JPH0821811B2 - 円錐ビームヘリカルアンテナ - Google Patents

円錐ビームヘリカルアンテナ

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JPH0821811B2
JPH0821811B2 JP63211768A JP21176888A JPH0821811B2 JP H0821811 B2 JPH0821811 B2 JP H0821811B2 JP 63211768 A JP63211768 A JP 63211768A JP 21176888 A JP21176888 A JP 21176888A JP H0821811 B2 JPH0821811 B2 JP H0821811B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、衛星通信用の移動局等に設けられる送受信
アンテナとして好適な円錐ビームヘリカルアンテナに関
するものである。
[従来の技術] 第24図は、従来の円錐ビームヘリカルアンテナを示す
正面図、第25図は背面図で、両図において、1は肉厚が
放射波長に比し十分に薄い誘電体より成る円筒状の支持
体、21乃至24はヘリカル素子で、支持体1の外周面にプ
リント配線又は蒸着等の手法によって付着せしめた金属
薄膜より成り、各ヘリカル素子の始端及び終端が円筒状
の支持体1の円周方向に等間隔を隔て、かつ各ヘリカル
素子のピッチ角が互いに等しくなるように設けてある。
91乃至94は給電点で、各ヘリカル素子の始端又は終端に
一致する。101乃至104は二次給電線、111及び112は90゜
ハイブリッド回路、121及び122は終端器、131及び132
一次給電線、14は180゜ハイブリッド回路、15は終端
器、16は入力端子である。
入力端子16を介して供給される高周波電流は、180゜
ハイブリッド回路14において互いに逆相の高周波電流に
分けられ、それぞれ一次給電線131及び132を介して90゜
ハイブリッド回路111及び112に各別に加えられ、各ハイ
ブリッド回路111及び112において互いに90゜位相の異な
る高周波電流に分けられ、ハイブリッド回路111の出力
高周波電流は二次給電線101及び102を介して給電点91
び92に各別に加えられ、ハイブリッド回路112の出力高
周波電流は二次給電線103及び104を介して給電点93及び
94に各別に加えられるが、給電点91乃至94に分配される
高周波電流の位相が順次90゜ずつ遅れ又は進むと共に、
各高周波電流の振幅が互いに等しくなるように、一次給
電線131及び132の長さを互いに等しく形成し、二次給電
線101乃至104の長さも亦互いに等しく形成してある。
そして円筒状の支持体1の直径を放射波長の0.02乃至
0.26の範囲内において適当に選ぶと共に、ヘリカル素子
21乃至24のピッチを放射波長の0.3乃至0.85の範囲内に
おいて適当に選び、これらの組み合わせを適当ならしめ
ることによって、放射特性を円錐ビームとなすことがで
きる。
第26図は、円筒状の支持体1の直径を放射波長の0.1
に、ヘリカル素子21乃至24の各ピッチを放射波長の0.67
にそれぞれ選ぶと共に、ヘリカル素子21乃至24の各巻き
数を1.5巻きとした場合の放射特性の一例を示す図で、
円筒状の支持体1の中心軸に対して60゜乃至70゜の放射
方向に円錐ビームを生じている。
[発明が解決しようとする課題] 衛星通信用の移動局に設けられる送受信アンテナとし
ては、構造が簡潔小型で、衛星を見る仰角がほぼ30゜乃
至ほぼ60゜の方向にのみ効率よく円偏波を放射し得る円
錐ビームアンテナであることが要求される。
然しながら、上記従来のヘリカルアンテナにおいて円
錐ビームを放射せしめるためには、4個のヘリカル素子
の各給電点に振幅が互いに等しく、位相が順次90゜ずつ
遅れ又は進む高周波電流を供給する必要があるから、給
