JPH0820029B2 - 配管路を形成するためのポリオレフィン系樹脂をベースとしたパイプと、その連結用継手と、その製造方法 - Google Patents

配管路を形成するためのポリオレフィン系樹脂をベースとしたパイプと、その連結用継手と、その製造方法

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JPH0820029B2
JPH0820029B2 JP63044029A JP4402988A JPH0820029B2 JP H0820029 B2 JPH0820029 B2 JP H0820029B2 JP 63044029 A JP63044029 A JP 63044029A JP 4402988 A JP4402988 A JP 4402988A JP H0820029 B2 JPH0820029 B2 JP H0820029B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、長距離の配管路を形成するためのポリオレ
フィン樹脂パイプと、その連結用継手と、その製造方法
に関するものである。
従来技術 都市ガスのような流体を都市内及び都市間に分配する
配管路にポリオレフィン樹脂パイプを用いることは公知
である。一般に、この配管路の敷設では端部と端部とを
突き合わせた2本のパイプの先端にパイプと同じ材料の
ポリオレフィン樹脂で作られた管状継手スリーブを被せ
てパイプ両端に熱溶着している。この溶着に必要な熱は
スリーブ製造時にスリーブ本体内に埋め込んだ抵抗加熱
器から与えられる。
このパイプ接続技術は時間を要し且つ熟練とノーハウ
が要求される作業である。このパイプ接続法ではポリオ
レフィン樹脂、特にポリエチレンやエチレンのコポリマ
ーを主とした熱可塑性材料が利用される。公知のポリオ
レフィン樹脂は加熱軟化して自己溶着する能力を有効に
生かせるが、それと同時に、いくつかの欠点がある。
特に、圧力や高温が長時間加わるとクリープする傾向
があり、機械的応力下で割れる恐れがあり、耐薬品性が
悪く、溝中へ敷設する際の摩耗に対して敏感であるとい
う欠点が挙げられる。
また、配管路は何十年もの使用期間中、輸送流体の圧
力や外部または内部からの機械的作用と化学薬品に対し
て耐えなければならないため、肉厚のパイプを使用しな
ければならない。その結果、使用するパイプが効果にな
る。これは単に必要な材料の量の問題だけではなく、生
産速度(これはパイプの製造に使用する押出機の吐出量
で制限される)が遅くなるとう問題が生じる。
さらに、パイプが重く、寸法が大きくなることは当然
ながらパイプの運搬および敷設に不便である。
特開昭56−11248号の第8〜11図にはシラングラフト
ポリエチレン層1とシラノール縮合触媒配合層2とを積
層したパイプ、接続管、T字管が記載されている。シラ
ングラフトポリエチレンを架橋するにはシラノール縮合
触媒が必須であるが、シラノール縮合触媒濃度の高いマ
スターバッチを用いると押出機中でシラノール縮合反応
が起こって固化してしまうという欠点がある。この特許
の目的(公報の第1頁右下欄〜第2頁右上欄参照)はこ
の欠点を無くすことにあり、この特許ではシラノール縮
合触媒配合層2とシラングラフトポリエチレン層1とを
別体に作り、両者を積層させてシラノール縮合触媒配合
層2からシラングラフトポリエチレン層1へシラノール
縮合触媒を移行させてシラノール縮合反応を行っている
(公報の第2頁右下欄第3〜11行目参照)。従って、シ
ラノール縮合触媒配合層2中の触媒濃度は高く、実施例
1に記載の例ではジブチル錫ジラウレートを5.0部(全
重量に対する比率は4.7重量%)用いている。一方、シ
ラングラフトポリエチレン層1のジブチル錫ジラウレー
ト濃度は0である。従って、2つの層の間の初期濃度勾
配は4.7/0である。各層のプレス前の厚さが1mm以下で、
積層体の厚さは2mmである。この特許に記載の方法はジ
ブチル錫ジラウレートの濃度勾配が高いため、両方の層
1、2の溶着特性が大きく違っており、従って、溶着部
