JPH0821363A - 振動型ポンプ - Google Patents

振動型ポンプ

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JPH0821363A
JPH0821363A JP15623994A JP15623994A JPH0821363A JP H0821363 A JPH0821363 A JP H0821363A JP 15623994 A JP15623994 A JP 15623994A JP 15623994 A JP15623994 A JP 15623994A JP H0821363 A JPH0821363 A JP H0821363A
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electromagnetic coil
pole
pump
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプ全体を小型軽量化できる振動型ポンプ
を提供する。 【構成】 円環状コア内にコイルが円筒状に巻回された
略円筒形状を呈する電磁コイル1と、該電磁コイル1内
に配設された振動子5とを有している。振動子5は軸方
向に分極された永久磁石6と該永久磁石6の両極面側に
当該永久磁石6によって磁化されるポールピース7a、
7b、7cを備えており、その両端にダイヤフラムが連
結される。本振動型ポンプは各部品の配置に特徴があ
り、電磁コイル1を線対称に等分する中心線X−Xとポ
ールピース7a、7cの軸方向の幅W1を2分する中心
線X−Xとを一致させるとともに、円環状コア2の一方
の磁極Mの軸方向の幅W4を2分する中心線Y−Yと前
記ポールピース間の距離W5を2分する中心線Y−Yと
を一致させる構成となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動型ポンプに関する。
さらに詳しくは、電磁コイルと永久磁石とのあいだで吸
引または反発する箇所が軸方向に有効にえられ、小型軽
量化することができる振動型ポンプに関する。本発明の
ポンプは低圧のポンプとして、浄化槽用、養魚用、理化
学用などの空気や水を供給する分野に適用が可能であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁石と永久磁石との磁気的
相互作用に基づく、該永久磁石を備えた振動子の振動を
利用して流体を吸引、吐出する振動型ポンプとして、図
5に示される形のものや本出願人がさきに提案した図7
に示される形のものがある。
【0003】図5は1本の軸4に永久磁石6を支持して
なる振動子5を有するタイプの振動型ポンプの駆動部を
示している。電磁コイル1は軸4を中心とする円筒形状
を呈しており、円環状コア2と該円環状コア2内に円筒
状に巻回されたコイル3とから構成されている。円環状
コア2はいわゆる半割タイプであり、断面が略C字状の
2つのコア部材2a、2bが線対称に突き合わされたも
のである。
【0004】永久磁石6は軸方向に分極するように着磁
されており、永久磁石6の両極面側には断面C字状のカ
ップ型ポールピース(磁極片)7が永久磁石6によって
磁化されうるように設けられている。つまり、磁化され
たポールピース7と電磁コイル1とのあいだで磁力によ
り遠隔作用がおこるため、ポールピース7を電磁コイル
1との関係で所定の位置に設ける必要がある。しかし、
ポールピース7のあいだに設けられる永久磁石6の厚さ
を調整することがその性能との関係で難しいので、鉄板
35などの磁性体を介在させ、ホールピース7を永久磁
石6によって磁化させ、しかも所定の位置に設けられる
ように調整している。図1〜4および図6ではこの調整
用の鉄板35に該当するものが記載されていないが、図
5と同様にポールピース7間の距離(図2に示すW5)
を調整しうるものである。なお、軸4の両端4a、4b
にはダイヤフラム(図示せず)が連結され、このダイヤ
フラムによって軸4は電磁コイル1の中心に位置するよ
うに支持されている。
【0005】図6に基づいて図5の振動型ポンプの駆動
