JPH08200254A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH08200254A JPH08200254A JP7008432A JP843295A JPH08200254A JP H08200254 A JPH08200254 A JP H08200254A JP 7008432 A JP7008432 A JP 7008432A JP 843295 A JP843295 A JP 843295A JP H08200254 A JPH08200254 A JP H08200254A
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- compression
- swirl
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- electric motor
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/12—Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet
- F04C29/124—Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet with inlet and outlet valves specially adapted for rotary or oscillating piston pumps
- F04C29/126—Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet with inlet and outlet valves specially adapted for rotary or oscillating piston pumps of the non-return type
- F04C29/128—Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet with inlet and outlet valves specially adapted for rotary or oscillating piston pumps of the non-return type of the elastic type, e.g. reed valves
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0215—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C23/00—Combinations of two or more pumps, each being of rotary-piston or oscillating-piston type, specially adapted for elastic fluids; Pumping installations specially adapted for elastic fluids; Multi-stage pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C23/008—Hermetic pumps
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スクロール圧縮機搭載の空調機の年間消費電
力の大幅な向上を図ることを目的とする。 【構成】 前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦巻羽根部
品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積と圧縮終
了時の容積の比（以下容積比と言う。）を、暖房運転時
における蒸発圧力と凝縮圧力で決定される容積比のう
ち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、
凝縮圧力で決定される容積比以下に設定してなるスクロ
ール圧縮機。
力の大幅な向上を図ることを目的とする。 【構成】 前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦巻羽根部
品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積と圧縮終
了時の容積の比（以下容積比と言う。）を、暖房運転時
における蒸発圧力と凝縮圧力で決定される容積比のう
ち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、
凝縮圧力で決定される容積比以下に設定してなるスクロ
ール圧縮機。
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は空調機用のスクロール圧
縮機に関するものである。
縮機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、家庭用の空調機等を暖房及び冷
房運転の両方で用いるとその使用時の蒸発温度、凝縮温
度は様々に変化することになる。従って、構成上必ずあ
る一定の容積比をもつことになるスクロール圧縮機で
は、その容積比の選定が非常に難しく、あらゆる範囲で
性能を確保するために比較的大きな容積比を選定してい
た。
房運転の両方で用いるとその使用時の蒸発温度、凝縮温
度は様々に変化することになる。従って、構成上必ずあ
る一定の容積比をもつことになるスクロール圧縮機で
は、その容積比の選定が非常に難しく、あらゆる範囲で
性能を確保するために比較的大きな容積比を選定してい
た。
【０００３】ところが、容積比を大きく設定すると、比
