JPH08210910A - 赤外線センサ用光学材料および光学素子 - Google Patents

赤外線センサ用光学材料および光学素子

Info

Publication number
JPH08210910A
JPH08210910A JP7016864A JP1686495A JPH08210910A JP H08210910 A JPH08210910 A JP H08210910A JP 7016864 A JP7016864 A JP 7016864A JP 1686495 A JP1686495 A JP 1686495A JP H08210910 A JPH08210910 A JP H08210910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
polyethylene
optical element
alloy
infrared sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7016864A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Aoki
正樹 青木
Yoshitake Hayashi
林  祥剛
Mitsuhiro Otani
光弘 大谷
Yoji Ueda
洋二 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7016864A priority Critical patent/JPH08210910A/ja
Publication of JPH08210910A publication Critical patent/JPH08210910A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、平均分子量の大きいポリエチレン
を赤外線センサ用の光学素子素材として用いることによ
り透過率が高く、安価で光学性能の良好な赤外線光学素
子を提供することを目的とする。 【構成】 フレネルレンズ51とフレネルレンズの輪帯
52を製造するにあたり、分子量が100万〜1000
万の高分子量ポリエチレンを用いて、100℃〜300
℃の温度にて加圧成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外線を集光あるいは
透過させる赤外線センサ用光学材料およびそれを用いた
光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、赤外線を利用した機器や計測機器
が盛んに開発されている。特に遠赤外(5μm〜15μ
m)の光学機器(例えば、焦電型赤外線センサー等)の
開発が活発になってきている。
【0003】特に人体の位置や温度が測定できる焦電型
の赤外線センサーについては、人体の温度(体温)が3
00K付近であるため赤外線の波長が8μm〜12μm
に当り、この波長を良く透過する材料が必要である。
【0004】一般にこの波長を透過する材料として、安
価で成形しやすい平均分子量が10万〜30万のポリエ
チレンや、高価であるが性能の良いゲルマニウム(G
e)、シリコン(Si)、亜鉛化セレン(ZnSe)等
の材料が、研磨や切削加工をそれらに施すことによって
レンズやフィルターとして用いられてきた(例えば、遠
山精二 精密工学会誌 vol.56 No.11、1
990年 P.1967〜P.1970)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
赤外線用のレンズや窓材に用いられてきたSi、Ge、
ZnSe等の材料は、光学研磨法では従来の光学ガラス
の研磨法と異なり、結晶の方位等を考慮せねばならず加
工性、量産性が悪化するためレンズや光学素子が高価に
なるという欠点を有していた。
【0006】又一方、赤外線を比効的良く透過し、直接
プレス成形してフレネルレンズあるいは回析格子等の光
学素子として従来から広く一般に用いられてきた比較的
低分子量(平均分子量10万〜30万)のポリエチレン
は、分子量が少ないため、成形性は良好であるが、レン
ズや窓材としての強度や耐熱性が低いため、これを用い
て耐久性の良好な光学素子を作成するには、レンズや窓
の厚みを厚くしなければならず、その結果赤外線の透過
率が低下し、赤外線センサの感度が低くなるという課題
があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解消し、安価で高
性能な赤外線センサ用光学材料および光学素子を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために平均分子量を大巾に増大させた(平均分
子量100万〜1000万)ポリエチレンを赤外線セン
サ用の光学素子素材として用いることにより赤外線セン
サ用光学素子のコスト低減と高性能化を計るものであ
る。
【0009】
【作用】本発明は、上記した平均分子量の大きい(平均
分子量100万〜1000万)ポリエチレンを使用する
ことにより、従来の分子量の少ない(平均分子量10万
〜30万)ポリエチレンでは得られなかった薄肉で強度
や熱的に安定な赤外線センサ用の光学素子が圧縮成形と
いう簡単な方法で得られるものである。
【0010】すなわちポリエチレンの平均分子量を従来
よりも大巾に増大させることにより、ポリエチレンの軟
化温度と機械的強度を同時に向上させることができるた
め、肉厚の薄いレンズや窓材でもその機械的強度や熱的
安定度が向上し、したがって赤外線の透過率も向上する
こととなり、高精度で安価な赤外線センサ用光学素子が
得られる。
【0011】又超硬合金(WC)、ステンレス鋼(SU
S)、ニッケル合金(Ni合金)、モリブデン(M
o)、タングステン(W)等の金属や合金を母材とし、
その上に白金合金やイリジウム合金をコーティングした
金型を用いて高分子量のポリエチレンを成形した場合
は、従来の金型材料であるステンレス鋼や鉄合金の金型
でおこるポリエチレンと金形との反応がないため成形物
の表面荒れの少ない赤外線用の光学素子の作成が可能と
なる。
【0012】これは従来のステンレス鋼金型や鉄金型で
は金型成分中の鉄とポリエチレンが反応して、レンズや
窓材の表面荒れをおこし赤外線の透過率が低下するのに
対して、Pt合金や、Ir合金で上記の金型をコーティ
ングすることにより、空気中でポリエチレンを成形して
もポリエチレンと型とが反応しないため表面荒れの少な
い赤外光学素子が得られるためである。
【0013】
【実施例】以下具体例について、図面を用いて詳細に述
べる。
【0014】図1は、赤外線センサ用光学素子を成形す
る金型の断面図である。11は上型、12は下型、13
は上型の成形面、14は下型の成形面である。
【0015】図2は、赤外線センサ用光学素子を成形す
るプレスマシンの概略断面図である。
【0016】22は上型のホルダー、23は上型の加熱
ヒータ、24は上型、33は下型のホルダー、34は下
型加熱ヒータ、35は下型、36は高分子量ポリエチレ
ンである。
【0017】図3は、高分子量ポリエチレンを用いて作
成した赤外線センサ用光学窓の断面図を示す。
