JPH08205290A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH08205290A
JPH08205290A JP923995A JP923995A JPH08205290A JP H08205290 A JPH08205290 A JP H08205290A JP 923995 A JP923995 A JP 923995A JP 923995 A JP923995 A JP 923995A JP H08205290 A JPH08205290 A JP H08205290A
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JP
Japan
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piezoelectric element
conductive
input
ultrasonic probe
conductive polymer
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Withdrawn
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JP923995A
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English (en)
Inventor
Naohito Shiga
直仁 志賀
Takae Hayashi
孝枝 林
Daisuke Matsuo
大介 松尾
雅道 ▲ひじ▼野
Masamichi Hijino
Hiroaki Kasai
広明 葛西
Yukihiko Sawada
之彦 沢田
Katsuhiro Wakabayashi
勝裕 若林
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入出力電極、入出力電極と圧電素子を接続す
る導電性部材の劣化を防止する。 【構成】 表面に電極を有する圧電素子5と、この圧電
素子5の超音波放射面に接する音響整合層4と、圧電素
子5の反放射面に接する背面制動材3と、圧電素子5に
電流を入出力する入出力電極7、8と、圧電素子と入出
力電極とを電気的に接続する導電性部材9a、9b、9
cと、導電性部材を覆う絶縁樹脂と、これらを収納する
ハウジング6とを具備し、入出力電極、導電性部材を導
電性ポリマーを含む材料から構成する。音響媒体が入出
力電極、導電性部材に浸透しないため膨潤することがな
く、これらの劣化を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波断層像を得て診
断を行う探傷または体腔内超音波診断装置に用いられる
送受信用の超音波探触子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波探触子は非破壊検査装置の
他、医療用の超音波診断装置として急速に需要が伸びて
いる。この超音波内視鏡等の探触子は、超音波振動子か
ら高周波の音響振動を生体中に放射し、反射して戻って
きた超音波を超音波振動子で受信し、わずかな界面特性
の違いによって異なる情報を処理することで、生体内部
の断面像を得るものである。
【0003】超音波探触子は大別すると、圧電素子、音
響整合層、および背面制動材から構成されており、圧電
素子表面に形成された電極を使用して圧電素子に高周波
の電圧パルスを印加し、圧電素子を共振させて急速に変
形を起こし、超音波パルスを発生させるものである。
【0004】ところが、血管用超音波探触子のように高
周波化および小型化が必要なものでは、圧電素子の形状
我小さくなり、厚さも非常に薄くなっており、超音波探
触子の実装方法や結線方法が非常に困難になってきてい
るため、特開平5−300593号公報等の数多くの発
明が提案されている。
【0005】図6及び図7は超音波診断装置に用いられ
る従来の超音波探触子18を示す。表面電極7、8が設
けられた圧電素子5の超音波放射面に音響整合層4が設
けられると共に圧電素子5の反放射面には背面制動材3
が設けられている。この超音波振動子部25を導電性の
ハウジング6に接着したのち、表面電極7、8を入出力
電極として用いる。このため、表面電極7とハウジング
6とを導電性部材9aにより、表面電極8とリード線1
0とを導電性部材9cにより、そして、周線11とハウ
ジング6とを導電性部材9bにより電気的に接続してい
