JPH08216277A - ガスボンベおよびその製造方法 - Google Patents

ガスボンベおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH08216277A
JPH08216277A JP7051777A JP5177795A JPH08216277A JP H08216277 A JPH08216277 A JP H08216277A JP 7051777 A JP7051777 A JP 7051777A JP 5177795 A JP5177795 A JP 5177795A JP H08216277 A JPH08216277 A JP H08216277A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
gas cylinder
outer shell
layers
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7051777A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3493794B2 (ja
Inventor
Akihiko Kitano
彰彦 北野
Masayoshi Yamagiwa
昌好 山極
Yasushi Iida
靖 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP05177795A priority Critical patent/JP3493794B2/ja
Publication of JPH08216277A publication Critical patent/JPH08216277A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3493794B2 publication Critical patent/JP3493794B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内殻とFRP製外殻との二層構造を有するガ
スボンベにおいて、軽量化を達成しつつ、外殻の強度を
高める。 【構成】 ガスバリア性を有する内殻2と、該内殻2を
覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻3とを有するガ
スボンベであって、外殻3が、ガスボンベの胴部におい
て5層以上の層状構成を有し、かつ、全厚みT(mm)
と層数Nとの関係が式0.5≦T/N≦6を満足してい
るガスボンベ、およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種のガスボンベ、特
に自動車等に搭載するのに好適なガスボンベ、およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、米国その他の諸外国で、天然ガス
を燃料とする自動車が低公害車として注目されている。
そのような自動車には、一般にCNGタンク(Comp
ressed Natural Gas Tank)と
呼ばれるガスボンベが搭載される。
【0003】そのような自動車用ガスボンベは、従来、
スチールやアルミニウム合金等の金属で作られている
が、金属製のものは重く、燃費を低下させる。加えて、
天然ガスの単位重量あたりの発熱量はガソリンの半分程
度にすぎないから、無補給で走行できる距離をガソリン
車並に高めようとするとガソリンの場合の約2倍もの天
然ガスを搭載しなければならず、これがまた車両総重量
を増大させ、燃費を低下させている。そのため、燃費向
上の一策として、ガスボンベの軽量化が検討されてい
る。
【0004】ところで、特公平5−88665号公報に
は、ガスバリア性を有するプラスチック製の内殻を、耐
圧性のFRP(繊維強化プラスチック)製外殻で覆って
いるガスボンベが記載されている。このガスボンベは、
本質的にプラスチックからなるものであるから金属製の
ものにくらべてかなり軽量であり、これを自動車用の天
然ガスボンベとして用いると、燃費の向上が期待でき
る。
【0005】このようなガスボンベにおいては、耐圧性
の外殻に関して、その胴部は主として径方向の内圧を受
け、その鏡板部は主としてボンベ軸方向の内圧を受ける
ことになる。したがって、外殻をFRPで構成する場
合、その胴部においては、径方向の内圧に対する耐圧性
を高めるために、補強繊維を周方向に巻いた層、いわゆ
るフープ巻層が設けられ、鏡板部においては、軸方向の
内圧に対する耐圧性を高めるために、いわゆるヘリカル
巻層が設けられる。
【0006】ところが、FRP製外殻の胴部を形成する
に際し、補強繊維のフープ巻層を単に1層や2層程度設
けるだけでは、たとえば外部から衝撃力が加わった際、
そのフープ巻層の補強繊維に損傷が生じたり、隣接層と
の間の層間に破壊の起点が生じたりするおそれがある。
フープ巻層の層数が少ないと、各フープ巻層は外殻の胴
部の耐圧性発現に関して大きなウエイトを占めるから、
いずれかのフープ巻層に局部的に生じた補強繊維の損傷
や層間破壊であっても、繰り返し衝撃力を受けた場合等
にあっては、致命的な損傷に発展するおそれがある。こ
の問題に対処するためには、フープ巻層の層数を増やせ
ばよいと考えられる。しかし、単にフープ巻層の層数を
増加するだけでは、外殻の肉厚が大幅に増加することに