較的冷房、暖房負荷の低い運転ではスクロール圧縮機特
有の不足圧縮が生じ、圧縮機の性能を大きく低下させる
ことになる。また、余り小さくし過ぎると同様に、過圧
縮を生じ、これもまた圧縮機の性能を大きく低下させる
ことになる。
較的冷房、暖房負荷の低い運転ではスクロール圧縮機特
有の不足圧縮が生じ、圧縮機の性能を大きく低下させる
ことになる。また、余り小さくし過ぎると同様に、過圧
縮を生じ、これもまた圧縮機の性能を大きく低下させる
ことになる。
【０００４】そこで、特開昭６１−１４４９２号公報
（スクロール圧縮機）のように、この容積比を、ヒート
ポンプ運転での凝縮温度と蒸発温度で決定される容積比
より小さくし、吐出弁を設けるものが提案されている。
（スクロール圧縮機）のように、この容積比を、ヒート
ポンプ運転での凝縮温度と蒸発温度で決定される容積比
より小さくし、吐出弁を設けるものが提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な従来の技術では次に述べるような問題点を有してい
た。実際の暖房運転等で使用される蒸発温度、凝縮温度
で決定される容積比は比較的小さく、運転時間のほとん
どが、いわゆる不足圧縮となり、吐出ガスの逆流により
圧縮機の性能が著しく低下する。
な従来の技術では次に述べるような問題点を有してい
た。実際の暖房運転等で使用される蒸発温度、凝縮温度
で決定される容積比は比較的小さく、運転時間のほとん
どが、いわゆる不足圧縮となり、吐出ガスの逆流により
圧縮機の性能が著しく低下する。
【０００６】また、これを低減するために、吐出弁を設
けているが、この弁のバネ定数を大きくして早く閉じよ
うとすると、騒音増大など別の問題を発生することにな
る。また、弱すぎると、その効果は期待できない。
けているが、この弁のバネ定数を大きくして早く閉じよ
うとすると、騒音増大など別の問題を発生することにな
る。また、弱すぎると、その効果は期待できない。
【０００７】その結果、空調機にかかわる年間の消費電
力を大きく低下することは困難であった。
力を大きく低下することは困難であった。
【０００８】また、圧縮機の信頼性を向上するためのコ
ンプライアンス機構を軸方向に設けるため、旋回渦巻羽
根部品のみにチップシールを挿入した構成のものが提案
されているが、スクロール圧縮機特有の転覆モーメント
による旋回渦巻羽根部品の傾きを抑えようと旋回渦巻羽
根部品の背面から圧力あるいは、物理的に強く押し付け
ると過大な力となり、圧縮機の性能を著しく低下させる
ことになる。また、弱く抑えるとその効果は低減する。
そこで、適度な弱い力で押し付け、かつ、十分にシール
して性能の低下を防止することが望まれる。
ンプライアンス機構を軸方向に設けるため、旋回渦巻羽
根部品のみにチップシールを挿入した構成のものが提案
されているが、スクロール圧縮機特有の転覆モーメント
による旋回渦巻羽根部品の傾きを抑えようと旋回渦巻羽
根部品の背面から圧力あるいは、物理的に強く押し付け
ると過大な力となり、圧縮機の性能を著しく低下させる
ことになる。また、弱く抑えるとその効果は低減する。
そこで、適度な弱い力で押し付け、かつ、十分にシール
して性能の低下を防止することが望まれる。
【０００９】また、特に、横置き型のスクロール圧縮機
の場合、高速化に伴いクランク軸の両端で支持される構
成が望ましいとともに、各軸受けへ潤滑油を確実におく
る給油手段を設けなければならなく、製造コストの大き
な増加を招くことになる。
の場合、高速化に伴いクランク軸の両端で支持される構
成が望ましいとともに、各軸受けへ潤滑油を確実におく
る給油手段を設けなければならなく、製造コストの大き
な増加を招くことになる。
【００１０】また、同様に、横置き型のスクロール圧縮
機では、そのクランク軸にかかる軸方向の力を支承する
必要があり、これもまた、部品点数の増加によるコスト
の増加を招くことになる。
機では、そのクランク軸にかかる軸方向の力を支承する
必要があり、これもまた、部品点数の増加によるコスト
の増加を招くことになる。
【００１１】本発明は、上記従来例の課題を解決するも
ので、スクロール圧縮機の性能を向上することにより、
スクロール圧縮機を用いた空調機の年間消費電力を大き
く低減することを目的とするものである。
ので、スクロール圧縮機の性能を向上することにより、
スクロール圧縮機を用いた空調機の年間消費電力を大き
く低減することを目的とするものである。
【００１２】また、本発明は、上記従来例の課題を解決
するもので、安価に性能及び、信頼性の高いスクロール
圧縮機の実現を目的とするものである。
するもので、安価に性能及び、信頼性の高いスクロール
圧縮機の実現を目的とするものである。
【００１３】
【課題を解決するための手段】以上に述べた従来のスク
ロール圧縮機の課題を解決するための技術的手段は、密
閉容器の内部に電動機と、この電動機で駆動する圧縮機
構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻羽根部品と、旋
回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋回渦巻羽根部品
と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止して旋回のみを
行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦巻羽根部品を旋
回駆動するクランク軸と、このクランク軸に形成した主
軸を支承する主軸受けを有する軸受け部品を含んで構成
し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦巻羽根部品とで
形成される圧縮空間の吸入完了時の容積と圧縮終了時の
容積比を、暖房運転時における蒸発圧力と凝縮圧力で決
