JPH0819532A - X線コンピュータトモグラフィ装置 - Google Patents

X線コンピュータトモグラフィ装置

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JPH0819532A
JPH0819532A JP6211046A JP21104694A JPH0819532A JP H0819532 A JPH0819532 A JP H0819532A JP 6211046 A JP6211046 A JP 6211046A JP 21104694 A JP21104694 A JP 21104694A JP H0819532 A JPH0819532 A JP H0819532A
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泰男 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は1枚の断層像の再構成に必要な
全角度データの収集分散を小さくするヘリカルスキャン
型のX線CTを提供することである。 【構成】本発明はX線源に対向するX線検出器列をn列
(nは2以上の整数)並列し、螺旋状スキャンにより回
転位相が周期的に変化し且つ収集位置が被検体の体軸に
沿って連続的に変化する複数の透過データを収集し、こ
の複数の透過データ各々を回転位相が対向する対向デー
タとして取扱って対向ビーム補間法を適用して再構成断
面の全角度の投影データを生成しこれから再構成断面の
断層像を再構成するX線CTにおいて、再構成断面に最
も近い収集位置の第1データと第1データの収集位置に
対して再構成断面を挟んで反対側の領域で再構成断面に
最も近い収集位置の第2のデータとの組を所定角度毎に
複数の透過データと対向データの中から選択し補間に供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体の断面について
の全角度的な投影データから断層像を再構成するX線コ
ンピュータトモグラフィ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線コンピュータトモグラフィ装置にお
いては、その開発当初から画質向上と共にスキャン時間
の短縮が重要な問題の一つとして上げられていた。この
課題を画期的に解決する螺旋状スキャン(以下、ヘリカ
ルスキャンという)は、回転架台が被検体の周囲を連続
的に回転する動きと、回転架台の回転軸と平行に被検体
が体軸に沿って連続的に移動する動きとが組み合わされ
て達成される。このヘリカルスキャンでは、被検体を固
定系とすると、X線源は被検体の体軸に沿って螺旋状に
移動する。
【0003】このヘリカルスキャンには次のような不具
合がある。ヘリカルスキャンでは、収集時の回転架台の
回転角度(以下単に角度という)が周期的に変化し、且
つ被検体の体軸に平行なスライス軸(以下Z軸という)
に沿って連続的に収集位置(以下Z位置という)が変化
する。このような螺旋軌道上の各位置で収集した投影デ
ータを用いてある断面についての1枚の断層像を再構成
する場合、この断面位置の投影データをこの断面位置の
Z位置を挟んで前後の2つの投影データから距離補間に
より作成することが必要になる。この距離補間には2つ
の方法があり、1つは単純補間法、他の1つは対向ビー
ム補間法と呼ばれる。
【0004】単純補間法では、再構成断面位置を中心と
した2回転分の投影データが必要とされる。この2回転
分の投影データは1回転分の投影データに距離補間され
る。距離補間とは、同じ角度であって異なるZ位置の2
つのデータを断面位置からの距離に応じて加重平均する
処理である。こうして得られた1回転分の投影データ
(加重平均データ)から当該断面の断層像が再構成され
る。
【0005】このようにヘリカルスキャンでは、1枚の
断層像を再構成するのに必要な全角度的な投影データ
は、回転架台が2回転する間に被検体(天板)が移動す
る距離の範囲に分散している、つまり実効スライス厚が
大きいので、断層像の信頼性は低くならざるをえないも
のであった。
【0006】対向ビーム補間法はこの問題を軽減するた
めに開発されたものである。対向ビーム補間法とは、角