電回路の構成が複雑大型となるを免れることが出来な
い。
給電回路の構成を簡潔ならしめるために、4個のヘリ
カル素子の長さを互いに異ならしめて給電位相を順次変
化せしめる、所謂セルフフェージング方式を用いること
も可能であるが、周波数帯域が狭くなる欠点を避けるこ
とが出来ない。
又、上記従来のヘリカルアンテナにおける放射指向特
性は、第26図に示すように衛星を見る仰角がほぼ60゜乃
至ほぼ70゜の方向に円錐ビームが放射されるから、周回
衛星を利用する衛星通信用の移動局における送受信アン
テナとしては好適であるが、今後実用化を予定されてい
る静止衛星を利用する衛星通信用の移動局における送受
信アンテナとしては不適である。
このように従来のヘリカルアンテナは、構造及び放射
指向特性の何れの点においても静止衛星を利用する衛星
通信用の移動局における送受信アンテナとして甚だ不適
である。
[課題を解決するための手段] 本発明ヘリカルアンテナは、ヘリカル素子の仮想円筒
を共有し、各始端位置及び各終端位置が前記ヘリカル素
子の仮想円筒における上部及び下部の各同一円周上にお
いてそれぞれ円周方向に180゜異なるように設けた2個
のヘリカル素子と、この2個のヘリカル素子の各始端相
互又は各終端相互の接続線のほぼ中心に設けた給電点と
を備えたことを特徴とするものである。
[作用] 給電点に供給された高周波電流は、ヘリカル素子の各
始端相互又は各終端相互の接続線の左右に分流し、互い
に同相の電流となって2個のヘリカル素子に流れ、ヘリ
カル素子の仮想円筒の中心軸から斜めの方向に円錐ビー
ム状の電磁波を放射する。
[実施例] 第1図は、本発明の一実施例を示す正面図、第2図は
背面図、第3図は断面図、第4図は平面図で、各図にお
いて、1は肉厚が放射波長に比し十分に薄い誘電体より
成る円筒状の支持体、21及び22はヘリカル素子で、円筒
状の支持体1の外周面又は内周面にプリント配線又は蒸
着等の手法によって付着せしめた銅箔等の金属薄膜を以
て形成するか、円筒状の支持体1の外周面又は内周面に
固着せしめた銅等の金属製の線又は条等を以て形成して
もよく、線又は条が、それ自体によって所要の形状を保
持し得る強度を有する場合には円筒状の支持体1を省い
ても本発明を実施することが出来、又、支持体1を円筒
を以て形成する代りに、誘電率の低い円柱状の誘電体を
以て形成してもよい。
ヘリカル素子21及び22を上記何れの態様を以て形成し
た場合においても、各ヘリカル素子の始端位置が円筒状
の支持体1(以下、ヘリカル素子の仮想円筒の意味を含
めて円筒状の支持体と称する)の同一円周上において円
周方向に180゜の間隔を隔てると共に、各ヘリカル素子
の終端位置が円筒状の支持体1の同一円周上において円
周方向に180゜の間隔を隔て、かつ各ヘリカル素子のピ
ッチ角が互いに等しくなるように設けてある。
3はヘリカル素子21及び22の各始端(又は各終端)間
に設けた接続線、4は金属板で、円筒状の支持体1の中
心軸と直交又はほぼ直交するように設けてある。5は誘
電体板で、接続線3と金属板4の間に介在して接続線3
と金属板4とを電気的に絶縁する。尚、接続線3、金属
板4及び誘電体板5を各別に形成する代りに、プリント
配線又は蒸着等の手法によって銅箔等の金属薄膜を誘電
体板5の表裏面に付着せしめることにより、誘電体板5
の表面に接続線3を、誘電体板5の裏面に金属板4を形
成せしめるようにしてもよい。
6は給電線で、例えば円筒状の支持体1の中心軸にほ
ぼ一致せしめて円筒状の支持体1内に挿入した同軸線よ
り成り、その内部導体61の端部を金属板4との間を絶縁
を保って金属板4の中心部を貫き、更に誘電体板5の中
心部を貫いて接続線3の中心における給電点7に接続
し、誘電体62を介して内部導体61の外周に設けてある外
部導体63を金属板4に接続してある。8は取り付け金具
で、金属板4と給電線6の外部導体63との間を機械的電
気的に接続する。
ヘリカルアンテナの指向特性は、一般にヘリカル素子