定される圧縮比に対応する容積比のうち、定格運転時の
およそ１／２の能力となる蒸発圧力、凝縮圧力で決定さ
れる圧縮比に対応する容積比以下に設定したものであ
る。
ロール圧縮機の課題を解決するための技術的手段は、密
閉容器の内部に電動機と、この電動機で駆動する圧縮機
構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻羽根部品と、旋
回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋回渦巻羽根部品
と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止して旋回のみを
行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦巻羽根部品を旋
回駆動するクランク軸と、このクランク軸に形成した主
軸を支承する主軸受けを有する軸受け部品を含んで構成
し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦巻羽根部品とで
形成される圧縮空間の吸入完了時の容積と圧縮終了時の
容積比を、暖房運転時における蒸発圧力と凝縮圧力で決
定される圧縮比に対応する容積比のうち、定格運転時の
およそ１／２の能力となる蒸発圧力、凝縮圧力で決定さ
れる圧縮比に対応する容積比以下に設定したものであ
る。
【００１４】また、密閉容器の内部に電動機と、この電
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記
旋回渦巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時
の容積と圧縮終了時の容積比を、気象データからの発生
頻度の高い外気温度の領域における蒸発温度と凝縮温度
で決定される圧縮比に対応する容積比近傍に設定したも
のである。
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記
旋回渦巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時
の容積と圧縮終了時の容積比を、気象データからの発生
頻度の高い外気温度の領域における蒸発温度と凝縮温度
で決定される圧縮比に対応する容積比近傍に設定したも
のである。
【００１５】また、密閉容器の内部に電動機と、この電
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記
旋回渦巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時
の容積と圧縮終了時の容積比を、定格運転時のおよそ１
／２の能力となる蒸発圧力、凝縮圧力で決定される圧縮
比に対応する容積比以下に設定するとともに、前記固定
渦巻羽根部品に設けた吐出孔に、先端部の面積、あるい
は吐出孔にかかる部品の面積が他の部分に比べ大なる逆
止弁を設けたものである。
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記
旋回渦巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時
の容積と圧縮終了時の容積比を、定格運転時のおよそ１
／２の能力となる蒸発圧力、凝縮圧力で決定される圧縮
比に対応する容積比以下に設定するとともに、前記固定
渦巻羽根部品に設けた吐出孔に、先端部の面積、あるい
は吐出孔にかかる部品の面積が他の部分に比べ大なる逆
止弁を設けたものである。
【００１６】また、密閉容器の内部に電動機と、この電
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記
旋回渦巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時
の容積と圧縮終了時の容積比を、暖房運転時における蒸
発圧力と凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比
のうち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧
力、凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比以下
に設定するとともに、前記固定渦巻羽根部品に設けた逆
止弁の取り付け部を、前記固定渦巻羽根部品の渦巻羽根
と反対側の鏡板平面より低くするとともに、その低下量
を逆止弁の最大リフト量とほぼ同程度、あるいは同程度
以下としたものである。
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記
旋回渦巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時
の容積と圧縮終了時の容積比を、暖房運転時における蒸
発圧力と凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比
のうち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧
力、凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比以下
に設定するとともに、前記固定渦巻羽根部品に設けた逆
止弁の取り付け部を、前記固定渦巻羽根部品の渦巻羽根
と反対側の鏡板平面より低くするとともに、その低下量
を逆止弁の最大リフト量とほぼ同程度、あるいは同程度
以下としたものである。
【００１７】また、密閉容器の内部に電動機と、この電
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記旋回渦巻羽根部品に設け
