JPH08208838A - 促進剤として不飽和ケトンを用いたヒドロシリル化法 - Google Patents

促進剤として不飽和ケトンを用いたヒドロシリル化法

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JPH08208838A
JPH08208838A JP7280837A JP28083795A JPH08208838A JP H08208838 A JPH08208838 A JP H08208838A JP 7280837 A JP7280837 A JP 7280837A JP 28083795 A JP28083795 A JP 28083795A JP H08208838 A JPH08208838 A JP H08208838A
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carbon atoms
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マービン バンク ハワード
Gary Thomas Decker
トーマス デッカー ゲイリー
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    • C07F7/02Silicon compounds
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    • C07F7/0827Syntheses with formation of a Si-C bond
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来ヒドロシリル化反応で問題であった触媒
の失活、有機化合物の内部不飽和結合をヒドロシリル化
することが難しいといった問題を解決するヒドロシリル
化法を提供する。 【解決手段】 (A)式: 【化1】 で表される水素化ケイ素と、(B)不飽和有機化合物又
は不飽和置換基を含むケイ素化合物を、白金化合物又は
白金錯体から選択された触媒と、 【化2】 で表される不飽和ケトンから選択された促進剤の存在中
で接触させる。好ましくは、水素化ケイ素を過剰の化学
量論比にして行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白金触媒と不飽和
ケトン促進剤の存在中で水素化ケイ素が不飽和反応体と
反応するヒドロシリル化プロセスである。このような促
進剤は、例えばシクロペンテンやシクロヘキセンのよう
に不飽和が化合物構造の内部位置にある不飽和反応体の
ヒドロシリル化に特に有用である。これらの促進剤は、
白金触媒の酸素活性がない場合に有効であり、白金触媒
の酸素活性と非常に相関がある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】触媒の
存在中で水素化ケイ素含有化合物と不飽和有機化合物を
反応させることによって有機ケイ素化合物を調製するこ
とは当該技術で公知である。この反応は一般にヒドロシ
リル化と称される。典型的にこの触媒は担体上の白金金
属、概して溶媒中の白金化合物、又は白金錯体である。
【0003】米国特許第2823218号明細書におい
て、塩化白金酸の存在中で、Si−Hと、多重結合で結
合された脂肪族炭素原子含有化合物とを反応させること
による有機ケイ素化合物の調製が教示されている。米国
特許第3220972号明細書も同様なプロセスを開示
しているが、触媒が塩化白金酸の反応生成物である。従
来技術で知られるヒドロシリル化反応の主な問題の1つ
は、反応の完了前の触媒の失活である。触媒再活性化の
1つの方法は、反応混合物を酸素に暴露することであっ
た。例えば、米国特許第4578497号明細書は、ア
ルキルシランをヒドロシリル化するに使用する酸素化反
応触媒の使用をクレイムしている。欧州特許出願第05
33170号公開明細書は、反応混合物中に存在する白
金に対する酸素の溶液濃度を調節することによるヒドロ
シリル化反応混合物の調節方法を開示している。
【0004】白金触媒の失活問題の他に、従来技術で教
示されるヒドロシリル化プロセスは有機化合物の内部不
