JPH08212550A - 相変化型光記録媒体及び光情報記録再生装置 - Google Patents

相変化型光記録媒体及び光情報記録再生装置

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JPH08212550A
JPH08212550A JP7017624A JP1762495A JPH08212550A JP H08212550 A JPH08212550 A JP H08212550A JP 7017624 A JP7017624 A JP 7017624A JP 1762495 A JP1762495 A JP 1762495A JP H08212550 A JPH08212550 A JP H08212550A
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JP
Japan
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recording
recording medium
push
type optical
pull
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Application number
JP7017624A
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English (en)
Inventor
Michiaki Shinozuka
道明 篠塚
Koji Deguchi
浩司 出口
Hiroko Iwasaki
博子 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰り返し記録可能で反射率の低い相変化型光
記録媒体について、トラッキングが安定し、記録/再生
時のエラーを少なくし得るようにすること。 【構成】 トラック溝特性について、 記録後のプッシュプル値が0.08〜0.16の範
囲内 記録前後のプッシュプル比が0.6〜1.2の範囲
内 記録前のラジアルコントラスト値が0.1以上 記録後のラジアルコントラスト値が0.2以上 記録前後のラジアルコントラスト比が0.3以上 の何れか一つ又は全てを満たすように設定することで、
トラッキングが安定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光メモリ関連機器等の
分野で利用されるものであって、光情報記録媒体に光ビ
ームを集光照射させることにより記録層材料に相変化を
生じさせて、情報の記録又は再生を行い、かつ、書換え
が可能な相変化型光記録媒体及び光情報記録再生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電磁波、特にレーザビームの照射による
情報の記録、再生及び消去が可能な光メモリ媒体の一つ
として、結晶‐非結晶相間、或いは、結晶‐結晶相間の
転移を利用するようにした、所謂、相変化型光記録媒体
がよく知られている。この相変化型光記録媒体によれ
ば、特に光磁気ディスクメモリでは困難な単一ビームに
よるオーバライト値が可能であり、ドライブ側の光学系
もより単純である、等の理由から、最近、その研究開発
が活発化している。
【0003】このような相変化型光記録媒体の代表例と
して、例えば、米国特許第3,530,441号明細書
に示されるように所謂カルコゲン系合金材料が挙げられ
る。また、特開昭62−73438号公報によれば、記
録/消去の繰り返し性能を向上させるためにGe‐Te
‐Se‐Sb等の組成が特定されている。
【0004】ところで、現に実用化されて市販されてい
る1回だけ記録でき書換えのできない光ディスク(所
謂、ライトワンス・コンパクトディスク=WO・CD)
に関しては、CD系のトラック溝の規格として、 記録後のプッシュプル値 PPA:0.04〜0.09 記録前後のプッシュプル比 NPPR:0.6〜1.2 記録前のラジアルコントラスト RCb>0.05 記録後のラジアルコントラスト RCa>0.2 となるように設定されている。相変化型光記録媒体にあ
っても、媒体にはトラック溝を予め形成しておく必要が
あるので、このようなトラック溝の規格としてこのよう
な規格を適用することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のCD系のトラック溝規格によると、CD系の記録
/消去/再生が可能な光情報記録再生装置では、プッシ
ュプル値とラジアルコントラストとがともに小さくても
