレビジョン
信号を記録媒体を使用して記録再生するための記録再生
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のテレビジョン放送の標準方式であ
るNTSC方式との互換性を維持しつつ、該方式のテレ
ビジョン信号に比しより高解像度化、ワイド化された画
像を提供できるテレビジョン方式として、第2世代のE
xtended Definition Televi
sion(以下、EDTV−2という)が提唱されてお
り、近々実用化が予定されている。
【0003】このEDTV−2は、NTSC方式に準じ
たフォーマットを用いて0〜6MHzの帯域幅を有する
映像信号の伝送を可能としたものであり、EDTV−2
のデコーダを備えた受像機においてはアスペクト比1
6:9のワイド画像を表現することができる。また、通
常のNTSC方式受像機で受信した場合には画面中央部
(主画部)にアスペクト比16:9の画像が表示される
と共に、その上下部分に画像の表示されない無画部が現
れる。
【0004】そして、EDTV−2では、以上のような
高解像度のワイド画像を提供するために、NTSC方式
と同じ帯域を有する輝度信号及び色度信号の外に、水平
解像度補強信号、垂直解像度補強信号、及びEDTV信
号に関連する諸制御情報及び識別情報を含む識別制御信
号が補助的な信号として伝送される。以下に、これらの
補助的な信号のフォーマットについて、その概略を説明
する。
【0005】1) 水平解像度補強信号 EDTV−2においては走査線数525本、出力信号帯
域幅6MHzの順次走査のテレビカメラが使用され、有
効走査線を構成する480本の映像信号は4−3変換に
よってレターボックス形式の360本の映像信号に変換
された後、飛び越し走査の信号に変換される。そして、
この飛び越し走査に変換された信号からNTSC方式輝
度信号の帯域を越える4.2MHz〜6MHzの高域成
分HHを分離し、次にこのHH信号を搬送波抑圧振幅変
調により「吹抜ホール」へ周波数シフトした信号HH’
を水平解像度補強信号として画面中央の360本の走査
線(主画部)に多重して伝送する。なお、この周波数シ
フトのための搬送波としては、16/7fscをライン
毎、フレーム毎に極性反転して同一位相が垂直−時間領
域でフィールド毎に下降する特性の搬送波を使用する。
【0006】図12の〔1〕に0〜4.2MHzの輝度
信号YL、色信号C、及び水平解像度補強信号HH’の
信号スペクトルを示す。なお、信号HH’は、垂直周波
数(ν)−時間周波数(f)空間では同図の〔2〕に示
されるように色信号と共役な第1、第3象限のホールに
存在する。
【0007】2) 垂直解像度補強信号 垂直解像度補強信号は、VT信号及びVH’信号から構
成される。ここで、VT信号は、上記の4−3変換を施
された映像信号に対して垂直周波数軸上でハイパスフィ
ルタ処理を行った後、飛び越し走査形式へ変換した信号
であり、この信号は、飛び越し走査形式への変換の際に
失われる垂直時間高域成分を表す。このVT信号は、順
次走査による画像表示の際に用いられるが、飛び越し走
査による画像表示の場合でも、動き成分の斜め方向成分
に対し、VT信号を用いると折り返し歪除去に効果があ
る。
【0008】また、VH’信号は、順次走査の映像信号
から抽出した垂直高域成分VHをライン反転操作により
垂直低域へ垂直周波数シフトし、更に4−3変換した
後、飛び越し走査に変換することにより得られる。この
VH’信号は、4−3変換の際に失われる垂直輝度高域
成分を表し、静止画時のみ伝送される。
【0009】これらのVT信号,VH’信号は、それぞ
れ水平帯域制限後、水平方向に1/3に圧縮・並べ換え
を行い、VH’信号についてはライン毎・フレーム毎に
極性反転した後、VT信号と加算される。この加算出力
は、Q軸の色副搬送波を用いて変調された後、主画部の
上下に位置するそれぞれ60本のラインから成る無画部
へ多重されて伝送される。なお、VT信号及びVH’信
号の垂直周波数(ν)−時間周波数(f)空間における
スペクトル(但し、水平周波数μ=±fsc断面)は、
図13のように表される。
【0010】なお、放送局側において以上のようなVT
/VH’信号を無画部に多重して送信する際には、ED
TV−2デコーダを備えていない通常の受像機でEDT
V−2信号を受信したときに、この無画部の多重信号が
画面上で目立たないように、以下に述べるような適応型
セットアップ低下処理を施している。即ち、送信側でV
T/VH’信号を0IREのペデスタルに多重して送信
する際に、このVT/VH’信号の振幅レベルに応じて
多重されるペデスタルレベルを低下させるようにしてい
る。
【0011】図14を参照して説明すると、この図にお
いて、Aは多重する前のVT/VH’信号の変調信号を
示し、Bは、この変調信号が多重されるセットアップ低
下信号を表す。このように変調信号の振幅レベルに応じ
てセットアップの低下された信号に多重することによ
り、多重出力のピーク値が0IREを越える場合が少な
くなり、受像機の無画部においてノイズとして観察され
ることが殆ど無くなる。
【0012】この適応型セットアップ低下を行うための
具体回路をディジタル回路で構成した例を図15に示
す。この回路において、変調されたVT/VH’信号
(A)をBPF920へ供給して色副搬送帯域の成分を
抽出してから、絶対値化回路ABS921で振幅を取り
出し、更に、非線型回路922に通すことにより、図1
6に示されるようにレベル1IREでコアリングを行う
と共に、レベル5IREでクリップを行う。即ち、適応
型セットアップ低下信号の負方向のピーク値は、−5I
REよりも下がることは無い。次にLPF923で低域
成分を取り出し、更にこれを極性反転して図14のBに
示されるような適応型セットアップ低下信号を得る。こ
の信号をもとの変調信号Aと多重することにより所望の
多重出力が得られる。
【0013】3) 識別制御信号 識別制御信号は、図17に示されるフォーマットを備
え、第22ライン及び第285ラインに挿入される。こ
の識別制御信号によって、アスペクト比、各種補強信号
の有無、補強信号の位相基準の制御情報等が図示される
B1〜B27からなる27ビットの情報で伝送される。
各ビットの内容は、ビットB1及びB2 は、それぞれ
「1」及び「0」とされてリファレンスタイミングを規
定する。ビットB3はレターボックスのとき「1」とさ
れる。ビットB6はフィールド番号を、ビットB7はH
H変調搬送波の位相及びVHの垂直−時間変調キャリア
の極性をそれぞれ表す。また、ビットB8はVT信号の
有無を、ビットB9はVH信号の有無を、ビットB10
はHH信号の有無を、それぞれ表し、これらのビットは
「1」のとき「有り」、「0」のとき「無し」を意味す
るものと定義されている。
【0014】なお、ビットB1〜B5及びビットB24
はNRZ波形で構成される。また、ビットB6〜B23
の情報は、色副搬送波の搬送波抑圧振幅変調で表され、
この場合、各ビットの「1」及び「0」と対応して色副
搬送波の位相がそれぞれ0及びπとされる。更に、ビッ
トB25〜B27は、既存の映像信号と識別制御信号と
を区別するための確認用の正弦波(2.04MHz)と
されている。
【0015】EDTV−2における1フレーム分の伝送
信号の詳細を図18に示す。この図では、1ラインがサ
ンプル周波数4fscによる910個のサンプルで構成
され、網点のかけられた部分は信号の存在しない部分を
表している。そして、第53ライン〜第232ライン及
び第316ライン〜第495ラインの各180ライン
は、前述のHH’信号が多重された主画部を構成し、こ
れらの主画部の上部の第23ライン〜第52ライン及び
第286ライン〜第315ラインの各30ラインは上部
無画部を、また、主画部の下部に位置する第233ライ
ン〜第262ライン及び第496ライン〜第525ライ
ンの各30ラインは下部無画部を、それぞれ構成し、前
述のVT信号及びVH’信号が多重される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在、NT
SC方式のテレビジョン信号を能率良く高品質に記録再
生するための記録再生装置として、画像信号を4:1:
1フォーマットでサンプリングしてディジタル化した
後、DCT変換及び可変長符号化等の処理によりデータ
圧縮して記録を行う画像圧縮記録方式ディジタルVTR
(この方式のディジタルVTRを以下においては、単に
「ディジタルVTR」と記す)が提案されており、これ
も近々実用化される予定である。
【0017】そして、このディジタルVTRでは、輝度
信号及び色差信号がコンポーネント形式で記録される
が、この場合、1フレーム当たりの記録される有効画像
エリアは、記録の際のDCT変換処理を行い易いように
独自に決められており、具体的には、第23ライン〜第
262ライン、及び第285ライン〜第524ラインの
各240ラインからなる合計480ラインが有効画像エ
リアに設定されている。
【0018】ところで、前述のディジタルVTRにおい
て輝度信号及び色差信号をAD変換して記録する際のA
D変換特性は、図19に示すように設定されている。即
ち、輝度信号のペデスタルレベル(0IRE)は量子化
値「16」に、白ピーク(100IRE)は量子化値
「235」に、色差信号の中心レベルは量子化値「12
8」に、正方向の最大ピークは量子化値「240」に、
負方向の最大ピークは量子化値「16」に、それぞれ変
換される。
【0019】そして、この場合、特に、輝度信号のAD
変換においては、通常、ペデスタルレベル以下の信号部
分のAD変換は不要であるため、ペデスタルレベル以
上、即ち、0IRE以上の信号部分についてのみAD変
換が行われるように構成されており、ペデスタルレベル
以下の信号部分についてはAD変換出力が全て量子化値
「16」となるように設定されている。
【0020】従って、このようなディジタルVTRにお
いては、前述の適応型セットアップ低下信号を正確に記
録再生することは不可能である。即ち、放送されてきた
EDTV−2信号を直接受像機で表示した場合と、ディ
ジタルVTRで記録したEDTV−2信号を再生して受
像機で表示した場合とでは、無画部に現れるノイズレベ
ルが大きく異なったものとなる。
【0021】なお、EDTV−2対応型のディジタルV
TRとしてその再生側に特別に適応型セットアップ低下
信号を発生するための回路を設けたとしても、このディ
ジタルVTRによってEDTV−2信号の記録されたテ
ープを、EDTV−2非対応のディジタルVTRで再生
して場合には、同じく受像機の画面上の無画部でVT/
VH’信号が強いノイズとなって現れることが十分考え
られる。本発明の課題は、以上の問題点を解決してED
TV−2信号をディジタルVTRに記録できるようにす
ることである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は、輝度信号と、色信号と、所定ラインの適応型セット
アップ低下処理を施された信号に多重された垂直解像度
補強信号とを有するテレビジョン信号を記録媒体に記録
する記録装置において、上記テレビジョン信号から輝度
信号、色信号、垂直解像度補強信号、及び適応型セット
アップ低下信号をそれぞれ分離する分離手段と、該分離
手段によって分離された輝度信号をAD変換する輝度信
号AD変換手段を備え、かつ、該輝度信号AD変換手段
の出力を記録のための信号形態に変換して記録媒体に記
録する輝度信号処理回路と、前記分離手段によって分離
された色信号をAD変換する色信号AD変換手段を備
え、かつ、該色信号AD変換手段の出力を記録のための
信号形態に変換して記録媒体に記録する色信号処理回路
と、前記分離手段によって分離された垂直解像度補強信
号を、前記色信号処理回路を介して記録媒体に記録する
垂直解像度補強信号記録手段と、前記分離手段によって
分離された適応型セットアップ低下信号を前記輝度信号
処理回路を介して記録媒体に記録する適応型セットアッ
プ低下信号記録手段とを備え、かつ、前記輝度信号処理
回路は、更に、前記輝度信号AD変換手段においてAD
変換される輝度信号のレベル範囲を設定する設定手段を
備え、該設定手段は、該レベル範囲の下限レベルを、輝
度信号のペデスタルレベルよりも低く設定するものであ
る。
【0023】請求項2にかかる発明は、輝度信号と、色
信号と、所定ラインの適応型セットアップ低下処理を施
された信号に多重された垂直解像度補強信号とを有する
テレビジョン信号が記録媒体からテレビジョン信号を再
生するテレビジョン信号の再生装置において、記録媒体
を走査する再生手段と、該再生手段の出力信号から適応
型セットアップ低下信号が多重された輝度信号を再生す
る輝度信号再生手段と、該再生手段の出力信号から前記
色信号を再生する色信号再生手段と、該再生手段の出力
信号から垂直解像度補強信号を再生する垂直解像度補強
信号再生手段と、該垂直解像度補強信号再生手段の出力
と前記色信号再生手段の出力とを多重する多重手段と、
該多重手段の出力信号を外部へ出力するための第1の出
力信号端子と、前記輝度信号再生手段の出力信号を外部
へ出力するための第2の出力信号端子とを備えるもので
ある。
【0024】請求項3にかかる発明は、輝度信号と、色
信号と、所定ラインの適応型セットアップ低下処理を施
された信号に多重された垂直解像度補強信号とを有する
テレビジョン信号を、記録媒体を用いて記録再生する記
録再生装置において、上記テレビジョン信号から輝度信
号、色信号、垂直解像度補強信号、及び適応型セットア
ップ低下信号をそれぞれ分離する分離手段と、該分離手
段によって分離された輝度信号をAD変換する輝度信号
AD変換手段を備え、かつ、該輝度信号AD変換手段の
出力を記録のための信号形態へ変換して記録媒体に記録
する輝度信号処理回路と、前記分離手段によって分離さ
れた色信号をAD変換する色信号AD変換手段を備え、
かつ、該色信号AD変換手段の出力を記録のための信号
形態へ変換して記録媒体に記録する色信号処理回路と、
前記分離手段によって分離された垂直解像度補強信号
を、前記色信号処理回路を介して記録媒体に記録する垂
直解像度補強信号記録手段と、前記分離手段によって分
離された適応型セットアップ低下信号を前記輝度信号処
理回路を介して記録媒体に記録する適応型セットアップ
低下信号記録手段と、記録媒体を走査する再生手段と、
該再生手段の出力信号から適応型セットアップ低下信号
が多重された輝度信号を再生する輝度信号再生手段と、
該再生手段の出力信号から前記色信号を再生する色信号
再生手段と、該再生手段の出力信号から垂直解像度補強
信号を再生する垂直解像度補強信号再生手段と、該垂直
解像度補強信号再生手段の出力と前記色信号再生手段の
出力とを多重する多重手段と、該多重手段の出力信号を
外部へ出力するための第1の出力信号端子と、前記輝度
信号再生手段の出力信号を外部へ出力するための第2の
出力信号端子とを備え、かつ、前記輝度信号処理回路
は、更に、前記輝度信号AD変換手段においてAD変換
される輝度信号のレベル範囲を設定する設定手段を備
え、該設定手段は、該レベル範囲の下限レベルを、輝度
信号のペデスタルレベルよりも低く設定するものであ
る。
【0025】
【作用】EDTV−2信号の無画部に伝送されてくる適
