JPH08195834A - 情報料課金システム並びに情報提供端末及び情報センタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 料金徴収に面倒がないだけでなく、さらに、
情報の利用状況に応じて料金を変えることができる情報
提供端末を提供すること。 【構成】 本情報提供端末は、配信実績記憶装置３２に
記憶された前月度の配信曲数Ｃ１に基づいて割引率を求
め、今回配信を受ける曲の合計金額に割引率を乗じて請
求金額Ｔ２を求める。この請求金額Ｔ２は課金通信網５
により課金処理される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、情報を蓄積している情
報センタから配信される情報を利用者に提供し得るよう
に構成された情報提供端末の設置者から、前記配信され
る情報の料金を徴収するための情報料課金システムと、
当該システムを構成するのに適した情報提供端末及び情
報センタに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年普及している通信カラオケシステム
は、店舗等に設置された通信カラオケ端末に予め多数の
曲データを記憶しておき、新曲は電話回線を通じてホス
トコンピュータから配信する様に構成されている。

【０００３】ところで、この新曲の配信に伴う料金は、
データ配信業者が端末設置業者の店舗等に直接出向いた
り、銀行口座に振り込んでもらうなどの方法によって、
データ配信業者が、それぞれの端末設置業者から徴収し
ているが、この様に個々の端末設置業者を管理して、曲
データ配信に対する料金徴収を行うことは、データ配信
業者側にとって大きな負担となっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、出願人は、近
年実用化されているビデオテックス通信システムやダイ
ヤルキューツーシステムの様な課金回線網を利用した自
動課金システムの構築を検討することにした。このビデ
オテックス通信システムとしては、わが国ではキャプテ
ンシステムがよく知られている。このビデオテックス通
信システムは、ビデオテックス通信網を介して利用者端
末を情報センタに接続し、利用者端末からの要求に応じ
て、情報センタから文字図形情報などを提供する会話型
画像情報通信として実用化されている。そして、情報セ
ンタから提供した情報の料金を回収するため、上記のビ
デオテックス通信網は課金機能を備えており、情報単位
で料金徴収が可能となっている。また、ダイヤルキュー
ツーシステムは、利用者端末と情報センタとを公衆回線
を介して接続し、情報センタ毎に設定された単位時間当
りの情報料を公衆回線使用料に上乗せして従量計算によ
り料金徴収を行うものである。こうした課金通信網を利
用すれば、曲データの配信と同時に自動的に課金を行う
ことができ、通信カラオケシステムにおけるデータ配信
業者側の管理負担を大幅に軽減することが可能になるも
のと予測される。

【０００５】ところで、データ配信業者としては、例え
ば一ヶ月当りの配信曲数が多い端末であれば、本来は一
曲当りの単価を引き下げた価格設定が可能である。ま
た、端末設置業者としては、配信を受けた曲数が多いほ
ど一曲当りの単価が下がるのであれば、より多くの曲デ
ータの配信を受けやすくなり、カラオケ利用客に提供可
能な曲目をより充実させることができる。更に、カラオ
ケ利用客としては、カラオケ端末の備える曲目が充実し
ているほど望ましく、カラオケ端末を利用する機会も多
くなる。この結果、システム全体の利用が高まり、デー
タ配信業者、端末設置業者はもちろん、端末の利用客に
も大いに望ましいシステムになる。

【０００６】しかしながら、上述の様な自動課金システ
ムを採用した場合、曲データを配信するたびに、そのデ
ータについてはその都度課金を済ませることになる。そ
のため、例えば一ヶ月間に配信を受けた曲数が結果とし
て多くなったとしても、課金した後で一曲当りの単価を
引き下げるといった操作をすることは困難であった。

【０００７】この様な自動課金システムにおける問題
は、通信カラオケシステムだけに限る訳ではなく、例え
ば通信回線を介して配信されるゲームソフトにより利用
者がゲームをすることのできるゲーム端末等、将来のマ
ルチメディア社会における各種の有料情報提供システム
に共通するものである。

【０００８】そこで、本発明は、料金徴収に面倒がない
だけでなく、さらに、情報の利用状況に応じて料金を変
えることができ、端末において利用可能な情報をより充
実させ得る情報料課金システムを提供することを目的と
し、更に当該システムを構築するのに適した情報提供端
末及び情報センタを提供することをも目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段、作用、および効果】上述
の目的を達成するためになされた本発明は、請求項１記
載の通り、情報を蓄積している情報センタと、該情報セ
ンタから情報通信網を介して配信された情報に基づいて
利用者に情報提供サービスを実行し得るようにされてい
る情報提供端末と、該情報提供端末と課金通信網を介し
て接続し、前記情報の対価に相当する課金情報を含む情
報を当該情報提供端末に対して送信することにより端末
に対する課金を実行する課金センタとを備える情報料課
金システムであって、前記情報提供端末への情報の配信
実績を、所定期間にわたって累積する配信実績累積手段
と、該配信実績累積手段にて累積された配信実績に応じ
て、課金条件を変更する課金条件変更手段とを備え、前
記課金センタは、当該情報提供端末に新たに配信される
情報についての課金情報を、前記課金条件変更手段にて
変更された課金条件に従って決定することを特徴とす
る。

【００１０】本発明の情報料課金システムによれば、情
報提供端末に対して情報センタが情報を配信するときに
は、情報提供端末と課金センタとを接続する。ここで、
現行のキャプテンシステムやダイヤルキューツーなどの
課金通信網では発呼側（電話をかけた側）に課金するこ
ととなっているので、情報提供端末側から課金センタを
コールして接続することになる。しかし、既に公衆電話
回線においても実用化されているように、コレクトコー
ル方式で着呼側（電話を受けた側）に課金するように課
金通信網の構成を変更することは可能である。よって、
ここでの接続は、情報提供端末側に課金される限りは、
端末側が発呼するものであっても課金センタ側が発呼す
るものであっても構わない。

【００１１】こうして情報提供端末と課金センタとが接
続されると、課金センタは、配信される情報の対価に相
当する課金情報を含む情報を当該情報提供端末に対して
送信する。これによって、課金通信網を介する情報提供
端末への課金が実行されるのである。

【００１２】また、情報提供端末が要求した情報は、情
報センタから情報通信網を介して送信される。この情報
は、そのまま情報提供端末が利用者に提供可能な実情報
である場合もあるが、情報提供端末が保有する情報を利
用可能にする単なる暗号解読キーのようなものである場
合も考えられ、いずれにしても、この情報の送信の結
果、情報提供端末における情報提供が可能になる。