の一巻き分の指向特性と、あるピッチで並んだ等方性点
放射源の合成指向特性との積で表わされ、ヘリカル素子
の一巻き分の指向特性は、近似的にはループアンテナの
指向特性を以て置き換えることが出来る。
そこで本発明アンテナの放射原理を説明するために、
円筒状の支持体1の円周の長さを放射波長の2倍に選
び、ヘリカル素子の一巻き分を、放射波長の2倍の長さ
のループアンテナとして考え、給電線6を介して給電点
7に高周波電流を供給すると、第5図に示すように、給
電点7から接続線3の左半分31に流れた高周波電流は、
矢印を付した実線で示した電流の最大値としてヘリカル
素子21上に現われ、第6図に示すように、給電点7から
接続線3の右半分32に流れた高周波電流は矢印を付した
破線で示した電流の最大値としてヘリカル素子22上に現
われる。
第7図は、第5図及び第6図を重ねた図で、ヘリカル
素子21及び22上の各点A、B、C及びDにおける各矢印
を付した実線及び矢印を付した破線の大きさ及び向きが
等しく放射が可能であることを示している。
第5図乃至第7図は、ある瞬間における高周波電流の
流れの状態を示したものであるが、矢印を付した実線及
び矢印を付した破線を以て示した最大値電流が、何れか
の方向に時間と共に回転している場合、放射された電磁
波の偏波は円偏波となる。
ここでループアンテナの指向特性を検討すると、第7
図から明らかなように、各最大値電流はヘリカル素子の
中心軸方向においては何れも差動的に流れ、これらの電
流によって形成される電界は零である。
然しながらヘリカル素子の中心軸から離れるにしたが
ってA点(又はB点)から極めて遠方の観測点Pまでの
距離とC点(又はD点)から観測点Pまでの距離の間に
は差Δlを生じ、この距離の差に対応する位相差 をもってP点に電界を生ずる。
又、その指向特性は、 で与えられる最大放射方向を有する円錐ビームとなる。
尚、上式におけるλは自由空間波長である。
次に、ループの円周の長さと指向特性との関係を近似
計算に基づいて検討すると、第8図に示すようにループ
面をX座標軸及びY座標軸で定まる水平面に一致せし
め、ループ面に垂直方向にZ軸をとり、ループの円周の
長さ、即ち円筒状の支持体1の円周の長さを放射波長の
1.5倍、2.0倍及び2.3倍に選んだ場合の指向特性は第9
図乃至第11図に示すようになる。即ち放射波長の1.5倍
の場合には第9図示のように、水平方向において指向特
性が増加するが天頂方向においては指向特性の減衰が著
しく、放射波長の2.3倍の場合には第11図示のように、
天頂方向の指向特性が増加するが水平方向における指向
特性の減衰が大となり、したがって広角に亙って円偏波
放射を行なわしめるには一巻きループの円周の長さを放
射波長の1.5倍乃至2.3倍の間に選ぶことが望ましく、第
10図に示すように放射波長の2.0倍に選んだ場合に最も
広角に亙って円偏波の放射が行なわれることを確かめる
ことが出来た。
一巻きループアンテナの指向特性は、ループ面の上方
と下方でループ面に対称となるが、一巻きのループアン
テナを複数段設けた場合、即ち各ループ面を共通軸と直
交せしめ、各ループの中心を共通軸に一致せしめると共
に各ループ面を適宜間隔を隔てるようにして複数個の一
巻きループアンテナを設けた場合には、各ループの励振
電流の位相を変えることによって指向特性の対称性を非
対称性に変えることが出来る。
ヘリカルアンテナの場合には、ヘリカル素子に流れる
電流の位相とヘリカル素子の仮想円筒の円周の長さ及び
ヘリカル素子のピッチ角を変えることによって指向特性
を制御し得るが、一般にヘリカル素子に流れる電流の分
布は、ヘリカル素子の形状によって変化するため、指向
特性を正確に予測することは困難である。
よって一般にはヘリカル素子21及び22並びに金属板4
における電流分布を求め、これより指向特性を算出する
か、実験的に観測する必要がある。
