JPH08210978A - 蛍光物質の定量法および酵素活性測定法 - Google Patents

蛍光物質の定量法および酵素活性測定法

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JPH08210978A
JPH08210978A JP29008395A JP29008395A JPH08210978A JP H08210978 A JPH08210978 A JP H08210978A JP 29008395 A JP29008395 A JP 29008395A JP 29008395 A JP29008395 A JP 29008395A JP H08210978 A JPH08210978 A JP H08210978A
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fluorescence
fluorescent substance
concentration
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JP29008395A
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Hidechika Hayashi
秀知佳 林
Kazuya Kamata
和弥 鎌田
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定範囲の広範囲化及び測定結果の高精度化
を達成し得る、酵素免疫測定法や酵素標識DNAハイブ
リダイゼ−ション法等における酵素活性の測定等に適用
可能な蛍光物質の定量方法又は酵素活性測定方法を提供
する。 【解決手段】 測定対象蛍光物質と基準蛍光物質を含む
試料について、その多くが対象蛍光物質に由来する蛍光
が測定される波長における第一の蛍光測定値をその多く
が基準蛍光物質に由来する蛍光が測定される波長におけ
る第二の蛍光測定値で割った値をyとして、換算式;1
/(y−c)=a/x+bに基づき対象蛍光物質の濃度
xを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光物質の濃度を
定量する方法および酵素活性を測定する酵素活性測定方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、微量の生体物質を検出しある
いは測定する方法として、酵素又は蛍光物質を標識とし
て用いた免疫測定法や酵素又は蛍光物質標識DNAハイ
ブリダイゼーション法が用いられている。
【0003】中でも標識物質として酵素を使用し、その
測定のために該酵素の作用を受けて濃度が変化する蛍光
物質を利用する酵素活性測定方法は、光吸収物質を利用
する酵素活性測定方法等に比較してより高感度な酵素活
性の測定が可能で、しかも短時間での測定が可能となる
ため、広く普及している。
【0004】ところで近年、臨床診断における微量物質
の測定の意義が評価されるにつれ、より微量な生体物質
を測定する要求や、より高い精度で生体物質を測定する
要求が高まっている。また一方では、臨床診断に用いる
検体の中に含まれる微量成分の濃度は非常に広い範囲に
分布しているため、高濃度の試料であっても希釈するこ
となく測定し得る、いわゆる測定範囲の広い測定法が求
められるようになっている。
【0005】一方、例えば大量試料の迅速な蛍光測定を
可能にするとか、試料間の汚染を防止しつつ蛍光測定を
実施する等といった試みが、測定装置を改良する等の、
いわゆるハ−ドウエアの改良により実施されている。例
えば、励起光を試料の上面から照射しかつ試料の上面方
向に放出された蛍光を測定する、いわゆるトップ−トッ
プ光学系を採用して蛍光を測定すること等で、試料間の
汚染を生じること無く、大量の蛍光測定を行うこと等が
可能とされている。
【0006】また、高感度かつ高精度で蛍光強度を測定
するための試みとしては、いわゆるソフト面からの試み
がなされている。例えば出願人は、特開平5−3829
7号公報に記載された発明の様に、酵素と該酵素の作用
を受けて変化する物質(基質)とを共存させた試料に励
起光を照射し、該試料から放射された蛍光の中から所要
の波長をもつ光を取り出して蛍光を測定し、得られた蛍
光測定値から酵素活性を求める酵素活性測定方法におい
て、更に該酵素の作用を受けない物質(基準蛍光物質)
を共存させ、その多くが対象蛍光物質に由来する蛍光が
測定される波長における蛍光測定値を第一の蛍光測定値
とし、その多くが基準蛍光物質に由来する蛍光が測定さ
れる波長における蛍光測定値を第二の蛍光測定値とし、
第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った値から酵
素活性を求めることを開示した。
【0007】このような発明により、泡やメニスカスに
よる測定誤差を消去することにより高い精度と正確性を
もつ測定対象蛍光物質の定量を可能にしただけでなく、
測定対象蛍光物質濃度が高い時に起こる、励起光の自己
吸収による見かけ上の蛍光測定値の低下を補正すること
も可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、対象蛍光物
質の蛍光測定値を基準蛍光物質の蛍光測定値で割った値
を用いる前述の方法では、対象蛍光物質の濃度が極端に
高くなると対象蛍光物質からの蛍光が基準蛍光物質の蛍
光に混ざって測定されることにより、高濃度でのみかけ
の測定値が低下して、本来直線関係にある対象蛍光物質
濃度と測定値の関係が悪化するという課題が見出だされ
た。一般に蛍光スペルトルは広い波長分布をもっている
ため、対象蛍光物質の蛍光と基準蛍光物質の蛍光を完全
に分離することが困難で、結局のところ前述の方法で
は、従来技術に比較して測定範囲が広範囲であるという
効果を有しているものの、改善の余地が残されていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題点
に鑑みてなされた、測定範囲の広範囲化及び測定結果の
高精度化という目的を達成し得る、酵素標識免疫測定法
や酵素標識DNAハイブリダイゼーション法における酵
素活性の測定等に適用可能な蛍光物質の定量方法又は酵
素活性測定方法であり、詳しくは、濃度が定量されるべ
き測定対象蛍光物質(対象蛍光物質)を含む試料に、基
準となる一定濃度の蛍光物質(基準蛍光物質)を添加
し、対象蛍光物質及び基準蛍光物質を同時に蛍光励起可
能な励起光を照射することで放射される蛍光中、その多
くが対象蛍光物質に由来する蛍光が測定される波長にお
ける蛍光強度測定値を第一の蛍光測定値とし、その多く