【００１３】こうした情報の配信及び課金の実行におい
て、特に、本発明の情報料課金システムでは、情報提供
端末への情報の配信実績を所定期間にわたって累積し、
累積された配信実績に応じて課金条件を変更し、この変
更された課金条件に従って、情報提供端末に新たに配信
される情報についての課金情報を決定する。ここでいう
配信実績としては、情報提供端末における情報の利用度
を判別可能なデータであれば何でもよい。具体例を挙げ
れば、各端末が配信を受けた情報のデータ量、データ
数、配信回数、配信時間等が考えられ、また、各端末が
配信を受けた情報によって決定する利用金額、端末利用
時間等も広く配信実績として考えられる。こうした配信
実績によって課金条件を変更することにより、例えば、
一ヶ月間で配信した情報の数が多い場合には、より安い
料金を設定した課金条件に変更するといったことが可能
である。逆に、一ヶ月間で配信した情報の数が少ない場
合には、採算のとれる割高な課金条件に変更するといっ
たことが可能である。

【００１４】この課金条件の変更の仕方については、種
々考え得るが、例えば、請求項２記載の通り、前記課金
条件変更手段は、配信される情報の正規の対価に対する
割引率を、配信実績に対応させて複数記憶する割引率記
憶手段と、該割引率記憶手段にて記憶された複数の割引
率の中から、前記配信実績累積手段にて累積された配信
実績に応じた割引率を選択する割引率選択手段と、該割
引率選択手段にて選択された割引率に従って、当該情報
提供端末に新たに配信される情報の正規の対価を補正し
て、当該情報の対価を算出する対価補正手段とを備えて
いるとよい。

【００１５】この様なシステムによれば、後述する実施
例の如く、配信実績がランク分けされ、各ランクに対応
させて正規の対価に対する割引率が規定され、この割引
率が記憶されている。そして、配信実績に応じて割引率
が選択されると共に、別途規定されている正規の対価を
補正して、今後適用すべき新たな課金条件とする。この
様に構成した場合、基準となる課金条件と、配信実績に
応じた割引率とを記憶しておくだけでよいので、記憶す
べき情報の量が少なくて済むというメリットがある。

【００１６】なお、請求項２記載の構成以外には、例え
ば、ランク分けされた配信実績に対応する数だけ、それ
ぞれ課金条件を予め規定しておき、その中から配信実績
に応じた課金条件を選択できるようにするやり方も考え
られる。具体的には、下記表１に示すように、一ヶ月間
に配信した情報数の合計が１〜２０の場合、２１〜４０
の場合、４１〜６０の場合、・・・といった具合いに配
信実績のランク分けをし、更に各ランクに対応させて個
々の情報の対価をそれぞれ規定しておき、補正演算をす
ることなく割引価格を直接算出できるようにしておいて
もよい。

【００１７】

【表１】

【００１８】但し、この例の場合、記憶すべきデータ量
が相当多くなるため、システムの記憶容量を相当に大き
くする必要がある。また、データ量が多くなることに伴
って、料金の改定などに伴うメンテナンス作業の負担が
大きくなったり、データの参照方法によっては、データ
のサーチに必要な処理時間が増大するといった恐れもあ
る。この点、補正により対価を決定する構成とした場合
は、上記構成よりも記憶すべきデータ量は少なくするこ
とができ、その分、必要な記憶容量の低減、メンテナン
ス作業の軽減、処理速度の向上といったメリットが期待
できるのである。

【００１９】ところで、本発明の情報料課金システムに
おいて、情報センタと課金センタは概念として別物の如
く表現されているが、別々の独立したセンタとして存在
してもよいし、一つのセンタの中に両機能を持たせて構
成してもよい。例えば、両機能を有するセンタであれ
ば、通常のビデオテックスシステムと同様に、配信すべ
き実情報に課金情報を含ませればよい。

【００２０】また一方、請求項３記載の通り、前記情報
センタと前記課金センタとが、それぞれ別々に設置され
ると共に、前記課金条件変更手段にて変更された課金条
件を、前記課金センタに対して指示する課金条件指示手
段を備えた構成であれば、例えば、新たに情報センタを
増設したい場合等に、情報センタ側には課金処理機能が
要求されず、既存の課金センタによる課金処理機能を利
用してでも、容易に情報料課金システムを構築できる。
そして、この様に情報センタと課金センタとを別々にし
た場合、課金センタから情報提供端末に送信される情報
は、課金情報のみが付与された単なるダミーのデータで
あれば十分である。

【００２１】更にまた、請求項４記載の通り、前記情報
通信網は課金通信網とは異なる通信網であり、前記課金
センタから情報提供端末へ送信される情報は課金情報を
含むダミーのデータである情報料課金システムであって
も、次に述べるようなメリットがある。

【００２２】情報提供端末へ送信される実情報は、例え
ばカラオケ演奏用の新曲データであるとか、ゲームソフ
トであるように、情報量のかなり大きなものである場合
が想定され、配信時には信頼性に加えて迅速性も要求さ
れる。一方、課金情報については、情報量が大きいケー
スは少ないと思われ、通信速度が多少低くても問題には
ならないと考えられる。この様に実情報と課金情報とで
は要求される条件が異なるので、それぞれを配信するの
に適した通信網を利用することで、課金通信網を利用し
て実情報を配信するよりも迅速であったり、データの信
頼性が高かったりするという点で、情報提供端末が受け
取るべき情報の種類に応じた最適なシステム構成が可能
となるのである。そして、この様に情報通信網と課金通
信網とを異なるものとした場合についても、課金センタ
から情報提供端末に送信される情報は、課金情報のみが
付与された単なるダミーのデータで十分である。なお、
情報通信網と課金通信網とを異なるものとするのは、情
報センタと課金センタとを別々に設置することと等価で
はない。例えば、一つのセンタの中に情報センタおよび
課金センタとしての機能を持たせて構成した場合であっ
ても、実情報と課金情報とのそれぞれに適した別の通信
網を利用できるからである。

【００２３】加えて、情報センタが情報提供端末に対し
て配信する情報自体は、必ずしも情報提供端末において
直接的に利用者に提供するための情報でなくてもよい。
より具体的には、例えば、情報提供端末側に予めスクラ
ンブルをかけた情報を蓄積しておき、情報センタからは
暗号解読キーとしての情報を送信し、情報提供端末で
は、暗号解読キーを受信することによって情報を提供可
能な形に解読あるいは変換などして利用者に提供する様
に構成することができる。この場合、課金通信網からは
ダミーのデータを、情報通信網からは暗号解読キーを送
信するようにしてもよいし、課金通信網が情報通信網を
兼ねるならば暗号解読キーに課金情報を与えてもよい。

