JPH08215471A

JPH08215471A - ドラム式洗濯乾燥機

Info

Publication number: JPH08215471A
Application number: JP7029419A
Authority: JP
Inventors: Yoshikazu Shinji; 義和榛地; Toshihiko Ura; 敏彦裏
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1995-02-17
Filing date: 1995-02-17
Publication date: 1996-08-27

Abstract

(57)【要約】【目的】ドラムの回転により衣類の洗濯、脱水から乾
燥を行うドラム式洗濯乾燥機において、乾燥時の乾燥効
率を向上し、乾燥時間を短縮するとともに、乾燥時に衣
類から出る繊維が熱交換室内に堆積することを防止す
る。【構成】洗濯乾燥機本体１内に水槽２を設けて洗濯水
を溜め、水槽１内に水平軸を中心に回転可能にドラム５
を設け、ドラム５をモータ７により駆動する。水槽２内
部の空気を循環する送風ファン１３と水槽２とを内部に
乾燥用ヒータ１２を設けた第１のダクト１１で連結し、
水槽２内の空気を除湿する熱交換器２０と水槽２とを第
２のダクト１４で連結する。熱交換器２０は、第１のダ
クト１１と第２のダクト１２を通して循環する循環空気
が流れる熱交換室２１と、熱交換室２１外周に設けた冷
却水が流れる外側ダクト２２の二槽構造とし、熱交換室
２１の外周に設けた多数の穴２４から熱交換室２１に冷
却水が流れ込むようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はドラムの回転により衣類
の洗濯、すすぎ、脱水を行い、乾燥用ヒータにより衣類
の乾燥を行うドラム式洗濯乾燥機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のドラム式洗濯乾燥機は図
８に示すように構成していた。以下、その構成について
説明する。

【０００３】図に示すように、洗濯乾燥機本体１は、内
部に水槽２をサスペンション３とダンパー４により支持
している。ドラム５は、水槽２に内蔵され、外周部に多
数の通水孔５ａを有しており、前面を開口し後面に回転
軸を設け、水槽２に固定された軸受けにより回転自在に
水槽２内に取り付けている。また、回転軸の先端にプー
リ６を有している。モータ７は、水槽２の下部に設け、
プーリー６とベルト８により連結されており、ドラム５
を回転させるように構成している。

【０００４】排水バルブ９は、水槽２の底面に取り付け
ている。排水ホース１０は、排水バルブ９に接続し、水
槽２内の水を洗濯乾燥機本体１外に排水するものであ
る。第１のダクト１１は、ドラム５の開口部に連通し、
内部に乾燥用ヒータ１２を有している。送風ファン１３
は、第１のダクト１１に接続されており、吸い込んだ空
気をヒータ１２を通してドラム５内に送り込むようにし
ている。第２のダクト１４は、水槽２に連通している。

【０００５】熱交換器１５は、冷却パイプ１５ａが挿入
されており、冷却パイプ１５ａは給水ホース１６、給水
弁１７に接続している。また、熱交換器１５は、送風フ
ァン１３と第２のダクト１４とに接続している。ベロー
ズ状のパッキン１８は、洗濯乾燥機本体１と水槽２と間
の水密性を保持するもので、テーパ状の蓋１９と嵌合し
て水槽２の水密を保持している。

【０００６】以上の構成で洗濯から脱水、乾燥までを自
動的に行うようにしている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
では、乾燥行程おいて、乾燥用ヒータ１２に通電し、送
風ファン１３により熱風をドラム５内へ吹き込み、ドラ
ム５内の衣類を加熱して、衣類から水分を奪い、熱風を
高温多湿の空気に変換して、これを水槽２から第２のダ
クト１４を通り、熱交換器１５で冷却パイプ１５ａから
給水して除湿する。このとき、高温多湿の空気と冷却水
との熱交換効率が悪く、その結果、乾燥性能が悪いとい
う問題を有していた。

【０００８】また、熱交換器１５の内壁に高温多湿な循
環空気に含まれている繊維が付着堆積して、それが壁面
からはがれて水槽２内に落ち、再びドラム５内の衣類に
付着したり、また壁面からはがれた堆積した繊維が送風
ファン１３により吸い上げられ、乾燥用ヒータ１２に付
着して焦げが発生する危険があるものであった。