度が180°相違する位置で、つまり対向する各位置で
収集した投影データは原理的に同じ組織情報(X線吸収
率情報)を含んでいることから、ある角度であって、あ
るZ位置で収集した投影データを、同じZ位置であって
角度が180°移相した投影データ(以下対向データと
いう)として取扱う。このような対向ビーム補間法で
は、1枚の断層像を再構成するのに必要な全角度的な投
影データは、回転架台が1回転する間に被検体(天板)
が移動する距離の範囲に分散しているので、単純補間法
よりも実効スライス厚を1/2に薄くでき、断層像の信
頼性を原理的に2倍に向上させることができる。
【0007】しかし、対向ビーム補間法では、再構成デ
ータの半分だけが実際に収集したデータ(他の半分は実
際に収集したデータを流用した対向データ)であるの
で、単純補間法より画像ノイズが大きくなり、したがっ
て適用部位としては骨等の高コントラストの部位に限ら
れ、内臓等の低コントラストの部位には不向きであると
いう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、1枚
の断層像を再構成するのに必要な全角度的なデータが収
集された収集位置の距離分散を小さくして、距離補間後
のデータから再構成される断層像の信頼性を向上するこ
とのできるヘリカルスキャン型のX線コンピュータトモ
グラフィ装置を提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、画像ノイズの低減に
よる低コントラスト分解能の向上と、薄い実効スライス
厚による高い体軸方向空間分解能とを合わせて実現する
ヘリカルスキャン型のX線コンピュータトモグラフィ装
置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、X線
を曝射するX線源とこのX線が照射される被検体とを相
対的に回転させ、かつ上記X線源と上記被検体とを上記
被検体の体軸方向に沿って相対的に移動させることによ
り、上記被検体に対して螺旋状スキャンを行い、上記被
検体を透過するX線をX線検出器列にて検出することに
より、上記体軸方向の所望とする再構成断面位置の断層
像を再構成可能なX線コンピュータトモグラフィ装置に
おいて、上記被検体の体軸方向に沿ってn列(nは2以
上の整数)並列され、上記螺旋状スキャンの際に上記被
検体の透過X線による透過データを収集するX線検出器
列と、上記X線検出器列にて検出される任意の回転位相
のデータに対して対向する回転位相にある対向データを
上記各X線検出器列毎に生成する対向データ生成手段
と、上記再構成断面位置に最も近い収集位置に対応する
第1のデータとこの第1のデータの収集位置に対して上
記再構成断面位置を挟んで反対側の領域で上記再構成断
面位置に最も近い収集位置に対応する第2のデータとか
らなる組を所定角度毎に上記透過データ及び対向データ
の中から選択的に抽出するデータ抽出手段と、上記デー
タ抽出手段により抽出された第1及び第2のデータに基
づいて補間演算を施すことにより上記再構成断面位置に
おける投影データを求める補間演算手段と、記補間演算
手段にて求められた投影データに基づいて上記再構成断
面位置における断層像を再構成する再構成手段とを具備
する。
【0011】請求項6の発明は、X線を曝射するX線源
とこのX線が照射される被検体とを相対的に回転させ、
かつ上記X線源と上記被検体とを上記被検体の体軸方向
に沿って相対的に移動させることにより、上記被検体に
対して螺旋状スキャンを行い、上記被検体を透過するX
線をX線検出器列にて検出することにより、上記体軸方
向の所望とする再構成断面位置の断層像を再構成可能な
X線コンピュータトモグラフィ装置において、上記被検
体の体軸方向に沿って複数列並列され、上記螺旋状スキ
ャンの際に上記被検体の透過X線による透過データを収
集するX線検出器列と、上記再構成断面位置に最も近い
収集位置に対応する第1のデータとこの第1のデータの
収集位置に対して上記再構成断面位置を挟んで反対側の
領域で上記再構成断面位置に最も近い収集位置に対応す
る第2のデータとからなる組を、上記X線検出器列にて
得る各々の透過データの中から選択的に抽出するデータ
