JPH08201689A - 4群5枚構成の読取り用光学系 - Google Patents

4群5枚構成の読取り用光学系

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JPH08201689A
JPH08201689A JP3286195A JP3286195A JPH08201689A JP H08201689 A JPH08201689 A JP H08201689A JP 3286195 A JP3286195 A JP 3286195A JP 3286195 A JP3286195 A JP 3286195A JP H08201689 A JPH08201689 A JP H08201689A
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lens
group
line
optical system
abbe number
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JP3286195A
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Inventor
Yuuichirou Kanoshima
雄一郎 彼島
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半画角が19.4°の全域において高いコン
トラストを有し、より低コスト化、コンパクト化を達成
したF4.5の明るさを持つ4群5枚構成の読取り用光
学系を提供する。 【構成】 この読取り用光学系は、構成的に比較的簡単
なオルソメタタイプの光学系構成を採用し、最もコスト
への寄与率が高い正レンズL1 ,L2 ,L5 に非常に単
価の安い硝材を使用している。そして、第1群レンズ群
1 の焦点距離、第2群レンズ群L2 ,L3 の合成焦点
距離、第1レンズL1 と第2レンズL2 と第5レンズL
5 の各屈折率、5枚のレンズL1 〜L5 の各アッベ数ν
1 〜ν5 とに、それぞれ所定の条件を付与してある。こ
れにより、諸収差が良好に補正され且つ軸上と軸外のバ
ランスが良好に保たれた優れた光学性能を実現し、更に
は、コマ収差では開口効率がほぼ100%であるにも拘
らずコマフレアも小さく高いコントラストをも実現して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4群5枚構成の読取り
用光学系に関し、より詳細には、ファクシミリ、デジタ
ル複写機、イメージスキャナ等に使用して好適な4群5
枚構成の読取り用光学系の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ、デジタル複写機、イメー
ジスキャナ等に使用される読取り用光学系(以下、「ス
キャナ」読取り光学系と総称する)では、CCDのよう
な固体撮像素子を用いて原稿を高速走査する関係で、固
体撮像素子上への単位時間当りの露光量を多くする必要
があり、そのため、Fナンバーの明るい読取り光学系が
求められる。
【0003】この場合、固体撮像素子の単位受光素子の
大きさが小さいために光学系としては高い解像力が求め
られ、さらに、固体撮像素子上の全域における入射光量
の均一化ということも要求されるため軸外での開口効率
を実質的に100%にすること、更には、投影像を高い
コントラストで結像させるために、球面収差・非点収差
・歪曲収差・コマ収差等の諸収差がいずれも極めて良好
に補正されていることも当然に求められることになる。
【0004】また、対象とする原稿がカラー原稿である
ときには、例えば赤・緑・青のフィルタを備えた受光素
子が1チップ上に配列された固体撮像素子(例えば3ラ
イン1チップCCDといったイメージセンサ)の受光面
上にカラー原稿像を結像させることにより、原稿像を3
原色に色分解して電気信号化するのが普通である。この
際、カラー原稿像を良好に読取るためには、例えば赤・
緑・青の各色の結像位置を正確に一致させなければなら
ないため、カラー原稿の読取りを対象としたスキャナ読
取り光学系では、モノクロ原稿の場合に比べて光学系の
色収差を広い波長域に亘って良好に補正する必要が生じ
る。
【0005】一方、これらの装置に対しては、常にコン
パクト化という課題が要望される関係上、光学系の画角
を広くして原稿面と像面との間隔を小さなものにするこ
とも併せて求められ、しかも、可能な限り低コストであ
ることをも同時に要望されることになるため、スキャナ
読取り光学系では、これら種々の課題を解決し且つ要求
を満たすべく設計されなければならない。
【0006】そして、従来からこれら課題を達成すべく
種々のスキャナ読取り光学系が提案されている。例え
ば、特開昭55-17128号公報には、F4の明るさを有する
5群5枚構成の変形レトロフォーカスタイプの「有限距
離で使用されるコントラストの高い対物レンズ」が開示
されている。
【0007】また、特開昭56- 123511号公報には、F5
の明るさと25.2°の半画角を有する4群5枚構成の
「テレセントリック投影レンズ」が開示され、特開昭64
-11216号公報には、F4.5級の明るさと60°級の画
角を具えた実質的に5群5枚構成のレトロフォーカスタ
イプの「広角結像レンズ」が開示されている。
【0008】また、特開平 1-92711号公報には、F4級
の明るさと20°級の半画角を有する4群5枚構成のク
セノタータイプ(変形ガウスタイプ)の「読取用レン
ズ」が開示され、特開平 3- 288111号公報には、F4.