分の接着力が弱くなり漏れの原因になる。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は公知パイプの上記欠点を解決し、しか
も、これまでのパイプ接続技術がそのまま使える、長距
離の配管路を形成するためのポリオレフィン樹脂をベー
スとしたパイプを提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明の第1の対象は、ビニルトリメトキシシランが
グラフト化され、次いで加水分解されて架橋された第1
のポリオレフィン樹脂からなるコアを構成する内側層
と、溶着可能な熱可塑性の第2のポリオレフィン樹脂か
らなる表面層を構成する外側層とを共押出しして得られ
る同軸な2つの層よりなる管壁を有する、管壁にトリメ
トキシシラン基の加水分解触媒であるジブチル錫ジラウ
レートを含む、端部と端部とを結合して長い配管路を敷
設するための押出し成形されたパイプにおいて、 1) 第1のポリオレフィン樹脂は30重量%以上の架橋
剤で架橋され、共押出しする前の架橋可能なその初期組
成物がトリメトキシシラン基とジブチル錫ジラウレート
とを含み、ジブチル錫ジラウレートの量は初期組成物の
総重量のほぼ0.05重量%であり、 2) パイプの外径は32.1〜150mmであり、 3) 管壁の厚さは、パイプの外径が32.1mmの時の3.1m
mからパイプの外径が150mmの時の15mmまでであり、 4) 外側層)の厚さは0.1〜2mmである、 ことを特徴とする同軸な2つの層が互いに密着一体化さ
れた機械特性に優れ且つ熱溶着し易いパイプにある。
本発明の第2の対象は、ビニルトリメトキシシランが
グラフト化され、次いで加水分解されて架橋された第1
のポリオレフィン樹脂からなるコアを構成する外側層
と、溶着可能な熱可塑性の第2のポリオレフィン樹脂か
らなる表面層を構成する内側層とを有する、管壁にトリ
メトキシシラン基の加水分解触媒であるジブチル錫ジラ
ウレートを含む熱可塑性プラスチック材料で作られた、
上記パイプを連結するための管状の継手スリーブにおい
て、 1) 第1のポリオレフィン樹脂は30重量%以上の架橋
剤で架橋され、共押出しする前の架橋可能なその初期組
成物がトリメトキシシラン基とジブチル錫ジラウレート
とを含み、ジブチル錫ジラウレートの量は初期組成物の
総重量のほぼ0.05重量%であり、 2) 内側層の厚さは1〜4mmである ことを特徴とする外側層と内側層とが互いに密着一体化
され、内側層が溶着手段によって上記パイプの外側層に
溶着される継手スリーブにある。
本発明の第3の対象は、組成物の初期総重量のほぼ0.
05重量%のジブチル錫ジラウレートおよびビニルトリメ
トキシランを含む熱可塑性ポリオレフィン樹脂からなる
コアを構成する内側層用の組成物と、溶着可能な熱可塑
性ポリオレフィン樹脂からなる外側層用の組成物とを用
意し、これら2つの組成物を共押出しして管壁がこれら
2つの組成物からなる同軸な2層を有する管状要素を作
り、この管状要素を湿潤な雰囲気下に置いてコアを構成
する組成物を架橋させることを特徴とする上記パイプの
製造方法にある。
作用 本発明の最大の利点は、管壁の厚さが薄くなり、従っ
て、重量が軽くなり、製造コストが安くなり、小型設備
で製造でき、しかも、ポリオレフィンをベースとしたパ
イプを使用した場合の機械的強度と耐久性を向上させる
ことがてきる点にある。
事実、加圧下での耐クリープ実験で、本発明パイプ
は、耐応力抵抗力を使用開始時と同じ値に維持し得る時
間が従来のパイプに比べて著しく長いということが実証
されている。従って、本発明パイプは特に配管路の製造
に適している。
また、耐摩耗性や耐薬品性等のその他の特性も同様に
改良されるため、パイプ接合時に先端の溶着に利用され
る表面層が比較的弱くてもほとんど問題はない。
本発明パイプまたは継手スリーブは、コアを形成する
組成物の架橋が起こる前に押出成形または射出成形で各
組成物を成形することによって、表面層とコアとを密着
一体化する。
アルコキシシランのグラフト化とコアを架橋樹脂にす
るための架橋化とは2段階または1段階で行うことがで