応型セットアップ低下信号が忠実に記録再生される。適
応型セットアップ低下信号の多重された輝度信号と、垂
直解像度補強信号の多重された色信号とがそれぞれ専用
の出力端子から分離して出力される。
【0026】
【実施例】まず、本発明に基づいてEDTV−2信号を
記録できるように構成した記録装置について説明し、次
に、かかる記録装置によって記録されたEDTV−2信
号を再生するための再生装置について説明する。
【0027】〔1〕記録装置 かかる記録装置の実施例の全体的構成を図20に示す。
この実施例は、図に示されるように、チューナー70
0、EDTV−2記録回路600、及び前述のディジタ
ルVTRの記録部800から構成され、チューナーから
出力されるコンポジット映像信号は、EDTV−2記録
回路においてY信号、及び色差信号CB,CRに分離さ
れてディジタルVTR記録部の各入力端子へ供給され
る。また、オーディオ信号は、チューナーから直接ディ
ジタルVTR記録部の音声信号入力端子へ供給される。
なお、チューナーからの入力信号がNTSC方式の信号
ではなくEDTV−2信号である場合には、以上の各信
号の外にスイッチング情報、識別制御信号データ、及び
HHデコードフラグがEDTV−2記録回路からディジ
タルVTR記録部の所定の入力端子へ入力される。
【0028】以下に、EDTV−2記録回路及びディジ
タルVTR記録部について詳細に説明する。 1.EDTV−2記録回路 EDTV−2記録回路の具体的構成の1例を図21に示
す。この図において、チューナーからの入力信号は同期
分離回路505へ供給され、ここで分離された同期信号
をラインデコーダスイッチ回路506へ入力することに
より第22ライン期間及び第285ライン期間に対応し
たゲートパルスGを生成する。このゲートパルスをED
TV−2IDデコーダ504へ入力して、その入力部に
設けられているゲート回路(図示せず)をオンさせ、こ
れらのラインにおけるチューナーからの信号をデコード
する。
【0029】チューナーからの入力信号がEDTV−2
信号である場合には、上記のゲート動作によって該デコ
ーダへEDTV−2の識別制御信号が取り込まれ、この
信号がデコードされることにより、EDTV−2信号で
あることを認知した判別信号Dが該デコーダからライン
デコーダスイッチ回路506及びチャンネル分割装置5
10へ供給される。そして、該スイッチ回路は、この判
別信号Dに基づいてEDTV−2信号受信時のみ切換信
号をスイッチ597へ出力すると共に、第285ライン
の期間を表すスイッチング情報を生成して端子518か
らディジタルVTR記録部へ入力する(このスイッチン
グ情報の役割については後述する)。また、チャンネル
分割装置は、判別信号Dに基づいてEDTV−2信号受
信時のみオン状態とされ、チャンネル分割動作を実行す
る。
【0030】上記の切換信号は、スイッチ597の可動
端子を無画部期間のみVT/VH’復調装置502の入
力端子側へ接続し、それ以外の期間は3次元Y/C分離
回路503の入力端子側へ接続するようにスイッチ59
7を制御する。一方、EDTV−2IDデコーダ504
においてデコードされた識別制御信号内のHH信号の有
無を表すビットB16のデータ(HHデコードフラグ)
は、端子517からディジタルVTR記録部へ出力され
ると共に、HH’デコーダ507内の制御回路(図示せ
ず)へも入力され、該制御回路は、このフラグが「1」
(HH信号有り)のときのみデコーダ507のデコード
動作を実行させる。
【0031】これにより、3次元Y/C分離回路503
において分離されたEDTV−2信号内のHH’信号
は、デコーダ507で同期検波されてHH信号へ復調さ
れた後、加算回路509でY信号と合成され、帯域が6
MHzまで拡張された広帯域のY信号が端子513から
ディジタルVTR記録部へ出力されて記録される。な
お、本実施例では、識別制御信号をデコーダ504にお
いてデコードした識別制御信号データが、端子516か
らディジタルVTRへ入力されて記録される。
【0032】但し、この場合、ディジタルVTRに記録
される輝度信号は、前述のようにHH’信号を変換した
HH信号の付加された広帯域の輝度信号となっているの
で、出力端子516からディジタルVTR記録部へ出力
される識別制御信号データ内のHHデコードフラグの値
は、常に「0」に書き換えられている(この理由は、本
実施例のディジタルVTRに記録されたEDTV−2信
号を再生してEDTV−2デコーダ内蔵のテレビ受像機
に入力した場合、既に色度信号帯域にはHH’信号が存
在しないので、この受像機内においてHH’信号をHH
信号へ変換する操作が不要であることによる)。
【0033】また、VT/VH’復調装置502の具体
回路の1例を図22に示す。この図において、入力され
た無画部の信号は、BPF561とLPF563とによ
って、Q軸の色副搬送波によって変調されたVT/V
H’信号とこれより低域の適応型セットアップ低下を表
す信号とに分離される。前者の信号は、復調器562に
おいてベースバンドのVT/VH’信号(但しこれらの
信号は1/3に時間軸圧縮されている)に戻された後、
チャンネル分割装置510において2つのチャンネルに
分割され、更に、加算回路511及び512を経て出力
端子514及び515からディジタルVTR記録部の色
差信号入力端子へ供給される。
【0034】即ち、本実施例では復調したVT/VH’
信号をディジタルVTRの色信号チャンネルに記録す
る。なお、装置510によってチャンネル分割を行う理
由は、上記のベースバンドのVT/VH’信号が4MH
z程度の帯域を持っているのに対して、4:1:1のサ
ンプリングフォーマットのディジタルVTRにおける色
信号記録チャンネルは、記録可能帯域が2MHz程度で
あるため、VT/VH’信号をチャンネル分割すること
によってその帯域を半減させるためである。
【0035】装置510の具体回路は、例えば、図23
のように構成することができる。この図では、AD変換
されたVT/VH’信号を、サンプル分配回路551に
よって奇数番目のサンプルと偶数番目のサンプルとに選
り分けてサンプルレートを半減させ、これにより、DA
変換回路552及び553の各出力の帯域をもとの入力
信号の帯域の1/2にしている。なお、この図では省略
されているが、前述のように、EDTV−2IDデコー
ダ504から判別信号Dがこれらの回路550〜553
へ供給されていて、EDTV−2信号受信時のみ装置5
10が動作するように構成されており、NTSC信号受
信時に装置510からノイズ等が色信号チャンネルへ混
入するのを防止している。
【0036】なお、図2のLPF563から取り出され
た適応型セットアップ低下信号は、図21の加算回路5
09から出力端子513を経てディジタルVTR記録部
へ供給され、その輝度信号チャンネルに記録される。
【0037】なお、VT/VH’信号をディジタルVT
Rに記録する際の記録チャンネルとしては、この信号を
ディジタルVTRの輝度信号チャンネルに記録する方法
も考えられるが、このような方法を採用した場合には、
次のような問題が生じる。即ち、VT/VH’信号は±
15IRE程度の振幅を持っているので、例えば、ペデ
スタルレベルに対して15IRE程度のセットアップを
行った信号にVT/VH’信号を多重してから記録する
必要があるが、このようにセットアップして記録された
テープを、EDTV−2非対応の通常のディジタルVT
Rで再生したときには、上記の多重された信号はセット
アップされたまま無画部に現れるのでこれが強いノイズ
となって観察される。
【0038】これに対し、本実施例では、VT/VH’
信号を色信号チャンネルに記録するようにしているの
で、適応型セットアップ低下信号を輝度信号チャンネル
を用いて記録することができ、本実施例のディジタルV
TRから再生されたEDTV−2信号を、EDTV−2
デコーダを備えていないテレビ受像機に入力しても、画
面上で無画部のVT/VH’信号が目立つことがない。
勿論、本実施例において記録されたテープを、EDTV
−2非対応の通常のディジタルVTRで再生した場合、
前述のVT/VH’信号を輝度信号チャンネルに記録す
る方法を採用したテープを再生したときのような問題は
起きない。
【0039】次に、チューナーからの入力信号がNTS
C信号である場合の動作について説明する。この場合に
は、EDTV−2IDデコーダにおいて判別信号Dが生
成されず、識別制御信号データの出力も禁止される。ま
た、HHデコードフラグの値は強制的に「0」にセット
される。これらの動作によって、HH’デコーダ及びチ
ャンネル分割装置の動作が停止されると共に、ラインデ
コーダスイッチ回路506におけるスイッチング情報及
び切換信号の生成が停止される。
【0040】そして、スイッチ597への該切換信号の
供給が停止することにより、該スイッチの可動端子は3
次元Y/C分離回路の入力端子側に固定される。これら
の動作によって、結局、3次元YC分離回路で分離され
たY信号と、色復調装置508で復調された色差信号の
みが記録されるべきビデオデータとしてディジタルVT
R記録部へ出力され、また、値「0」のHHデコードフ
ラグが端子517からディジタルVTR記録部へ出力さ
れる。
【0041】2.ディジタルVTR記録部 次に、ディジタルVTR記録部800について、以下の
項目に従って順次説明する。 2─1. ディジタルVTRの記録フォーマット (1) ITIエリア (2) AUDIOエリア (3) VIDEOエリア (4) SUBCODEエリア (5) ID部の構造 (6) MIC (7) パックの構造及び種類 (8) 付随情報記録エリアの構造 (9) アプリケーションIDシステム 2─2. ディジタルVTR記録部の回路構成
【0042】本実施例のディジタルVTR記録部におけ
るテープ上の記録フォーマットを図24に示す。この図
において、トラックの両端にはマージンが設けられる。
そして、その内側には記録始端側から、アフレコを確実
に行うためのITIエリア、音声信号を記録するAUD
IOエリア、画像信号を記録するVIDEOエリア、副
次的データを記録するためのSUBCODEエリアが設
けられる。なお各エリアの間には、エリア確保のための
インターブロックギャップ(IBG)が設けられる。
【0043】次に上記の各エリアに記録される信号の詳
細を説明する。 (1) ITIエリア ITIエリアは図24の拡大部分に示されているよう
に、1400ビットのプリアンブル、1830ビットの
SSA(Start−Sync Block Are
a)、90ビットのTIA(Track Inform
ation Area)及び280ビットのポストアン
ブルから構成されている。
【0044】ここで、プリアンブルは再生時のPLLの
ランイン等の機能を持ち、ポストアンブルはマージンを
稼ぐための役割を持つ。そして、SSA及びTIAは、
30ビットのブロックデータを単位として構成されてお
り、各ブロックデータの先頭10ビットには所定のSY
NCパターン(ITI−SYNC)が記録される。
【0045】このSYNCパターンに続く20ビットの
部分には、SSAにおいては主にSYNCブロック番号
(0〜60)が記録され、また、TIAにおいては主に
3ビットのAPT情報(APT2〜APO)、記録モー
ドを識別するSP/LPフラグ、及びサーボシステムの
基準フレームを示すPFフラグが記録される。なお、A
PTはトラック上のデータ構造を規定するIDデータで
あり、本実施例のディジタルVTRでは値「000」を
とる。
【0046】以上の説明から分かるように、ITIエリ
アにはコード長の短いシンクブロックが磁気テープ上の
固定された位置に多数記録されているので、再生データ
から例えばSSAの61番目のSYNCパターンが検出
された位置をトラック上のアフレコ位置を規定する基準
として使用することにより、アフレコ時に書換えられる
位置を高精度に規定し、良好なアフレコを行うことがで
きる。なお、本実施例のディジタルVTRは、後述する
ように外の種々のディジタル信号記録再生装置へ容易に
商品展開できるように設計されているが、どのようなデ
ィジタル信号記録再生装置においても特定のエリアのデ
ータの書換えは必要となるので、このトラック入口側の
ITIエリアは必ず設けられている。
【0047】(2) AUDIOエリア オーディオエリアは、図24の拡大部分に示されるよう
に、その前後にプリアンブルとポストアンブルを有して
おり、プリアンブルはPLL引き込み用のランアップ、
及びオーディオSYNCブロックの前検出のためのプリ
SYNCから構成されている。また、ポストアンブル
は、オーディオエリアの終了を確認するためのポストS
YNCと、ビデオデータアフレコ時にオーディオエリア
を保護するためのガードエリアとから構成されている。
【0048】ここで、プリSYNC及びポストSYNC
の各SYNCブロックは、図25の(1)及び(2)に
示すように構成され、プリSYNCはSYNCブロック
2個から、ポストSYNCはSYNCブロック1個から
構成されている。そして、プリSYNCの6バイト目に
は、SP/LPの識別バイトが記録される。これはFF
hでSP、00hでLPを表し、前述のITIエリアに
記録されたSP/LPフラグが読み取り不可の時にはこ
のプリSYNCのSP/LPの識別バイトの値が採用さ
れる。
【0049】以上のようなアンブルエリアに挟まれたエ
リアに記録されるオーディオデータは次のようにして生
成される。まず、記録すべき1トラック分の音声信号
は、AD変換及びシャフリングを施された後フレーミン
グが行われ、更にパリティを付加される。このフレーミ
ングを行ってパリティを付加したフォーマットを図26
の(1)に示す。この図において、72バイトのオーデ
ィオデータの先頭に5バイトの音声付随データ(これを
AAUXデータと言う)を付加して1ブロック77バイ
トのデータを形成し、これを垂直に9ブロック積み重ね
てフレーミングを行い、これに8ビットの水平パリティ
C1とブロック5個分に相当すると垂直パリティC2と
が付加される。
【0050】これらのパリティが付加されたデータは各
ブロック単位で読み出されて、各ブロックの先頭側に3
バイトのIDを付加され、更に、記録変調回路において
2バイトのSYNC信号を挿入されて、図26の(2)
に示されるようなデータ長90バイトの1SYNCブロ
ックの信号へ成形される。そして、この信号がテープに
記録される。
【0051】(3) VIDEOエリア ビデオエリアは図24の拡大部分に示されるようにオー
ディオエリアと同様のプリアンブル及びポストアンブル
を持つ。但し、ガードエリアがより長く形成されている
点でオーディオエリアのものと異なっている。これらの
アンブルエリアに挟まれたビデオデータは次のようにし
て生成される。
【0052】まず、Y信号を13.5MHzのサンプル
周波数で、また、色差信号をその1/4の周波数で、そ
れぞれAD変換し、このAD変換出力から1フィールド
分の有効走査エリアのデータを抽出する。この1フィー
ルド分の抽出データは、Y信号のAD変換出力(DY)
については、水平方向720サンプル、垂直方向240
ラインで構成され、また、R−Y信号のAD変換出力
(DR)及びB−Y信号のAD変換出力(DB)につい