よいが、両者が小さい場合には、反射率の低い相変化型
光記録媒体にあっては、トラッキングが不安定でトラッ
キング外れを起こしやすいため、記録/再生時にエラー
を生じやすい。特に、トラッキングサーボにプッシュプ
ル方式を用いる光情報記録再生装置においては、顕著で
ある。また、詳細は後述するが、従来のCD系のトラッ
ク溝規格によると、トラック溝を溝深さが40nm、溝
幅が0.25〜0.4μm程度となるように幅狭な溝と
して形成してなければならず、このような溝深さ及び溝
幅のスタンパは非常に作成しくく、仮に作成できてもコ
スト高となってしまう。
【0006】このようなことから、何回も繰り返して記
録を行える相変化型光記録媒体に適したトラック溝特性
の提供が待たれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
トラック溝特性の記録後のプッシュプル値が0.08〜
0.16の範囲内となるように設定した相変化型光記録
媒体である。
【0008】請求項2記載の発明は、トラック溝特性の
記録前後のプッシュプル比が0.6〜1.2の範囲内と
なるように設定した相変化型光記録媒体である。
【0009】請求項3記載の発明は、トラック溝特性の
記録前のラジアルコントラスト値が0.1以上となるよ
うに設定した相変化型光記録媒体である。
【0010】請求項4記載の発明は、トラック溝特性の
記録後のラジアルコントラスト値が0.2以上となるよ
うに設定した相変化型光記録媒体である。
【0011】請求項5記載の発明は、トラック溝特性の
記録前後のラジアルコントラスト比が0.3以上となる
ように設定した相変化型光記録媒体である。
【0012】請求項6記載の発明は、トラック溝特性に
ついて、記録後のプッシュプル値が0.08〜0.16
の範囲内となり、記録前後のプッシュプル比が0.6〜
1.2の範囲内となり、記録前のラジアルコントラスト
値が0.1以上となり、記録後のラジアルコントラスト
値が0.2以上となり、記録前後のラジアルコントラス
ト比が0.3以上となるように設定した相変化型光記録
媒体である。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、トラック溝の深さを50〜60nmとし、
溝幅を0.3〜0.6μmとした相変化型光記録媒体で
ある。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項6記載の発
明において、基板上に形成される記録層の主成分材料
に、少なくとも、Ag,In,Sb,Teを含むように
した相変化型光記録媒体である。
【0015】請求項9記載の発明は、請求項6記載の発
明において、基板材料の屈折率を1.5〜1.62とし
た相変化型光記録媒体である。
【0016】請求項10記載の発明は、請求項6記載の
発明において、媒体自身の反射率を35%以下とした相
変化型光記録媒体である。
【0017】請求項11記載の発明は、光情報記録媒体
に光ビームを集光照射させることによりプッシュプル方
式によりトラッキング制御を行うとともに情報の記録、
消去又は再生を行うようにした光情報記録再生装置にお
いて、前記光情報記録媒体として請求項1ないし10の
何れか一に記載の相変化型光記録媒体を用いるようにし
た光情報記録再生装置である。
【0018】
【作用】本発明においては、トラック溝特性について、 記録後のプッシュプル値が0.08〜0.16の範
囲内 記録前後のプッシュプル比が0.6〜1.2の範囲
内 記録前のラジアルコントラスト値が0.1以上 記録後のラジアルコントラスト値が0.2以上 記録前後のラジアルコントラスト比が0.3以上 の何れか一つ又は全てを満たすように設定することによ
り、トラッキングが安定したものとなり、トラック外れ
が生じにくくなるので、記録/再生時のエラーを減少さ
せることができる。
【0019】特に、請求項6記載の発明においては、こ
れらの条件を全て満足するようにトラック溝特性を設定
しているので、トラッキングがより安定したものとな
る。また、請求項7記載の発明においては、トラック溝
の深さを50〜60nm、溝幅を0.3〜0.6μmと
して請求項6記載の発明の条件を設定しているので、ス
タンパが作成しやすく、製造が容易な上に、トラッキン
グがより安定したものとなる。さらに、請求項8,9,
10記載の発明においては、基板上に形成される記録層
の主成分材料に、少なくとも、Ag,In,Sb,Te
を含むこととし、或いは、基板材料の屈折率を1.5〜
1.62とし、又は、媒体自身の反射率を35%以下と