なり、重量が増大してFRP化することの最大のメリッ
トである軽量化効果が損なわれたり、製造コストが上昇
するようになる。
【0007】また、FRP製外殻の耐圧性を高めるため
には、一般に、繊維体積含有率を高めるとともに、低ボ
イド化することが有効であることが知られている。しか
し、上述の如く単にフープ巻層を設けるだけでは、各フ
ープ巻層の繊維体積含有率を高めることには限度があ
り、しかも、成形の際にフープ巻層のボイドを絞り出し
て低ボイド化することにも限度がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点に着目し、耐圧性のFRP製外殻を有す
るガスボンベにおいて、軽量化効果を損なうことなく、
とくに胴部の耐圧性、外部からの衝撃力に対する強度を
大幅に高めることにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、そのようなガ
スボンベを、容易にかつ低コストで製造できるようにす
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
ガスボンベは、ガスバリア性を有する内殻と、該内殻を
覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻とを有するガス
ボンベであって、前記外殻が、ガスボンベの胴部におい
て5層以上の層状構成を有し、かつ、全厚みT(mm)
と層数Nとの関係が、式 0.5≦T/N≦6 を満足していることを特徴とするものからなる。
【0011】この外殻の胴部においては、補強繊維のフ
ープ巻層を有する層と、補強繊維のヘリカル巻層を有す
る層とが外殻厚み方向に交互に配置されていることが好
ましい。
【0012】また、本発明に係るガスボンベの製造方法
は、ガスバリア性を有する内殻の周りに、フィラメント
ワインディング法を用いて耐圧性のFRP製外殻を形成
してガスボンベを製造するに際し、該外殻を、ガスボン
ベの胴部において、5層以上の層状構成で、かつ、全厚
みT(mm)と層数Nとの関係が、式 0.5≦T/N≦6 を満足するように形成することを特徴とする方法からな
る。
【0013】この製造方法においては、たとえばフィラ
メントワインディング法によって外殻の胴部を形成する
に際し、補強繊維として、樹脂含浸前の糸幅Dと厚みt
との比D/tが15以上の無撚補強繊維束を用いること
が好ましい。
【0014】図1ないし図3は、本発明の一実施態様に
係るガスボンベを示している。図1において、ガスボン
ベ1は、ガスバリア性を有する内殻2と、この内殻2を
覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻3とを有する。
このガスボンベ1は、全体として胴部Aと、それに続く
鏡板部Bと、ノズル取付用の口金4およびそれに装着さ
れたノズル5と、反対側に設けられたボス6とを有して
いる。
【0015】上記において、内殻2は、ガス漏れを防ぐ
作用をもつ。また、後述するように耐圧性の外殻を形成
するときの芯体としても作用する。
【0016】この内殻2は、たとえばポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂で作られている。
耐衝撃性に優れるという意味では、ABS樹脂が好まし
い。そのような樹脂製の内殻2は、たとえば、周知のブ
ロー成形法によって製造でき、ブロー成形の際に口金4
と一体的に結合できる。複合ブロー成形法を用い、ガス
シール性に優れる、たとえばポリアミド樹脂の層を、剛
性に優れる、たとえば高密度ポリエチレン樹脂の層で挟
んだ多層構造とすることもできる。また、内殻2は、F
RPで作られていてもよい。そのようなFRP製の内殻
2は、たとえば、後述するような、外殻3に用いる補強
繊維の、繊維長2〜10mm程度の短繊維を含む樹脂を
射出成形することによって製造することができる。さら
に、内殻2は金属、たとえば薄いアルミニウム合金やマ
グネシウム合金等の軽合金から構成されていてもよい。
【0017】内殻2は、上述したようにガス漏れを防ぐ
作用をもっている。かかる作用を向上させるために、内
表面および/または外表面にガスバリア層を形成するの
も好ましい。たとえば、ブロー成形に際して吹込ガスと
してフッ素を含む窒素ガスを用いると、内殻2の内表面
にフッ素樹脂の被膜からなるガスバリア層を形成するこ
とができる。また、外表面に銅、ニッケル、クロム等の
金属のメッキ被膜を形成してガスバリア層とすることも
できる。金属メッキ被膜の形成は、電解メッキ法や無電
解メッキ法によることができる。内殻2を複合ブロー成
形法によって製造する場合、内側にガスバリア性に優れ
たポリアミド樹脂等の層を配し、外側に、易メッキ性
の、たとえばABS樹脂の層を配して金属メッキ被膜の
成形を容易にすることもできる。
【0018】内殻には、また、その内面に2.5〜5c
m程度の間隔で周方向に延びるリング状のリブを設ける
ことができる。そのような内殻は、たとえば、リブ付の
プラスチック製の半割の内殻を作り、それらを接合、一
体化することによって得ることができる。このリブは、
内殻の強度を向上させ、後述するFRPの外殻の形成時
における内殻の変形を防ぎ、外殻を形成するFRP層の
補強繊維の蛇行や偏在による外殻の強度低下や強度のば
らつき、ひいては耐圧性能の低下を防ぐのに役立つ。