5の明るさを有する5群5枚構成の変形クセノタータイ
プの「ファクシミリ用レンズ」が開示されている。
【0009】また、特開平 5- 107472号公報には、F5
の明るさと18°〜19°の半画角を有する4群5枚構
成のクセノタータイプの「読取用レンズ」が開示され、
特開平 5- 264900号公報には、F3.7の明るさと23
°級の半画角を具えた5群5枚構成のテレフォトタイプ
の「読取用レンズ」が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これらの公報に開示さ
れた光学系は、レンズの構成枚数を少ない枚数に抑える
という制約の中でそれぞれの目的に応じてタイプを定め
且つ収差設計がなされているが、過酷とも云える高レベ
ルの収差的な課題ないし要求を満たすために、いずれ
も、全ての正レンズまたは主要な正レンズに収差設計に
有利とされる屈折率の高い、所謂ランタン(La)系の
硝材を使用している。
【0011】しかしながら、La系の硝材は、収差設計
に有利ではあっても極めて硝材単価が高価であるので、
この硝材を比較的大体積のレンズに用いることはコスト
高に直結することになり、これが読取り用光学系を低コ
ストで提供しようとする際の大きな障害となっている。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、F4.5の明るさ
と19°を超える半画角とを具えた読取り用光学系を、
非常に単価の安い硝材を用いながらも、画面全域での高
周波数におけるMTF( Modulation Transfer Functio
n )が高く、しかも、球面収差・非点収差・歪曲収差・
コマ収差等の諸収差とも良好に補正されたオルソメタタ
イプという比較的構成枚数の少ない4群5枚構成の読取
り用光学系を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の発明は、物体側から順次に配
列された、凸面を物体側に向けた正のメニスカス単レン
ズである第1レンズから成る第1群レンズ群、正レンズ
である第2レンズとこの第2レンズに接合された負レン
ズである第3レンズから成る第2群レンズ群、凹面を物
体側に向けた負のメニスカス単レンズである第4レンズ
から成る第3群レンズ群、正の単レンズである第5レン
ズから成る第4群レンズ群から構成された4群5枚構成
の読取り用光学系において、
【0014】(1) 0.6 f < f1 < 1.0 f (2)−0.75f < f23 <−0.45f (3) 1.51 <(n1 +n2 +n5 )/3 < 1.64 (4)21.5<{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−{(ν3
+ν4 )/2 }< 25.7
【0015】但し、 f :全系の合成焦点距離(e線) f1 :第1群レンズ群(第1レンズ)の焦点距離(e
線) f23:第2群レンズ群と第3群レンズ群(第2レンズ〜
第4レンズ)の合成焦点距離(e線) n1 :第1レンズのe線に対する屈折率 n2 :第2レンズのe線に対する屈折率 n5 :第5レンズのe線に対する屈折率 ν1 :第1レンズのアッベ数 ν2 :第2レンズのアッベ数 ν3 :第3レンズのアッベ数 ν4 :第4レンズのアッベ数 ν5 :第5レンズのアッベ数 なる各条件を満足することを特徴とするものである。
【0016】また、請求項2の発明は、物体側から順次
に配列された、凸面を物体側に向けた正のメニスカス単
レンズである第1レンズから成る第1群レンズ群、凸面
を物体側に向けた正のメニスカスレンズである第2レン
ズとこの第2レンズに接合された凸面を物体側に向けた
負のメニスカスレンズである第3レンズから成り群全体
として負の屈折力を有する第2群レンズ群、凹面を物体
側に向けた負のメニスカス単レンズである第4レンズか
ら成る第3群レンズ群、正の単レンズである第5レンズ
から成る第4群レンズ群から構成された4群5枚構成の
読取り用光学系において、
【0017】(1) 0.8 f < f1 < 1.0 f (2)−0.75f < f23 <−0.55f (3)1.61<(n1 +n2 +n5 )/3 < 1.64 (4)21.5<{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−{(ν3
+ν4 )/2 }< 22.5 (なお、使用記号はいずれも請求項1の発明での使用記
号と共通であるので、その記載を省略)。なる各条件を
満足することを特徴とするものである。
【0018】また、請求項3の発明は、物体側から順次
