JPH08220769A - 走査型プロキシミティ露光方法及び装置 - Google Patents

走査型プロキシミティ露光方法及び装置

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JPH08220769A
JPH08220769A JP7025647A JP2564795A JPH08220769A JP H08220769 A JPH08220769 A JP H08220769A JP 7025647 A JP7025647 A JP 7025647A JP 2564795 A JP2564795 A JP 2564795A JP H08220769 A JPH08220769 A JP H08220769A
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JP
Japan
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mask
substrate
scanning
fluid
proximity
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JP7025647A
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English (en)
Inventor
Yoshiji Fujita
佳児 藤田
Hiroyuki Nagano
寛之 長野
Takashi Inoue
隆史 井上
Toru Nakagawa
亨 中川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型プロキシミティ露光方式において、マ
スクと基板間の干渉の恐れをなくし安定して所定のギャ
ップを実現する。 【構成】 照明光照射部とその外側に配置された複数の
流体の吹き出し口11を有する流体押圧部とを有する光
学ヘッド7と、走査位置によって各吹き出し口11から
吹き出す流体の圧力を変化させる電空レギュレータ12
とを備え、複数の吹き出し口11から流体を吹き出すと
ともに照明光を当てる走査位置によって各吹出し口11
の圧力を変化させる。また、走査位置に応じて、各吹き
出し口をオン・オフし、又は吹き出しヘッドを移動さ
せ、又は基板チャックを真空吸着して基板4側をたわま
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造や薄膜トラ
ンジスタ形(TFT形)液晶表示装置の製造等において
用いられる露光装置に関し、特にマスクと基板をわずか
な近接距離で対向させて露光を行なうプロキシミティ露
光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、TFT形液晶表示装置に見られる
ように、その露光装置に関しては、大きい基板に対応で
きること、高精度なものに対応できるように精度を上げ
ること、及び安価な装置にすることが要望されている。
露光装置において加工精度を上げるためには、露光方式
自体をプロキシミティ方式から、ミラープロジェクショ
ン方式か、逐次移動方式(ステッパ方式)などの投影露
光方式にすることが多い。これは、通常プロキシミティ
方式においては解像できる線幅が大きいことによる。
【0003】つまり、プロキシミティ露光方式の最小解
像線幅はフレネル回折で決まり、光源の波長をλ、マス
クと基板との間隔をgとすると、2λgとなる。これに
よると、例えば光源に水銀ランプを使用したとすると、
液晶表示装置で必要とされる3μmの解像線幅を得るに
は、マスクと基板の間隔を10μm程度にする必要があ
る。基板のうねりが10〜20μmあることを考える
と、マスクと基板とを全面にわたって10μm間隔に保
つことによって解像度を上げるのは不可能とされ、原理
的に解像度が期待できるミラープロジェクション方式や
ステッパ方式の露光装置が選ばれていた。
【0004】しかしながら、これらの投影露光方式を採
れば、複雑なレンズ系か超高精度な表面精度を持つミラ
ーが必要となり、装置の大型化が避けられず、装置が非
常に高価になるという不具合がある。
【0005】そこで、プロキシミティ露光装置を発展さ
せ、流体を利用してマスクや基板の弾性変形範囲内で局
所的にそれらの間隔を狭くして、狭くした部分のみ局所
的に光を当てながら走査する、走査型プロキシミティ露
光装置が提案されている。
【0006】この方式は、図11に示すように、架台8
0にY軸ガイド81を介して取付けられたY軸ステージ
82上に、X軸ガイド83を介してX軸ステージ84が
取付けられ、X軸ステージ84上にZ軸ステージ85が
モータ86とともに装着されている。Z軸ステージ85
には、水銀ランプ87から発し、反射鏡88で集光され
て光ファイバ89を通った光がレンズ群90により平行
光としてマスク91に照射させる光学ヘッド92が装着
されており、空圧源93から配管94で導かれた圧縮空
気をマスク91に向かって空気を吹き出すノズルが光学
ヘッド92の周囲に配設されている。
【0007】一方、マスク91は架台80に固定された
マスク架台95に設けられたマスクチャック96に支持
されており、基板97は架台80に対してX、Y、θ方
向に動くステージ98を介してZ方向に動くステージ9
9に取付けられた基板チャック100に支持されてい
る。
【0008】そして、基板97を基板チャック100に
装着した後、マスク架台95に対して、XY方向に可動