【0019】一方、外殻3は、耐圧性能をもたせると同
時に、ガスボンベ1全体の軽量化をはかるという観点か
ら、FRPで構成されている。そのようなFRP製の外
殻3は、上述した内殻2を、いわゆるマンドレルとし
て、その周りに周知のフィラメントワインディング法や
テープワインディング法によって樹脂を含む補強繊維糸
の巻層を形成し、成形することによって構成することが
できる。このとき、内殻2の外表面を平均高さが10〜
200μm程度の粗面に形成しておくと、ワインディン
グ時における補強繊維糸の滑りを防止でき、補強繊維の
分布の乱れを少なくできるので好ましい。
【0020】補強繊維糸としては、炭素繊維糸やガラス
繊維糸、有機高弾性率繊維糸(たとえばポリアラミド繊
維やポリエチレン繊維)等の高強度、高弾性率繊維糸の
少なくとも1種を用いることができる。これらの補強繊
維糸は、屈曲による応力集中を小さくし、ボイドの発生
を少なくすることができるという意味で、開繊性に優れ
る無撚繊維糸であるのが好ましい。そして、そのような
補強繊維糸のなかでも、比強度、比弾性率(軽量性)に
優れ、ワインディング時における糸切れや毛羽の発生が
ほとんどなく、生産性の向上はもとより、糸の継目や毛
羽の混入による強度特性の低下や耐衝撃性能の低下を防
止できるようになる、炭素繊維糸が好ましい。
【0021】また、樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール
樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、ポリエーテルケト
ン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリ−4−
メチルペンテン−1樹脂、ポリプロピレン樹脂等の熱可
塑性樹脂を用いることができる。
【0022】FRP製外殻3は、図2および図3に示す
ように形成されている。すなわち、外殻3は、その胴部
において、5層以上の層状構成を有するように形成され
ている。本実施態様では、外殻3は、胴部において合計
10層からなっている。各層は、基本的に、隣接する層
間で互いに異なる補強繊維の配列角を有しているという
ことで区別される。但し、±の配列角を有する層、たと
えば±30°、±45°、±75°、±85°の繊維配
列角を有する層は、±θ°の層で1層とする。
【0023】外殻3の鏡板部は、本実施態様では5層か
らなっているが、必ずしも5層以上の層状構成を有する
必要はない。胴部において5層以上の層状構成があれば
よい。
【0024】外殻3の胴部においては、最内層として補
強繊維のヘリカル巻層を有する層7aが配置され、その
上に補強繊維のフープ巻層を有する層8aが配置され、
その上にヘリカル巻層を有する層7b、7c、7d、7
eとフープ巻層を有する層8b、8c、8d、8eが交
互に配列されている。この各層の配置については、最内
層を補強繊維のフープ巻層を有する層とし、その上に補
強繊維のヘリカル巻層を有する層を配置し、その上に順
次フープ巻層とヘリカル巻層を交互に配置するようにし
てもよい。
【0025】フープ巻層とは、ボンベ軸方向を0°とし
たとき、実質的に補強繊維が周方向に巻かれた層であ
り、90°はもちろんのこと、±75°〜±105°程
度の範囲までフープ巻層として機能する。ヘリカル巻層
は、±20°〜±75°程度の範囲の巻層である。
【0026】本実施態様では、図3に示すように、各フ
ープ巻層を有する層8a〜8eは外殻3の胴部の終端部
まで延びており、外殻3の鏡板部は、ヘリカル巻層を有
する層7a〜7eが胴部から延長されて、形成されてい
る。上記フープ巻層を有する層8a〜8eは、鏡板部ま
で延びていてもよい。
【0027】外殻3の胴部の全厚みをT(mm)とし、
この胴部において外殻3を構成する層7a〜7eおよび
8a〜8eの総数をNとするとき、 0.5≦T/N≦6 を満足している。
【0028】このT(mm)とNとの比T/Nの範囲を
規定することにより、各層の厚みを小さくするととも
に、外殻3の全厚みについても小さく抑え、同時に5層
以上の多層構造を確保できる。T/Nが0.5未満で
は、層数が多くなりすぎてワインディング工程が面倒に
なるか、あるいは、1層当たりの厚みが薄くなりすぎ、
そのような薄層を形成するのが困難になるかのいずれか
の問題を生じる。また、T/Nが6を越えると、後述す
るような多層構造による効果が低減するか、あるいは、
外殻3の全厚みが大きくなりすぎ、成形が困難となる。
【0029】外殻3の、とくに胴部を、このような多層
構造とすることにより、次のような作用、効果が得られ
る。まず、外部から大きな衝撃力が加わった時、たとえ
一部に損傷が生じるような場合にあっても、その損傷は
最外層8eあるいはその近傍の層で食い止められ、内層
側が保護されて全体として致命的な損傷とはならない。
すなわち、多層構造とすることにより、局部的に加わっ
た衝撃荷重による応力が分散され、内層側に損傷が発生
することが防止される。この応力分散は、内層側の損傷
防止に加え、衝撃エネルギーを吸収する作用もあるの
で、単に一層のみからなる場合、あるいは少数の層構成
からなる場合に比べて、最外層部分自身の損傷も軽減さ
れる。
【0030】とくに本実施態様のように、フープ巻層を
有する層を、層8a〜8eのように多数の層に分割して
配置しておくと、層間クラックが発生しにくくなり、外
