JPH08212341A - 放射線透過写真の画像処理方法及びその装置 - Google Patents

放射線透過写真の画像処理方法及びその装置

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JPH08212341A
JPH08212341A JP7017249A JP1724995A JPH08212341A JP H08212341 A JPH08212341 A JP H08212341A JP 7017249 A JP7017249 A JP 7017249A JP 1724995 A JP1724995 A JP 1724995A JP H08212341 A JPH08212341 A JP H08212341A
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image data
bit
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JP7017249A
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Yoshitaka Kinoshita
義高 木下
Fumio Mataga
文雄 俣賀
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射線透過写真を使った配管等の境界を明確
に決定するとともに、散乱放射線による像のぼけ成分及
び写真のかぶりの影響等を減少させ、残肉厚計測の精度
を向上させる放射線透過写真の画像処理方法及びその装
置を提供する。 【構成】 透過写真フィルムの写真濃度を12ビットの
濃度分解能でデジタル化して読み込み(ステップS20
とステップS21)、次にこのデジタル化した画像デー
タを階調変換によりコントラスト調整し(ステップS2
2)、さらにメディアンフィルターによって信号の雑音
成分を除去し(ステップS23)、そしてエッジ化フィ
ルターによって輪郭を強調し(ステップS24)、さら
に、境界の2次式へのあてはめにより境界を決定し実際
の肉厚画像に変換して(ステップS25)、この画像を
ディスプレイ等に出力表示する(ステップS26)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非破壊検査における放
射線透過写真の画像計測に利用し、特に石油化学プラン
ト関係の現場における稼働中の機器、配管又は溶接部
等、半導体製造装置のバルブ、継手又は配管等、或いは
鉄筋構造物の鉄筋コンクリートなどの非破壊検査に使用
し、配管等の放射線透過写真の腐食残肉厚等を測定し、
散乱放射線による像のぼけ成分及び写真のかぶりの影響
を減少させる放射線透過写真の画像処理方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、石油化学プラント等の現場にお
ける稼働中検査では、機器および配管の腐食の状態を把
握するのに放射線透過写真を利用している。主として放
射性同位元素 192Ir或いは60Coのガンマ線源を利用
して透過写真を撮影し、現像済みのフィルムをシャーカ
ステン上にて観察して腐食の著しい箇所を探索し、検査
員が定規等で測定している。
【0003】図11はこの放射線源を利用して放射線透
過写真を撮影する概略構成を示す断面図である。図11
において放射線透過写真は、放射線4が放射線源1から
配管2を透過し、配管2の肉厚に対応した写真濃度でフ
ィルム3上に感光し、このフィルムを現像することによ
って得られる。なお、図11中における配管2の断面は
凹凸を誇張して描いている。放射線透過写真の写真濃度
は配管2の肉厚に対応しており、配管の直径とその配管
が配置された位置とフィルムとの位置関係から、この2
次元フィルム上の写真濃度により配管の3次元肉厚情報
が得られる。なお、フィルム上の3次元肉厚情報は等方
的でないので、フィルムの拡大率などを考慮しておかな
ければならない。撮影時に長さの判っているテストピー
スを入れておき、基準の長さとして置き換え拡大率を考
慮している。
【0004】図12は、図11の撮影配置でのL方向の
写真濃度と配管の位置関係を示す濃度グラフである。縦
軸は写真濃度で横軸は位置Lを示す。図12中のA−D
は、図11の放射線4が配管2の外縁部境界A,D、そ
の内縁部B,Cを透過するときの配管位置に対応してい
る。図12においてL方向のA−Bの距離が配管の最小
残肉厚に対応しており、配管の外縁部と空間の境界では
透過厚さが急激に小さくなる。
【0005】図13は図11の撮影配置でのL方向の実
際の写真濃度と配管の位置関係を示す濃度グラフであ
る。実際のフィルム上には線源から直線的に到達する放
射線だけではなく、配管等の試験体、或いは周囲の構造