る。この後、必要に応じて絶縁性の樹脂で封止・絶縁を
行う。また、ハウジング6は銀ロウ14によりフレキシ
ブルシャフト24に接続され、これにより超音波探触子
18はフレキシブルシャフト24の軸方向に対して前後
および回転方向に駆動することができる。
【0006】このようにして、作製された超音波探触子
18は図7に示すように、ポリエチレン等からなるチュ
ーブ状のカバー(シース29)に挿入される。このシー
ス29内は音響媒体として用いられる流動パラフィン、
水、生理食塩水あるいはゲル状物質等で満たされ、この
状態で体腔内に挿入される。
【0007】なお、導電性部材9a,9b,9cには、
銀ロウ、ハンダおよび導電性接着剤等が用いられ、その
周囲がエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止されている。
これに対して、上述した近年の超音波探触子の小型化に
ともない、圧電素子に熱が作用することによる破壊を防
ぐためや、微小部分の作業性に優れるという点から、導
電性接着剤が多く用いられている。この導電性接着剤と
しては、特開昭62−161300号公報に記載される
ようにエポキシ系樹脂100重量部に対し導電性フィラ
ーとしての銀粉を50重量部以上の割合で添加したもの
が知られている。
【0008】一方、最近の技術として、超音波探触子と
人体の接触時の滑り性を得るためと、音響レンズの耐薬
品性とを確保するため、特開平4−181896号公報
に記載されるように、PTEF粒子を有機バインダーに
分散させた塗料により音響レンズをコーティングするこ
とがなされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに超音波探触子
の先端部は音響整合のため、液状またはゲル状の音響媒
体に浸漬される。この構造では、超音波探触子を使用し
ている間に、音響媒体が導電性接着剤(特開昭62−1
61300号公報)や圧電素子上の電極や音響整合層の
エポキシ樹脂に直接またはエポキシ樹脂の封止層を透過
して、導電性フィラーとその周囲のエポキシ樹脂との界
面を浸透して、導電性接着剤や圧電素子上の電極や音響
整合層を膨潤させる現象が発生する。
【0010】導電性接着剤はエポキシ等の有機高分子樹
脂からなるバインダー樹脂の硬化収縮により、接着剤中
に添加されている銀粉、銅粉等の導電性フィラーが相互
に接触して導電性が発現するものであり、上述した膨潤
により導電性フィラー間の接触が絶たれ、導電性が失わ
れてしまうか、抵抗が大きくなり特性が悪化する問題が
あった。また、音響媒体の侵入は、導電性接着剤の劣化
に加えて、導電性接着剤で形成した入出力電極や背面制
動材や音響整合層自体の劣化、例えば剥離や膨潤などの
劣化をも引き起こす。
【0011】また音響媒体の内、生理食塩水や一般に用
いられる超音波ゲルはアルカリイオンを含んでいるた
め、エポキシ樹脂の封止層を透過し、音響整合層に用い
られているアルミナなどのセラミックスや圧電素子に用
いられているPZT、チタン酸鉛、PLZT、メタニオ
ブ酸鉛等のセラミックスや電極を侵す問題もある。この
問題は導電性接着剤を用いていない例えばハンダでも同
様である。
【0012】特開平4−181896号公報記載の発明
においては、フッ素樹脂を音響レンズにコーティングし
ているが、音響媒体はコーティングされた音響レンズ以
外の部分、例えば、接着剤層等からも侵入して、劣化を
起こす問題がある。フッ素樹脂は、PTFE粒子と熱可
塑または熱硬化樹脂と硬化剤とからなるため、PTFE
が疎水性であっても、他の熱可塑または熱硬化樹脂が極
性基を有する親水性であれば実際には、このコート層か
らも音響媒体が内部に侵入して特性劣化を引き起す。な
お、上記公報にはフッ素樹脂の具体的な成分は記載され
ていないが、市販品として流通している塗料はいずれも
この問題を解決するものではない。
【0013】本発明はこれらの事情を考慮して成された
ものであり、請求項1の目的は、少なくとも圧電素子と
入出力電極とを電気的に接続する導電性部材に、音響媒
体成分が侵入して膨潤し、特性劣化が生じることを防止
できる超音波探触子を提供することにある。
【0014】請求項2の目的は、圧電素子の入出力電極
に、音響媒体が侵入して膨潤し、特性劣化が生じること
を防止できる超音波探触子を提供することにある。請求
項3の目的は、導電性部材の導電性が、高い値で得られ
る超音波探触子を提供することにある。請求項4の目的
は、導電部材としての加工性を高めて組立易い超音波探
