JPH08198058A - 覚醒維持装置 - Google Patents

覚醒維持装置

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JPH08198058A
JPH08198058A JP7009692A JP969295A JPH08198058A JP H08198058 A JPH08198058 A JP H08198058A JP 7009692 A JP7009692 A JP 7009692A JP 969295 A JP969295 A JP 969295A JP H08198058 A JPH08198058 A JP H08198058A
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健二 石田
Nobuhisa Okamoto
宜久 岡本
Akinori Horiguchi
明伯 堀口
Motonori Ishibashi
基範 石橋
Keiko Ichikawa
敬子 市川
Yoshiyuki Yamazaki
好幸 山▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】人間をとりまく音環境をより多彩に変化させる
ことにより、より高い覚醒維持効果を得ることができる
覚醒維持装置を提供する。 【構成】音刺激により人間の覚醒状態を維持するための
覚醒維持装置であって、複数のスピーカ14a〜14d
のうち、2個以上の任意個数のスピーカを同時に作動さ
せる状態を所定のあるいはランダムな間隔で切り替え
て、音像位置を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音刺激を呈示すること
により、人間の覚醒低下を防止するための覚醒維持装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単調な作業時や自動車の深夜の長距離運
転時などでは、作業者あるいは運転者が単調さが原因で
覚醒低下を起こし、居眠りをしてしまうといったことが
起こりやすく、従来より問題となっている。このような
覚醒の低下を防止する技術として、音楽を断続的に呈示
することで、覚醒状態を維持する技術が既に出願されて
いる(特願平6−37492号)。この手法は、眠くな
る前に音・振動・温熱・香り・光・マッサージ・磁力等
の物理刺激を、刺激持続時間を5秒〜3分として断続的
に呈示するものである。これにより、人間が覚醒低下状
態に陥るのを抑制して、正常な覚醒状態を維持すること
ができる。
【0003】しかしながら、この技術においては、断続
的な刺激として音楽を用いると、音楽が曲の途中までし
か再生されず、「もっと聴きたい」等のブツ切れ感が伴
い、違和感を感じる場合がある。
【0004】この問題を解決する手法として、音環境を
ブツ切れ感なく変化させることで、不快感のない覚醒維
持を実現する特許が出願されている(現在まだ未公
開)。これは、音響刺激は連続して呈示し、その音特性
(音圧・音質・音像等)を一定あるいはランダム間隔で
変化させることを特徴としており、具体的には、一定あ
るいはランダム間隔で音圧を変化させ、スピーカを切り
替えることで音像位置を変化させ、DSPの伝達関数を
変えることで音場を変化させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術においては、市販のCD等の音ソースを用いて単に
DSPあるいはスピーカを切り替えているだけであるた
め、以下の問題を生じる。 (1)音像変化をスピーカの切り替えで行なう場合、車
載されているスピーカの位置に音像は定位する。従っ
て、音像位置の数は搭載されているスピーカの数に限定
されてしまう。従って、例えば4スピーカの場合、音像
位置は4つしか生成することができず、これをランダム
に切り替えても音環境の変化の数は少なく、慣れ効果が
生じて覚醒維持効果を長時間持続することができない。 (2)音場変化をDSPで切り替えて行なう場合、DS
Pによる音場制御は「仮想的な音場」として知覚される
にすぎず、臨場感に欠ける。例えば、コンサートホール
の音場をDSPを用いて模擬する場合、擬似的に音場を
生成することはできても、実際にコンサートホールで聞
く場合の「実音場」の臨場感には至らず、不自然さが残
る。
【0006】この様にDSPを用いる音場制御により、
実音場の知覚に匹敵する臨場感を得るには限界があり、
より臨場感のある音場の切り替えを行い、より覚醒維持
効果を高めるためには、実音場の切り替えの方が望まし
い。 (3)音像変化をカーオーディオのスピーカを切り替え
て行なう場合、ボリウムを一定のまま切り替えると、ド
ライバーの耳とスピーカとの距離が遠い程音圧は小さく
なる。従って、最も距離の近いスピーカに音圧を合わせ
ると、距離の遠いスピーカから発生する音の受聴音圧が
小さくなって、音響刺激強度として弱くなり、結局覚醒
維持効果が低下してしまう。
【0007】したがって、本発明は上述した課題に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、人間
をとりまく音環境をより多彩に変化させることにより、
より高い覚醒維持効果を得ることができる覚醒維持装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明の覚醒維持装置は、音刺
激により人間の覚醒状態を維持するための覚醒維持装置
であって、複数のスピーカのうち、2個以上の任意個数
のスピーカを同時に作動させる状態を所定のあるいはラ
ンダムな間隔で切り替えて、音像位置を変化させること
を特徴としている。
【0009】また、この発明に係わる覚醒維持装置にお
いて、前記音刺激に含まれる音色毎に音像位置が異なる
ように前記複数のスピーカを駆動すると共に、前記音色
毎に所定あるいはランダムな間隔で音像位置を所定のあ
るいはランダムな位置に切り替えることを特徴としてい
る。
【0010】また、この発明に係わる覚醒維持装置にお
いて、前記覚醒維持装置は車載用であり、順次切り替わ
るスピーカから発せられる音の運転席での音圧が所定範
囲になるように音圧を調整する音圧調整手段と、該音圧
調整手段をバイパスするバイパス手段とを備え、前記覚
醒維持装置を作動させないときには、前記音圧調整手段
をバイパスさせることを特徴としている。
【0011】また、この発明に係わる覚醒維持装置にお
いて、前記複数のスピーカをランダムに切り替える及び
/又は前記複数のスピーカの音量をランダムに切り替え
るための乱数発生手段を備えることを特徴としている。
【0012】また、この発明に係わる覚醒維持装置にお
いて、前記覚醒維持装置は車載用であると共に、前記複
数のスピーカは、通常のオーディオ用スピーカと、運転
席に指向する指向性の高いピロースピーカとからなり、
必要に応じて前記オーディオ用スピーカとピロースピー
カとを切り替えることを特徴としている。
【0013】また、この発明に係わる覚醒維持装置にお
いて、前記覚醒維持装置は車載用であり、運転継続時間
が所定時間以上となったとき、単調運転と判断されたと
き、覚醒低下と判断されたとき、会話が所定時間以上途
切れたときのいずれかの条件を満足したときに、自動的
に作動されることを特徴としている。
【0014】
【作用】以上のようにこの発明に係わる覚醒維持装置は
構成されているので、音像の位置を所定のあるいはラン
ダムな時間間隔で移動させることにより、人間の周囲の
音環境を多彩に変化させることができ、高い覚醒維持効
果を得ることができる。また、車載用の場合運転席での
音圧が所定の範囲内になるように、各スピーカの音量を
調整することにより、音像位置が変化することにより音
圧が低下し、覚醒維持効果が低下してしまうことを防止
することができる。
【0015】また、通常のオーディオ用スピーカとは別
に、運転者に指向するピロースピーカを備えることによ
り、実音場の大きさを変化させることができ、これによ
り音場変化の臨場感を向上させて、覚醒維持効果を高め
ることができる。
【0016】また、運転継続時間が所定時間以上となっ
たとき、覚醒低下と判断されたとき、単調運転継続と判
断されたとき、会話が所定時間以上途切れたと判断され
たときの少なくとも1つの条件を満足したときに、覚醒
維持装置を自動的に作動させることにより、運転者が自
分からスイッチ等を操作しなくても、適切なタイミング
で覚醒維持装置を作動させることができる。
【0017】
【実施例】以下本発明の好適な実施例について説明する
のであるが、その前に本発明の概略的な内容について説
明しておく。
【0018】本発明の各実施例の趣旨は、スピーカを切
り替えて音像の変化を実現する場合、車載されているス
ピーカの中から複数のスピーカを選択して同時にモノラ
ル再生することにより、音像位置の数を増やし、慣れ効
果を少なくして覚醒維持効果を従来より長時間持続でき
るようにすることである。例えば、一般的なメディア
(CD、テープ、ラジオ等)の他に、シンセサイザを搭
載し、コンピュータミュージックを演奏できるようにし
た上で、各音色(模擬楽器)によって、音像位置が異な
るように演奏を行い、一定あるいはランダム間隔で、音
像位置を各音色ごとにランダムに変化させることによ
り、音環境の種類数を増やし、慣れ効果を減少させて覚
醒維持効果を従来より長時間維持できるようにする。
【0019】また、スピーカと運転者の距離による音圧
差をなくすため、あらかじめどのスピーカでも受聴音圧
が一定になるようにボリウムの大きさを計測し、スピー
カを切り替える際に受聴音圧が一定になるようにボリウ
ムを自動的に制御する。
【0020】さらに、音場を変化させる手法として、D
SP等の仮想音場制御ではなく、ドアマウントあるいは
リアトレイマウント等、従来車載されているスピーカに
加え、耳元に実音場が生成できるピロースピーカを搭載
し、従来のスピーカとピロースピーカとを切り替えるこ
とで、実音場の大きさを変化させる。これにより、音場
変化の臨場感向上を実現し、覚醒維持効果を改善する。
【0021】以下、本発明の各実施例について添付図面
を参照して詳細に説明する。 (第1の実施例)この第1の実施例は、複数チャンネル
のスピーカシステムにおいて2個以上のスピーカをモノ
ラル再生し音像の数を増やす様にしたものである。
【0022】覚醒維持装置において、時間的に車室内の
音像を変化させ、音環境を常に変化させることにより、
運転者の覚醒低下を軽減させる。
【0023】この第1の実施例の覚醒維持装置10は、
図1に示すように、通常の音響装置であるカーオーディ
オ・システム(CDプレーヤ等)12と、車室内に設定
された4つのスピーカ14a,14b,14c,14d
と、音源から出力された信号を増幅するアンプ16と、
音信号をスピーカに出力する途中に設けられ、信号を通
過させるかどうかの4つのゲートあるいはボリューム1
8a,18b,18c,18dと、覚醒低下軽減効果があ
る断続的な音響を呈示できるような通常の音響装置(カ
ーオーディオ12)を制御し、同時に、4つのスピーカ
14a〜14dから選択的に音を出力できるようにゲー
トあるいはボリューム18a〜18dを制御するコント
ローラ20とから構成される。
【0024】上記のように構成される覚醒維持装置10
は以下のように動作する。
【0025】断続的に音を呈示するとともに、スピーカ
14a〜14dのうちランダムに選択された幾つかのス
ピーカから音を呈示することで、運転者に対する音像を
変化させ、図2に示すタイムチャートのように常に音環
境を変化させる。
【0026】また、図3に本実施例の動作フローチャー
トを示す。運転者等がオーディオ装置12を作動する
と、コントローラ20が初期化され(ステップS2,
4)、覚醒維持装置10の動作要求を待つ(ステップS
6)。覚醒維持装置10の動作要求は、例えば、運転者
自らがスイッチにより動作要求しても良い。動作要求が
ない場合は、通常のオーディオを聞くことができる(ス
テップS8)。音像の変化のさせ方は、例えば、コント
ローラ20で乱数を発生させ、ある閾値より大きい値で
あればゲート18aを開き、フロントスピーカ14aよ
り出力を可能とし、他のスピーカの出力も、順次に乱数
を発生させ、ゲートを開くかどうか決定する(ステップ
S10〜ステップS22)。また、ゲートの開き方は、
ON/OFFではなく、ボリュームの様にアナログ的に
音量を調整するようにしても良い。 (第2の実施例)この第2の実施例は、音像変化方式に
おいて、シンセサイザを用いて楽器の音像定位を周期的
に変化させる様にしたものである。
【0027】ドライバに呈示する音特性を経時的に変化
させる自動車の覚醒維持装置において、音楽等を収録し
た市販されているカセットテープやコンパクトディスク
を用いると、各楽器の音像定位位置を変化させることに
よって音特性を変化させることができない。そこで、磁
気ディスクに記録された音楽データを再生し、そこで演
奏されている各楽器の前後・左右等の音量分配をMID
Iで制御することによって楽器の音像定位位置を変化さ
せて覚醒低下軽減効果を得る。
【0028】実施例については、左右2個のスピーカを
使用して楽器の左右音像定位位置(PAN)を変える場
合について説明する。
【0029】第2の実施例の覚醒維持装置22は、図4
に示すようにシーケンサ24、音源26、PANコント
ローラ28、アンプ30、スピーカ32a,32bとか
ら構成される。シーケンサ24は、磁気ディスク34に
収められた音楽データに基づいて、音源から楽器の音色
等に関するデータをMIDIを介して受けながら音楽を
演奏し、この音楽信号はアンプ30で増幅された後スピ
ーカ32a,32bから運転者に呈示される。PANコ
ントローラ28は、磁気ディスク36に収められた音特
性テーブルに基づいて、シーケンサ24内のPAN制御
回路24aにPANを変える楽器やその左右音量分配等
に関するデータをMIDIを介して送出する。
【0030】上記のように構成される覚醒維持装置は、
図6、図7に示したフローチャートにしたがって以下の
ように動作する。
【0031】シーケンサ24で演奏される音楽はアンプ
30で増幅され、スピーカ32a,32bから呈示され
る(ステップS30)。シーケンサ24でPANを変化
させるためのデータの送出は、PANコントローラ28
で行なわれる。最初、PANを変える楽器やその左右音
量分配等を記述した図5のようなテーブルの行番号n
は、PANコントローラ28内で1に設定されている
(ステップS32)。したがって、PANコントローラ
28内ではテーブル1が選択され、テーブル1のPAN
データがシーケンサ24に送出される(ステップS3
4,36)。そのデータを受けたシーケンサ24は、P
ANデータに基づいて各楽器の左右音量分配を制御する
(ステップS38)。そして、PANコントローラ28
内の時間計測部で30秒が経過すると(ステップS40
a〜ステップS40d)、nに1を加算した値が新しい
テーブル番号nの値となり(ステップS42)、新しい
テーブル番号が選択される。本実施例ではPANテーブ
ル数がN個の場合を扱っているため、「n=n+1」の
計算後、nがNを越える場合(ステップS44YES)
にはnは1にリセットされる(ステップS32)。これ
らの動作を繰り返すことにより、音楽で演奏されている
各楽器の音像定位位置が周期的に変化する。 (第3の実施例)この第3の実施例は、音像変換方式に
おいて、音呈示を行なうスピーカを切り替える際に受聴
音圧が一定になるように各スピーカの音量を自動調節す
る様にしたものである。
【0032】運転者に呈示する音特性を経時的に変化さ
せる自動車の覚醒維持装置において、音像を変化させて
音特性を変える場合、複数スピーカを切り替えて音呈示
を行なうと各スピーカと受聴者との距離がそれぞれ異な
ることから受聴音圧が極端に変化する。この場合、例え
ば最も受聴者に近いスピーカに合わせて音圧を適正レベ
ルに調節すると、受聴者から遠い位置にあるスピーカか
ら呈示される音の受聴音圧が小さくなり、音が聴こえに
くくなって覚醒低下軽減効果が減少する。そこで、音呈
示用スピーカの切り替えによって受聴音圧が変化しない
ように、音呈示スピーカを切り替える際に受聴音圧が常
に一定になるよう音量を自動調節し、覚醒低下軽減効果
が減少することを防止する。
【0033】実施例については、4個のスピーカを順番
に切り換えて、1個のスピーカを音呈示用に使用する場
合について説明する。
【0034】第3の実施例の覚醒維持装置40は、図8
に示すように音再生装置42、アンプ44、SW(スイ
ッチSW1〜SW4)、SP(スピーカ)1〜SP4、
SW制御装置46、音量制御装置48とから構成され
る。SWは、SP1〜SP4の中の1つをアンプ44と
電気的に接続する。SW制御装置46は、音呈示スピー
カを切り換えるための時間計測を行いSWの切り換えを
制御すると共に、現在選択されているスピーカの番号を
音量制御装置48に送出する。音量制御装置48は、S
W制御装置46から送出されるスピーカの選択番号に基
づいて、選択されているスピーカの音量を最適値に制御
する。
【0035】上記のように構成される覚醒維持装置は、
図9、図10に示すフローチャートにしたがって以下の
ように動作する。
【0036】音再生装置42によって再生された音はア
ンプ44によって増幅され、SW1〜SW4によって電
気的に接続されているスピーカ(SP1〜SP4のいず
れか)から呈示される。スピーカの切り換え制御は、S
W制御装置46によって行なわれる。最初、SW制御装
置46内でスピーカ番号nは1に設定されており(ステ
ップS50)、SWはSW1に接続されてSP1が選択
される(ステップS52)。同時に、SW制御装置46
は、音量制御装置48にnを送出する(ステップS5
4)。音量制御装置48は、SP1〜SP4より呈示さ
れる音の受聴音圧を常に一定にするための各スピーカ毎
の最適音量テーブルを持っており、SW制御装置46か
ら送出されてきたnに応じてアンプ44の音量を最適値
に制御する(ステップS56)。そして、時間計測部で
30秒が経過すると音呈示スピーカを切り換えるための
n加算信号が送出され(ステップS58a〜ステップS
58d)、nに1を加算した値が新しいスピーカ番号n
の値となる(ステップS60)。ここでは、現在SW1
が選択されているので次はSW2が選択されて、SP2
とアンプ44が接続される。本実施例ではスピーカ4個
の場合を扱っているため、「n=n+1」の計算後nが
4を越えない場合(ステップS62NO)は新しいnに
相当するSWが選択されるが、nが4を越える場合(ス
テップS62YES)にはnは1にリセットされる(ス
テップS50)。これらの動作を繰り返すことにより、
音呈示スピーカが経時的に変化して音像が変わっても、
常に一定の受聴音圧の音がドライバに呈示される。 (第4の実施例)この第4の実施例は、音場変化幅を拡
大するようにしたものである。
【0037】音場変化方式を実現するために、DSP等
による信号処理を用いた、遅延時間/リバーブ/音量バ
ランスの制御等により音場を切り換える方式がある。と
ころがこのような電子的な信号処理により音場をコント
ロールしようとすると、車室内の複雑な音響特性の影響
を受け音場の変化幅が小さくなってしまい、覚醒維持効
果が低い。
【0038】そこでこの第4の実施例では、前記のよう
な電子的な信号処理による仮想的音場変化に加え、実際
に音を出力する位置を、フロントスピーカとリアスピ
ーカによる音場生成と、ピロースピーカによる音場生
成という実音場変化を併用することにより音場変化幅を
拡大し、覚醒維持効果の向上を図る。
【0039】この第4の実施例の覚醒維持装置50は、
図11に示すように、オーディオソース52と、音場制
御装置54と、音場切り替え指示装置56と、フロント
スピーカ58a,58bと、リアスピーカ60a,60b
と、ピロースピーカ62a,62bとから構成されてい
る。
【0040】上記のように構成される覚醒維持装置は以
下のように動作する。
【0041】音場切り替え指示装置56からの信号によ
り、音場制御装置54の中の仮想音場生成部と実音場制
御部がコントロールされる。
【0042】オーディオソース52からの音響信号(音
楽等)は、この音場制御装置54に入力され、仮想音場
生成部にて、音量、リバーブ、遅延時間、等の信号処理
が行なわれる。次に、実音場制御装置に入力され、フ
ロントスピーカ58a,58bとリアスピーカ60a,6
0b、または、ピロースピーカ62a,62bに振り
分けられて出力される。 (第5の実施例)この第5の実施例は、覚醒維持装置を
自動的に起動するときに起動のタイミングを検出する方
法に関するものである。
【0043】起動のタイミングを検出する方法には何種
類かの方法があるので、以下夫々の方法について順番に
説明する。 (1)シートに着座してから、あるいはカーオーディオ
の通常再生が開始されてから、ある時間経過後に自動的
に動作開始、エンジン停止で動作終了する場合。
【0044】覚醒維持装置を起動させるとき、ドライバ
ーがスイッチを入れる方式では、眠くなってしまってか
ら起動することになり、効果が低下してしまう。そこ
で、運転開始時から一定時間後、あるいはカーオーディ
オ使用開始から一定時間後に自動的に起動し、エンジン
を停止するときに動作を終了する。
【0045】この第5の実施例の覚醒維持装置71は、
図12に示すようにシートにかかる荷重、エンジンの始
動、車速から、走行開始を検出する走行開始検出部72
と、走行開始検出部72で検出された信号から、走行開
始を判定し運転開始からの経過時間を計測し、経過時間
から刺激呈示部に信号を送るとともに、エンジン停止と
共に刺激を停止する運転時間計測部74と、カーオーデ
ィオを使用開始してからの時間を計測する使用時間計測
部78と、運転時間計測部74からの信号によって、自
動的に刺激を呈示する刺激呈示部76と、刺激呈示部7
6からの信号にしたがって音を発するスピーカ850と
から構成されている。
【0046】覚醒維持装置71の動作について、全体の
フローチャートを図13、走行開始検出部42のフロー
チャートを図14、全体のタイムチャートを図15に示
す。 (2)単調運転と判断されたら動作開始−運転操作と車
両挙動により判断する場合。
【0047】覚醒維持装置を起動させるとき、ドライバ
ーがスイッチを入れる方式では、眠くなってしまってか
ら起動することになり、効果が低下してしまう。そこ
で、単調運転と判断されたら自動的に起動する。
【0048】覚醒維持装置82は、図16に示すよう
に、ハンドル操作、アクセル開度、シフト操作、ウィン
カー操作などのドライバーの運転操作を検出する運転操
作検出部84と、車速、センターラインとの横偏差、加
減速加速度等の車両挙動を検出する車両挙動検出部86
と、運転操作検出部84、車両挙動検出部86によって
検出された、運転操作信号、車両挙動信号を基にして、
ドライバーが単調運転をしているかどうかを判断し、刺
激呈示開始トリガを出力する単調運転判断部88と、単
調運転判断部88からの刺激呈示開始トリガの入力に応
じて居眠り防止のオーディオ信号を出力する刺激呈示部
90と、刺激呈示部90からの信号にしたがって音刺激
を発するスピーカ92とから構成されている。
【0049】覚醒維持装置82の動作について、全体の
フローチャートを図17、全体のタイムチャートを図1
8に示す。 (3)会話を検知し、会話がなくなれば自動的に動作を
開始し、会話があれば動作を停止する場合 断続的に音を提示する自動車の覚醒維持装置において、
同乗者があり、同乗者との会話をしていれば、運転者
は、高覚醒状態にあると判断できる。したがって、同乗
者との会話がとぎれてた場合は、自動的に動作を開始さ
せ、再び会話が始まれば、動作を停止させる。
【0050】覚醒維持装置100は、図19に示すよう
に、カーオーディオ102と、音響を断続的に呈示する
ようにカーオーディオ102を制御するコントローラ1
04と、車室内の音を拾うマイク106と、同乗者があ
るかどうかを判断するためにシート座席に設置した圧力
センサ108と、車室内で会話が有るかどうかを判断す
る判断回路(コントローラ104内に内蔵されている)
とからなっている。
【0051】図20に、覚醒維持装置100の動作フロ
ーチャートを示す。
【0052】運転者等がオーディオ装置を作動すると
(ステップS72,74)、コントローラ104が、初
期化され、装置の動作要求を待つ。動作要求は、例え
ば、運転者自らがスイッチにより動作要求しても良い。
動作要求がない場合(ステップS76NO)は、通常の
オーディオを聞くことができる(ステップS78)。装
置の動作要求がある場合(ステップS76YES)は、
乗員の座席に設定して有る圧力センサ108により、同
乗者が有ることを判断し、同乗者がいれば(ステップS
80YES)以下の動作を行なう。
【0053】車室内に設定されたマイク106により車
室内の音を入力する(ステップS86)。同乗者との会
話をしているかを判定するために、マイク106から入
力された音からカーオーディオで出力されている音をキ
ャンセルし(ステップS88)、さらにその結果に音声
帯域のフィルターをかけ(ステップS90)、そのパワ
ーが所定の基準値よりも大きければ会話が有ると判断し
(ステップS92≧)、動作を中断する(ステップS9
4〜ステップS98)。そして、会話がなくなった(ス
テップS92<)時刻から所定時間後に装置の動作を開
始し(ステップS100〜ステップS104)、会話を
再び検出したら、動作を中断する。
【0054】以上説明したように、上記の実施例によれ
ば、音環境を多彩に変化させることができ、人間の覚醒
状態を維持させることができる。
【0055】なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範
囲で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能
である。
【0056】例えば、上記実施例では、車両に搭載する
覚醒維持装置について説明したが、本発明は、車載用以
外の、例えば監視作業などの単調な作業に対する覚醒維
持装置としても使用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明の覚醒維持装
置によれば、音像の位置を所定のあるいはランダムな時
間間隔で移動させることにより、人間の周囲の音環境を
多彩に変化させることができ、高い覚醒維持効果を得る
ことができる。
【0058】また、車載用の場合運転席での音圧が所定
の範囲内になるように、各スピーカの音量を調整するこ
とにより、音像位置が変化することにより音圧が低下
し、覚醒維持効果が低下してしまうことを防止すること
ができる。
【0059】また、通常のオーディオ用スピーカとは別
に、運転者に指向するピロースピーカを備えることによ
り、実音場の大きさを変化させることができ、これによ
り音場変化の臨場感を向上させて、覚醒維持効果を高め
ることができる。
【0060】また、運転継続時間が所定時間以上となっ
たとき、覚醒低下と判断されたとき、単調運転継続と判
断されたとき、会話が所定時間以上途切れたと判断され
たときの少なくとも1つの条件を満足したときに、覚醒
維持装置を自動的に作動させることにより、運転者が自
分からスイッチ等を操作しなくても、適切なタイミング
で覚醒維持装置を作動させることができる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の覚醒維持装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】第1の実施例の覚醒維持装置の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図3】第1の実施例の覚醒維持装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図4】第2の実施例の覚醒維持装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】PAN変化を記述したテーブルの例を示した図
である。
【図6】第2の実施例の覚醒維持装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図7】第2の実施例の覚醒維持装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】第3の実施例の覚醒維持装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図9】第3の実施例の覚醒維持装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図10】第3の実施例の覚醒維持装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図11】第4の実施例の覚醒維持装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図12】第5の実施例の覚醒維持装置の第1の例の構