【０００９】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、乾燥時の乾燥効率を向上し、乾燥時間を短縮するこ
とを第１の目的としている。

【００１０】また、上記第１の目的を達成するととも
に、乾燥時に衣類から出る繊維が熱交換室内に堆積する
のを防止することを第２の目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上記第１の目的
を達成するために、洗濯乾燥機本体と、この洗濯乾燥機
本体内に設け洗濯水を溜める水槽と、この水槽内に水平
軸を中心に回転可能に設けたドラムと、このドラムを駆
動するモータと、前記水槽内部の空気を循環する送風フ
ァンと、この送風ファンと前記水槽とを連結する第１の
ダクトと、前記水槽内の空気を除湿する熱交換器と、前
記第１のダクト内に設けた乾燥用ヒータと、前記熱交換
器と水槽とを連結する第２のダクトとを備え、前記熱交
換器は、第１のダクトと第２のダクトとを通して循環す
る循環空気が流れる熱交換室と、この熱交換室外周に設
けた冷却水が流れる外側ダクトとの二槽構造とし、前記
熱交換室の外周に設けた多数の穴から熱交換室に冷却水
が流れ込むようにしたことを第１の課題解決手段として
いる。

【００１２】また、上記第１の課題解決手段の熱交換器
は、熱交換室の断面積を熱交換室への流入側ダクトおよ
び流出側ダクトの断面積より広くしたことを第２の課題
解決手段としている。

【００１３】また、熱交換器は、循環空気が流れる熱交
換室と、この熱交換室の流路に冷却水を流入させるノズ
ルとで構成し、前記熱交換室は上部が広がるすり鉢状に
し、かつノズル一部を絞るようにしたことを第３の課題
解決手段としている。

【００１４】また、第２の目的を達成するために、熱交
換器は、循環空気が流れる熱交換室と、この熱交換室の
流路に冷却水を流入させるノズルとで構成し、前記熱交
換室は中央部が広がり、上端、下端が狭められた上下に
テーパを有したすり鉢状にし、冷却水が直接すり鉢状斜
面に当たるよう前記ノズルを設けたことを第４の課題解
決手段としている。

【００１５】また、上記第４の課題解決手段の熱交換器
は、熱交換室の斜面に冷却水が当たるように複数のノズ
ルを設け、それぞれのノズルから同時に冷却水を吐出す
るときは、吐出水が流路の略中央でぶつかるように構成
したことを第５の課題解決手段としている。

【００１６】また、熱交換器は、循環空気が流れる熱交
換室と、この熱交換室に挿入した冷却水ノズルとで構成
し、前記冷却水ノズルはパイプ状で外周に多数の穴を設
けたことを第６の課題解決手段としている。

【００１７】

【作用】本発明は上記した第１の課題解決手段により、
熱交換器の熱交換室は単なるパイプ状で済み、乾燥時に
熱交換器により、第１のダクトと第２のダクトとを通し
て循環する高温多湿の空気を効率よく熱交換することが
でき、乾燥効率を向上することができて乾燥時間を短縮
することができる。

【００１８】また、第２の課題解決手段により、熱交換
室の断面積を広くすることによって、熱交換室での高温
多湿な循環空気の流速を遅くすることができ、循環空気
と冷却水との接触時間を長くすることができ、より効率
的に熱交換することができる。

【００１９】また、第３の課題解決手段により、ノズル
の一部を絞ることによって、冷却水を粒子の小さい水滴
にして熱交換室に噴出することができ、冷却水を熱交換
室のすみずみまで行き渡らせることができ、より効率的
に高温多湿の空気を熱交換することができる。

【００２０】また、第４の課題解決手段により、熱交換
室を中央部が広がり、上端、下端が狭められた上下にテ
ーパを有したすり鉢状にすることによって、熱交換室で
の高温多湿な循環空気の流速を遅くすることができ、循
環空気と冷却水との熱交換時間を長くすることができ、
より効率的に熱交換することができるとともに、高温多
湿な循環空気内に含まれる細かな繊維が熱交換室の壁面
に付着し難くすることができる。