ては、それぞれ水平方向180サンプル、垂直方向24
0ラインで構成される。そしてこれらの抽出データは、
水平方向8サンプル、垂直方向4ラインのブロックに分
割される。このブロッキング処理を1フレーム分のDY
について示すと図27のようになる。
【0053】次に、このようにブロッキングされたフィ
ールド1及びフィールド2の各対応する位置のブロック
の4ラインのデータを互いに間挿させて図28の(1)
に示されるように水平方向8サンプル、垂直方向8ライ
ンのブロックを形成する(例えば、図27におけるブロ
ック1−1’と1−1”とを間挿させて図28の(1)
における1−1のブロックを生成する)。同様の操作を
色差信号DR及びDBについても行い、図28の(2)
に示されるように1フレーム分のデータに対するブロッ
キング処理を実行する。ただし、色差信号の場合、これ
らのフィールドにおける右端部分のブロックは水平方向
4サンプルしかないので、上下に隣接する2個のブロッ
クをまとめて1個のブロックとする。以上のブロッキン
グ処理によって1フレームにつきDY、DR、DBで合
計8100個の8サンプル×8ラインのブロックが形成
される。なお、この水平方向8サンプル、垂直方向8ラ
インで構成されるブロックをDCTブロックと言う。
【0054】次に、これらのブロッキングされたデータ
を所定のシャフリングパターンに従ってシャフリングし
た後、DCTブロック単位でDCT変換し、続いて量子
化及び可変長符号化を行う。ここで、量子化ステップは
30DCTブロック毎に設定され、この量子化ステップ
の値は、30個のDCTブロックを量子化して可変長符
号化した出力データの総量が所定値以下となるように設
定される。即ち、ビデオデータを、DCTブロック30
個ごとに固定長化する。このDCTブロック30個分の
データをバッファリングユニットと言う。
【0055】以上のようにして固定長化したデータにつ
いて、その1トラック分のデータ毎にビデオ付随データ
(これをVAUXデータと言う)と共にフレーミングを
施し、その後、誤り訂正符号を付加する。このフレーミ
ングを施して誤り訂正符号を付加した状態のフォーマッ
トを図29に示す。
【0056】この図において、BUF0〜BUF26は
それぞれが1個のバッファリングユニットを表す。そし
て、1個のバッファリングユニットは、図30の(1)
に示すように垂直方向に5つのブロックに分割された構
造を有し、各ブロックは77バイトのデータ量を持つ。
また、各ブロックの先頭側の1バイトには量子化に関す
るパラメータを格納するエリアQが設けられる。
【0057】この量子化データに続く76バイトのエリ
アにビデオデータが格納される。そして、図29に示さ
れているように、これらの垂直方向に27個配置された
バッファリングユニットの上部には上記のバッファリン
グユニット内のブロック2個分に相当するVAUXデー
タα及びβが配置されると共に、その下部にはブロック
1個分に相当するVAUXデータγが配置され、これら
のフレーミングされたデータに対して8バイトの水平パ
リティC1及びブロック11個分に相当する垂直パリテ
ィC2が付加される。
【0058】このようにパリティが付加された信号は各
ブロック単位で読み出されて各ブロックの先頭側に3バ
イトのID信号を付加され、更に、記録変調回路におい
て2バイトのSYNC信号が挿入される。これにより、
ビデオデータのブロックについては図30の(2)に示
されるようなデータ量90バイトの1SYNCブロック
の信号が形成され、また、VAUXデータのブロックに
ついては同図の(3)に示されるような1SYNCブロ
ックの信号が形成される。この1SYNCブロック毎の
信号が順次テープに記録される。
【0059】以上に説明したフレーミングフォーマット
では、1トラック分のビデオデータを表わす27個のバ
ッファリングユニットはDCTブロック810個分のデ
ータを有するので、1フレーム分のデータ(DCTブロ
ック8100個分)は10個のトラックに分けて記録さ
れることになる。
【0060】(4) SUBCODEエリア SUBCODEエリアは主に高速サーチ用の情報を記録
するために設けられたエリアであり、その拡大図を図3
1に示す。この図に示されるように、SUBCODEエ
リアは12バイトのデータ長を持つ12個のSYNCブ
ロックを含み、その前後にプリアンブル及びポストアン
ブルが設けられる。但し、オーディオエリア及びビデオ
エリアのようにプリSYNC及びポストSYNCは設け
られない。そして、12個の各SYNCブロックには、
5バイトの付随データ(AUXデータ)を記録するデー
タ部が設けられている。また、この5バイトの付随デー
タを保護するパリティとしては2バイトの水平パリティ
C1のみが用いられ、垂直パリティは使用されない。
【0061】なお、以上に説明したAUDIOエリア、
VIDEOエリア、SUBCODEエリアを構成してい
る各SYNCブロックは、記録変調の際に24/25変
換(記録信号の24ビット毎のデータを25ビットへ変
換することにより、記録符号にトラッキング制御用パイ
ロット周波数成分を付与するようにした記録変調方式)
を施されるため、各エリアの記録データ量は図5に示さ
れているようなビット数になる。
【0062】(5) ID部の構造 以上の図25,図26,図30,及び図31に示されて
いる各SYNCブロックの構成から明らかなように、A
UDIOエリア、VIDEOエリア、及びSUBOCO
DEエリアに記録されるSYNCブロックは、2バイト
のSYNC信号の後にID0、ID1及びIDP(ID
0,ID1を保護するパリティ)からなる3バイトのI
D部が設けられる点で共通の構造となっている。そし
て、このID部の内のID0、ID1は、オーディオエ
リア及びビデオエリアにおいては図32に示すようにデ
ータの構造が定められる。
【0063】即ち、ID1にはオーディオエリアのプリ
SYNCからビデオエリアのポストSYNCまでのトラ
ック内SYNC番号が2進数で格納される。そして、I
D0の下位4ビットには1フレーム内のトラック番号が
格納される。また、ID0の上位4ビットには、AAU
X+オーディオデータ、及びビデオデータの各SYNC
ブロックにおいてはこの図の(1)に示されるように4
ビットのシーケンス番号が格納される。
【0064】一方、オーディオエリアのプリSYNCブ
ロック、ポストSYNCブロック及びパリティC2のS
YNCブロックにおいてはオーディオエリアのデータ構
造を規定する3ビットのIDデータAP1が格納され、
また、ビデオエリアのプリSYNCブロック、ポストS
YNCブロック及びパリティC2のSYNCブロックに
おいてはビデオエリアのデータ構造を規定する3ビット
のIDデータAP2が格納される(この図の(2)参
照)。なお、これらのAP1及びAP2の値は、本実施
例のディジタルVTRでは「000」をとる。
【0065】また、上記のシーケンス番号は、「000
0」から「1011」までの12通りの番号を各フレー
ム毎に記録するものであり、このシーケンス番号を見る
ことにより、変速再生時に得られたデータが同一フレー
ム内のものかどうかを判断できる。一方、SUBCOD
EエリアにおけるSYNCブロックのID部の構造は図
33のように規定されている。
【0066】この図はSUBCODEエリアの1トラッ
ク分のSYNCブロック番号0から11までの各ID部
の構造を示したものであり、ID0の最上位ビットには
FRフラグが設けられる。このフラグはフレームの前半
5トラックであるか否かを示し、前半5トラックにおい
ては「0」、後半5トラックにおいては「1」の値をと
る。その次の3ビットには、SYNCブロック番号が
「0」及び「6」であるSYNCブロックにおいてはS
UBCODEエリアのデータ構造を規定するIDデータ
AP3が記録されると共に、SYNCブロック番号「1
1」のSYNCブロックにおいてはトラック上のデータ
構造を規定するIDデータAPTが記録され、その外の
SYNCブロックにおいてはTAGコードが記録され
る。なお、上記AP3の値は、本実施例のディジタルV
TRでは「000」をとる。
【0067】また、上記TAGコードは、この図に拡大
して示されているようにサーチ用の3種類のID信号、
即ち、従来から行われているINDEXサーチのための
INDEX ID、コマーシャル等の不要場面をカット
するためのSKIP ID、及び静止画サーチのための
PP ID(Photo/Picture ID)から
構成される。また、ID0の下位4ビットとID1の上
位4ビットとを使用してトラックの絶対番号(テープの
先頭からの通しのトラック番号)が記録される。但し、
この図に示されるようにSYNCブロック3個分の合計
24ビットを用いて1個の絶対トラック番号が記録され
る。ID1の下位4ビットにはSUBCODEエリアの
SYNCブロック番号が記録される。
【0068】(6) MIC 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明したよう
にテープ上に規定されている各エリアに付随データを記
録するようにしているが、この外にテープの収納される
カセットにメモリICの設けられた回路基板を搭載し、
このメモリICにも付随データを記録するようにしてい
る。そして、このカセットがディジタルVTRに装着さ
れるとこのメモリICに書き込まれた付随データが読み
出されてディジタルVTRの運転・操作の補助が行われ
るようにしている。このメモリICを本願ではMIC
(Memory In Cassette)と呼び、そ
のデータ構造については後で詳述する。
【0069】(7) パックの構造及び種類 以上に説明したように、本実施例のディジタルVTRで
は、付随データを記録するエリアとして、テープ上のオ
ーディオエリアのAAUXエリア、ビデオエリアのVA
UXエリア、及びSUBCODEエリアのAUXデータ
記録エリアが使用され、また、この外にテープカセット
に搭載されたMICの記録エリアが使用される。そし
て、これらの各エリアは、いずれも5バイトの固定長を
もつパックを単位として構成される。
【0070】つぎに、これらのパックの構造及び種類に
ついて説明する。パックは図34に示される5バイトの
基本構造を持つ。この5バイトについて、最初のバイト
(PC0)がデータの内容を示すアイテムデータ(パッ
クヘッダーとも言う)とされる。そして、このアイテム
データに対応して後続する4バイト(PC1〜4)の書
式が定められ、この書式に従って任意のデータが設けら
れる。
【0071】このアイテムデータは上下4ビットずつに
分割され、上位4ビットは大アイテム、下位4ビットは
小アイテムと称される。そして上位4ビットの大アイテ
ムは例えば後続データの用途を示すデータとされ、この
大アイテムによってパックは図35の〔1〕の表に示さ
れるように、コントロール「0000」、タイトル「0
001」、チャプター「0010」、パート「001
1」、プログラム「0100」、音声補助データ(AA
UX)「0101」、画像補助データ(VAUX)「0
110」、カメラ「0111」、ライン「1000」、
ソフトモード「1111」の10種類のグループに展開
されている。
【0072】このように大アイテムによって展開された
パックの各グループは、それぞれが更に小アイテム(こ
れによって例えば後続データの具体的な内容が表され
る)によって16個のパックに展開され、結局、これら
のアイテムを用いて最大256種類のパックを定義する
ことができる。なお、図35の〔1〕の表における大ア
イテム「1001」〜「1110」は追加用に残された
未定義の部分を表している。従って、未だ定義されてい
ないアイテムデータのコードを使用して新たなアイテム
データ(ヘッダー)を定義することにより、将来任意に
新しいデータの記録を行うことができる。またヘッダー
を読むことによりパックに格納されているデータの内容
を把握できるので、パックを記録するテープ上の位置も
任意に設定できる。
【0073】次に、パックの具体例を図35の〔2〕及
び〔3〕、並びに図36〜図38を用いて説明する。図
35の〔2〕及び〔3〕、並びに図36の〔1〕〜
〔5〕に示される各パックは、そのアイテムデータの値
から分かるように図35の〔1〕の表におけるVAUX
のグループに所属するものであり、画像に関する付随デ
ータの記録に使用される。
【0074】これらのパックの記録内容について説明す
ると、図35の〔2〕に示されるVAUX SOURC
Eパックには、記録信号源のチャンネル番号、記録信号
が白黒信号であるか否かを示すフラグ(B/W)、カラ
ーフレーミングを表すコード(CFL)、CFLが有効
であるか否かを示すフラグ(EN)、記録信号源がカメ
ラ/ライン/ケーブル/チューナー/ソフトテープ等の
いずれであるかを示すコード(SOURCE COD
E)、テレビジョン信号の方式に関するデータ(50/
60、及びSTYPE)、UV放送/衛星放送等の識別
に関するデータ(TUNER CATEGORY)が記
録される。
【0075】同図の〔3〕に示されるVAUX SOU
RCE CONTROLパックには、SCMSデータ
(上位ビットが著作権の有無を表し、下位ビットがオリ
ジナルテープか否かを表す)、ISRデータ(直前に行
われた記録信号がアナログ信号源からのものか否か等を
表す)、CMPデータ(compressionの回数
を表す)、SSデータ(記録信号がスクランブルされて
いるものであるか否か等の情報を表す)、記録開始フレ
ームか否かを示すフラグ(REC ST)、記録される
信号が高域のHH信号成分を有するものであるか否かを
示すHHフラグ(「0」のときHH信号成分有り、
「1」のときHH信号成分無しを表す)、オリジナル記
録/アフレコ記録/インサート記録等の記録モードデー
タ(REC MODE)が記録されると共に、更に、ア
スペクト比等に関するデータ(BCSYS及びDIS
P)、奇偶フィールドのうちの一方のフィールドの信号
のみを2回反復して出力するか否かに関するフラグ(F
F)、フィールド1の期間にフィールド1の信号を出力
するかフィールド2の信号を出力するかに関するフラグ
(FS)、フレームの画像データが前のフレームの画像
データと異なっているか否かに関するフラグ(FC)、
インターレースであるか否かに関するフラグ(IL)、
記録画像が静止画であるか否かに関するフラグ(S
T)、記録画像がスチルカメラモードで記録されたもの
であるか否かを示すフラグ(SC)、及び記録内容のジ
ャンルが記録される。
【0076】また、図36の〔1〕に示されるVAUX
REC DATEパックには記録日に関するデータが
記録され、同図の〔2〕に示されるVAUX REC
TIMEパックには記録時間に関するデータが記録さ
れ、同図の〔3〕に示されるBINARY GROUP
のパックにはタイムコードのバイナリー群のデータが記
録される。同図の〔4〕に示されるCLOSED CA
PTIONパックにはテレビジョン信号の垂直帰線期間
に伝送されるクローズドキャプション情報が記録され
る。
【0077】同図の〔5〕のVAUX TRパックに
は、主に垂直ブランキング期間に伝送されてくるシステ
ムデータが格納される。この記録されるシステムデータ
の種類は、PC1の下位4ビットのDATA TYPE
