JPH08210730A - 非共沸混合冷媒用伝熱管とその伝熱管を用いた熱交換器及びその熱交換器を用いた冷凍・空調機 - Google Patents

非共沸混合冷媒用伝熱管とその伝熱管を用いた熱交換器及びその熱交換器を用いた冷凍・空調機

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JPH08210730A
JPH08210730A JP1493095A JP1493095A JPH08210730A JP H08210730 A JPH08210730 A JP H08210730A JP 1493095 A JP1493095 A JP 1493095A JP 1493095 A JP1493095 A JP 1493095A JP H08210730 A JPH08210730 A JP H08210730A
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JP
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heat transfer
mixed refrigerant
transfer tube
tube
azeotropic mixed
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JP1493095A
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Masaaki Ito
正昭 伊藤
Mari Uchida
麻理 内田
Naoki Shikazono
直毅 鹿園
Mitsuo Kudo
光夫 工藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、非共沸混合冷媒に対して、濃度境界
層を更新することにより、高い伝熱性能を持つ伝熱管、
及びそれを用いた熱交換器、冷凍・空調機を提供するこ
とを目的とする。 【構成】非共沸混合冷媒が流れる伝熱管内面にオフセッ
トフィンを設けることにより、濃度境界層を更新させる
ことを特徴とする伝熱管。また、この伝熱管を用いたク
ロスフィンチュ−ブ形熱交換器、および冷凍・空調機。 【効果】管内面に設けたオフセットフィンにより、非共
沸混合冷媒内に生じる濃度境界層を更新させ、拡散抵抗
を低減させるとともに、伝熱面積を拡大させることによ
り、高い伝熱性能を持つ非共沸混合冷媒用伝熱管を提供
することができる。さらに、この伝熱管をもちいること
により、高い伝熱性能を有する非共沸混合冷媒用熱交換
器および冷凍・空調機を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非共沸混合冷媒を作動
流体とする冷凍機、空調機に用いられる熱交換器に係
り、特に、図2に示すようなクロスフィンチュ−ブ形熱
交換器の凝縮器および蒸発器及びそれに用いられる伝熱
管に関する。
【0002】
【従来の技術】HCFC−22などの単一冷媒を作動流
体として用いる従来の冷凍機、空調機の熱交換器用伝熱
管としては、平滑管のほかに、図3に示すようなねじり
角度が一種類の溝を持った内面らせん溝付き管が用いら
れていた。
【0003】また、二種類の溝が交差するクロス溝付き
管としては、単一冷媒を対象として、特開平3−234
302号公報に記載のものなどが提案されている。
【0004】又、一枚の板を丸めて筒状にし、その合わ
せ目を溶接して伝熱管を作る方法に関しては、特開平4
−203796号公報に記載のものなどがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のシングル溝を持
った内面らせん溝付き管は、単一冷媒に対して優れた伝
熱性能を示す。しかし、HCFC−22の代替冷媒とし
て有力視されているHFC系の2種あるいは3種の非共
沸混合冷媒に対しては、単一冷媒ほどの効果が得られな
い。図4に、従来の内面らせん溝付き管を用いた時の単
一冷媒と混合冷媒との凝縮熱伝達率の比較を示す。曲線
aが、単一冷媒についての実験結果を示し、曲線bが、
非共沸混合冷媒についての実験結果を示す。図4から明
らかように、非共沸混合冷媒の凝縮熱伝達率は、単一冷
媒の熱伝達率より低下している。この時の非共沸混合冷
媒としては、HFC−32、HFC−125、HFC−
134aを各々30、10、60wt%ずつ混合したも
のを用いた。
【0006】本発明の目的は、非共沸混合冷媒を用いた
場合でも、図4に示す曲線cのように、高い伝熱性能を
有する伝熱管およびそれを用いた熱交換器を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の非共沸混合冷媒用伝熱管は、非共沸混合冷