が基準蛍光物質に由来する蛍光が測定される波長におけ
る蛍光強度測定値を第二の蛍光測定値とし、第一の蛍光
測定値を第二の蛍光測定値で割った値をyとして、換算
式;1/(y−c)=a/x+b(a、b、cは標準試
料の測定により定められる定数)に基づき前記対象蛍光
物質の濃度xを算出することを特徴とする蛍光物質の定
量法である。
【0010】また本発明は、酵素反応の作用を受けて濃
度が変化する蛍光物質を対象蛍光物質とし、該対象蛍光
物質の濃度の経時的変化から酵素活性又は酵素濃度を求
める酵素活性測定法において、酵素作用を受けて対象蛍
光物質を生成する酵素基質を含む溶液に基準となる一定
濃度の蛍光物質(基準蛍光物質)を添加し、対象蛍光物
質及び基準蛍光物質を同時に蛍光励起可能な励起光を照
射することで放射される蛍光中、その多くが対象蛍光物
質に由来する蛍光が測定される波長における蛍光強度測
定値を第一の蛍光測定値とし、その多くが基準蛍光物質
に由来する蛍光が測定される波長における蛍光強度測定
値を第二の蛍光測定値とし、第一の蛍光測定値を第二の
蛍光測定値で割った値をyとして、換算式;1/(y−
c)=a/x+b(a、b、cは標準試料の測定により
定められる定数)に基づき前記対象蛍光物質の濃度xを
算出し、更に必要に応じてxの経時的変化量を算出し、
当該の経時的変化量から前記酵素活性又は酵素濃度を求
めることを特徴とする、酵素活性測定法である。
【0011】以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0012】本発明は、一定の要件のもとでは、特に高
濃度の対象蛍光物質について観察される種々の要因によ
り減少したみかけの蛍光と実際の蛍光の間にある種の相
関が存在することを見いだすことによりなされたもので
ある。従ってその特徴は、その濃度を測定すべき対象蛍
光物質を含む溶液に、一定濃度の基準蛍光物質を添加
し、これらの対象蛍光物質及び基準蛍光物質を同時に蛍
光励起可能な励起光を照射して測定された相対蛍光強度
(第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った値)y
を用いて、換算式;1/(y−c)=a/x+b(a、
b、cは標準試料の測定により定められる定数)に基づ
いて、この対象蛍光物質の濃度xを算出することにあ
る。また、本発明の酵素活性測定法は、酵素の作用を受
けてその濃度が変化する蛍光物質を、上記の蛍光物質の
定量法における対象蛍光物質とすることにより、所定の
時刻におけるこの対象蛍光物質の濃度を上記の定量法に
より算出し、その対象蛍光物質の濃度の経時的な変化か
ら、その酵素の活性又は濃度を求めることを特徴とする
ものである。すなわち、対象蛍光物質の濃度の時間に対
する変化速度から、反応液に含まれる対象蛍光物質のモ
ル数の変化速度が求まり、反応液に含まれる基質モル数
の減少速度あるいは生成物のモル数の増加速度として定
義されるその酵素の活性値を得ることができる。また、
特定の条件下における、その酵素量と活性値との間の関
係をあらかじめ実験的に定めておくことにより、前述に
より得られた酵素の活性値から、この酵素量を得ること
ができる。さらに、酵素の濃度は、対象とする溶媒の単
位体積に含まれる酵素量として定義される。
【0013】なお、この場合の酵素は、反応液等の溶液
中に遊離した状態のものでも良いし、免疫測定等におい
て使用されるように、抗体や抗原に結合している状態の
ものでも良い。
【0014】蛍光を用いた酵素活性測定方法において
は、通常、酵素の作用を受けて酵素反応生成物に変化す
ると蛍光を発生するようになる基質を使用するが、その
ような基質が得られない場合には酵素の作用を受けて酵
素反応生成物に変化すると蛍光を発生しなくなる基質を
使用することができる。いずれの場合にも対象蛍光物質
の濃度が経時的に変化するものであり、本発明の方法を
適用して、その酵素の活性又は濃度を測定することがで
きる。
【0015】対象蛍光物質濃度が経時的に変化し、これ
に伴い蛍光の強度も変化する場合、例えば前述の様な酵
素免疫測定方法では、本発明の方法によりまず対象蛍光
物質濃度を定量し、これをもとにその経時的変化(いわ
ゆるRate:増加(正)又は減少(負)の両方の場合
がある)を算出し、一方で酵素濃度と当該経時的変化の
関連を前もって調査していわゆる検量線等を作成してお
く等によれば、最終的に酵素濃度を知ることができる。
前述の2種類の酵素反応については、酵素反応生成物が
対象蛍光物質となる前者の酵素反応では、その酵素活性
又は酵素濃度に対応した正のRateが得られ、対象蛍
光物質である基質が酵素反応により非蛍光物質に変化す
る後者の酵素反応では、その酵素活性又は酵素濃度に対
応した負のRateが得られることになる。具体的に
は、第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った値y
を換算式;1/(y−c)=a/x+b(a、b、cは
標準試料の測定により定められる定数)で換算して、そ
の酵素反応の所定の時刻における対象蛍光物質の濃度を
求め、この対象蛍光物質の濃度の時間に対する変化率と
してRateを求める。なお、適当な条件のもとでは、
酵素の活性はその酵素反応の間一定とみなし得るので、
その酵素反応中の異なる2つの時刻における対象蛍光物
質の濃度の測定値から、そのRateを求めることがで
きるが、異なる3つ以上の時刻における対象蛍光物質の
濃度の測定値に対して最小二乗法を適用してRateを
求めることがより好ましい。
【0016】さらに、より簡便な方法として、酵素反応
の反応開始時の対象蛍光物質の濃度について、対象蛍光
物質が増加する酵素反応では初期濃度をゼロと見なし、
対象蛍光物質が減少する酵素反応では対象蛍光物質の初
期濃度を設定濃度と置くことにより、その酵素反応の開
始から所定の時間が経過した後に、1回だけ、前述の方
法により対象蛍光物質の濃度を測定して、Rateを算
出することもできる。
【0017】本発明で使用される基準蛍光物質は、対象
蛍光物質の励起スペクトルと重なる励起スペルトルを持
ち、対象蛍光物質の蛍光スペクトルとできるだけ重なら
ない蛍光スペルトルを持つような物質の中から選択す
る。従って、測定対象物質の蛍光特性を見極めた上で基
準蛍光物質を決定することが必要である。
【0018】励起光の波長は、対象蛍光物質と基準蛍光
物質を同時に励起することができる波長領域から選択す
る。また、第一の蛍光測定値を測定する波長(第一の測
定波長)は、該励起光の照射により対象蛍光物質から放
射される蛍光の波長領域から選択され、第二の蛍光測定
値を測定する波長(第二の測定波長)は該励起光の照射
により基準蛍光物質から放射される蛍光の波長領域から
選択する。