【0018】41は平板状に成形された、赤外線センサ
用光学窓である。図4は、高分子量ポリエチレンを用い
て作成された赤外線センサ用フレネルレンズの断面図で
ある。51は成形されたポリエチレン、52はフレネル
レンズの輪帯である。
【0019】まず、直径10mm、長さ20mmの円柱
状で、15重量%のコバルト(Co)を含有するタング
ステンカーバイト(WC)系の超硬合金の棒を2本ずつ
準備し、一対のプレス成形用型の形状に加工する。
【0020】これらの各一対のブロックのプレス成形面
13、14を超微細なダイヤモンド砥粒を用いて鏡面研
摩して、表面の最大荒さ(Rmax)が0.02μmの精
度に鏡面加工を行い、次にこの上にスパッタリング法に
て約1μmの白金合金(Pt−ロジウム)膜を形成して
金型を作成する。
【0021】この型24、35を図2に示す上型ホルダ
ー22、上型加熱ヒータ23、下型ホルダー33、下型
加熱ヒータ34からなるプレスマシンにセットし高分子
量ポリエチレンの塊36(平均分子量100万、比重
0.98)を平板型24と35の間に入れ100℃に加
熱しながら50kg/cm2の圧力を印加して、円板状
の窓(厚さ0.5mm)を成形した。
【0022】上記高分子量ポリエチレン窓に対する成形
結果と耐環境試験結果(赤外線の波長が10μmの時の
透過率、光学素子の引張り強さ150℃で500時間放
置後の表面荒さ等)を表1の資料No.1に示した。
【0023】又、以下同様の方法で、型材料、型へのコ
ーティング材料、ポリエチレンの平均分子量、成形温
度、成形圧力、素子の種類等を変化させた時の結果を表
1の資料No.2〜19に示す。なお表1の資料No.
10〜19は、本発明以外の比較例である。
【0024】
【表1】
【0025】(表1)からわかるように本実施例資料か
ら得られる型材料および高分子量のポリエチレン材料な
らびに成形条件の組み合せにより、従来から使われてき
た低分子量(平均分子量10万〜30万)のポリエチレ
ンを用いた素子よりも優れた赤外線センサ用光学素子が
得られた。
【0026】又、従来からポリエチレンの成形に使われ
てきた、ステンレス鋼や鉄系の型より、Pt合金、Ir
合金をコートした型は高分子量のポリエチレンの成形に
優れた型であることがわかる。
【0027】又、(表1)の比較例14、15から、ポ
リエチレンの平均分子量が100万以下になると光学素
子の引張り強度が大巾に低下してしまい、窓材やフレネ
ルレンズの耐環境性が悪化するのがわかる。
【0028】又、(表1)の比較例16から、ポリエチ
レンの平均分子量が1000万以上になると成形温度が
350℃以上となり、ポリエチレンの一部が熱分解し赤
外線の透過率が低下してしまう。
【0029】又、(表1)の比較例10〜13から型母
材にPt合金や、Ir合金をコートしていないものは、
ポリエチレン成形時に型とポリエチレンが反応をおこ
し、赤外の透過率を低下させてしまう。
【0030】又一方、(表1)の比較例16、17から
ポリエチレンの成形温度が300℃以上になると、ポリ
エチレンの一部が分解して、赤外線の透過率が低下する
し、100℃以下では(比較例19より)成形温度が低
くて、ポリエチレンが流動しないため成形できなくなる
ことがわかる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
分子量を大巾に増加させたポリエチレンを赤外センサ用
光学素子の素材として用いることにより従来用いられて
きた低分子量のポリエチレンやSi、Ge、ZnSe等
の結晶を用いた赤外線光学素子よりも安価で高性能であ
るといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の赤外線センサ用光学素子を成
形する金形の断面図
【図2】本発明の実施例の赤外線センサ用光学素子を成
形するプレスマシンの概略図
【図3】本発明の実施例の高分子量ポリエチレンを用い
て作成された赤外線センサ用光学窓の断面図
【図4】本発明の実施例の高分子量ポリエチレンを用い
て作成された赤外線センサ用フレネルレンズの断面図
【符号の説明】
11 上型 12 下型 13 上型の成形面 14 下型の成形面 22 上型のホルダー 23 上型の加熱ヒータ 24 上型 33 下型のホルダー 34 下型の加熱ヒータ 35 下型 36 高分子量ポリエチレン 41 赤外線センサ用光学窓 51 赤外線センサ用フレネルレンズ 52 フレネルレンズの輪帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 1/04 H01L 37/02 // H01L 31/0232 B29L 11:00 23:00 (72)発明者 上田 洋二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均分子量が100万〜1000万から成
    る赤外線センサ用ポリエチレン。
  2. 【請求項2】平均分子量が100万〜1000万から成
    るポリエチレンを100℃〜300℃で加熱しながら加
    圧して、所望の形状となした光学素子。
  3. 【請求項3】超硬合金(WC)、ステンレス鋼(SU
    S)、ニッケル合金(Ni合金)、モリブデン(Mo)
    あるいはタングステン(W)のいずれか一種を母材と
    し、これを成形すべき光学素子形状の押し型に加工した
    一対の型を用い成形すべき平均分子量が100万〜10
    00万で比重が0.9〜0.98から成るポリエチレン
    を100℃〜300℃に加熱しながら15kg/cm2
    〜50kg/cm2の圧力で加圧成形して赤外線用光学
    素子を得ることを特徴とする赤外線用光学素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】超硬合金(WC)、ステンレス鋼(SU
    S)、ニッケル合金(Ni合金)、モリブデン(Mo)
    あるいはタングステン(W)のいずれか一種を母材と
    し、これを成形すべき光学素子形状の押し型に加工し、
    さらにその上に均一な厚みで白金合金(Pt合金)ある
    いはイリジウム合金(Ir合金)のいずれか一種をコー
    ティングしたポリエチレン成形用型。
JP7016864A 1995-02-03 1995-02-03 赤外線センサ用光学材料および光学素子 Pending JPH08210910A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7016864A JPH08210910A (ja) 1995-02-03 1995-02-03 赤外線センサ用光学材料および光学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7016864A JPH08210910A (ja) 1995-02-03 1995-02-03 赤外線センサ用光学材料および光学素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08210910A true JPH08210910A (ja) 1996-08-20