触子を提供することにある。請求項5及び6の目的は、
導電部材として電気特性のより長期の耐久性を有する超
音波探触子を提供することにある。請求項7の目的は、
音響整合層形成部材として加工し易く且つ諸特性の長期
耐久性を有する超音波探触子を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】請求項1の発明
は圧電素子と入出力電極とを電気的に接続する導電性部
材に、導電性フィラーを含有せずそれ自体が導電性を有
する導電性ポリマーを使用するものであり、これによ
り、液状またはゲル状の音響媒体成分が侵入して膨潤
し、特性劣化の生じることを防止できる。導電性ポリマ
ー自体が疎水性であるために親水性の音響媒体が侵入・
膨潤しない上、導電性接着剤のようにフィラー分を含有
しないため、フィラーとバインダー樹脂との界面からの
音響媒体成分の浸透がない。このため超音波探触子の電
気的接続部分の電気特性の劣化を防ぐことができる。ま
た、導電性ポリマーは、π共役系の電子配置を分子全体
に有するため、印加時には電子の流れが速やかに起こっ
て良好な導電性を示す。なお、導電性ポリマーは、裸で
大気中に暴露して用いるには不安定なものが多く、大気
との界面に空気を遮断する保護皮膜を形成する場合があ
る。
【0016】請求項2の発明は、圧電素子の入出力電極
に、導電性フィラーを含有せず、それ自体が導電性を有
する導電性ポリマーを使用するものであり、これにより
液状またはゲル状の音響媒体が侵入して膨潤し、特性劣
化が生じることを防止できる。
【0017】請求項3の発明は、導電性部材に対してド
ーパントをドープするものであり、これにより、その電
導性がハンダと同等程度に高くなる。このドーパントと
しては、ハロゲンイオンのように小さいものからフタロ
シアニンのような巨大環状分子、更には高分子電解質ま
で多様であるが、用いる導電性ポリマーの種類と仕様に
よって選択する。
【0018】請求項4の発明は、導電性ポリマーが溶剤
可溶性を有することで、溶剤揮発型接着剤と同等の簡便
な作業性と低温硬化性を発現するものであり。これによ
り導電部材としての加工性を高めて組立易くなり、且つ
導電性も十分に確保することができる。通常の導電性ポ
リマーは溶剤には不溶の粉末状やフィルム状であり、そ
のままでは組立に使用しにくい。この発明では多少導電
性を低下させても分子内に溶剤と相溶性を有する官能基
を導入して変性させることにより加工性を向上させるも
のである。
【0019】請求項5の発明は、導電性ポリマーだけで
なく、非導電性ポリマーを混ぜ合わせた導電部材とする
ものであり、これにより導電性の長期耐久性及び安定性
が向上し、電気特性の長期耐久性を確保できる。この理
由は明確ではないが、おそらく表面の大気暴露部分への
酸素の侵入や透過が、非導電性ポリマーによるバリアー
効果により阻止されているためと、非導電性ポリマーに
よる成膜性強化の効果があるためと考えられる。
【0020】請求項6の発明は、請求項5で使用した非
導電性ポリマーとして、疎水性の非晶質ポリオレフィン
を用いるものであり、これにより親水性の音響媒体等の
周辺からの導電性ポリマーへの悪影響を、より一層抑制
でき、上述した諸特性の安定化を図ることができる。
【0021】請求項7の発明は、音響整合層の構成材料
を、特定溶媒に可溶で且つ疎水性材料である非晶質ポリ
オレフィン樹脂とするものであり、これにより加工し易
く且つ親水性の音響媒体等の周辺からの導電性ポリマー
への悪影響を、より一層抑制でき、上述した諸特性の安
定化を図ることができる。
【0022】
【実施例1】図1〜図5は本発明の実施例1を示し、図
6及び図7と同一の要素は同一の符号で対応させてあ
る。図1および図2は超音波探触子の振動子部25の作
製方法を示し図3および図4は作製された振動子部25
の断面を示し、図5は超音波探触子の断面を示す。
【0023】モリブデンのスパッタリングにより表面に
GND電極7と+側電極8とを形成した圧電素子5を作
製する。この圧電素子5に対して図1に示すような例え
ば日本ゼオン(社)製の非晶質ポリオレフィン樹脂、商
品名「ゼオネックス TR−1」からなる音響整合層4
をGND電極7側に接合する。一方、重量比で樹脂の約
15倍量のタングステンフィラーを混入した2液混合型
エポキシ樹脂からなる背面負荷材1を+側電極8側に接
合して積層体を作製する。この時、非晶質ポリオレフィ
ン樹脂は60wt%のトルエン溶液とし、GND電極7
側に塗布後、圧締しながら徐々に溶媒を揮発させて音響