抽出手段と、上記データ抽出手段により抽出された第1
及び第2のデータに基づいて補間演算を施すことにより
上記再構成断面位置における投影データを求める補間演
算手段と、上記補間演算手段にて求められた投影データ
に基づいて上記再構成断面位置における断層像を再構成
する再構成手段とを具備する。
【0012】請求項11の発明は、X線を曝射するX線
源とこのX線が照射される被検体とを相対的に回転さ
せ、かつ前記X線源と前記被検体とを前記被検体の体軸
方向に沿って相対的に移動させることにより、前記被検
体に対して螺旋状スキャンを行い、前記被検体を透過す
るX線をX線検出器にて検出し、検出データを使って前
記体軸方向の所望とする再構成断面位置の断層像を再構
成するX線コンピュータトモグラフィ装置において、前
記被検体の体軸方向に沿ってn列(nは2以上の整数)
並列された多チャンネル型のX線検出器と、前記X線源
と前記被検体との体軸方向に関する位置関係を相対的に
移動する移動手段と、螺旋状スキャンに際して前記各X
線検出器が検出するデータの軌跡が重ならないように、
前記X線源が1回転する間に前記X線源と前記被検体と
が相対的に移動する移動ピッチを制御する制御手段とを
具備する。
【0013】
【作用】請求項1の発明によれば、再構成断面に最も近
い収集位置に対応する第1のデータと、この第1のデー
タの収集位置に対して上記再構成断面を挟んで反対側の
領域で上記再構成断面に最も近い収集位置に対応する第
2のデータとからなる組が、所定角度毎に複数の透過デ
ータと対向データとの中から選択され、補間演算後に再
構成処理に供せられる。したがって、再構成断面を挟ん
だ2つの領域それぞれで再構成断面位置に最も近いデー
タから断層像が再構成されることになるので、断層像の
信頼性が向上する。
【0014】請求項6の発明も、請求項1の発明と同様
の作用が得られるが、いわゆる対向ビーム補間は採用さ
れない。したがって、請求項6の発明は請求項1の発明
の場合ほどではない範囲で断層像の信頼性が向上する。
【0015】請求項11の発明によれば、体軸方向に関
して検出データの密度が増大するので、実際に検出した
データだけから画像を再構成できるので、実効スライス
厚の増大を押えながら、画像ノイズの低減による低コン
トラスト分解能を向上させることができる。
【0016】
【実施例】以下図面を参照して本発明によるX線断層撮
影装置の一実施例を説明する。 (第1実施例)図1は本発明の第1実施例によるX線コ
ンピュータトモグラフィ装置の構成図である。図2
(a)は図1の回転架台の正面図である。図2(b)は
X線源と多チャンネル型X線検出器列との配置関係を示
す斜視図である。図2(c)は多チャンネル型X線検出
器列をX線源側から見た図である。
【0017】回転架台1はX線源2と、n列(nは2以
上の整数、ここではn=3とする)の多チャンネル型検
出器31 〜33 からなる多チャンネル検出器列4とを保
持する。多チャンネル型検出器31 〜33 はX線源2に
対して撮影領域Eを挟んで対向して配置される。X線源
2は焦点Fからコーンビーム状X線にばく射する。多チ
ャンネル型検出器列31 〜33 それぞれは、X線源2の
回転軌道に沿って配列された複数のX線検出素子6を備
える。各X線検出素子6はそれぞれ独立して被検体を透
過した透過X線を検出する。多チャンネル型検出器31
〜33 は、X線源2の回転面に垂直な被検体体軸に沿っ
て、所定のピッチP2で並列される。各X線検出素子6
はそれぞれ単独で、被検体を通過したX線をその強度に
応じた電気信号(検出信号)に変換する。X線検出素子
6個々の検出信号が1チャンネルに相当する場合と、隣
接する所定数のX線検出素子6の検出信号の加算が1チ
ャンネルに相当する場合とがある。以下では、説明の便
宜上、前者で説明するが、後者の可能性を否定するもの
ではない。
【0018】変形例として、回転架台1はX線源2のみ
を保持する。この場合、1周分の多チャンネル型検出器
31 〜33 が、X線源2の回転軌道に回転中心を挟んで
対向する周回軌道に沿って固定される。なお、ここでは
X線源2と多チャンネル型検出器31 〜33 とが共に回
転する前者で説明する。
【0019】架台駆動機構7は、回転架台1を駆動して
