JPH08218820A - Frp製バルブリフタ - Google Patents

Frp製バルブリフタ

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JPH08218820A
JPH08218820A JP2064395A JP2064395A JPH08218820A JP H08218820 A JPH08218820 A JP H08218820A JP 2064395 A JP2064395 A JP 2064395A JP 2064395 A JP2064395 A JP 2064395A JP H08218820 A JPH08218820 A JP H08218820A
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JP
Japan
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valve lifter
frp
shim
valve
pinhole
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JP2064395A
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English (en)
Inventor
Takeichiro Takehara
原 竹一郎 竹
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価であってしかもシム受け部の耐荷重能お
よび冠面オフセット押し耐荷重能の両方共が優れている
軽量なFRP製バルブリフタを提供する。 【構成】 冠面に突出部1cを有し、突出部1cと係合
する金属製シム1bをインサート成形したFRP製バル
ブリフタ1において、金属製シム1bが係合された突出
部1cに、金属製シム側からバルブリフタ内側に達する
直径0.3〜4.0mmのピンホール1eがバルブリフ
タ内側のバルブ軸端部と接するチップ部1fを除く部分
に位置しかつ突出部中心からの角度が等角度の同一円周
上に4〜8個設けられているFRP製バルブリフタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レシプロエンジンの動
弁機構に利用されるバルブリフタに関し、さらに詳しく
は、FRP(繊維強化樹脂)製であって軽量であると共
に実用上の耐荷重能にも優れた安価なFRP製バルブリ
フタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のFRP製バルブリフタとしては、
例えば、図10に示すような特開平5−288017号
公報に記載されたものがある。
【0003】このFRP製バルブリフタ11は、図10
(a)に示すFRP製バルブリフタ本体11aと図10
(b)に示す金属製シム11bとからなるものであっ
て、バルブリフタ本体11aの冠面11cには環状をな
すシム受け用接触壁面11dが同心円状に形成してある
と共に冠面11cの反対側にはバルブ軸端部と接するチ
ップ受部11eが設けてあり、また、金属製シム11b
の底面11fには前記シム受け用接触壁面11dに当接
する環状をなすシム側接触面11gが同心円状に形成し
てあって、バルブリフタ本体11aの冠面11cとシム
11bの底面11fとを嵌合して使用する構造とした直
動式バルブリフタである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のFRP製バルブリフタ11にあっては、FR
P製バルブリフタ本体11aの冠面11cおよび金属製
シム11bの底面11fにそれぞれ同心円状に環状の凹
凸部分を形成してシム受け用接触壁面11dおよびシム
側接触面11gを設ける構造となっていたため、このF
RP製バルブリフタ本体11aの冠面11cに係合する
金属製シム11bに対して高い加工精度が要求されるた
め、コストの上昇をもたらすなどの実用上の問題があっ
た。
【0005】そこで、安価な金属製シムをそなえたFR
P製バルブリフタとすべく種々研究を重ねた過程におい
て、寸法精度が粗く、加工費の安い鉄製シムをFRP製
バルブリフタ本体にインサート成形したFRP製バルブ
リフタを作製したが、このようなFRP製バルブリフタ
において、シム受け部の耐荷重能および冠面オフセット