飽和結合をヒドロシリル化するにおいて特に非効果的で
ある。本発明者らは、不飽和ケトンが白金触媒ヒドロシ
リル化プロセスの促進剤として作用できることを予想外
に見出した。また、不飽和ケトン促進剤は、酸素が存在
する又は存在しない中でプロセスの収率を改良する。こ
れらは、有機化合物の内部不飽和結合のヒドロシリル化
を促進するに特に有効である。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明
は、 (A)式:
【0006】
【化3】
【0007】で表される水素化ケイ素(各々のR1 は1
〜12の炭素原子を含むアルキル、4〜12の炭素原子
を含むシクロアルキル、及びアリールからなる群より独
立して選択され、a=0〜3、b=1〜3、a+b=1
〜4)と (B)(i) 置換と未置換の不飽和有機化合物、(ii)置換
又は未置換の不飽和有機置換基を含むケイ素化合物、及
び(iii) (i) と(ii)の混合物、からなる群より選択され
た不飽和反応体を、白金化合物又は白金錯体から選択さ
れた触媒と、
【0008】
【化4】
【0009】で表される不飽和ケトンから選択された促
進剤(R2 は1〜12の炭素原子を含むアルキルから選
択され、各々のR3 は水素原子、又は1〜4の炭素原子
を含むアルキルから独立して選択され、R4 は水素原
子、又は1〜12の炭素原子を含む非アリール系の1価
の炭化水素基から選択され、n=0〜4、m=1〜1
7)の存在中で接触させることを含むヒドロシリル化プ
ロセスである。
【0010】水素化ケイ素と不飽和反応体との接触は、
ヒドロシリル化プロセスを行うための標準的な型式の反
応器中で行われる。この接触と反応は連続、半連続、又
はバッチ反応で行われることができる。本発明のプロセ
スに有用な水素化ケイ素は式(1) で表され、ここで各々
のR1は1〜12の炭素原子を含むアルキル、4〜12
の炭素原子を含むシクロアルキル、及びアリールからな
る群より独立して選択され、a=0〜3、b=1〜3、
a+b=1〜4である。R1 は、前記のように置換又は
未置換のアルキル、シクロアルキル、又はアリールであ
ることができる。
【0011】式(1) において、各々のR1 は1〜6の炭
素原子を含むアルキルから独立して選択されることが好
ましい。さらに好ましくは、R1 がメチルである。本発
明のプロセスで有用な式(1) で表される水素化ケイ素の
例には、トリメチルシラン、ジメチルシラン、トリエチ
ルシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、メチル
ジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロ
ロシラン、シクロペンチルジクロロシラン、メチルフェ
ニルクロロシラン、及び(3,3,3- トリフルオロプロピ
ル)-ジクロロシランがある。式(1) で表される好ましい
水素化ケイ素の例はメチルジクロロシランとジクロロシ
ランである。
【0012】水素化ケイ素は、(i) 置換と未置換の不飽
和有機化合物、(ii)置換と未置換の不飽和有機置換基を
含むケイ素化合物、及び(iii) (i) と(ii)の混合物、か
らなる群より選択された不飽和反応体と接触する。本発
明において、用語「不飽和」は少なくとも1つの炭素炭
素二重結合を含む化合物を意味する。本発明のプロセス
に有用な不飽和反応体のより具体的な例には、少なくと
も4つの炭素原子を含む未置換シクロアルケン化合物、
少なくとも4つの炭素原子を含む置換シクロアルケン化
合物、2〜30の炭素原子を含む線状アルケン化合物、
4〜30の炭素原子を含む枝分かれアルケン化合物、及
びこれらの任意の2種以上の混合物がある。
【0013】本発明のプロセスに有用な置換と未置換シ
クロアルケン化合物は、環の中に1以上の不飽和炭素炭
素結合を含む化合物である。未置換シクロアルケン化合
物は、例えばシクロブテン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペン
タジエン、1,3-シクロペンタジエン、及び1,3,5-シクロ
ヘプタトリエンである。本発明で有用な置換不飽和化合
物は3-メチルシクロペンテン、3-クロロシクロブテン、