して、請求項6記載の発明の条件を設定しているので、
記録前後でも、トラッキングがより安定したものとな
る。
【0020】また、請求項11記載の発明においては、
トラック溝特性に関して上記のように設定された相変化
型光記録媒体を媒体として用いているので、プッシュプ
ル方式によるトラッキング制御を安定して行え、エラー
の少ない記録/再生動作が可能となる。
【0021】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、本実施例で用いられる相変化型光記録媒体1
は、図3に示すように、基板2上に下部保護層3、記録
層4、上部保護層5、放熱層6及びUV保護層7を順に
積層形成した構造とされている。ここに、基板2はポリ
カーボネート樹脂により形成されている。この基板2の
形状(従って、相変化型光記録媒体1の形状)は、例え
ば、円盤ディスク状とされているが、カード状或いはシ
ート状であってもよい。上下の保護層3,5は、例え
ば、ZnSやSiO2 やSiNx 等により形成されてい
る。記録層4はレーザビーム等の電磁波の照射時に光学
定数の変化を生ずるものであり、好ましくは相変化型材
料、特に好ましくはその層構成元素として、Ag,I
n,Sb及びTeを含むものがよい。よって、この記録
層4は、例えば、AgInSbTeやGeSbTe等に
より形成されている。放熱層6は、例えば、AlやAl
合金やAuやAg等により形成されている。この放熱層
6は必ずしも必要ではないが、過剰な熱を放熱層6によ
って放熱することでディスク(基板2)側への熱負担を
軽減するためには設けたほうがよい。UV保護層7は、
UV硬化型樹脂により形成されている。
【0022】本実施例で用い得る相変化型光記録媒体1
は、このような構造、材料に限定されるものではない
が、上記構造ないしは材料によれば、記録/再生及びオ
ーバライト特性が良好となるので、好ましい。
【0023】このような相変化型光記録媒体1には、図
2に示すようなトラック溝8が予めプリグルーブとして
形成されている。ここに、このようなトラック溝8の溝
特性に関して、本実施例では、以下のように設定されて
いる。
【0024】第1に、記録後のプッシュプル値は図1中
の範囲Aに示すように、0.08〜0.16の範囲内と
なるように規格が設定されている。図1中の範囲Bは従
来のCD規格(0.04〜0.09)を示す。なお、プ
ッシュプル振幅をI1−I2とし、11Tについての振
幅トップレベルをItop としたとき、記録後のプッシュ
プル値は、 PPA(記録後)=(I1−I2)/Itop (0.1μ
mオフセット時) として算出したものである。
【0025】ここに、図1は、記録後のプッシュプル値
の溝幅及び溝深さの依存性を示すものである。図1によ
れば、従来のCD規格による場合には、溝深さが40n
mで、溝幅が0.25〜0.4μmの範囲内となるよう
に幅狭いトラック溝として形成しなければらず、これに
適合するスタンパは非常に作成しにくい。また、プッシ
ュプル値が小さいので、プッシュプル方式のトラッキン
グサーボを用いる光情報記録再生装置では、トラッキン
グが外れやすい。これに対して、本実施例のプッシュプ
ル値の規格による場合、トラック溝8の溝深さが50〜
60nm、溝幅が0.3〜0.55μmの範囲内であれ
ばよく、これに適合するスタンパは十分作成可能であ
る。また、このような規格の範囲内で作成した相変化型
光記録媒体1であれば、波長λ=780nm、対物レン
ズの開口数NA=0.47による評価において、従来の
プッシュプル値より大きいことから、トラッキングが安
定し、トラック外れを生じにくい。よって、プッシュプ
ル方式のトラッキング制御を行う光情報記録再生装置に
用いた場合、記録/再生におけるエラーが減少する。
【0026】第2に、記録前後のプッシュプル比、即
ち、ノーマライズドプッシュプルNPPRは、図4中の
範囲Aに示すように、0.08〜0.16の範囲内とな
るように設定されている。図4中の範囲bは従来のCD
規格(0.5〜1.0)を示す。なお、記録前を(I1
−I2)/Ig、記録後を(I1−I2)/Igaとし
たとき、プッシュプル比NPPRは、 NPPR={(I1−I2)/Ig}/{(I1−I
2)/Iga} として算出したものである。
【0027】ここに、図4は、記録前後のプッシュプル
比NPPRの溝幅及び溝深さの依存性を示すものであ
る。図4によれば、従来のCD規格による場合には、ト
ラック溝の溝深さを40〜60nm、溝幅を0.3〜
0.6μmの範囲で変化させても、プッシュプル比NP