【００２１】また、第５の課題解決手段により、熱交換
室での高温多湿な循環空気の流速を遅くすることがで
き、循環空気と冷却水との接触時間を長くすることがで
き、かつ熱交換室の中央で水滴を隅々まで飛散させるこ
とができ、より効率的に熱交換することができるととも
に、高温多湿な循環空気内に含まれる細かな繊維が熱交
換室の壁面に付着してしまった場合でも、より広い範囲
の壁面の繊維を取り除くことができる。

【００２２】また、第６の課題解決手段により、熱交換
室の中央から四方に均一に冷却水を噴出することができ
効率的に熱交換することができる。

【００２３】

【実施例】以下、本発明の第１の実施例を図１および図
２を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成の
ものは同一符号を付して説明を省略する。

【００２４】図に示すように、熱交換器２０は、第２の
ダクト１４に接続され、第１のダクト１１と第２のダク
ト１４を通して循環する循環空気が流れる熱交換室２１
と、この熱交換室２１の外周を包み込むように設け、熱
交換室２１の外壁とでダクトを形成している外側ダクト
２２との二重構造とし、外側ダクト２２の水密性を確保
するために上下にパッキン２３を設けている。熱交換室
２１の外周には多数の穴２４を設けている。また、外側
ダクト２２の上部は給水パイプ１６を接続していおり、
給水弁１７より外側ダクト２２に冷却水を給水するよう
に構成している。

【００２５】上記構成において動作を説明すると、洗
濯、すすぎ、脱水を終了し、乾燥行程に入ると、モータ
７によりドラム５が低速回転駆動され、ドラム５内の衣
類をほぐす。また、乾燥用ヒータ１２および送風ファン
１３に通電され、温風が第１のダクト１１、水槽２の前
面を通り、ドラム５の前面よりドラム５内に吹き込まれ
る。このとき、回転しているドラム５内の衣類と熱風が
混ざり合い、衣類から水分を奪い、湿度の高い温風とな
り水槽２の側面から第２のダクト１４を通り、熱交換器
２０に流れ込む。

【００２６】このとき、給水弁１７を開き、冷却水が給
水パイプ１６を通り、熱交換器２０の外側ダクト２２内
に流れ込む。そして、給水された水は、熱交換室２１の
外壁の穴２４より熱交換室２１内にシャワー状に流れ込
む。つまり、シャワーの中を多湿な空気が通り抜けるた
め、ここで多湿な空気は水分を奪われて乾いた空気とな
り、送風ファン１３に送られる。そして、再び乾燥用ヒ
ータ１２で加熱され、ドラム５内に送り込まれる。

【００２７】このように冷却水が熱交換室２１の外周全
面から流れ込むため、多湿空気と効率よく接触すること
ができ、除湿性能がよく、ドラム５内の衣類の乾燥時間
を短くすることができる。また、熱交換室２１に流れ込
んだ冷却水は、水槽２、排水バルブ９、排水ホース１０
を通り、洗濯乾燥機本体１外に排出される。

【００２８】つぎに、本発明の第２の実施例を図３を参
照しながら説明する。なお、ドラム洗濯乾燥機の構成は
上記第１の実施例と同様であるので、熱交換器の部分に
ついて説明し、上記第１の実施例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００２９】図に示すように、熱交換器２５は、熱交換
室２６の断面積を熱交換室２６への第２のダクト（流入
側ダクト）１４および熱交換室２６と送風ファン１３と
を接続している第３のダクト（流出側ダクト）１４ａの
断面積より広くしている。

【００３０】上記構成において動作を説明する。なお、
乾燥行程の循環空気の流れは上記第１の実施例と同様で
あるので、熱交換器２５の除湿作用についてのみ説明す
る。

【００３１】高温多湿な循環空気は送風ファンにより第
２のダクト１４、熱交換室２６を通り、第３のダクト１
４ａへと流れる。一方、給水弁から給水ホース１６を介
して外側ダクト２２に冷却水が流れ込み、熱交換室２６
に外側ダクト２２より冷却水がシャワー状に吐出され
る。この冷却水のシャワーの中を循環空気が通り抜ける
ため、循環空気中の水分が取り除かれる。このとき、熱
交換室２６の断面積が第２のダクト１４および第３のダ
クト１４ａより広いため、循環空気の流速が熱交換室２
６で遅くなり、冷却水と接触する時間が長くなり、より
効果的に熱交換される。