媒を用いた冷凍サイクルを構成する凝縮器もしくは蒸発
器に使用される伝熱管において、管内面の蒸気流中ある
いは液膜中に突き出した内面オフセットフィンを設けた
ことを特徴とするものである。
【0008】又、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル
を構成する凝縮器もしくは蒸発器に使用される伝熱管に
おいて、内面オフセットフィンと内面オフセットフィン
の間に狭い幅の溝を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0009】又、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル
を構成する凝縮器もしくは蒸発器に使用される伝熱管に
おいて、内面オフセットフィンと内面オフセットフィン
の間に狭い幅の溝を設け、この溝の幅δを1次溝のピッ
チPf1の1/2以下にしたことを特徴とするものであ
る。
【0010】上記目的を達成するために、本発明の非共
沸混合冷媒用熱交換器は、非共沸混合冷媒を用いた冷凍
サイクルを構成する凝縮器もしくは蒸発器において、請
求項1から3のいずれかに記載の伝熱管を用いたもので
ある。
【0011】又、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル
を構成する凝縮器もしくは蒸発器において、請求項1か
ら3のいずれかに記載の伝熱管をクロスフィンチュ−ブ
形熱交換器に組み立てる場合、伝熱管内に液体の圧力を
作用させて拡管し、フィンと密着させて形成したことを
特徴とするものである。
【0012】上記目的を達成するために、本発明の冷凍
・空調機は、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルの凝
縮器あるいは蒸発器に請求項4又は5に記載の熱交換器
を用いたものである。
【0013】
【作用】上記のように構成しているので、管内面の蒸気
流中あるいは液膜中に突き出した内面オフセットフィン
によって、その先端から新たな濃度境界層を発達させる
ことにより拡散抵抗を低減させることができる。その結
果、非共沸混合冷媒に対して高い熱伝達率を有する伝熱
管を実現することができる。
【0014】又、内面オフセットフィンと内面オフセッ
トフィンとの間に狭い幅の溝を設けたことにより、管内
を流れる非共沸混合冷媒の流動抵抗を減少させ、圧力損
失を小さくするとともに、管内伝熱面積を増加させるこ
とにより、非共沸混合冷媒に対して高い熱伝達率を有す
る伝熱管を実現することができる。
【0015】又、上述した伝熱管を用いることにより、
高い冷媒側熱伝達率を有する非共沸混合冷媒用熱交換器
を実現することができる。
【0016】又、この熱交換器を用いることにより、効
率の高い、コンパクトな非共沸混合冷媒用冷凍・空調機
を実現することができる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を図1、図2、図4、図
5、図8から図11により説明する。図1は、本発明の
一実施例である伝熱管内面を展開して示す図、図2は、
クロスフィンチュ−ブ形熱交換器の斜視図、図4は、単
一冷媒と非共沸混合冷媒の性能を比較して示す図、図5
は、非共沸混合冷媒の気液平衡線図、図7は、クロス溝
付き伝熱管内面を展開して示す図、図8は、本実施例の
伝熱管内面を展開して示す図、図9は、図8におけるA
−A断面図、図10は、本実施例である伝熱管内面を展
開して示す図、図11は、図10におけるA−A断面図
である。
【0018】図2に示すように、多数の平行に並んだフ
ィン7を貫通して、伝熱管8が挿入されている。フィン
7の表面には、ル−バと呼ばれる多数の切り起こしが設
けられている。図3は、図2に示すクロスフィンチュ−
ブ形熱交換器に用いられている通常の内面らせん溝付き
管であり、管内径は6〜10mm、溝深さは0.1〜0.
3mm、溝ピッチは0.1〜0.3mm、らせん溝角度は0
〜25度、溝形状は台形、フィン先端角度は30〜40
度に形成されている。
【0019】この溝付き管内を例えば、HFC−32、
HFC−134aの2種混合冷媒などの非共沸混合冷媒
が流れて、凝縮する場合を考える。図5は、横軸には、
片方の冷媒(ここではHFC−32)のモル濃度をと
り、縦軸には温度をとって示している非共沸混合冷媒の
気液平衡線図である。図5に示すように、曲線イは露点
曲線とよばれ、凝縮を開始する温度を表す。この曲線イ
より上にある非共沸混合冷媒は、蒸気の状態である。曲
線ロは、沸点曲線とよばれ、沸騰を開始する温度を表