PRは、従来のCD規格の上限値付近の値に集中してい
る。これは、NPPRが小さいと、記録後のプッシュプ
ルが小さいためであり、これでは、プッシュプル方式の
光情報記録再生装置ではトラッキングが外れやすい。こ
れに対して、本実施例のプッシュプル比NPPRの規格
によれば、トラック溝8の溝深さが40〜60nm、溝
幅が0.3〜0.6μmの範囲内であればよく、これに
適合するスタンパは十分作成可能である。また、このよ
うな規格の範囲内で作成した相変化型光記録媒体1であ
れば、波長λ=780nm、対物レンズの開口数NA=
0.47による評価において、従来のプッシュプル比よ
り大きいことから、トラッキングが安定し、トラック外
れを生じにくい。よって、光情報記録再生装置に用いた
場合、記録/再生におけるエラーが減少する。
【0028】第3に、記録前のラジアルコントラスト値
RCbは、図5中に矢印Aで示すように、0.1以上と
なるように規格が設定されている。図5中の矢印Bは従
来のCD規格(0.05以上)を示す。なお、ランドレ
ベルをIl 、グルーブレベルをIg とすると、記録前の
ラジアルコントラスト値RCbは、 RCb(記録前)=2*(Il−Ig)/(Il+Ig) として算出したものである。
【0029】ここに、図5は、記録前のラジアルコント
ラスト値RCbの溝幅及び溝深さの依存性を示すもので
ある。図5によれば、従来のCD規格による場合には、
このラジアルコントラスト値RCbが小さいので、プッ
シュプル方式の光情報記録再生装置に用いた場合にはト
ラッキングが外れやすい。これに対して、本実施例の記
録前のラジアルコントラスト値RCbの規格による場
合、トラック溝8の溝深さが50〜60nm、溝幅が
0.3〜0.55μmの範囲内であればよく、これに適
合するスタンパは十分作成可能である。また、このよう
な規格の範囲内で作成した相変化型光記録媒体1であれ
ば、波長λ=780nm、対物レンズの開口数NA=
0.47による評価において、従来の記録前のラジアル
コントラスト値RCbより大きいことから、トラッキン
グが安定し、トラック外れを生じにくい。よって、光情
報記録再生装置に用いた場合、記録/再生におけるエラ
ーが減少する。
【0030】第4に、記録後のラジアルコントラスト値
RCaは、図6中に矢印Aで示すように、0.2以上と
なるように規格が設定されている。なお、記録後のラジ
アルコントラスト値RCaは、 RCa(記録後)=2*(Il−Ig)/(Il+Ig) として算出したものである。
【0031】ここに、図6は、記録後のラジアルコント
ラスト値RCaの溝幅及び溝深さの依存性を示すもので
ある。図6によれば、本実施例の記録後のラジアルコン
トラスト値RCaの規格による場合、トラック溝8の溝
深さが50〜60nm、溝幅が0.3〜0.55μmの
範囲内であればよく、これに適合するスタンパは十分作
成可能である。また、このような規格の範囲内で作成し
た相変化型光記録媒体1であれば、波長λ=780n
m、対物レンズの開口数NA=0.47による評価にお
いて、トラッキングが安定し、トラック外れを生じにく
い。よって、光情報記録再生装置に用いた場合、記録/
再生におけるエラーが減少する。
【0032】第5に、記録前後のラジアルコントラスト
比(RCb/RCa)は、図7中に矢印Aで示すよう
に、0.3以上となるように規格が設定されている。こ
こに、図7は、記録前後のラジアルコントラスト値RC
bの溝幅及び溝深さの依存性を示すものである。図7に
よれば、本実施例の記録前後のラジアルコントラスト比
の規格による場合、トラック溝8の溝深さが50〜60
nm、溝幅が0.3〜0.55μmの範囲内であればよ
く、これに適合するスタンパは十分作成可能である。ま
た、このような規格の範囲内で作成した相変化型光記録
媒体1であれば、波長λ=780nm、対物レンズの開
口数NA=0.47による評価において、記録前後のラ
ジアルコントラスト比が大きく、記録前後で振幅変化が
少ないため、記録前後でもトラッキングが安定し、トラ
ック外れを生じにくい。よって、光情報記録再生装置に
用いた場合、記録/再生におけるエラーが減少する。
【0033】上記説明では、第1から第5まで、個別に
溝特性に関する規格を説明したが、これらの第1から第
5までの溝特性の規格を全て、又は、適宜組合せれば、
よりトラッキングが安定することは、容易に理解でき
る。即ち、第6としては、トラック溝特性について、記
録後のプッシュプル値PPAが0.08〜0.16の範
囲内となり、記録前後のプッシュプル比NPPRが0.