物などからの散乱線も多数到達する。これらのエネルギ
ーの低い散乱線は、主として透過厚さの小さい外縁部の
像を黒化させる。配管の外縁部と空間との境界では透過
厚さが急激に小さくなるから、境界と空間との濃度値に
差がなくなってくる。これがフィルム上で外縁部と空間
との境界を定めることを困難にし、測定誤差の原因とな
っている。この測定誤差を減少させる有効な方法とし
て、写真濃度を外縁部に注目して比較的低濃度に仕上げ
る方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の方法では、内縁部の透過厚さの非常に厚い部分が広範
囲に白くなり、内縁部境界の決定を困難にさせることに
なる。また、内縁部(図13のピーク位置)について
は、さらにピークが幾つか現れる場合があり、どれが本
来の境界であるかが決定できないという課題があった。
さらに、散乱放射線による像のぼけ成分及び写真のかぶ
りの影響等を減少させる必要があるという課題もあっ
た。
【0007】本発明は、上記のような課題に鑑み、放射
線透過写真を使った配管等の境界を明確に決定するとと
もに、散乱放射線による像のぼけ成分及び写真のかぶり
の影響等を減少させ、残肉厚計測の精度を向上させる放
射線透過写真の画像処理方法及びその装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の放射線透過写真の画像処理装置は、透過写
真フィルムの写真濃度を12ビットの濃度分解能でデジ
タル化して読み込む画像入力処理手段及び画像データ化
処理手段と、このデジタル化した画像データを階調変換
により8ビット画像データに変換してコントラスト調整
するコントラスト強調処理手段と、メディアンフィルタ
ーによって信号の雑音成分を除去する雑音除去処理手段
と、エッジ化フィルターによって輪郭を強調する輪郭強
調処理手段と、境界の2次式へのあてはめにより境界を
決定し実際の肉厚画像に変換する境界決定処理手段と、
肉厚画像を出力表示する画像表示出力手段とを備えるも
のである。
【0009】また、本発明の放射線透過写真の画像処理
方法は、透過写真フィルムの写真濃度を12ビットの濃
度分解能でデジタル化して読み込む第1の過程と、デジ
タル化した画像データを階調変換により8ビット画像デ
ータに変換しコントラスト調整してコントラスト強調す
る第2の過程と、メディアンフィルターによって信号の
雑音成分を除去する第3の過程と、エッジ化フィルター
によって輪郭を強調する第4の過程と、境界の2次式へ
のあてはめにより境界を決定し実際の肉厚画像に変換す
る第5の過程と、肉厚画像を出力表示する第6の過程と
を備えるものである。
【0010】
【作用】上記構成の放射線透過写真の画像処理方法及び
その装置では、透過写真フィルムの写真濃度を12ビッ
トの濃度分解能でデジタル化して読み込み、デジタル化
した画像データを階調変換により8ビット画像データに
変換してコントラスト調整し、メディアンフィルターに
よって信号の雑音成分を除去し、エッジ化フィルターに
よって輪郭を強調し、境界の2次式へのあてはめにより
境界を決定し実際の肉厚画像に変換して、肉厚画像を例
えばディスプレイ等に出力表示する。
【0011】これによって、放射線透過写真をつかった
配管等の境界を明確に決定するとともに、散乱放射線に
よる像のぼけ成分及び写真のかぶりの影響等を減少さ
せ、残肉厚計測の精度を向上させることができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の放射線透過写真の画像処理方
法及び装置の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る放射線透過写真の画像処理装置のシ
ステム構成図である。図1において、放射線透過写真の
画像処理装置10は、フィルムデジタイザ11と、キー
ボード12と、コンピュータ13と、外部メモリ14
と、ディスプレイ15と、プリンタ16とから構成され
ている。フィルムデジタイザ11は透過写真フィルム
(図示せず)を画像データに変換して12ビット(40
96階調)で読み込み、コンピュータ13によってFF
T演算、微積分などの高度の画像処理を行い、その結果
をディスプレイ15に表示し、或いはプリンタ16で出
力する。画像データは光磁気ディスク、ミニフロッピデ
ィスク又はハードディスク等の外部メモリ14に格納す
る。
【0013】図2は本発明による画像処理の手順を示す
フローチャートである。この画像処理は画像入力処理
(S20)、画像データ化処理(S21)、コントラス
ト強調処理(S22)、雑音除去処理(S23)、輪郭
強調処理(S24)、境界決定処理(S25)、及び画
像表示出力処理(S26)よりなる。この画像処理はま