【００２４】さて、以上説明した本発明の情報料提供シ
ステムにおいて、必要な情報の伝達が行われる限り、配
信実績累積手段および課金条件変更手段は、情報センタ
側、課金センタ側、情報提供端末側の内のいずれにあっ
てもよい。それ故、本発明の情報料提供システムを構築
するのに適した情報提供端末としては、例えば請求項５
記載の通り、情報通信網を介して情報センタと接続する
情報通信網接続手段と、前記情報センタから配信を受け
た情報を記憶しておく情報記憶手段と、課金通信網を介
して課金センタと接続する課金通信網接続手段と、を備
えた情報提供端末であって、前記情報センタからの情報
の配信実績を、所定期間にわたって累積する配信実績累
積手段を備えたことを特徴とする情報提供端末を採用す
ることができる。

【００２５】この場合、情報提供端末側において蓄積さ
れた配信実績に基づいて、情報センタ又は課金センタ側
で、当該情報提供端末に対する課金条件を変更してもら
うことになる。また、この情報提供端末において、請求
項６記載の通り、前記配信実績累積手段にて累積された
配信実績に応じて、新たに配信される情報についての課
金条件を変更する課金条件変更手段を備えたものでもよ
い。

【００２６】この場合、情報提供端末側において蓄積さ
れた配信実績に応じて、情報提供端末側において課金条
件を変更し、この課金条件が情報センタ又は課金センタ
側で採用されることになる。更に、この情報提供端末に
おいて、請求項７記載の通り、前記課金条件変更手段で
変更された課金条件を、前記情報センタ又は前記課金セ
ンタに伝達する課金条件伝達手段を備えたものであって
もよい。

【００２７】この場合、情報提供端末側において変更さ
れた課金条件が、情報センタ又は課金センタからの要求
に応じて、あるいは、情報提供端末側から自発的に、情
報センタ又は課金センタへ伝達されることにより、当該
情報提供端末に対する課金条件を変更してもらうことに
なる。なお、課金条件が情報センタへ伝達される場合
は、最終的には、課金センタからの要求に応じて、ある
いは、情報センタから自発的に、課金条件が課金センタ
へ伝達されることにより、情報提供端末に対しては変更
された課金条件で課金がなされる。

【００２８】これらの情報提供端末の各構成の作用・効
果は、上述した情報料課金システムについて説明したも
のと同様であり、本発明の情報料課金システムを構築す
るのに適している。また、特に、これらの各構成を情報
提供端末側に配することにより、情報センタまたは課金
センタでは、多数の設置が予想される情報提供端末に関
するデータを蓄積、管理しなくてもよくなり、情報セン
タや課金センタは、必要に応じてその都度情報提供端末
からデータの提供を受ければよいので、情報センタや課
金センタ側において管理すべきデータを少なくすること
ができ、それ故、情報提供端末が増設された場合でも、
情報センタや課金センタは比較的容易に対応することが
できる。

【００２９】また一方、本発明の情報料提供システムを
構築するのに適した情報センタとしては、例えば請求項
８記載の通り、情報通信網を介して情報提供端末と接続
する情報通信網接続手段と、前記情報提供端末に配信す
る情報を蓄積する情報蓄積手段と、を備えた情報センタ
であって、前記情報提供端末から伝達される当該情報提
供端末への情報の配信実績に応じて、新たに配信される
情報についての課金条件を変更する課金条件変更手段を
備えたことを特徴とする情報センタを採用することがで
きる。

【００３０】この場合、情報提供端末側において蓄積さ
れた配信実績に基づいて、情報センタ側で、当該情報提
供端末に対する課金条件を変更することになる。あるい
は、請求項９記載の通り、情報通信網を介して情報提供
端末と接続する情報通信網接続手段と、前記情報提供端
末に配信する情報を蓄積する情報蓄積手段と、を備えた
情報センタであって、前記情報提供端末への情報の配信
実績を、所定期間にわたって累積する配信実績累積手段
と、該配信実績累積手段にて累積された配信実績に応じ
て、新たに配信される情報についての課金条件を変更す
る課金条件変更手段とを備えたことを特徴とする情報セ
ンタを採用してもよい。

【００３１】この場合、情報センタ側において情報提供
端末への配信実績を蓄積すると共に、その配信実績に応
じて、情報提供端末に対する課金条件を情報センタ側で
変更することになる。更に、これらの情報センタにおい
て、請求項１０記載の通り、前記課金条件変更手段で変
更された課金条件を、前記情報提供端末に対する課金を
実行する課金センタへ伝達する課金条件伝達手段を備え
ていてもよい。

【００３２】この場合、情報センタ側において変更され
た課金条件が、課金センタからの要求に応じて、あるい
は、情報センタから自発的に、課金センタへ伝達される
ことにより、情報提供端末に対しては変更された課金条
件で課金がなされる。これらの情報センタの各構成の作
用・効果も、上述した情報料課金システムについて説明
したものと同様であり、本発明の情報料課金システムを
構築するのに適している。また、特に、これらの各構成
を情報センタ側に配することにより、情報センタや課金
センタ側では、情報提供端末との間で通信網を介してデ
ータをやり取りしなくてもよいので、通信網にかかる負
荷が軽減され、情報提供端末の利用状況などもセンタ側
で一括して管理することができる。

【００３３】なお、本発明の情報料課金システムは、こ
れらの情報提供端末や情報センタによって構成された物
だけに限られるものではなく、全体として見たときに、
本発明の情報料課金システムにおいて必要な構成を配す
ることができれば、当然、上述の情報提供端末や情報セ
ンタとは異なる物で構成されていてもよい。

【００３４】以上説明したことから明らかなように、本
発明の情報料課金システムによれば、料金徴収に面倒が
ないだけでなく、さらに、端末の利用状況に応じて課金
を実施でき、端末において利用可能な情報を充実させる
ことができる。また、本発明の情報提供端末及び情報セ
ンタによれば、本発明の情報料課金システムを構築する
のにきわめて好適である。

【００３５】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、第１実施例について説明する。第１実施例
は、本発明の情報料課金システムを通信式カラオケシス
テムに適用した場合の例である。

【００３６】本通信式カラオケシステムは、図１に示す
ように、カラオケ曲データを蓄積している情報センタ３
と、情報センタ３から情報通信網７を介してカラオケ曲
データの配信を受けると共に、そのカラオケ曲データに
基づいてカラオケ演奏を実施できるように構成されたカ
ラオケ端末１０と、カラオケ端末１０と課金通信網５を
介して接続し、カラオケ端末１０に対して課金情報を送
信することにより、カラオケ端末１０に対する課金を実
行する課金センタ１とを備えている。課金センタ１に対
しては、複数のカラオケ端末１０が、課金通信網５を介
して接続されると共に、情報センタ３に対しても、同じ
く複数のカラオケ端末１０が、情報通信網７を介して接
続されている。また、課金センタ１と情報センタ３との
間についても接続されている。

