JPH0821381A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH0821381A
JPH0821381A JP15136894A JP15136894A JPH0821381A JP H0821381 A JPH0821381 A JP H0821381A JP 15136894 A JP15136894 A JP 15136894A JP 15136894 A JP15136894 A JP 15136894A JP H0821381 A JPH0821381 A JP H0821381A
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Toshiaki Yoshii
利彰 吉井
Takekazu Obitani
武和 帯谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非対称渦巻形式としながら第1及び第2圧縮
室A,Bの圧縮比を同じとし、かつ、逆流損失少なく、
過圧縮の防止ができ、効率向上を図る。 【構成】 固定スクロール2の渦巻体2bと可動スクロ
ール3の渦巻体3bとを非対称とし、可動スクロール3
の渦巻体巻始め側に、第1及び第2圧縮室A,Bの圧縮
比を同じにする圧縮比調節用切欠き13を設け、かつ、
固定スクロール2の渦巻体巻始め側に、第2圧縮室Bの
吐出タイミングを早める吐出タイミング修正用切欠14
を設け、かつ、吐出ポート10を拡大形状とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスクロール圧縮機、詳し
くは、鏡板と渦巻体とをもった固定スクロールと可動ス
クロールとを、渦巻体同士噛わせると共に、前記固定ス
クロールにおける渦巻体の巻終り端部を、この巻終端部
から前記可動スクロールにおける渦巻体の巻終り端部と
対向する部位に延長した所謂非対称渦巻形式のスクロー
ル圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所謂非対称渦巻形式のスクロール
圧縮機は、特公昭62−29601号公報に示されてい
るように知られている。
【0003】このスクロール圧縮機は、図9に示したよ
うに、固定スクロールFSにおける渦巻体FLの巻終り
端部Cを、可動スクロールOSにおける渦巻体OLの巻
終り端部Dに対向する部位まで180度延長し、その上
で、前記巻終り端部Cから延長端部Eに至る延長部分C
〜Eを他の部位と同じ又は近似のインボリュート曲線と
したもので、以上のように延長部分を形成することによ
り吸込容積を増大でき、しかも加工を容易にできる利点
を有するのである。
【0004】また、前記公報には、以上のように延長部
分C〜Eを形成した場合、可動スクロールOSにおける
渦巻体OLの外側に形成される圧縮室A(以下A室とい
う)の容積と、内側に形成される圧縮室B(以下B室と
いう)の容積とが異なり、このため、同じタイミングで
吐出ポートPに吐出させるとき、これらA室及びB室の
圧力が異なることから、前記可動スクロールOSにおけ
る渦巻体OLの巻始めを、図9,10の細斜線で示し、
また、符号Gで示したように削り取り、前記A室の吐出
ポートPへの連通を、前記B室の連通より早めて、前記
A室とB室との圧力をほゞ等しくし、前記A室の吸込容
積が増加したことによる効力損失を少なくできるように
した構成も示されている。
【0005】即ち、前記A室の吸込容積増加による渦巻
体の組込圧縮比VrとB室の組込圧縮比Vrとを同じに
するため、前記延長部分C〜Eの角度をπとしたとき、
A室の吐出タイミングがB室の吐出タイミングに対しπ
/Vrだけ速くなるように前記可動スクロールOSの巻
始めを削り取っているのであって、斯くすることによ
り、前記A室の吸込容積が増加したことによる動力損失
を少なくできるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】所が以上のように前記
A室とB室との組込圧縮比を同じにすると、B室の吐出
タイミングは、A室の吐出タイミングよりπ/Vrだけ
遅れることになり、このため、図10に示したように、
可動スクロールOSが点線に示した位置でA室の吐出が
開始された後、可動スクロールOSが実線に示した位置
に進み、π/VrだけずれてB室の吐出が開始されると
き、吐出ポートPは巻始め部でその大半が隠されてしま