部からの衝撃に対して極めて高い強度をもたせることが
できる。
【0031】また、上記多層構造は、外殻3全体の繊維
体積含有率の向上とボイドの低減に寄与する。たとえば
外殻3をフィラメントワインディング法によって形成し
ていくとき、順次積層されていく各層により、その下層
を順次巻き締めていくことになるので、下層の樹脂が順
次絞り出されて繊維体積含有率が増大されるとともに、
ボイドが押し出されて低ボイド化される。高繊維体積含
有率化と低ボイド化により、外殻3全体の強度が大幅に
向上され、品質も大幅に向上される。
【0032】上述の5層以上で、かつ、T/Nが0.5
から6の範囲である外殻3は、たとえば図4に示すよう
な方法によって形成できる。図4は、予め成形された内
殻2上に、フィラメントワインディング法によって外殻
3を形成する方法を示している。各クリール11から繰
り出された補強繊維糸12(たとえば炭素繊維糸)は、
補強繊維束13として引き揃えられ、樹脂浴14で樹脂
が含有された後、一対の圧着ロール15で扁平な形状に
整えられ、内殻2上に巻き付けられていく。この巻付け
角を制御することにより、フープ巻層とヘリカル巻層
が、それぞれ、順次形成される。
【0033】外殻3は、前述の如く、薄層の多層構造と
する必要があるが、本発明で規定した薄層は、たとえ
ば、図5に示すような、樹脂含浸前の糸幅Dと厚みtと
の比D/tが15以上の無撚補強繊維束16(たとえば
無撚炭素繊維束)を用いることによって形成できる。そ
して、扁平化を促進するために、優れた開繊性を付与す
ることが好ましいが、そのような優れた開繊性は、たと
えば特公平5−29688号公報に示されているような
方法、つまり、補強繊維束に、ポリグリシジルエーテル
類、環状樹脂族ポリエポキサイド類、あるいはこれらの
混合物を必須成分とするサイジング剤を含有させ、か
つ、上記D/tの条件を満足させることによって得られ
る。サイジング剤は、たとえば、図4に示すようなサイ
ジング剤付与手段17によって付与され、付与後にホッ
トプレート18やホットロール、熱風乾燥室等の乾燥手
段で乾燥、固着される。
【0034】このような条件を満たす補強繊維束16に
樹脂が含浸され、圧着ロール15によって所定の扁平形
状に整えられた後内殻2周りに巻き付けられていくこと
により、本発明に係る多層構造が実現される。
【0035】この方法では、サイジング剤付与装置や圧
着ロール15等のごく簡単な装置の付加のみで、実質的
に既存のフィラメントワインディング装置を使用できる
ので、極めて容易に、かつ、低コストで所望の外殻3の
多層構造が得られる。
【0036】なお、本発明に係るガスボンベに充填され
るガスの種類としては、特に限定されず、前述の如き天
然ガスの他、窒素や酸素、ヘリウムガス等が挙げられ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガスボン
ベによるときは、FRP製外殻の胴部を5層以上の多層
構造とし、かつ、その全厚みT(mm)と層数Nとの比
T/Nを特定の範囲としたので、軽量化を達成しつつ、
外殻強度を大幅に向上できる。
【0038】また、本発明に係るガスボンベの製造方法
によるときは、上記のような高強度の外殻を、容易に形
成でき、低コストで所望のガスボンベを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るガスボンベの縦断面
図である。
【図2】図1のガスボンベの拡大部分断面図である。
【図3】図2のガスボンベのC部拡大断面図である。
【図4】本発明ガスボンベの製造方法の一例を示す、フ
ィラメントワインディング装置の概略構成図である。
【図5】補強繊維束の断面図である。
【符号の説明】
1 ガスボンベ 2 内殻 3 外殻 4 ノズル取付用口金 5 ノズル 6 ボス 7a、7b、7c、7d、7e ヘリカル巻層を有する
層 8a、8b、8c、8d、8e フープ巻層を有する層 11 クリール 12 補強繊維糸 13 補強繊維束 14 樹脂浴 15 圧着ロール 16 サイジング剤付与後の補強繊維束 17 サイジング剤付与手段 18 ホットプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 22:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスバリア性を有する内殻と、該内殻を
    覆うように設けた耐圧性のFRP製外殻とを有するガス
    ボンベであって、前記外殻が、ガスボンベの胴部におい
    て5層以上の層状構成を有し、かつ、全厚みT(mm)
    と層数Nとの関係が、式 0.5≦T/N≦6 を満足していることを特徴とするガスボンベ。
  2. 【請求項2】 前記胴部において、補強繊維のフープ巻
    層を有する層と、補強繊維のヘリカル巻層を有する層と
    が厚み方向に交互に配置されている、請求項1のガスボ
    ンベ。
  3. 【請求項3】 ガスバリア性を有する内殻の周りに、フ
    ィラメントワインディング法を用いて耐圧性のFRP製
    外殻を形成してガスボンベを製造するに際し、該外殻
    を、ガスボンベの胴部において、5層以上の層状構成
    で、かつ、全厚みT(mm)と層数Nとの関係が、式 0.5≦T/N≦6 を満足するように形成することを特徴とする、ガスボン