整合層4とする。
【0024】次いで、図2の矢印40で示すように精密
切断機で裁断し、図3または図4のような小さな一つの
振動子部25を作製する。図3はタングステンフィラー
入りのエポキシ樹脂からなる背面負荷材1のみを背面制
動材3としたものである。図4はタングステンフィラー
入りのエポキシ樹脂からなる背面負荷材1と絶縁のため
にタングステンを含まないエポキシ樹脂からなる背面負
荷材2を先に圧電素子5と+電極8とに付着して形成し
た後、タングステンフィラー入りエポキシ樹脂を追加付
着して背面制動材3としたものである。
【0025】この振動子部25(以下、トランスデュー
サという)を図5に示すように、金属パイプを加工した
ハウジング6に接着剤で固定された絶縁板19上へ接着
して固定する。そしてトランスデューサ25の側面部に
露出した厚肉電極部分から導電性部材9a〜9cを介し
て結線する。その際、音響放射面側のGND電極7は導
電性部材9aによりハウジング6に結線する。ハウジン
グ6のパイプ部はフレキシブルシャフト24内を通って
いる同軸ケーブル13の周線11に導電性部材9bによ
り結線されている。一方、+側電極8の結線はハウジン
グ6との絶縁を確保するために背面負荷材1上で、導電
性部材9cにより接続し、この導電性部材9cと周線1
1とをリード線10により結線する。これにより超小型
の超音波探触子18を作製した。
【0026】導電性部材9a〜9cは例えば日東電工
(社)製の溶剤可溶性ポリアニリン系導電性ポリマー、
商品名「アニリード」からなり、このポリマーの10w
t%N−メチル−2−ピロリドン溶液を塗布して溶剤を
揮発乾燥させた後、特定アクセプター系ドーパントのプ
ロトン酸をドーピングし、架橋させて形成するものであ
る。このままでも耐熱性や耐薬品性が高く、しかも電子
伝導性のために電導度や表面抵抗の湿度依存性はなく、
導電性が大気中で長期にわたり安定している。本実施例
では、更にこの表面に音響整合層4を形成するために使
用した非晶質ポリオレフィン樹脂12により封止して保
護した構成となっている。また、ハウジング6とフレキ
シブルシャフト24とは銀ロウ14によりロウ付けされ
ている。ハウジング6は耐蝕性のステンレス鋼に無電解
ニッケルメッキを施すことにより形成されている。
【0027】このような本実施例では超音波探触子18
の音響整合層4を疎水性の非晶質ポリオレフィン樹脂に
より形成したので、音響媒体が音響整合層4に侵入して
膨潤させることを防止できる。また、導電性部材9a〜
9cを導電性ポリマーで形成し、更に、その表面を非晶
質ポリオレフィン樹脂で被覆したことにより、音響媒体
が導電性部材9a〜9cに侵入して膨潤させることを防
止できる。
【0028】従って、音響媒体が音響整合層4や導電性
部材9a〜9cを膨潤させることがなく、音響特性や導
電性を劣化させることがない。また、音響媒体の内の生
理食塩水や一般に用いられるアルカリイオンを含むよう
な親水性の超音波用ゲルが、非晶質ポリオレフィン樹脂
の被覆層を透過して、導電性部材9a〜9cや、圧電素
子5であるPZT、チタン酸鉛、PLZTおよびメタニ
オブ酸鉛等のセラミックスや、電極を侵すことがない。
このため本実施例によれば、音響媒体による特性および
材料の劣化がなく、小型で耐久性の高い高性能な超音波
振動子となる。特に、音響整合層4や導電性部材9の表
面を耐薬品性の非晶質ポリオレフィン樹脂で形成し、或
いは覆っているため、結果的にガスや蒸気による滅菌に
対しても従来以上の耐久性を有している。
【0029】ここで導電性ポリマー材料としては、本実
施例に用いたポリアニリンに限らず、可溶性ポリチオフ
ェン系、可溶性ポリアセチレン、ポリp−フェニレン、
ポリアリレンビニレン系、可溶性ポリピロール、ポリア
リレンメタイド系等を単独で、或いはこれらにドーピン
グ処理を施して用いても良い。このドープは、ドーパン
トを共有結合的に高分子骨格に導入した自己ドープ型の
ポリアニリン−SO3H等でも良い。また、共役系高分
子鎖を飽和高分子にグラフトまたはブロック共重合した
高分子及び飽和高分子中で上記共役系高分子を重合する
ことで得られる複合体等も用いることができる。非晶質
ポリオレフィン樹脂としては、日本ゼオン(社)製の
「ゼオネックス」に限らず、三井石油化学(社)製の商
品名「APO」や日本合成ゴム(社)製の商品名「アー
トン」等を用いることができる。
【0030】
【実施例2】この実施例2では実施例1において、圧電
素子5上のGND電極7と+電極8をモリブデンのスパ