【0019】基準蛍光物質の濃度は、励起光の自己吸収
が大きくならない範囲で、かつ、第二の測定波長におけ
る蛍光が十分大きくなるように決定する。また、対象蛍
光物質の蛍光スペルトルと基準蛍光物質の励起スペルト
ルの波長が重なる場合、対象蛍光物質からの蛍光が基準
蛍光物質により再吸収されるため、基準蛍光物質の濃度
は再吸収の割合が過大にならない範囲で決定する。通
常、基準蛍光物質の濃度は、基準蛍光物質が第一の測定
波長の蛍光を吸収する(再吸収する)ことが問題となる
場合には、その吸収が対象蛍光物質の全発光量の20%
以下、好ましくは10%以下となるようにすることが好
ましい。
【0020】通常、蛍光を測定されるべき試料は、測定
用の小容器であるセル内に収容される。対象蛍光物質が
酵素反応等によって生じる蛍光を発する物質である場合
には、酵素は遊離の天然酵素の他、抗原、抗体又はDN
A等に結合された酵素でもよく、更には酵素標識免疫測
定法や酵素標識DNAハイブリダイゼーション法におけ
る、固相表面等に間接的に結合された酵素でもよい。従
って蛍光を測定されるべき試料は、蛍光物質の溶液等を
はじめ、酵素を含む溶液、酵素免疫反応等における、い
わゆるB/F(バインド/フリ−)分離操作後の固相を
含む溶液が例示できる。
【0021】酵素標識免疫測定法や酵素標識DNAハイ
ブリダイゼーション法においては、標識酵素としてアル
カリ性フォスファターゼやβ−ガラクトシダーゼなどが
用いられる。アルカリ性フォスファターゼの作用で蛍光
測定値が変化する基質として4−メチルウンベリフェリ
ルリン酸等が例示できるが、当該基質は該酵素の作用に
よって4−メチルウンベリフェロンに変化する。β−ガ
ラクトシダーゼの作用で蛍光測定値が変化する基質とし
て4−メチルウンベリフェリルガラクトシド等が例示で
きるが、当該基質も該酵素の作用によって4−メチルウ
ンベリフェロンに変化する。
【0022】図1は基質4−メチルウンベリフェリルリ
ン酸のアルカリ性ホスファターゼによる生成物4−メチ
ルウンベリフェロン(20μM)のpH10における、
蛍光波長450nmでの励起スペルトル(a)と励起波
長365nmでの蛍光スペルトル(b)を、縦軸を蛍光
強度、横軸を波長(nm)として示したものである。
【0023】365nmの波長をもつ励起光を照射する
と4−メチルウンベリフェロンは450nm付近に極大
を持つ蛍光を発するが、4−メチルウンベリフェリルリ
ン酸及び4−メチルウンベリフェリルガラクトシドは蛍
光を発しない。従って4−メチルウンベリフェロンを対
象蛍光物質として本発明を実施する場合は、365nm
の励起光を用い、450nm前後の波長を第一測定波長
として蛍光を測定し、得られた蛍光測定値から酵素活性
を測定することが好ましい。この場合において基準蛍光
物質としては、365nmの励起光により、4−メチル
ウンベリフェロンが発する450nm付近に極大を持つ
蛍光と区別し得る様な、例えば500nm以上の波長の
蛍光を出す物質を選択することが好ましい。このような
蛍光特性を有する基準蛍光物質の一例を化学式1及び化
学式2に示す。
【0024】
【化1】
【0025】
【化2】
【0026】化学式1又は2に記載した基準蛍光物質の
励起スペクトルの極大は365nmではないが、励起ス
ペクトルは幅を持っているので365nmの励起光が照
射されると蛍光を発する。
【0027】なお、4−メチルウンベリフェロンとこれ
らの基準蛍光物質は蛍光スペクトルが多少重なるため、
450nm前後の波長を第一測定波長とすると測定され
る蛍光に、基準蛍光物質に由来する蛍光が僅かに含まれ
ることがある。
【0028】一方、第二の測定波長で測定した蛍光に4
−メチルウンベリフェロンに由来する蛍光が含まれるこ
とがあるが、4−メチルウンベリフェロンの濃度が高く
なると、第二の測定波長で測定した蛍光に含まれる4−
メチルウンベリフェロンに由来する蛍光の割合が増える
ため、第一の測定波長で測定した蛍光測定値(第一の蛍
光測定値)を第二の測定波長で測定した蛍光測定値(第
二の蛍光測定値)で割った値と、4−メチルウンベリフ
ェロンの濃度との間の関係の直線性が悪化する。
【0029】本発明の蛍光強度の測定法は、上記の2つ
の要因による、相対蛍光強度(第一の蛍光測定値を第二
の蛍光測定値で割った値)yと対象蛍光物質の濃度xと
の間の直線関係からの逸脱による影響をできるだけ低減
するために、相対蛍光強度(第一の蛍光測定値を第二の
蛍光測定値で割った値)yと対象蛍光物質xとの間の関
係式として、1/(y−c)=a/x+b(a、b、c
は標準試料の測定により定められる定数)を用いるもの
であるが、この関係式は、あくまでも多くの仮定のもと
に得られた関係式であり、また相対蛍光強度yが上限値
1/cに近づくにつれて対象蛍光物質濃度が増加しても
相対蛍光強度yが変わらなくなるので、第一の測定波長
における基準蛍光物質由来の蛍光の強度、及び、第二の
測定波長における対象蛍光物質由来の蛍光の強度は、と
もにできるだけ小さいことが望ましい。
【0030】従って、特に第二の蛍光波長で測定される
蛍光測定値に対象蛍光物質由来の蛍光ができるだけ混入
しないように測定波長を設定することが好ましい。
【0031】図2は基準蛍光物質の一例であるダンシル
−L−アラニン(10μg/ml)の蛍光波長550n
mでの励起スペクトル(a)、及び励起波長325nm
での蛍光スペクトル(b)を、縦軸を蛍光強度、横軸を
波長(nm)として示したものである。前述の図1及び
図2から明らかなように、対象蛍光物質が4−メチルウ
ンベリフェロンで基準蛍光物質がダンシル−L−アラニ
ンである場合には、励起波長を320〜390nm、第
一の蛍光測定値を得るための第一測定波長を420〜5
00nmそして第二の蛍光測定値を得るための第二測定
波長を500〜650nmに設定することが好ましく、
特に好ましくは励起波長を340〜380nm、第一の
蛍光測定値を得るための第一測定波長を430〜480
nmそして第二の蛍光測定値を得るための第二測定波長
を540〜630nmに設定する。
【0032】本発明における換算曲線;1/(y−c)
=a/x+bのパラメータa、b及びcは、含まれる基
準蛍光物質の濃度が一定かつ既知であり、含まれる対象
蛍光物質の濃度が既知であるが互いに異なる3種類以上
の標準試料を測定することにより定めることができる。
特に標準試料が、対象蛍光物質の濃度(x)がゼロであ
るものを含む時は、次のようにして算出することができ
る。
【0033】(1)標準試料が三種類のとき 標準試料が三種類で、そのうちの一濃度がゼロであると
きは、対象蛍光物質の濃度xとして三種類の異なる既知
濃度(x=0、x=x1及びx=x2)の対象蛍光物質