す。この曲線ロより下にある非共沸混合冷媒は、液の状
態である。HFC−32のモル濃度がCである非共沸混
合冷媒が、蒸気の状態C1から次第に冷却されて、液の
状態になる過程を考える。C1の状態の蒸気が冷され
て、温度T2まで低下すると露点温度に到達し、凝縮が
始まる。そして、さらに温度が下がって、温度T3を過
ぎ、温度T4に至って凝縮が完了する。このように、非
共沸混合冷媒では、凝縮温度が一定ではなく、ある範囲
を変化することが特徴的である。
【0020】他の1つの特徴は、凝縮する液の濃度が、
そのまま残る蒸気の濃度と違うことである。図5におい
て、温度がT3の時に、HFC−32の濃度はC3には
ならないで、濃度B3の凝縮液と、濃度D3の蒸気とに
分かれてしまう。この理由は、次のように説明できる。
HFC−32は、HFC134aに比べ、凝縮しにくい
性質を持っている。従って、凝縮面では、HFC−13
4aの濃度の高い液が凝縮し、HFC−32の濃度の高
い蒸気が取り残される。その結果、気液界面には濃度分
布が生じる。特に、蒸気側のHFC−32の濃度が高い
領域(これを濃度境界層と呼ぶ)は、管中心部に存在す
る濃度Cの蒸気の凝縮を阻害する働きをするので、非共
沸混合冷媒の凝縮性能低下の原因と考えられる。
【0021】図6は、図3に示す普通の内面らせん溝付
き管の内面を展開して示した図である。非共沸混合冷媒
の場合には、比較的凝縮しやすい冷媒と、比較的凝縮し
にくい冷媒が存在するので、比較的凝縮しやすい冷媒が
先に凝縮して液体になり、比較的凝縮しにくい冷媒は、
ガスのまま残って濃度境界層を形成する。図6に示すよ
うに、内面らせん溝付き管内の濃度境界層11は、らせ
ん溝1に沿って形成されるので濃度境界層は厚くなり、
比較的凝縮しやすい冷媒が管壁に拡散するのを妨げる働
きをする。その結果、内面らせん溝付き管内における非
共沸混合冷媒の凝縮熱伝達率が低下する。
【0022】非共沸混合冷媒の凝縮熱伝達率を改善する
ためには、濃度境界層を分断する必要がある。そこで図
7に示すような、角度の異なる2種類の溝を交差させた
クロス溝付き管が有効であるが、このクロス溝付き管の
欠点は、流れが1次溝に沿って流れているので、濃度境
界層を更新するために2次溝の幅をかなり広くとらなけ
ればならないことである。2次溝の幅が広いということ
は、フィンの占める割合が少なくなり、伝熱面積の減少
をもたらし、その結果、伝熱量の減少につながる。
【0023】図8は、本実施例の伝熱管の内面を展開し
て示した図である。図8に示すように、オフセットフィ
ンが管軸に対して斜めに設けられている。各オフセット
フィンは、冷媒の流れの中央に位置しているので、管壁
近くの非共沸混合冷媒は、各オフセットフィンの先端か
ら新たな濃度境界層を形成し、その結果、濃度境界層の
厚さは平均すると薄くなる。従って、濃度の拡散抵抗は
低減され、高い物質伝達率が得られる。その結果、内面
オフセットフィン管内における非共沸混合冷媒の凝縮熱
伝達率は向上する。
【0024】図9は、図8のA−A断面図である。実線
で示すA−A断面位置に位置するフィンと、破線で示す
上流側にあるフィンとが重なり合っており、オフセット
フィンが切り替わる位置での流動抵抗が大きいことが予
想される。
【0025】これを避けるために、図1、図10に示す
ように、オフセットフィンとオフセットフィンとの間に
狭い隙間δを設けている。この狭い隙間は、図7に示す
2次溝とはその作用が異なり、オフセットフィンとオフ
セットフィンとの重なりを防ぐためのものなので、隙間
δはごく狭いもので良く、伝熱面積の減少とならない。
オフセットフィンとオフセットフィンとの間の隙間δの
値としては、毛細管現象による液膜の引上げを阻害しな
い範囲を考慮に入れて、1次溝の溝ピッチpの1/2以
下が望ましい。
【0026】オフセットフィンとオフセットフィンとの
重なりを防ぐ別の方法は、図11に示すように、オフセ
ットフィンの肉厚を薄くし、オフセットフィンが切り替
わる位置でも、上流側のオフセットフィンと下流側のオ
フセットフィンが重なり合わないようにすることであ
る。このためには、オフセットフィンの肉厚は、やは
り、1次溝の溝ピッチpの1/2以下が望ましい。
【0027】このようにオフセットフィンを伝熱管内面
に配置したので、各オフセットフィンの先端から濃度境
界層が新しくされ、その結果、濃度の拡散抵抗は低減さ
れて高い物質伝達率が得られる。これらの結果、本実施
例の伝熱管は、非共沸混合冷媒の凝縮に対して高い性能
を示す。図4の曲線cはその一例で、普通のらせん溝付
き管の性能(曲線b)より高い性能を示している。
【0028】又、実験結果の一例として、曲線bは従来