4-フェニルシクロヘキセン、及び3-メチルシクロペンタ
ジエンである。好ましいシクロアルケン化合物はシクロ
ヘキセンとシクロペンテンであり、シクロヘキセンが最
も好ましい。
【0014】この他の本発明のプロセスで有用な不飽和
有機化合物は、線状又は枝分かれアルケニル化合物であ
り、例えば1-ヘキセンや1,5-ヘキサジエンのような末端
不飽和を有する化合物、トランス-2- ヘキセンのような
内部不飽和を有する化合物、及びスチレンやα- メチル
スチレンのような不飽和アリール含有化合物である。ま
た、不飽和反応体はハロゲン、酸の形態の酸素、無水
物、アルコール、エステル、エーテル、及び窒素を含む
こともできる。これらの不飽和有機化合物の2種以上を
本発明のプロセスで使用することもできる。
【0015】ハロゲンを含む不飽和有機化合物には、塩
化ビニル、塩化アリル、臭化アリル、沃化アリル、塩化
メタリル、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン、テトラフルオロエチレン、クロロプレン、塩化ビニ
リデン、及びジクロロスチレンがある。酸素を含む適切
な不飽和有機化合物には、アリルエーテルやビニルエー
テルのようなエーテル、アリルアルコール(ビニルカル
ビノール)、メチルビニルカルビノール、エチニルジメ
チル−カルビノールのようなアルコール、アクリル酸、
メタクリル酸、ビニル酢酸、オレイン酸、ソルビン酸、
リノレン酸のような酸、ビニルアセテート、アリルアセ
テート、ブテニルアセテート、アリルステアレート、メ
チルアクリレート、エチルクロトネート、ジアリルスク
シネート、ジアリルフタレートのようなエステルがあ
る。また、適切な窒素含有不飽和有機化合物にはインジ
ゴ、インドール、アクリロニトリル、アリルシアン化物
がある。
【0016】本発明の不飽和有機化合物の定義に含まれ
る特別な化合物には、
【0017】
【化5】
【0018】のような有機官能性部分で置換された化合
物、及びこの他の類似の化合物がある。また、不飽和有
機化合物には、式
【0019】
【化6】
【0020】(R1 は前記と同じ、c=0〜12、d=
1〜3、e=0〜2、e+d=1〜3)で表される置換
又は未置換の有機置換基を含むケイ素化合物がある。水
素化ケイ素と不飽和反応体の接触の前に、不飽和反応体
を処理又は高純度化することが好ましいことがある。有
用な方法としては不飽和有機化合物を処理又は高純度化
するために当該技術で公知の方法があり、蒸留、アルミ
ナやモレキュラーシーブのような吸収剤を用いた処理が
ある。
【0021】本発明のプロセスで使用される水素化ケイ
素と不飽和反応体の相対的な量は、広範囲な制限の中で
変わることができる。1つのケイ素結合水素原子につき
1つの不飽和炭素炭素結合が化学量論であるが、本発明
のプロセスを化学量論より下の条件で行うことに特別な
要求はない。水素化ケイ素が化学量論の0.1〜10%
過剰で行うことが好ましい。
【0022】水素化ケイ素と不飽和反応体は、白金化合
物又は白金錯体から選択された触媒の存在中で接触され
る。本発明においては、水素化ケイ素と不飽和有機化合
物の不飽和炭素炭素結合との反応をもたらす任意の白金
含有物質が有用である。有用な白金触媒の例は米国特許
第4578497号明細書、同3220972号明細
書、同2823218号明細書に開示されている。
【0023】触媒は、例えば塩化白金酸、塩化白金酸六
水和物、Karstedt触媒(即ち、塩化白金酸とsy
m-ジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体)、ジク
ロロビス(トリフェニルホスフィン)-白金(II)、シス-
ジクロロ- ビス(アセトニトリル)白金(II)、ジカルボ
ニルジクロロ白金(II)、塩化白金、及び酸化白金であ
る。
【0024】好ましい白金触媒は、塩化白金酸、塩化白
金酸六水和物、塩化白金酸とsym-ジビニルテトラメチル
ジシロキサンの中和錯体のような白金ビニルシロキサン
錯体からなる群より選択される。一般に、不飽和反応体
によってプロセスに添加される不飽和炭素炭素結合の1
0億モルに対して少なくとも1モルの白金を提供する触
媒濃度が、本発明のプロセスに有用である。白金触媒の