に配列された、凸面を物体側に向けた正のメニスカス単
レンズである第1レンズから成る第1群レンズ群、両凸
レンズである第2レンズとこの第2レンズに接合された
両凹レンズである第3レンズから成り群全体として負の
屈折力を有する第2群レンズ群、凹面を物体側に向けた
負のメニスカス単レンズである第4レンズから成る第3
群レンズ群、正の単レンズである第5レンズから成る第
4群レンズ群から構成された4群5枚構成の読取り用光
学系において、
【0019】(1) 0.6 f < f1 < 0.9 f (2)−0.7 f < f23 <−0.45f (3)1.51<(n1 +n2 +n5 )/3 < 1.57 (4)24.5<{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−{(ν3
+ν4 )/2 }< 25.7 (なお、使用記号は、いずれも請求項1および2の発明
での使用記号と共通であるので、その記載を省略)。な
る各条件を満足することを特徴とするものである。
【0020】
【作用】このように構成された本発明の請求項1〜3の
発明において設定されたそれぞれの条件(1)〜(4)
の持つ作用を、その技術的意義と共に以下に説明する。
すなわち、各請求項での条件(1)は、4群5枚構成の
読取り用光学系における第1群レンズ群(第1レンズ)
のパワーを規定するものであり、第1群レンズ群のf1
が条件(1)の上限を超えると、そのパワーが緩くなり
過ぎるために第1レンズが大きくなってコストアップの
要因となる。逆に、第1群レンズ群のf1 が条件(1)
の下限を超えると、第1群レンズ群をコンパクト化する
には有利とはなるが、コマフレアが大きくなって収差を
悪化させるという現象を生じることになる。
【0021】また、条件(2)は、第2群レンズ群(第
2レンズと第3レンズ)と第3群レンズ群(第4レン
ズ)の合成のパワーf23の範囲を規定するものであり、
合成パワーf23が条件(2)の上限を超えると球面収差
が負で大きくなってしまう。逆に、f23が条件(2)の
下限を超えると、球面収差が正で大きくなると共にコマ
フレアも増大して、ともに軸上と軸外の収差のバランス
が大きく崩れてしまうという現象を生じることになる。
【0022】また、条件(3)は、光学系内に含まれる
3個の正レンズの屈折率の範囲を規定するものであり、
3個の正レンズの平均屈折率(n1 +n2 +n5 )/3
が条件(3)の上限を超えて高くなると、使用する硝材
の単価が高くなって本発明の主たる目的である低コスト
化を達成し得なくなる。逆に、3個の正レンズの平均屈
折率(n1 +n2 +n5 )/3が条件(3)の下限を超
えて低くなると、光学系のペッツバール和大きくなり過
ぎて像面が負の方向に倒れて非点隔差が大きくなり、と
もに全画面に亘って良好な結像性能が得られなくなると
いう現象を生じることになる。
【0023】また、条件(4)は、カラー原稿のときに
必須とされる軸上の色収差を良好に補正するための条件
を規定するものであり、5個のレンズのアッベ数ν1
ν5の関係即ち、{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−
{(ν3 +ν4 )/2 }が条件(4)の上限を超える
と、軸上の色収差が補正過剰となって主波長に対して短
波長側の軸上の色収差が正で大きくなり、逆に、アッベ
数ν1 〜ν5 の上記関係(値)が条件(4)の下限を超
えると、主波長に対して短波長側の軸上の色収差が負で
大きくなってしまうという現象を生じる。
【0024】
【実施例】以下、図示の各実施例に基づいて本発明に係
る4群5枚構成の読取り用光学系の構成を説明する。図
1および図3に示すのは、本発明の第1実施例および第
2実施例に係る4群5枚構成の読取り用光学系で、いず
れも、C1 は最も物体側の光軸O上に配列された平行平
面から成るコンタクトガラスであり、C2 は最も像側の
光軸O上に配列された平行平面から成るCCD(固体撮
像素子)のカバーガラスである。
【0025】L1 〜L5 は、いずれも、コンタクトガラ
スC1 とCCDのカバーガラスC2との間の光軸O上に
順次に配列された第1レンズ〜第5レンズであり、次に
述べる4群5枚の光学系を構成している。この場合、第
1レンズL1 は、この読取り用光学系の第1群レンズ群
を構成する正の屈折力を有する単レンズであり、具体的
には、凸面である前方面r1 を物体側に向けたメニスカ
スレンズとして形成されている。
【0026】第2レンズL2 および第3レンズL3 は、
第1群レンズ群の後方に配列された第2群レンズ群を構