の値に応じて、以下のように定義されている。 0000=Video ID data 0001=WSS data 0010=EDTV−2 ID in 22 line 0011=EDTV−2 ID in 285 lin
e 1111=No information その他=Reserved 即ち、このディジタルVTRでは、EDTV−2記録回
路600から入力された識別制御信号データは、このV
AUX TRパックに格納されて記録される。
【0078】また、図37の(1)のCASSETTE
IDパック、及び同図の(2)のTAPE LENG
THパックは、図35におけるCONTROLのグルー
プに属するパックであり、CASSETE IDパック
には、MICに記録されているデータがカセットのテー
プ上に記録されているデータと対応しているかどうかを
示すフラグME、メモリ(MIC)の種類、メモリのサ
イズに関する情報、及びテープ厚みの情報(PC4)が
記録される。
【0079】そして、TAPE LENGTHパックに
は、ビデオテープにおけるリーダーテープを除いた磁気
テープ本体の全長がトラック本数に換算された23ビッ
トのデータとして記録される。この場合のトラック本数
は、SPモード時のトラックピッチ(10ミクロン)で
計算する。図37の(3)に示されるTITLE EN
Dパックには、テープ上の最終録画位置の絶対トラック
番号が記録される。この最終録画位置は、テープ上にお
ける記録が行われた領域のうち最もテープエンドに近い
位置を意味し、この位置以降は未記録エリアとなる。
【0080】なお、テープ上の途中に無記録部分(ブラ
ンク)があるときはテープ上の各トラックに記録される
絶対トラック番号に不連続部分を生ずることになるが、
上記のパック内におけるフラグBFは、このパックに記
録された絶対トラック番号より前の位置にこのような不
連続な部分があるかどうかを示すフラグである。また、
フラグSLは、この最終記録位置における記録モードが
SPモード及びLPモードのうちいずれであるかを示す
フラグであり、フラグREは、テープ上に消去してはな
らない録画内容が存在するかどうかを示すフラグであ
る。
【0081】また、図38の(1)〜(3)に示される
パックは、そのアイテムから分かるように図35の
〔1〕の表におけるプログラムのグループに属するもの
であり、上記の(1)のPROGRAM STARTパ
ック及び(2)のPROGRAMENDパックには、テ
ープ上に記録された各プログラムの開始位置及び終了位
置が記録される。即ち、これらのパックの2番目〜4番
目のバイト(PC1〜PC3)には、それぞれ、プログ
ラム開始点及びプログラム終了点が23ビットの絶対ト
ラック番号によって格納される。
【0082】なお、PROGRAM STARTパック
のPC4におけるフラグTEXTは、このプログラムに
ついてのテキスト情報がMIC上に記録されているかど
うかを表すフラグである(0:テキスト情報あり,1:
テキスト情報なし)。但し、このパックがテープ上に記
録される場合は、このTEXTフラグは常に値「1」を
とる。また、TTフラグは、MICに記録されているテ
ープ記録開始位置データが実際にテープ上に記録されて
いるテープ記録開始位置データと対応しているかどうか
を示すフラグである。GENRE CATEGORY
は、記録内容のジャンル(例えば、「野球」、「映
画」、「旅行」、「ドラマ」等)を表すコードである。
【0083】また、PROGRAM ENDパック内に
格納されているRPフラグは、記録内容の消去の可否に
関するフラグであり、PDフラグは、タイマー録画等に
よってこのプログラムを録画した後に1度でも再生した
かどうかを示すフラグであり、TNTコードは、このプ
ログラムに関してMIC内に記録されているテキストイ
ベント(イベントについては後述する)の個数を表すコ
ードである。
【0084】また、同図の(3)のPROGRAM R
EC DATE TIMEパックには、テープ上に記録
された当該プログラムの記録年月日、時分、曜日等が記
録される。なお、このパック内のRMは、記録モードが
ビデオ、オーディオ等のいずれであるかを示すコードで
ある。
【0085】なお、パックの特殊例として、アイテムコ
ードがオール1のパックは、無情報のパック(No I
nformation パック)として定義されてい
る。以上の説明から分かるように、本実施例のディジタ
ルVTRでは、付随データの構造が上述のような各エリ
アに共通なパック構造となっているので、これらのデー
タを記録再生する場合のソフトウェアを共通にでき、処
理が簡単になる。また記録再生時のタイミングが一定に
なるために、時間調整のために余分にRAM等のメモリ
を設ける必要がなく、さらに新たな機種の開発などの場
合にも、そのソフトウェアの開発を容易に行うことがで
きる。
【0086】またパック構造にすることによって、例え
ば再生時にエラーが発生した場合にも、次のパックを容
易に取り出すことができる。このためエラーの伝播等に
よって大量のデータが破壊されてしまうようなことがな
い。なお、前述のMICにテキストデータを記憶する場
合には、記憶容量の小さいMICの記憶エリアの使用領
域を節約するために、パックの構造を例外的に1個のパ
ックの中に記録対象であるテキストデータが全部格納さ
れる可変長パックの構造としており、これによってMI
Cの記憶領域の消費量を節約している。
【0087】(8) 付随情報記録エリアの構造 次に、パックを用いて多種多様な付随データが記録され
るAAUXエリア、VAUXエリア、SUBCODEエ
リアのデータエリア、及びテープカセットに搭載された
MICの記録エリアの具体的構造について説明する。
【0088】 AAUXエリア AAUXエリアでは、図26の(2)に示される1SY
NCブロックのフォーマットにおいて、5バイトのAA
UXエリアで1個のパックが構成される。従って、AA
UXエリアは1トラックにつき9個のパックで構成され
る。本実施例のディジタルVTRでは1フレームのデー
タを10トラックで記録するので、1フレーム分のAA
UXエリアは図39のように表される。
【0089】この図において1つの区画が1個のパック
を表す。そして、区画に記入されている番号50〜55
は、その区画のパックのアイテムコードを16進数表示
したものであり、これらの6種類のパックをメインパッ
クと呼び、これらのメインパックが記録されるエリアを
AAUXメインエリアと言う。また、これ以外のエリア
はAAUXオプショナルエリアと言い、多種多様なパッ
クの中から任意のパックを選んで記録することができ
る。
【0090】 VAUXエリア VAUXエリアについては、1トラックにおけるVAU
Xエリアが図29に示されるように3個のSYNCブロ
ックα、β、γから構成され、そのパック個数は、図4
0に示されるように1SYNCブロックにつき15個、
1トラックで45個となる。なお、1SYNCブロック
におけるエラーコードC1の直前の2バイトのエリア
は、予備的な記録エリアとして使用する。
【0091】1フレーム分のVAUXエリアについて、
そのパック構成を示すと図41のようになる。この図に
おいて16進数表示のアイテムコード60〜64、及び
66が付されているパックはVAUXメインエリアを構
成するVAUXメインパックであり、図35の〔2〕及
び〔3〕、並びに図36の〔1〕〜〔3〕、及び〔5〕
に示したパックがこれに相当している。その外のパック
はVAUXオプショナルエリアを構成する。なお、本実
施例のEDTV−2信号或るいはNTSC信号の記録に
おいては、Closed Caption信号は記録さ
れないので、図41にはこのパックが記されていない。
【0092】 SUBCODEエリアのデータエリア SUBCODEエリアのデータエリアは、図31に示さ
れるように、SYNCブロック番号0〜11の各SYN
Cブロックの中に5バイトづつ書き込まれ、それぞれが
1パックを構成している。即ち、1トラックで12個の
パックが記録され、そのうちSYNCブロック番号3〜
5及び9〜11のパックがメインエリアを構成し、その
外のパックはオプショナルエリアを構成する。
【0093】このSUBCODEエリアにおける1フレ
ーム分のデータは、図42に示されるようなフォーマッ
トで反復的に記録される。この図において大文字のアル
ファベットはメインエリアのパックを表し、タイムコー
ド、記録年月日等の高速サーチに必要なデータが記録さ
れる。小文字のアルファベットはオプショナルエリアの
パックを表し、このエリアには任意のパックを選択して
任意のデータを記録することができる。
【0094】なお、以上に説明した各エリアにおけるメ
インエリアには、あらゆるテープについて共通的な基本
のデータ項目に関する付随的情報が格納されたパックが
記録されるという特徴がある。一方、オプショナルエリ
アには、ソフトテープメーカー或るいは、ユーザー等が
自由に任意の付随データを書き込むことができる。その
ような付随的情報としては、例えば、種々の文字情報、
文字放送信号データ、垂直ブランキング期間内の種々の
システムデータ或るいは有効走査期間内の任意のライン
のテレビジョン信号データ、コンピューターグラフィッ
クスのデータ等がある。
【0095】なお、メインエリアに位置するパック(例
えば、図41におけるアイテムコード「66」のパッ
ク)であっても、そこに格納すべきデータが何も無いと
きには、このアイテムコード「66」のパックに代え、
前述のNo Informationパックを記録する
ことができる。
【0096】 MICの記録エリア 図43に、MICの記録エリアのデータ構造を示す。こ
の記録エリアもメインエリアとオプショナルエリアに分
かれており、先頭の1バイトと未使用エリア(FFh)
を除いてすべてパック構造で記述される。前述のように
テキストデータだけは、可変長のパック構造で、それ以
外はVAUX、AAUX、SUBCODEの各エリアと
同じ5バイト固定長のパック構造で記録される。
【0097】MICメインエリアの先頭のアドレス0に
は、MICのデータ構造を規定するIDデータであるA
PM3ビットとBCID(Basic Cassett
eID)4ビットが記録される。ここで、APMの値
は、本実施例のディジタルVTRでは「000」をと
る。また、BCIDは、基本カセットIDであり、MI
C無しカセットでのID認識(テープ厚み、テープ種
類、テープグレード)用のIDボードと同じ内容であ
る。IDボードは、MIC読み取り端子を従来の8ミリ
VTRのレコグニションホールと同じ役目をさせるもの
で、これにより従来のようにカセットハーフに穴を空け
る必要がなくなる。
【0098】アドレス1以降に順に、前述の「カセット
ID」パック、「テープ長さ」パック、「タイトルエン
ド」パックの3個のパックが記録される。なお、先頭の
アドレス0からこのTITLE ENDパックまでの記
録エリアをメインエリアと呼び、このエリアにはどのカ
セットのMICにおいてもこれらの決まった内容に関す
るデータが記録される。また、このメインエリアに続く
記録エリアはオプショナルエリアと呼ばれ、任意個数の
イベントから構成される。即ち、メインエリアが、アド
レス0から15まで16バイトの固定エリアだったのに
対し、オプショナルエリアはアドレス16以降にある可
変エリアである。
【0099】オプショナルエリアは、文字どおりオプシ
ョンで、おもにTOC(Tableof Conten
ts)やテープ上のポイント(例、スチル再生を行うポ
イント)を示すタグ情報、それにプログラムに関するタ
イトル等のテキストデータ等がイベントを単位として記
録される。
【0100】ここで、イベントとは、通常、複数個のパ
ックから構成された1つのデータグループを意味し、そ
の先頭に位置するパックをイベントヘッダーと言う。こ
のイベントヘッダーとなるパックは、それぞれのイベン
トの内容に応じて予め特定のパックが決められている。
例えば、図35〜図38において説明したパックの中で
は、PROGRAM STARTパックがプログラムイ
ベントのイベントヘッダーとして定義されている。そし
て、この場合、1つのイベントの中に外の種類のイベン
トのイベントヘッダーとして定義されているパックを入
れることは禁じられている。即ち、1つのイベントヘッ
ダーから始まって次のイベントヘッダーが現れるまでで
1つのイベントが構成される。
【0101】次に、MICのオプショナルエリアに記録
されるイベントの具体例を図44を参照して説明する。
この図は、PROGRAM STARTパック、PRO
GRAM ENDパック、PROGRAM REC D
ATEパック、VAUX SOURCE CONTRO
Lパックから構成されたプログラムイベントの例を表現
したもので、これによってTOCにより表示すべきテー
プ上に記録された特定の1つのプログラムの情報が与え
られる。
【0102】即ち、ユーザーは、ディジタルVTRの動
作を停止させてテープを再生していない状態であって
も、ディジタルVTR内のモード処理マイコン(後述す
る)へ指令を出してこれらのMIC内のイベントデータ
を表示させることにより、テープ上に記録されている所
望のプログラムの記録年月日、及びHH信号を含む広帯
域の画像信号により記録されたプログラムであるか否か
等を知ることができる。なお、ディジタルVTRがテー
プ再生動作中である場合には、モード処理マイコンに指
令を出してテープ上のVAUXメインエリアから再生さ
れたVAUXSOURCE CONTROLパック内の
HHフラグの内容を表示させることにより、現在再生さ
れているプログラムがHH信号を含む広帯域の映像信号
による画像であるか否かを知ることもできる。
【0103】(9) アプリケーションIDシステム 以上、本実施例におけるディジタルVTRの記録フォー
マットについて説明したが、このフォーマットは、NT
SC信号用の画像圧縮記録方式ディジタルVTRに限ら
ずそれ以外の種々のディジタル信号記録再生装置として
容易に商品展開できるように基本設計されている。そし
て、前述のフォーマットの説明の中で現れたIDデータ
APT,AP1〜AP3,APMが、このような種々の
ディジタル信号記録装置への展開を可能ならしめる役割
を担うものであり、これらのIDデータを一括してアプ
リケーションIDと呼ぶ。
【0104】そこで、次に、このアプリケーションID
システムについて補足説明する。なお、上記のアプリケ
ーションIDは、ディジタルVTRの応用例を決めるI
Dではなく単に記録媒体のエリアのデータ構造を決定す
るだけのIDであり、APT及びAPMについては前述
のとおり以下の意味付けがなされている。 APT・・・トラック上のデータ構造を決める。 APM・・・MICのデータ構造を決める。
【0105】即ち、まず、APTの値により、このディ
ジタル信号記録再生装置におけるトラック上のデータ構
造が規定される。つまり、ITIエリア以降のトラック
が、APTの値に応じて図45のようにいくつかのエリ
アに分割され、それらのトラック上の位置、SYNCブ
ロック構成、エラーからデータを保護するためのECC
構成等のデータ構造が一義的に決まる。さらに各エリア
には、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプリ
ケーションIDが存在する。その意味付けは以下のよう