部の作動を説明する。軸方向に分極するように着磁され
ている永久磁石6は、反発し合う面を向けて隣り合うよ
うに取り付けられる。これによって、たとえば、ポール
ピース7aはN極に、ポールピース7bはS極に、ポー
ルピース7cはN極に磁化される。
【0006】また、軸方向に3つ連結される電磁コイル
1は、印加される商用交番電圧に応じて発生する作動空
隙磁束が隣り合う電磁コイル1同士で反発し合うように
設けられる。
【0007】さらに、電磁コイル1と振動子5は、電磁
コイル1を線対称に等分する中心線X−Xと、ポールピ
ース7の軸方向の幅W1またはW2を2分する中心線X
−Xとが一致するよう配設されている。
【0008】電磁コイル1に交流電流を流すと交流電流
の変化に同期して電磁コイル1の軸方向の両端にN極お
よびS極の磁極が交互に生じ、これにより磁性体である
円環状コア2も交流電流の変化に同期して磁化されるた
め、それらの先端Mにはそれぞれ異なる極性の磁極が交
互にあらわれる。こうして、交互に変換する内周側先端
Mの磁極と、永久磁石によって一定の極に磁化されてい
るポールピース7の外周面とのあいだに引力および斥力
が生じる。たとえば、ある周期では図6の矢印方向に引
力および斥力が生じ、振動子5は図6において左方向に
移動する。しかし次の周期において、図6の矢印と反対
側の方向に引力および斥力が生じるため、図6において
右方向に移動する。こうして振動子5は往復運動を行な
い、振動子5の両端に連結されたダイヤフラムを駆動す
る。ダイヤフラムが振動すると該ダイヤフラムに面して
設けられたポンプ圧縮室の容積が変化し、その圧力変化
によって空気や水などの流体がポンプ圧縮室に吸引さ
れ、吐出される。
【0009】このように、電磁コイル1を線対称に等分
する中心線X−Xと、永久磁石6の極面に当接して設け
られるポールピース7の軸方向の幅W1またはW2を2
分する中心線X−Xとが一致するように構成された従来
の振動型ポンプでは、1つの電磁コイルによって生じさ
せることができる引力または斥力は最大2つである。た
とえば図6では、電磁コイル1を軸方向に3個連結して
あり、軸方向に引力および斥力を生じる箇所は全体とし
て6か所となっている。
【0010】図7に示される振動型ポンプはいわゆるア
クティブ型と称されるものであり、2つの振動子85が
対称的な動きをするように構成されており、ダイヤフラ
ム91に面して設けられるポンプ圧縮室92は同じ周期
で圧縮と膨脹を繰り返すため、これによって生じる振動
を打ち消し合い、消音の効果をうることができるもので
ある。
【0011】図7において、電磁コイル81は図5と同
じく略円筒形状を呈している。振動子85は、ベル形状
を呈するフレーム84の外周に永久磁石86を設けた構
成を有している。また、ベル型フレーム84は円筒形状
の支持体87の外周に揺動自在に支持されており、その
先端はダイヤフラム91に連結される。永久磁石86は
円環状を呈しており径方向に分極するように着磁されて
いる。たとえば図7において、内径側はN極であり、外
径側はS極に着磁されている。
【0012】図7に示される振動型ポンプでは、電磁コ
イル81を線対称に等分する中心線X−Xと、永久磁石
86の軸方向の幅W3を2分する中心線X−Xとが一致
するように構成されている。
【0013】電磁コイル81に交流電流を流すと内周側
先端にそれぞれ異なる極性の磁極が交互にあらわれる。
これと永久磁石86の外径側の磁極とのあいだに引力お
よび斥力が生じる。たとえば、ある周期では図7の矢印
方向に引力および斥力が生じ、振動子85は図7におい
て左方向に移動する。しかし次の周期において、図7の
矢印と反対側の方向に引力および斥力が生じるため、振
動子85は図7において右方向に移動する。こうして振
動子85は往復運動を行ない、振動子85の一端に連結
されたダイヤフラム91を駆動する。
【0014】図7の左側においてダイヤフラム91が左
方向に移動すると、ダイヤフラム91に面して設けられ
ているポンプ圧縮室92の圧力が増し、吐出弁93が開
いて吐出口94から空気などの流体が吐出される。次