本発明者等が行なった実験結果によれば、円錐ビーム
を得るためには、円筒状の支持体の円周の長さを大なら
しめた場合はヘリカル素子のピッチ角を小ならしめ、逆
に円筒状の支持体の円周の長さを小ならしめた場合はヘ
リカル素子のピッチ角を大ならしめる必要があり、ヘリ
カル素子のピッチ角をほぼ8゜乃至ほぼ30゜に選ぶこと
によって良好な円錐ビームを得ることが出来、特に静止
衛星を見る仰角がほぼ30゜乃至ほぼ60゜方向に良好な円
偏波を得るためには、ヘリカル素子のピッチ角をほぼ12
゜に選ぶことが最も望ましいことを確かめることが出来
た。
第12図及び第13図は、第1図乃至第4図について説明
した本発明ヘリカルアンテナの指向特性の一例を示す図
で、円筒状の支持体1の円周の長さを放射波長の1.9倍
に、ヘリカル素子21及び22の各ピッチ角を12.5゜に、各
巻き数を4巻きに、金属板4の直径を放射波長の0.6倍
にそれぞれ選んで円偏波の電波を受信して観測した指向
特性で、第12図はX−Z平面における指向特性を示し、
第13図はY−Z平面における指向特性を示すもので、両
図における実線は、主要円偏波を受信した場合の指向特
性、破線は交叉円偏波を受信した場合の指向特性であ
る。
尚、X、Y及びZ座標軸は、第3図に示すように、給
電点7を原点とし、円筒状の支持体1の中心軸方向にZ
軸を、紙面内においてZ軸と直角方向にY軸を、紙面の
上方垂直方向にX軸をとるものとする。
第14図及び第15図は、前記と同様に構成した本発明ア
ンテナによって、互いに直交する2つの電界成分、即ち
Z軸から角θ方向の電界成分EθとX軸から角φ方向の
電界成分Eφをそれぞれ受信した場合の指向特性を示す
もので、第14図はY−Z平面における指向特性、第15図
はX−Z平面における指向特性である。
第12図乃至第15図から明らかなように、本発明アンテ
ナは静止衛星を利用する衛星通信用の移動局におけるア
ンテナに必要な条件、即ち静止衛星を見る仰角がほぼ30
゜乃至ほぼ60゜における最大方向利得は4.4dB乃至6.5dB
で、静止衛星を見る仰角がほぼ10゜乃至ほぼ60゜の範囲
において軸比がほぼ3dB以下となり、円偏波となる条件
を十分に備えている。
以上は我国の赤道に対する緯度の関係を考慮して本発
明ヘリカルアンテナの指向特性を定めた場合につき説明
したが、我国とは異なる緯度に位置する地域において用
いる場合には、円筒状の支持体1の円周の長さ並びにヘ
リカル素子21及び22のピッチ角等を適当に変えることに
よって所要の指向特性を得ることが出来る。
第16図は、第1図乃至第4図に示した本発明ヘリカル
アンテナにおける円筒状の支持体1の円周の長さ、ヘリ
カル素子21及び22の各ピッチ角、ヘリカル素子21及び22
の各巻き数及び金属板4の直径等を前記と同様の値に選
んだ場合に、ヘリカル素子21(又は22)に流れる高周波
電流の振幅の分布を示す図で、横軸はヘリカル素子2
1(又は22)の巻き数で、横軸の原点はヘリカル素子21
(又は22)の始端に対応する。縦軸は電流I(mA)で、
図は給電線6を介して給電点7に1Vの高周波電圧を印加
した場合における電流分布を示すもので、図から明らか
なように、ヘリカル素子21(又は22)の巻き数が3巻き
を越える範囲においては電流は十分に減衰して進行波分
布となっている。
この電流分布が示すように、ヘリカル素子21(又は
22)の巻き数が2巻き程度においては高周波電流が十分
に減衰していないため定在波分布となり、その結果放射
特性が劣化すると共に、周波数帯域が狭いものとなる。
又、上記本発明ヘリカルアンテナにおいて円筒状の支
持体1の円周の長さ、ヘリカル素子21及び22のピッチ角
及び金属板4の直径等はこれを前記と同様に定め、ヘリ
カル素子21及び22の巻き数を増して、前記と同様給電点
7に1Vの高周波電圧を印加して電流分布を観測したとこ
ろ、ヘリカル素子21(又は22)の巻き数が7巻き以上の
範囲においては電流が既に十分減衰しているため周波数