好ましい濃度は、不飽和反応体によってプロセスに提供
される不飽和炭素炭素結合の1×106 モルにつき10
00モルの白金を提供する濃度である。
【0025】取り扱いの容易性、及び必要とされる典型
的な少量を測定する便宜のため、触媒を溶媒の中に溶か
すことができる。適切な溶媒には、例えはベンゼン、ト
ルエン、キシレンのような非極性炭化水素溶媒、アルコ
ール、グリコール、エステルのような極性溶媒がある。
本発明のプロセスは、式(2) と(3) で表される不飽和ケ
トン促進剤の存在中で行われ、ここでR2 は1〜12の
炭素原子を含むアルキルより選択され、各々のR3 は水
素原子、又は1〜4の炭素原子を含むアルキルから独立
して選択され、R4 は水素原子、又は1〜12の炭素原
子を含む非アリール系の1価の炭化水素基から選択さ
れ、n=0〜4、m=1〜17である。好ましくはm=
3である。
【0026】置換基R2 は、例えはメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、及び第3ブチルであ
る。R2 はメチル又はエチルから選択されることが好ま
しい。置換基R3 は水素原子、又はR2 と同様な1〜4
の炭素原子を含むアルキルである。また、R3 は水素原
子又はメチルから選択されることが好ましい。置換基R
4 は水素原子、又は1〜12の炭素原子を含む任意の非
アリール系の1価の炭化水素基である。R4 は、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第
3ブチル、ペンチル、及びヘキシルのようなアルキル
基、シクロペンチル、シクロヘキセニルのようなシクロ
アルキル、ビニル、アリル、及びペンテニルのようなア
ルケニル基、又は
【0027】
【化7】
【0028】のような置換シクロアルケニルである。好
ましくは、R4 は水素原子、メチル、又は
【0029】
【化8】
【0030】であることができる。不飽和ケトン促進剤
は、例えばα- イオノン、β- イオノン、4-ヘキセン-3
-オン、エチルビニル- ケトン、2-シクロヘキセン-1-
オン、イソホロン、メシチルオキサイド、5-ヘキセン-2
- オンである。好ましい不飽和ケトン促進剤は、α- イ
オノン、β- イオノン、4-ヘキセン-3- オン、エチルビ
ニル- ケトン、2-シクロヘキセン-1- オン、及びイソホ
ロンからなる群より選択される。
【0031】不飽和ケトン促進剤の有効な濃度が添加さ
れ、ここで有効な濃度とは、水素化ケイ素と不飽和有機
化合物の間の反応の開始を容易にし、反応速度を高める
又はプロセス触媒の反応性を低下を抑制する濃度であ
る。一般に促進剤の有効な濃度は不飽和反応体の重量の
0.01〜20重量%の範囲である。好ましくは、促進
剤は不飽和反応体の0.1〜10重量%である。
【0032】反応混合物中の白金触媒に対する酸素の溶
液濃度が調節される場合、本発明のプロセスの実施の際
の酸素の存在は、反応速度や付加選択性のような反応パ
ラメーターを高めることができる。酸素は、反応体の1
つの中に酸素をバブリングさせるか、又は反応混合物中
に酸素を直接バブリングさせることによって反応混合物
中に添加される。また、反応器の蒸気空間の中に酸素を
吹き込む、又は反応装置を酸素でパージすることによる
液体表面上の酸素の接触を使用することもできる。ここ
で、後者の方法は、物質移動を配慮すると効果的でない
ことがある。
【0033】本発明のプロセスに添加する酸素の効果的
な量は、運転条件、反応体、触媒の存在量のような因子
に依存する。酸素のプロセスへの導入は、酸素と不活性
ガスの混合重量を基準に数ppmから40重量%の範囲
の酸素レベルで不活性ガスと混合して導入することが好
ましい。より好ましくは、酸素を不活性ガスで0.1〜
40重量%に希釈する。不活性ガスは例えば窒素又はア
ルゴンである。典型的に、プロセスに添加されるべき酸
素の好ましい量は、反応物と副生物の生成速度を監視す
ることによって定められる。ヒドロシリル化プロセスに
酸素を加える方法は米国特許第5359111号に開示
されており、本発明に類似のプロセスにおける酸素の使
用方法をより詳しく開示している。
【0034】
【発明の実施の形態及び実施例】例1 各種の不飽和ケトンを、白金触媒の存在中でメチルジク