と一定濃度の基準蛍光物質を含む標準試料の蛍光を測定
してそれぞれの濃度におけるy値(y0、y1及びy
2)を算出し、c=y0とおいて連立方程式;1/(y
1−c)=a/x1+b、1/(y2−c)=a/x2
+bをa、bについて解くことでa、b及びcを算出で
きる。
【0034】(2)標準試料が四種類以上のとき 標準試料が四種類以上あり、そのうち一つの対象蛍光物
質の濃度がゼロであるとき、対象蛍光物質の濃度をxと
して、異なる濃度(x=0、x=x1、x=x2、…、
xn)の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍光物質を含む
標準試料の蛍光を測定し、それぞれの濃度におけるy値
(y0、y1、y2、…、yn)を算出し、デ−タ列
(Xi、Yi)(ただしc=y0,Yi=1/(yi−
c)、Xi=1/xi)に対しxiと共に増加する重み
付けを適用した最小二乗法で直線Y=aX+bに回帰さ
せてa及びbを算出することができる。
【0035】なお、本発明でいう重みとは、誤差の二乗
和(1からnまでの自然数iについての、Σwi(Y−
Yi)2 )を算出するときの係数wiをいう。
【0036】以上、標準試料の一つの対象蛍光物質濃度
がゼロである場合を説明したが、これは本発明の方法に
よる換算式のパラメータの算出を簡単にし、かつ対象蛍
光物質の低濃度領域で正確に測定を行うために特に好ま
しい態様である。しかし、対象蛍光物質の低濃度領域で
正確に測定を行うためには、標準試料のうちの一つに含
まれる対象蛍光物質の濃度が低濃度であれば良く、必ず
しもその濃度がゼロのものを使用する必要はない。
【0037】標準試料が三種類で、そのうちに対象蛍光
物質の濃度がゼロであるものを含まないときは、対象蛍
光物質の濃度をxとして三種類の異なる既知濃度(x=
x1、x=x2及びx=x3)の対象蛍光物質と一定濃
度の基準蛍光物質を含む標準試料の蛍光を測定してそれ
ぞれの濃度におけるy値(y1、y2及びy3)を算出
し、3連方程式;1/(y1−c)=a/x1+b、1
/(y2−c)=a/x2+b、1/(y3−c)=a
/x3+bをa、b、cについて解くことでa、b及び
cを算出できる。
【0038】標準試料が四種類以上で、そのうちに対象
蛍光物質の濃度がゼロであるものを含まないときは、対
象蛍光物質の濃度をxとして異なる濃度(x=x1、x
=x2、x=x3、・・・、xn)の対象蛍光物質と一
定濃度の基準蛍光物質を含む標準試料の蛍光を測定して
それぞれの濃度におけるy値(y1、y2、y3、・・
・、yn)を算出し、例えば、非線形最小二乗法を関係
式;1/(y−c)=a/x+b、あるいはyに対して
解いた関係式;y=f(x,a,b,c)に適用し、
a、b及びcを算出できる。ここで、関数式は少なくと
も一つのパラメ−タに対して線形でないので、非線形最
小二乗法を適用する必要がある。この方法により、より
正確なパラメ−タa、b、cを求めることができるが、
計算が複雑になり、また計算中に値が発散することもあ
るので使用上注意が必要である。
【0039】標準試料の対象蛍光物質濃度は、通常はゼ
ロと測定しようとする対象蛍光物質の最大濃度との間
で、3濃度以上の濃度を選ぶことが好ましいが、本発明
の換算式;1/(y−c)=a/x+bを用いることに
よれば、この換算式により与えられる相対蛍光強度(第
一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った値)と対象
蛍光物質の濃度との間の換算曲線は、実際の相対蛍光強
度(第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った値)
と対象蛍光物質の濃度との間の関係を表す曲線と良好に
近似しているため、対象蛍光物質の最大濃度の1/2く
らいの濃度を標準試料の最高濃度として選択することも
可能である。なお、前記対象蛍光物質の最大濃度は、実
際の測定に供される試料に含有され得ると予想される、
対象蛍光物質の濃度である。
【0040】本発明は、対象蛍光物質を含む試料に対し
て励起光を照射する投光系と、試料が放射する蛍光のな
かから第一の波長の成分を取出して受光しこれを電気信
号に変換して蛍光強度を測定する第一の受光測定系と、
試料が発する蛍光のなかから第二の波長の成分を取出し
て受光しこれを電気信号に変換して蛍光強度を測定する
第二の受光測定系と、これら受光測定系からの電気信号
を演算処理する電気信号処理回路を有する蛍光検出器を
使用することにより、自動的に実施可能である。
【0041】このような蛍光検出器の励起光照射のため
の投光系は、例えば、光源、フィルタ、ミラー、集光レ
ンズ等を適宜組み合わせて構成できる。この蛍光検出器
の受光系は、第一の受光測定系と第二の受光測定系から
構成され、それぞれの受光測定系は、ミラー、集光レン
ズ、フィルタ、フォトダイオードや光電子増倍管などの
受光センサ、増幅器などを組み合わせて構成される。ま
た電気信号処理回路は、例えばマイクロコンピュ−タや
アナログ演算回路を適宜組み合わせて用いることができ
る。
【0042】より具体的に、投光系と受光系からなる光
学系は、試料に対して励起光を照射する向きと逆向き
(対向した方向)に試料から放射された蛍光を検出する
ようにしたトップ−トップ方式等の他、励起光の照射と
蛍光の取り出し方向が直角に交差する方式のいずれであ
ってもよいが、多数の試料を対象として連続的な能率の
良い蛍光測定を行うためには、前者のトップ−トップ方
式による構成のものが好ましい。例えば、投光系の光路
中にダイクロイックミラー等を配置して、光源光を反射
させて下向きに照射すると同時に、受光系の光路中にダ
イクロイックミラー等を配置して、試料から上向きに放
射された蛍光を第一の蛍光波長の成分を含む光と第二の
蛍光波長の成分を含む光に分け、それぞれ別々の受光セ
ンサで検出することが例示できる。なお、ダイクロイッ
クミラーの代わりにハーフミラーを用いることもでき
る。
【0043】電気信号処理回路における演算処理は、第
一の受光測定系で得られた電気信号と第二の受光測定系
で得られた電気信号について割り算処理等を行うが、こ
の結果は後にA/D変換器によりデジタル信号に変換す
ること等もできる。なお、それぞれの受光測定系で得ら
れた電気信号をA/D変換器により前もってデジタル信
号に変換しておけば、割り算処理等をデジタルコンピュ
ータなどのデジタル信号処理回路を用いて行うこともで
きる。
【0044】本発明に関する演算処理は、前述の通り、
装置に組み込まれた専用のデジタル処理回路を用いて行
うこともできるが、市販の通常のマイクロコンピュ−タ
等によっても行うことができる。
【0045】
【発明の効果】従来の、単に対象蛍光物質の蛍光強度を