られた旋回渦巻羽根の先端に、軸方向のシールのための
チップシールを設けるとともに、前記固定渦巻羽根部品
及び、旋回渦巻羽根部品の巻き数を、一回転中の転覆モ
ーメントが大となる方向に前記固定渦巻羽根部品の外壁
と前記旋回渦巻羽根部品の内壁で圧縮室が形成されるよ
うに設定したものである。
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記旋回渦巻羽根部品に設け
られた旋回渦巻羽根の先端に、軸方向のシールのための
チップシールを設けるとともに、前記固定渦巻羽根部品
及び、旋回渦巻羽根部品の巻き数を、一回転中の転覆モ
ーメントが大となる方向に前記固定渦巻羽根部品の外壁
と前記旋回渦巻羽根部品の内壁で圧縮室が形成されるよ
うに設定したものである。
【００１８】また、密閉容器の内部に電動機と、この電
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記クランク軸の主軸と反対
側の端部に副軸を設けて前記クランク軸を前記電動機の
両端で支持し、前記副軸の端部に各軸受けへ潤滑油を供
給する給油手段を設けるとともに、前記給油手段と前記
副軸を支承する副軸受けを副軸受けフレームに一体に形
成したものである。
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記クランク軸の主軸と反対
側の端部に副軸を設けて前記クランク軸を前記電動機の
両端で支持し、前記副軸の端部に各軸受けへ潤滑油を供
給する給油手段を設けるとともに、前記給油手段と前記
副軸を支承する副軸受けを副軸受けフレームに一体に形
成したものである。
【００１９】また、密閉容器の内部に電動機と、この電
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記クランク軸の主軸と反対
側の端部に副軸を設けて前記クランク軸を前記電動機の
両端で支持し、前記副軸を支持する副軸受けを鍔付き軸
受けブッシュにより構成したものである。
動機で駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固
定渦巻羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成
した旋回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転
を防止して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記
旋回渦巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このク
ランク軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸
受け部品を含んで構成し、前記クランク軸の主軸と反対
側の端部に副軸を設けて前記クランク軸を前記電動機の
両端で支持し、前記副軸を支持する副軸受けを鍔付き軸
受けブッシュにより構成したものである。
【００２０】
【作用】本発明は上記構成によって、空調機の実際の運
転で多用される圧力条件範囲におけるスクロール圧縮機
の過圧縮損失、不足圧縮損失が低減でき、圧縮機の性能
の向上が図れ、年間の空調機にかかわる消費電力の大幅
な低減が図れる。
転で多用される圧力条件範囲におけるスクロール圧縮機
の過圧縮損失、不足圧縮損失が低減でき、圧縮機の性能
の向上が図れ、年間の空調機にかかわる消費電力の大幅
な低減が図れる。
【００２１】また、本発明は上記構成によって、比較的
冷房、暖房負荷の高い条件、いわゆる比較的圧縮比の大
きな運転条件において著しい不足圧縮現象を防止でき、
圧縮機の効率を向上できる。特に、一定速度で運転され
る圧縮機の場合、その効果は大きい。
冷房、暖房負荷の高い条件、いわゆる比較的圧縮比の大
きな運転条件において著しい不足圧縮現象を防止でき、
圧縮機の効率を向上できる。特に、一定速度で運転され
る圧縮機の場合、その効果は大きい。
【００２２】また、本発明は上記構成によって、比較的
暖房、冷房負荷が高く、高い圧縮比で運転される時の逆
止弁の閉じる速度を大きくできるとともに、閉じる時に
発生する衝撃音の緩和が可能となり、逆流が確実に防止
され、圧縮機の性能を大きく向上できるとともに、騒音
の増加も低減できる。
暖房、冷房負荷が高く、高い圧縮比で運転される時の逆
止弁の閉じる速度を大きくできるとともに、閉じる時に
発生する衝撃音の緩和が可能となり、逆流が確実に防止
され、圧縮機の性能を大きく向上できるとともに、騒音
の増加も低減できる。
【００２３】また、本発明は上記構成によって、簡単な
構成によりコストを大幅に増加させることなく、逆流の
通路抵抗を増加することができ、性能の大きな低下を防
止できる。
構成によりコストを大幅に増加させることなく、逆流の
通路抵抗を増加することができ、性能の大きな低下を防
止できる。
【００２４】また、本発明は上記構成によって、比較的
小さな押し付け力で構成でき、スラスト力による性能の
低下を導くことなく、転覆による羽根先端隙間からの洩
れを防止でき、圧縮機の性能を大幅に向上することがで
きる。
小さな押し付け力で構成でき、スラスト力による性能の
低下を導くことなく、転覆による羽根先端隙間からの洩
れを防止でき、圧縮機の性能を大幅に向上することがで
きる。
【００２５】また、本発明は上記構成によって、給油手
段と副軸受けが同一部品により構成可能となり製造コス
トを大きく低減できる。
段と副軸受けが同一部品により構成可能となり製造コス
トを大きく低減できる。
【００２６】さらにまた、本発明は上記構成によって、
簡単な構成でかつ安価にクランク軸にかかるスラスト力
を支承できる。
簡単な構成でかつ安価にクランク軸にかかるスラスト力