なアライメントスコープ101から、マスク91上のマ
ークと基板上のマークを覗き、XYθステージ98で位
置補正した後、光学ヘッド92をXY方向に走査させ
る。このとき、この光学ヘッド92のXY方向の動作と
連動して、ギャップセンサ102を搭載したステージ1
03が動き、マスク91と基板97の間のギャップ量を
斜入射したレーザ光の反射光を検出することにより常時
検出する。
【0009】コントローラ104はこのギャップ量をモ
ニタし、設定器105からの指令と比較演算して修正す
べきモータ駆動量をドライバ106に送り、ドライバ1
06は光学ヘッド92を搭載したZ軸ステージ用のモー
タ86を駆動する。設定したギャップ量よりも検出した
ギャップ量が少なければ、モータ86は光学ヘッド92
を上げる方向に動かし、逆に設定ギャップ量よりも検出
したギャップ量が多ければ光学ヘッド92を下げる様に
動かす。光学ヘッド92が上下することにより、光学ヘ
ッド92の周囲に設けられたノズルから吹き出す空気が
マスク91に及ぼす力が変化し、マスク91のたわみ量
がこの力によって変化することによりマスク91と基板
97の間のギャップ量を制御している。
【0010】このように走査型プロキシミティ露光装置
においては、流体により局所的にマスク91と基板97
のギャップを小さくしながら照明系を走査させること
で、複雑なレンズ系や超高精度な表面精度をもつミラー
が不要で、かつ小型で簡単な装置で高精度の露光を実現
している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この走
査型プロキシミティ露光装置には、以下のような問題を
かかえている。
【0012】第1に、マスク91と基板97とのギャッ
プを局所的に縮めるためにマスク91に加える力の作用
点と、その力を受けたときに変形して最もたわみが大き
くなる点とが、マスク91の中央部を除いて常に異なる
ことである。したがって、光を照射させる位置以外にギ
ャップ量が極小になる点が存在するが、その点でのギャ
ップ量が不明なため、その点でマスク91と基板97が
干渉する恐れがあり、また干渉を避けるために到達可能
なギャップ量が制限される可能性がある。さらにマスク
91の保持部に近いところではマスク91のたわみ角が
大きくなるために、光を照射している領域内でも許容で
きるギャップ範囲を越える部分が出てくる可能性があ
る。
【0013】マスク91に加える力の作用点と、その力
を受けたときに変形して最もたわみが大きくなる点と
が、中央部を除いて常に異なることは、3次元のモデル
を2次元的に単純化すると式でも導ける。例えば、図1
2のように、マスク91と基板97とを対向させ、基板
97の反対側からマスク91に光学ヘッド92から気体
を吹き付けたときのX方向(またはY方向)に関しての
荷重とたわみを考えると、図13のように両端固定はり
で、端からaの距離に集中荷重WがかかるスパンLのは
りのたわみを考えることと非常に良く似ている。図13
で、一方の固定端からの距離をx、縦弾性係数をE、断
面2次モーメントをIとして、たわみzを求めると、 0≦x≦a のとき z=Wx2 (L−a)2 {3aL−x(2a+L)}/6EIL3 a≦x≦L のとき z=Wa2 (L−x)2 {3xL−a(2x+L)}/6EIL3 である。このときの最大たわみを生じる点は、a≧L/
2とすると、0≦x≦aの範囲に存在して、 x=2aL/(2a+L) であり、最大のたわみは、 z=2Wa3 (L−a)2 /3EI(2a+L)2 となる。
【0014】一方、荷重点のたわみは、 z=Wa3 (L−a)3 /3EIL3 であり、最大たわみを生じる点と荷重点との距離bは、 b=a−2aL/(2a+L)=(2a−L)/(2a+L) だけ離れている。また、荷重点と最大たわみ点でのたわ
み量の差Δzは、 Δz=2Wa3 (L−a)2 /3EI(2a+L)2 −Wa2 (L−a)3 /3EIL3 ={Wa3 (L−A)2 (L+a)(2a−L)2 } /{3EIL3 (L+2a)3 } となり、2a=Lの場合を除いて、つまり丁度中央の点
を押圧する場合を除いて荷重点と最大たわみの点は離れ
ている。
【0015】また、第2の問題は、マスク91を弾性変
形させて局所的にマスク91と基板97とのギャップを
縮めるとき、マスク91のギャップ方向の剛性が中央に
行くほど小さく、周辺の支持部に近づくほど大きいこと
である。言い換えれば、マスク91を同じ量だけ弾性変
形させようとすると、中央では僅かな力ですみ、周辺部
になるほど大きな力が必要となることである。このた
め、例えば入力を弾性変形させるための力、出力をマス
ク91と基板97の間のギャップとした制御系を考える
と、マスク中央部と周辺部とでは応答性が異なってしま
うということである。
【0016】a≧L/2して、荷重点のたわみの式 z=Wa3 (L−a)3 /3EIL3 において、両辺をWで除することにより、一定圧力に対
するたわみ、即ち剛性の逆数を求めると、 z/W=a3 (L−a)3 /3EIL3 となり、これは明らかにaによって剛性が異なることを
表している。この式から、a=L/2の点で、一定圧力
に対するたわみが最も大きくなる、つまり最も剛性が低
くなることが分かる。
【0017】また、第3の問題は重力の問題である。マ
スク91と基板97を対向させて支持するためには、基
板97よりサイズの大きいマスク91を上に基板97を
下に配置し、それぞれ下から真空吸着のような支持を行
なうのが、搬送の信頼性、装置の安定性から考えて最も