に、ダイヤフラム81が右方向に移動すると、ポンプ圧
縮室92の圧力が負圧になるため、吸引口95から空気
などの流体がポンプ圧縮室92に向けて吸引される。
【0015】図7に示される振動型ポンプにおいても、
1つの電磁コイルによって生じさせることができる引力
または斥力は最大2つであり、左右対称の構成であるた
め、軸方向に引力および斥力を生じる箇所は全体として
4か所である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図5および図6に示さ
れる振動型ポンプでは、電磁コイルを軸方向に3個連結
しており、連結された電磁コイルそのものがかなりの大
きさになるばかりでなく、振動子もそれに合わせて軸方
向に大きく、かつ重くなるので振動が有効に起こらない
という問題がある。そのため、電磁コイルをいかにたく
さん連結してもそれに比例したポンプ性能がえられな
い。図7に示されるアクティブ型の振動型ポンプも同様
の問題を有している。
【0017】本発明は、叙上の事情に鑑み、小型軽量化
を図ることができるとともに従来の大きさでポンプ性能
を高めることができる振動型ポンプを提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の振動型ポンプ
は、円環状コア内にコイルが円筒状に巻回された略円筒
形状を呈する電磁コイルと、該電磁コイル内に配設され
る、軸方向に分極された永久磁石と、該永久磁石の両極
面側に当該永久磁石によって磁化されうるよう設けられ
る磁極片と、前記永久磁石と磁極片を支持し、少なくと
も一端にダイヤフラムが連結される振動子を備えてお
り、前記電磁コイルと永久磁石との磁気的相互作用に基
づく前記振動子の電磁振動によって、前記ダイヤフラム
が駆動される振動型ポンプであって、前記電磁コイルを
線対称に等分する中心線と前記磁極片の軸方向の幅を2
分する中心線とを一致させるとともに、前記円環状コア
の一方の磁極の軸方向の幅を2分する中心線と前記磁極
片間の距離を2分する中心線とを一致させるよう構成さ
れてなることを特徴としている。
【0019】
【作用】本発明の振動型ポンプにおいては、電磁コイル
を線対称に等分する中心線と、永久磁石によって磁化さ
れるポールピースの軸方向の幅を2分する中心線とを一
致させることにより、電磁コイルを構成する円環状コア
の2つの磁極と、1つのポールピースとのあいだで引力
と斥力が生じる。
【0020】また、円環状コアの一方の磁極の軸方向の
幅を2分する中心線と、ポールピース間の距離を2分す
る中心線とを一致させた。これによって、円環状コアの
一方の磁極と、永久磁石の両極面側に設けられた2つの
ポールピースとのあいだで引力と斥力が生じる。
【0021】このような構成によって、1つの電磁コイ
ルにつき軸方向に引力または斥力を生じさせることがで
きる箇所が3つとなる。したがって従来のものに比べる
と、電磁コイルの数を減らすことができ、小型軽量化を
図れる。また、電磁コイルの数が同じでも、ポンプ性能
を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の振動型ポン
プを詳細に説明する。図1および図2は、1本の軸4か
ら構成された振動子5の両端にダイヤフラム13を連結
してなるものであり、図5および図6に基づいて説明し
た従来の振動型ポンプを改良したものである。また、図
3および図4は2つの振動子が対称に動くよう構成され
てなるいわゆるアクティブ型と称されるものであり、図
7に基づいて説明した従来の振動型ポンプを改良したも
のである。
【0023】図1は本発明の振動型ポンプの一実施例の
側断面説明図である。図1および図2において、図5お
よび図6で示した従来の装置と同一の機能を有するもの
は同じ符号で示している。また、ダイヤフラムなど振動
子の両端側において対となるものも同じ符号を付してい
る。
【0024】図1に示される振動型ポンプは、2つの電
磁コイル1をフレーム11内に配設している。2つのダ
イヤフラム13は、フレーム11と2つのケーシング1
2とによって挟持されて支持される。また、振動子5の