回転させる。また架台駆動機構7は、被検体の体軸に沿
って回転架台1をスライドする。寝台8は、被検体を搭
載するための平面長方形の天板をその長軸に沿ってスラ
イド自在に支持する。この天板のスライドに伴って被検
体はその体軸に沿って撮影領域Eに挿入され、または撮
影領域Eから引き出される。寝台はその天板の長辺が回
転架台1の回転軸(回転中心Cを通り紙面に垂直な軸)
と平行になるように設置される。
【0020】X線制御ユニット9は高圧発生ユニット1
0に制御信号を出力する。この制御信号が示すレベルの
高電圧(管電圧)が高圧発生ユニット10からX線源2
に印加される。この管電圧に応じた強度のX線がX線源
2からばく射される。
【0021】架台・寝台制御ユニット11は、架台駆動
機構7と寝台8にそれぞれ制御信号を出力する。架台駆
動機構7は架台・寝台制御ユニット11から供給される
制御信号で指示された角速度で回転架台1を連続的に回
転駆動する。また、架台駆動機構7は架台・寝台制御ユ
ニット11から供給される制御信号で指示された速度で
回転架台1を連続的にスライドする。寝台8は架台・寝
台制御ユニット11から入力した制御信号で指示された
速度で天板を連続的にスライドする。回転架台1と天板
の少なくとも一方がスライドされる。これにより、回転
架台1と被検体との相対的な位置が被検体の体軸に沿っ
て連続的に変化する。なお、ここでは、この相対的な位
置の変化は、回転架台1のスライドは停止して、天板の
みがスライドすることにより行われるものとして説明す
る。
【0022】システム制御ユニット12は、所定のシー
ケンスに沿って架台・寝台制御ユニット11、X線制御
ユニット9、多チャンネル型検出31 〜33 を制御す
る。これによりヘリカルスキャンが実行される。システ
ム制御ユニット12に制御された架台・寝台制御ユニッ
ト11は、回転架台1を連続的に回転する。システム制
御ユニット12に制御された寝台8は、少なくとも回転
架台1が回転している間、天板を連続的にスライドす
る。回転架台1が回転している間、システム制御ユニッ
ト12に制御されたX線制御ユニット9は、X線源2か
らX線を連続的または間欠的にばく射させるために、X
線源2に管電圧を連続的または間欠的に供給する。シス
テム制御ユニット12に制御された多チャンネル型検出
器31 〜33は、回転架台1が回転し、且つX線源2か
らX線がばく射されている間、被検体を透過したX線を
所定周期で繰り返し検出する。X線源2からばく射され
たX線は、そのパス上に存在する種々の組織の各X線吸
収率の合計に応じた減衰を受ける。多チャンネル型検出
器31 〜33 は、減衰を受けたX線をその強度に応じた
レベルの電気信号に変換する。したがって多チャンネル
型検出器31 〜33 により検出された検出信号は、当該
パス上に存在する複数種類の組織の各々のX線吸収率の
積分情報を含んでいる。この検出信号はデータ収集ユニ
ット14でディジタル変換され、以降の処理では投影デ
ータと呼ばれる。
【0023】ヘリカルスキャンの実行中、架台・寝台制
御ユニット11から、回転架台1の回転角度と、天板の
座標(以下天板位置または単に位置という)とがシステ
ム制御ユニット12に随時供給される。このため回転架
台駆動機構7には回転架台1の回転角度を検出するため
に、所定角度毎にパルス信号を出力するロータリーエン
コーダが設けられる。架台・寝台制御ユニット11はこ
のパルス信号をカウントして、このカウント数から回転
架台1の回転角度を測定する。同様に、寝台8にもラッ
クピニオン機構を介して所定角度毎にパルス信号を出力
するロータリーエンコーダが設けられる。架台・寝台制
御ユニット11はこのパルス信号をカウントして、この
カウント数から天板の位置を測定する。
【0024】システム制御ユニット12は、多チャンネ
ル型検出器31 〜33 が被検体を透過したX線を検出し
たタイミング、つまり各々の検出信号が検出された時の
回転架台1の回転角度と、天板の位置(天板座標)と、
各々の検出信号に固有のチャンネル番号と、各々の検出
信号の検出器番号とをメモリコントローラ31に出力す
る。
【0025】メモリコントローラ31は、1つの検出信
号に対して2つの書き込みアドレス信号を記憶ユニット