押し耐荷重能を測定した結果、両方の耐荷重能がいずれ
も劣っていることがわかった。
【0006】そこで、安価な金属製シムをそなえたFR
P製バルブリフタであるうえに耐荷重能にも優れたFR
P製バルブリフタを得ることが課題となっていた。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上述した従来の課題にかん
がみてなされたもので、安価であってしかもシム受け部
の耐荷重能および冠面オフセット押し耐荷重能の両方共
が優れている軽量なFRP製バルブリフタを提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるFRP製
バルブリフタは、請求項1に記載しているように、冠面
に突出部を有し、突出部と係合する金属製シムをインサ
ート成形したFRP製バルブリフタにおいて、金属製シ
ムが係合された突出部に、金属製シム側からバルブリフ
タ内側に達する複数のピンホールが設けられている構成
としたことを特徴としている。
【0009】そして、本発明に係わるFRP製バルブリ
フタの実施態様においては、請求項2に記載しているよ
うに、突出部に設けられて金属製シム側からバルブリフ
タ内側に達する複数のピンホールは、バルブリフタ内側
のバルブ軸端部と接するチップ部を除く部分に位置し、
かつ突出部中心からの角度が等角度の同一円周上に設け
られている構成のものとすることが可能であり、請求項
3に記載しているように、ピンホールの直径は、0.3
〜4.0mmの範囲内であるものとすることが可能であ
り、請求項4に記載しているように、ピンホールの数
は、4〜8の範囲内であるものとすることが可能であ
り、請求項5に記載しているように、金属製シムが鉄製
シムであるものとすることが可能である。
【0010】
【発明の作用】図11は、レシプロエンジンの動弁機構
の一例を示す図であって、カムシャフトのカム12が矢
印X方向に回転すると、それに伴ってバルブリフタ11
のシム11bはバルブリフタ本体11aに対して下方に
作用すると共に、シムガイド11hにも負荷を与える。
すなわちこの場合、シムガイド11hには左から右への
横荷重が加わる。
【0011】しかしながら、一般的な射出成形によるF
RP製バルブリフタ11のシムガイド11hはこのよう
な横荷重に対して耐荷重能が小さく、実用上問題があ
る。
【0012】これに対し、本発明のFRP製バルブリフ
タでは、請求項1に記載しているように、冠面に突出部
を有し、突出部と係合する金属製シムをインサート成形
したものとしているので、カムの回転によって金属製シ
ムによる横荷重が発生したとしても、従来のシムガイド
の半円周部分のほかに、冠面に形成した突出部の半円周
部分でも横荷重を支えることとなるため、従来のシムガ
イドの半円周部分でのみ金属製シムからの横荷重を支え
る場合に比べて、耐荷重能が大きくなり、実用上問題が
ないものとなる。また、金属製シムのコストは、FRP
製バルブリフタ本体の樹脂成形と同時にインサート成形
で行うこととしているため、高い加工精度が要求されな
いものとなるので安価なものとなる。
【0013】さらに、本発明のFRP製バルブリフタは
金属製シムとFRP製バルブリフタ本体との複合材料構
造であるため、温度変化に対して熱膨張係数の差による
歪はFRP製バルブリフタ本体側に生じ易い。すなわ
ち、請求項5に記載しているように、金属製シムとして
鉄を用いた場合に、熱膨張係数は鉄が1.2×10−5
cm/cm、FRPは樹脂、繊維の種類、配合量、配向
等によって異なり、炭素繊維(CF)30重量%の場合
では、5.9〜0.2×10−5cm/cmと範囲が広
い。したがってこの場合、例えば、温度が100℃変化
すると、4.7×10−3cm/cmもの大きな歪を生
じてしまう。
【0014】そこで、単に金属製シム、例えば鉄製シム
をFRP製バルブリフタ本体にインサート成形しただけ
のFRP製バルブリフタでは、FRP製バルブリフタ本
体側の残留応力が原因で耐荷重能の低下が見られること
がありうるため、本発明で請求項1に記載しているよう
に、金属製シムに接するバルブリフタ冠面の突出部に、
金属製シム側からバルブリフタ内側に達する複数のピン
ホールを設けることにより、上記残留応力による歪が緩
和されるようにした。
【0015】本発明のFRP製バルブリフタにおいて、
ピンホールの位置および大きさについて種々の実験を行