になる。 エリアnのアプリケーションID・・・エリアnのデー
タ構造を決める。
【0106】そして、テープ上のアプリケーションID
は、図46のような階層構造を持つ。すなわち、おおも
とのアプリケーションIDであるAPTによりトラック
上のエリアが規定され、その各エリアにさらにAP1〜
APnが規定される。エリアの数は、APTにより定義
される。図46では二階層で書いてあるが、必要ならさ
らにその下に階層を設けてもよい。このようにAPT,
AP1〜APnの値を指定することによって、このディ
ジタル信号記録再生装置の具体的信号処理の構成及び該
装置の用途が特定される。
【0107】なお、MIC内のアプリケーションIDで
あるAPMは一階層のみであり、その値は、そのディジ
タル信号記録再生装置によりそのAPTと同じ値が書き
込まれる。このアプリケーションIDシステムにより、
前述のディジタルVTRを、そのカセット、メカニズ
ム、サーボシステム、ITIエリアの生成検出回路等を
そのまま流用して、全く別の商品群、例えばデータスト
リーマーやマルチトラック・ディジタルオーディオテー
プレコーダーのようなものを作り上げることが可能であ
る。また1つのエリアが決まっても、その中味をさらに
そのエリアのアプリケーションIDで定義できるので、
あるアプリケーションIDの値の時はそこはビデオデー
タ、別の値の時はビデオ・オーディオデータ、またはコ
ンピューターデータというように非常に広範な商品展開
が可能である。
【0108】次に、アプリケーションIDの値が指定さ
れた場合の具体例について説明する。まず、APT=0
00の時の様子を図47に示す。この時トラック上にエ
リア1、エリア2、エリア3が規定される。そしてそれ
らのトラック上の位置、SYNCブロック構成、エラー
からデータを保護するためのECC構成、それに各エリ
アを保証するためのギャップや重ね書きを保証するため
のオーバイライトマージンが決まる。さらに各エリアに
は、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプリケ
ーションIDが存在する。その意味付けは以下のように
なる。
【0109】 AP1・・・エリア1のデータ構造を決める。 AP2・・・エリア2のデータ構造を決める。 AP3・・・エリア3のデータ構造を決める。 そしてこの各エリアのApplication ID
が、000の時を以下のように定義する。
【0110】 AP1=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのオーディオ、AAUXのデータ構造を採る AP2=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのオーディオ、AAUXのデータ構造を採る AP3=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのサブコード、IDのデータ構造を採る すなわち、画像圧縮記録方式民生用ディジタルVTRを
実現するときは、APT、AP1、AP2、AP3=0
00となる。このとき、当然、APMも000となる。
【0111】2─2. ディジタルVTR記録部の回路
構成 本実施例のディジタルVTRの記録部では、以上に説明
した記録フォーマットに従ってテープ及びMICへの記
録が行われるが、次に、このような記録を実行する該記
録部の具体的回路構成及びその動作について説明する。
かかる記録部の回路構成を図48に示す。
【0112】この図において、入力されたY,R−Y,
R−Yの各コンポーネント信号は、クランパー594及
びスライサー910を介してA/D変換器42へ供給さ
れると共に、Y信号は同期分離回路44へも供給され、
ここで分離された同期信号がクロック発生器45へ供給
される。クロック発生器45はA/D変換器42及びブ
ロッキング・シャフリング回路43のためのクロック信
号を生成すると共に、クランパー594において使用す
るクランプパルスも生成する。
【0113】なお、クランパー594は、AD変換のた
めの前処理としてのクランプ動作を実行するが、前述の
ようにライン285の識別制御信号をほかの画像信号と
同様に記録することは望ましくないので、クランパー内
において、この識別制御信号期間の信号レベルを無信号
レベルへ抑圧する動作も行う。クランパーの回路構成を
図49に示す。この図において、輝度信号用クランプ電
圧発生回路582は量子化レベル「16」に対応する直
流電圧を発生し、色差信号用クランプ電圧発生回路58
9は量子化レベル「128」に対応する直流電圧を発生
する。これにより、Y信号のペデスタルレベルは量子化
レベル「16」に対応する電位にクランプされ、色差信
号の中心レベルは量子化レベル「128」に対応する電
位にクランプされる(図19参照)。
【0114】また、EDTV−2記録回路から入力され
たライン285を表すスイッチング情報が走査期間パル
ス生成回路590へ供給され、該発生回路においてライ
ン285の走査期間に対応したパルスが生成される。こ
の走査期間パルスがスイッチ584、586、587へ
供給されることにより、これらのスイッチの可動端子
は、この走査期間のみ下側の固定端子に接続され、クラ
ンパーから出力されるY信号及び色差信号のレベルがラ
イン285の期間には上記の各クランプ電圧に固定され
る。
【0115】なお、図27のようにブロッキング処理を
行うと、図18における無画部と主画部との境界付近で
は、これらの両方の部分にまたがって1つのブロックが
形成されることになる。即ち、ライン51〜54、ライ
ン231〜234、ライン313〜316、ライン49
2〜495の各4個のラインのデータが1つのブロック
の中に含まれることになり、1つのブロックの中に主画
部の信号と無画部の信号とが混在する状態となる。この
ため、画像内容によっては、DCT変換してデータ圧縮
を行ったときに無画部の垂直解像度補強信号成分に悪影
響を生じ、ディジタルVTRから再生された画面の中央
付近に横線等の画像障害を発生する場合がある。
【0116】そこで、このような障害を避ける方法とし
て、上記の各ブロックに含まれる画像信号(即ち、ライ
ン53、54、231、232、316、493〜49
5の各画像信号)を0レベルに抑圧するようにしてもよ
い。具体的方法としては、例えば、EDTV−2記録回
路内のEDTV−2IDデコーダにおいて、前述のスイ
ッチング情報の外に更に上記の8個のラインを表す情報
も発生して、これらの情報を上記のクランパーへ供給す
ることにより、該8個のラインの走査期間においてもY
信号及び色差信号のレベルを前記の各クランプ電圧に固
定するようにすればよい。
【0117】なお、以上のようにクランパーにおいて走
査期間の信号レベルの抑圧を行う代わりに、図48にお
けるA/D変換回路42の出力側でDY,DR,DBの
各値を量子化値「16」及び「128」に切り換えるこ
とにより抑圧を行うようにしてもよい。
【0118】次に、図48におけるスライサー910に
ついて説明する。このスライサーは、次のA/D変換器
42においてAD変換される信号のレベル範囲を設定す
る機能を持つ。参考までに、スライサー内に設けられる
スライス回路の原理的構成を図50に示す。スライス回
路が輝度信号路及び各色差信号路にそれぞれ設置され
る。この回路によって、入力信号は、その最大ピーク電
圧が、高電位側クリップ電圧発生回路925から供給さ
れる直流電圧V2よりも高くなるとその値がV2に抑え
られ、また、その最小電圧が、低高電位側クリップ電圧
発生回路926から供給される直流電圧V1よりも低く
なるとその値がV1に抑えられる。
【0119】この信号スライス処理を、特に本発明に関
係する輝度信号路に設けたスライス回路について説明す
ると、図51は、従来のディジタルVTRにおける輝度
信号路でのスライス処理を示し、低電位側クリップ電圧
が丁度ペデスタルレベルに設定されている。これによっ
て、この図の〔1〕に示されるようなセットアップ低下
信号が入力されたときには、スライス回路の出力は、こ
の図の〔2〕に示されるようにセットアップ低下部分の
電位がペデスタルレベルに固定されてしまい、セットア
ップ低下部分の信号レベルを忠実にディジタルVTRに
記録することができない。
【0120】一方、図1は、本発明によるスライス処理
を示したものであり、低電位側クリップ電圧V1が、適
応型セットアップ低下信号の下限電位である−5IRE
以下に設定されている。これによって、スライス回路の
出力側には、適応型セットアップ低下信号が正確に現れ
る。そして、図19において説明したように、輝度信号
用AD変換器のAD変換特性は、ペデスタルレベルの0
IREが量子化値「16」に、白ピークの100IRE
が量子化値「235」に設定されているので、量子化値
「0」は、およそ−7IRE程度に対応し、適応型セッ
トアップ低下信号の下限電位である−5IREは、十分
AD変換することが可能である。以上のようにして本実
施例では、ディジタルVTRに適応型セットアップ低下
信号を記録することを可能にしている。
【0121】次に、図48に戻って説明を続けると、A
/D変換器42へ入力されたコンポーネント信号は、Y
信号は13.5MHz、色差信号は13.5/4MHz
のサンプリング周波数でA/D変換が行われる。そし
て、これらのA/D変換出力のうち有効走査期間のデー
タDY,DR,DBのみがブロッキング・シャフリング
回路43へ供給される。
【0122】このブロッキング・シャフリング回路43
において、前述のように有効データDY,DR,DB
は、水平方向8サンプル、垂直方向8ラインから構成さ
れるブロックへ変換され、さらにDYのブロック4個、
DRとDBのブロックを1個ずつ、計6個のブロックを
単位として画像データの圧縮効率を上げ、かつ再生時の
エラーを分散させるためのシャフリングを実行し、次
に、圧縮符号化部へ供給される。
【0123】圧縮符号化部は、入力された水平方向8サ
ンプル、垂直方向8ラインのブロックデータに対してD
CT(離散コサイン変換)を行う圧縮回路46、その結
果を所定のデータ量まで圧縮できたかを見積もる見積器
48、及びその判断結果を基に最終的に量子化ステップ
を決定し、可変長符号化を用いたデータ圧縮を行う量子
化器47とから構成される。量子化器47の出力は、フ
レーミング回路49において図29において説明したフ
ォーマットにフレーム化される。
【0124】図48におけるモード処理マイコン67
は、人間とのマンマシンインターフェースを取り持つマ
イコンで、テレビジョン信号の垂直同期の周波数に同期
して動作する。また、信号処理マイコン55は、よりマ
シンに近い側で動作するものであり、ドラムの回転数9
000rpm,150Hzに同期して動作する。
【0125】そして、VAUX,AAUX,SUBCO
DEの各エリアのパックデータは、基本的にモード処理
マイコンで生成される(図48において、前述のVAU
XTRパックに格納するための識別制御信号データ、及
びVAUX SOURCECONTROLパックに格納
するためのHHデコードフラグが、EDTV−2記録回
路からモード処理マイコン67へ入力される)と共に、
「タイトルエンド」パック等に含まれる絶対トラック番
号は信号処理マイコン55で生成され、後で所定の位置
に嵌め込む処理が実行される。SUBCODE内に格納
されるタイムコードデータも信号処理マイコン55で生
成される。
【0126】これらの結果は、マイコンとハードウエア
との間を取り持つインターフェースVAUX用IC5
6、SUBCODE用IC57及びAAUX用IC58
に与えられる。VAUX用IC56は、タイミングをは
かって合成器50でフレーミング回路49の出力と合成
する。また、SUBCODE用IC57は、AP3、S
UBCODEのIDであるSID、及びSUBCODE
のパックデータSDATAを生成する。
【0127】一方、入力オーディオ信号はA/D変換器
51によりディジタルオーディオ信号に変換される。な
お、ビデオ信号及びオーディオ信号のAD変換の際に
は、この図には示されていないが、サンプリング回路の
前段にそのサンプリング周波数に応じたLPFを設ける
ことが必要である。AD変換されたオーディオデータ
は、シャフリング回路52によりデータの分散処理を受
けた後、フレーミング回路53において図26において
説明したフォーマットにフレーム化される。この時AA
UX用IC58は、AAUXのパックデータを生成しタ
イミングを見計らって、合成回路54にてオーディオの
SYNCブロック内の所定の場所にそれらを詰め込む。
【0128】次にVAUXを例にパックデータの記録回
路を説明する。図2にその全体の流れを示す。まずモー
ド処理マイコン67でVAUXに格納すべきパックデー
タを生成する。それをP/S変換回路118にてシリア
ルデータに変換し、マイコン間の通信プロトコルに従っ
て信号処理マイコン55に送る。ここでS/P変換回路
119にてパラレルデータに戻し、スイッチ122を介
してバッファメモリ123に格納する。
【0129】送られたパックデータのうちその5バイト
毎の先頭のヘッダー部をパックヘッダー検出回路120
にて抜き出し、そのパックが絶対トラック番号を必要と
するパックかどうかを調べる。必要ならスイッチ122
を切り換えて絶対トラック番号生成回路121から23
ビットのデータを8ビット刻みで格納する。格納エリア
は、個々のパック構造において説明したようにすべて格
納すべきパックのPC1、PC2、PC3の固定位置で
ある。
【0130】ここで回路119は、マイコン内にあるシ
リアルI/Oであり、回路120、121、122はマ
イコンプログラムで構成され、回路123は、マイコン
内のRAMである。このようにパック構造の処理は、わ
ざわざハードで組まなくても、マイコンの処理時間で間
に合うためコスト的に有利なマイコンを使用する。こう
してバッファメモリ123に格納されたデータは、VA
UX用IC56のライト側タイミングコントローラ12
5からの指示により、順々に読みだされる。この時前半
の6パック分はメインエリア用、その後の390パック
分はオプショナルエリア用として、スイッチ124を切
り換える。
【0131】メインエリア用のFIFO126は30バ
イト、オプショナルエリアのFIFO127は1950
バイトの容量を持つ。VAUXは、図3の〔1〕に示さ
れるようにトラック内SYNC番号19、20、156
の所に格納される。またフレーム内トラック番号が、
1、3、5、7、9の時、+アジマスでSYNC番号1
9の前半にメインエリアが、フレーム内トラック番号
が、0、2、4、6、8の時、−アジマスでSYNC番
号156の後半にメインエリアがある。これを1ビデオ
フレームでまとめて描いたのが、図3の〔2〕である。
このようにタイミング信号nMAIN=「L」の時が、
メインエリアとなる。このような信号をリード側タイミ
ングコントローラ129にて生成し、スイッチ128を
切り換えその出力を合成回路50へ渡す。
【0132】ここで、nMAIN=「L」の時には、メ
インエリア用FIFO126のデータを繰り返し10回
(525/60)、若しくは12回(625/50)読
み取ることになる。nMAIN=「H」の時は、オプシ