ロロシランとシクロヘキセンの反応を促進するそれらの
性能について評価した。アルゴンパージし、ブランケッ
トを施した容器の中で原料混合物を調製した。この原料
混合物は、13Xモレキュラーシーブで処理しておいた
シクロヘキセン(cyclohexane) 中に4モル%過剰のメチ
ルジクロロシランを含んだ。この原料混合物に、1モル
のシクロヘキセンにつき6×10-5モルの白金を、塩化
白金酸とsym-ジビニルテトラメチルジシロキサンの反応
で調製した錯体で添加した。次いでこの触媒された原料
溶液のアリコートをアルゴンパージしたガラスチューブ
に移し、次いで表1に挙げた不飽和ケトンを添加した。
アリコートは、チューブ中に存在するシクロヘキセンの
1重量%の濃度で個々のチューブに添加した。次いでア
ルゴンパージしながらチューブをヒートシールし、80
℃で3時間加熱した。この期間が経過したとき、チュー
ブを冷却し、熱伝導率検出器(GT−TC)を用いてガ
スクロマトグラフィーで分析した。この分析結果は、括
弧に示した数の繰り返しのサンプルについて、GT−T
C線跡によるメチル(シクロヘキシル)ジクロロシラン
(MeCH SiCl2 )の平均面積%として表1に示し
た。 表1.メチルジクロロシランとシクロヘキセンの反応 における不飽和ケトンの効果 ─────────────────────────────────── 不飽和ケトン 面積 MeCH SiCl2 ─────────────────────────────────── なし 33.9 (n=7) 2-シクロヘキセン-1- オン 82.5 (n=1) α- イオノン 79.5 (n=3) β- イオノン 79.9 (n=3) 4-ヘキセン-3- オン 77.0 (n=3) イソホロン 85.3 (n=1) メシチルオキサイド 70.1 (n=2) エチルビニルケトン 67.4 (n=3) トランス-4- フェニル-3- ブテン-2- オン* 32.8 (n=2) 2-メチル-2- シクロペンテン-1- オン* 8.5 (n=2) ──────────────────────────────────── *本発明の範囲外例2 白金触媒の存在下の、メチルジクロロシランとシクロヘ
キセンの反応の不飽和ケトンによる促進について酸素の
効果を評価した。
【0035】不飽和ケトン促進剤が存在しない中での酸
素の効果を評価するための実験を行った。乾燥フラスコ
を2%O2 /N2 ガスでパージし、次いで13Xモレキ
ュラーシーブで処理しておいた0.95モルのシクロヘ
キセンを充填した。このフラスコに、シクロヘキセンの
1モルにつき1.2×10-4モルの白金を、塩化白金酸
とsym-ジビニルテトラメチルジシロキサンの反応で調製
した錯体として添加した。次いでこの混合物を80℃に
加熱し、次いでこのフラスコに1.8ml/分の速度で
メチルジクロロシランを0.91モル添加した。
【0036】174分後にフラスコからサンプルを採取
し、GC−TCで分析した。得られたメチル(シクロヘ
キシル)ジクロロシランの量を、GC−TC線跡による
面積%として表2に示した。比較実験として、シクロヘ
キセンの重量を基準に1重量%の2-シクロヘキセン-1-
オンの存在下で同様な第2の実験を行った。酸素と不飽
和ケトン促進剤の両方の存在下で得られたメチル(シク
ロヘキシル)ジクロロシランの量を、GC−TC線跡に
よる面積%として表2に示した。 表2.メチルジクロロシランとシクロヘキセンの反応への 酸素と2-シクロヘキセン-1- オンの効果 ─────────────────────────────────── 不飽和ケトン 2%O2 /N2 時間(分) MeCH SiCl2 面積% ─────────────────────────────────── なし あり 174 59.6 2-シクロヘキセン-1- オン あり 130 93.6 ───────────────────────────────────例3 白金触媒の存在中の、メチルジクロロシランとシクロペ
ンテンの反応を促進するα- イオノンの性能を評価し
た。シクロヘキセンをシクロペンテンに代え、例1に記
載したと同様にして白金触媒された原料混合物を調製し