った結果、所定の位置、個数、大きさにした場合に、耐
荷重能の測定結果から良好なる作用・効果があることが
認められた。
【0016】すなわち、バルブリフタは円形をなすた
め、ピンホールの位置は、請求項2に記載しているよう
に、バルブリフタ冠面の突出部中心からの角度が等角度
で、かつ同一円周上に設けられている場合に、最も良い
耐荷重能を示す結果となった。これは、バルブリフタが
円形であるため、残留応力が均等に緩和されることによ
るものと考えられる。また、ピンホールの位置がバルブ
リフタ冠面の一部分に偏って設けられている場合には、
やはり耐荷重能は劣っていた。
【0017】さらに、ピンホールの直径および個数につ
いては、請求項3に記載しているように、直径は0.3
〜4.0mmであり、請求項4に記載しているように、
個数は4〜8個であるようにした場合に良好なる作用・
効果が認められた。そして、ピンホールの個数が4〜8
個であっても直径が0.3mm未満と小さい場合には、
バルブリフタの残留応力の緩和は不十分となり、耐荷重
能が小さくなり、また、ピンホールの直径が4.0mm
超過と大き過ぎると、残留応力はなくなるがバルブリフ
タそのものの強度が低下するため好ましくない。
【0018】よって、本発明においては、インサート成
形する際に成形型にピンを設け、射出成形後にバルブリ
フタに上記のようなピンホールを有するバルブリフタと
することによって、複合材料の温度変化による歪が緩和
されて残留応力がなくなるものとなる。
【0019】本発明のFRP製バルブリフタを構成する
樹脂としては、ポリイミド(PI)、ポリエーテルスル
ホン(PES)等のいわゆるスーパーエンジニアリング
プラスチックと称されるものを用いることができる。ま
た、強化繊維には、炭素繊維(CF)やガラス繊維(G
F)等の汎用の繊維を使用することができ、樹脂に対す
る強化繊維の含有量は成形性および物性上から、30〜
50重量%の範囲で使用することが好ましい。
【0020】さらに、金属製シムは、鋼板をプレス加工
した後に浸炭焼入れし、研磨して用いるのが好ましい。
【0021】
【実施例】本発明を実施例および比較例により説明する
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0022】実施例1 この実施例1では、図1(a)(b)に示す構造のFR
P製バルブリフタ1を作製した。このFRP製バルブリ
フタ1は、FRP製バルブリフタ本体1aと金属製シム
1bとを一体化したものであり、バルブリフタ本体1a
の冠面に有する環状突出部1cに金属製シム1bに形成
したフランジ部1dが係合するものになっていると共
に、金属製シム1bが係合された突出部1cに、金属製
シム1b側からバルブリフタ内側に達するピンホール1
eが設けてあるものとなっている。
【0023】この場合、ピンホール1eは、バルブリフ
タ内側のバルブ軸端部と接するチップ部1fを除く部分
に位置し、かつ突出部中心からの角度が等角度(この実
施例では90°)の同一円周上(この実施例ではシムガ
イド径の半分;r/2の同一円周上)に設けてあるもの
となっている。
【0024】そこで、ポリイミド(PI)樹脂に炭素繊
維(CF)を30重量%配合し、図1に示すような金属
製(鉄製)シム1bをインサート成形した外径30m
m、シムガイド1hの径(r)27mm、冠面環状突出
部1cの径(g)23mmに接するバルブリフタ本体1
aの環状突出部1cのシム側からバルブリフタ内側に達
するピンホール1eを有するFRP製バルブリフタ1を
製造した。
【0025】このFRP製バルブリフタ1は、上記した
ように、冠面環状突出部1cの中心から角度90°で、
シム1bの半径rのr/2の半径を持つ同一円周上に、
直径が0.3mmのピンホール1eを4個配設したもの
となっている。
【0026】実施例2〜6 実施例1において、ピンホール1eの直径を0.4〜
4.0mmと変えた他は、この実施例1と同様にして、
実施例2〜6のFRP製バルブリフタを製造した。
【0027】比較例1 実施例1において、ピンホールを設けない他は、この実
施例1と同様にして、比較例1のFRP製バルブリフタ
を製造した。
【0028】比較例2,3 実施例1において、ピンホール1eの直径をそれぞれ
0.1mm,0.2mmとした他は、この実施例1と同
様にして、それぞれ比較例2および3のFRP製バルブ
リフタを製造した。