望ましいが、そうするとマスク91が支持されるのは周
辺部だけであるため、支持されていない部分にはマスク
91自体の自重がかかり、中央部が重力方向にたわむこ
とになる。
【0018】例えば両端固定はりの場合、スパンLのは
りが重力に代表されるような単位長さに対してwの等分
布荷重を受ける場合、端からxの距離のたわみzは、 z=wx2 (L−x)2 /24EI となり、固定点から離れ、中央に近づくほど変位が増え
る。つまり、中央に近づくほどマスク91は基板97に
近づくことになる。
【0019】一方の基板97は平坦度の良いものに吸着
すれば自重によるたわみを考える必要がないため、マス
ク91と基板97のギャップ量は基板97のうねりを考
えなければ、マスク91がたわむ分だけ中央部が小さ
く、周辺の方が大きい。従って、局所的にマスク91と
基板97の距離を縮めるときに、このマスク91の自重
によるたわみを考慮して補償する必要がある。本来、こ
のような自重によるマスク91のたわみを無くすために
は、マスク91も基板97も共に重力方向に支持すれば
よいと考えられるが、搬送系に信頼性が無くなり、停電
や真空圧低下などの緊急時に、マスク91や基板97が
外れるようなことがあると落下し、マスク91や基板9
7に復元不可能な損傷を与えることになる。
【0020】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、マス
クを弾性変形させることによって局所的に狭いギャップ
量を得る走査型プロキシミティ露光方式において、制御
性が良く、マスクと基板間の干渉の恐れがなく、安定し
て所定のギャップを実現できる走査型プロキシミティ露
光方法及び装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明の走査型
プロキシミティ露光方法及び装置は、基板とマスクをわ
ずかな近接距離で対向させて支持し、基板と反対側から
流体で静圧を与えてマスクを弾性変形させ、局所的に基
板とマスクとの近接距離を短くしながら照明光を照射し
てマスク面を走査し、マスクに描かれたパターンを基板
上に塗布した感光剤に転写する走査型プロキシミティ露
光方式において、照明光の照射手段の周囲に設けた吹き
出し口から流体を吹き出すとともに照明光を当てる走査
位置によって吹き出し流体の圧力を変化させることを特
徴とし、また照明光取出し部とその外側に配置された流
体の吹き出し口を有する流体押圧部とを有する局所照明
部と、走査位置によって吹き出し口から吹き出す流体の
圧力を変化させる圧力可変器とを備えたことを特徴とす
る。
【0022】また、第2発明の走査型プロキシミティ露
光方法及び装置は、照明光の照射手段の周囲に同心円状
に設けた複数の吹き出し口から流体を吹き出すとともに
走査位置によって各吹き出し口のオン・オフを行なうこ
とを特徴とし、また照明光取出し部とその外側に配置さ
れた複数の同心円状の流体の吹き出し口を有する流体押
圧部とを有する局所照明部と、走査位置によって各吹き
出し口からの流体の吹き出しをオン・オフする手段とを
備えたことを特徴とする。
【0023】また、第3発明の走査型プロキシミティ露
光方法及び装置は、照明光の照射手段の周囲に設けた複
数の吹き出し口から流体を吹き出すとともに走査位置に
よって各吹き出し口を照明光の中心軸に対して垂直な方
向に動かすことを特徴とし、照明光取出し部とその外側
に配置された複数の流体の吹き出し口を有する流体押圧
部とを有する局所照明部と、走査位置によって流体押圧
部を照明光の中心軸に対して垂直な2方向に動かす手段
とを備えたことを特徴とする。
【0024】また、第4発明の走査型プロキシミティ露
光方法及び装置は、照明光の照射手段の周囲に設けた吹
き出し口から流体を吹き出すとともに走査位置によって
基板を支持している部材を真空吸着により撓ませること
により基板を撓ませることを特徴とし、照明光取出し部
とその外側に配置された複数の流体の吹き出し口を有す
る流体押圧部とを有する局所照明部と、走査位置によっ
て基板を支持している部材を真空吸着にて撓ませる手段
とを備えたことを特徴とする。
【0025】
【作用】本願の第1発明によれば、照明光の照射手段の
周囲に設けた吹き出し口から流体を吹き出すとともに照
明光を当てる走査位置によって吹き出し流体の圧力を変
化させることにより、マスクの中央部と周辺部とで剛性
が異なるために起こる、マスクを変形させる力とギャッ
プ変化量の間の応答性の違いを補正することができる。
また、マスクの自重により中央部でギャップ量が小さく
なる分をも補正することができる。この場合、走査位置
に対して加える圧力とたわみ量の関係を予め求めてお
き、常にたわみ量が一定になるように吹き出し流体の圧
力を変えればよい。
【0026】本願の第2発明によれば、同心円上に複数
の吹き出し口を設けて走査位置によって各吹き出し口か
ら吹き出しを行なうか行なわないかを選択することによ
り、マスクのたわみの最大点と流体によって力を加える
作用点の違いを補償できる。
【0027】例えば、図4に示すように、走査中心の左
右にそれぞれ3つの吹き出し口を設け、支持部に近い所
では片側3つと反対側の1つとから吹き出させ、中央部
に近付くにつれ片側の3つの吹き出し口を順次閉じて行
き、中央部で両側1つづつの吹き出しとする。中央部を
越えると今度は最初吹き出し口が1つであった方を順次
開いて行く。吹き出し口を増やすことはマスクにかかる
力を増すことであり、吹き出しにより受ける力の作用重
心点は吹き出し口の数により移動させることができ、た