を支承できる。
【００２７】
【実施例】以下、本発明の実施例として、図１から図８
を用いて説明する。
を用いて説明する。
【００２８】密閉容器１の内部に圧縮機構２を固定し、
これを駆動する電動機３の固定子４を固定し、この電動
機３の回転子５に圧縮機構２を駆動するクランク軸６を
結合する。圧縮機構２は、固定鏡板８に一体に形成した
固定渦巻羽根９を有する固定渦巻羽根部品１０と、この
固定渦巻羽根９と噛み合って複数個の圧縮作業空間１４
を形成する旋回渦巻羽根１１を旋回鏡板１２の上に形成
した旋回渦巻羽根部品１３と、この旋回渦巻羽根部品１
３の自転を防止して旋回のみをさせる自転拘束部品１５
と、この旋回鏡板１２の旋回渦巻羽根１１の反対側に設
けた旋回駆動係合部１６と、クランク軸６の主軸１８の
内方に設け、この旋回駆動軸１６が嵌入する偏心駆動係
合部１７と、このクランク軸６の主軸１８を支承する主
軸受け１９を有する軸受け部品２１と、旋回鏡板１２の
背面の旋回鏡板背面２０から微小な間隔の隙間をおいて
この旋回渦巻羽根部品１３の軸方向の動きを制限する軸
方向移動制限平面２３を有する平面板部品２４を配置す
る。この平面板部品２４に、鏡板背面２０にかかる圧力
を中心部にかかる吐出圧力と鏡板背面２０にかかる吐出
圧力よりも低い圧力とに仕切る摺動仕切り環２５を配設
する。２６はクランク軸６の先端に取り付けられた給油
機構で、密閉容器１内に溜められた潤滑油はクランク軸
６に設けられた貫通孔２７を通って摺動仕切り環２５の
内方に供給される。
これを駆動する電動機３の固定子４を固定し、この電動
機３の回転子５に圧縮機構２を駆動するクランク軸６を
結合する。圧縮機構２は、固定鏡板８に一体に形成した
固定渦巻羽根９を有する固定渦巻羽根部品１０と、この
固定渦巻羽根９と噛み合って複数個の圧縮作業空間１４
を形成する旋回渦巻羽根１１を旋回鏡板１２の上に形成
した旋回渦巻羽根部品１３と、この旋回渦巻羽根部品１
３の自転を防止して旋回のみをさせる自転拘束部品１５
と、この旋回鏡板１２の旋回渦巻羽根１１の反対側に設
けた旋回駆動係合部１６と、クランク軸６の主軸１８の
内方に設け、この旋回駆動軸１６が嵌入する偏心駆動係
合部１７と、このクランク軸６の主軸１８を支承する主
軸受け１９を有する軸受け部品２１と、旋回鏡板１２の
背面の旋回鏡板背面２０から微小な間隔の隙間をおいて
この旋回渦巻羽根部品１３の軸方向の動きを制限する軸
方向移動制限平面２３を有する平面板部品２４を配置す
る。この平面板部品２４に、鏡板背面２０にかかる圧力
を中心部にかかる吐出圧力と鏡板背面２０にかかる吐出
圧力よりも低い圧力とに仕切る摺動仕切り環２５を配設
する。２６はクランク軸６の先端に取り付けられた給油
機構で、密閉容器１内に溜められた潤滑油はクランク軸
６に設けられた貫通孔２７を通って摺動仕切り環２５の
内方に供給される。
【００２９】図２に渦巻羽根部品の部分詳細図を示す
が、斜線は固定渦巻羽根部品に設けた固定渦巻羽根を示
している。本図では、吸入完了時と圧縮完了時の容積比
をほぼ２．１に設定した場合を示している。この時、圧
縮比は、仮に冷媒をＲ−２２を用いた場合は比熱比１．
１２とするとおよそ２．３となる。当然ながら、冷媒変
更時にはこの値は比熱比につれて変化する。図３に運転
周波数に対する能力及び運転圧縮比の関係の概略を示
す。図中ＱＦＨ、ＱＦＨ／２はそれぞれ暖房運転におけ
る定格能力、定格能力の１／２程度の能力を示し、ＰＦ
Ｈ、ＰＦＨ／２はそのときの運転圧縮比を示す。ここで
定格１／２能力とは、厳密に１／２である必要はなく、
本図楕円で示したように範囲を持って設定される。通常
の空調機では、ＰＦＨ／２は２．１から２．５の値をと
り、これは、概ね容積比１．９から２．３となる。
が、斜線は固定渦巻羽根部品に設けた固定渦巻羽根を示
している。本図では、吸入完了時と圧縮完了時の容積比
をほぼ２．１に設定した場合を示している。この時、圧
縮比は、仮に冷媒をＲ−２２を用いた場合は比熱比１．
１２とするとおよそ２．３となる。当然ながら、冷媒変
更時にはこの値は比熱比につれて変化する。図３に運転
周波数に対する能力及び運転圧縮比の関係の概略を示
す。図中ＱＦＨ、ＱＦＨ／２はそれぞれ暖房運転におけ
る定格能力、定格能力の１／２程度の能力を示し、ＰＦ
Ｈ、ＰＦＨ／２はそのときの運転圧縮比を示す。ここで
定格１／２能力とは、厳密に１／２である必要はなく、
本図楕円で示したように範囲を持って設定される。通常
の空調機では、ＰＦＨ／２は２．１から２．５の値をと
り、これは、概ね容積比１．９から２．３となる。
【００３０】空調機において、年間消費電力は概ね定格
運転時とその１／２能力運転時の性能で決定される。そ
の中でも特に、１／２能力における性能が大きく影響を
与える。そのため、前述の容積比に設定することによ
り、スクロール圧縮機は最適点で運転される頻度が多く
なり、年間の消費電力は大幅に低減される。
運転時とその１／２能力運転時の性能で決定される。そ
の中でも特に、１／２能力における性能が大きく影響を
与える。そのため、前述の容積比に設定することによ
り、スクロール圧縮機は最適点で運転される頻度が多く
なり、年間の消費電力は大幅に低減される。
【００３１】次に、第２の実施例を図３を用いて、ＪＩ
Ｓによる温暖地の外気温発生頻度をもとに説明する。Ｊ
ＩＳによると、発生頻度の高い外気温は６度から１０度
前後となり、この時空調機の運転圧縮比は図中楕円で示
した範囲の圧縮比で運転されることになる。したがっ
て、この圧縮比に対応した容積比に設定することによ
り、過不足圧縮で運転される頻度が最大となり、年間の
消費電力は大きく低減される。
Ｓによる温暖地の外気温発生頻度をもとに説明する。Ｊ
ＩＳによると、発生頻度の高い外気温は６度から１０度
前後となり、この時空調機の運転圧縮比は図中楕円で示
した範囲の圧縮比で運転されることになる。したがっ