【００３７】上記構成の内、まず、カラオケ端末１０の
構成について説明する。カラオケ端末１０は、図２に示
すように、情報通信網７を介して情報センタ３と接続す
る情報通信網接続手段としての第１通信制御装置２７
と、情報センタ３から配信を受けたカラオケ曲データを
記憶しておく情報記憶手段としてのハードディスク３３
と、課金通信網５を介して課金センタ１と接続する課金
通信網接続手段としての第２通信制御装置２８とを備
え、これらが周知のＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭ等によって
構成される中央制御装置３１によって制御されている。

【００３８】また、カラオケ端末１０は、カラオケ曲デ
ータに基づいて伴奏音楽を再現する音声再生回路３５
と、音声再生回路３５からの伴奏音楽とマイクロフォン
４３から入力した音声とをミキシングしてスピーカ４１
へと出力するミキサアンプ３８とを備えており、カラオ
ケ演奏が可能に構成されている。

【００３９】また特に、本実施例における特徴的な構成
として、情報センタ３からのカラオケ曲データの配信実
績を、一ヶ月間にわたって累積する配信実績累積手段と
しての配信実績記憶装置３２を備えている。より具体的
には、配信実績記憶装置３２は、中央制御装置３１によ
って読み書きされるＲＡＭによって構成され、前月度配
信曲数Ｃ１、および今月度配信曲数Ｃ２を記憶してい
る。そして、カラオケ曲データの配信を受けるたびに、
配信曲数が今月度配信曲数Ｃ２に加算されて更新され
る。なお、月が変わると、前月度配信曲数Ｃ１及び今月
度配信曲数Ｃ２が、新しい値に更新されるが、この更新
処理については、後で説明する処理の中で詳述する。

【００４０】また更に、中央制御装置３１が、後で説明
する課金条件変更処理を実行し、配信実績記憶装置３２
にて累積された配信実績に応じて、新たに配信される情
報についての課金条件が変更される。即ち、本実施例に
おいては、この中央制御装置３１が、課金条件変更手段
として機能する。特に、本実施例においては、中央制御
装置３１が備えるＲＡＭ内に、表２に例示するような割
引係数テーブルが記憶されている。この割引係数テーブ
ルは、配信されるカラオケ曲データの正規の対価に対す
る割引率を、配信実績に対応させて複数記憶している。
中央制御装置３１は、後述する処理において、割引係数
テーブルに格納された複数の割引率の中から、上記配信
実績記憶装置３２に記憶された前月度配信曲数Ｃ１に応
じた割引係数Ｋ１を選択する。

【００４１】

【表２】

【００４２】具体例で言えば、上記表２の例において、
カラオケ端末１０が前月度に配信を受けた曲数が５０曲
の場合（即ち、前月度配信曲数Ｃ１が５０の場合）、当
該カラオケ端末１０が適用を受ける割引係数Ｋ１＝０．
９８が選択される。そして、選択された割引係数Ｋ１に
従って、当該カラオケ端末１０に新たに配信されるカラ
オケ曲データの正規の対価を補正して、当該カラオケ曲
データの対価を算出する。なお、本実施例において、カ
ラオケ曲データの正規の対価については、カラオケ端末
１０がカラオケ曲データの配信を要求した際に、表３に
例示するような曲目リストデータの一部に含まれた状態
で課金センタ１から送信されて来る。

【００４３】

【表３】

【００４４】そこで、カラオケ端末１０は、曲目リスト
データを参照して、配信を要求する曲について正規の対
価の合計金額Ｔ１を計算し、以下の式に基づいて、合計
金額Ｔ１を補正して、配信を受けるカラオケ曲データの
対価Ｔ２を算出する。

【００４５】

【数１】

【００４６】具体例で言えば、カラオケ端末１０の割引
係数Ｋ１が０．９８である場合において、上記表３中の
曲Ａ、曲Ｂの２曲の配信を要求した場合、正規の対価は
２０００円であるが、当該カラオケ端末１０に対して課
金される金額は１９６０円になる。

【００４７】こうして補正された金額を、課金条件とし
て課金センタ１に対して送信することにより、課金セン
タ１では、当該カラオケ端末１０に対して、割り引きさ
れた金額の課金を実行する。次に、このカラオケ端末１
０の機能について概略を説明する。

【００４８】上記カラオケ端末１０では、ハードディス
ク３３に数千曲程度のカラオケ曲データを記憶しておく
ことができ、通常は、この記憶されたカラオケ曲データ
に基づいて、カラオケ演奏処理を行うことができる。ま
た、新曲の追加などの必要が生じた際には、情報センタ
３よりカラオケ曲データを受信して、ハードディスク３
３に記憶させることができる。ちなみに、１曲分のカラ
オケ曲データは、曲同士を識別するための識別情報であ
る曲番号情報と、実体情報とから構成されている。この
内の実体情報は、伴奏音楽の情報であるＭＩＤＩ（Musi
cal InstrumentDigital Interface）規格の演奏情報
や、歌詞情報及び背景映像情報からなっている。背景映
像情報は曲毎に対応した映像情報を符号化したものであ
る。

【００４９】このカラオケ端末１０でカラオケ演奏を行
う際には、利用者は入力手段としての操作パネル４５あ
るいはリモコン等を操作することで歌いたい曲を選択す
る。すると中央制御装置３１は、所定のカラオケ演奏プ
ログラムに従って、カラオケ演奏処理を実行する。簡単
に説明すると、中央制御装置３１は、選択された曲に対
応する演奏情報、歌詞情報および背景映像情報をハード
ディスク３３から読み出し、演奏情報は音声再生回路３
５に、歌詞情報および背景映像情報は画面表示制御装置
２６にそれぞれ転送する。音声再生回路３５に出力され
た演奏情報は、アナログの演奏信号に変換された後、ミ
キサアンプ３８へ送られて電気的に増幅されると共に、
マイクロフォン４３を介して入力する利用者の歌声と適
度な割合でミキシングされる。ミキシングされた音声信
号は、スピーカ４１により演奏音として外部へ出力され
る。一方、演奏情報と同期して出力される歌詞情報は、
画面表示制御装置２６において、背景映像信号と合成
（スーパーインポーズ）されてテレビモニタ２９に表示
される。これにより、テレビモニタ２９には、背景映像
に歌詞テロップが合成された状態で表示される。

【００５０】次に、情報センタ３の構成及び機能につい
て説明する。情報センタ３は、図３に示すとおり、情報
通信網７を介してカラオケ端末１０と接続する情報通信
網接続手段としての通信制御装置７７と、カラオケ端末
１０に配信するカラオケ曲データを蓄積する情報蓄積手
段としての記憶装置７３とを備え、これらがホストコン
ピュータ７１によって制御されている。また、ホストコ
ンピュータ７１には、入力装置７５、プリンタ７９、Ｃ
ＲＴ８１などの各種機器が接続されている。また、記憶
装置７３には、カラオケ曲データの他に、ホストコンピ
ュータ７１が作動するための各種制御プログラム等も記
憶されている。

【００５１】この様に構成された情報センタ３は、課金
センタ１から指示されたカラオケ端末１０に対し、課金
センタ１から指示されたカラオケ曲データを、情報通信
網７を介して送信する様に動作する。つまり、本実施例
においては、情報センタ３は、課金センタ１から受けた
指示のみに基づいて、特定のカラオケ端末１０へカラオ
ケ曲データを配信する構成となっている。

【００５２】次に、課金センタ１の構成及び機能につい
て説明する。課金センタ１は、図３に示すとおり、課金
通信網５を介してカラオケ端末１０と接続する通信制御
装置５７を備え、ホストコンピュータ５１によって制御
されている。また、ホストコンピュータ５１には、ホス
トコンピュータ５１が作動するための各種制御プログラ
ムや、上記の各カラオケ端末１０毎の課金情報等を記憶
する記憶装置５３と、その他、入力装置５５、プリンタ
５９、ＣＲＴ６１などの各種機器が接続されている。ま
た、通信制御装置５７は、情報センタ３の通信制御装置
７７と接続されており、相互に情報通信が可能とされて
いる。

【００５３】この様に構成された課金センタ１は、カラ
オケ端末１０からの要求を受け付け、曲目リストの配
信、カラオケ端末１０に対する課金のための処理、情報
センタ３に対するカラオケ曲データ送信指示等を実行す
る。曲目リストの配信に当たっては、必要に応じて情報
センタ３から情報を取り寄せ、上記表３に例示した様な
曲目リストデータを作成し、カラオケ端末１０へと送信
する。

【００５４】カラオケ端末１０に対する課金のための処
理に当たっては、カラオケ端末１０に対して課金のため
の情報を課金通信網５を介して送信する。この情報は、
その後に情報通信網７経由で送信されるカラオケ曲デー
タの料金に相当する金額が設定された有料情報であり、
この有料情報が課金通信網５を介して送信されると、課
金通信網５の課金機能により、送信先であるカラオケ端
末１０に対して所定額が課金される。課金センタ１が送
信する課金情報に設定される金額は、カラオケ端末１０
が計算して作成した課金条件によって決定される。

【００５５】情報センタ３に対するカラオケ曲データ送
信指示に当たっては、課金のための処理が完了したこと
を条件に、課金センタ１にカラオケ端末１０から送信さ
れてきた曲コードと、カラオケ端末１０を特定する端末
コードとを、情報センタ３に対して送信する。

【００５６】なお、上述の様な課金機能を有する課金通
信網５としては、現在の日本国内では、キャプテンシス
テムと呼ばれるビデオテックス通信網や、ダイヤルキュ
ーツー通信網等がその代表的なものとして知られてお
り、本実施例では、ビデオテックス通信網を想定してい
る。課金通信網５は、本通信網を経由してデータのやり
取りが行われた場合に、カラオケ端末１０が課金センタ
１から配信を受けたデータの種別を、データのやり取り
の途中に位置する立場から取得し、データの種別に応じ
て予め登録されている料金リストを参照し、当該データ
の送信に対して課金すべき金額を算出する。なお、上記
の料金リストは、データの種別と料金との関係をテーブ
ル化したものである。課金通信網５において課金された
料金は、カラオケ端末１０に対する電話料金に上乗せし
た形で、電話事業者により代行徴収され、手数料を控除
した上でデータ配信業者へと渡される。

【００５７】次に、カラオケ曲データの配信および課金
に関する処理について、図４のフローチャートに基づい
て説明する。なお、本フローチャートは、カラオケ端末
１０の動作を基準に表してあるが、情報センタ３および
課金センタ１の動作についても、必要に応じて並行して
説明する。

【００５８】まず、本処理はカラオケ端末１０側での所
定の操作により開始され、カラオケ端末１０は、課金通
信網５を介して課金センタ１に接続し、自己の端末コー
ドＣＩＤ及び曲目リストデータを要求する旨を示すデー
タを送信する（Ｓ１１０）。これに応じて、課金センタ
１では、受信した端末コードＣＩＤによりカラオケ端末
１０を特定する。そして、情報センタ３に蓄積されてい
る曲データに基づいて曲目リストデータを作成し、この
曲目リストデータをカラオケ端末１０へと送信する。こ
の曲目リストデータは、例えば曲名を五十音順に並べら
れたり、曲のジャンル別あるいは料金別などに区分けし
て作成されていると、後の選択が容易となるのでより望
ましい。

【００５９】次に、カラオケ端末１０は、本カラオケ端
末が適用を受けることのできる割引係数Ｋ１を算出する
（Ｓ１２０）。この割引係数算出処理は、図５に示す処
理となる。まず、曲目リストデータの送信を受けた当日
の日付の月データＭ１と、前回配信を受けた日の月デー
タＭ２とが同じか否かを判定する（Ｓ３１０）。ここ
で、当日の日付の月データＭ１は、曲目リストデータに
含まれて送信されてくる。また、前回配信を受けた日の
月データＭ２は、配信実績記憶装置３２内に記憶されて
いる。

【００６０】上記の判定の結果、両者が同じ月でなけれ
ば（Ｓ３１０：ＮＯ）、続いて前回配信を受けた日の月
データＭ２が、当日の日付の月データＭ１の前月か否か
を判定する（Ｓ３２０）。この判定の結果、前回配信を
受けたのが前月であれば（Ｓ３２０：ＹＥＳ）、配信実
績記憶装置３２から今月度配信曲数Ｃ２を読み出し、前
月度配信曲数Ｃ１を今月度配信曲数Ｃ２の値で更新する
（Ｓ３３０）。また、今月度配信曲数Ｃ２についてはゼ
ロクリアする（Ｓ３４０）。一方、前回配信を受けたの
が前月でなければ、前月度配信曲数Ｃ１及び今月度配信
曲数Ｃ２の双方をゼロクリアする（Ｓ３５０）。

【００６１】こうして前月度の配信実績が確定したら、
次に、前月度配信曲数Ｃ１をパラメータとし、上記表２
に示した割引係数テーブルから割引係数Ｋ１を読み出す
（Ｓ３６０）。この結果、当該カラオケ端末が適用を受
ける割引係数Ｋ１を得る。さて、以上のようにして割引
係数Ｋ１を算出したら、図４のＳ１２０を終え、次に、
カラオケ端末１０は、送信されてきた曲目リストデータ
に基づいて、配信を受けることのできる曲名を付属のデ
ィスプレイに表示する（Ｓ１３０）。この時、ディスプ
レイには、曲名と同時に曲の単価を表示しても便利であ
る。そして、オペレータ（端末設置業者）によって曲番
号が選択されるまで待機する（Ｓ１４０）。オペレータ
によって所望の曲番号が選択されたら、曲目リストデー
タに含まれて送信されてくる曲の正規の単価を参照し
て、選択された曲目の合計金額Ｔ１を計算する（Ｓ１５
０）。そして、上記数１の式に基づいて請求金額Ｔ２を
求め（Ｓ１６０）、請求金額Ｔ２をディスプレイに表示
する（Ｓ１７０）。