い、この結果、前記B室が前記吐出ポートPに開口して
も、その吐出通路面積は小さくなるだけでなく可動スク
ロールOSの旋回運動が進行しても、この吐出通路面積
の増加割合は図7の点線で示したように変化し、前記B
室が吐出ポートPに開口した開口開始位置から60度近
く進行するまでは、逆に前記吐出通路面積が減少するこ
とになり、これが原因で図8のように過圧縮が生じ、却
って効率損失が大きくなる不具合がある。尚、図10に
おいてHは可動スクロールOSの鏡板に設ける座ぐりで
ある。
【0007】本発明は、組込圧縮比を同じにした場合、
以上の不具合があることを見出し、非対称渦巻の利点を
生かしながら第2圧縮室の組入圧縮比を低下させること
なく過圧縮を防止し、小形で効率のよいスクロール圧縮
機を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、鏡板と渦巻体とをもつ固定
スクロール2と可動スクロール3とを渦巻体同士を噛合
わせると共に、前記固定スクロール2における渦巻体の
巻終り端部Cを、この巻終り端部Cから前記可動スクロ
ール3における渦巻体の巻終り端部Dに対向する部位に
延長したスクロール圧縮機において、前記可動スクロー
ル3及び固定スクロール2の少なくとも一方の巻始め側
に、前記固定スクロール2の渦巻体内側壁面と、可動ス
クロール3の渦巻体外側壁面とで形成する第1圧縮室A
の吐出開始角度と、前記固定スクロール2の渦巻体外側
壁面と可動スクロール3の渦巻体内側壁面とで形成する
第2圧縮室Bの吐出開始角度とをずらせて、前記第1及
び第2圧縮室A,Bでの圧縮比を同一圧縮比に調節する
圧縮比調節用切欠き13を設けると共に、前記固定スク
ロール2の渦巻体巻始め側に、前記第2圧縮室Bの吐出
開始角度を、前記切欠き13により前記第1圧縮室Aで
の圧縮比に合わせて調節した前記吐出開始角度より早め
る吐出タイミング修正用切欠き14を設け、かつ、吐出
ポート10を前記吐出タイミング修正用切欠き14に沿
った拡大形状としたのである。
【0009】また、請求項2記載の発明は、前記可動ス
クロール3の巻始め側における鏡板3aに、第2圧縮室
Bの調節した吐出開始角度で開き、前記第2圧縮室Bを
吐出ポート10に連通する座ぐり15を設けたのであ
る。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明は、前記圧縮比調節用切欠
き13を設けて、前記第1及び第2圧縮室A,Bの圧縮
比を同一圧縮比に調節すると共に、前記第2圧縮室Bの
吐出タイミングを修正する前記吐出タイミング修正用切
欠き14を設けたから、前記第2圧縮室Bの圧縮比を低
下させることなく、過圧縮を防止でき、過圧縮による効
率低下をなくし得るのである。
【0011】即ち、前記吐出タイミング修正用切欠き1
4を設けることにより、前記第2圧縮室Bの吐出ポート
10への修正吐出開始角度を、前記圧縮比調節用切欠き
13により調節した吐出開始角度より早め、前記第2圧
縮室Bの見掛け上の圧縮比を小さくしながら、前記修正
により始まる修正吐出開始角度から調節した吐出開始角
度に至る範囲は、吐出通路面積が小さく、また、その増
加割合も小さいことから、吐出開始するも疑似的に圧縮
行程と見做すことができ、従って、実質的に圧縮比の低
下は生じないのであり、しかも、前記第2圧縮室Bは吐
出ポート10に開口しているから、過圧縮が生ずること
にならないのであり、その上、前記修正範囲での吐出通
路面積は狭いため圧縮不足による逆流、つまり、吐出ポ
ートから、該吐出ポートに吐出された第1圧縮室Aのガ
ス流体が逆流することもないのである。
【0012】従って、非対称渦巻形式の利点、つまり小
形化ができながら第1及び第2圧縮室A,Bの圧縮比を
ほゞ同一にできて、しかも、逆流損失なく過圧縮を防止
でき、効率低下を防止できるのである。
【0013】また、請求項2記載の発明は、前記座ぐり
15を設けたから、前記修正吐出開始角度から前記圧縮
比調節用切欠き13で調節した吐出開始角度に至る範囲
の吐出通路面積を狭くできながら、調節吐出開始角度を
越えるとき、その吐出通路面積の増加割合を図7実線に
示したように大きくでき、従って、過圧縮をより有効に
防止でき、効率向上が可能となる。
【0014】
【実施例】図6に示したスクロール圧縮機は、密閉ケー
シング1の内方上部に、鏡板2aと渦巻体2bとをもっ
た固定スクロール2と、鏡板3aと渦巻体3bとをもっ