基準蛍光物質の蛍光強度で割った値を用いて換算を行う
方法では、例えば測定対象蛍光物質が特に高濃度の場合
に起こる、励起光の自己吸収による見かけ上の蛍光測定
値の低下を補正することが可能な反面、対象蛍光物質の
濃度が高くなると対象蛍光物質からの蛍光が基準蛍光物
質の蛍光に混ざって測定されることにより、定量のため
に使用される検量線の直線性が悪化し、結果として測定
の正確性を飛躍的に向上させるには至らなかった。これ
に対して本発明では、広範囲の濃度の蛍光物質の濃度を
更に正確に測定することが可能である。しかも本発明で
は、換算に必要なパラメ−タは三種類以上の標準試料を
用いることで簡単に算出でき、これにより得られる換算
曲線を、実際の相対蛍光強度(第一の蛍光測定値を第二
の蛍光測定値で割った値)と蛍光物質の濃度との関係に
良好にフィットさせることが可能である。特に、本発明
の実施例の結果を示す図5、図6、図7及び図8から
は、本発明による測定法により高い濃度まで正確に測定
することが可能になることが明らかである。
【0046】この様に、測定範囲の広範囲化及び測定結
果の高精度化という目的を達成し得る本発明は、酵素標
識免疫測定法や酵素標識DNAハイブリダイゼーション
法における酵素活性によって生じる蛍光物質等の対象蛍
光物質の定量法として最適である。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0048】なお、本実施例において使用した蛍光検出
器の概要を図3に示す。この検出器はトップ−トップの
光学系を有している。1は光源(中心波長が365nm
である蛍光灯)、2は320nmから380nmの光を
透過するフィルター、3と4は受光素子(フォトダイオ
−ド)、5は575nmから625nmの光を透過する
フィルター、6は450nmから480nmの光を透過
するフィルター、7は400nm以上の光を透過し、4
00nm以下の光を反射するダイクロイックミラー、8
は420nmから530nmの光を透過し、530nm
以上の光を反射するダイクロイックミラーである。
【0049】この蛍光検出器においては、光源1から放
射された励起光はフィルター2により波長純度を高めら
れ、ダイクロイックミラー7により反射され、容器
(9)中の試料に向けて下向きに照射される。この励起
光により試料から上向きに発せられた蛍光はダイクロイ
ックミラー7を透過し、ダイクロイックミラー8で第一
の蛍光波長を含む光と第二の蛍光波長を含む光に分けら
れる。第一の蛍光波長を含む光はそのまま上向きに進
み、フィルター6で波長を選択されて受光素子4に入射
し電気信号に変換される。一方、第二の蛍光波長を含む
光はさらにフィルター5で波長を選択されて受光素子3
に入射し電気信号に変換される。
【0050】図4は、図3に記載した蛍光検出器の信号
の流れを示す。(a)は連続点灯光源を用いたときの信
号の流れであり、(b)は点滅光源を用いたときの信号
の流れである(以下に述べる実施例では点滅光源を用い
ている)。
【0051】(a)では、光源10は直流電源11(高
周波電源を使用することも可能である)により連続点灯
され、励起光が試料に照射される。試料から発せられた
蛍光は、前述の通りダイクロックミラ−により第一の蛍
光波長を含む光と第二の蛍光波長を含む光に分けられ、
それぞれ受光センサ12又は13で蛍光強度に応答した
電気信号に変換される。この電気信号は、それぞれアン
プ14又は15により増幅された後、それぞれA/D変
換器(アナログ/デジタル変換器)16又は17によっ
てデジタル信号に変換され、デジタル演算回路(コンピ
ュ−タ)18によって割り算処理及び換算処理される。
【0052】一方(b)では、光源19はクロック発生
回路20が発生する信号により駆動されるパルス電源2
1により例えば165Hzで点滅点灯され、励起光が試
料に照射される。試料から発せられた蛍光は、前述の
(a)の場合と同様にダイクロックミラ−により第一の
蛍光波長を含む光と第二の蛍光波長を含む光に分けら
れ、それぞれ受光センサ22又は23で蛍光強度に応答
した電気信号に変換される。この電気信号は、それぞれ
アンプ24又は25により増幅された後、それぞれ同期
検波回路26又は27において前記クロック発生回路2
0が発生する信号と同期検波された後、それぞれA/D
変換器(アナログ/デジタル変換器)28又は29によ
ってデジタル信号に変換され、デジタル演算回路(コン
ピュ−タ)30によって割り算処理及び換算処理され
る。
【0053】実施例1 それぞれ0μM、10μM、20μM、30μM、40
μM、50μM、60μM濃度の4−メチルウンベリフ
ェロン溶液と0.1mg/mlのダンシルアラニンを含
む溶液0.2mlを測定用カップに入れ、図3に示した
構成の検出器で測定した。なお励起波長と蛍光波長は前
記した通りである。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】図5に、4−メチルウンベリフェロンの濃
度が0μM(0nM)、10μM(10,000nM)
及び30μM(30,000nM)の測定結果を用いて
パラメ−タa、b及びcを求め、本発明の換算式により
得られた換算曲線(a)と、換算式として二次式(y=
px2 +qx+r(p、q、rは標準試料の測定により
定まる定数))を用いる従来の方法で、4−メチルウン
ベリフェロンの濃度が0μM(0nM)、10μM(1
0,000nM)及び30μM(30,000nM)の
測定結果を用いて、パラメ−タp、q及びrを求めて得
られた換算曲線(b)、換算式として一次式(y=sx
+t(s、tは標準試料の測定により定まる定数))を
用いる直線換算の方法で、4−メチルウンベリフェロン
の濃度が0μM(0nM)及び10μM(10,000
nM)の測定結果を用いて、パラメ−タs及びtを求め
て得られた換算直線(c)、及び0μM(0nM)、1
0μM(10,000nM)、20μM(20,000
nM)、30μM(30,000nM)、40μM(4
0,000nM)、50μM(50,000nM)、及
び60μM(60,000nM)、の4−メチルウンベ
リフェロンの濃度において、実際に測定された相対蛍光
強度(第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った
値:黒四角(■))を併せて示す。なお、図の横軸は4
−メチルウンベリフェロンの濃度(nM)を表し、縦軸
は相対蛍光強度(第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値
で割った値)を表す。また、換算曲線(a)は、1/
(y+0.01)=(1.048×103 )/x+0.