軸4の両端はダイヤフラム13の中心に、センタープレ
ート14と取付座15を介して取り付けられる。
【0025】ケーシング12にはポンプ圧縮室16が形
成されており、振動子5が振動するとポンプ圧縮室16
を圧縮、膨張させる。ポンプ圧縮室16には吸引弁18
および吐出弁19が設けられている。吸引弁18はケー
シング12の内側に設けられた連通路を通じてフレーム
11内と連通している。また、フレーム1の上部には吸
引口20および21が形成されており、当該吸引口20
および21のあいだの空間22にはフィルターが設けら
れている。吸引口21から吸引された空気はフィルター
を通って吸引孔20から吸引弁18に至る。また、吐出
弁19は連通路25からフレーム11の下部に形成され
たエアタンク26に通じており、さらに当該エアタンク
26の側面に設けられた吐出口27に連通している。こ
の吐出口26にはホースなどが連結され、必要とする箇
所に吸引口21より吸引した空気を送出する。
【0026】吸引弁18および吐出弁19はポンプ圧縮
室16によって開閉する。すなわち、ポンプ圧縮室16
が膨張すると吸引弁18が開いて吸引口21から空気を
吸引し、ポンプ圧縮室16が圧縮すると吸引弁18が閉
じる代わりに吐出弁19が開いて吐出口27から空気を
吐出する。
【0027】なお、図1に示されるフレーム11および
ケーシング12は空気を吸引する目的で構成されている
が、本発明はこれに限定されず、他の気体や水などの液
体を吸引、濾過し吐出するための構造をもつものに適宜
変更可能である。また、ケーシング12とフレーム11
は、アルミニウム、鉄などの金属や、PET、PPS、
ABSなどの合成樹脂からなり、たとえば、ねじ28な
どによって相互に螺着される。とくにフレーム11は断
面形状が一定であるため、アルミニウムを引抜加工した
り、PETなどの熱可塑性樹脂を射出成形したりするこ
とによって製造することができる。
【0028】電磁コイル1はフレーム11内に配設され
る。電磁コイル1は円環状コア2と、該円環状コア2内
に円筒状に巻回されたコイル3とから構成される。図1
に示される円環状コア2は、本出願人の出願(特開平6
−42464号)にかかわるいわゆる半割タイプを用い
ている。これは、一対の断面略C字状のコア部材2a、
2bを線対称に突き合わされたものであり、同一形状の
ものを2つ突き合わせればよいため製造が容易であり、
大量生産によるコストダウンを図ることができる。しか
し、本発明はこれに限定されず、従来良く知られている
ように、珪素鋼板を積層して外筒(円筒)に挿入した形
状の円環状コア2を用いることも可能である。
【0029】また、円環状コア2の成型加工には、厚さ
2〜3mm程度の普通鉄板、電磁鋼板などを用いること
が低コストの点からは好ましい。しかし、一枚物以外に
厚さ0.5〜1mm程度の鉄板、硅素鋼板などを2〜数
層積層したものを用いることもできる。かかる積層体を
用いたばあい鉄損が低減して、効率を向上させることが
できる。
【0030】電磁コイル1の内部に配設された振動子5
は円盤状の永久磁石6を有しており、永久磁石6の両極
面側には磁路を有効に形成するための断面C字状のカッ
プ型ポールピース(磁極片)7が固定されている。永久
磁石6およびポールピース7を軸4に取り付ける方法と
しては、直接に接着剤によって固定してもよいが、従来
技術を示す図5と同様に、ポールピース、永久磁石を相
互に密着して両端をかしめるためのスリーブ31を介し
て軸4に固定してもよい。このばあい、スリーブ31の
両端には止め輪32が固着される。
【0031】本実施例では本出願人の出願(特開平6−
42464号)にかかわる断面C字状のいわゆるカップ
型のポールピースを用いている。このようなカップ型形
状にすることによって、従来と同様に円環状コアとの相
互の重なり寸法(図5のH1)の調整および空隙(図5
のH2)の調整が容易である、という利点があり、ま
た、カップ内に振動子5の重さを調整するためのおもり
などを配設することができる。また、2つの永久磁石6
のあいだに設けられるポールピース7bは2つのカップ