きるが、2段階で行う場合には、押出し成形される組成
物に、ポリオレフィン鎖に不飽和結合を開いてグラフト
化を行なったアルコキシシランを入れておく。この場合
には、押出し後に架橋を起こさせる通常の添加剤を加え
ておくこともできる。また、一段階で行う場合には、組
成物中にグラフト開始剤を添加しておいて押出し温度で
押出す間にグラフト化反応を行う。
コアと表面層の間に中間層を設けたり、ある層から別
の層の間で組成が次第に変化する一連の中間層を設ける
こともできる。コアと表面層の基本的構成成分として同
じポリオレフィン樹脂を使用する本発明に好ましい実施
例では、ある層から他の層へアルコキシシランの割合、
従ってポリオレフィンの架橋の割合を次第に変化させる
ことができる。この場合、パイプの表面では架橋の程度
を溶着可能な程度に低く抑えておき、コアを形成する層
では、架橋の度合いを全体の機械的抵抗力や長時間の耐
久力性が所望の値となるように相対的に高い架橋割合に
する。
この観点から、コア材料中の架橋程度は30%以上に
し、好ましくは50%〜70%の間にする。表面層の場合の
架橋程度は0でもよいが、例えば2%〜5%にすると、
溶着性に悪影響を与えずに剪断抵抗力を改善することが
できるという利点がある。
不飽和アルコキシシランによって架橋されたポリオレ
フィンポリマーおよびコポリマー組成物自体は公知のも
のであり、本発明パイプおよび継手スリーブの組成物の
各構成成分自体も公知のものである。同様にその選択お
よび配合割合も公知のものである。本発明ではベースと
なる熱可塑性ポリマーとしてポリエチレンまたはポリプ
ロピレンを用いるのが好ましく、さらには、これらのモ
ノマーと一緒にそれと相溶性のあるモノマー、例えばプ
ロピレン(エチレンに対する)、塩化エチレンまたは酢
酸ビニルとのコポリマーを用いるのが好ましい。
コアを構成する組成物で用いるグラフト化剤および架
橋化剤はグラフト化のためにエチレン性二重結合を有し
且つ加水分解によって縮合反応を起こすビニルトリメト
キシシランである。上記組成物はラジカル重合開始剤と
ビニルトリメトキシシランの加水分解触媒とをさらに含
んでいる。
継手スリーブは配管路の全ての分岐路または分配路が
形成できるように直線でも彎曲していてもよく、さらに
は、例えばT字型やY字型のように複数の分岐を有して
いてもよい。
本発明の変形例では、互いに嵌め合わされた連続する
2本のパイプを先端部分を直接結合することもできる。
この場合には、住居に熱可塑性パイプの配管路を敷設す
るのに通常使用されている継手技術、すなわち、一方の
パイプの端部をチューリップ状に拡大し、それに被接続
パイプの先端を嵌め込み、チューリップ状部分の周囲全
体を加熱して確実に溶着する継手技術が適用できる。す
なわち、チューリップの所で一方のパイプの外側と他方
のパイプの内側の間で溶着する。この継手技術が適用で
きるようにするためには、架橋化ポリオレフィン樹脂の
管状コアの内面と外面にそれぞれ一つの熱可塑性表面層
を設ける。
パイプのコアは架橋ポリオレフィン樹脂であるので、
パイプ結合時に熱架橋し、圧力が加わって有効な溶着が
できるという追加の利点もある。
以下、添付図面を用いて説明する。
第1図では2つのパイプがそれぞれ1、2、継手スリ
ーブ3で示されている。パイプ1、2は各々円筒管状の
管壁でできており、この管壁は熱可塑性樹脂で作られた
同軸な2層すなわち内側コア4と外側の表面層5との2
層で構成されている。
継手スリーブ3は隙間無しに2本のパイプの先端を覆
う寸法を有し、その管壁も同じく円筒状の同軸な2層で
構成されている。この場合にはコア6が外側にあり、表
面層7は内側にある。継手スリーブ3は抵抗加熱器8で
表された溶着手段を有している。この抵抗加熱器8は継
手スリーブの2層のほぼ界面に埋め込まれている。溶着
は継手スリーブの外側を加熱して行うこともできるとい
うことは容易に理解できよう。
上記パイプは押出し成形で作ることができる。継手ス
リーブは押出し成形または射出成形で作ることができ
る。いずれにせよ、管状要素すなわちパイプまたは継手
スリーブを各組成物から所望寸法の互いに密着した2層
として成形し、その後にコア用の架橋可能な組成物を架
橋する。そうすることによってパイプおよび継手スリー
ブを最終的に一体化することができる。
発明の効果 本発明パイプは従来のポリエチレンパイプに比べて耐
久力が大きく、長時間の圧力下でクリープせず、高温下
での機械的特性が大巾に向上し、亀裂の危険が無く、耐
薬品性および耐摩耗性が向上する。これらの改善によっ
て現在主として熱可塑性材料で作られているパイプに比
べて厚みを50%に減らすことがリスク無しで可能にな
る。このことは、重要な技術的、経済的進歩であり、大
巾な原料費の減少であり、生産速度の改善である。さら
に、パイプ中央の穴の断面が増大するので、配管網の輸
送能力が大幅に増大することを意味している。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明が下記実
施例に限定されるものではない。
実施例 ポリエチレンをベースとした互いに異なる2つの組成
物を製造し、これらを150℃〜250℃の温度の2つの同軸
ダイを有する押出機の入口へ供給する。
ダイに供給される第1の組成物は密度が0.956のポリ
エチレンで、190℃、2.16バール下でのメルトインデッ
クスは0.1であり、第2の組成物はグラフト化と架橋が
可能な架橋性ポリエチレン組成物で、ポリエチレンの他
に、組成物全重量に対する重量比で1〜2重量%のビニ
ルトリメトキシシランと、0.05〜0.2重量%のジクミル
ペルオキシドと、0.05重量%のジブチル錫ジラウレート
とを含んでいる。このグラフト化と架橋が可能な架橋性
ポリエチレンは密度が0.948で、190℃、2.16バール下で
のメルトインデックスは0.2である。
押出機の混合帯域で加熱すると、有機過酸化物のジク
ミルペルオキシドによってエチレンの二重結合が開か
れ、ポリエチレン鎖にビニルシランがグラフトする。
押出し機から押出された同軸二層の管状要素を所望の
パイプ長さに切断した後、大気中で湿気に晒して数日間
保存する。これによってグラフトしたトリメトキシシラ
ン基の加水分解とシラノール縮合とによってパイプの内
側層を構成する組成物の架橋が起こる。この反応は組成
物中のジブチル錫ジラウレートが触媒する。
最終製品のパイプでは、管壁の厚みの基本的部分を構
成している内側層のみが架橋され、外側の表面層は熱可
塑性のままである。
断面図における寸法は以下の通りである: パイプの外側の直径:32.1 mm 管壁全体の厚み:3.1〜3.2 mm 外側層の厚み:平均0.4 mm また、抵抗力を調べるために、押出し機から押出され
た管状要素を軸線に対して垂直に切断して長さ約20cmの
短いパイプとし、80℃の湯の中で8時間加水分解して確
実に架橋化させた。乾燥後、“Innogaz"の名称で市販さ
れている通常の熱溶着可能な継手スリーブを用いて2本
の短いパイプの端と端とを連結した。
こうして得られたサンプルを80℃の浴中に下記の式で
計算される応力σが4MPa〜となるような静水圧力下に置
いた: σ=P(D−e)/2e (ここで、Dはパイプの外径、eは管壁全体の厚み、P
はパイプ内の圧力を表す) 圧力Pは0.85MPaすなわち8.5バールにした。
上記応力σを4本の同様なサンプルに対して8,800時
間加えたがほとんど変化はなかった。
さらに、20℃の温度下で、24時間放置後、上記サンプ
ルを20バールの圧力下に168時間置いたが破裂は全くな
かった。
上記実施例の変形例では、ビニルメトキシシランのグ
ラフト化および架橋化の2つの異なる段階の一方を押出
し前に行い、他方を押出しの後で行うことができる。こ
の場合には、ポリエチレンと、ビニルトリメトキシシラ
ンと、反応開始剤である有機過酸化物とを含む混合物を
加熱、押出し、造粒して予めグラフト化されたポリエチ
レンとし、これを押出し機に供給する際に、加水分解に
よる縮合反応を起こさせる触媒を含むマスターバッチを
加える。上記の組成物の190℃、5バール下でのメルト
インデックスは0.5である。
加水分解可能な不飽和シランの割合は大きな範囲で変