ず、透過写真フィルムの写真濃度を12ビットの濃度分
解能でデジタル化して読み込み(ステップS20とステ
ップS21)、次にこのデジタル化した画像データを階
調変換により8ビット画像データに変換してコントラス
ト調整し(ステップS22)、さらにメディアンフィル
ターによって信号の雑音成分を除去し(ステップS2
3)、そしてエッジ化フィルターによって輪郭を強調し
(ステップS24)、さらに、境界の2次式へのあては
めにより境界を決定し実際の肉厚画像に変換して(ステ
ップS25)、この画像をディスプレイ等に出力表示す
る(ステップS26)。
【0014】なお、コントラスト強調処理(ステップS
22)、雑音除去処理(ステップS23)及び輪郭強調
処理(ステップ24)はそれぞれを任意に組み合わせて
から境界決定処理(ステップS25)をすることも可能
になっている。さらに、12ビット画像データ化処理
(ステップS21)により画像データをヒストグラム化
して直接に画像表示出力処理(ステップ26)により出
力表示をすることも可能である。以下、画像処理方法と
装置を図2に示すフローチャートにしたがい詳細に説明
する。
【0015】先ず本実施例の12ビット画像データ変換
処理とコントラスト強調処理について説明する。フィル
ムデジタイザ11は写真フィルムの写真濃度を12ビッ
ト階調データに変換して読み込む。この読み込んだ画像
データは12ビットのグレースケールデータである。し
かし、この12ビット画像データのヒストグラムをみる
と必ずしも4096階調にデータがまんべんなく分布し
ていることは少なく、ある限られた範囲に集中している
ことが多い。更に、透過写真上で計測等の目的のために
利用する写真濃度範囲は、さらにその一部に分布してい
る。この一部の範囲をディスプレイ15或いはプリント
アウトしたもので画像を観察する場合、現在の技術では
256階調の出力装置が大部分であり、4096階調の
画像を観察するためには8ビット(256階調)画像デ
ータに変換しなければならない。つまり、必要な部分の
みを効率よく256階調に変換する必要がある。このよ
うな必要な部分をコントラストをつけて変換するには濃
度階調変換図を使う。
【0016】図3は本発明で使用した濃度階調変換図で
ある。図3において、縦軸Yは出力画像濃度(8ビット
表示値)であり、横軸Xは入力画像濃度(12ビットデ
ータ値)を示しており、図3は4096階調の画像デー
タ32を変換直線30に沿って256階調の画像データ
34に変換することを示している。本実施例の階調変換
は次の直線式で変換している。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、Xは12ビットデータ値、Yは8
ビット表示値を示す。図3に示す例では、最小値が10
24、最大値が3059であり、この範囲にある12ビ
ットデータを8ビットの256階調に変換している。
【0019】図4は12ビット画像データの強調したい
階調範囲を8ビット画像データに変換するコントラスト
強調処理の手順を示すフローチャートである。なお、図
4のS21とS22は図2における同一の処理を同一の
符号で示した。12ビット画像データのヒストグラムか
ら強調したい階調範囲が得られる。このコントラスト強
調処理はヒストグラムから得た階調範囲の決定(S4
2)と8ビットデータ階調変換処理(S43)よりな
る。本実施例では強調したい階調範囲を画像データの最
小値と最大値の範囲とし、キーボード12からコンピュ
ータ13に所定値が入力され、コントラスト強調処理が
なされる。
【0020】コントラスト強調処理は先ず透過写真の1
2ビット画像データ(図2におけるステップS21)の
ヒストグラムを利用して強調したい階調範囲を決定して
キーボード12から所定値を入力し(ステップS4
2)、次に図3の階調変換図に基づいて12ビット画像
データの必要な部分を8ビット画像データに階調変換す
る(ステップS43)。そして、コントラスト強調処理
のみで画像を表示したい場合は、図2に示す実際の肉厚
画像に変換する境界決定処理(ステップS25)を経て
ディスプレイ等に出力表示される。
【0021】このようにして、本実施例では8ビットで
画像データを取り込んで処理するより12ビットできめ
細かな画像データを取り込んでいるから、画像データの
欠損がない。しかも必要な部分の画像データを強調して
処理しているから、コントラストを最適化できる。さら
に、任意の濃度を表す数値範囲を8ビット画像データに
変換して表示することによって、ディスプレイ上でコン
トラストの強調された画像を得ることができる。
【0022】次に雑音除去処理について説明する。透過
写真をデジタル化するまでの過程で、データに様々な雑
音成分が付加されている。これを除去するために平滑化
フィルターをかけると、信号のピークがつぶれた(鈍化