0193で表される曲線であり、換算曲線(b)はy=
(−9.59×10-9)x2 +(0.901×10-3
x−0.01で表される曲線であり、換算直線(c)は
y=(0.805×10-3)x−0.01で表される直
線である。
【0056】本発明による換算式で得られた換算曲線
(a)は、標準試料の濃度範囲(0〜30,000n
M)外でも良好なフィッティングを示したが、二次式を
用いた換算曲線(b)では標準試料の濃度範囲外(3
0, 000〜60, 000nM)では実測データと換算
曲線の解離が顕著であった。
【0057】図6は、設定した4−メチルウンベリフェ
ロン濃度(設定値)と、図5で得られた換算曲線から求
められる4−メチルウンベリフェロン濃度(計算値)の
関係を示す図であり、横軸を4−メチルウンベリフェロ
ンの設定値、縦軸を換算式から算出された計算値として
プロットしたものである。図中、黒菱形(◆)は直線換
算の結果を、黒四角(■)は従来の二次式による換算の
結果を、黒三角(▲)は本発明による換算の結果をそれ
ぞれ示す。なお、4−メチルウンベリフェロンの設定値
が0nMと10,000nMでは、◆■▲の三者が重な
っており、4−メチルウンベリフェロンの設定値が2
0,000nMと30,000nMでは、■と▲の両者
が重なっている。4−メチルウンベリフェロンの設定値
が40,000nM、50,000nM、60,000
nMでは、■が存在しない。この図6から、第二の測定
波長で測定される基準蛍光物質の蛍光に混入する4−メ
チルウンベリフェロンに由来する蛍光が、その濃度の設
定値の増大と共に増加するため、従来の二次式による換
算や直線換算では、この影響を正しく補正して換算する
ことができないので、本来完全な相関関係にあるべき設
定値と計算値との間で直線関係が得られないが、これら
の測定値について本発明による換算を行った場合には、
両者の間に直線的相関が得られることが分かる。なお、
0〜10,000nM(10μM)の範囲では、本発明
による換算結果と従来の二次式による換算結果及び直線
換算の結果は良く一致するものの、特に30,000n
M(30μM)以上の領域では、従来の二次式による換
算では4−メチルウンベリフェロンの濃度を計算するこ
とができず、また直線換算では20,000nM(20
μM)以上の領域で設定値と計算値が大きくずれること
が明白である。
【0058】図7に、標準試料の測定結果として、4−
メチルウンベリフェロンの濃度が0μM(0nM)、1
0μM(10,000nM)、20μM(20,000
nM)、30μM(30,000nM)、40μM(4
0,000nM)、50μM(50,000nM)、及
び60μM(60,000nM)の7点での測定結果を
用いて、本発明による換算式のパラメ−タa、b及びc
を求めて得られた換算曲線(a)と、従来用いられてい
る換算式である二次式に、標準試料の測定結果として、
同じく4−メチルウンベリフェロンの濃度が0μM(0
nM)、10μM(10,000nM)、20μM(2
0,000nM)、30μM(30,000nM)、4
0μM(40,000nM)、50μM(50,000
nM)、及び60μM(60,000nM)の7点での
測定結果を回帰して得られた換算曲線(b)、及び各濃
度において実際に測定された相対蛍光強度(第一の蛍光
測定値を第二の蛍光測定値で割った値:黒四角(■))
を併せて示す。なお、横軸は4−メチルウンベリフェロ
ンの濃度(nM)を表し、縦軸は相対蛍光強度(第一の
蛍光測定値を第二の蛍光測定値で割った値)を表す。ま
た、本発明の換算曲線(a)は、1/(y+0.01)
=(1.048×103 )/x+0.0192で表され
る曲線であり、従来の二次式による換算曲線(b)はy
=(−5.46×10-9)x2 +(0.767×1
-3)x+0.43で表される曲線である。
【0059】なお図7における本発明の換算曲線(a)
は、換算式のパラメータを求める際、濃度に比例する重
み付けを行っている。具体的に重みは、10μM、20
μM、30μM、40μM、50μM及び60μMのそ
れぞれの濃度に対して1、2、3、4、5及び6とし
た。
【0060】本発明による換算式で得られた換算曲線
は、全濃度範囲で良好なフィッティングを示したが、二
次式で回帰した換算曲線ではゼロ濃度付近、10〜20
μM(10,000〜20,000nM)濃度付近、4
0〜50μM(40,000〜50,000nM)付近
及び60μM(60,000nM)付近で実際の測定結
果との間に乖離が認められた。
【0061】実施例2 アルカリ性フォスファタ−ゼの酵素活性を、その酵素作
用による産物である4−メチルウンベリフェロン濃度の
経時的変化(増加)を測定して決定した。
【0062】50nM/s(1秒間に50nMの4−メ
チルウンベリフェロンを生成できる活性)又は500n
M/s(1秒間に500nMの4−メチルウンベリフェ
ロンを生成できる活性)の活性を有するアルカリ性フォ
スファタ−ゼを含む溶液10μlを入れた測定用カップ
に、0.5MのAMP(アミノメチルプロパノール)バ
ッファー(pH10)に基準蛍光物質として0.1mg
/mlのダンシルアラニンと基質である1mMの4−メ
チルウンベリフェリルリン酸を含む溶液0.2mlを加
えて撹拌した。4−メチルウンベリフェリルリン酸を含
む溶液を添加後、アルカリ性フォスファタ−ゼの酵素活
性により生成された4−メチルウンベリフェロンの濃度
の経時的増加を、前述の励起波長及び蛍光波長で測定し
た。
【0063】図8にアルカリ性ホスファターゼによる4
−メチルウンベリフェロン濃度の経時的増加の様子を示
す。縦軸は4−メチルウンベリフェロンの濃度(nM)
を表し、横軸は時間(秒)を表す。図中(a)はアルカ
リ性ホスファターゼの活性が50nM/sの場合の測定
された相対蛍光強度を直線換算により換算した結果を示
し、(c)は同場合の測定された相対蛍光強度を本発明
の換算式を用いて換算した結果である。(b)はアルカ
リ性ホスファターゼの活性が500nM/sの場合の測
定された相対蛍光強度を直線換算により換算した結果を
示し、(d)は同場合の測定された相対蛍光強度を本発
明の換算式を用いて換算した結果である。なお、換算前
のデータである相対蛍光強度は、その多くが4−メチル
ウンベリフェロンに由来する蛍光である第一の蛍光測定
値を、その多くがダンシルアラニンに由来する蛍光であ
る第二の蛍光測定値で割った値である。換算後の値は、