型の部材を対称に突き合わせて形成することができる。
しかし、ポールピース7の形状はこれに限定されず、単
純な円筒形状や、従来良く知られているような、円板
(積層も含む)形状のものも本発明において同様の効果
を奏しうる。
【0032】永久磁石6は円盤形状でありその軸方向に
分極するように着磁されている。永久磁石6の両極面側
のポールピース7間の距離(図2のW5)は、ポールピ
ース7の双方が電磁コイル1の一方の磁極M(図2参
照)から引力および斥力を受けるため、電磁コイル1の
一方の磁極の幅よりも小さい。したがって、図5に示さ
れる従来の振動型ポンプに比べて、ポールピース7間を
調整するために挿入する鉄板35の量を少なくすること
ができる。そのため、軽量化を計ることができる。な
お、この永久磁石6としてはフェライト磁石や希土類磁
石などを用いることができる。
【0033】振動子5の軸4の両端部は、センタープレ
ート14を介してEPDMなどからなるダイヤフラム1
3に連結されている。センタープレート14は、ダイヤ
フラム13の両面に設けられており、該ダイヤフラム1
3を押し引きして左右(図1において)に変位させる要
素である。センタープレート14とダイヤフラム13と
は、ナット29と取付け座15とのあいだに介装されて
おり、ナット29により締め付けられることにより振動
子5の先端部に固定されている。ダイヤフラム13の周
縁部13aはフレーム11とケーシング12によって挟
持される。
【0034】図2は本発明の振動型ポンプの特徴である
電磁コイル1と永久磁石6およびポールピース7の配置
を詳細に説明する断面説明図である。円盤状の永久磁石
6は軸方向に分極するように着磁されており、2つの永
久磁石6は、反発する面を向かい合わせて平行に設けら
れる。2つの電磁コイル1も交互に生じる磁束が隣り合
う電磁コイル1同士で反発し合うように平行に設けられ
る。電磁コイル1の作動によって円環状コア2の内周側
先端Mには交流電流の周期に合わせて交互に磁極が生
じ、永久磁石6によって一定の磁極に磁化されるポール
ピース7の外周側面とのあいだに引力および斥力が生じ
る。これによって振動子5は軸方向に往復運動を行な
い、ダイヤフラム13を駆動する。ダイヤフラム13が
駆動されると、ポンプ圧縮室16の容積が増大、減少を
繰り返し、その圧力変化によって吸引弁18および吐出
弁19を開閉し、空気や水などの流体を吸引口21から
吸入し、吐出口27から吐出する。
【0035】図2において、2つの永久磁石6は、反発
し合う面を向けて隣り合うように取り付けられており、
ポールピース7aはN極に、ポールピース7bはS極
に、ポールピース7cはN極に磁化されている。X−X
線は電磁コイル1を線対称に等分する中心線であるとと
もに、ポールピース7aおよびポールピース7cの軸方
向の幅W1を2分する中心線でもある。この電磁コイル
1とポールピース7a、7cの配置は図6に示す従来の
振動型ポンプと同様であり、円環状コア2の内周側先端
Mに生じる2つの磁極とポールピース7a、7cの外周
面に生じる磁極Nとのあいだで軸方向に引力および斥力
が生じる(矢印、、、参照)。
【0036】本発明の振動型ポンプにおいては、前述の
引力および斥力(矢印、、、参照)の他に、円
環状コア2の一方の磁極Mの軸方向の幅W4を2分する
中心線Y−Yと、ポールピース7a、7b間の距離W5
(あるいはポールピース7b、7c間の距離)を2分す
る中心線Y−Yとを一致させる構成により、さらなる引
力および斥力を生じさせている(矢印、参照)。す
なわち、2つの永久磁石6に挟まれたポールピース7b
はS極となっており、一方の電磁コイル1のN極と吸引
(矢印参照)し、他方の電磁コイル1のS極と反発
(矢印参照)する。これらの引力、斥力は7aと7b
の外径を異なる寸法にすることにより調整することもで
きる。
【0037】こうして、本発明の振動型ポンプは電磁コ
イル1を軸方向に2つ連結しただけで、引力および斥力
を軸方向に6か所で生じており、従来技術を示す図5お
よび図6の電磁コイルを3つ設けたタイプの振動型ポン
プと同じ性能を有する。これにより、ポンプ全体を小型