した)ようなデータに変換されてしまう。本実施例で使
用するメディアンフィルターは、このピークのつぶれを
最小限に押さえて雑音の除去をするものであり、後述す
るエッジ化フィルターとの相乗効果で配管等の輪郭が明
瞭になる。
【0023】図5は画像データを2次元の画素(ピクセ
ル)で濃淡表示したデジタルデータの略図である。本実
施例におけるメディアンフィルターは、図5に示すよう
に、注目しているピクセル自体も含めて、その周囲の9
個のピクセル値の中央値、すなわちメディアンを注目値
と置き換える演算処理を行うことによって雑音を除去し
ている。
【0024】図6は雑音除去処理の手順を示すフローチ
ャートである。この雑音除去はメディアンフィルターを
使用しており、先ず注目するピクセルを決定し(ステッ
プS61)、次に周囲3×3の範囲の中央値を調べ(ス
テップS62)、そして注目値を中央値と置き換え(ス
テップS63)、全てのピクセルについて繰り返し(ス
テップS64)、全てのピクセルについて処理が終了す
れば次の処理、例えば輪郭強調処理又は境界決定処理に
すすむ。このようなメディアンフィルターを使用するこ
とにより、信号のピークがあまり潰されず平滑化し、雑
音の除去ができる。
【0025】次に輪郭強調処理について説明する。前述
のとおり配管の残肉厚計測においては、配管外縁部と空
間との境界および内縁部の境界が同時に明瞭に識別され
なければならない。このために、濃度値が急激に変化す
る点を探し、濃度の不連続性を検出するために空間微分
を行う。デジタル画像の場合は微分は差分で表されるか
ら、X方向とY方向の1次微分は次のように定義でき
る。
【0026】
【数2】
【0027】しかし、1次の偏微分は画像中のエッジの
方向によって値が変化するためあまり有効ではない。等
方的な偏微分であるラプラシアンが示すオペレータ、即
ち、エッジ化フィルターは画像中のエッジの方向に依存
せず、濃度変化に応じた微分値を出力する。本実施例の
場合、配管の外縁部と内縁部を同時に検出するためのエ
ッジ化フィルターとして、次の表のオペレータが効果的
である。
【0028】
【表1】
【0029】このオペレータは、注目点の周囲5×5の
範囲に表1の重みを掛けて注目点の値を計算することに
相当する。なお、このオペレータをラプラシアンで表す
と次の式になる。
【0030】
【数3】
【0031】図7は輪郭強調処理の手順を示すフローチ
ャートである。この輪郭強調処理は、先ず注目するピク
セルを決定し(ステップS71)、次に周囲5×5の範
囲でオペレータに基づき注目点の値を計算し(ステップ
S72)、すべてのピクセルについて繰り返し(ステッ
プS73)、全てのピクセルについて処理が終了すれば
次の処理にすすむ。これにより、配管外縁部と空間との
境界及び内縁部の境界が同時に明瞭に識別できるように
なる。
【0032】次に、境界決定処理について説明する。輪
郭強調後の画像に対して外縁部及び内縁部の境界を決定
することになるが、外縁部については、なお決定に判断
を迷う場合が多い。それは、輪郭強調をしても未だ外縁
付近での濃度変化が緩やかになっており、不連続な変化
になっていないためである。図8は理想的な写真濃度と
配管の位置関係を示す濃度グラフである。なお、便宜上
中心線から左部分のみ図示した。図9は放射線源と配管
の位置関係を示す断面図であり、rは配管の内半径を示
し、Rは配管の外半径を示す。なお図8及び図9のAと
Bは同じ位置を示す。図8からわかるように空間の濃度
レベルは曲線で近似できるから、この外縁部付近の濃度
変化を位置の関数として2次式にあてはめ、図9に示す
ように配管の中心から長手方向に垂直に配管の外縁部に
向かってL軸をとる。このようにして、画像の濃度Dは
Lの2次関数として次式で表される。
【0033】
【数4】
【0034】上式の係数a、b、cは3個のデータを上
式に代入し、3元連立方程式を解けば求めることができ
る。これにより、画像の濃度Dが空間部の濃度レベルL
0 になるLの位置を計算することによって配管の外縁部
との境界を正確に求めることができる。境界決定処理で
は正確に求めた境界値を位置データテーブルの基準値に
して、2次元フィルムの位置データを等方的な位置デー
タに変換する。この位置データと画像濃度データに基づ
き実際の配管の肉厚画像が画像表示出力処理によりディ
スプレイ等に出力表示される。
【0035】以上のような画像処理により、配管等の減
肉の状態を精度よく計測できる。図10は原画像濃度グ
ラフと本発明の画像処理後の濃度グラフを示した比較図
である。図10において一点鎖線は従来技術による配管
断面の濃度グラフであり、太線は本発明によるコントラ
スト強調、雑音除去、輪郭強調、境界決定処理後の濃度
グラフであり、2点鎖線は透過写真をフィルムデジタイ