図5で定められた直線換算による換算式(y=sx+
t)及び本発明による換算式(1/(y−c)=a/x
+b)で換算した値であり、それらのパラメ−タは、s
=0.805×10-3nM-1、t=−0.01、及び、
a=1.048×103 nM、b=0.0193、c=
−0.01である。
【0064】実施例3 アルカリ性ホスファターゼの濃度を変えて、アルカリ性
ホスファターゼの酵素作用により生成される4−メチル
ウンベリフェロンの濃度の経時的変化(増加速度;Ra
te、1秒当たりの4−メチルウンベリフェロンの増加
量;nM/s)を測定した。
【0065】1000nM/sのアルカリ性フォスファ
タ−ゼを含む溶液をそれぞれ0.1、0.2、0.3、
0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、
1.0倍の濃度に、0.5MのAMP(アミノメチルプ
ロパノール)バッファー(pH10)で希釈した溶液1
0μlを入れた測定用カップに、同じく0.5MのAM
P(アミノメチルプロパノール)バッファー(pH1
0)に基準蛍光物質である0.1mg/mlのダンシル
アラニンと基質である1mMの4−メチルウンベリフェ
リルリン酸を含む溶液0.2mlを加えて撹拌した。4
−メチルウンベリフェリルリン酸を含む溶液を添加後、
アルカリ性フォスファタ−ゼの酵素活性により生成され
た4−メチルウンベリフェロンの濃度の経時的増加を、
前述の励起波長及び蛍光波長で測定した。
【0066】結果を図9に示す。縦軸は4−メチルウン
ベリフェロンの濃度の経時的変化(Rate;nM/
秒)を表し、横軸はアルカリ性ホスファターゼ濃度(相
対濃度)を表す。なお、4−メチルウンベリフェロン濃
度の変化率(nM/秒)は、測定された相対蛍光強度か
ら、直線換算による換算式及び本発明による換算式で濃
度を求め、更にその時間に対する変化から計算した。直
線換算及び本発明による換算式としては図5において定
められた次の換算式を用いた。直線換算による換算式:
y=(0.805×10-3)x−0.01、本発明によ
る換算式:1/(y+0.01)=(1.048×10
3 )/x+0.0193。
【0067】図中(a)は4−メチルウンベリフェリル
リン酸を含む溶液を添加後10秒経過した時から10秒
間蛍光測定を行って得られた、相対蛍光強度から直線換
算による換算式を用いて濃度を求め、更にその時間に対
する変化率として計算されたRateを示し、(c)は
同場合の、相対蛍光強度を本発明による換算式を用いて
換算して得られたRateである。(b)は4−メチル
ウンベリフェリルリン酸を含む溶液を添加後10秒経過
した時から140秒間蛍光測定を行って得られた、相対
蛍光強度から直線換算による換算式を用いて濃度を求
め、更にその時間に対する変化率として計算されたRa
teを示し、(d)は同場合の、相対蛍光強度を本発明
による換算式を用いて換算して得られたRateであ
る。なお、相対蛍光強度の濃度のへの換算は1秒毎に連
続的に行っており、上記の(a)及び(c)では10
点、(b)及び(d)では140点のデータを用いて直
線回帰を行い、時間に対する濃度の変化率を算出してい
る。
【0068】また、換算前のデータである相対蛍光強度
は、その多くが4−メチルウンベリフェロンに由来する
蛍光である第一の蛍光測定値を、その多くがダンシルア
ラニンに由来する蛍光である第二の蛍光測定値で割った
値である。
【0069】図9から次のことが分かる。測定値である
相対蛍光強度から直線換算による換算式を用いて濃度を
求め、更にその時間に対する変化率として計算されたR
ateを示す(a)及び(b)では、アルカリ性フォス
ファタ−ゼ濃度の高いところでは、生成する4−メチル
ウンベリフェロンの濃度が非常に高くなるため、第二の
測定波長で測定される基準蛍光物質の蛍光に混入する4
−メチルウンベリフェロンに由来する蛍光が増加し、こ
の影響を正しく補正して換算することができない直線換
算では、4−メチルウンベリフェロンの濃度が実際より
も低く計算されてしまうため、その濃度の時間に対する
変化率として計算されるRateも実際よりも小さく計
算されてしまい、結果として、本来比例関係にあるアル
カリ性フォスファタ−ゼ濃度とRateとの間に、良好
な直線関係が得られていないが、これらの測定値につい
て本発明による換算を行って得たRateを示す(c)
及び(d)では、両者の間に良い直線性が得られている
ことが分かる。なお、(b)が(a)に比較して大きく
直線から外れたのは、より高濃度になるまで蛍光を測定
したからと推測される。また(d)が(c)より低くな
っているのは、酵素反応の進行につれて酵素反応の基質
である4−メチルウンベリフェリルリン酸の量が消費さ
れたことによると推測される(ちなみに本実施例では、
アルカリ性ホスファターゼの活性が500nM/sの場
合、酵素反応開始後150秒で7.5%の基質が消費さ
れていた)。
【図面の簡単な説明】
【図1】4−メチルウンベリフェロン(20μM)のp
H10における、励起スペクトルと蛍光スペクトルを示
す図である。(a)蛍光波長450nmでの励起スペル
トル、(b)励起波長365nmでの蛍光スペルトル
【図2】基準蛍光物質の一例であるダンシルアラニン
(10μg/ml)の励起スペクトルと蛍光スペクトル
を示す図である。(a)蛍光波長550nmでの励起ス
ペルトル、(b)励起波長325nmでの蛍光スペルト
【図3】本発明の実施例で使用した蛍光検出器を示す図
である。
【図4】図3に示した蛍光検出器の信号の流れを示す図
である。
【図5】実施例1における4−メチルウンベリフェロン
の相対蛍光強度の測定結果及び換算曲線を示す図であ
る。(■)相対蛍光強度の測定値、(a)本発明による
換算曲線:1/(y+0.01)=(1.048×10
3 )/x+0.0193、(b)二次式による換算曲
線:y=(−9.59×10-9)x2 +(0.901×
10-3)x−0.01、(c)直線換算による換算直
線:y=(0.805×10-3)x−0.01
【図6】実施例1における4−メチルウンベリフェロン
の濃度の設定値と換算値との関係を示す図である。
(◆)直線換算による換算値、(■)二次式による換算
値、(▲)本発明による換算値
【図7】実施例1における4−メチルウンベリフェロン
の相対蛍光強度の測定結果及び7点の測定値を用いて得
られた換算曲線を示す図である。(■)相対蛍光強度の
測定値、(a)本発明による換算曲線:1/(y+0.