    ベの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記胴部において、補強繊維のフープ巻
    層を有する層と、補強繊維のヘリカル巻層を有する層と
    を厚み方向に交互に配置する、請求項3のガスボンベの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 補強繊維として、樹脂含浸前の糸幅Dと
    厚みtとの比D/tが15以上の無撚補強繊維束を用い
    る、請求項3または4のガスボンベの製造方法。
JP05177795A 1995-02-15 1995-02-15 ガスボンベおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3493794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05177795A JP3493794B2 (ja) 1995-02-15 1995-02-15 ガスボンベおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05177795A JP3493794B2 (ja) 1995-02-15 1995-02-15 ガスボンベおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08216277A true JPH08216277A (ja) 1996-08-27
JP3493794B2 JP3493794B2 (ja) 2004-02-03

Family

ID=12896387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05177795A Expired - Fee Related JP3493794B2 (ja) 1995-02-15 1995-02-15 ガスボンベおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3493794B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001141191A (ja) * 1999-11-09 2001-05-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 強化プラスチック製圧力容器とその製造方法
JP2003222296A (ja) * 2002-01-28 2003-08-08 Maruhachi Kk 高圧容器
WO2010116528A1 (ja) * 2009-04-10 2010-10-14 トヨタ自動車株式会社 タンクおよびその製造方法
WO2012104690A1 (en) 2011-02-02 2012-08-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Manufacturing method for high-pressure tank, and high-pressure tank
JP2013108521A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Samtec Kk 長尺高圧容器
GB2514828A (en) * 2013-06-06 2014-12-10 Roger Carr Pressure vessel
KR20160054764A (ko) * 2014-11-07 2016-05-17 현대자동차주식회사 부직포 삽입형 수소 탱크 및 그 제작 방법
JP2018025287A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company 高圧容器
CN107990143A (zh) * 2017-12-20 2018-05-04 中材科技(成都)有限公司 一种车用全复合高压储气瓶
KR20180111728A (ko) * 2018-09-28 2018-10-11 현대자동차주식회사 고압 용기
CN112576922A (zh) * 2019-09-27 2021-03-30 丰田自动车株式会社 构造物的约束构造
US11486543B2 (en) 2019-10-16 2022-11-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Module with reduced deterioration of binding member

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001141191A (ja) * 1999-11-09 2001-05-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 強化プラスチック製圧力容器とその製造方法
JP2003222296A (ja) * 2002-01-28 2003-08-08 Maruhachi Kk 高圧容器
WO2010116528A1 (ja) * 2009-04-10 2010-10-14 トヨタ自動車株式会社 タンクおよびその製造方法
JP5182597B2 (ja) * 2009-04-10 2013-04-17 トヨタ自動車株式会社 タンクおよびその製造方法