成する全体として負の屈折力を有するメニスカスレンズ
型の接合レンズであり、具体的には、凸面である前方面
3 を物体側に向けた正のメニスカスレンズとして形成
された第2レンズL2 の後方面(緩い凹面)r4 と、負
のメニスカスレンズとして形成された第3レンズL3
前方面(緩い凸面r4でもある)とを接合したレンズ群
として構成されている。
【0027】第4レンズL4 は、絞りSを挟んで第2群
レンズ群L2 +L3 の後方に配列された第3群レンズ群
を構成する負の屈折力を有する単レンズであり、具体的
には、凹面である前方面r6 を物体側に向けたメニスカ
スレンズとして形成されている。第5レンズL5 は、第
3群レンズ群の後方に配列された第4群レンズ群を構成
する正の屈折力を有する単レンズであり、具体的には、
緩い凹面である前方面r8を物体側に向けたメニスカス
レンズとして形成されている。
【0028】そして、この第1実施例および第2実施例
の読取り用光学系は、いずれも、「作用の項」において
詳細に説明したような請求項1の各条件(1)〜(4)
および請求項2の各条件(1)〜(4)を満足するよう
に構成され、具体的には、次のような詳細データを有す
る光学系として構成されている。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】なお、第1実施例および第2実施例の各詳
細データ中における記号は、次の通りである。これは、
後述する第3実施例および第4実施例の各詳細データ中
においても共通に使用されるものである。 F/No.:Fナンバ Y :物体高 m :倍率 ω :半画角 f :全系の合成焦点距離(e線=546.07nm) f1 :第1群レンズ群(第1レンズ)の焦点距離(e
線) f23:第2群レンズ群(第2レンズと第3レンズ)と第
3群レンズ群(第4レンズ)の合成焦点距離(e線) ri :物体側から数えてi番目のレンズ面の曲率半径 di :物体側から数えてi番目の軸上面間隔(絞り面を
含む) ni :物体側から数えてi番目のレンズのe線に対する
屈折率
【0032】νi :物体側から数えてi番目のレンズの
アッベ数 rc1:コンタクトガラスの1番目の面の曲率半径 rc2:コンタクトガラスの2番目の面の曲率半径 rc3:CCDのカバーガラスの1番目の面の曲率半径 rc4:CCDのカバーガラスの2番目の面の曲率半径 dc1:コンタクトガラスの軸上肉厚 dc2:CCDのカバーガラスの軸上肉厚 nc1:コンタクトガラスのe線に対する屈折率 nc2:CCDのカバーガラスのe線に対する屈折率 νc1:コンタクトガラスのアッベ数 νc2:CCDのカバーガラスのアッベ数
【0033】図5に示すのは、本発明の第3実施例に係
る4群5枚構成の読取り用光学系であり、全体的には第
1実施例および第2実施例と実質的に同じ4群5枚構成
の読取り用光学系となっている。ただ、第2レンズL2
および第3レンズL3 の具体的形状が第1実施例および
第2実施例の場合と異なっている。
【0034】すなわち、第2レンズL2 は、強い凸面で
ある前方面r3 を物体側に向けた両凸レンズとして形成
され、また、第3レンズL3 は、緩い凹面である前方面
4 を物体側に向けた両凹レンズとして形成されてい
る。そして、この第3レンズL3 の前方面r4 が第2レ
ンズL2 との接合面として構成され、また、具体的に
は、次のような詳細データを有する光学系として構成さ
れている。
【0035】
【表3】
【0036】図7に示すのは、本発明の第4実施例に係
る4群5枚構成の読取り用光学系であり、全体的には第
3実施例と実質的に同じ4群5枚構成の読取り用光学系
となっている。ただ、第5レンズL5 の具体的形状が第
3実施例の場合と異なっている。すなわち、第5レンズ
5 は、緩い凸面である前方面r8 を物体側に向けた両
凸レンズとして形成され、また、具体的には、次のよう
な詳細データを有する光学系として構成されている。
【0037】
【表4】
【0038】そして、第3実施例および第4実施例の読
取り用光学系では、いずれも、「作用の項」において詳
細に説明したような請求項1の各条件(1)〜(4)お
よび請求項3の各条件(1)〜(4)を満足するように
構成されている。このように構成された各々の実施例で
は、いずれも、オルソメタタイプという比較的構成枚数
の少ない4群5枚構成を用いて、FナンバがF4.5、
半画角が19.4°という仕様を持つ読取り用光学系を
実現している。
【0039】しかも、コストへの寄与率(影響度)が高
い正レンズに非常に単価の安い硝材を用いて低コスト化
を図る中で、図2、図4、図6、図8の各収差図に見ら