帯域は広くなるが、その反面アンテナが大形化する欠点
を免れることが出来ない。
このような検討結果からヘリカル素子の巻き数は、3
巻き乃至7巻きとすることが望ましい。
以上は、第1図乃至第4図に示したように、円筒状の
支持体1の内部に給電線6を挿入し、ヘリカル素子21
び22の各上端部間に設けた接続線3の中心部に給電点7
を設けると共に、金属板4を円筒状の支持体1の上部内
において接続線3より適宜下方に設けてアンテナを構成
した場合について説明したが、第17図(一部断面を有す
る正面図)に示すように、給電点をヘリカル素子の各下
端部間に設けるようにしても本発明を実施することが出
来る。
第17図において、1は円筒状の支持体、21及び22はヘ
リカル素子で、これらは前実施例におけるものと同様の
構成である。3′は接続線で、ヘリカル素子21及び22
各下端間を接続する。4′は金属板で、誘電体板5′を
介して接続線3′の下方に、かつ円筒状の支持体1の中
心軸と直交又はほぼ直交するように設けてある。
接続線3′、金属板4′及び誘電体板5′は、これら
を各別に形成してもよく、プリント配線又は蒸着等の手
法によって銅箔等の金属薄膜を誘電体板5′の表裏面に
付着せしめることにより、誘電体板5′の表面に接続線
3′を、誘電体板5′の裏面に金属板4′を設けるよう
にしてもよいこと前実施例と同様である。
6は給電線で、例えば同軸線より成り、その内部導体
61の端部を金属板4′との間を絶縁を保って金属板4′
の中心部を貫き、更に誘電体板5′の中心部を貫いて接
続線3′の中心における給電点7′に接続し、給電線6
の外部導体63を金属板4′に接続すると共に、取り付け
金具8′によって金属板4′と給電線6の外部導体63
の機械的電気的接続を確保せしめること前実施例と同様
である。
この実施例における放射原理も前実施例と全く同様で
ある。
尚、第17図において、Z及びYは給電点7′を原点と
するZ座標軸及びY座標軸を示し、X座標軸は原点から
紙面の上方に垂直にとるものとする。
第18図乃至第23図は、第17図に示した実施例において
円筒状の支持体1の円周の長さを放射波長の1.9倍に、
ヘリカル素子21及び22のピッチ角を12.5゜に、ヘリカル
素子21及び22の巻き数を4巻きに選び、金属板4′の直
径を変えた場合における指向特性の変化を示す図で、各
図共に互いに直交する2つの電界成分、即ちZ軸から角
θ方向の電界成分EθとX軸から角φ方向の電界成分E
φをそれぞれ受信し、X軸からの角φが45゜の面におけ
る指向特性を示したもので、第18図乃至第23図は、金属
板4′の直径を放射波長の0.2倍、0.24倍、0.32倍、0.6
倍、0.8倍及び0.95倍にそれぞれ選んだ場合に対応す
る。
各図の指向特性を検討すると、金属板4′の直径が円
筒状の支持体1の直径にほぼ等しい点を境にして、金属
板4′の直径が大になると金属板4′は反射器として作
用し、第22図及び第23図に示すように指向特性を上向き
ならしめると共に給電線6への漏洩電流を阻止して指向
特性の乱れを防ぎ、逆に金属板4′の直径が小なる場合
には反射器としての機能は失われるが第18図ないし第21
図に示すように、金属板4′の直径に応じて円錐ビーム
の最大放射方向を変化せしめると共に給電線6への漏れ
電流を阻止して指向特性の乱れを抑えるから、所要の指
向特性及び給電線6に流れ込む電流の大きさに応じて金
属板4′の直径を調整することが望ましく、これは第1
図乃至第4図に示した実施例においても同様である。
又、何れの実施例においても金属板4又は4′を設け
る代りに、所謂シュペルトップのような電流阻止管を設
けるか、給電線の外形を適当ならしめることによって同
様の効果を得ることが出来る。
[発明の効果] 本発明ヘリカルアンテナは、ヘリカル素子が2個で足
り、このヘリカル素子に一点給電を行なうように形成し
てあるので、従来のようにハイブリッド回路及び終端器