【0029】比較例4 実施例1において、ピンホール1eの直径を5.0mm
とした他は、この実施例1と同様にして、比較例4のF
RP製バルブリフタを製造した。
【0030】実施例7 実施例1において、鉄製シム1bの半径rの3r/5の
半径を持つ同一円周上に、合計4個のピンホール1eを
配置した他は、この実施例1と同様にして、実施例7の
FRP製バルブリフタを製造した。
【0031】実施例8〜12 実施例7において、ピンホール1eの直径を0.4〜
4.0mmと変えた他は、この実施例7と同様にして、
実施例8〜12のFRP製バルブリフタを製造した。
【0032】比較例5,6 実施例7において、ピンホール1eの直径をそれぞれ
0.1mm,0.2mmとした他は、この実施例7と同
様にして、それぞれ比較例5および6のFRP製バルブ
リフタを製造した。
【0033】比較例7 実施例7において、ピンホール1eの直径を5.0mm
とした他は、この実施例7と同様にして、比較例7のF
RP製バルブリフタを製造した。
【0034】実施例13 実施例1において、冠面環状突出部1cの中心から角度
45°で鉄製シム1bの半径rのr/2の半径を持つ同
一円周上に、直径が0.3mmのピンホール1eを8個
配設した他は、実施例1と同様にして、図2に示すよう
な実施例13のFRP製バルブリフタを製造した。
【0035】実施例13〜18 実施例13において、ピンホール1eの直径を0.4〜
4.0mmと変えた他は、この実施例13と同様にし
て、実施例13〜18のFRP製バルブリフタを製造し
た。
【0036】比較例8 実施例13において、ピンホールを設けない他は、この
実施例13と同様にして、比較例8のFRP製バルブリ
フタを製造した。
【0037】比較例9,10 実施例13において、ピンホール1eの直径をそれぞれ
0.1mm,0.2mmとした他は、この実施例13と
同様にして、それぞれ比較例9および10のFRP製バ
ルブリフタを製造した。
【0038】比較例11 実施例13において、ピンホール1eの直径を5.0m
mとした他は、この実施例13と同様にして、比較例1
1のFRP製バルブリフタを製造した。
【0039】実施例19 実施例13において、鉄製シム1bの半径rの3r/5
の半径を持つ同一円周上に、合計8個のピンホール1e
を配置した他は、この実施例13と同様にして、実施例
19のFRP製バルブリフタを製造した。
【0040】実施例20〜24 実施例19において、ピンホール1eの直径を0.4〜
4.0mmと変えた他は、この実施例19と同様にし
て、実施例20〜24のFRP製バルブリフタを製造し
た。
【0041】比較例12,13 実施例19において、ピンホール1eの直径をそれぞれ
0.1mm,0.2mmとした他は、この実施例19と
同様にして、それぞれ比較例12および13のFRP製
バルブリフタを製造した。
【0042】比較例14 実施例19において、ピンホール1eの直径を5.0m
mとした他は、この実施例19と同様にして、比較例1
4のFRP製バルブリフタを製造した。
【0043】<評価試験>この評価試験では、複合材料
からなるFRP製バルブリフタの温度変化による残留応
力を、シム受け部耐荷重能としてシム受け接触部押し試
験および冠面オフセット押し試験により評価した。
【0044】図3に示すようにバルブリフタ1を固定す
ると共に、鉄製シム1bの突出面にシム押し具3をW方
向に押し付ける方法で温度150℃の条件にてシム受け
接触部押し試験を行い、図4に示すような荷重−変位の
関係を求めながら、バルブリフタ1の破壊荷重を測定し
た。
【0045】また、図5に示すようにチップ部1fにバ
ルブ軸端部4を当接させた状態にして鉄製シム1bに対
してP方向にオフセット荷重を加える方法で温度150
℃の条件にて冠面オフセット押し試験を行い、同様に図
4に示すような荷重−変位の関係を求めながら、バルブ
リフタ1の破壊荷重を測定した。
【0046】実施例1〜12および比較例1〜7の測定
結果を表1に示し、シム受け接触部押し試験による耐荷
重能の測定結果を図6に示すと共に、冠面オフセット押
し試験による測定結果を図7に示す。
【0047】
【表1】
【0048】表1ならびに図6および図7に示すよう
に、ピンホール1eの直径が0.3mm未満と小さいか
または無い場合にはバルブリフタの強度が小さくなって
いることが認められた。また、ピンホールの直径が4.