れるように、いずれも、正球面収差・非点収差・歪曲収
差・コマ収差等の各収差が良好に補正され、軸上と軸外
のバランスが良好に保たれた優れた光学性能を実現し、
更には、コマ収差にあっては、開口効率がほぼ100%
であるにも拘らずコマフレアも小さく高いコントラスト
を実現している。このことは、請求項1〜3で規定され
た本発明の読取り用光学系が如何に優れたものであるか
を充分に物語って余りあるものと云える。
【0040】以上、複数の実施例について説明したが、
本発明は、これらに限定されるものではなく、それぞれ
の発明の要旨を変更しない範囲内で種々に変形実施し得
るものである。例えば記載された4つの実施例では、い
ずれも4群5枚構成のオルソメタタイプの光学系の前後
に、コンタクトガラスとCCDのカバーガラスとが配列
されているが、念のため、これらのガラス部材の有無が
本発明の要旨とは直接に関係しないことを明言するもの
である。また、コンタクトガラスおよびCCDのカバー
ガラスについては、それぞれの材質をガラス材から、例
えばプラスチック材のような他の光学材に置換し、ま
た、それらの形状を他の形状に変更し得るものであるこ
とを付記する。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1〜3の発明
(本発明)によれば、いずれも、4群5枚という構成的
に比較的簡単なオルソメタタイプの光学系構成を採用
し、しかも、最もコストへの寄与率(影響度)が高い正
レンズに非常に単価の安い硝材を用いるように構成した
ので、FナンバがF4.5、半画角が19.4°という
仕様を持つ読取り用光学系の著しい低コスト化、コンパ
クト化を容易に達成することができるという大きな効果
を奏する。
【0042】さらに、本発明では、低コスト化を図る中
で、それぞれの実施例の収差図において明らかなよう
に、正球面収差・非点収差・歪曲収差・コマ収差等の諸
収差とも良好に補正され、軸上と軸外のバランスが良好
に保たれた優れた光学性能を実現し、更には、コマ収差
にあっては、開口効率がほぼ100%であるにも拘らず
コマフレアも小さく高いコントラストを実現し得るとい
う効果をも奏する。この結果、本発明によれば、カラー
原稿であっても原稿情報を高精度で且つ高速に読取るこ
とができ、しかも、読取り用光学系を内蔵した情報機器
本体のコンパクト化をも実現し得る4群5枚構成の読取
り用光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4群5枚構成の読取り用光学系に係る
第1実施例の構成を示す光学系構成図である。
【図2】図1に示す第1実施例の読取り用光学系に係る
球面収差・非点収差・歪曲収差・コマ収差を表す収差図
である。なお、収差図中の球面収差においては、球面収
差を実線で正弦条件を破線でそれぞれ表し、非点収差に
おいては、サジタル光線を実線で、メリディオナル光線
を破線でそれぞれ表す。また、収差図中におけるはe
線( 546.07 nm)、はC線( 656.27 nm)、はF線
( 486.13 nm)の光線をそれぞれ示す。(以下の各収差
図に対して共通)
【図3】本発明の4群5枚構成の読取り用光学系に係る
第2実施例の構成を示す光学系構成図である。
【図4】図3に示す第2実施例の読取り用光学系に係る
球面収差・非点収差・歪曲収差・コマ収差を表す収差図
である。
【図5】本発明の4群5枚構成の読取り用光学系に係る
第3実施例の構成を示す光学系構成図である。
【図6】図5に示す第3実施例の読取り用光学系に係る
球面収差・非点収差・歪曲収差・コマ収差を表す収差図
である。
【図7】本発明の4群5枚構成の読取り用光学系に係る
第4実施例の構成を示す光学系構成図である。
【図8】図7に示す第4実施例の読取り用光学系に係る
球面収差・非点収差・歪曲収差・コマ収差を表す収差図
である。
【符号の説明】
1 第1レンズ L2 第2レンズ L3 第3レンズ L4 第4レンズ L5 第5レンズ C1 コンタクトガラス C2 カバーガラス S 絞り O 光軸 r1 ,r3 ,r6 ,r8 レンズの前方面 r2 ,r4 ,r5 ,r7 ,r9 レンズの後方面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順次に配列された、凸面を物
    体側に向けた正のメニスカス単レンズである第1レンズ
    から成る第1群レンズ群、正レンズである第2レンズと
    この第2レンズに接合された負レンズである第3レンズ
    から成る第2群レンズ群、凹面を物体側に向けた負のメ