6〜1.2の範囲内となり、記録前のラジアルコントラ
スト値PCbが0.1以上となり、記録後のラジアルコ
ントラスト値PCaが0.2以上となり、記録前後のラ
ジアルコントラスト比(PCb/PCa)が0.3以上
となるように設定すれば、より良好なるトラッキング特
性が得られる。
【0034】第7に、第6として説明した規格の溝特性
を持たせるに際して、トラック溝8の溝深さを50〜6
0nmの範囲内、溝幅を0.3〜0.6μmの範囲内と
なる条件を満たすようにするのがよい。即ち、トラック
溝8の溝深さを50〜60nm、溝幅を0.3〜0.6
μmとした上で、トラック溝特性について、記録後のプ
ッシュプル値PPAが0.08〜0.16の範囲内とな
り、記録前後のプッシュプル比NPPRが0.6〜1.
2の範囲内となり、記録前のラジアルコントラスト値P
Cbが0.1以上となり、記録後のラジアルコントラス
ト値PCaが0.2以上となり、記録前後のラジアルコ
ントラスト比(PCb/PCa)が0.3以上となるよ
うに設定することにより、適合するスタンパが作成しや
すく、製造が容易な上に、より良好なるトラッキング特
性が得られる。
【0035】第8に、第6として説明した規格の溝特性
を持たせるに際して、図3で説明したように、記録層4
の主成分材料に、少なくとも、Ag,In,Sb,Te
を含むようにするのがよい。即ち、記録層4の主成分材
料に、少なくとも、Ag,In,Sb,Teを含ませた
上で、トラック溝特性について、記録後のプッシュプル
値PPAが0.08〜0.16の範囲内となり、記録前
後のプッシュプル比NPPRが0.6〜1.2の範囲内
となり、記録前のラジアルコントラスト値PCbが0.
1以上となり、記録後のラジアルコントラスト値PCa
が0.2以上となり、記録前後のラジアルコントラスト
比(PCb/PCa)が0.3以上となるように設定す
ることにより、記録前後に渡って良好なるトラッキング
特性が得られる。特に、このような記録層4による場合
は、GeSbTe系による場合よりも感度がよく、記録
後の溝特性がよいので、より一層エラーの少ないものと
なる。
【0036】第9に、第6として説明した規格の溝特性
を持たせるに際して、基板2の屈折率が1.5〜1.6
2の範囲内となる条件を満たすようにするのがよい。な
お、基板2の厚さは1.2mmとされている。即ち、基
板2の屈折率を1.5〜1.62の範囲内とした上で、
トラック溝特性について、記録後のプッシュプル値PP
Aが0.08〜0.16の範囲内となり、記録前後のプ
ッシュプル比NPPRが0.6〜1.2の範囲内とな
り、記録前のラジアルコントラスト値PCbが0.1以
上となり、記録後のラジアルコントラスト値PCaが
0.2以上となり、記録前後のラジアルコントラスト比
(PCb/PCa)が0.3以上となるように設定する
ことにより、記録前後に渡ってより良好なるトラッキン
グ特性が得られる。また、基板3の屈折率が上記の範囲
内であれば、基板2の厚さが1.2mmであっても、光
情報記録再生装置による評価系によっても記録層4でレ
ーザビームが焦点を結ぶことになるが、基板2の屈折率
が上記の範囲外になるとレーザビームが記録層4で焦点
を結ばず、トラッキングを行えない。
【0037】第10に、第6として説明した規格の溝特
性を持たせるに際して、相変化型光記録媒体1自身の反
射率が35%以下となる条件を満たすようにするのがよ
い。即ち、相変化型光記録媒体1自身の反射率を35%
以下とした上で、トラック溝特性について、記録後のプ
ッシュプル値PPAが0.08〜0.16の範囲内とな
り、記録前後のプッシュプル比NPPRが0.6〜1.