わみの最大点と作用点を近付けることができる。なお、
この場合中央部では吹き出し口数が少ないため荷重が小
さく、周辺部では荷重が大きくなることから、中央部と
周辺部の剛性の差を補正できることにもなる。
【0028】本願の第3発明によれば、走査の中心に対
して垂直な2方向に吹き出しの中心を移動させることが
できる機構により、必要に応じて必要な方向に吹き出し
の中心を動かすことにより、マスクのたわみの最大点と
流体によって力を加える作用点の違いを補償できる。例
えば、図8に示すように、走査の中心がマスクの中心か
ら離れた方向に吹き出しの中心を移動させると、マスク
の中心から離れた方向に吹き出しの中心を移動させるこ
とにより、最大たわみの点が走査の中心側にずれ、最大
たわみの中心と走査中心の距離を減らすことができる。
【0029】本願の第4発明によれば、真空吸着により
基板を支持している部材を介して基板をたわませること
により、マスクの中央部と周辺部とで剛性が異なるため
に起こる、マスクを変形させる力とギャップ変化量の間
の応答性の違いを補正することができ、また自重により
マスク中央部でマスクと基板とのギャップ量が小さくな
る分を補正することができる。例えば、図10に示すよ
うに、走査するヘッド側はそのままで基板を支持してい
る部材を真空吸着によってたわませると、マスクと基板
とが最も近付く点はマスクのたわみ最大点とは一致せず
走査中心に近付く。また、基板を支持している部材のた
わみ量は、真空吸着の真空圧を変えることや支持部材の
剛性を変えることで調整することができるため、マスク
の自重によるたわみ分と中央部で剛性が下がる分も補償
することができる。
【0030】なお、以上の説明では1次元的な走査モデ
ルで説明したが、走査を2次元的に拡張しても同様に理
解できる。走査を2次元的に拡張すれば、例えば1次元
の走査モデルでは走査中心の左右にそれぞれ3つの吹き
出し口を設けた例に関しては、走査中心の回りに多数の
吹き出し口を設けることで、X方向にもY方向にも補償
が可能である。また、走査中心に垂直な方向に吹き出し
口を移動させる例でも、常にマスクの最大たわみ点の反
対側に荷重中心わ移動させることによってX方向にもY
方向にも補償が可能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の走査型プロキシミティ露光装
置の各実施例について、図を参照して説明する。
【0032】まず、第1実施例を図1を参照して説明す
る。図1において、ベース1に固定されたマスクベース
2の上にマスク3が真空吸着されており、このマスク3
とほぼ平行にわずかなギャップを保つようにして基板4
が基板ステージ5に装着されている。基板ベース5はベ
ース1に対して相対的な動きが可能なようになってお
り、この動きによってマスク3と基板4の位置関係を調
整する。一方ベース1に対してX方向およびY方向に可
動となるように走査アーム6が取付けられており、走査
アーム6の先端部にベースに対してZ方向に可動できる
ように光学ヘッド7が装着されている。この光学ヘッド
7は、水銀ランプ8の光を集光し、光ファイバ9を通し
てきた光をほぼ平行光としてマスクに照射させるための
レンズ群10を備えている。また、マスク3に空気を吹
き付けて局所的にマスク3と基板4の間のギャップを小
さくするために、光学ヘッド7の照射部分の回りに複数
の吹き出し口11が設けられ、空圧源12から任意に圧
力調整する電空レギュレータ13を介して空気が供給さ
れている。
【0033】次に、動作を説明する。まず、マスク3を
別途手段(図示せず)によりマスクベース2に装着した
後、基板4を別途手段(図示せず)により基板ステージ
5に装着する。次に、XY方向に走査する走査アーム6
に取付けられたアライメントスコープ14からマスク3
及び基板4上の所定位置に描いてあるアライメントマー
クを覗き、マスク3のアライメントマークに対して基板
4のアライメントマークが一致するように基板ステージ
5を動かし、アライメントスコープ14から再度マスク
3及び基板4上のアライメントマークを覗き、再び位置
ずれ量を検出する。この動作を位置ずれ量が予め設定し
ていたアライメントの許容範囲に収束するまで行い、収
束すれば次に走査アーム6をXY方向に走査して水銀ラ
ンプ8からの光を光学ヘッド7を通してマスク3に向か
って照射する。この光学ヘッド7の周囲から空気をマス
ク3に向かって吹き出させ、これによってマスク3と基
板4の間のギャップを局所的に小さくして走査を行な
う。この走査の動作において、光学ヘッド7は別途手段
(図示せず)によってマスク3と基板4とのギャップ量
を検出して、このギャップ量が所望のギャップ量よりも
多ければ光学ヘッド7を走査アーム6に対して下に移動
し、少なければ上に移動するような制御系が組まれてい
る。このZ方向の動作により、光学ヘッド7の周辺から
吹き出す空気がマスク3に与える力が変化し、マスク3
のたわみ量が変化してギャップ量を一定範囲内に保つこ
とができる。
【0034】さらに、本実施例では、空気の吹き出しに
関してその圧力を電空レギュレータ13にて変えること
ができるようにしている。この動作は、常にXYの走査
の位置を検出して、例えばX、Y方向にそれぞれa、b
の広がりを持つ矩形の周辺領域を設定してその内側を走
査するとし、原点をこの矩形領域の丁度左下にとるとし
て、吹き出し空気の圧力Prが R=(x/a−1/2)2 +(y/b−1/2)2 のRの値に従って、 0≦R<0.1 のとき Pr= P 0.1≦R<0.3 のとき Pr=2P 0.3≦R<0.5 のとき Pr=3P 0.5≦R のとき Pr=4P となるようにしている。ただし、Pはマスク3の中央部