01)=(1.048×103 )/x+0.0192、
(b)二次式による換算曲線:y=(−5.46×10
-9)x2 +(0.767×10-3)x+0.43
【図8】実施例2におけるアルカリ性ホスファターゼに
よって生成する4−メチルウンベリフェロンの濃度の経
時変化を示す図である。(a)及び(b)直線換算、
(c)及び(d)本発明による換算
【図9】実施例3におけるアルカリ性ホスファターゼの
濃度と4−メチルウンベリフェロン濃度の経時的変化
(Rate;nM/s)の関係を示す図である。(a)
及び(b)直線換算、(c)及び(d)本発明による換
【符号の簡単な説明】
1、10、19 光源 2、5、6 フィルタ 3、4、12、13、22、23 受光素子 7、8 ダイクロイックミ
ラー 9 容器 11 直流電源 14、15、24、25 アンプ 16、17、28、29 A/D変換器 18 デジタル演算回路 20 クロック発生回路 21 パルス電源 26、27 同期検波回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃度が定量されるべき測定対象蛍光物質
    (対象蛍光物質)を含む試料に、基準となる一定濃度の
    蛍光物質(基準蛍光物質)を添加し、対象蛍光物質及び
    基準蛍光物質を同時に蛍光励起可能な励起光を照射する
    ことで放射される蛍光中、その多くが対象蛍光物質に由
    来する蛍光が測定される波長における蛍光強度測定値を
    第一の蛍光測定値とし、その多くが基準蛍光物質に由来
    する蛍光が測定される波長における蛍光強度測定値を第
    二の蛍光測定値とし、第一の蛍光測定値を第二の蛍光測
    定値で割った値をyとして、換算式;1/(y−c)=
    a/x+b(a、b、cは標準試料の測定により定めら
    れる定数)に基づき前記対象蛍光物質の濃度xを算出す
    ることを特徴とする蛍光物質の定量法。
  2. 【請求項2】 対象蛍光物質の濃度xを算出するに当た
    り、三種類の異なる既知濃度(x=x1、x=x2及び
    x=x3)の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍光物質を
    含む標準試料の蛍光を測定してそれぞれの濃度における
    第一の蛍光測定値及び第二の蛍光測定値を求め、それぞ
    れの濃度で測定された第一の蛍光測定値を第二の蛍光測
    定値で割った値をy1、y2及びy3とし、換算式;1
    /(y−c)=a/x+bにおけるa、b、cを決定
    し、前記xの値を算出する、請求項1に記載の蛍光物質
    の定量法。
  3. 【請求項3】 対象蛍光物質の濃度xを算出するに当た
    り、ゼロを含む三種類の異なる既知濃度(x=0、x=
    x1及びx=x2)の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍
    光物質を含む標準試料の蛍光を測定してそれぞれの濃度
    における第一の蛍光測定値及び第二の蛍光測定値を求
    め、それぞれの濃度で測定された第一の蛍光測定値を第
    二の蛍光測定値で割った値をy0、y1及びy2とし、
    c=y0として連立方程式;1/(y1−c)=a/x
    1+b及び1/(y2−c)=a/x2+bを解いて
    a、bを決定し、換算式;1/(y−c)=a/x+b
    に基づき前記xの値を算出する、請求項1に記載の蛍光
    物質の定量法。
  4. 【請求項4】 対象蛍光物質の濃度xを算出するに当た
    り、ゼロを含む四種類以上の異なる既知濃度(x=0、
    x=x1、x=x2、…、xn(ただし、nは3以上の
    自然数))の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍光物質を
    含む標準試料の蛍光を測定してそれぞれの濃度における
    第一の蛍光測定値及び第二の蛍光測定値を求め、それぞ
    れの濃度で測定された第一の蛍光測定値を第二の蛍光測
    定値で割った値をy0、y1、y2、…、ynとし、デ
    −タ列(Xi、Yi)(ただしc=y0,Yi=1/
    (yi−c),Xi=1/xi)に対しxiと共に増加
    する重み付けを適用した最小二乗法で直線Y=aX+b
    に回帰させてa及びbを決定し、換算式;1/(y−
    c)=a/x+bに基づき前記xの値を算出する、請求
    項1に記載の蛍光物質の定量法。
  5. 【請求項5】 酵素反応の作用を受けて濃度が変化する
    蛍光物質を対象蛍光物質とし、該対象蛍光物質の濃度の
    経時的変化から酵素活性又は酵素濃度を求める酵素活性
    測定法において、酵素作用を受けて対象蛍光物質を生成
    する酵素基質を含む溶液に基準となる一定濃度の蛍光物
    質(基準蛍光物質)を添加し、対象蛍光物質及び基準蛍
    光物質を同時に蛍光励起可能な励起光を照射することで
    放射される蛍光中、その多くが対象蛍光物質に由来する
    蛍光が測定される波長における蛍光強度測定値を第一の
    蛍光測定値とし、その多くが基準蛍光物質に由来する蛍
    光が測定される波長における蛍光強度測定値を第二の蛍
    光測定値とし、第一の蛍光測定値を第二の蛍光測定値で
    割った値をyとして、換算式;1/(y−c)=a/x
    +b(a、b、cは標準試料の測定により定められる定
    数)に基づき前記対象蛍光物質の濃度xを算出し、当該
    xの経時的変化量から前記酵素活性又は酵素濃度を求め
    ることを特徴とする酵素活性測定法。
  6. 【請求項6】 対象蛍光物質の濃度xを算出するに当た
    り、三種類の異なる既知濃度(x=x1、x=x2及び
    x=x3)の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍光物質を
    含む標準試料の蛍光を測定してそれぞれの濃度における
    第一の蛍光測定値及び第二の蛍光測定値を求め、それぞ
    れの濃度で測定された第一の蛍光測定値を第二の蛍光測
    定値で割った値をy1、y2及びy3とし、換算式;1
    /(y−c)=a/x+bにおけるa、b、cを決定
    し、前記xの値を算出することを特徴とする請求項5に
    記載の酵素活性測定法。
  7. 【請求項7】 対象蛍光物質の濃度xを算出するに当た
    り、ゼロを含む三種類の異なる既知濃度(x=0、x=
    x1及びx=x2)の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍
    光物質を含む標準試料の蛍光を測定してそれぞれの濃度
    における第一の蛍光測定値及び第二の蛍光測定値を求
    め、それぞれの濃度で測定された第一の蛍光測定値を第
    二の蛍光測定値で割った値をy0、y1及びy2とし、
    c=y0として連立方程式;1/(y1−c)=a/x
    1+b及び1/(y2−c)=a/x2+bを解いて
    a、bを決定し、換算式;1/(y−c)=a/x+b
    に基づき前記xの値を算出することを特徴とする請求項
    5に記載の酵素活性測定法。
  8. 【請求項8】 対象蛍光物質の濃度xを算出するに当た
    り、ゼロを含む四種類以上の異なる既知濃度(x=0、
    x=x1、x=x2、…、xn(ただし、nは3以上の
    自然数))の対象蛍光物質と一定濃度の基準蛍光物質を
    含む標準試料の蛍光を測定してそれぞれの濃度における
    第一の蛍光測定値及び第二の蛍光測定値を求め、それぞ
    れの濃度で測定された第一の蛍光測定値を第二の蛍光測
    定値で割った値をy0、y1、y2、…、ynとし、デ
    −タ列(Xi、Yi)(ただしc=y0,Yi=1/
    (yi−c),Xi=1/xi)に対しxiと共に増加
    する重み付けを適用した最小二乗法で直線Y=aX+b
    に回帰させてa及びbを決定し、換算式;1/(y−
    c)=a/x+bに基づき前記xの値を算出することを
    特徴とする請求項5に記載の酵素活性測定法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010008107A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Research Institute Of Biomolecule Metrology Co Ltd 生体分子検査装置、生体分子検査チップ、生体分子検査方法、及び生体分子検査プログラム
JP2018146578A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 カール ツアイス メディテック アクチエンゲゼルシャフト 蛍光を定量化する顕微鏡検査システムおよび顕微鏡検査方法
JP2018529986A (ja) * 2016-03-31 2018-10-11 インテックプラス カンパニー リミテッドIntekplus Co., Ltd 光酸化増幅を用いた高感度バイオマーカー定量方法

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