Family

ID=11928089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7016864A Pending JPH08210910A (ja) 1995-02-03 1995-02-03 赤外線センサ用光学材料および光学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08210910A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11304591A (ja) * 1998-04-22 1999-11-05 Mitsubishi Electric Corp 分光画像取得装置
JP2001290073A (ja) * 2000-04-04 2001-10-19 Mitsubishi Electric Corp 赤外線カメラ用レンズ及びそれを用いた赤外線カメラ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11304591A (ja) * 1998-04-22 1999-11-05 Mitsubishi Electric Corp 分光画像取得装置
JP2001290073A (ja) * 2000-04-04 2001-10-19 Mitsubishi Electric Corp 赤外線カメラ用レンズ及びそれを用いた赤外線カメラ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900002704B1 (ko) 광학유리소자의 프레스성형틀 및 그것을 사용한 성형방법
KR900000622B1 (ko) 광학유리소자의 성형방법 및 광학유리소자의 프레스 성형금형
JPH0616433A (ja) 光学素子のプレス成形用金型
JP3206845B2 (ja) 光学ガラス素子の製造方法およびこれに用いる光学ガラス素子のプレス成形用型
JPS6228091B2 (ja)
JPH08210910A (ja) 赤外線センサ用光学材料および光学素子
JPH06211540A (ja) 赤外用光学素子およびその製造方法
JPH06144850A (ja) 光学ガラス素子の成形用金型並びに光学ガラス素子の成形方法
JPH0688803B2 (ja) 光学ガラス素子の成形用型
JPS60264330A (ja) 光学ガラス素子のプレス成形用型
JP2785888B2 (ja) 光学素子成形用型
JPH11268920A (ja) 光学素子成形用成形型およびその製造方法
JP2973533B2 (ja) 光学素子成形方法および成形用金型
JP3185299B2 (ja) ガラスレンズ成形用型およびガラスレンズ成形装置
JPH06183755A (ja) 光学ガラス素子の成形用金型及びその作製方法
JP2800385B2 (ja) 光学素子成形型
JPH0572336B2 (ja)
JPS61242922A (ja) 光学ガラス素子のプレス成形用型
JPS6395128A (ja) 光学ガラス素子の製造方法
JPH01111738A (ja) ガラス成形体の成形型
JPH072533A (ja) 光学素子成形型と光学素子製造法
JPH05294642A (ja) 光学ガラス素子の成形用金型及び光学ガラス素子の製造方法
JPS60180926A (ja) 高精度ガラス成形品のプレス成形用鋳型
JPS63166729A (ja) 光学ガラス素子の製造方法
JPH04170501A (ja) 赤外用光学素子および光学素子の成形用型