15へ出力する。一方の書き込みアドレス信号は、シス
テム制御ユニット12からの上記出力にしたがって作成
される。他方の書き込みアドレス信号は、一方の書き込
みアドレス信号と同様にシステム制御ユニット12から
の出力にしたがって作成されるが、検出信号が検出され
た時の回転架台1の回転角度だけが180°移相した回
転角度に変更されて作成される。つまり、1つの検出信
号は、2つのアドレスに記憶される。一方のアドレスに
記憶された検出信号をオリジナルデータと考えると、他
方のアドレスに記憶された検出信号はオリジナルデータ
の対向データとして取り扱われる。
【0026】多チャンネル型検出器31 〜33 の各々の
検出器が検出した検出信号は、データ収集ユニット14
で増幅及びディジタル変換された後、それぞれ独立して
記憶ユニット15に送られる。データ収集ユニット14
でディジタル変換された検出信号を、この処理以降では
投影データと呼称するものとする。多チャンネル型検出
器31 〜33 の各々の検出器の投影データは、メモリコ
ントローラ31からの2つの書き込みアドレス信号にし
たがって2つのアドレスにそれぞれ記憶される。
【0027】ここでは説明の便宜上、多チャンネル型検
出器31 〜33 は、n×2個のメモリ16〜21を有す
るものとする。上述したようにnは多チャンネル型検出
器の列数である。第1メモリ16には、第1列の多チャ
ンネル型検出器31 の投影データ(オリジナルデータ)
が、一方のアドレス信号にしたがって記憶される。第1
´メモリ17には、第1列の多チャンネル型検出器31
の投影データが、他方のアドレス信号にしたがって対向
データとして記憶される。第2メモリ18には、第2列
の多チャンネル型検出器32 の投影データ(オリジナル
データ)が、一方のアドレス信号にしたがって記憶され
る。第2´メモリ19には、第2列の多チャンネル型検
出器32 の投影データが他方のアドレス信号にしたがっ
て対向データとして記憶される。第3メモリ20には、
第3列の多チャンネル型検出器33 の投影データ(オリ
ジナルデータ)が、一方のアドレス信号にしたがって記
憶される。第3´メモリ21には、第3列の多チャンネ
ル型検出器33 の投影データが他方のアドレス信号にし
たがって対向データとして記憶される。
【0028】なお、本実施例では、対向ビーム補間法を
採用しなくてもよい。この場合、上述の対向ビーム補間
法を採用した場合と同等の効果を得るためには、上述し
たX線検出器の列数nの2倍の列数(2×n)が必要に
なる。
【0029】システム制御ユニット12には、オペレー
タが断層像を再構成する位置を設定入力するためのマウ
スやトラックボール等の断面設定部22が接続される。
システム制御ユニット12は断面設定部22で設定され
た断面位置に基づいて、記憶ユニット15から読み出す
べき投影データに関する情報を出力する。
【0030】この情報にしたがってメモリコントローラ
31は記憶ユニット15の各メモリ16〜21に読み出
し用のアドレス信号を供給する。この読み出しアドレス
信号により、距離補間に必要な投影データが、記憶ユニ
ット15から選択的に読み出される。
【0031】具体的には、回転角度0°〜360°まで
の各回転角度それぞれについて、投影データが2つずつ
(この対応する回転角度が同じ2つの投影データを1つ
の組として取り扱う)選択される。例えば、回転架台1
が2°回転する毎に検出器31 〜33 の検出動作が繰り
返されるとした場合、0°、2°、4°・・・354
°、356°、358°の回転角度それぞれについて、
2つの検出信号が選択される。1つの組を構成する対応
する回転角度が同じ2つの投影データは、断面設定部2
2で設定された断面の位置に最も近い位置に対応する第
1の投影データと、第1の検出信号の位置に対して断面
設定部22で設定された断面の位置を挟んで反対側の領
域における断面設定部22で設定された断面の位置に最
も近い位置に対応する第2の投影データとである。換言
すると、断面設定部22で設定された断面位置を挟んで
2つの領域それぞれで、断面位置に最も近い位置に対応
する投影データが読み出される。
【0032】結果的に、記憶ユニット15から選択的に