成を示すブロック図である。
【図13】第5の実施例の覚醒維持装置の第1の例の全
体動作を示すフローチャートである。
【図14】第5の実施例の覚醒維持装置の第1の例の走
行開始検出部と運転時間計測部の動作を示すフローチャ
ートである。
【図15】第5の実施例の覚醒維持装置の第1の例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図16】第5の実施例の覚醒維持装置の第2の例の構
成を示すブロック図である。
【図17】第5の実施例の覚醒維持装置の第2の例の全
体動作を示すフローチャートである。
【図18】第5の実施例の覚醒維持装置の第2の例の動
作を示すタイミングチャートである。
【図19】第5の実施例の覚醒維持装置の第3の例の構
成を示すブロック図である。
【図20】第5の実施例の覚醒維持装置の第3の例の動
作を示すフローチャートである
【符号の説明】
10,22,40,50,71,82,100 覚醒維持装置 12 カーオーディオ 14,32 スピーカ 16,30,44 アンプ 18 ゲート 20 コントローラ 24 シーケンサ 26 音源 28 PANコントローラ 34,36 磁気ディスク 42 音再生装置 46 SW制御装置 48 音量制御装置 52 オーディオソース 54 音場制御装置 56 音場切り替え指示装置 58 フロントスピーカ 60 リアスピーカ 62 ピロースピーカ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04S 7/00 F (72)発明者 石橋 基範 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 市川 敬子 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 山▲崎▼ 好幸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音刺激により人間の覚醒状態を維持する
    ための覚醒維持装置であって、 複数のスピーカのうち、2個以上の任意個数のスピーカ
    を同時に作動させる状態を所定のあるいはランダムな間
    隔で切り替えて、音像位置を変化させることを特徴とす
    る覚醒維持装置。
  2. 【請求項2】 前記音刺激に含まれる音色毎に音像位置
    が異なるように前記複数のスピーカを駆動すると共に、
    前記音色毎に所定あるいはランダムな間隔で音像位置を
    所定のあるいはランダムな位置に切り替えることを特徴
    とする請求項1に記載の覚醒維持装置。
  3. 【請求項3】 前記覚醒維持装置は車載用であり、順次
    切り替わるスピーカから発せられる音の運転席での音圧
    が所定範囲になるように音圧を調整する音圧調整手段
    と、該音圧調整手段をバイパスするバイパス手段とを備
    え、前記覚醒維持装置を作動させないときには、前記音
    圧調整手段をバイパスさせることを特徴とする請求項1
    に記載の覚醒維持装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のスピーカをランダムに切り替
    える及び/又は前記複数のスピーカの音量をランダムに
    切り替えるための乱数発生手段を備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の覚醒維持装置。
  5. 【請求項5】 前記覚醒維持装置は車載用であると共
    に、前記複数のスピーカは、通常のオーディオ用スピー
    カと、運転席に指向する指向性の高いピロースピーカと
    からなり、必要に応じて前記オーディオ用スピーカとピ
    ロースピーカとを切り替えることを特徴とする請求項1
    に記載の覚醒維持装置。
  6. 【請求項6】 前記覚醒維持装置は車載用であり、運転
    継続時間が所定時間以上となったとき、単調運転と判断
    されたとき、覚醒低下と判断されたとき、会話が所定時
    間以上途切れたときのいずれかの条件を満足したとき
    に、自動的に作動されることを特徴とする請求項1に記
    載の覚醒維持装置。
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