た。この混合物を、例1と同様な方法により、シクロペ
ンテンの重量を基準に1重量%のα- イオノンの存在中
で80℃にて3時間加熱して反応させた。α- イオノン
を添加しなし比較実験を行った。この結果を、GC−T
C線跡によるメチル(シクロペンチル)ジクロロシラン
(MeCP SiCl2 )の面積%として表3に示した。 表3.メチルジクロロシランとシクロペンテンの反応への α- イオノンの効果 ────────────────────────────── 不飽和ケトン MeCP SiCl2 の面積% ────────────────────────────── なし 85.6 α- イオノン 85.0 ────────────────────────────── 表3のデータからは明らかではないが、前記の反応に促
進剤としてα- イオノンが使用された場合、反応速度は
より高いと考えられる。例4 ジクロロシランとシクロペンテンの白金触媒反応につい
てのβ- イオノンの効果を評価した。この反応は、例1
と同様にして、アルゴンパージしたヒートシールチュー
ブの中で行った。シールしたチューブは、ジクロロシラ
ン(H2 SiCl2 )とシクロペンテンのモル比が0.
096:1の混合物を含んだ。次いで例1で記載した錯
体を、1モルのジクロロシランにつき1×10-4モルの
白金量で添加した。次いでこの混合物を、全体積を基準
に1体積%のβ- イオノンを含む又は含まない条件で表
4に示した温度と時間で試験した。この反応期間の終了
時にチューブの内容物を冷却し、GC−TCで分析し
た。この結果を表4にGC−TC線跡によるシクロペン
チルジクロロシラン(CP HSiCl2 )とシクロペン
チルトリクロロシラン(CP SiCl3 )の面積%で表
した。 表4.ジクロロシランとシクロペンテンの反応におけるβ- イオノンの効果 ──────────────────────────────────── 不飽和ケトン 時間 温度 面積% (分) (℃) CP HSiCl2 P SiCl3 ──────────────────────────────────── なし 90 120 11.2 0.0 β- イオノン 30 24 10.4 0.6 β- イオノン 60 120 11.8 0.6 ────────────────────────────────────

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式: 【化1】 で表される水素化ケイ素(各々のR1 は1〜12の炭素
    原子を含むアルキル、4〜12の炭素原子を含むシクロ
    アルキル、及びアリールからなる群より独立して選択さ
    れ、a=0〜3、b=1〜3、a+b=1〜4)と、 (B)(i) 置換不飽和有機化合物、未置換不飽和有機化
    合物、又はそれらの混合物、(ii)置換又は未置換の不飽
    和置換基を含むケイ素化合物、及び(iii) (i)と(ii)の
    混合物、からなる群より選択された不飽和反応体を、白
    金化合物又は白金錯体から選択された触媒と、 【化2】 で表される不飽和ケトンから選択された促進剤(R2
    1〜12の炭素原子を含むアルキルから選択され、各々
    のR3 は水素原子、又は1〜4の炭素原子を含むアルキ
    ルから独立して選択され、R4 は水素原子、又は1〜1
    2の炭素原子を含む非アリール系の1価の炭化水素基か
    ら選択され、n=0〜4、m=1〜17)の存在中で接
    触させることを含むヒドロシリル化方法。
  2. 【請求項2】 水素化ケイ素を過剰の化学量論比にして
    行う請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 水素化ケイ素と不飽和反応体の接触の際
    に、酸素の存在をさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 酸素を不活性ガスと混合し、酸素と不活
    性ガスの混合重量を基準に0.1〜40重量%の酸素濃
    度で酸素を反応系に導入する請求項3に記載の方法。
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