軽量化することができる。
【0038】次に図3に基づいて、本発明の振動型ポン
プの他の実施例、いわゆるアクティブ型と称されるタイ
プの説明をする。図3に示される振動型ポンプは、左右
対称に構成されており、図1および図2に示される振動
型ポンプの一体型の振動子5と異なり、振動子45が2
つに分かれており、左右対称に変位する。これによって
振動を打ち消し合い消音の効果を奏しうる。
【0039】図3において、略円筒形状の電磁コイル4
1は円筒状のフレーム51内に配設されており、2つの
ダイヤフラム53はフレーム51の両端部に連結される
ケーシング52に挟持される。ケーシング52にはポン
プ圧縮室56が形成されており、振動子45の振動によ
って吸引口57から流体を吸引し、吐出口58から流体
を吐出する。振動子45は、支持体49によって一方の
端が揺動自在に支持される軸44と、その軸44の中央
部に支持される円盤状の永久磁石46と、永久磁石46
の両極に当接して設けられるポールピース47a、47
bからなり、軸44の他端はダイヤフラム53に連結さ
れて支持される。
【0040】永久磁石46は軸方向に分極するように着
磁されており、図3において、磁性体であるポールピー
ス47aはN極に、ポールピース47bはS極に磁化さ
れている。X−X線は電磁コイル41を線対称に等分す
る中心線であるとともに、一方のポールピース47bの
軸方向の幅を2分する中心線でもある。これによって、
電磁コイル41の内周側先端に生じる2つの磁極と、ポ
ールピース47bの外周面に生じる磁極Sとのあいだで
軸方向に引力および斥力が生じる(矢印、参照)。
【0041】本発明の振動型ポンプにおいては、前述の
引力および斥力(矢印、参照)の他に、電磁コイル
41の一方の磁極の幅を2分する中心線Y−Yと、ポー
ルピース47a、47b間の距離を2分する中心線Y−
Yとを一致させる構成により、さらなる斥力(または引
力)を生じさせている(矢印参照)。すなわち、従来
の構成では1つの電磁コイルにつき生じさせることので
きる引力および斥力は最大2つであったものが、本発明
によると3つの箇所で生じさせることができる。したが
って、従来より小形のサイズであるにもかかわらず、ポ
ンプ性能をアップさせることができる。たとえば、電磁
石のアンペアーターンに対し、可動子(振動子)の磁束
を従来型より大きく設計できるのでコイルの巻数が減少
し力率の向上が可能である。したがって効率の向上も可
能となる。
【0042】次に図4に基づいて、本発明の振動型ポン
プのさらに他の実施例を説明する。図4に示される振動
型ポンプは、図3に示される振動型ポンプの対称の構成
を有する右側と左側を反転させたものである。
【0043】図4において、略円筒形状の電磁コイル6
1はフレーム71内に配設されており、2つのダイヤフ
ラム73はフレーム71をケーシング72の両端部に連
結することによって挟持される。ケーシング72にはポ
ンプ圧縮室76が形成されており、振動子65の振動に
よって吸引口77から流体を吸引し、吐出口78から流
体を吐出する。振動子65は、支持体69によって一方
の端が揺動自在に支持されており、その中央部に円盤状
の永久磁石66と、永久磁石66の両極側に設けられる
ポールピース67a、67bを有しており、ダイヤフラ
ム73に連結されて支持される。
【0044】永久磁石66は軸方向に分極するように着
磁されており、図4において、磁性体であるポールピー
ス67aはN極に、ポールピース47bはS極に磁化さ
れている。X−X線は電磁コイル61を線対称に等分す
る中心線であるとともに、一方のポールピース67aの
軸方向の幅を2分する中心線でもある。これによって、
電磁コイル61の内周側先端に生じる2つの磁極と、ポ
ールピース67aの外周面に生じる磁極Nとのあいだで
軸方向に引力および斥力が生じる(矢印、参照)。
【0045】本発明の振動型ポンプにおいては、前述の
引力および斥力(矢印、参照)の他に、電磁コイル
61の一方の磁極の幅を2分する中心線Y−Yと、ポー
ルピース67a、67b間の距離を2分する中心線Y−