ョナルエリア用FIFO127を読みだす。これは、1
ビデオフレームに一回だけ読む。図4にモード処理マイ
コン内のパックデータ生成部を主として示す。まず大き
く分けて回路は、マインエリア用とオプショナルエリア
用とに分かれる。回路131は、メインエリア用データ
収集生成回路である。デジタルバスやチューナーから図
のようなデータを受け取ると共に内部で139に示すよ
うなデータ群を生成する。これをメインパックのビット
バイト構造に組み立て、スイッチ132によりパックヘ
ッダーを付加し、スイッチ136を介してP/S変換回
路118に入力する。
【0133】オプショナルエリア用データ収集生成回路
133には、例えばチューナーからTELETEXTデ
ータや番組タイトル等が入力され、これらを格納したパ
ックデータが生成される。どのオプショナルエリアに記
録するかはVTRセットが個々に決定する。そのパック
ヘッダーを回路134により設定してスイッチ135に
より付加し、スイッチ136を介してP/S変換回路1
38に入力する。これらのタイミングは、タイミング調
整回路137により行う。ここでも前述のように回路1
18は、マイコン内にあるシリアルI/Oであり、回路
131〜137はマイコンプログラムで構成される。
【0134】また、図48における発生器59では、A
V(Audio/Video)の各ID部とプリSYN
C、ポストSYNCの生成を行う。ここでは、AP1、
AP2も生成し所定のID部にはめ込む。発生器59の
出力と、ADATA(AUDIO DATA)、VDA
TA(VIDEO DATA)、SID(SUBCOD
E ID)、SDATA(SUBCODE DATA)
は、第1のスイッチング回路SW1によりタイミングを
見て切り換えられる。
【0135】そして、第1のスイッチング回路SW1の
出力はパリティ生成回路60において、所定のパリティ
が付加され、乱数化回路61、24/25変換回路62
へ供給される。ここで、乱数化回路61はデータの直流
成分をなくすために入力データを乱数化する。また、2
4/25変換回路62は、データの24ビット毎に1ビ
ットを付加してパイロット信号成分を付与する処理、及
びディジタル記録に適したプリコード処理(パーシャル
レスポンスクラスIV)を行う。
【0136】こうして得られたデータは合成器63へ供
給され、ここでA/V SYNC,及びSUBCODE
SYNCの発生器64が生成したオーディオ、ビデオ
及びSUBCODEのSYNCパターンが合成される。
合成器63の出力は第2のスイッチング回路SW2へ供
給される。また、ITI発生器65が出力するITIデ
ータとアンブルパターン発生器66が出力するアンブル
パターンも、第2のスイッチング回路SW2へ供給され
る。
【0137】ITI発生器65には、モード処理マイコ
ン67からAPT,SP/LP,PFの各データが供給
される。ITI発生器65はこれらのデータをTIAの
所定の位置に嵌め込んで第2のスイッチング回路SW2
へ供給する。したがって、スイッチング回路SW2を所
定のタイミングで切り替えることにより、合成器63の
出力にアンブルパターン及びITIデータが付加され
る。第2のスイッチング回路SW2の出力は記録アンプ
(図示せず)により増幅され、磁気ヘッド(図示せず)
により磁気テープ(図示せず)に記録される。
【0138】モード処理マイコン67はディジタルVT
R全体のモード管理を行う。このマイコンに接続された
第3のスイッチング回路SW3は、VTR本体の外部ス
イッチで、記録動作及び再生動作等に限らずその外の様
々な動作を指示するスイッチ群であり、このなかにはS
P/LPの記録モード設定スイッチも含まれている。こ
のスイッチ群による設定結果はモード処理マイコン67
により検出され、マイコン間通信により信号処理マイコ
ン55、MICマイコン69及びメカ制御マイコン(図
示せず)へ与えられる。
【0139】次に、MICマイコンにおけるパックデー
タ生成について図5を参照して説明する。この図におい
て、モード処理マイコン67から入力されるシリアルデ
ータは、S/P変換回路9においてパラレルデータ化さ
れマイコン内部で処理される。図43に示されるメイン
エリアにおいてVTR側が書き換えるのは、アドレス0
のAPM、CASSETTE IDパック内のMEフラ
グ、及びTITLEENDパックである(なお、TAP
E LENGTHパック内のデータは、テープメーカー
によって書き込まれる)。この中で、REフラグとME
フラグはMICマイコン内部で生成されるが、そのほか
についてはモード処理マイコン67からデータを受け取
る。なお、絶対トラック番号とSLフラグ及びBFフラ
グは信号処理マイコンで生成され、モード処理マイコン
経由で受け取る。
【0140】こうして得られたデータは、MICの動作
に応じて組み立てられ、MIC68に書き込まれる。ス
イッチ12は、TITLE ENDパック書込み時その
パックヘッダーを供給するためのものであり、この時だ
け上側に切り換わっている。MICのオプショナルエリ
アには様々なイベントが記録される。例えば、ユーザー
がモード処理マイコンへ必要なデータを入力してプログ
ラムイベントに使用する種々のパックを作成してこれを
MICマイコンへ伝送し、これらをMICマイコンが必
要に応じて組み立ててプログラムイベントを作成し、M
ICへ伝送する。
【0141】MICマイコンで組み立てられたデータ
は、回路8でMIC通信プロトコルであるIICバスフ
ォーマットに変換されてからMICへ伝送される。図に
おける回路8,9以外はマイコンプログラムであるが、
実際には回路1,3のデータはマイコン内部のRAMに
蓄えられる。
【0142】以上の一連の記録動作は、モード処理マイ
コン67を中心に、メカ制御マイコンや信号処理マイコ
ン55と各パート担当のICとの連携動作で行われる。
なお、MICマイコン69はMIC処理用のマイコンで
ある。ここでMIC内のパックデータやAPM等を生成
し、MIC接点(図示せず)を介してMIC付きカセッ
ト(図示せず)内のMIC68へ与える。
【0143】本実施例の記録装置では、以上のようにし
てEDTV−2信号が記録媒体に記録されるが、次に、
このように記録された記録媒体からEDTV−2信号を
再生するための再生装置の実施例について説明する。
【0144】〔2〕再生装置 かかる再生装置の実施例の全体的構成を図6に示す。図
に示されるように、この実施例では、ディジタルVTR
再生部801とテレビ受像機900との間にEDTV−
2再生回路601が設けられ、ディジタルVTR再生部
801において記録媒体から再生処理して導出されたコ
ンポーネント信号Y,B−Y,R−Yが、EDTV−2
再生回路601のY入力端子、CB入力端子、CR入力
端子へそれぞれ入力される。また、この外に、VAUX
TRパックデータもEDTV−2再生回路に入力され
る。EDTV−2再生回路は、これらの入力信号に基づ
いてEDTV−2信号もしくはNTSC方式のコンポジ
ット信号を生成してテレビ受像機へ出力する。なお、デ
ィジタルVTR再生部で再生された音声信号は、直接テ
レビ受像機へ入力される。
【0145】以下に、ディジタルVTR再生部801及
びEDTV−2再生回路601について詳細に説明す
る。 1.ディジタルVTR再生部 本実施例におけるディジタルVTR再生部の詳細を、図
7及び図8を参照しながら説明する。図7において、磁
気ヘッド(図示せず)により磁気テープ(図示せず)か
ら再生された微弱信号は、ヘッドアンプ(図示せず)に
より増幅され、イコライザー回路71へ加えられる。イ
コライザー回路71は、記録時に磁気テープと磁気ヘッ
ドとの電磁変換特性を向上させるために行ったエンファ
シス処理(例えばパーシャルレスポンスクラスIV)の
逆処理を行うものである。
【0146】イコライザー回路71の出力からクロック
抽出回路72によりクロックCKを抜き出す。このクロ
ックCKをA/D変換器73へ供給し、イコライザー回
路71の出力をディジタル値化する。こうして得られた
1ビットデータをクロックCKを用いてFIFO74に
書き込む。このクロックCKは、回転ヘッドドラムのジ
ッター成分を含んだ時間的に不安定な信号である。しか
しA/D変換する前のデータ自身もジッター成分を含ん
でいるので、サンプリングすること自体には問題はな
い。ところが、これから画像データ等を抜き出す時に
は、時間的に安定したデータになっていないと取り出せ
ないので、FIFO74を用いて時間軸調整を行う。つ
まり書き込みは不安定なクロックで行うが、読み出しは
水晶発信子等を用いた自励発信器(図示せず)からの安
定したクロックSCKで行う。FIFO74の深さとし
ては、入力データの入力スピードよりも速く読み出さな
いような余裕のあるものにする。
【0147】FIFO74の各段の出力はSYNCパタ
ーン検出回路75に加えられる。ここには、第5のスイ
ッチング回路SW5により、各エリアのSYNCパター
ンが、タイミング回路79により切り替えられて与えら
れる。SYNCパターン検出回路75はフライホイール
構成になっており、一度SYNCパターンを検出する
と、それから所定のSYNCブロック長後に再び同じS
YNCパターンが来るかどうかを見る。それが例えば3
回以上正しければ真とみなすような構成にして、誤検出
を防いでいる。FIFO74の深さはこの数分は必要で
ある。
【0148】こうしてSYNCパターンが検出される
と、FIFO74の各段の出力からどの部分を抜き出せ
ば一つのSYNCブロックが取り出せるか、そのシフト
量が決定されるので、それを基に第4のスイッチング回
路SW4を閉じて、必要なビットをSYNCブロック確
定ラッチ77に取り込む。これにより、取り込んだSY
NC番号をSYNC番号抽出回路78において取り出
し、タイミング回路79へ供給する。この読み込んだS
YNC番号によりトラック上のどの位置をヘッドが走査
しているかがわかるので、それにより第5のスイッチン
グ回路SW5及び第6のスイッチング回路SW6を切り
替える。
【0149】第6のスイッチング回路SW6は、ヘッド
がITIエリアを走査している時下側に切り替わってお
り、減算器80によりITISYNCパターンを取り除
いて、ITIデコーダ81に加える。ITIエリアはコ
ーディングして記録してあるので、それをデコードする
ことにより、APT、SP/LP、PFの各データを取
り出せる。これらのデータは、モード処理マイコン82
へ与えられる。なお、このモード処理マイコン82に
は、SP/LPモード等の種々の指令を入力するための
スイッチ群である第7のスイッチング回路SW7が接続
されている。モード処理マイコン82はディジタルVT
R全体の動作モード等を決めるものであり、メカ制御マ
イコン85や図8における信号処理マイコン100と連
携を取って、セット全体のシステムコントロールを行
う。
【0150】モード処理マイコン82には、APM等を
管理するMICマイコン83が接続されている。MIC
付きカセット(図示せず)内のMIC84からの情報
は、MIC接点スイッチ(図示せず)を介してこのMI
Cマイコン83に与えられ、モード処理マイコン82と
役割分担しながら、MICの処理を行う。セットによっ
ては、このMICマイコン83を省略してモード処理マ
イコン82でMIC処理を行うように構成することもで
きる。
【0151】ヘッドがオーディオエリア、ビデオエリ
ア、或るいはSUBCODEエリアを走査している時に
は、第6のスイッチング回路SW6は上側に切り替わっ
ている。減算器86により各エリアのSYNCパターン
を抜き出した後、24/25逆変換回路87を通し、さ
らに逆乱数化回路88に加えて、元のデータ列に戻す。
こうして取り出したデータをエラー訂正回路89に加え
る。
【0152】エラー訂正回路89では、記録側で付加さ
れたパリティを用いて、エラーデータの検出、訂正を行
うが、どうしても取りきれなかったデータはERROR
フラグをつけて出力する。各データは第8のスイッチン
グ回路SW8により切り替えられて出力される。AV
ID,プリSYNC,ポストSYNC抽出回路90は、
A/Vエリア及びプリSYNCとポストSYNCに格納
されていたSYNC番号、トラック番号、それにプリS
YNCに格納されていたSP/LPの各信号を抜き出
す。これらはタイミング回路79に与えられ各種タイミ
ングの生成に使用される。なお、上記抽出回路90にお
いては、AP1、AP2も抜き出され、これはモード処
理マイコン82ヘ供給されてチェックが行われる。AP
1、AP2=000の時には通常通り動作するが、それ
以外の値の時は警告処理等のウォーニング動作を行う。
【0153】SP/LPについては、モード処理マイコ
ン82がITIから得られたものとの比較検討を行う。
ITIエリアには、その中のTIAエリアに3回SP/
LP情報が書かれており、そこだけで多数決等を取って
信頼性を高める。プリSYNCは、オーディオ、ビデオ
にそれぞれ2SYNCづつあり、計4箇所SP/LP情
報が書かれている。ここもそこだけで多数決等を取って
信頼性を高める。そして最終的に両者が一致しなかった
場合には、ITIエリアのものを優先して採用する。
【0154】第8のスイッチング回路SW8から出力さ
れたVDATAは、図8に示される第9のスイッチング
回路SW9によりビデオデータとビデオ付随データに切
り分けられる。そして、ビデオデータはエラーフラグと
共にデフレーミング回路94に与えられる。デフレーミ
ング回路94は記録側のフレーミングの逆変換をする所
で、その中に詰め込まれたデータの性質を把握してい
る。そして、あるデータに取りきれなかったエラーがあ
ったとき、それがそのほかのデータにどう影響を及ぼす
かを理解しているので、ここで伝播エラー処理を行う。
これによりERRORフラグは、新たに伝播エラーを含
んだVERRORフラグとなる。また、エラーを有する
データであっても画像再現上重要でないものは、その画
像データにある細工をして、エラーフラグを消してしま
う処理も、このデフレーミング回路94で行う。
【0155】ビデオデータは逆量子化回路95、逆圧縮
回路96を通して、圧縮前のデータに戻される。次にデ
シャフリング・デブロッキング回路97により、データ
をもとの画像空間配置に戻す。この実画像空間にデータ
を戻して初めて、VERRORフラグを基に画像の補修
が可能になる。つまり、例えば常に1フレーム前の画像
データをメモリに記憶させておき、エラーとなった画像
ブロックを前の画像データで代用してしまうような処理
が行われる。
【0156】さてデシャフリング以降は、DY,DR,
DBの3系統にデータを分けて扱う。そしてD/A変換
器101〜103によりY、R−Y、B−Yの各アナロ
グ成分に戻される。この時のクロックは、Yについては
13.5MHZ 、R−Y、B−Yについては3.375
MHZ である。
【0157】こうして得られた3つの信号成分は、Y/
C合成回路104において合成され、さらに合成器10
5において同期信号発生回路93からのコンポジット同
期信号と合成され、コンポジットビデオ信号として端子
106から出力される。なお、このディジタルVTR再
生部には、この図に示されるようにコンポーネント信号
出力端子も設けられており、このコンポーネント信号が
EDTV−2再生回路へ供給される。そして、このコン