0mm超過と大きい場合には強度が低下していることが
認められた。
【0049】実施例13〜24ならびに比較例1および
比較例8〜14の測定結果を表2に示し、シム受け接触
部押し試験による耐荷重能の測定結果を図8に示すと共
に、冠面オフセット押し試験による測定結果を図9に示
す。
【0050】
【表2】
【0051】表2ならびに図8および図9に示すよう
に、ピンホール1eの直径が0.3mm未満では、歪に
よりバルブリフタの強度が小さくなっていることが認め
られた。また、ピンホールの直径が4.0mm超過と大
きくなると、表1の結果と比べてもさらにバルブリフタ
の強度が急激に低下している。このような強度低下は、
バルブリフタの空間部分がより大きくなっているため生
じたものと思われる。
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、請求項1に記載しているように、冠面に突出部を
有し、突出部と係合する金属製シムをインサート成形し
たFRP製バルブリフタにおいて、金属製シムが係合さ
れた突出部に、金属製シム側からバルブリフタ内側に達
する部分に複数個のピンホールが設けられている構成と
したから、安価な金属製シムおよびFRP製バルブリフ
タ本体からなる複合材料構造のFRP製バルブリフタと
することが可能であり、シム受け部の耐荷重能および冠
面オフセット押し耐荷重能の両方共が優れていて、実用
上の耐荷重能に優れた特性をもつ軽量なFRP製バルブ
リフタを提供することができるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0053】そして、本発明によるFRP製バルブリフ
タは、金属製のバルブリフタに比較して軽量化が図られ
るため、燃費が向上し、さらに音振性にも優れたものと
なるという著大なる効果がもたらされる。
【0054】そして、請求項2に記載しているように、
突出部に設けられて金属製シム側からバルブリフタ内側
に達する複数のピンホールは、バルブリフタ内側のバル
ブ軸端部と接するチップ部を除く部分に位置し、かつ突
出部中心からの角度が等角度の同一円周上に設けられて
いるものとすることによって、シム受け部の耐荷重能お
よび冠面オフセット押し耐荷重能の両方共において、最
も良い耐荷重能を示すものとすることが可能であるとい
う効果がもたらされる。
【0055】また、請求項3に記載しているように、ピ
ンホールの直径は、0.3〜4.0mmの範囲内のもの
とし、請求項4に記載しているように、ピンホールの数
は4〜8個の範囲内のものとして、ピンホールによる空
間部分が小さすぎたり、反対に大きすぎたりしないもの
とすることによって、ピンホールによる空間部分が小さ
すぎる場合には残留応力の緩和が十分でなくなってバル
ブリフタの強度が低下するという不具合を解消すること
ができ、ピンホールによる空間部分が大きすぎる場合に
もバルブリフタの強度が低下するという不具合を解消す
ることができ、適度な大きさおよび個数のピンホールの
配置によってバルブリフタの耐荷重能を向上させること
が可能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0056】さらに、請求項5に記載しているように、
金属製シムが鉄製シムであるものとすることによって、
より一層の低コスト化が実現されることになるという効
果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜12のバルブリフタを示す
断面説明図(図1の(a))および底面説明図(図1の
(b))である。
【図2】本発明の実施例13〜24のバルブリフタを示
す断面説明図(図2の(a))および底面説明図(図2
の(b))である。
【図3】シム受け接触部押し試験の要領を示す説明図で
ある。
【図4】荷重試験の際の荷重−変位の関係を示す説明図
である。
【図5】冠面オフセット押し試験の要領を示す説明図で
ある。
【図6】実施例1〜12および比較例1〜7のシム受け
接触部押し試験の結果を示すグラフである。
【図7】実施例1〜12および比較例1〜7の冠面オフ
セット押し試験の結果を示すグラフである。
【図8】実施例13〜24ならびに比較例1および比較
例8〜14のシム受け接触部押し試験の結果を示すグラ
フである。
【図9】実施例13〜24ならびに比較例1および比較
例8〜14の冠面オフセット押し試験の結果を示すグラ
フである。
【図10】特開平5−288017号公報に記載された
従来のFRP製バルブリフタにおけるFRP製バルブリ
フタ本体(図10の(a))および金属製シム(図10
の(b))の断面説明図である。
【図11】動弁機構の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 FRP製バルブリフタ 1a FRP製バルブリフタ本体 1b 金属製シム 1c 突出部 1e ピンホール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冠面に突出部を有し、突出部と係合する
    金属製シムをインサート成形したFRP製バルブリフタ
    において、金属製シムが係合された突出部に、金属製シ
    ム側からバルブリフタ内側に達する複数のピンホールが
    設けられていることを特徴とするFRP製バルブリフ
    タ。
  2. 【請求項2】 突出部に設けられて金属製シム側からバ
    ルブリフタ内側に達する複数のピンホールは、バルブリ
    フタ内側のバルブ軸端部と接するチップ部を除く部分に
    位置し、かつ突出部中心からの角度が等角度の同一円周
    上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    FRP製バルブリフタ。
  3. 【請求項3】 ピンホールの直径は、0.3〜4.0m
    mの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に
    記載のFRP製バルブリフタ。
  4. 【請求項4】 ピンホールの数は、4〜8の範囲内であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    のFRP製バルブリフタ。
  5. 【請求項5】 金属製シムが鉄製シムであることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載のFRP製バ
    ルブリフタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10456907B2 (en) 2017-04-10 2019-10-29 Fanuc Corporation Robot arm and robot
US11926050B2 (en) 2018-07-25 2024-03-12 Fanuc Corporation Robot arm, manufacturing method therefor, and robot

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