US8740009B2 (en) 2009-04-10 2014-06-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Tank and manufacturing method thereof
US9840048B2 (en) 2011-02-02 2017-12-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Manufacturing method for high-pressure tank, and high-pressure tank
WO2012104690A1 (en) 2011-02-02 2012-08-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Manufacturing method for high-pressure tank, and high-pressure tank
JP2012159158A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Toyota Motor Corp 高圧タンクの製造方法、および、高圧タンク
JP2013108521A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Samtec Kk 長尺高圧容器
GB2514828A (en) * 2013-06-06 2014-12-10 Roger Carr Pressure vessel
GB2514828B (en) * 2013-06-06 2018-01-10 Carr Roger Pressure vessel
KR20160054764A (ko) * 2014-11-07 2016-05-17 현대자동차주식회사 부직포 삽입형 수소 탱크 및 그 제작 방법
JP2018025287A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company 高圧容器
US11333300B2 (en) 2016-08-09 2022-05-17 Hyundai Motor Company High pressure tank
CN107990143A (zh) * 2017-12-20 2018-05-04 中材科技(成都)有限公司 一种车用全复合高压储气瓶
KR20180111728A (ko) * 2018-09-28 2018-10-11 현대자동차주식회사 고압 용기
CN112576922A (zh) * 2019-09-27 2021-03-30 丰田自动车株式会社 构造物的约束构造
CN112576922B (zh) * 2019-09-27 2022-09-27 丰田自动车株式会社 构造物的约束构造
US11486543B2 (en) 2019-10-16 2022-11-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Module with reduced deterioration of binding member

Also Published As

Publication number Publication date
JP3493794B2 (ja) 2004-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3493794B2 (ja) ガスボンベおよびその製造方法
CN110822280B (zh) 压力容器及其制造方法
EP2418414B1 (en) Tank and manufacturing method thereof
JPH09280496A (ja) 圧力容器及びその製造方法
JP2020067102A (ja) 高圧タンク
US11105465B2 (en) Pressure vessel
JP3591034B2 (ja) ガスボンベおよびその製造方法
US20210404603A1 (en) Compressed gas storage unit with preformed endcaps
JPH09257193A (ja) 圧力容器およびその製造方法
CN111503265B (zh) 高压罐及制造高压罐的方法
JP2010090938A (ja) タンク及びタンクの製造方法
JP2005113971A (ja) 耐圧容器用ライナ
JPH08219391A (ja) ガスボンベおよびその製造方法
JPH08219390A (ja) ガスボンベおよびその製造方法
JP2005113963A (ja) 耐圧容器製造方法
JP2001317689A (ja) 圧力タンク
CN108790797A (zh) 塑料内胆全缠绕复合气瓶的内胆
JPH08219387A (ja) ガスボンベ
JPH08219392A (ja) ガスボンベ
JP4431351B2 (ja) 耐圧容器製造方法
JP3536350B2 (ja) ガスボンベおよびその製造方法
JP3453905B2 (ja) ガスボンベ
JP2004084915A (ja) 繊維強化圧力容器およびその製造方法
US11598483B2 (en) High-pressure vessel
KR102679008B1 (ko) 탱크 및 그 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees