JPH08198768A

JPH08198768A - 糖尿病治療剤

Info

Publication number: JPH08198768A
Application number: JP7027337A
Authority: JP
Inventors: Osamu Mimura; 修三村
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-01-20
Filing date: 1995-01-20
Publication date: 1996-08-06

Abstract

(57)【要約】【目的】この発明は血糖値を下げて糖尿病の症状を軽減
させることができる糖尿病治療剤に関する。【構成】１）天花粉（テンカフン）３５重量％、生地黄
（キジオウ）３５重量％、黄耆（オウギ）３０重量％お
よび微量のグリベンクラミドを混合したことを特徴とす
る糖尿病治療剤。２）天花粉（テンカフン）、生地黄（キジオウ）、黄耆
（オウギ）の総量に対し、約１／１０００のグリベンク
ラミドを混合してなる請求項１に記載の糖尿病治療剤。【効果】血糖値を降下させる作用があることはもちろ
ん、脱力感や高度の空腹感、発汗、振戦、知覚障害、重
篤な低血糖症等の副作用を軽減させることができる糖尿
病治療剤を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、血糖値を下げて糖尿
病の症状を軽減させることができる糖尿病治療剤に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の糖尿病の治療薬としては、インス
リンや経口血糖降下剤等の薬剤が使われている。しかし
ながらインスリンは注射剤としてのみ有効であった。

【０００３】上記経口血糖降下剤、すなわち血糖値を下
げて糖尿病の症状を軽減させることができる治療剤とし
ては、グリベンクラミド等のスルホニル尿素薬、ビグア
ナイド系、エパルレスタット等が知られている。その
内、グリベンクラミド等のスルホニル尿素薬は、すい臓
のランゲルハンス島β細胞を刺激してインスリンの分泌
を増加させ、血糖値を低下させる。また、体内でインス
リンの作用を増強させる働きもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のグリベンクラミドからなる糖尿病治療剤においては、
脱力感や高度の空腹感、発汗、振戦、知覚障害等の副作
用が知られている。特に重篤な低血糖症が起きることの
あることがあり、服用には細心の注意を払わなければな
らなかった。

【０００５】また経口血糖降下剤は糖尿病昏睡および若
年型糖尿病に対しては無効であるという制約があった。

【０００６】この発明の糖尿病治療剤は従来例の上記欠
点を解消しようとするもので、脱力感や高度の空腹感、
発汗、振戦、知覚障害、重篤な低血糖症等の副作用を軽
減させることができる糖尿病治療剤を提供しようとする
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】すなわちこの発明の糖尿
病治療剤は、天花粉（テンカフン）３５重量％、生薬地
黄（ジオウ）３５重量％、黄耆（オウギ）３０重量％お
よび微量のグリベンクラミドを混合したことを特徴とす
るものである。

【０００８】またこの発明の糖尿病治療剤は、天花粉
（テンカフン）、生薬地黄（ジオウ）、黄耆（オウギ）
の総量に対し、約１／１０００のグリベンクラミドを混
合したことをも特徴としている。

【０００９】この発明において使用する天花粉（テンカ
フン）は、キカラスウリの根から採った白色の澱粉で、
通常汗疹に撒布し、また化粧用とし、または煎剤として
鎮咳・解熱・利尿に用いるものである。

【００１０】生薬地黄（ジオウ）は、ゴマノハグサ科の
多年草である地黄の根茎で補血に効があることが知られ
ている。

【００１１】黄耆（オウギ）は、体力が低下した人や、
疲労しやすい場合に服用することが知られており、虚弱
体質、病後の衰弱、寝汗等に効があるとされている。

【００１２】グリベンクラミドは、スルホニル尿素薬で
あり、すい臓のランゲルハンス島β細胞を刺激してイン
スリンの分泌を増加させ、血糖値を低下させるものであ
る。また、体内でインスリンの作用を増強させる働きも
ある。

【００１３】

【作用】この発明の糖尿病治療剤は以上のように構成し
たので、血糖値を降下させる作用があることはもちろ
ん、脱力感や高度の空腹感、発汗、振戦、知覚障害、重
篤な低血糖症等の副作用を軽減させることができる糖尿
病治療剤を提供することができる。