【００６２】表２に例示した割引係数テーブルを使って
具体例を示せば、今回配信を受ける曲の合計金額Ｔ１が
１００００円で、前月配信を受けた曲数が５０曲（即
ち、前月度配信曲数Ｃ１が５０）の場合、請求金額Ｔ２
は９８００円となり、この請求金額が表示される。な
お、曲名と同時に曲の単価を表示する場合には、各曲の
単価についても、割引係数Ｋ１を乗じた値で表示しても
よい。また、曲の単価は正規の単価を表示し、今回配信
を受ける曲の正規の合計金額Ｔ１と、割り引きされた請
求金額Ｔ２とを併せて表示するといった方法でもよい。
前者より後者の方が、計算にかかる処理は少ないという
メリットがある。

【００６３】こうして請求金額Ｔ２が得られたら、配信
を受けるか否かの確認をとるため、オペレータによって
「送信要」又は「送信不要」の指示が入力されるまで待
機する（Ｓ１８０）。ここで、「送信不要」と指示され
れば、処理を終了するか否かの確認を取り、終了の指示
であれば本処理を終了し（Ｓ１８５：ＹＥＳ）、終了し
ないのであれば、再びＳ１４０へと戻る。一方、「送信
要」と指示されれば、課金センタ１へ、選択された曲コ
ードＮをリクエスト情報として送信すると共に、請求金
額Ｔ２を課金条件として送信する（Ｓ１９０）。また、
配信実績記憶装置３２から今月度配信曲数Ｃ２を読み出
し、これに今回選択された曲の曲数を加算して、その値
で新たに今月度配信曲数Ｃ２を更新する（Ｓ２００）。
課金センタ１では、リクエスト情報及び課金条件を受信
して、まず、課金条件によって決定される課金情報を課
金通信網５を介してカラオケ端末１０へと送信する。こ
こで、課金情報は、送信によって必要な課金がなされれ
ば、内容自体は何でもよく、意味のない単なるダミーの
データであっても十分である。即ち、課金情報は、カラ
オケ端末１０にとって必ずしも必要な情報ではなく、課
金通信網５の課金機能を作動させるためのデータなので
ある。より具体的には、本実施例では、課金情報の送信
により、カラオケ端末１０に対するビデオテックス通信
システム上の課金が実行され、後日電話料金と共に端末
設置者の銀行口座から引き落とされることになる。この
課金処理の実績は、課金センタ１に記録され、また、課
金通信網５を管理する電話事業者側においても記録され
る。なお、電話事業者は記録した課金処理の実績に基づ
いて、端末設置業者から代行徴収したデータ料金の中か
ら手数料を控除した残りを課金センタ１の設置者である
データ配信業者に渡すことになる。更に、課金センタ１
では、課金処理の完了を条件に、情報センタ３に対し
て、端末コードＣＩＤと曲コードＮとを送信する。これ
を受けた情報センタ３では、端末コードＣＩＤによって
特定されるカラオケ端末１０に対して接続を要求する。

【００６４】さて、カラオケ端末１０では、情報センタ
３からの接続要求を待って、情報センタ３との接続を行
う（Ｓ２１０）。カラオケ端末１０と情報センタ３とが
接続されると、情報センタ３からは、課金センタ１から
送信された曲コードＮで指定されたカラオケ曲データ
を、カラオケ端末１０に対して配信する。ここで、課金
センタ１から情報センタ３へ送信された曲コードＮは、
前の処理でカラオケ端末１０から課金センタ１へ送信し
た曲コードＮであり、カラオケ端末１０が選択した曲目
のカラオケ曲データが配信されることになる。そして、
カラオケ端末１０は、配信されたカラオケ曲データをハ
ードディスク３３に記録・保存する（Ｓ２２０）。

【００６５】以上説明したカラオケ端末１０、課金セン
タ１、および情報センタ３の動作を、通信シーケンス図
で示すと図６に示す通りである。まず、カラオケ端末１
０が課金通信網５を介して課金センタ１に対して発呼
し、接続できた後にパスワードを送信する。

【００６６】課金センタ１ではこのパスワードを受信し
てパスワードの照合を行い、本通信カラオケシステム内
のものとして登録されている端末であれば、パスワード
ＯＫを示す信号を送信する。カラオケ端末１０はこのパ
スワードＯＫ信号を受信して、曲目リストデータを要求
する。

【００６７】課金センタ１では、この曲目リストデータ
要求を受け付けて当該カラオケ端末に配信可能なカラオ
ケ曲データを検索して曲目リストデータを作成し、カラ
オケ端末１０に送信する。カラオケ端末１０では、送ら
れてきた曲目リストデータに基づいて、曲目を選択する
処理を行い、カラオケ曲データの配信を受ける場合に
は、課金センタ１に対してリクエスト情報及び課金条件
を示す信号を送信する。

【００６８】課金センタ１は、送信されてきた課金条件
に応じて、購入価格に相当する料金を課金するためのデ
ータをカラオケ端末１０に向けて送信する。これを受け
てカラオケ端末１０は課金センタ１との接続を遮断す
る。以上の処理が終了すると、今度は、課金センタ１が
情報センタ３に発呼・接続し、カラオケ端末１０からの
リクエスト情報を送信する。情報センタ３は、このリク
エスト情報を受信して、受信完了を返信する。これを受
けて、課金センタ１は情報センタ３との接続を遮断す
る。

【００６９】以上の処理が終了すると、次に、情報セン
タ３がカラオケ端末１０に発呼・接続し、課金センタ１
を経由して送信されてきたリクエスト情報によって指定
されているカラオケ曲データを送信する。カラオケ端末
１０は、カラオケ曲データを受信して、受信完了を返信
する。この受信完了を受けて、情報センタ３はカラオケ
端末１０との接続を遮断する。

【００７０】こうして、「カラオケ端末１０」→「課金
センタ１」→「情報センタ３」→「カラオケ端末１０」
という順番で通信が受け渡され、カラオケ曲データの有
料配信が実行されることになる。以上説明した通り、本
発明の情報料課金システムを適用した通信カラオケシス
テムによれば、端末設置業者からのカラオケ曲データの
配信要求に対し、その受付処理を自動的に行うと共に、
当該配信に伴う料金徴収については電話事業者による代
行サービスを利用することができる。したがって、デー
タ配信業者の料金徴収にかかる負担を軽減することがで
きる。

【００７１】特に、情報の配信と同時に課金するシステ
ムであっても、カラオケ端末における情報の利用状況に
応じて、徴収する料金を変えることができるので、シス
テムの利用が高まって、より充実した情報提供システム
にもなる。次に、第２実施例について説明する。第２実
施例は、本発明の情報料課金システムを通信式ゲームシ
ステムに適用した場合の例である。

【００７２】本通信式ゲームシステムは、図７に示すよ
うに、情報センタ１１０と複数のゲーム端末１３０と
が、課金通信網１２０を介して接続されている。本実施
例において、情報センタ１１０は、第１実施例と同様に
構成されると共に、第１実施例における情報センタ及び
課金センタの双方の機能を有している。また、課金通信
網１２０は、第１実施例と同様に、ビデオテックス通信
網を想定している。

【００７３】ゲーム端末１３０は、図８に示すように、
中央制御装置１３１と、ＣＤ−ＲＯＭ１３３、キー入力
装置１３５、画面表示制御装置１３６、通信制御装置１
３７から構成され、キー入力装置１３５にはゲームをす
る際に利用者が指示を入力するためのジョイスティック
１３８が、画面表示制御装置１３６にはテレビモニタ１
３９が接続されている。

【００７４】ＣＤ−ＲＯＭ１３３にはゲーム情報が格納
されている。但し、このゲーム情報はそのままでは使用
できないようにされている。使用するためには、課金通
信網１２０を介して情報センタ１１０と接続し、暗号解
読キーの配信及び課金を受けなければならないように構
成されている。この暗号解読キーにより、ゲーム端末１
３０が要求した時間数だけ、ゲームを利用することがで
きるようになる。

【００７５】また特に、本実施例における特徴的な構成
として、ゲームを利用した時間数を一ヶ月間にわたって
累積する配信実績累積手段としての利用時間記憶装置１
４１を備えている。一方、情報センタ１１０側には、表
４に例示するような割引係数テーブルが記憶されてい
る。この割引係数テーブルは、ゲーム端末１３０に使用
を許可するゲームの正規の対価に対する割引率を、過去
のゲーム利用時間数に対応させて複数記憶している。

【００７６】

【表４】

【００７７】また、ゲーム毎に決められた正規の対価に
ついては、表５に例示する様なゲーム基本対価テーブル
に記憶されている。

【００７８】

【表５】

【００７９】そして、図９に示す様な処理により、情報
センタから暗号解読キーの配信を受ける様に構成されて
いる。なお、通信手続の詳細、その他第１実施例と差異
のない点については、ここでは簡単に説明するにとどめ
る。まず、ゲーム端末１３０は、自身の装備するＣＤ−
ＲＯＭに格納されたゲームの一覧をディスプレイに表示
し（Ｓ４１０）、オペレータによってゲーム番号が選択
されるまで待機する（Ｓ４２０）。オペレータによって
所望のゲーム番号が選択されたら、配信を受けるか否か
の確認をとるため、オペレータによって「送信要」又は
「送信不要」の指示が入力されるまで待機する（Ｓ４３
０）。ここで、「送信不要」と指示されれば本処理は終
了する。一方、「送信要」と指示されれば、課金通信網
１２０を介して情報センタ１１０に接続し、課金センタ
１へ選択されたゲームコードＸと、希望利用時間をリク
エスト情報として送信すると共に、本ゲーム端末１３０
の利用時間記憶装置１４１にて累積された前月度利用時
間Ｕ１も送信する（Ｓ４４０）。

【００８０】情報センタ１１０では、送信されてきた前
月度利用時間Ｕ１に基づいて、表４、表５に示した割引
係数テーブル、ゲーム基本対価テーブルを参照して、ゲ
ーム端末１３０に対して課金する金額を決定し、選択さ
れたゲームに対応する暗号解読キーに課金情報を付与し
て返信する。なお、この送信により、ゲーム端末１３０
に対するビデオテックス通信システム上の課金が実行さ
れ、後日電話料金と共に端末設置者の銀行口座から引き
落とされることになる。

【００８１】ゲーム端末１３０は、この暗号解読キーを
受信して、情報センタ１１０との接続を切る（Ｓ４５
０）。そして、この暗号解読キーを用いてゲームデータ
のスクランブルを解除する（Ｓ４６０）。また、今回、
ゲームの使用を許可された時間数を、利用時間記憶装置
１４１に加算する（Ｓ４７０）。以後は、ゲームの使用
を許可された時間数だけ、ゲームを楽しむことができる
ようになる。

【００８２】この様に、本発明は、データを端末自体が
保有する蓄積型の情報提供システムにおいても適用する
ことができ、この場合も、前月度のゲーム利用実績（即
ち、暗号解読キーの配信実績となる）に応じて、第１実
施例と同様の効果を達成することができる。

【００８３】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、配信
実績は、第１実施例では前月度の配信曲数、第２実施例
では前月度の利用時間を例示したが、情報提供端末にお
ける情報の利用度を判別可能なデータであれば何でもよ
い。より具体的には、配信されるデータの量や、利用金
額等であってもよい。

【００８４】また、蓄積期間を１月度、２月度といった
具合いに特定の期間毎に区切らなくても、データの配信
を要求した時点から１カ月前までの間といった具合い
に、蓄積期間がオーバラップするような設定であっても
よい。なお、言うまでもなく、配信実績を蓄積する期間
も一ヶ月に限るものではない。

【００８５】また、課金条件の変更の仕方についても、
正規の対価に対する割引率を使って補正するものに限ら
ず、割引価格を直接テーブルに格納しておく方法でもよ
い。更に、第１実施例では、情報センタがデータの配信
のみを行い、その他の処理をすべて課金センタが実行す
るシステムを示したが、例えば、課金センタが端末に対
する課金情報の送信のみを実行し、その他の処理をすべ
て情報センタで実施する構成としてもよい。この様な構
成の場合、例えば、端末側で決定した課金条件、あるい
は、端末側から報告する配信実績等は、情報センタ側で
受けることになるので、課金条件を課金センタに対して
指示する課金条件指示手段が、情報センタに必要とな
る。

【００８６】更にまた、第１実施例では、情報センタ及
び課金センタに対応して情報通信網と課金通信網とを別
々に設け、第２実施例では、課金センタとしても機能す
る情報センタと、情報通信網としても機能する課金通信
網とを設けた構成としたが、この他に、一つのセンタの
中に情報センタおよび課金センタとしての機能を持たせ
て構成した場合であっても、情報通信網と課金通信網と
を別々に設け、実情報と課金情報とのそれぞれに適した
別の通信網を利用することもできる。