    ニスカス単レンズである第4レンズから成る第3群レン
    ズ群、正の単レンズである第5レンズから成る第4群レ
    ンズ群から構成された4群5枚構成の読取り用光学系に
    おいて、 (1) 0.6 f < f1 < 1.0 f (2)−0.75f < f23 <−0.45f (3) 1.51 <(n1 +n2 +n5 )/3 < 1.64 (4)21.5<{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−{(ν3
    +ν4 )/2 }< 25.7 但し、 f :全系の合成焦点距離(e線) f1 :第1群レンズ群(第1レンズ)の焦点距離(e
    線) f23:第2群レンズ群と第3群レンズ群(第2レンズ〜
    第4レンズ)の合成焦点距離(e線) n1 :第1レンズのe線に対する屈折率 n2 :第2レンズのe線に対する屈折率 n5 :第5レンズのe線に対する屈折率 ν1 :第1レンズのアッベ数 ν2 :第2レンズのアッベ数 ν3 :第3レンズのアッベ数 ν4 :第4レンズのアッベ数 ν5 :第5レンズのアッベ数 なる各条件を満足することを特徴とする4群5枚構成の
    読取り用光学系。
  2. 【請求項2】 物体側から順次に配列された、凸面を物
    体側に向けた正のメニスカス単レンズである第1レンズ
    から成る第1群レンズ群、凸面を物体側に向けた正のメ
    ニスカスレンズである第2レンズとこの第2レンズに接
    合された凸面を物体側に向けた負のメニスカスレンズで
    ある第3レンズから成り群全体として負の屈折力を有す
    る第2群レンズ群、凹面を物体側に向けた負のメニスカ
    ス単レンズである第4レンズから成る第3群レンズ群、
    正の単レンズである第5レンズから成る第4群レンズ群
    から構成された4群5枚構成の読取り用光学系におい
    て、 (1) 0.8 f < f1 < 1.0 f (2)−0.75f < f23 <−0.55f (3)1.61<(n1 +n2 +n5 )/3 < 1.64 (4)21.5<{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−{(ν3
    +ν4 )/2 }< 22.5 但し、 f :全系の合成焦点距離(e線) f1 :第1群レンズ群(第1レンズ)の焦点距離(e
    線) f23:第2群レンズ群と第3群レンズ群(第2レンズ〜
    第4レンズ)の合成焦点距離(e線) n1 :第1レンズのe線に対する屈折率 n2 :第2レンズのe線に対する屈折率 n5 :第5レンズのe線に対する屈折率 ν1 :第1レンズのアッベ数 ν2 :第2レンズのアッベ数 ν3 :第3レンズのアッベ数 ν4 :第4レンズのアッベ数 ν5 :第5レンズのアッベ数 なる各条件を満足することを特徴とする4群5枚構成の
    読取り用光学系。
  3. 【請求項3】 物体側から順次に配列された、凸面を物
    体側に向けた正のメニスカス単レンズである第1レンズ
    から成る第1群レンズ群、両凸レンズである第2レンズ
    とこの第2レンズに接合された両凹レンズである第3レ
    ンズから成り群全体として負の屈折力を有する第2群レ
    ンズ群、凹面を物体側に向けた負のメニスカス単レンズ
    である第4レンズから成る第3群レンズ群、正の単レン
    ズである第5レンズから成る第4群レンズ群から構成さ
    れた4群5枚構成の読取り用光学系において、 (1) 0.6 f < f1 < 0.9 f (2)−0.7 f < f23 <−0.45f (3)1.51<(n1 +n2 +n5 )/3 < 1.57 (4)24.5<{(ν1 +ν2 +ν5 )/3 }−{(ν3
    +ν4 )/2 }< 25.7 但し、 f :全系の合成焦点距離(e線) f1 :第1群レンズ群(第1レンズ)の焦点距離(e
    線) f23:第2群レンズ群と第3群レンズ群(第2レンズ〜
    第4レンズ)の合成焦点距離(e線) n1 :第1レンズのe線に対する屈折率 n2 :第2レンズのe線に対する屈折率 n5 :第5レンズのe線に対する屈折率 ν1 :第1群レンズ群(第1レンズ)のアッベ数 ν2 :第2レンズのアッベ数 ν3 :第3レンズのアッベ数 ν4 :第4レンズのアッベ数 ν5 :第5レンズのアッベ数 なる各条件を満足することを特徴とする4群5枚構成の
    読取り用光学系。
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