ポーネント信号においては、同期信号発生回路93から
のコンポジット同期信号がY信号へ合成される(合成回
路595)。
【0158】また、これらのコンポーネント信号にはキ
ャラクター表示制御回路598からのキャラクター表示
用画像信号も合成される(合成回路599、540、5
41)。このキャラクター表示は、図7におけるモード
処理マイコン82からの入力データに応じて実行され、
例えば、モード処理マイコンに対してユーザーがTOC
表示の指令を出した場合のTOC表示とか、或るいは、
ディジタルVTRの再生動作中に、現在再生されている
画像がHH信号を含む広帯域の画像信号による再生画像
であるかどうかを知りたい場合に、広帯域画像信号であ
るか否かを表示させる(即ち、モード処理マイコンが、
現在VAUXメインエリアから再生されているVAUX
SOURCE CONTROLパック内のHHフラグ
の内容を識別して、その結果をキャラクター表示制御回
路598を介して画面上に表示する)とき等に使用され
る。なお、このキャラクター表示用画像信号は、端子1
06から出力されるコンポジット信号へも合成される
が、この図では省略している。
【0159】第8のスイッチング回路SW8から出力さ
れたADATAは、図8に示される第10のスイッチン
グ回路SW10によりオーディオデータとオーディオ付
随データに切り分けられる。そして、オーディオデータ
はERRORフラグと共にデフレーミング回路107に
与えられる。
【0160】デフレーミング回路107は、記録側のフ
レーミングの逆変換をする所で、その中に詰め込まれた
データの性質を把握している。そして、あるデータに取
りきれなかったエラーがあったとき、それがそのほかの
データにどう影響を及ぼすかを理解しているので、ここ
で伝播エラー処理を行う。例えば、16ビットサンプリ
ングの時、1つのデータは8ビット単位なので、1つの
ERRORフラグは、新たに伝播エラーを含んだAER
RORフラグとなる。
【0161】オーディオデータは、次のデシャフリング
回路108により元の時間軸上に戻される。この時、先
ほどのAERRORフラグを基にオーディオデータの補
修作業を行う。つまり、エラー直前の音で代用する前値
ホールド等の処理を行う。エラー期間があまりに長く、
補修が効かない場合には、ミューティング等の処置をし
て音そのものを止めてしまう。
【0162】このような処置をした後、D/A変換器1
09によりアナログ値に戻し、画像データとのリップシ
ンク等のタイミングを取りながら、アナログオーディオ
出力端子110から出力する。さて、第9のスイッチン
グ回路SW9及び第10のスイッチング回路SW10に
より切り分けられたVAUX、AAUXの各データは、
それぞれVAUX用IC98及びAAUX用IC111
においてエラーフラグも参考にしながら多数決処理等の
前処理を行う。
【0163】また、第8のスイッチング回路SW8から
出力されたSUBCODEエリアのIDデータSIDと
パックデータSDATAは、SUBCODE用IC11
2に与えられ、ここでもエラーフラグも参考にしながら
多数決処理等の前処理を行う。これらの前処理が行われ
たデータは、その後、信号処理マイコン100に与えら
れ、最終的な読み取り動作を行う。そして、前処理にお
いて取りきれなかったエラーは、それぞれVAUXE
R、SUBER、AAUXERとして信号処理マイコン
100に与えられる。
【0164】ここでSUBCODE用IC112はAP
3、及びAPTを抜き出し、これらを信号処理マイコン
100を介してモード処理マイコン82に渡してチェッ
クをする。モード処理マイコン82は、ITIからのA
PT、及びSUBCODEからのAPTにもとづいてA
PTの値を確定すると共に、この値が「000」でない
時は警告処理等の動作を行う。また、AP3=000の
時には通常通り動作するが、それ以外の値の時は警告処
理等のウォーニング動作を行う。
【0165】ここで、パックデータのエラー処理につい
て補足すると、各々のエリアにはメインエリアとオプシ
ョナルエリアがある。そして、メインエリアには同じデ
ータが10回書かれているので、そのうちいくつかがエ
ラーしていても、その他のデータで補足再現できるので
そこのERRORフラグはもはやエラーではなくなる。
ただしSUBCODE以外のオプショナルエリアについ
てはデータは1回書きなので、エラーはそのままVAU
XER、AAUXERとして残ることになる。
【0166】信号処理マイコン100は、さらに各デー
タのパックの前後関係などから類推して、伝播エラー処
理やデータの補修処理等を行う。こうして判断した結果
は、モード処理マイコン82に与えられ、セット全体の
挙動を決める材料にする。次にVAUXを例にVAUX
用IC98及び信号処理マイコン100におけるパック
データの再生回路を説明する。ここでは、前処理として
多数決処理ではなく、エラーの場合にはメモリに書き込
まないという単純な処理方式を用いた構成例について説
明する。図9にVAUX用IC98の回路例を示す。ま
ずスイッチング回路SW9からきたVAUXパックデー
タを、ライト側コントローラ142により図3のnMA
IN=「L」のタイミングで、スイッチ141を切り換
えることによりメインエリア用メモリ145及びオプシ
ョナルエリア用FIFO148に振り分ける。
【0167】メインエリアのパックデータは、パックヘ
ッダー検出回路143によりそのヘッダーを読み取って
スイッチ144を切り換える。そしてERRORでない
時だけデータをメインエリア用メモリに書き込む。この
メモリは、9ビット構成になっており、図で網点がかか
っている部分はエラーフラグの格納ビットである。メイ
ンエリア用メモリの初期設定としては、1ビデオフレー
ム毎にその内容をすべてオール1(=情報無し)にして
おく。そしてERRORだったらなにもせず、ERRO
Rでなければそのデータを書き込むと共にエラーフラグ
に0を書き込んでおく。メインエリアには1フレームに
つき同じパックが10回、もしくは12回書きされてい
るので1ビデオフレーム終了時点でエラーフラグに1が
立っているところが、最終的にエラーと認識される。
【0168】オプショナルエリアは、基本的に1回書き
なので、ERRORフラグをそのままデータと共にオプ
ショナルエリア用FIFO148に書き込む。これらを
リード側タイミングコントローラ149によって切り換
えられるスイッチ146、147を介して信号処理マイ
コン100へ送る。信号処理マイコン100では、送ら
れてきたパックデータとエラーフラグから解析を行う。
信号処理マイコン100における処理動作を図10を参
照して説明する。この図に於てパックヘッダー識別回路
150により、VAUX用IC98から送られてきたパ
ックデータ(VAUXDT)の振り分けを行い、メモリ
151に貯える。これは、メインエリア、オプショナル
エリアの区別は特にしない。
【0169】メインエリアのパックの場合には、VAU
X用IC98と同じく、VAUXERにエラーフラグ
「1」が立っている時には書き込み処理を行わない。こ
れにより少なくとも1ビデオフレーム前の値で補修がで
きる。メインエリアの内容は、1ビデオフレーム前の値
と非常に相関が強いと考えられるので、この処理で代用
してしまっても特に問題は生じない。
【0170】一方、オプショナルエリアのパックの場合
には、1ビデオフレーム前の値と全く相関がないと考え
られるので、そのパック単位でエラー伝播処理を行う。
この方法は、基本的には5バイト固定長のパックデータ
の中にエラーが有れば全データをFFhとする「情報無
しパック」に変更することにより行われるが、パック個
別対応も必要となる。例えば、Teletextデータ
が格納される「Teletext」パックの場合には、
そのパックがいくつも続く関係から、その間のパックヘ
ッダーにエラーがあっても容易にTeletxtパック
ヘッダーに置き換えが可能である。またデータ部にエラ
ーがあっても、パックヘッダーにエラーが無ければその
パックを「情報無しパック」に変更することはしない。
これは、そのTeletextデータの復元を、Tel
etextデコーダーのパリティチェックに委ねている
からで、エラーとわかってもデータはそのままにしてお
く。
【0171】即ち、本実施例のディジタルVTRにおい
ては、図8の再生回路では記載を省略しているが、テキ
ストデータ、Teletextデータ等のようにデータ
量が多く、かつ、1連のデータシーケンスとして特徴の
あるパックデータについては、それぞれ信号処理マイコ
ン100から専用のデータ処理回路へ受け渡して、より
高能率のエラー補正を実行すると共に、モード処理マイ
コン82に対する負荷の軽減を行うようにしている。
【0172】以上のような信号処理マイコン100にお
ける処理により整えられたデータには、すでにエラーフ
ラグは存在しない。これらをP/S変換回路152にて
シリアルデータに変換し、マイコン間の通信プロトコル
に従ってモード処理マイコン82に送る。ここでS/P
変換回路153にてパラレルデータに戻し、パックデー
タ分解解析を行う。
【0173】ここで回路150、155、及びスイッチ
154はマイコンのプログラムで構成されると共に、メ
モリ151はマイコン内部のメモリ、回路152、及び
153はマイコン内部のシリアルI/Oである。モード
処理マイコン82におけるパックデータの分解解析にお
いては、確定されたパックヘッダーに基づいてパックデ
ータの解析を行い、解析結果として得られる種々の制御
情報、表示情報等をそれぞれの制御回路、表示回路等へ
供給する。例えば、前述のように、TOC表示用データ
等を図8におけるキャラクター表示制御回路598へ供
給するが、この外に、図7に示されるようにVAUX
TRパックデータをインターフェース(図示せず)を介
してEDTV−2再生回路へ供給するようにしている。
【0174】2.EDTV−2再生回路 次に、以上に説明したディジタルVTR再生部からのコ
ンポーネント信号及びVAUX TRパックデータを入
力して所望のコンポジット信号を生成するEDTV−2
再生回路601について説明する。
【0175】かかる再生回路601の具体回路の1例を
図11に示す。この図において、ディジタルVTR再生
部のモード処理マイコンから供給されたVAUX TR
パックデータは、端子520からDATA TYPE識
別回路570へ入力され、ここで、該パックのPC1の
下位4ビットに格納されているDATA TYPEが調
べられる(なお、モード処理マイコンは、テープ上のV
AUX領域のメインエリアにVAUX TRパックが記
録されていない場合には、PC1〜PC4にすべて
「1」が格納されているNo Information
パックを上記端子520へ供給する)。
【0176】該識別回路570は、DATA TYPE
がEDTV−2データであることを表す「0010」或
るいは「0011」のときのみ、判別信号DSをEDT
V−2IDエンコーダ524、ラインデコーダスイッチ
回路530、及びVT/VH’信号変調装置531へ供
給してこれらの回路ブロックの動作をオン状態とする。
このとき、ラインデコーダスイッチ回路530では無画
部期間のみ制御信号を生成して、この制御信号をチャ
ンネル合成装置528及び色変調装置526へ出力し、
この無画部期間においてチャンネル合成装置528をオ
ン状態に、また、色変調装置をオフ状態に維持する。
【0177】これにより、無画部期間に色差信号記録チ
ャンネルを介して記録媒体に記録されていたVT/V
H’信号は、チャンネル合成装置において図21のチャ
ンネル分割装置で受けた変換処理とは逆の変換処理を施
され、更に、VT/VH’信号変調装置531において
Q軸の色副搬送波を変調した後、加算回路529におい
て色変調装置526からのクロマ信号と合成される。な
お、色変調装置526において色変調の際に使用する色
副搬送波は、同期分離回路525において分離したバー
スト信号を色変調装置内の色副搬送波再生回路(図示せ
ず)へ供給して得る。
【0178】また、ラインデコーダスイッチ回路530
は、第22ライン及び第285ラインの期間に対応した
ゲートパルスGをEDTV−2IDエンコーダ524へ
出力する。一方、該エンコーダ524は、DATA T
YPE識別回路から入力されたVAUX TRパックデ
ータに基づいてEDTV−2で定義された識別制御信号
を生成し、この識別制御信号を、上記ゲートパルスが入
力されたライン期間に加算回路527へ出力し、端子5
21から入力された再生輝度信号(なお、無画部期間に
は、この端子から再生された適応型セットアップ低下信
号が入力される)と合成する。
【0179】加算回路527から得られる輝度信号及び
識別制御信号と、加算回路529から得られるクロマ信
号及びVT/VH’信号は、更にY/C合成回路532
において合成されることによりEDTV−2信号が生成
され、端子533からテレビ受像機へ出力される。な
お、出力端子534及び535は、輝度信号及びクロマ
信号の分離された入力端子を備えたテレビ受像機へ出力
するための端子であり、このような受像機でレターボッ
クス画面表示を行う場合にも、無画部における障害が目
立たない。
【0180】なお、ディジタルVTR再生部において再
生された信号がNTSC方式のものであった場合には、
DATA TYPE識別回路570から判別信号DSが
出力されないためエンコーダ524、スイッチ回路53
0、及び変調装置531がオフ状態とされると共に、色
変調装置526は常にオン状態に維持され、更に、前記
のゲートパルスGも出力されないので、Y/C合成回路
532の出力側には、端子521へ入力された輝度信号
と色変調装置526から出力されるクロマ信号とを合成
したNTSC信号が得られる。
【0181】以上、本発明による記録装置、及び再生装
置の実施例について説明したが、勿論、これらの実施例
を組み合わせて記録再生装置を構成することも直ちにで
きる。かかる記録再生装置の実施例の具体的構成及び回
路動作は、上記記録装置及び再生装置の各実施例の回路
構成及び各回路動作に示されるとおりのものを採用出来
るので、それらの説明については省略する。
【0182】
【発明の効果】EDTV−2デコーダを備えていない受
像機へディジタルVTRからの再生信号を入力した場合
に、放送局からのEDTV−2信号を直接受像したとき
と同様に、無画部の垂直解像度補強信号が目立たない。
輝度信号と色信号とをそれぞれ専用の入力端子を用いて
分離して入力できる受像機においても、EDTV−2信
号に基づく画像をレターボックス画面で表示した場合
に、無画部の垂直解像度補強信号が目立たない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるスライス処理を説明す
る図である。
【図2】ディジタルVTRの記録回路におけるパックデ
ータの生成を説明する図である。
【図3】記録トラック上のメインエリアを説明する図で
ある。
【図4】モード処理マイコンにおけるパックデータの生
成を説明する図である。
【図5】MICマイコンにおけるパックデータの生成を
説明する図である。
【図6】再生装置の全体的構成を示す図である。
【図7】ディジタルVTR再生部の1部分の構成を示す
図である。