【００３２】これにより循環空気中の水分を多く取り除
くことができ、乾燥時間を短くすることができる。

【００３３】つぎに、本発明の第３の実施例を図４を参
照しながら説明する。なお、ドラム洗濯乾燥機の構成は
上記第１の実施例と同様であるので、熱交換器の部分に
ついて説明し、上記第１の実施例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００３４】図に示すように、熱交換器２７は、循環空
気が流れる熱交換室２８と、この熱交換室２８の上面中
央部に設け、熱交換室２８の流路に冷却水を流入させる
ノズル２９とで構成し、ノズル２９には給水弁（図示せ
ず）に接続した給水ホース１６を接続している。熱交換
室２８はすり鉢状に上部が広がった形状をしており、ま
た、ノズル２９は通路の一部が絞られいる。第３のダク
ト１４ａは、熱交換室２８の上面端部に接続している。

【００３５】上記構成において動作を説明する。なお、
乾燥行程の循環空気の流れは上記第１の実施例と同様で
あるので、熱交換器２７の除湿作用についてのみ説明す
る。

【００３６】高温多湿な循環空気は送風ファンにより第
２のダクト１４、熱交換室２８、第３のダクト１４ａへ
と流れる。このとき、給水弁より給水ホース１６を通
り、ノズル２９に流れた冷却水は、ノズル２９の絞られ
ている箇所で粒子状になる。そして、循環空気の流れ方
向とは逆方向に熱交換室２８にはノズル２９から細かな
粒子状となった冷却水が熱交換室２８の上部より降り注
がれる。

【００３７】このように、ノズル２９の一部が絞られて
いることにより、冷却水が粒子状となり、熱交換室２８
の内部にまんべんなく拡散し、また、熱交換室２８は上
部の広がったすり鉢状の形状をしているため、循環空気
の流速は熱交換室２８で遅くなり、熱交換室２８の全空
間で効果的に熱交換できる。

【００３８】また、熱交換室２８はすり鉢状にテーパが
ついているため、循環空気中の細かな繊維が壁面に付着
し難く、堆積するに至らず、冷却水とともに流れ落ち安
い構造となっている。冷却水に含まれた繊維は、水槽２
底面に堆積することもなく、そのまま排水バルブ９、排
水ホース１０を通り、洗濯乾燥機本体１外に排出され
る。

【００３９】つぎに、本発明の第４の実施例を図５を参
照しながら説明する。なお、ドラム洗濯乾燥機の構成は
上記第１の実施例と同様であるので、熱交換器の部分に
ついて説明し、上記第１の実施例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００４０】図に示すように、熱交換器３０は、循環空
気が流れる熱交換室３１と、この熱交換室３１の上部に
設け、熱交換室３１のの流路に冷却水を流入させるノズ
ル３２とで構成し、熱交換室３１は中央部が広がり、上
端、下端が狭められた上下にテーパを有したすり鉢状に
し、ノズル３２は冷却水が下部テーパ状に直接吹き付け
られるように、上部テーパ部に取り付けている。また、
熱交換室３１の上端はは第３のダクト１４ａを接続して
いる。

【００４１】上記構成において動作を説明する。なお、
乾燥行程の循環空気の流れは上記第１の実施例と同様で
あるので、熱交換器３０の除湿作用についてのみ説明す
る。

【００４２】高温多湿な循環空気は送風ファンにより第
２のダクト１４、熱交換室３１、第３のダクト１４ａへ
と流れる。このとき、ノズル３２より冷却水が熱交換室
３１の下部テーパ部に吹き付けられ、ここで四方に飛散
し循環空気と接触することにより効果的に熱交換でき
る。また、熱交換室は３１は中央が広がっているため、
循環空気の流速が落ち、飛散した冷却水と接触する時間
が長くなり、効果的に熱交換できるとともに、上下とも
テーパになっているため細かな繊維が壁面に付着するの
を防止できる。