で、固定部から最も離れた点での圧力とする。このよう
にして、Prを計算により求め、Prを電気信号として
アナログ量に変換して電空レギュレータ13に印加す
る。
【0035】ここで、上記Rは走査矩形領域の中心から
矩形領域の周辺までどの程度離れているかの一つの尺度
を表し、Prの式は中心部では加える力が低く、中心か
ら固定された周辺部へ近付くにつれて加える力が高くな
ることを表している。
【0036】このように走査の位置によって吹き出し口
11での吹き出し空気の圧力設定を変えながら走査させ
ると、光学ヘッド7のZ軸方向の変位を入力として、マ
スク3と基板4とのギャップ量を出力としたときの制御
特性が、厳密には走査領域全域で完全に一致するわけで
はないものの、実用的なレベルでかなり似たような特性
とすることができる。さらに条件分けに関して、マスク
3の自重により中央部でギャップ量が小さくなる分の補
償分をも含めて圧力を決定するようにすれば、重力の補
正も行なうことができる。
【0037】なお、ここではRによる条件分けという手
法を選択したが、R以外のパラメータに関して条件分け
しても良いし、もっと細かい条件わけを行なっても良い
のは言うまでもない。また、例えば荷重点のたわみを予
め解いておいて、それを補正する形で圧力設定してもよ
い。
【0038】本実施例によれば、以上のようにマスクの
中央部と周辺部とで剛性が異なるために起こる、マスク
を変形させる力とギャップ変化量の間の応答性の違いを
補正することができる。また、マスクの自重により中央
部でギャップ量が小さくなる分をも補正することができ
る。
【0039】次に、第2実施例について、図2〜図5を
参照して説明する。図2(a)において、ベース21に
固定されたマスクベース22の上にマスク23が真空吸
着されており、このマスク23とほぼ平行にわずかなギ
ャップを保つようにして基板24が基板ステージ25に
装着されている。基板ベース25はベース21に対して
相対的な動きが可能なようになっており、この動きによ
ってマスク23と基板24の位置関係を調整する。一方
ベース21に対してX方向およびY方向に可動となるよ
うに走査アーム26が取付けられており、走査アーム2
6の先端部にベースに対してZ方向に可動できるように
光学ヘッド27が装着されている。この光学ヘッド27
は、水銀ランプ28の光を集光し、光ファイバ29を通
してきた光をほぼ平行光としてマスクに照射させるため
のレンズ群30を備えている。また、マスク23に空気
を吹き付けて局所的にマスク23と基板24の間のギャ
ップを小さくするために、光学ヘッド27の照射部分の
回りに複数の吹き出し口31が設けられ、空圧源32か
ら空気が供給されている。光学ヘッド27の光を照射さ
せる部分は、図2(b)に示すように正六角形の形状を
しており、その周辺に丁度六角形の各辺に相当する部分
にそれぞれ3個の合計18個の吹き出し口31が設けら
れ、各吹き出し口31は図示していないがそれぞれ別々
にオン・オフできるように構成されている。
【0040】次に、動作を説明する。まず、マスク23
を別途手段(図示せず)によりマスクベース22に装着
した後、基板24を別途手段(図示せず)により基板ス
テージ25に装着する。次に、XY方向に走査する走査
アーム26に取付けられたアライメントスコープ34か
らマスク23及び基板24上の所定位置に描いてあるア
ライメントマークを覗き、マスク23のアライメントマ
ークに対して基板24のアライメントマークが一致する
ように基板ステージ25を動かし、アライメントスコー
プ34から再度マスク23及び基板24上のアライメン
トマークを覗き、再び位置ずれ量を検出する。この動作
を位置ずれ量が予め設定していたアライメントの許容範
囲に収束するまで行い、収束すれば次に走査アーム26
をXY方向に走査して水銀ランプ28からの光を光学ヘ
ッド27を通してマスク23に向かって照射する。この
光学ヘッド27の周囲から空気をマスク23に向かって
吹き出させ、これによってマスク23と基板24の間の
ギャップを局所的に小さくして走査を行なう。この走査
の動作において、光学ヘッド27は別途手段(図示せ
ず)によってマスク23と基板24とのギャップ量を検
出して、このギャップ量が所望のギャップ量よりも多け
れば光学ヘッド27を走査アーム26に対して下に移動
し、少なければ上に移動するような制御系が組まれてい
る。このZ方向の動作により、光学ヘッド27の周辺か
ら吹き出す空気がマスク23に与える力が変化し、マス
ク23のたわみ量が変化してギャップ量を一定範囲内に
保つことができる。
【0041】光学ヘッド27の周辺の合計18個の吹き
出し口31は、図2(b)に示すように、便宜上六角形
の各辺に対応する3個づつを1群として6つの群35〜
40に分けられ、走査位置に応じて各群の内何個の吹き
出し口31をオンするかが制御される。図3にその制御
状態を示す。図3の大きな長方形は走査させるマスク2
3の領域を表しており、実線で示したのは各領域の境界
であり、円内の数字はその領域内において、各群35〜
40における吹き出し口31を何個オンさせるかを示し
ている。
【0042】図3に示すように、中央部では各群1個づ
つの吹き出し口31をオンしているが、周辺部に近付く
につれて周辺部側の群におけるオンする吹き出し口31
の数を増やしている。これにより、図4に示すように、
周辺部ではマスク23に加える力の重心が照射部分より