Yとを一致させる構成により、さらなる引力(または斥
力)を生じさせている(矢印参照)。すなわち、従来
の構成では1つの電磁コイルにつき生じさせることので
きる引力および斥力は最大2つであったものが、本発明
によると3つの箇所で生じさせることができる。したが
って、従来と同様の規模であるにもかかわらず、ポンプ
性能をアップさせることができる。
【0046】また、図3、図4の実施例でわかるよう
に、本発明の振動型ポンプは、1個の電磁石(電磁コイ
ル)対し、1個の磁石可動子(永久磁石)が1:1の対
応をしているから、単一のダイヤフラムとポンプ部とで
構成するポンプ(たとえば、図3または図4の右半分の
みの構成するポンプ)も可能である。
【0047】さらに、本発明の永久磁石は、軸方向に分
極されていることを特徴とし、その形状については円盤
状の他に円筒状、円環状、多角形状などが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の振動型ポ
ンプにおいては、従来と同様な箇所に引力と斥力を生じ
させるための、電磁コイルを線対称に等分する中心線と
ポールピースの軸方向の幅を2分する中心線とを一致さ
せる構成を有している。その他に、円環状コアの一方の
磁極の軸方向の幅を2分する中心線とポールピース間の
距離を2分する中心線とを一致させるよう構成を有して
いる。そのため、部品種類は同じでも、従来にはなかっ
た箇所に新しく引力と斥力を生じさせることができ、部
品数を減らすことができる。たとえば、従来、3つの電
磁コイルを軸方向に連結して軸方向に6か所で引力と斥
力を生じさせていたのに対し、2つの電磁コイルで軸方
向に6か所で引力と斥力を生じさせることができる。し
たがって、ポンプ自体の吸引力と吐出力とを減少させる
ことなく、ポンプ本体を小型軽量化することができると
ともに、コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動型ポンプの一実施例の断面説明図
である。
【図2】図1に示されるポンプの動作説明図である。
【図3】本発明の振動型ポンプの他の実施例の断面説明
図である。
【図4】本発明の振動型ポンプのさらに他の実施例の断
面説明図である。
【図5】従来の振動型ポンプの駆動部の構成説明図であ
る。
【図6】図5に示される振動型ポンプの動作説明図であ
る。
【図7】従来の振動型ポンプの断面説明図である。
【符号の説明】
1 電磁コイル 2 円環状コア 2a、2b コア部材 5 振動子 6 永久磁石 7、7a、7b、7c ポールピース(磁極片) 13 ダイヤフラム 41 電磁コイル 45 振動子 46 永久磁石 47a、47b ポールピース 57 ダイヤフラム 61 電磁コイル 65 振動子 67a、67b ポールピース(磁極片) 73 ダイヤフラム M 円環状コアの一方の磁極 W1 ポールピースの軸方向の幅 W4 円環状コアの一方の磁極の軸方向の幅 W5 ポールピース間の距離

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状コア内にコイルが円筒状に巻回さ
    れた略円筒形状を呈する電磁コイルと、該電磁コイル内
    に配設される、軸方向に分極された永久磁石と、該永久
    磁石の両極面側に当該永久磁石によって磁化されるよう
    設けられる磁極片と、前記永久磁石と磁極片を支持し、
    少なくとも一端にダイヤフラムが連結される振動子を備
    えており、前記電磁コイルと永久磁石との磁気的相互作
    用に基づく前記振動子の電磁振動によって、前記ダイヤ
    フラムが駆動される振動型ポンプであって、前記電磁コ
    イルを線対称に等分する中心線と前記磁極片の軸方向の
    幅を2分する中心線とを一致させるとともに、前記円環
    状コアの一方の磁極の軸方向の幅を2分する中心線と前
    記磁極片間の距離を2分する中心線とを一致させるよう
    構成されてなることを特徴とする振動型ポンプ。
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