等より成る給電回路を必要としないから構成が簡潔小型
で良好な円錐ビームを得ることが出来、部品数が少ない
ため信頼性が高く、ヘリカル素子における電流分布が進
行波となるため周波数帯域が広く、無調整で特性の一様
なアンテナの量産が可能であるからコストを低下せしめ
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す正面図、第2図は、
その背面図、第3図は、その断面図、第4図は、その平
面図、第5図乃至第7図は、本発明アンテナの作動説明
のための図、第8図乃至第11図は、本発明アンテナにお
けるヘリカル素子の仮想円筒の円周の長さと指向特性の
関係を説明するための図、第12図乃至第15図は、本発明
アンテナの指向特性の一例を示す図、第16図は、本発明
アンテナのヘリカル素子に流れる高周波電流の分布の一
例を示す図、第17図は、本発明の他の実施例を示す一部
断面を有する正面図、第18図乃至第23図は、本発明アン
テナの指向特性の一例を示す図、第24図は、従来のヘリ
カルアンテナを示す正面図、第25図は、その背面図、第
26図は、従来のヘリカルアンテナの放射特性の一例を示
す図で、1:円筒状の支持体、21及び22:ヘリカル素子、
3及び3′:接続線、4及び4′:金属板、5及び
5′:誘電体板、6:給電線、61:給電線の内部導体、62:
給電線の誘電体部分、63:給電線の外部導体、7及び
7′:給電点、8及び8′:取り付け金具、23及び24:
ヘリカル素子、91乃至94:給電点、101乃至104:二次給電
線、111及び112:90゜ハイブリッド回路、121及び122:終
端器、131及び132:一次給電線、14:180゜ハイブリッド
回路、15:終端器、16:入力端子である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐浦 康夫 東京都小金井市緑町4―13―7 第2関口 荘102号室 (56)参考文献 特開 昭61−65604(JP,A) 特開 昭57−99006(JP,A) 実開 昭62−89822(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円周の長さが、放射波長のほぼ1.5倍乃至
    ほぼ2.3倍のヘリカル素子の仮想円筒を共有し、前記ヘ
    リカル素子の仮想円筒の上部及び下部における各同一円
    周上においてそれぞれ円周方向に180゜異なる個所を各
    始端位置及び各終端位置とし、捲回方向の向きが同じ
    で、各巻き数が3巻き乃至7巻きで、各ピッチ角がほぼ
    8゜乃至ほぼ30゜である2個のヘリカル素子と、この2
    個のヘリカル素子の各始端相互又は各終端相互の接続線
    のほぼ中心に設けた給電点とを備えたことを特徴とする
    円錐ビームヘリカルアンテナ。
  2. 【請求項2】円周の長さが、放射波長のほぼ1.5倍乃至
    ほぼ2.3倍のヘリカル素子の仮想円筒を共有し、前記ヘ
    リカル素子の仮想円筒の上部及び下部における各同一円
    周上においてそれぞれ円周方向に180゜異なる個所を各
    始端位置及び各終端位置とし、捲回方向の向きが同じ
    で、各巻き数が3巻き乃至7巻きで、各ピッチ角がほぼ
    8゜乃至ほぼ30゜である2個のヘリカル素子と、この2
    個のヘリカル素子の各始端相互又は各終端相互の接続線
    のほぼ中心に設けた給電点と、この給電点から前記ヘリ
    カル素子の仮想円筒の中心軸方向に適宜間隔を隔てると
    共にこのヘリカル素子の仮想円筒の中心軸とほぼ直交す
    るように設けられ、直径が前記ヘリカル素子の仮想円筒
    の直径にほぼ等しいか適宜小である金属板とを備えたこ
    とを特徴とする円錐ビームヘリカルアンテナ。
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