もやや周辺部にずれ、したがってマスク23の最大たわ
みの部分が光の照射部分に中心部に近付くことになると
同時に、マスク23に加える総荷重を周辺部で多く、中
央部で少なくすることにより、中央部で剛性が低くなっ
て応答性が異なることに対しても対応することができ
る。
【0043】上記説明では、図3に示すように、各3個
づつの吹き出し口31から成る群35〜40を六角形の
各辺に対応させて6群、合計18個設けたが、各2個づ
つであっても最大たわみの点と照射点とを近づけかつ中
央部で剛性が低くなることに対する補償をすることがあ
る程度可能である。図5に吹き出し口31を2個づつ合
計12個設けた場合の図3と同様の図を示す。図5にお
いても、完全とは言えないものの、荷重点をずらせて最
大たわみ点と照射部分とを近づけかつ中央部の剛性低下
に対応することができる。図3、図5において、各境界
線は実験によって求めても良く、予め計算によって求め
ておいてもよい。また、もっと吹き出し口の数を増やし
ても良く、境界線の引き方、場所分けの数などは、上記
以外でも多数考えることができることは言うまでもな
い。
【0044】本実施例によれば、以上のように照射部分
の中心とマスク23のたわみ最大点の距離を短くするこ
とができ、またマスク23の中央部と周辺部とで剛性が
異なるために起こる、マスク23を変形させる力とギャ
ップ変化量の間の応答性の違いを補正することができ、
マスク23の自重により中央部でギャップ量が小さくな
る分をも補正することができる。
【0045】次に、第3実施例について、図6〜図8を
参照して説明する。図6において、ベース41に固定さ
れたマスクベース42の上にマスク43が真空吸着され
ており、このマスク43とほぼ平行にわずかなギャップ
を保つようにして基板44が基板ステージ45に装着さ
れている。基板ベース45はベース41に対して相対的
な動きが可能なようになっており、この動きによってマ
スク43と基板44の位置関係を調整する。一方ベース
41に対してX方向およびY方向に可動となるように走
査アーム46が取付けられており、走査アーム46の先
端部にベースに対してZ方向に可動できるように光学ヘ
ッド47が装着されている。この光学ヘッド47は、水
銀ランプ48の光を集光し、光ファイバ49を通してき
た光をほぼ平行光としてマスクに照射させるためのレン
ズ群50を備えている。また、マスク43に空気を吹き
付けて局所的にマスク43と基板44の間のギャップを
小さくするために、光学ヘッド47の照射部分の回りに
吹き出し口51が設けられ、空圧源52から空気が供給
されている。55は吹き出し口51を光学ヘッド47に
対してZ軸と垂直な2方向に相対移動させる機構を備え
た吹き出しヘッドである。
【0046】次に、動作を説明する。まず、マスク43
を別途手段(図示せず)によりマスクベース42に装着
した後、基板44を別途手段(図示せず)により基板ス
テージ45に装着する。次に、XY方向に走査する走査
アーム46に取付けられたアライメントスコープ54か
らマスク43及び基板44上の所定位置に描いてあるア
ライメントマークを覗き、マスク43のアライメントマ
ークに対して基板44のアライメントマークが一致する
ように基板ステージ45を動かし、アライメントスコー
プ54から再度マスク43及び基板44上のアライメン
トマークを覗き、再び位置ずれ量を検出する。この動作
を位置ずれ量が予め設定していたアライメントの許容範
囲に収束するまで行い、収束すれば次に走査アーム46
をXY方向に走査して水銀ランプ48からの光を光学ヘ
ッド47を通してマスク43に向かって照射する。この
光学ヘッド47の周囲から空気をマスク43に向かって
吹き出させ、これによってマスク43と基板44の間の
ギャップを局所的に小さくして走査を行なう。この走査
の動作において、光学ヘッド47は別途手段(図示せ
ず)によってマスク43と基板44とのギャップ量を検
出して、このギャップ量が所望のギャップ量よりも多け
れば光学ヘッド47を走査アーム46に対して下に移動
し、少なければ上に移動するような制御系が組まれてい
る。このZ方向の動作により、光学ヘッド47の周辺か
ら吹き出す空気がマスク43に与える力が変化し、マス
ク43のたわみ量が変化してギャップ量を一定範囲内に
保つことができる。
【0047】吹き出しヘッド55は、光学ヘッド47が
XY方向に走査されるとき、そのX及びYの値によっ
て、光学ヘッド47に対してわずかながら水平方向に動
けるようにしてあり、例えば図7に示すように、マスク
43の中心から離れる方向に中心からの距離に応じて動
かすことにより、図8に示すようにマスク43の最大た
わみの点が周辺部に移動し、その結果マスク43の最大
たわみの点と照射点との距離を短くすることができる。
図7は、一つの例として光学ヘッド47が矢印の起点に
来たとき吹き出しヘッド55の動く方向とその移動量を
矢印の向きと長さで表示したものである。吹き出しヘッ
ド55の動く方向とその移動量の決め方は、実験的に求
めても、計算によって求めてもよい。
【0048】本実施例によれば、以上のようにマスク4
3に照明光を当てる位置によって吹き出し口51の位置
を照射光の中心軸に対して垂直な2方向に動かすことに
よって、照明光の照射中心とマスク43のたわみ最大点
の距離を短くすることができる。
【0049】次に、第4実施例について、図9、図10
を参照して説明する。図9において、ベース61に固定
されたマスクベース62の上にマスク63が真空吸着さ