ッタリングで形成するのに代えて、日東電工(社)製の
ポリアニリン系導電性ポリマー、商品名「アニリード」
を用いた。これの10wt%N−メチル−2−ピロリド
ン溶液を圧電素子5上に塗布し溶剤を揮発乾燥後、特定
アクセプター系ドーパントのプロトン酸をドーピングし
架橋させ形成させた。これ以外は実施例1と同様に製作
した。なお、「アニリード」の使用方法は実施例1での
使用方法と同様である。
【0031】このようにして作成された超音波探触子1
8は実施例1と同様の作用及び効果を有するばかりでな
く、圧電素子5表面の電極も疎水性の導電性ポリマーで
形成されているため、圧電素子5の側面電極部からの音
響媒体の侵入、膨潤が防止でき、実施例1よりも更に長
期信頼性の高い超音波探触子18となった。
【0032】
【実施例3】この実施例では実施例2において、圧電素
子5上のGND電極7と+電極8、及び導電性部材9a
〜9cに日東電工(社)製のポリアニリン系導電性ポリ
マー「アニリード」を単独で用いたのに代えて、この
「アニリード」と非晶質ポリオレフィン樹脂との複合ブ
レンド材料を用いた。このブレンドは「アニリード」の
非極性溶媒可溶型を用い、「アニリード」と日本ゼオン
(社)製の非晶質ポリオレフィン樹脂、商品名「ゼオネ
ックス TR−1」を重量比で3:2に混合し、キシレ
ン中に40wt%溶解させた溶液を作製することで行っ
た。そしてこの溶液を塗布して溶媒を揮発除去し、圧電
素子5上のGND電極7と+電極8、及び導電性部材9
a、9b、9cを形成した。
【0033】このようにして作成された超音波探触子1
8は実施例1と同様の作用及び効果を有すると共に、さ
らに圧電素子5表面のGND電極、+電極、及び導電性
部材が、疎水性の非晶質ポリオレフィン樹脂と導電性ポ
リマーとのブレンド樹脂材料により形成されているた
め、導電性ポリマーの電気特性の長期安定性を得ること
ができ、実施例1よりも更に長期信頼性の高い超音波探
触子18となった。尚、本実施例で用いた非晶質ポリオ
レフィン樹脂は疎水性が高いところから有用であるが、
他にもポリフッ化ビニリデンを用いることができる。ま
た、若干疎水性は低下するが、ポリイミド樹脂、ポリメ
チルメタクリレート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポ
リ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等種々の
非導電性ポリマーを選択することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の超音波探触子は音響媒体が音響
整合層や導電性部材に侵入し膨潤させることがなく、音
響特性や導電性を劣化させることがない。また、親水性
の超音波用ゲルが、非晶質ポリオレフィン樹脂の被覆層
を透過して、導電性部材や、圧電素子であるPZT、チ
タン酸鉛、PLZT、メタニオブ酸鉛等のセラミックス
や、電極を侵すことがない。従って、音響媒体による特
性および材料の劣化のない小型で耐久性の高い高性能な
超音波振動子を作製できる。更に、音響整合層や導電性
部材の表面を耐薬品性の非晶質ポリオレフィン樹脂で形
成したり或いは覆うため、ガスや蒸気による滅菌に対し
ても従来以上の耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波探触子の振動子部の分解斜視図
である。
【図2】超音波深触子の振動部の切断を示す斜視図であ
る。
【図3】超音波深触子の振動部の断面図である。
【図4】超音波深触子の振動部の断面図である。
【図5】超音波探触子の断面図である。
【図6】従来の超音波探触子の断面図である。
【図7】超音波深触子の使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
3 背面負荷材 4 音響整合層 5 圧電素子 7 表面電極 8 表面電極 9a 導電性部材 9b 導電性部材 9c 導電性部材 18 超音波深触子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲ひじ▼野 雅道 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 葛西 広明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 沢田 之彦 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 若林 勝裕 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に電極を有する圧電素子と、この圧