のらせん溝付き管の実験結果、曲線cは本実施例の伝熱
管の結果を図4に示す。図4から分かるように、質量速
度が広い範囲にわったって、熱伝達率が向上しているこ
とが明らかである。
【0029】以上、主に凝縮を例にとって述べてきた
が、本実施例の伝熱管は、蒸発の場合にも同様の効果を
発揮する。すなわち、本発明によれば、非共沸混合冷媒
の液に生じる濃度境界層がオフセットフィンによって分
断され、しかも、このオフセットフィンによって濃度境
界層が更新されるので、蒸発の場合にも高い熱伝達率を
得ることができる。
【0030】図16及び表1は、本実施例の内面オフセ
ットフィン伝熱管の寸法仕様の一例である。1次溝のピ
ッチを0.4mmとしたので、2次溝の幅δは0.2mmと
している。
【0031】
【表1】
【0032】次に、この伝熱管を非共沸混合冷媒用熱交
換器に用いた場合の実施例について説明する。図2は、
クロスフィンチュ−ブ形熱交換器とよばれるもので、多
数の平行に置かれたフィン7に伝熱管8が挿入されてい
る。フィンの表面には、空気側熱伝達率を向上させるた
めに、一般にル−バ9が設けられる。空気は、矢印6の
方向から流入し、フィン間を流れる。
【0033】熱交換器の総合伝熱性能を表すものとして
熱通過率がある。熱通過率には、空気側熱伝達率、冷媒
側熱伝達率、接触熱抵抗などが含まれている。空気流速
を横軸に、熱通過率を縦軸にとり、各種熱交換器の性能
を図11に比較して示した。曲線a2は、従来のらせん
溝付き管に単一冷媒HCFC−22を流した場合、曲線
b2は、従来のらせん溝付き管に非共沸混合冷媒を流し
た場合、曲線c2は、本実施例の伝熱管に非共沸混合冷
媒を流した場合である。図12から分かるように、曲線
c2は、曲線b2より、熱通過率が高くなっており、非
共沸混合冷媒でありながら、単一冷媒HCFC−22を
流した場合に近い熱通過率を得ることができる。このよ
うに非共沸混合冷媒用熱交換器の伝熱管として、本実施
例の伝熱管は、適切であることが分かる。
【0034】また、本実施例の熱交換器を、図2に示す
ようなクロスフィンチュ−ブ形熱交換器に組み立てる場
合、伝熱管とフィンを密着させる必要があるが、従来
は、伝熱管をマンドレルで機械拡管することが多かっ
た。しかし、本実施例の伝熱管は、複雑な形状をしてい
るので、機械拡管による変形のため、性能が大幅に低下
することが懸念される。図13は、本実施例の伝熱管
が、拡管方式の違いによって、冷媒側熱伝達率が変化す
る様子を示している。曲線dは、液圧拡管後の性能であ
り、曲線eは、機械拡管後の性能である。また、曲線c
は、拡管前の性能である。液圧拡管後の性能は、拡管前
の性能にほぼ等しいことが分かる。そこで、本発明の伝
熱管を拡管するためには、液圧拡管を用いることが望ま
しい。
【0035】次に、上記した熱交換器を、非共沸混合冷
媒を用いた空調機に適用した結果について述べる。図1
4は、非共沸混合冷媒を用いたヒ−トポンプ式冷凍サイ
クルである。室内熱交換器は、冷房時には蒸発器として
働き、暖房時には凝縮器として作用する。室外熱交換器
は、冷房時には凝縮器として働き、暖房時には蒸発器と
して作用する。室内熱交換器、室外熱交換器の両方に、
従来の伝熱管あるいは上記した伝熱管を用いた場合の性
能を比較して図15に示す。ここで、動作係数(CO
P)とは、冷房能力あるいは暖房能力を、全電気入力で
割った値で定義され、縦軸の動作係数の比とは、従来熱
交換器にHCFC−22を用いた時の動作係数の値を基
準として、三種混合冷媒(例えば、HFC−32、HF
C−125、HFC−134aを30、10、60wt
%ずつ混合させたもの)に入れ替えた時の動作係数の比
(%)で示した。従来の熱交換器をそのまま用いると、
性能は低下してしまうが、上記した熱交換器を用いれ
ば、性能は低下しないことが分かる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、非共沸混合冷媒を用い
た冷凍サイクルの凝縮器および蒸発器に使用される伝熱
管において、管内面の蒸気流中あるいは液膜中に突き出
したオフセットフィンによって、その先端から新たな濃
度境界層を発達させることにより、拡散抵抗を低減させ
ることができ、高い伝熱性能を有する非共沸混合冷媒用
伝熱管を提供することができる。
【0037】また、混合冷媒用伝熱管内にオフセットフ
ィンを設けたので、オフセットフィンとオフセットフィ
ンとの間の隙間を小さくすることができ、伝熱面積を大
きくとることができる。その結果、高い熱伝達率を有す
る非共沸混合冷媒用伝熱管を提供することができる。
【0038】また、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイク
ルにおいても、冷媒側熱伝達率を高く維持することがで
きるので、高い伝熱性能を有する非共沸混合冷媒用熱交
換器を提供することができる。
【0039】また、本発明の熱交換器を用いることによ
り、動作係数(COP)の高い冷凍機、空調機を提供す
ることができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である伝熱管内面を展開して
示す図である。
【図2】クロスフィンチュ−ブ形熱交換器の斜視図であ
る。
【図3】従来の伝熱管の斜視図である。
【図4】単一冷媒と非共沸混合冷媒の性能を比較して示
す図である。
【図5】非共沸混合冷媒の気液平衡線図である。
【図6】従来の伝熱管内面を展開して示す図である。
【図7】クロス溝付き伝熱管内面を展開して示す図であ
る。
【図8】本実施例の伝熱管内面を展開して示す図であ
る。
【図9】図8におけるA−A断面図である。
【図10】本実施例である伝熱管内面を展開して示す図
である。
【図11】図10におけるA−A断面図である。
【図12】各種熱交換器の性能を比較して示す図であ
る。
【図13】各種拡管方式の性能を比較して示す図であ
る。
【図14】ヒ−トポンプ式冷凍サイクルの系統図であ
る。
【図15】従来の空調機と本実施例の空調機の性能を比
較して示す図である。
【図16】本実施例の伝熱管の寸法緒元を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…溝1、2…溝2、3…オフセットフィン、4a…冷
媒入口、4b…冷媒出口、5…管壁、6…空気流、7…
フィン、8…伝熱管、9…ル−バ、10…連続突起、1
1…連続突起に沿う濃度境界層、12…オフセットフィ
ンに沿う濃度境界層、13…圧縮機、14…四方弁、1
5…室外熱交換器、16…膨張弁、17…室内熱交換
器、18…従来熱交換器使用時、19…本発明熱交換器
使用時。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F28F 1/40 D (72)発明者 工藤 光夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルを構
    成する凝縮器もしくは蒸発器に使用される伝熱管におい
    て、管内面の蒸気流中あるいは液膜中に突き出した内面
    オフセットフィンを設けたことを特徴とする非共沸混合
    冷媒用伝熱管。
  2. 【請求項2】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルを構
    成する凝縮器もしくは蒸発器に使用される伝熱管におい
    て、内面オフセットフィンと内面オフセットフィンの間
    に狭い幅の溝を設けたことを特徴とする非共沸混合冷媒
    用伝熱管。
  3. 【請求項3】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルを構
    成する凝縮器もしくは蒸発器に使用される伝熱管におい
    て、内面オフセットフィンと内面オフセットフィンの間
    に狭い幅の溝を設け、この溝の幅δを1次溝のピッチP
    f1の1/2以下にしたことを特徴とする非共沸混合冷媒
    用伝熱管。
  4. 【請求項4】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルを構
    成する凝縮器もしくは蒸発器において、請求項1から3
    のいずれかに記載の伝熱管を用いた非共沸混合冷媒用熱
    交換器。
  5. 【請求項5】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルを構
    成する凝縮器もしくは蒸発器において、請求項1から3
    のいずれかに記載の伝熱管をクロスフィンチュ−ブ形熱
    交換器に組み立てる場合、伝熱管内に液体の圧力を作用
    させて拡管し、フィンと密着させて形成したことを特徴
    とする非共沸混合冷媒用熱交換器。
  6. 【請求項6】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルの凝
    縮器あるいは蒸発器に請求項4又は5に記載の熱交換器
    を用いた冷凍・空調機。
JP1493095A 1995-02-01 1995-02-01 非共沸混合冷媒用伝熱管とその伝熱管を用いた熱交換器及びその熱交換器を用いた冷凍・空調機 Pending JPH08210730A (ja)

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