れており、このマスク63とほぼ平行にわずかなギャッ
プを保つようにして基板64が基板チャック75に装着
されている。基板チャック75は基板ステージ65に吸
着されて装着されている。基板ステージ65はベース6
1に対して相対的な動きが可能なようになっており、こ
の動きによってマスクと基板の位置関係を調整する。一
方ベース61に対してX方向およびY方向に可動となる
ように走査アーム66が取付けられており、走査アーム
66の先端部にベースに対してZ方向に可動できるよう
に光学ヘッド67が装着されている。この光学ヘッド6
7は、水銀ランプ68の光を集光し、光ファイバ69を
通してきた光をほぼ平行光としてマスクに照射させるた
めのレンズ群70を備えている。また、マスク63に空
気を吹き付けて局所的にマスク63と基板64の間のギ
ャップを小さくするために、光学ヘッド67の照射部分
の回りに吹き出し口71が設けられ、空圧源72から空
気が供給されている。
【0050】次に、動作を説明する。まず、マスク63
を別途手段(図示せず)によりマスクベース62に装着
した後、基板64を別途手段(図示せず)により基板チ
ャック75に装着する。この基板チャック75は基板ス
テージ65に真空吸着され、支持されている周辺部を残
して中央部がへこみ、これにより基板64も中央部がへ
こんだ形に変形する。これにより、マスク63が自重で
たわむ分と、力を受けてたわむ分の合計分を基板64側
でたわませることができ、ギャップが全体的に均一化さ
れる。次に、XY方向に走査する走査アーム66に取付
けられたアライメントスコープ74からマスク63及び
基板64上の所定位置に描いてあるアライメントマーク
を覗き、マスク63のアライメントマークに対して基板
64のアライメントマークが一致するように基板ステー
ジ65を動かし、アライメントスコープ74から再度マ
スク63及び基板64上のアライメントマークを覗き、
再び位置ずれ量を検出する。この動作を位置ずれ量が予
め設定していたアライメントの許容範囲に収束するまで
行い、収束すれば次に走査アーム66をXY方向に走査
して水銀ランプ68からの光を光学ヘッド67を通して
マスク63に向かって照射する。この光学ヘッド67の
周囲から空気をマスク63に向かって吹き出させ、これ
によってマスク63と基板64の間のギャップを局所的
に小さくして走査を行なう。この走査の動作において、
光学ヘッド67は別途手段(図示せず)によってマスク
63と基板64とのギャップ量を検出して、このギャッ
プ量が所望のギャップ量よりも多ければ光学ヘッド67
を走査アーム66に対して下に移動し、少なければ上に
移動するような制御系が組まれている。このZ方向の動
作により、光学ヘッド67の周辺から吹き出す空気がマ
スク63に与える力が変化し、マスク63のたわみ量が
変化してギャップ量を一定範囲内に保つことができる。
【0051】基板チャック75を基板ステージ65に吸
着させる真空圧をどの程度にすべきかは、基板64とマ
スク63のそれぞれのたわみを計算して全領域でできる
だけ均一なギャップが得られるようにしても良いし、ま
た実験によって求めても良い。また、基板ステージ65
と基板チャック75の形状も同様に予め計算で求めて
も、実験によって求めても良い。これにより、マスクの
中央部での剛性の低下を補償し、またマスク自重による
たわみをも補正できる。
【0052】本実施例によれば、以上のように露光中に
基板チャック75を基板ステージ65に対して真空吸着
によりたわませることにより、マスク中央部と周辺部と
で剛性が異なるために起こる、マスクを変形させる力と
ギャップ変化量の間の応答性の違いを補正することがで
き、自重によりマスクの中央部でマスクと基板のギャッ
プ量が小さくなる分を補正することができる。
【0053】
【発明の効果】本願の第1発明によれば、照明光の照射
手段の周囲に設けた吹き出し口から流体を吹き出すとと
もに照明光を当てる走査位置によって各吹き出し流体の
圧力を変化させることにより、マスクの中央部と周辺部
とで剛性が異なるために起こる、マスクを変形させる力
とギャップ変化量の間の応答性の違いを補正することが
できる。また、マスクの自重により中央部でギャップ量
が小さくなる分をも補正することができる。
【0054】本願の第2発明によれば、同心円上に複数
の吹き出し口を設けて走査位置によって各吹き出し口か
ら吹き出しを行なうか行なわないかを選択することによ
り、マスクのたわみの最大点と流体によって力を加える
作用点の違いを補償でき、また中央部で吹き出し口数を
少なくし、周辺部で多くすることにより中央部と周辺部
の剛性の差も補正できる。
【0055】本願の第3発明によれば、走査の中心に対
して垂直な2方向に吹き出しの中心を移動させることが
できる機構により、必要に応じて必要な方向に吹き出し
の中心を動かすことにより、マスクのたわみの最大点と
流体によって力を加える作用点の違いを補償できる。
【0056】本願の第4発明によれば、真空吸着により
基板を支持している部材を介して基板をたわませること
により、マスクの中央部と周辺部とで剛性が異なるため
に起こる、マスクを変形させる力とギャップの間の応答
性の違いを補正することができ、また自重によりマスク
中央部でマスクと基板とのギャップ量が小さくなる分を
補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型プロキシミティ露光装置の第1
実施例の概略構成を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の走査型プロキシミティ露光装置の第2