    電素子の超音波放射面に接する音響整合層と、前記圧電
    素子の反放射面に接する背面制動材と、圧電素子に電流
    を入出力する入出力電極と、圧電素子と入出力電極とを
    電気的に接続する導電性部材と、この導電性部材を覆う
    絶縁樹脂と、これらを収納するハウジングとを具備し、
    少なくとも前記導電性部材が導電性ポリマーを含む材料
    からなることを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 表面に電極を有する圧電素子と、この圧
    電素子の超音波放射面に接する音響整合層と、前記圧電
    素子の反放射面に接する背面制動材と、圧電素子に電流
    を入出力する入出力電極と、圧電素子と入出力電極とを
    電気的に接続する導電性部材と、この導電性部材を覆う
    絶縁樹脂と、これらを収納するハウジングとを具備し、
    少なくとも前記入出力電極が導電性ポリマーを含む材料
    からなることを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】 前記導電性ポリマーが少なくともドーピ
    ングされた導電性ポリマーを含むことを特徴とする請求
    項1または2のいずれかに記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】 前記導電性ポリマーが少なくとも溶剤可
    溶性導電性ポリマーを含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2のいずれかに記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】 前記導電性ポリマーを含む材料が導電性
    ポリマーと非導電性ポリマーとのポリマーアロイ材料で
    あることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記
    載の超音波探触子。
  6. 【請求項6】 前記導電性ポリマーを含む材料中の非導
    電性ポリマーが少なくとも非晶質ポリオレフィン樹脂で
    あることを特徴とする請求項5記載の超音波探触子。
  7. 【請求項7】 表面に電極を有する圧電素子と、この圧
    電素子の超音波放射面に接する音響整合層と、前記圧電
    素子の反放射面に接する背面制動材と、圧電素子に電流
    を入出力する入出力電極と、圧電素子と入出力電極とを
    電気的に接続する導電性部材と、この導電性部材を覆う
    絶縁樹脂と、これらを収納するハウジングとを具備し、
    少なくとも前記音響整合層が非晶質ポリオレフィン樹脂
    からなることを特徴とする超音波探触子。
JP923995A 1995-01-24 1995-01-24 超音波探触子 Withdrawn JPH08205290A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017513585A (ja) * 2014-04-11 2017-06-01 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 圧電ポリマーセンサを持つ針用のコネクタ
JP2018512769A (ja) * 2015-03-03 2018-05-17 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 音響窓層を備えるcmutアレイ

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JP2017513585A (ja) * 2014-04-11 2017-06-01 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 圧電ポリマーセンサを持つ針用のコネクタ
JP2018512769A (ja) * 2015-03-03 2018-05-17 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 音響窓層を備えるcmutアレイ

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