【００４３】つぎに、本発明の第５の実施例を図６を参
照しながら説明する。なお、ドラム洗濯乾燥機の構成は
上記第１の実施例と同様であるので、熱交換器の部分に
ついて説明し、上記第４の実施例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００４４】図に示すように、熱交換器３３は、熱交換
室３４の斜面に冷却水が当たるように上部テーパ部に複
数のノズル３２、３２ａを設け、熱交換室３４は、中央
部が広がり上端、下端が狭められた上下にテーパを有し
た形状をしており、ノズル３２、３２ａにそれぞれ給水
ホース１６、１６ａを介して給水弁（図示せず）を接続
し、それぞれのノズル３２、３２ａから同時に冷却水を
吐出するときは、吐出水が流路の略中央でぶつかるよう
に構成している。

【００４５】上記構成において動作を説明する。なお、
乾燥行程の循環空気の流れは上記第１の実施例と同様で
あるので、熱交換器３３の除湿作用についてのみ説明す
る。

【００４６】高温多湿な循環空気は送風ファンにより第
２のダクト１４、熱交換室３４を通り、第３のダクト１
４ａへと流れる。このとき、給水弁より給水された冷却
水は、給水ホース１６、１６ａを同時に通って、それぞ
れノズル３２、３２ａに給水され、ノズル３２、３２ａ
より冷却水が熱交換室３４に吐出される。この吐出され
た冷却水は熱交換室３４の中央部でぶつかり全方向に飛
散する。

【００４７】このようして循環空気と接触することによ
り、効果的に熱交換することができる。また、熱交換室
は３４は中央が広がっているため、循環空気の流速が落
ちて効果的に熱交換できるとともに、上下ともテーパに
なっているため、細かな繊維が壁面に付着することを防
止できる。また、給水ホース１６、１６ａにそれぞれ接
続した給水弁より別々に給水することにより、冷却水が
熱交換室３４の中央でぶつからず壁面に直接吹き付けら
れ、壁面を洗い流すことができ、壁面に循環空気内の細
かな繊維が付着した場合でも、下部テーパ部の壁面をき
れいに取り除くことができる。

【００４８】なお、本実施例では、ノズルの数が２個の
場合について示したが、３個以上設ける場合でも同様の
熱交換の効果が得られ、また上部、下部両方のテーパ部
にノズルを設けることにより、熱交換室３４のより広い
範囲の壁面を掃除することができる。

【００４９】つぎに、本発明の第６の実施例を図７を参
照しながら説明する。なお、ドラム洗濯乾燥機の構成は
上記第１の実施例と同様であるので、熱交換器の部分に
ついて説明し、上記第１の実施例と同じ構成のものは同
一符号を付して説明を省略する。

【００５０】図に示すように、熱交換器３５は、循環空
気が流れる熱交換室３６と、この熱交換室３６の上部中
央から中に挿入した冷却水ノズル３７とで構成してい
る。冷却水ノズル３７はパイプ状で外周に多数の穴３７
ａを有しており、給水パイプ１６を介して給水弁（図示
せず）に接続している。また、熱交換室３６の下面は第
２のダクト１４に接続し、上面端部に第３のダクト１４
ａを接続しており、熱交換室３６は第２のダクト１４、
第３のダクト１４ａより断面積を広くしている。

【００５１】上記構成において動作を説明する。なお、
乾燥行程の循環空気の流れは上記第１の実施例と同様で
あるので、熱交換器３５の除湿作用についてのみ説明す
る。

【００５２】高温多湿な循環空気は送風ファンにより第
２のダクト１４、熱交換室３６、第３のダクト１４ａへ
と流れる。このとき、給水弁より給水された冷却水は、
給水ホース１６を通りノズル３７に流れ込む。そして、
ノズル３７の外周全面の穴３７ａより冷却水が熱交換室
３６内に均一にシャワー状に放出される。