読み出される投影データは、断面設定部22で設定され
た断面の位置を中心として、検出器31 〜33 の所定ピ
ッチの距離の範囲内の各位置に対応するものとなる。
【0033】記憶ユニット15から読み出された投影デ
ータは、補間処理ユニット23に送られる。補間処理ユ
ニット23は、同じ回転角度に対応する2つの投影デー
タを、断面設定部22で設定された断面位置からの距離
に応じて距離補間(加重平均)を実行し、加重平均デー
タを計算する。この加重平均データは、断面設定部22
で設定された断面位置での投影データとして取り扱われ
る。この距離補間処理は、全ての回転角度各々について
繰り返され、回転角度0°〜360°までの各回転角度
に対応する全角度的な加重平均データが求められる。
【0034】補間処理ユニット23からの全角度的な加
重平均データは、再構成処理ユニット24に送られる。
再構成処理ユニット24の逐次近似法やフーリエ計算法
などの再構成処理方法は、全角度的な加重平均データか
らCT値の2次元分布、つまり断層像のオリジナルデー
タを計算する。この断層像は、出力ユニット25に供給
され、表示または保管される。
【0035】次に第1実施例の動作を説明する。図3
(a)は第1メモリ16に記憶される複数の投影データ
(第1列の他チャンネル型検出器31 のオリジナルデー
タ(透過データ))の収集位置(検出位置)と回転角度
の変化を実線で示し、第1´メモリ17に記憶される複
数の投影データ(対向データ)の収集位置と回転角度の
変化を細線で示す。図3(b)は第2メモリ18に記憶
される複数の投影データ(オリジナルデータ(透過デー
タ))の収集位置と回転角度の変化を実線で示し、第2
´メモリ19に記憶される複数の投影データ(対向デー
タ)の収集位置と回転角度の変化を細線で示す。図3
(c)は第3メモリ20に記憶される複数の投影データ
(オリジナルデータ)の収集位置と回転角度の変化を実
線で示し、第3´メモリ21に記憶される複数の投影デ
ータ(対向データ)の収集位置と回転角度の変化を細線
で示す。
【0036】第1実施例では、ヘリカルスキャンで投影
データが収集される。また、本実施例では、対向ビーム
補間処理法により断面上の全ての角度の投影データが準
備される。ヘリカルスキャン、対向ビーム補間処理法は
既知であるので簡単に説明する。
【0037】ヘリカルスキャンは、システム制御ユニッ
ト12によりX線制御ユニット9、多チャンネル型検出
器31 〜33 、および架台・寝台制御ユニット11が制
御されることにより実行される。具体的には、システム
制御ユニット12に制御された架台・寝台制御ユニット
11は、回転架台1を連続的に回転する。システム制御
ユニット12に制御された寝台8は、少なくとも回転架
台1が回転している間、天板を連続的にスライドする。
回転架台1が回転している間、システム制御ユニット1
2に制御されたX線制御ユニット9は、X線源2からX
線を連続的または間欠的にばく射させるために、X線源
2に管電圧を連続的または間欠的に供給する。システム
制御ユニット12に制御された多チャンネル型検出器3
1 〜33は、回転架台1が回転し、且つX線源2からX
線がばく射されている間、被検体を通過したX線を所定
周期で繰り返し検出する。
【0038】X線源2からばく射されたX線は、パス上
の組織で減衰を受け、多チャンネル型検出器31 〜33
の各検出素子6で検出される。ヘリカルスキャンが実行
されている間、システム制御ユニット12からメモリコ
ントローラ31に、多チャンネル型検出器31 〜33 が
被検体を通過したX線を検出したタイミング、つまり各
々の検出信号が検出された時の回転架台1の回転角度
と、天板の位置(天板座標)と、各々の検出信号に固有
のチャンネル番号と、各々の検出信号に固有の検出器番
号との各データが出力される。
【0039】例えば、第1列の多チャンネル型検出器3
1 のあるチャンネルの検出信号が検出されたとき、当該
検出信号が検出された時の回転架台1の回転角度θaお
よび天板の位置Paが、当該チャンネル番号と当該検出
器番号と共にメモリコントローラ31に供給される。メ
モリコントローラ31は、これらの回転角度θa、天板
の位置Pa、当該チャンネル番号、当該検出器番号に応