ザによって8ビットの濃度分解能で読み込み、従来の技
術で8ビットデータ処理した場合における識別限界濃度
を示した。図10から原画像は散乱放射線によるかぶり
及び識別限界濃度よりも濃い部分の観察が難しく、実際
の値よりも小さめに測定される。これに対して本発明で
は内縁部のエッジもはっきりと強調され、外縁部も急速
にゼロに近づくので境界の決定が容易で精度を向上させ
ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の放射線透過写真の画像処理方法及びその装置では、
透過写真フィルムの写真濃度を12ビットの濃度分解能
でデジタル化して読み込み、デジタル化した画像データ
を階調変換により8ビット画像データに変換してコント
ラスト調整し、メディアンフィルターによって信号の雑
音成分を除去し、エッジ化フィルターによって輪郭を強
調し、境界の2次式へのあてはめにより境界を決定し実
際の肉厚画像に変換して、写真画像を例えばディスプレ
イ等に出力表示することができるので、放射線透過写真
を使った配管等の境界を明確に決定することができると
ともに、散乱放射線による像のぼけ成分及び写真のかぶ
りの影響等を減少させ、残肉厚計測の精度を向上させる
ことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線透過写真の画像処理装置の
システム構成図である。
【図2】画像処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明で使用した濃度階調変換図である。
【図4】12ビット画像データの強調したい階調範囲を
8ビット画像データに変換するコントラスト強調処理の
手順を示すフローチャートである。
【図5】画像データを2次元の画素(ピクセル)で濃淡
表示したデジタルデータの略図である。
【図6】雑音除去処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】輪郭強調処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】理想的な写真濃度と配管の位置関係を示す濃度
グラフである。
【図9】放射線源と配管の位置関係を示す断面図であ
る。
【図10】原画像濃度グラフと本発明による画像処理後
の濃度グラフを示した比較図である。
【図11】放射線源を利用して放射線透過写真を撮影す
る場合の概略構成を示す断面図である。
【図12】図11の撮影配置でのL方向の写真濃度と配
管の位置関係を示す濃度グラフである。
【図13】図11の撮影配置でのL方向の実際の写真濃
度と配管の位置関係を示す濃度グラフである。
【符号の説明】
1 放射線源 2 配管 3 フィルム 4 放射線 10 放射線透過写真の画像処理装置 11 フィルムデジタイザ 12 キーボード 13 コンピュータ 14 外部メモリ 15 ディスプレイ 16 プリンタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過写真フィルムの写真濃度を12ビッ
    トの濃度分解能でデジタル化して読み込む画像入力処理
    手段及び画像データ化処理手段と、このデジタル化した
    画像データを階調変換により8ビット画像データに変換
    してコントラスト調整するコントラスト強調処理手段
    と、メディアンフィルターによって信号の雑音成分を除
    去する雑音除去処理手段と、エッジ化フィルターによっ
    て輪郭を強調する輪郭強調処理手段と、境界の2次式へ
    のあてはめにより境界を決定し実際の肉厚画像に変換す
    る境界決定処理手段と、この肉厚画像を出力表示する画
    像表示出力手段と、を備える放射線透過写真の画像処理
    装置。
  2. 【請求項2】 透過写真フィルムの写真濃度を12ビッ
    トの濃度分解能でデジタル化して読み込む第1の過程
    と、このデジタル化した画像データを階調変換により8
    ビット画像データに変換しコントラスト調整してコント
    ラスト強調する第2の過程と、メディアンフィルターに
    よって信号の雑音成分を除去する第3の過程と、エッジ
    化フィルターによって輪郭を強調する第4の過程と、境
    界の2次式へのあてはめにより境界を決定し実際の肉厚
    画像に変換する第5の過程と、この肉厚画像を出力表示
    する第6の過程と、を備える放射線透過写真の画像処理
    方法。
JP7017249A 1995-02-03 1995-02-03 放射線透過写真の画像処理方法及びその装置 Pending JPH08212341A (ja)

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