実施例の概略構成を示し、(a)は縦断正面図、(b)
は光学ヘッドの平面図である。
【図3】同実施例における吹き出し穴のオンオフ制御の
一例の説明図である。
【図4】同実施例の作用説明図である。
【図5】同実施例における吹き出し穴のオンオフ制御の
他の例の説明図である。
【図6】本発明の走査型プロキシミティ露光装置の第3
実施例の概略構成を示す縦断正面図である。
【図7】同実施例における吹き出しヘッドの移動制御の
説明図である。
【図8】同実施例の作用説明図である。
【図9】本発明の走査型プロキシミティ露光装置の第4
実施例の概略構成を示す縦断正面図である。
【図10】同実施例の作用説明図である。
【図11】従来例の走査型プロキシミティ露光装置の概
略構成を示す縦断正面図である。
【図12】同従来例の光学ヘッドの走査例を説明するた
めの斜視図である。
【図13】同従来例の問題点の説明図である。
【符号の説明】
3、23、43、63 マスク 4、24、44、64 基板 6、26、46、66 走査アーム 7、27、47、67 光学ヘッド 11、31、51、71 吹き出し口 13 電空レギュレータ 55 吹き出しヘッド 65 基板ステージ 75 基板チャック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 亨 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光方法において、照明
    光の照射手段の周囲に設けた吹き出し口から流体を吹き
    出すとともに照明光を当てる走査位置によって吹き出し
    流体の圧力を変化させることを特徴とする走査型プロキ
    シミティ露光方法。
  2. 【請求項2】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光方法において、照明
    光の照射手段の周囲に同心円状に設けた複数の吹き出し
    口から流体を吹き出すとともに走査位置によって各吹き
    出し口のオン・オフを行なうことを特徴とする走査型プ
    ロキシミティ露光方法。
  3. 【請求項3】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査する
    ことで、マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した
    感光剤に転写する走査型プロキシミティ露光方法におい
    て、照明光の照射手段の周囲に設けた複数の吹き出し口
    から流体を吹き出すとともに走査位置によって各吹き出
    し口を照明光の中心軸に対して垂直な方向に動かすこと
    を特徴とする走査型プロキシミティ露光方法。
  4. 【請求項4】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光方法において、照明
    光の照射手段の周囲に設けた吹き出し口から流体を吹き
    出すとともに走査位置によって基板を支持している部材
    を真空吸着により撓ませることにより基板を撓ませるこ
    とを特徴とする走査型プロキシミティ露光方法。
  5. 【請求項5】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光装置において、照明
    光取出し部とその外側に配置された流体の吹き出し口を
    有する流体押圧部とを有する局所照明部と、走査位置に
    よって吹き出し口から吹き出す流体の圧力を変化させる
    圧力可変器とを備えたことを特徴とする走査型プロキシ
    ミティ露光装置。
  6. 【請求項6】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光装置において、照明
    光取出し部とその外側に配置された複数の同心円状の流
    体の吹き出し口を有する流体押圧部とを有する局所照明
    部と、走査位置によって各吹き出し口からの流体の吹き
    出しをオン・オフする手段とを備えたことを特徴とする
    走査型プロキシミティ露光装置。
  7. 【請求項7】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光装置において、照明
    光取出し部とその外側に配置された複数の流体の吹き出
    し口を有する流体押圧部とを有する局所照明部と、走査
    位置によって流体押圧部を照明光の中心軸に対して垂直
    な2方向に動かす手段とを備えたことを特徴とする走査
    型プロキシミティ露光装置。
  8. 【請求項8】 基板とマスクをわずかな近接距離で対向
    させて支持し、基板と反対側から流体で静圧を与えてマ
    スクを弾性変形させ、局所的に基板とマスクとの近接距
    離を短くしながら照明光を照射してマスク面を走査し、
    マスクに描かれたパターンを基板上に塗布した感光剤に
    転写する走査型プロキシミティ露光装置において、照明
    光取出し部とその外側に配置された複数の流体の吹き出
    し口を有する流体押圧部とを有する局所照明部と、走査
    位置によって基板を支持している部材を真空吸着にて撓
    ませる手段とを備えたことを特徴とする走査型プロキシ
    ミティ露光装置。
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