て、この圧縮比に対応した容積比に設定することによ
り、過不足圧縮で運転される頻度が最大となり、年間の
消費電力は大きく低減される。
【００３２】次に、第３の実施例を図４、図５を用いて
説明する。図５は吐出孔に設けられた逆止弁２８であ
り、先端部２９あるいは吐出孔３０にかかる部分の面積
が他の部分３１に比べて大きくなっている。圧縮機が発
生頻度の比較的少ない、高い圧縮比で運転される時、容
積比を比較的小さく設定しているため、逆流を生じるこ
とになる。しかし、逆止弁２８の先端部２９は比較的大
きな面積に設定しているため、その閉じる過程における
逆流の通路面積を小さくできることになり、その量を大
幅に低減できる。また、その他の部分３１はバネとし
て、弁を強く固定鏡板８に衝突させようとするが、先端
部２９に比べ、面積を小さくしているためそのバネ力を
増加することはなくその衝撃による騒音は増大すること
はない。
説明する。図５は吐出孔に設けられた逆止弁２８であ
り、先端部２９あるいは吐出孔３０にかかる部分の面積
が他の部分３１に比べて大きくなっている。圧縮機が発
生頻度の比較的少ない、高い圧縮比で運転される時、容
積比を比較的小さく設定しているため、逆流を生じるこ
とになる。しかし、逆止弁２８の先端部２９は比較的大
きな面積に設定しているため、その閉じる過程における
逆流の通路面積を小さくできることになり、その量を大
幅に低減できる。また、その他の部分３１はバネとし
て、弁を強く固定鏡板８に衝突させようとするが、先端
部２９に比べ、面積を小さくしているためそのバネ力を
増加することはなくその衝撃による騒音は増大すること
はない。
【００３３】次に、第４の実施例を図６（ａ），（ｂ）
を用いて説明する。図６（ａ）中３２は固定鏡板８に設
けた逆止弁の取り付け部であり、鏡板平面３３より低く
設定されており、その量は逆止弁２８の最大リフト量と
ほぼ同程度に構成されている。これにより、逆止弁が閉
じ始めると同時に、その通路面積３４は大幅に減少し、
逆流がほとんど防止され、圧縮機の効率は大幅に向上す
る。図６（ｂ）にＡ−Ａ斜視図を示す。
を用いて説明する。図６（ａ）中３２は固定鏡板８に設
けた逆止弁の取り付け部であり、鏡板平面３３より低く
設定されており、その量は逆止弁２８の最大リフト量と
ほぼ同程度に構成されている。これにより、逆止弁が閉
じ始めると同時に、その通路面積３４は大幅に減少し、
逆流がほとんど防止され、圧縮機の効率は大幅に向上す
る。図６（ｂ）にＡ−Ａ斜視図を示す。
【００３４】次に、第５の実施例を図７をもとに説明す
る。図７は、吐出開始（圧縮完了）時の固定渦巻羽根部
品、旋回渦巻羽根部品の噛み合う位置を示したものであ
り、この時、旋回渦巻羽根部品（図示せず）を傾けよう
とする転覆モーメントは最大となる。ここで、斜線で示
したものが固定渦巻羽根部品１０である。矢印Ａはクラ
ンクの方向であり、矢印Ｂは最大の転覆モーメントが作
用する方向を示している。この時、旋回渦巻羽根部品
が、この転覆モーメントにより傾き、その結果、両渦巻
羽根９、１１の先端はそれぞれ旋回、固定の鏡板からは
なれ、隙間の拡大による洩れの増加により、性能が著し
く低下する。この時の軸方向の隙間が最大となり、洩れ
経路は図中ＣからＤ及び、ＥからＦとなる。ところが、
本発明では、この洩れ経路には、チップシール４１が挿
入されており、隙間が最大となっても洩れは増加するこ
とはない。
る。図７は、吐出開始（圧縮完了）時の固定渦巻羽根部
品、旋回渦巻羽根部品の噛み合う位置を示したものであ
り、この時、旋回渦巻羽根部品（図示せず）を傾けよう
とする転覆モーメントは最大となる。ここで、斜線で示
したものが固定渦巻羽根部品１０である。矢印Ａはクラ
ンクの方向であり、矢印Ｂは最大の転覆モーメントが作
用する方向を示している。この時、旋回渦巻羽根部品
が、この転覆モーメントにより傾き、その結果、両渦巻
羽根９、１１の先端はそれぞれ旋回、固定の鏡板からは
なれ、隙間の拡大による洩れの増加により、性能が著し
く低下する。この時の軸方向の隙間が最大となり、洩れ
経路は図中ＣからＤ及び、ＥからＦとなる。ところが、
本発明では、この洩れ経路には、チップシール４１が挿
入されており、隙間が最大となっても洩れは増加するこ
とはない。
【００３５】次に、第６及び第７の実施例を図８をもと
に説明する。図８は副軸受け及び給油手段の部分図を示
したものであり、３５は、鍔付きブッシュ３６からなる
副軸受けであり、クランク軸の副軸３７を支承してい
る。３８はクランク軸６の端部に設けたスラスト受け部
であり、鍔付きブッシュ３６のの鍔部で支持される。３
９は副軸受けフレーム４０と一体に設けられた給油手段
であり、各軸受けに潤滑油を供給する。本実施例では容
積型の給油手段を設けたが、差圧式の給油手段でも効果
は同様である。
に説明する。図８は副軸受け及び給油手段の部分図を示
したものであり、３５は、鍔付きブッシュ３６からなる
副軸受けであり、クランク軸の副軸３７を支承してい
る。３８はクランク軸６の端部に設けたスラスト受け部
であり、鍔付きブッシュ３６のの鍔部で支持される。３
９は副軸受けフレーム４０と一体に設けられた給油手段
であり、各軸受けに潤滑油を供給する。本実施例では容
積型の給油手段を設けたが、差圧式の給油手段でも効果
は同様である。
【００３６】
【発明の効果】本発明の請求項１に係る効果は、上に述
べたように、密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦
巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積
と圧縮終了時の容積の比を、暖房運転時における蒸発圧
力と凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比のう