2の範囲内となり、記録前のラジアルコントラスト値P
Cbが0.1以上となり、記録後のラジアルコントラス
ト値PCaが0.2以上となり、記録前後のラジアルコ
ントラスト比(PCb/PCa)が0.3以上となるよ
うに設定することにより、記録前後に渡ってより良好な
るトラッキング特性が得られる。
【0038】ここに、より具体的な相変化型光記録媒体
1の構成例として、基板2には屈折率1.58なるポリ
カーボネート樹脂を用い、この基板2上にZnS,Si
2による下部保護層3を膜厚200nmで形成し、こ
の下部保護層3上にAgInSbTeによる記録層4を
膜厚20nmで形成し、さらに記録層4上にZnS,S
iO2 による上部保護層5を膜厚25nmで形成し、こ
の上部保護層5上にAl−Ti(1wt%)なるAl合
金による放熱層6を膜厚100nmで形成し、最上層に
UV保護膜7を形成した。
【0039】このような相変化型光記録媒体1の構成に
おいて、前述した第1ないし第9の条件を各々サンプル
1〜9に対応させて、各々の規格条件を変えた場合の各
種測定値を表1に示す。なお、これらのサンプル1〜1
0に使用される相変化型光記録媒体1は120nm直径
の円盤ディスクであり、各種測定値は内周(r23
m)、中周(r40mm)及び外周(r58mm)にお
ける測定値の平均値を示す。また、比較サンプル1は、
溝特性が従来のCD規格による相変化型光記録媒体にお
いてその記録層をAgInSbTe系により形成した
例、比較サンプル2は、サンプル8の相変化型光記録媒
体1において記録層をGeSbTe系により形成した
例、比較サンプル3は、サンプル8の相変化型光記録媒
体1において基板に不純物を添加して屈折率を1.8と
した例、比較サンプル4は、比較サンプル1の相変化型
光記録媒体において、層構成の一部をなす上部保護層を
省略して媒体自身の反射率を41%とした例を示す。ま
た、測定評価に際して、用いた光情報記録再生装置は、
通常のCD系記録/消去可能なドライブ装置であり、概
略的には、光ピックアップと信号処理系とピックアップ
制御系とにより構成されており、ピックアップ制御系中
にプッシュプル法によりトラッキング制御を行うトラッ
キングサーボ系が含まれている、また、このドライブ装
置で使用したレーザビームの波長λ=780nm、対物
レンズの開口数NA=0.47、相変化型光記録媒体の
線速2.4m/sであり、照射するレーザビームの記録
パワーは図8に示すように3Tの場合において、ピーク
パワーが12mW、ボトムパワーが5mWなるマルチパ
ルスとした。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示す結果によれば、従来のCD規格
による比較サンプル例の場合には、トラッキング外れを
生じたものであるが、本実施例で設定した規格によるサ
ンプル例による場合には何れもトラッキング外れを生じ
ていないことが分かる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、上述したように、トラック溝
特性について、 記録後のプッシュプル値が0.08〜0.16の範
囲内 記録前後のプッシュプル比が0.6〜1.2の範囲
内 記録前のラジアルコントラスト値が0.1以上 記録後のラジアルコントラスト値が0.2以上 記録前後のラジアルコントラスト比が0.3以上 の何れか一つ又は全てを満たすように設定したので、ト
ラッキングを安定させることができ、よって、トラック
外れが生じにくい相変化型光記録媒体となり、記録/再
生時のエラーを減少させることができる。
【0043】特に、請求項6記載の発明によれば、これ
らの条件を全て満足するようにトラック溝特性を設定し
たので、トラッキングをより安定させることができる。
また、請求項7記載の発明によれば、トラック溝の深さ
を50〜60nm、溝幅を0.3〜0.6μmとして請
求項6記載の発明の条件を設定したので、スタンパが作
成しやすく、製造が容易な上に、トラッキングをより安
定させることができる。さらに、請求項8,9,10記
載の発明によれば、基板上に形成される記録層の主成分
材料に、少なくとも、Ag,In,Sb,Teを含むも
のとし、或いは、基板材料の屈折率を1.5〜1.62
とし、又は、媒体自身の反射率を35%以下として、請
求項6記載の発明の条件を設定したので、記録前後に渡