化させることができ、例えば組成物全重量の0.5〜5重
量%にすることができる。
パイプの管壁全体の厚みは、外径150mmのパイプに対
して10〜15mmの間にある。熱溶着可能な表面層は、例え
ば0.1〜2mm、より一般的には0.05〜5mmの間で変化させ
ることができる。
上記パイプは、通常の技術すなわち外側の表面層を熱
溶着することによって容易に結合できる。このために、
上記市販の継手スリーブを使用することもできるが、本
発明方法を用いて同様に製造された第1図に示す継手ス
リーブを使用するのが好ましい。
この継手スリーブは、外側の面に架橋したポリエチレ
ン層6を有しているので、パイプの場合と同様な機械的
抵抗力、耐熱性、耐薬品性を示すとともに、この継手ス
リーブは加熱時すると収縮するので、パイプに対して圧
力を加える。これは溶着にとって好ましいことである。
内側の熱溶着可能な層7は例えば1〜4mmの間の厚みで
ある。継手スリーブ中に埋め込まれた抵抗加熱器8はパ
イプの外側層5上に溶着するのに必要な温度150〜200℃
まで加熱することができる。この継手スリーブのポリエ
チレン、少なくとも熱溶着可能な層7のポリエチレン
は、熱溶着による接着能力を良くするために、例えばそ
の30重量%を酢酸ビニルと共重合させるのが好ましい。
第1図の継手スリーブの内側層7は継手スリーブの中
央部で内部クラウン9となって延びている。この内部ク
ラウン9は2本のパイプの端と端を結合した際にパイプ
管壁の先端部の間にくる。
第2図に示す例は、本発明のパイプ11、12を特別な継
手スリーブを使用しないで互いに結合した場合を示して
いる。この場合には、パイプは上記と同じ組成物を用い
て同軸な3層に共押出しする。コア14を構成する中央の
層は架橋したポリオレフィンをベースとした材料にし、
表面層となる外側層15と内側層17は熱可塑性すなわち熱
溶着可能なポリオレフィン樹脂にする。
工業的製造プロセスでは、押出し機から押出されたパ
イプを切断し、トンネル炉に入れて100℃の飽和水蒸気
の雰囲気下に約2時間放置して架橋を確実に行う。この
架橋はパイプのコアすなわちシランでグラフト化された
ポリオレフィンの層のみで行われる。
2本のパイプ11、12を結合する場合には、先ずパイプ
11の先端を加熱して軟化点温度にし、パイプ12の外径と
等しい直径のマンドレルを挿入して13で示すチューリッ
プ状に成形し、このチューリップ状部を室温まで冷却
し、マンドレルの周りで固化させてからパイプを引き出
す。次いで、チューリップ状部13の中にパイプ12の対応
する先端を挿入し、外側からチューリップを加熱してパ
イプ12の外側表面層15上にパイプ11の内側表面層を確実
に熱溶着する。
チューリップ状部を冷却すると、コアを構成する架橋
したポリオレフィン樹脂の性質によってチューリップ状
部が収縮し、互いに溶着された2つの熱可塑性層の接着
効果が向上する。
本発明は上記実施例の詳細に何ら限定されるものでは
なく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々変形するこ
とができ、上記手段と均等な手段およびその組合せを含
むものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は端と端とを突合せた2本のパイプの先端部分
と、対応する継手スリーブとの断面図。 第2図は互いに結合した2本のパイプの先端部分の断面
図。 〔主な参照番号〕 1、2……パイプ、3……継手スリーブ 4……コア、5……表面層 8……電気抵抗体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニルトリメトキシシランがグラフト化さ
    れ、次いで加水分解されて架橋された第1のポリオレフ
    ィン樹脂からなるコアを構成する内側層(4)と、溶着
    可能な熱可塑性の第2のポリオレフィン樹脂からなる表
    面層を構成する外側層(5)とを共押出しして得られる
    同軸な2つの層よりなる管壁を有する、管壁にトリメト
    キシシラン基の加水分解触媒であるジブチル錫ジラウレ