【００５３】これにより循環空気と効果的に接触するこ
とができ、循環空気中の水分を取り除くことができ、乾
燥を効率的に行うことができ乾燥時間を短縮することが
できる。

【００５４】

【発明の効果】以上のように本発明は、洗濯乾燥機本体
と、この洗濯乾燥機本体内に設け洗濯水を溜める水槽
と、この水槽内に水平軸を中心に回転可能に設けたドラ
ムと、このドラムを駆動するモータと、前記水槽内部の
空気を循環する送風ファンと、この送風ファンと前記水
槽とを連結する第１のダクトと、前記水槽内の空気を除
湿する熱交換器と、前記第１のダクト内に設けた乾燥用
ヒータと、前記熱交換器と水槽とを連結する第２のダク
トとを備え、前記熱交換器は、第１のダクトと第２のダ
クトとを通して循環する循環空気が流れる熱交換室と、
この熱交換室外周に設けた冷却水が流れる外側ダクトと
の二槽構造とし、前記熱交換室の外周に設けた多数の穴
から熱交換室に冷却水が流れ込むようにしたから、乾燥
時の循環空気を効率よく熱交換することができ、乾燥時
間を短縮することができる。

【００５５】また、熱交換器は、熱交換室の断面積を熱
交換室への流入側ダクトおよび流出側ダクトの断面積よ
り広くしたから、循環空気の熱交換室での流速を遅くす
ることができ、それにより冷却水と接触す時間が長くな
り、より効果的に熱交換することができ、乾燥時間を短
くすることができる。

【００５６】また、熱交換器は、循環空気が流れる熱交
換室と、この熱交換室の流路に冷却水を流入させるノズ
ルとで構成し、前記熱交換室は上部が広がるすり鉢状に
し、かつノズル一部を絞るようにしたから、冷却水を粒
子状となって熱交換室内部にまんべんなく拡散すること
ができ、熱交換室の全空間で無駄なく熱交換することが
できる。

【００５７】また、熱交換器は、循環空気が流れる熱交
換室と、この熱交換室の流路に冷却水を流入させるノズ
ルとで構成し、前記熱交換室は中央部が広がり、上端、
下端が狭められた上下にテーパを有したすり鉢状にし、
冷却水が直接すり鉢状斜面に当たるよう前記ノズルを設
けたから、飛散した冷却水により効果的に熱交換できる
とともに、循環空気に含まれる細かな繊維が熱交換室の
壁面に付着し難くすることができる。

【００５８】また、熱交換器は、熱交換室の斜面に冷却
水が当たるように複数のノズルを設け、それぞれのノズ
ルから同時に冷却水を吐出するときは、吐出水が流路の
略中央でぶつかるように構成したから、熱交換室の隅々
まで冷却水を飛散することができ、熱交換室の全空間で
熱交換が行われ、効率のよい熱交換器を提供することが
できるとともに、循環空気内に含まれる細かい繊維が熱
交換室の壁面に付着した場合でも、より広い範囲の壁面
の繊維を取り除くことができる。

【００５９】また、熱交換器は、循環空気が流れる熱交
換室と、この熱交換室に挿入した冷却水ノズルとで構成
し、前記冷却水ノズルはパイプ状で外周に多数の穴を設
けたから、熱交換室の中央から四方に均一に冷却水を噴
出することができ、効率的に熱交換することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例のドラム式洗濯乾燥機の
断面図