【００１４】またこの発明の糖尿病治療剤は、唾液を生
じることができ、多飲症、多尿症、多食症、やせ気味、
疲れ、無気力、睡眠不足、腰痛、尿糖値や血糖値が高い
症状に有効である。

【００１５】

【実施例】以下、この発明の糖尿病治療剤の一実施例を
詳細に説明する。（実施例１）粉末状態の天花粉（テンカフン）３５重量
％、生薬地黄（ジオウ）３５重量％、黄耆（オウギ）３
０重量％と、これらの総量に対し、１／１０００のグリ
ベンクラミドを混合して少量の水で練って製剤し、乾燥
して丸剤を調合した。得た丸剤は黒色の約０．２５ｇの
粒状であった。

【００１６】なお上記丸剤中のグリベンクラミド量は、
丸剤約０．２５ｇに対し、０．２５ｍｇの配合量であっ
た。

【００１７】この丸剤を血糖値の高い糖尿病患者に１日
３回、さましたお湯で少量を服用させ、その後約５個か
ら１０個（約１．２５ｇ〜２．５ｇ）に増やして治療効
果が現われる時まで経口投与を続け、血糖値に効果が見
られた後、毎日約２回の維持剤量に減らした。（実施例２）天花粉（テンカフン）３５重量％、生薬地
黄（ジオウ）３５重量％、黄耆（オウギ）３０重量％
と、これらの総量に対し、１／１０００のグリベンクラ
ミドを混合してアルコールで調製し、溶液を調合した。
得た溶液約１０〜３０倍に希釈して注射液を得た。

【００１８】なお上記注射液中のグリベンクラミド量
は、注射液全体に対し、１／１０００の配合量であっ
た。

【００１９】この注射液を血糖値の高い糖尿病患者に１
日数回皮下ないし筋肉注射し、治療効果が現われる時ま
で注射による投与を続け、血糖値に効果が見られた後、
毎日約２回の維持剤量に減らした。

【００２０】なお上記注射液を血糖値の高い糖尿病患者
に１日数回、使用量を調整して静脈注射ないし点滴して
も、同様の効果が得られた。〔薬理学的性質〕上記投与の結果、血糖値に著しい改善
が見られたほか、服用時に脱力感や高度の空腹感、発
汗、振戦、知覚障害、重篤な低血糖症等の副作用がほと
んど見られなかった。

【００２１】しかも、服用時に唾液を生じ、多飲症、多
尿症、多食症、やせ気味、疲れ、無気力、睡眠不足、腰
痛等の症状がなく、普段の生活にも何ら支障のないほど
の症状の改善が見られた。もちろん食事療法、運動療法
と組み合わせることが重要である。〔治療学的応用〕製品は例えば丸剤の形で投薬され、血
糖値の高い糖尿病患者に試験的に投与し、その後１日３
回、約５個から１０個（約１．２５ｇ〜２．５ｇ）服用
させて治療効果が現われる時まで経口投与される。〔毒物学的性質〕この発明において、グリベンクラミド
の使用量は厳格に制限することが必要であり、糖尿病治
療剤の使用量が適正な量を越えた場合は重篤な低血糖症
が起きることがある。

【００２２】

【発明の効果】この発明の糖尿病治療剤は以上のように
構成したので、血糖値を降下させる作用があることはも
ちろん、脱力感や高度の空腹感、発汗、振戦、知覚障
害、重篤な低血糖症等の副作用を軽減させることができ
る糖尿病治療剤を提供することができる。

【００２３】またこの発明の糖尿病治療剤は、唾液を生
じることができ、多飲症、多尿症、多食症、やせ気味、
疲れ、無気力、睡眠不足、腰痛、尿糖や血糖が高い症状
に有効である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】天花粉（テンカフン）３５重量％、生薬
地黄（ジオウ）３５重量％、黄耆（オウギ）３０重量％
および微量のグリベンクラミドを混合したことを特徴と
する糖尿病治療剤。
【請求項２】天花粉（テンカフン）、生薬地黄（ジオ
ウ）、黄耆（オウギ）の総量に対し、約１／１０００の
グリベンクラミドを混合してなる請求項１に記載の糖尿
病治療剤。