【００８７】更にまた、第１実施例では、端末がデータ
の配信を要求する際に、同時に配信実績の更新処理を行
う例を示したが、この他にも、端末が、自身に装備され
たタイマによって、一ヶ月に一回、配信実績の更新処理
を自動的に実行するようにしてもよいし、課金センタ
が、一ヶ月に一回端末に接続し、配信実績の更新処理を
端末に対して要求するようにしてもよい。この様にすれ
ば、実施例にあったような一ヶ月以上配信を受けなかっ
た場合の処理は不要となる。但し、配信実績の更新のた
めだけに、回線の接続を行うことにはなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１実施例の通信式カラオケシステムの概略
構成図である。

【図２】 カラオケ端末の構成を示すブロック図であ
る。

【図３】 課金センタ及び情報センタの構成を示すブロ
ック図である。

【図４】 カラオケ曲データの配信および課金に関する
処理のフローチャートである。

【図５】 割引係数算出処理のフローチャートである。

【図６】 カラオケ端末、課金センタ、および情報セン
タの間における通信シーケンス図である。

【図７】 第２実施例の通信式ゲームシステムの概略構
成図である。

【図８】 ゲーム端末の構成を示すブロック図である。

【図９】 暗号解読キーの配信および課金に関する処理
のフローチャートである。

【符号の説明】 １・・・課金センタ、３・・・情報センタ、５・・・課
金通信網、７・・・情報通信網、１０・・・カラオケ端
末、２６・・・画面表示制御装置、２７・・・第１通信
制御装置、２８・・・第２通信制御装置、２９・・・テ
レビモニタ、３１・・・中央制御装置、３２・・・配信
実績記憶装置、３３・・・ハードディスク、３５・・・
音声再生回路、３８・・・ミキサアンプ、４１・・・ス
ピーカ、４３・・・マイクロフォン、５１，７１・・・
ホストコンピュータ、５３，７３・・・記憶装置、５
５，７５・・・入力装置、５７，７７・・・通信制御装
置、５９，７９・・・プリンタ、６１，８１・・・ＣＲ
Ｔ、１１０・・・情報センタ、１２０・・・課金通信
網、１３０・・・ゲーム端末、１３１・・・中央制御装
置、１３３・・・ＣＤ−ＲＯＭ、１３５・・・キー入力
装置、１３６・・・画面表示制御装置、１３７・・・通
信制御装置、１３８・・・ジョイスティック、１３９・
・・テレビモニタ、１４１・・・利用時間記憶装置。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 情報を蓄積している情報センタと、 該情報センタから情報通信網を介して配信された情報に
   基づいて利用者に情報提供サービスを実行し得るように
   されている情報提供端末と、 該情報提供端末と課金通信網を介して接続し、前記情報
   の対価に相当する課金情報を含む情報を当該情報提供端
   末に対して送信することにより端末に対する課金を実行
   する課金センタとを備える情報料課金システムであっ
   て、 前記情報提供端末への情報の配信実績を、所定期間にわ
   たって累積する配信実績累積手段と、 該配信実績累積手段にて累積された配信実績に応じて、
   課金条件を変更する課金条件変更手段とを備え、 前記課金センタは、当該情報提供端末に新たに配信され
   る情報についての課金情報を、前記課金条件変更手段に
   て変更された課金条件に従って決定することを特徴とす
   る情報料課金システム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の情報料課金システムにお
   いて、 前記課金条件変更手段は、 配信される情報の正規の対価に対する割引率を、配信実
   績に対応させて複数記憶する割引率記憶手段と、 該割引率記憶手段にて記憶された複数の割引率の中か
   ら、前記配信実績累積手段にて累積された配信実績に応
   じた割引率を選択する割引率選択手段と、 該割引率選択手段にて選択された割引率に従って、当該
   情報提供端末に新たに配信される情報の正規の対価を補
   正して、当該情報の対価を算出する対価補正手段とを備
   えたことを特徴とする情報料課金システム。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２記載の情報料課金
   システムにおいて、 前記情報センタと前記課金センタとが、それぞれ別々に
   設置されると共に、 前記課金条件変更手段にて変更された課金条件を、前記
   課金センタに対して指示する課金条件指示手段を備えた
   ことを特徴とする情報料課金システム。
4. 【請求項４】 請求項１〜請求項３のいずれかに記載の
   情報料課金システムにおいて、 前記情報通信網は課金通信網とは異なる通信網であり、
   前記課金センタから情報提供端末へ送信される情報は課
   金情報を含むダミーのデータであることを特徴とする情
   報料課金システム。
5. 【請求項５】 情報通信網を介して情報センタと接続す
   る情報通信網接続手段と、 前記情報センタから配信を受けた情報を記憶しておく情
   報記憶手段と、 課金通信網を介して課金センタと接続する課金通信網接
   続手段と、 を備えた情報提供端末であって、 前記情報センタからの情報の配信実績を、所定期間にわ
   たって累積する配信実績累積手段を備えたことを特徴と
   する情報提供端末。
6. 【請求項６】 請求項５記載の情報提供端末において、 前記配信実績累積手段にて累積された配信実績に応じ
   て、新たに配信される情報についての課金条件を変更す
   る課金条件変更手段を備えたこと特徴とする情報提供端
   末。
7. 【請求項７】 請求項６記載の情報提供端末において、 前記課金条件変更手段で変更された課金条件を、前記情
   報センタ又は前記課金センタに伝達する課金条件伝達手
   段を備えたことを特徴とする情報提供端末。
8. 【請求項８】 情報通信網を介して情報提供端末と接続
   する情報通信網接続手段と、 前記情報提供端末に配信する情報を蓄積する情報蓄積手
   段と、 を備えた情報センタであって、 前記情報提供端末から伝達される当該情報提供端末への
   情報の配信実績に応じて、新たに配信される情報につい
   ての課金条件を変更する課金条件変更手段を備えたこと
   を特徴とする情報センタ。
9. 【請求項９】 情報通信網を介して情報提供端末と接続
   する情報通信網接続手段と、 前記情報提供端末に配信する情報を蓄積する情報蓄積手
   段と、 を備えた情報センタであって、 前記情報提供端末への情報の配信実績を、所定期間にわ
   たって累積する配信実績累積手段と、 該配信実績累積手段にて累積された配信実績に応じて、
   新たに配信される情報についての課金条件を変更する課
   金条件変更手段とを備えたことを特徴とする情報セン
   タ。
10. 【請求項１０】 請求項８又は請求項９記載の情報セン
    タにおいて、 前記課金条件変更手段で変更された課金条件を、前記情
    報提供端末に対する課金を実行する課金センタへ伝達す
    る課金条件伝達手段を備えたことを特徴とする情報セン
    タ。