た可動スクロール3とを、前記ケーシング1に固定した
架構4に、前記渦巻体2b,3b同士を噛合わせて対向
状に支持すると共に、前記架構4に、電動機Mの駆動軸
5を回転自由に支持し、この駆動軸5の上部に前記可動
スクロール3を、リミットピン8及びドライブピン9を
もつカウンタウェイト7を介して連動させ、前記駆動軸
5の駆動回転により前記可動スクロール3を前記固定ス
クロール2に対し公転駆動させ、この公転駆動により前
記各渦巻体2b,3b間に形成する第1及び第2圧縮室
A,Bでガス流体の圧縮を行い、前記固定スクロール2
の鏡板2aの中心部に設ける吐出ポート10から吐出す
るようにしたものである。
【0015】尚図6において1は前記可動スクロール3
の自転を防止するオルダムリングであり、12は前記リ
ミットピン8及びドライブピン9に介装するスイングリ
ンクである。
【0016】しかして、図面に示した実施例は、以上の
ように構成するスクロール圧縮機における前記固定スク
ロール2における渦巻体2bの巻終り端部を、図2に示
したように、この巻終り端部から、前記可動スクロール
3における渦巻体3bの巻終り端部に対向する部位まで
延長した上で、前記可動スクロール3の巻始め側に、図
1の細斜線で示したように、前記固定スクロール2の渦
巻体内側壁面と、可動スクロール3の渦巻体外側壁面と
で形成する第1圧縮室Aの吐出開始角度と、前記固定ス
クロール2の渦巻体外側壁面と可動スクロール3の渦巻
体内側壁面とで形成する第2圧縮室Bの吐出開始角度と
をずらせて前記第1及び第2圧縮室A,Bでの圧縮比を
同一圧縮比に調節する圧縮比調節用切欠き13を設けと
共に、前記固定スクロール2の渦巻体巻始め側に、前記
第2圧縮室Bの吐出開始角度を、前記切欠き13により
前記第1圧縮室Aでの圧縮比に合わせて調節した前記吐
出開始角度(以下調節用吐出開始角度という)より早め
る吐出タイミング修正用切欠き14を設け、かつ、吐出
ポート10を、図1に点線で示した従来例の吐出ポート
Pに対し前記吐出タイミング修正用切欠き14に沿って
拡大した拡大形状としたのである。
【0017】更に詳記すると、前記固定スクロール2に
おいて、その渦巻体巻終り端部Cと可動スクロール3の
渦巻体巻終り端部Dに対向する部位にまで延長する延長
部分の終端Eとの延長範囲C〜Eは、従来例と同様18
0度程度にする共に、この延長部分の内側壁面は、他の
部分と同じインボリュート又はその近似曲線とするので
ある。
【0018】そして、前記圧縮比調節用切欠き13は、
組込圧縮比をVrとし、前記延長部分の角度範囲をπと
したとき、前記第2圧縮室Bの吐出開始角度が第1圧縮
室Aの吐出開始角度よりπ/Vr(π=180度でほゞ
71度)ずれるように設けるのであって、この吐出開始
角度のずれにより前記第1及び第2圧縮室A,Bの圧縮
比が同一圧縮比に調節できるのである。
【0019】所で、以上の構成とすることにより、前記
第1圧縮室Aが吐出ポート10に吐出開始するようにし
た後、π/Vrのずれ角(約71度)だけ駆動軸5が回
転して前記可動スクロール3の公転駆動が進んだとき、
前記第2圧縮室Bが吐出ポート10に開口して吐出開始
ることになり、この結果、圧縮比を同じにできるのであ
るが、このとき、図10に示した従来例のように、前記
吐出ポートPは巻始め部でその大半が隠されてしまうこ
とになり、この結果、吐出通路面積は吐出開始角度(0
度)より前記可動スクロール3の公転が所定角度(約6
0度)進むまでは、図7の点線で示したように変化する
ことになって、過圧縮が生ずることになるのである。
【0020】そこで、本発明では、前記固定スクロール
2の渦巻体巻始め側に、前記吐出タイミング修正用切欠
き14を設けたのであって、この切欠き14は、前記固
定スクロール2の渦巻体巻始め角ΦS1 を、図10に示
した従来例に対し所定角度(例えば20度)ずらせ、前
記第2圧縮室Bの吐出開始角度(修正吐出開始角度とい
う)を、前記した調節吐出開始角度より20度早めたの
である。尚、前記固定スクロール2の渦巻体巻始め角Φ
1 は、前記可動スクロール3の渦巻体巻始め角をΦS
2 としたとき、
【0021】
【数1】ΦS2 −π/Vr<ΦS1 ≦ΦS2 の範囲で設定するのであるが、前記第2圧縮室Bの修正
吐出開始角度から調節吐出開始角度の範囲において吐出
通路面積の増加割合が10%を越えない範囲に設定する
のが好ましい。
【0022】次に図1に示した実施例の作用を説明す
る。先ず、前記可動スクロール3における渦巻体3bの