ち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、
凝縮圧力で決定される容積比以下に設定したことによ
り、実際の運転で多用される範囲における圧縮機の性能
の向上が図れ、年間の空調機にかかわる消費電力の大幅
な低減が図れることである。
べたように、密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦
巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積
と圧縮終了時の容積の比を、暖房運転時における蒸発圧
力と凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比のう
ち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、
凝縮圧力で決定される容積比以下に設定したことによ
り、実際の運転で多用される範囲における圧縮機の性能
の向上が図れ、年間の空調機にかかわる消費電力の大幅
な低減が図れることである。
【００３７】本発明の請求項２に係る効果は、容積比
を、気象データからの発生頻度の高い外気温度の領域に
おける蒸発温度と凝縮温度で決定される圧縮比に対応す
る容積比近傍に設定したことにより比較的冷房、暖房負
荷の高い条件において著しい過圧縮現象を防止でき、圧
縮機の効率を向上できることである。特に、一定速度で
運転される圧縮機の場合、その効果は大きい。
を、気象データからの発生頻度の高い外気温度の領域に
おける蒸発温度と凝縮温度で決定される圧縮比に対応す
る容積比近傍に設定したことにより比較的冷房、暖房負
荷の高い条件において著しい過圧縮現象を防止でき、圧
縮機の効率を向上できることである。特に、一定速度で
運転される圧縮機の場合、その効果は大きい。
【００３８】本発明の請求項３に係る効果は、容積比を
定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、凝縮
圧力で決定される圧縮比に対応する容積比以下に設定す
るとともに、前記固定渦巻羽根部品に設けた吐出孔に、
先端部の面積、あるいは吐出孔にかかる部分の面積が他
の部分に比べ大なる逆止弁を設けたことにより、比較的
暖房、冷房負荷が高く、高い圧縮比で運転される時の逆
止弁の閉じる速度を大きくできるとともに、閉じる時に
発生する衝撃音の緩和が可能となり、逆流が確実に防止
され、圧縮機の性能を大きく向上できるとともに、騒音
の増加も低減できることである。
定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、凝縮
圧力で決定される圧縮比に対応する容積比以下に設定す
るとともに、前記固定渦巻羽根部品に設けた吐出孔に、
先端部の面積、あるいは吐出孔にかかる部分の面積が他
の部分に比べ大なる逆止弁を設けたことにより、比較的
暖房、冷房負荷が高く、高い圧縮比で運転される時の逆
止弁の閉じる速度を大きくできるとともに、閉じる時に
発生する衝撃音の緩和が可能となり、逆流が確実に防止
され、圧縮機の性能を大きく向上できるとともに、騒音
の増加も低減できることである。
【００３９】本発明の請求項４に係る効果は、固定渦巻
羽根部品に設けた逆止弁の取り付け部を、前記固定渦巻
羽根部品の渦巻羽根と反対側の鏡板平面より低くすると
ともに、その量を逆止弁の最大リフト量とほぼ同程度、
あるいはそれ以下としたことにより、簡単な構成により
コストを大幅に増加させることなく、逆流の通路抵抗を
増加することができ、性能の大きな低下を防止できるこ
とである。
羽根部品に設けた逆止弁の取り付け部を、前記固定渦巻
羽根部品の渦巻羽根と反対側の鏡板平面より低くすると
ともに、その量を逆止弁の最大リフト量とほぼ同程度、
あるいはそれ以下としたことにより、簡単な構成により
コストを大幅に増加させることなく、逆流の通路抵抗を
増加することができ、性能の大きな低下を防止できるこ
とである。
【００４０】本発明の請求項５に係る効果は、旋回渦巻
羽根部品に設けられた旋回渦巻羽根の先端に、軸方向の
シールのためのチップシールを設けるとともに、前記固
定渦巻羽根部品及び、旋回渦巻羽根部品の巻き数を、一
回転中の転覆モーメントが大となる方向に前記固定渦巻
羽根部品の外壁と前記旋回渦巻羽根部品の内壁で圧縮室
が形成されるように設定したことにより、比較的小さな
押し付け力で構成でき、スラスト力による性能の低下を
導くことなく、転覆による羽根先端隙間からの洩れを防
止でき、圧縮機の性能を大幅に向上することができるこ
とである。
羽根部品に設けられた旋回渦巻羽根の先端に、軸方向の
シールのためのチップシールを設けるとともに、前記固
定渦巻羽根部品及び、旋回渦巻羽根部品の巻き数を、一
回転中の転覆モーメントが大となる方向に前記固定渦巻
羽根部品の外壁と前記旋回渦巻羽根部品の内壁で圧縮室
が形成されるように設定したことにより、比較的小さな
押し付け力で構成でき、スラスト力による性能の低下を
導くことなく、転覆による羽根先端隙間からの洩れを防
止でき、圧縮機の性能を大幅に向上することができるこ
とである。
【００４１】本発明の請求項６に係る効果は、クランク
軸の主軸と反対側の端部に副軸を設けて前記クランク軸
を前記電動機の両端で支持し、前記副軸の端部に各軸受
けへ潤滑油を供給する給油手段を設けるとともに、前記
給油手段と前記副軸を支承する副軸受けを副軸受けフレ
ームに一体に形成したことにより、給油手段と副軸受け
が同一部品により構成可能となり製造コストを大きく低
減できることである。
軸の主軸と反対側の端部に副軸を設けて前記クランク軸
を前記電動機の両端で支持し、前記副軸の端部に各軸受
けへ潤滑油を供給する給油手段を設けるとともに、前記
給油手段と前記副軸を支承する副軸受けを副軸受けフレ