って、トラッキングを安定させることができる。
【0044】また、請求項11記載の発明によれば、ト
ラック溝特性に関して上記のように設定された相変化型
光記録媒体を媒体として用いるようにしたので、トラッ
キング外れを生ずることなくプッシュプル方式によるト
ラッキング制御を安定して行うことができ、エラーの少
ない記録/再生動作を行わせることができ、繰り返し記
録可能な相変化型光記録媒体を有効に利用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による記録後のプッシュプル
値の溝幅及び溝深さの依存性を示す特性図である。
【図2】トラック溝構造を示す断面図である。
【図3】相変化型光記録媒体の層構造を示す断面図であ
る。
【図4】プッシュプル比の溝幅及び溝深さの依存性を示
す特性図である。
【図5】記録前のラジアルコントラスト値の溝幅及び溝
深さの依存性を示す特性図である。
【図6】記録後のラジアルコントラスト値の溝幅及び溝
深さの依存性を示す特性図である。
【図7】記録前後のラジアルコントラスト比の溝幅及び
溝深さの依存性を示す特性図である。
【図8】測定時の記録パワーを説明するためのパルス方
式のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 相変化型光記録媒体 2 基板 4 記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/24 561 8721−5D

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラック溝特性の記録後のプッシュプル
    値が0.08〜0.16の範囲内となるように設定した
    ことを特徴とする相変化型光記録媒体。
  2. 【請求項2】 トラック溝特性の記録前後のプッシュプ
    ル比が0.6〜1.2の範囲内となるように設定したこ
    とを特徴とする相変化型光記録媒体。
  3. 【請求項3】 トラック溝特性の記録前のラジアルコン
    トラスト値が0.1以上となるように設定したことを特
    徴とする相変化型光記録媒体。
  4. 【請求項4】 トラック溝特性の記録後のラジアルコン
    トラスト値が0.2以上となるように設定したことを特
    徴とする相変化型光記録媒体。
  5. 【請求項5】 トラック溝特性の記録前後のラジアルコ
    ントラスト比が0.3以上となるように設定したことを
    特徴とする相変化型光記録媒体。
  6. 【請求項6】 トラック溝特性について、記録後のプッ
    シュプル値が0.08〜0.16の範囲内となり、記録
    前後のプッシュプル比が0.6〜1.2の範囲内とな
    り、記録前のラジアルコントラスト値が0.1以上とな
    り、記録後のラジアルコントラスト値が0.2以上とな
    り、記録前後のラジアルコントラスト比が0.3以上と
    なるように設定したことを特徴とする相変化型光記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 トラック溝の深さが50〜60nmであ
    り、溝幅が0.3〜0.6μmであることを特徴とする
    請求項6記載の相変化型光記録媒体。
  8. 【請求項8】 基板上に形成される記録層の主成分材料
    に、少なくとも、Ag,In,Sb,Teを含むことを
    特徴とする請求項6記載の相変化型光記録媒体。
  9. 【請求項9】 基板材料の屈折率が1.5〜1.62で
    あることを特徴とする請求項6記載の相変化型光記録媒
    体。
  10. 【請求項10】 媒体自身の反射率が35%以下である
    ことを特徴とする請求項6記載の相変化型光記録媒体。
  11. 【請求項11】 光情報記録媒体に光ビームを集光照射
    させることによりプッシュプル方式によりトラッキング
    制御を行うとともに情報の記録、消去又は再生を行うよ
    うにした光情報記録再生装置において、前記光情報記録
    媒体として請求項1ないし10の何れか一に記載の相変
    化型光記録媒体を用いたことを特徴とする光情報記録再
    生装置。
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