巻始め側に前記圧縮比調節用切欠き13を設けて、前記
第2圧縮室Bの吐出開始角度を前記第1圧縮室Aの吐出
開始角度に対しπ/Vr(実施例では約71度)ずらせ
たから、前記第1圧縮室Aの吸込体積が増加にも拘ら
ず、これら各室A,Bの圧縮比を同じにできるのであ
り、従って、圧縮比相違による入力増加を抑制でき、非
対称渦巻形式としたことによる小形化、加工容易の利点
が得られながら効率低下を防止できるのである。
【0023】その上、前記固定スクロール2の渦巻体巻
始め側に前記第2圧縮室Bの吐出タイミングを修正する
前記吐出タイミング修正用切欠き14を設けたから、即
ち図1の実施例では、前記吐出タイミング修正用切欠き
14により、前記第2圧縮室Bの吐出開始角度を20度
早めたから、前記第2圧縮室Bは、図3のように前記圧
縮比調節用切欠き13で調節した第2圧縮室Bの吐出開
始角度に対し20度速く前記吐出ポート10に開口する
ことになるし、しかもこの修正吐出開始角度(−20
度)から、図4に示した前記調節吐出開始角度(0度)
に至る範囲の吐出通路面積の増加割合は図7の実線で示
したように、10%を越えることがなく、また、この1
0%を越えない吐出通路面積は、全開(100%)時に
比較して狭いのであるから、前記範囲は、疑似的に圧縮
行程と見做すことができ、従って、第2圧縮室Bの圧縮
比が第1圧縮室Aでの圧縮比より大幅に小さくなること
はなく、圧縮比をほゞ同一にできるのである。また、以
上のように、前記範囲内での吐出通路面積は狭いから前
記第1圧縮室Aから吐出したガス流体が吐出ポート10
から第2圧縮室Bに逆流することもないのである。
【0024】しかも、前記吐出通路面積は狭く、圧縮行
程と見做すことができるけれども、前記第2圧縮室Bは
前記範囲(−20度〜0度)において吐出ポートに開口
しているし、また、前記調節吐出開始角度(0度)から
図5のように可動スクロール3の公転が進み、この進行
に伴って拡がる吐出通路面積を従来例より拡大できるの
であるから、つまり、従来例では吐出開始角度(0度)
から60度進行した場合でも、吐出通路面積は20%を
越えることはないのに対し、本発明実施例では図5のよ
うに60度進行した場合、80%を越えることになるの
である。
【0025】従って、従来例では図8の細斜線で示した
ように過圧縮が生じていたのであるが、本発明実施例で
はこの過圧縮をなくすことができるのであって、非対称
渦巻形式とし、小形化が得られながら過圧縮を少なくで
き、効率低下を防止できるのである。
【0026】尚、図1乃至図5に示した実施例では、前
記可動スクロール3の鏡板3aにおける渦巻体巻始め側
に凹部から成る座ぐり15を設けており、しかもこの座
ぐり15は、前記第2圧縮室Bの修正吐出開始角度(−
20度)から前記調節吐出開始角度(0度)までは固定
スクロール2の渦巻体2bにより閉じられ、調節吐出開
始角度(0度)において前記第2圧縮室Bに開き、この
座ぐり15を介しても前記第2圧縮室Bが吐出ポート1
0に連通するようにしている。
【0027】従って、この座ぐり15を設けることによ
り、図7のように吐出通路面積の増加割合を大きくでき
るのであるから、座ぐり15を設けない場合に比較して
過圧縮をより有効に防止できる。
【0028】また、以上説明した実施例において、前記
圧縮比調節用切欠き13は可動スクロール3における渦
巻体3の巻始め側を削り取って形成したが、固定スクロ
ール2における渦巻体2の巻始め側内壁面を削り取って
形成してもよい。
【0029】また、前記固定スクロール2の延長部分
は、その渦巻体巻終り端部Cから180度延長して形成
したがその延長範囲を180度より短くしてもよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、前記圧縮比調節
用切欠き13を設けて、前記第1及び第2圧縮室A,B
の圧縮比を同一圧縮比に調節すると共に、前記第2圧縮
室Bの吐出タイミングを修正する前記吐出タイミング修
正用切欠き14を設けたから、前記第2圧縮室Bの圧縮
比を低下させることなく、過圧縮を防止でき、過圧縮に
よる効率低下をなくし得るのである。
【0031】即ち、前記吐出タイミング修正用切欠き1
4を設けることにより、前記第2圧縮室Bの吐出ポート
10への修正吐出開始角度を、前記圧縮比調節用切欠き
13により調節した吐出開始角度より早め、前記第2圧
縮室Bの見掛け上の圧縮比を小さくしながら、前記修正