【図8】ディジタルVTR再生部の他の部分の構成を示
す図である。
【図9】VAUX用ICにおける再生パックデータの処
理を説明する図である。
【図10】信号処理マイコンにおける再生パックデータ
の処理を説明する図である。
【図11】EDTV−2再生回路の構成例を示す図であ
る。
【図12】EDTV−2信号における輝度信号、色信
号、及び水平解像度補強信号の分布を説明する図であ
る。
【図13】垂直解像度補強信号の分布を説明する図であ
る。
【図14】適応型セットアップ低下処理を説明する図で
ある。
【図15】適応型セットアップ低下処理を行う具体回路
例を示す図である。
【図16】適応型セットアップ低下処理回路に使用する
非線型回路の特性を示す図である。
【図17】識別制御信号のフォーマットを示す図であ
る。
【図18】1フレーム分のEDTV−2信号のフォーマ
ットを説明する図である。
【図20】記録装置の全体的構成を示す図である。
【図21】EDTV−2記録回路の回路構成例を示す図
である。
【図22】VT/VH’復調装置の回路構成例を示す図
である。
【図23】チャンネル分割装置の具体回路例を示す図で
ある。
【図24】ディジタルVTRの1トラックの記録フォー
マットを示す図である。
【図25】プリSYNNCブロック、及びポストSYN
Cブロックの構造を示す図である。
【図26】AUDIOのフレーミングフォーマット及び
1SYNCブロックの構造を説明する図である。
【図27】1フレーム分の画像データのブロッキングを
説明する図である。
【図28】1フレーム分のDCTブロックの生成を説明
する図である。
【図29】誤り訂正符号が付加されたVIDEOのフレ
ーミングフォーマットを示す図である。
【図30】VIDEOのバッファリングユニット、及び
1SYNCブロックの構成を示す図である。
【図31】1トラック分のSUBCODEエリアの構造
を説明する図である。
【図32】AUDIOエリア、及びVIDEOエリアに
おけるSYNCブロックのID部の構造を説明する図で
ある。
【図33】SUBCODEエリアにおけるSYNCブロ
ックのID部の構造を説明する図である。
【図34】パックの基本構造を示す図である。
【図35】大アイテムによるパックのグループの定義、
及びVAUX SOURCEパックとVAUX SOU
RCE CONTROLパックの詳細を示す図である。
【図36】VAUX REC DATEパック、VAU
X REC TIMEパック、VAUX REC TI
ME BINARY GROUPパック、CLOSED
CAPTIONパック、及びVAUX TRパックの詳
細を示す図である。
【図37】CASSETTE IDパック、TAPE
LENGTHパック、及びTITLE ENDパックの
詳細を示す図である。
【図38】PROGRAM STARTパック、PRO
GRAM ENDパック、及びPROGRAM REC
DATE TIMEパックの詳細を示す図である。
【図39】1フレーム分のAAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図40】1トラック分のVAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図41】1フレーム分のVAUX領域のパック構造を
説明する図である。
【図42】SUBCODEエリアのパックデータの多重
書きを説明する図である。
【図43】メモリインカセットのメモリーマップを説明
する図である。
【図44】プログラムイベントの例を示す図である。
【図45】APTによるトラックフォーマットの定義付
けを説明する図である。
【図46】アプリケーションIDの階層構造を説明する
図である。
【図47】アプリケーションIDが「000」の場合の
トラック上のフォーマットを説明する図である。
【図48】ディジタルVTRの記録回路を示す図であ
る。
【図49】クランパーの回路例を示す図である。
【図50】スライサーの原理的構成を示す図である。
【図51】従来のディジタルVTRにおけるスライス処
理を説明する図である。
【符号の説明】
600…EDTV−2記録回路、 502…VT/V
H’復調装置、503…3次元Y/C分離回路、 5
04…EDTV−2IDデコーダ、506,530…ラ
インデコーダスイッチ回路、507…HH’信号デコー
ダ、 510…チャンネル分割装置、524…EDT
V−2IDエンコーダ、 528…チャンネル合成装
置、531…VT/VH’信号変調装置、 570…
DATA TYPE識別回路 910…スライサー、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるスライス処理を説明す
る図である。
【図2】ディジタルVTRの記録回路におけるパックデ
ータの生成を説明する図である。
【図3】記録トラック上のメインエリアを説明する図で
ある。
【図4】モード処理マイコンにおけるパックデータの生
成を説明する図である。
【図5】MICマイコンにおけるパックデータの生成を
説明する図である。
【図6】再生装置の全体的構成を示す図である。
【図7】ディジタルVTR再生部の1部分の構成を示す
図である。
【図8】ディジタルVTR再生部の他の部分の構成を示
す図である。
【図9】VAUX用ICにおける再生パックデータの処
理を説明する図である。
【図10】信号処理マイコンにおける再生パックデータ
の処理を説明する図である。
【図11】EDTV−2再生回路の構成例を示す図であ
る。
【図12】EDTV−2信号における輝度信号、色信
号、及び水平解像度補強信号の分布を説明する図であ
る。
【図13】垂直解像度補強信号の分布を説明する図であ
る。
【図14】適応型セットアップ低下処理を説明する図で
ある。
【図15】適応型セットアップ低下処理を行う具体回路
例を示す図である。
【図16】適応型セットアップ低下処理回路に使用する
非線型回路の特性を示す図である。
【図17】識別制御信号のフォーマットを示す図であ
る。
【図18】1フレーム分のEDTV−2信号のフォーマ
ットを説明する図である。
【図19】輝度信号及び色差信号をAD変換する際の変
換特性を説明する図である。
【図20】記録装置の全体的構成を示す図である。
【図21】EDTV−2記録回路の回路構成例を示す図
である。
【図22】VT/VH’復調装置の回路構成例を示す図
である。
【図23】チャンネル分割装置の具体回路例を示す図で
ある。
【図24】ディジタルVTRの1トラックの記録フォー
マットを示す図である。
【図25】プリSYNNCブロック、及びポストSYN
Cブロックの構造を示す図である。
【図26】AUDIOのフレーミングフォーマット及び
1SYNCブロックの構造を説明する図である。
【図27】1フレーム分の画像データのブロッキングを
説明する図である。
【図28】1フレーム分のDCTブロックの生成を説明
する図である。
【図29】誤り訂正符号が付加されたVIDEOのフレ
ーミングフォーマットを示す図である。
【図30】VIDEOのバッファリングユニット、及び
1SYNCブロックの構成を示す図である。
【図31】1トラック分のSUBCODEエリアの構造
を説明する図である。
【図32】AUDIOエリア、及びVIDEOエリアに
おけるSYNCブロックのID部の構造を説明する図で
ある。
【図33】SUBCODEエリアにおけるSYNCブロ
ックのID部の構造を説明する図である。
【図34】パックの基本構造を示す図である。
【図35】大アイテムによるパックのグループの定義、
及びVAUX SOURCEパックとVAUX SOU
RCE CONTROLパックの詳細を示す図である。
【図36】VAUX REC DATEパック、VAU
X REC TIMEパック、VAUX REC TI
ME BINARY GROUPパック、CLOSED
CAPTIONパック、及びVAUX TRパックの詳
細を示す図である。
【図37】CASSETTE IDパック、TAPE
LENGTHパック、及びTITLE ENDパックの
詳細を示す図である。
【図38】PROGRAM STARTパック、PRO
GRAM ENDパック、及びPROGRAM REC
DATE TIMEパックの詳細を示す図である。
【図39】1フレーム分のAAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図40】1トラック分のVAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図41】1フレーム分のVAUX領域のパック構造を
説明する図である。
【図42】SUBCODEエリアのパックデータの多重
書きを説明する図である。
【図43】メモリインカセットのメモリーマップを説明
する図である。
【図44】プログラムイベントの例を示す図である。
【図45】APTによるトラックフォーマットの定義付
けを説明する図である。
【図46】アプリケーションIDの階層構造を説明する
図である。
【図47】アプリケーションIDが「000」の場合の
トラック上のフォーマットを説明する図である。
【図48】ディジタルVTRの記録回路を示す図であ
る。
【図49】クランパーの回路例を示す図である。
【図50】スライサーの原理的構成を示す図である。
【図51】従来のディジタルVTRにおけるスライス処
理を説明する図である。
【符号の説明】 600…EDTV−2記録回路、 502…VT/V
H’復調装置、503…3次元Y/C分離回路、 5
04…EDTV−2IDデコーダ、506,530…ラ
インデコーダスイッチ回路、507…HH’信号デコー
ダ、 510…チャンネル分割装置、524…EDT
V−2IDエンコーダ、 528…チャンネル合成装
置、531…VT/VH’信号変調装置、 570…
DATA TYPE識別回路 910…スライサー、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度信号と、色信号と、所定ラインの適
    応型セットアップ低下処理を施された信号に多重された
    垂直解像度補強信号とを有するテレビジョン信号を記録
    媒体に記録する記録装置において、(1)上記テレビジ
    ョン信号から輝度信号、色信号、垂直解像度補強信号、
    及び適応型セットアップ低下信号をそれぞれ分離する分
    離手段と、(2)該分離手段によって分離された輝度信
    号をAD変換する輝度信号AD変換手段を備え、かつ、
    該輝度信号AD変換手段の出力を記録のための信号形態
    に変換して記録媒体に記録する輝度信号処理回路と、
    (3)前記分離手段によって分離された色信号をAD変
    換する色信号AD変換手段を備え、かつ、該色信号AD
    変換手段の出力を記録のための信号形態に変換して記録
    媒体に記録する色信号処理回路と、(4)前記分離手段
    によって分離された垂直解像度補強信号を、前記色信号
    処理回路を介して記録媒体に記録する垂直解像度補強信
    号記録手段と、(5)前記分離手段によって分離された
    適応型セットアップ低下信号を前記輝度信号処理回路を
    介して記録媒体に記録する適応型セットアップ低下信号
    記録手段と、を備え、かつ、前記輝度信号処理回路は、
    更に、前記輝度信号AD変換手段においてAD変換され
    る輝度信号のレベル範囲を設定する設定手段を備え、該
    設定手段は、該レベル範囲の下限レベルを、輝度信号の
    ペデスタルレベルよりも低く設定することを特徴とする
    テレビジョン信号の記録装置。
  2. 【請求項2】 輝度信号と、色信号と、所定ラインの適
    応型セットアップ低下処理を施された信号に多重された
    垂直解像度補強信号とを有するテレビジョン信号が記録
    媒体からテレビジョン信号を再生するテレビジョン信号
    の再生装置において、(1)記録媒体を走査する再生手
    段と、(2)該再生手段の出力信号から適応型セットア
    ップ低下信号が多重された輝度信号を再生する輝度信号
    再生手段と、(3)該再生手段の出力信号から前記色信
    号を再生する色信号再生手段と、(4)該再生手段の出
    力信号から垂直解像度補強信号を再生する垂直解像度補
    強信号再生手段と、(5)該垂直解像度補強信号再生手
    段の出力と前記色信号再生手段の出力とを多重する多重
    手段と、(6)該多重手段の出力信号を外部へ出力する
    ための第1の出力信号端子と、(7)前記輝度信号再生
    手段の出力信号を外部へ出力するための第2の出力信号
    端子と、を備えていることを特徴とするテレビジョン信
    号の再生装置。
  3. 【請求項3】 輝度信号と、色信号と、所定ラインの適
    応型セットアップ低下処理を施された信号に多重された
    垂直解像度補強信号とを有するテレビジョン信号を、記
    録媒体を用いて記録再生する記録再生装置において、
    (1)上記テレビジョン信号から輝度信号、色信号、垂
    直解像度補強信号、及び適応型セットアップ低下信号を
    それぞれ分離する分離手段と、(2)該分離手段によっ
    て分離された輝度信号をAD変換する輝度信号AD変換
    手段を備え、かつ、該輝度信号AD変換手段の出力を記
    録のための信号形態へ変換して記録媒体に記録する輝度
    信号処理回路と、(3)前記分離手段によって分離され
    た色信号をAD変換する色信号AD変換手段を備え、か
    つ、該色信号AD変換手段の出力を記録のための信号形
    態へ変換して記録媒体に記録する色信号処理回路と、
    (4)前記分離手段によって分離された垂直解像度補強
    信号を、前記色信号処理回路を介して記録媒体に記録す
    る垂直解像度補強信号記録手段と、(5)前記分離手段
    によって分離された適応型セットアップ低下信号を前記
    輝度信号処理回路を介して記録媒体に記録する適応型セ
    ットアップ低下信号記録手段と、(6)記録媒体を走査
    する再生手段と、(7)該再生手段の出力信号から適応
    型セットアップ低下信号が多重された輝度信号を再生す
    る輝度信号再生手段と、(8)該再生手段の出力信号か
    ら前記色信号を再生する色信号再生手段と、(9)該再
    生手段の出力信号から垂直解像度補強信号を再生する垂
    直解像度補強信号再生手段と、(10)該垂直解像度補
    強信号再生手段の出力と前記色信号再生手段の出力とを
    多重する多重手段と、(11)該多重手段の出力信号を
    外部へ出力するための第1の出力信号端子と、(12)
    前記輝度信号再生手段の出力信号を外部へ出力するため
    の第2の出力信号端子と、を備え、かつ、前記輝度信号
    処理回路は、更に、前記輝度信号AD変換手段において
    AD変換される輝度信号のレベル範囲を設定する設定手
    段を備え、該設定手段は、該レベル範囲の下限レベル
    を、輝度信号のペデスタルレベルよりも低く設定するこ
    とを特徴とするテレビジョン信号の記録再生装置。
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