ームに一体に形成したことにより、給油手段と副軸受け
が同一部品により構成可能となり製造コストを大きく低
減できることである。
【図１】本発明に係るスクロール圧縮機の一実施例の縦
断面図
断面図
【図２】同部分詳細図
【図３】本発明にかかる他の実施例の概略図
【図４】本発明にかかるスクロール圧縮機の他の実施例
の部分詳細図
の部分詳細図
【図５】本発明にかかる逆止弁の平面図
【図６】（ａ）本発明にかかるスクロール圧縮機の他の
実施例の部分詳細図 （ｂ）同Ａ−Ａ斜視図
実施例の部分詳細図 （ｂ）同Ａ−Ａ斜視図
【図７】本発明にかかるスクロール圧縮機の他の実施例
の部分詳細図
の部分詳細図
【図８】本発明にかかるスクロール圧縮機の他の実施例
の部分詳細図
の部分詳細図
１ 密閉容器 ２ 圧縮機構 ３ 電動機 ６ クランク軸 １０ 固定渦巻羽根部品 １１ 旋回渦巻羽根 １２ 旋回鏡板 １３ 旋回渦巻羽根部品 １５ 自転拘束部品 １８ 主軸 １９ 主軸受け ２１ 軸受け部品 ２８ 逆止弁 ２９ 先端部 ３０ 吐出孔 ３１ 他の部分 ３２ 逆止弁取り付け部 ３３ 鏡板平面 ３５ 副軸受け ３６ 鍔付きブッシュ ３７ 副軸 ３９ 給油手段 ４０ 副軸受けフレーム ４１ チップシール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 敬 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤尾 勝晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項１】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦
巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積
と圧縮終了時の容積の比（以下容積比と言う。）を、暖
房運転時における蒸発圧力と凝縮圧力で決定される圧縮
比に対応する容積比のうち、定格運転時のおよそ１／２
の能力となる蒸発圧力、凝縮圧力で決定される圧縮比に
対応する容積比以下に設定してなるスクロール圧縮機。 - 【請求項２】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦
巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積
と圧縮終了時の容積比を、気象データからの発生頻度の
高い外気温度の領域における蒸発温度と凝縮温度で決定
される圧縮比に対応する容積比近傍に設定してなるスク
ロール圧縮機。 - 【請求項３】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦
巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積
と圧縮終了時の容積比を、定格運転時のおよそ１／２の
能力となる蒸発圧力、凝縮圧力で決定される圧縮比に対
応する容積比以下に設定するとともに、前記固定渦巻羽
根部品に設けた吐出孔に、先端部の面積、あるいは吐出
孔にかかる部分の面積が他の部分に比べ大なる逆止弁を
設けてなるスクロール圧縮機。 - 【請求項４】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記固定渦巻羽根部品と前記旋回渦
巻羽根部品とで形成される圧縮空間の吸入完了時の容積
と圧縮終了時の容積比を、暖房運転時における蒸発圧力
と凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比のう
ち、定格運転時のおよそ１／２の能力となる蒸発圧力、
凝縮圧力で決定される圧縮比に対応する容積比以下に設
定するとともに、前記固定渦巻羽根部品に設けた逆止弁
の取り付け部を、前記固定渦巻羽根部品の渦巻羽根と反
対側の鏡板平面より低くするとともに、その低下量を逆
止弁の最大リフト量とほぼ同程度、あるいは同程度以下
としてなるスクロール圧縮機。 - 【請求項５】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記旋回渦巻羽根部品に設けられた
旋回渦巻羽根の先端に、軸方向のシールのためのチップ
シールを設けるとともに、前記固定渦巻羽根部品及び、
旋回渦巻羽根部品の巻き数を、一回転中の転覆モーメン
トが大となる方向に前記固定渦巻羽根部品の外壁と前記
旋回渦巻羽根部品の内壁で圧縮室が形成されるように設
定してなるスクロール圧縮機。 - 【請求項６】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記クランク軸の主軸と反対側の端
部に副軸を設けて前記クランク軸を前記電動機の両端で
支持し、前記副軸の端部に各軸受けへ潤滑油を供給する
給油手段を設けるとともに、前記給油手段と前記副軸を
支承する副軸受けを副軸受けフレームに一体に形成して
なるスクロール圧縮機。 - 【請求項７】密閉容器の内部に電動機と、この電動機で
駆動する圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻
羽根部品と、旋回渦巻羽根を旋回鏡板の上に形成した旋
回渦巻羽根部品と、この旋回渦巻羽根部品の自転を防止
して旋回のみを行なわせる自転拘束部品と、前記旋回渦
巻羽根部品を旋回駆動するクランク軸と、このクランク
軸に形成した主軸を支承する主軸受けを有する軸受け部
品を含んで構成し、前記クランク軸の主軸と反対側の端
部に副軸を設けて前記クランク軸を前記電動機の両端で
支持し、前記副軸を支持する副軸受けを鍔付き軸受けブ
ッシュにより構成してなるスクロール圧縮機。
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