により始まる修正吐出開始角度から調節した吐出開始角
度に至る範囲は、吐出通路面積が小さく、また、その増
加割合も小さいことから、吐出開始するも疑似的に圧縮
行程と見做すことができ、従って、実質的に圧縮比の低
下は生じないのであり、しかも、前記第2圧縮室Bは吐
出ポート10に開口しているから、過圧縮が生ずること
にならないのであり、その上、前記修正範囲での吐出通
路面積は狭いため圧縮不足による逆流、つまり、吐出ポ
ートかせ、該吐出ポートに吐出された第1圧縮室Aのガ
ス流体が逆流することもないのである。
【0032】従って、非対称渦巻形式の利点、つまり小
形化ができながら第1及び第2圧縮室A,Bの圧縮比を
ほゞ同一にできて、しかも、逆流損失なく過圧縮を防止
でき、効率低下を防止できるのである。
【0033】また、請求項2記載の発明は、前記座ぐり
15を設けたから、前記修正吐出開始角度から前記圧縮
比調節用切欠き13で調節した吐出開始角度に至る範囲
の吐出通路面積を狭くできながら、調節吐出開始角度を
越えるとき、その吐出通路面積の増加割合を図7実線に
示したように大きくでき、従って、過圧縮をより有効に
防止でき、効率向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す要部のみの説明図。
【図2】 本発明の固定スクロールと可動スクロールと
の関係を示す説明図。
【図3】 本発明実施例において、第2圧縮室Bが修正
吐出開始角度(−20度)にある状態を説明する説明
図。
【図4】 同じく第2圧縮室Bが調節吐出開始角度(0
度)にある状態を説明する説明図。
【図5】 同じく第2圧縮室Bが調節吐出開始角度から
60度進んだ状態を説明する説明図。
【図6】 本発明の一実施例を示す部分縦断面図。
【図7】 吐出通路面積の増加を示すグラフ。
【図8】 第2圧縮室Bの内圧変化を示すグラフ。
【図9】 従来例を示す説明図。
【図10】 従来例の要部を拡大した拡大図。
【符号の説明】
2 固定スクロール 3
可動スクロール 10 吐出ポート 13 圧縮比調節用切欠き 14 吐出タイミング修正用切欠き 15 座ぐり

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板と渦巻体とをもつ固定スクロール
    (2)と可動スクロール(3)とを渦巻体同士を噛合わ
    せると共に、前記固定スクロール(2)における渦巻体
    の巻終り端部(C)を、この巻終り端部(C)から前記
    可動スクロール(3)における渦巻体の巻終り端部
    (D)に対向する部位に延長したスクロール圧縮機にお
    いて、 前記可動スクロール(3)及び固定スクロール(2)の
    少なくとも一方の巻始め側に、前記固定スクロール
    (2)の渦巻体内側壁面と、可動スクロール(3)の渦
    巻体外側壁面とで形成する第1圧縮室(A)の吐出開始
    角度と、前記固定スクロール(2)の渦巻体外側壁面と
    可動スクロール(3)の渦巻体内側壁面とで形成する第
    2圧縮室(B)の吐出開始角度とをずらせて、前記第1
    及び第2圧縮室(A)(B)での圧縮比を同一圧縮比に
    調節する圧縮比調節用切欠き(13)を設けると共に、
    前記固定スクロール(2)の渦巻体巻始め側に、前記第
    2圧縮室(B)の吐出開始角度を、前記切欠き(13)
    により前記第1圧縮室(A)での圧縮比に合わせて調節
    した前記吐出開始角度より早める吐出タイミング修正用
    切欠き(14)を設け、かつ、吐出ポート(10)を前
    記吐出タイミング修正用切欠き(14)に沿った拡大形
    状としていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 可動スクロール(3)の巻始め側におけ
    る鏡板(3a)に、第2圧縮室(B)の調節した吐出開
    始角度で開き、前記第2圧縮室(B)を吐出ポート(1
    0)に連通する座ぐり(15)を設けている請求項1記
    載のスクロール圧縮機。
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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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