【図２】同ドラム式洗濯乾燥機の熱交換器の断面図

【図３】本発明の第２の実施例のドラム式洗濯乾燥機の
熱交換器の断面図

【図４】本発明の第３の実施例のドラム式洗濯乾燥機の
熱交換器の断面図

【図５】本発明の第４の実施例のドラム式洗濯乾燥機の
熱交換器の断面図

【図６】本発明の第５の実施例のドラム式洗濯乾燥機の
熱交換器の断面図

【図７】本発明の第６の実施例のドラム式洗濯乾燥機の
熱交換器の断面図

【図８】従来例のドラム式洗濯乾燥機の断面図

【符号の説明】

１洗濯乾燥機本体２水槽５ドラム７モータ１１第１のダクト１２乾燥用ヒータ１３送風ファン１４第２のダクト２０熱交換器２１熱交換室２２外側ダクト２４穴

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗濯乾燥機本体と、この洗濯乾燥機本体
内に設け洗濯水を溜める水槽と、この水槽内に水平軸を
中心に回転可能に設けたドラムと、このドラムを駆動す
るモータと、前記水槽内部の空気を循環する送風ファン
と、この送風ファンと前記水槽とを連結する第１のダク
トと、前記水槽内の空気を除湿する熱交換器と、前記第
１のダクト内に設けた乾燥用ヒータと、前記熱交換器と
水槽とを連結する第２のダクトとを備え、前記熱交換器
は、第１のダクトと第２のダクトとを通して循環する循
環空気が流れる熱交換室と、この熱交換室外周に設けた
冷却水が流れる外側ダクトとの二槽構造とし、前記熱交
換室の外周に設けた多数の穴から熱交換室に冷却水が流
れ込むようにしたドラム式洗濯乾燥機。
【請求項２】熱交換器は、熱交換室の断面積を熱交換
室への流入側ダクトおよび流出側ダクトの断面積より広
くした請求項１記載のドラム式洗濯乾燥機。
【請求項３】洗濯乾燥機本体と、この洗濯乾燥機本体
内に設け洗濯水を溜める水槽と、この水槽内に水平軸を
中心に回転可能に設けたドラムと、このドラムを駆動す
るモータと、前記水槽内部の空気を循環する送風ファン
と、この送風ファンと前記水槽とを連結する第１のダク
トと、前記水槽内の空気を除湿する熱交換器と、前記第
１のダクト内に設けた乾燥用ヒータと、前記熱交換器と
水槽とを連結する第２のダクトとを備え、前記熱交換器
は、第１のダクトと第２のダクトとを通して循環する循
環空気が流れる熱交換室と、この熱交換室の流路に冷却
水を流入させるノズルとで構成し、前記熱交換室は上部
が広がるすり鉢状にし、かつノズル一部を絞るようにし
たドラム式洗濯乾燥機。
【請求項４】洗濯乾燥機本体と、この洗濯乾燥機本体
内に設け洗濯水を溜める水槽と、この水槽内に水平軸を
中心に回転可能に設けたドラムと、このドラムを駆動す
るモータと、前記水槽内部の空気を循環する送風ファン
と、この送風ファンと前記水槽とを連結する第１のダク
トと、前記水槽内の空気を除湿する熱交換器と、前記第
１のダクト内に設けた乾燥用ヒータと、前記熱交換器と
水槽とを連結する第２のダクトとを備え、前記熱交換器
は、第１のダクトと第２のダクトとを通して循環する循
環空気が流れる熱交換室と、この熱交換室の流路に冷却
水を流入させるノズルとで構成し、前記熱交換室は中央
部が広がり、上端、下端が狭められた上下にテーパを有
したすり鉢状にし、冷却水が直接すり鉢状斜面に当たる
よう前記ノズルを設けたドラム式洗濯乾燥機。
【請求項５】熱交換器は、熱交換室の斜面に冷却水が
当たるように複数のノズルを設け、それぞれのノズルか
ら同時に冷却水を吐出するときは、吐出水が流路の略中
央でぶつかるように構成した請求項４記載のドラム式洗
濯乾燥機。
【請求項６】洗濯乾燥機本体と、この洗濯乾燥機本体
内に設け洗濯水を溜める水槽と、この水槽内に水平軸を
中心に回転可能に設けたドラムと、このドラムを駆動す
るモータと、前記水槽内部の空気を循環する送風ファン
と、この送風ファンと前記水槽とを連結する第１のダク
トと、前記水槽内の空気を除湿する熱交換器と、前記第
１のダクト内に設けた乾燥用ヒータと、前記熱交換器と
水槽とを連結する第２のダクトとを備え、前記熱交換器
は、第１のダクトと第２のダクトとを通して循環する循
環空気が流れる熱交換室と、この熱交換室に挿入した冷
却水ノズルとで構成し、前記冷却水ノズルはパイプ状で
外周に多数の穴を設けたドラム式洗濯乾燥機。