    ートを含む、端部と端部とを結合して長い配管路を敷設
    するための押出し成形されたパイプにおいて、 1) 第1のポリオレフィン樹脂は30重量%以上の架橋
    剤で架橋され、共押出しする前の架橋可能なその初期組
    成物がトリメトキシシラン基とジブチル錫ジラウレート
    とを含み、ジブチル錫ジラウレートの量は初期組成物の
    総重量のほぼ0.05重量%であり、 2) パイプの外径は32.1〜150mmであり、 3) 管壁の厚さは、パイプの外径が32.1mmの時の3.1m
    mからパイプの外径が150mmの時の15mmまでであり、 4) 外側層(5)の厚さは0.1〜2mmである、 ことを特徴とする同軸な2つの層が互いに密着一体化さ
    れた機械特性に優れ且つ熱溶着し易いパイプ。
  2. 【請求項2】内側層(4)および外側層(5)のポリオ
    レフィン樹脂が同じ種類の樹脂である請求項1に記載の
    パイプ。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン樹脂がポリエチレンまたは
    エチレンコポリマーである請求項2に記載のパイプ。
  4. 【請求項4】ビニルトリメトキシシランがグラフト化さ
    れ、次いで加水分解されて架橋された第1のポリオレフ
    ィン樹脂からなるコアを構成する外側層(6)と、溶着
    可能な熱可塑性の第2のポリオレフィン樹脂からなる表
    面層を構成する内側層(7)とを有する、管壁にトリメ
    トキシシラン基の加水分解触媒であるジブチル錫ジラウ
    レートを含む熱可塑性プラスチック材料で作られた、特
    許請求の範囲第1項に記載のパイプを連結するための管
    状の継手スリーブにおいて、 1) 第1のポリオレフィン樹脂は30重量%以上の架橋
    剤で架橋され、共押出しする前の架橋可能なその初期組
    成物がトリメトキシシラン基とジブチル錫ジラウレート
    とを含み、ジブチル錫ジラウレートの量は初期組成物の
    総重量のほぼ0.05重量%であり、 2) 内側層(7)の厚さは1〜4mmである、 ことを特徴とする外側層(6)と内側層(7)とが互い
    に密着一体化され、内側層(7)が溶着手段(8)によ
    って上記パイプの外側層(5)に溶着される継手スリー
    ブ。
  5. 【請求項5】溶着手段(8)が継手スリーブに埋め込ま
    れた抵抗加熱器である請求項4記載の継手スリーブ。
  6. 【請求項6】継手スリーブで連結される端部と端部とが
    互いに突き合わされて配置された連続した2本のパイプ
    の先端部の間に挟まれる、継手スリーブの中間区域で内
    側層(7)から放射内向きに突出した環状クラウン
    (9)を有する請求項4または5に記載の継手スリー
    ブ。
  7. 【請求項7】組成物の初期総重量のほぼ0.05重量%のジ
    ブチル錫ジラウレートおよびビニルトリメトキシランを
    含む熱可塑性ポリオレフィン樹脂からなるコアを構成す
    る内側層(4)用の組成物と、溶着可能な熱可塑性ポリ
    オレフィン樹脂からなる外側層(5)用の組成物とを用
    意し、これら2つの組成物を共押出して管壁がこれら2
    つの組成物からなる同軸な2層を有する管状要素を作
    り、この管状要素を湿潤な雰囲気下に置いてコアを構成
    する組成物を架橋させることを特徴とする請求項1〜4
    いずれか一項に記載のパイプの製造方法。
  8. 【請求項8】溶着可能な熱可塑性ポリオレフィン樹脂が
    エチレン/酢酸ビニルコポリマーである請求項7に記載
    の方法。
JP63044029A 1988-02-26 1988-02-26 配管路を形成するためのポリオレフィン系樹脂をベースとしたパイプと、その連結用継手と、その製造方法 Expired - Fee Related JPH0820029B2 (ja)

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