じた2種の書き込みアドレス信号を第1メモリ17、第
1´メモリ18に別々に供給する。一方の書き込みアド
レス信号は、回転角度θa、天板の位置Pa、当該チャ
ンネル番号、当該検出器番号に応じて作成される。他方
の書き込みアドレス信号は、回転角度θaが180°移
相した回転角度(θa+180°)、天板の位置Pa、
当該チャンネル番号、当該検出器番号に応じて作成され
る。つまり、2つの同じと投影データは、その一方がオ
リジナルデータとして、また他方が対向データとしてそ
れぞれ対応する回転角度のみ異なるアドレスに記憶され
る。他のタイミングで検出された検出信号も同様に記憶
される。他のチャンネルで検出された検出信号も同様に
記憶される。他の多チャンネル型検出器32 ,33 各検
出器で検出された検出信号も同様に記憶される。
【0040】図4は、図3(a)〜図3(c)をまとめ
て示した図であり、ヘリカルスキャンにより検出された
全ての投影データ(オリジナルデータ)の収集位置と回
転角度の変化を実線で示し、これれ複数の対向データの
収集位置と回転角度の変化を細線で示している。図4に
おいて、P1は回転架台1が1回転する間に天板が移動
する距離(天板送りピッチ)を示し、P2は隣り合う検
出器の幅中心間の距離、つまり検出器ピッチを示し、P
3は対向ビーム補間法によるデータピッチを示してい
る。図4に示すように、ある検出器の対向データ列が、
他の2つの検出器の2つのオリジナルデータ軌跡の間に
位置するように、ヘリカルスキャンが実行されること
が、本発明の重要な要件、つまり断層像を再構成するの
に必要な投影データの位置の広がり(分散)を狭くして
実効スライス厚を狭くして体軸方向空間分解能を向上さ
せるために重要な要件の1つである。これを実現するた
めには次のような条件でヘリカルスキャンを実行するこ
とが必要である。この条件は、多チャンネル型検出器列
4の列数nが奇数と、偶数の場合で若干相違する。
【0041】多チャンネル型検出器列4の列数nが奇数
の場合、次の(1)式を満たすようにシステム制御ユニ
ット12は、架台・寝台制御ユニット11を制御する。 P1=n×P2 …(1) つまり、回転架台1が1回転する間に天板が移動する距
離P1、換言すると回転架台1が1回転する間に回転架
台1と被検体が相対的に変化する距離P1が、検出器3
1 〜33 の全幅(n×P2)に一致するように、回転架
台1の回転角速度と天板の移動とが相対的にシステム制
御ユニット12により決定される。
【0042】多チャンネル型検出器列4の列数nが偶数
の場合、次の(2)式を満たすようにシステム制御ユニ
ット12は、架台・寝台制御ユニット11を制御する。 P1=(n−1)×P2 …(2) つまり、回転架台1が1回転する間に天板が移動する距
離P1、換言すると回転架台1が1回転する間に回転架
台1と被検体が相対的に変化する距離P1が、検出器3
1 〜33 の全幅から並列ピッチP2を減じた距離((n
−1)×P2)に一致するように、回転架台1の回転角
速度と天板の移動とが相対的にシステム制御ユニット1
2により決定される。この場合、最後列の第n番目の検
出器の軌道が、最前列の第1番目の検出器の軌道に一致
してしまい、第n番目の検出器の存在意味が無い。した
がって、理想的には、多チャンネル検出器列4の列数n
が奇数であることが、コストパフォーマンスの点から好
ましいが、多チャンネル型検出器列4の列数nが偶数で
あっても奇数の場合より効果が低いことを意味するもの
ではない。
【0043】メモリコントローラ31により、あるタイ
ミングにある1つの検出器で検出された1チャンネルの
投影データに対して、2つの書き込みアドレス信号が作
成される。上述したように、一方の書き込みアドレス信
号は、システム制御ユニット12からの出力にしたがっ
て作成され、他方の書き込みアドレス信号は、一方の書
き込みアドレス信号と同様にシステム制御ユニット12
からの出力にしたがって作成されるが、検出信号が検出
された時の回転架台1の回転角度だけが180°移相し
た回転角度に変更されて作成される。つまり、1つの投
影データは、2つのアドレスに別々に記憶され、つまり
例えば第1メモリ16の当該回転角度、当場合天板位
置、当該チャンネル番号、当該列番号のアドレスに記憶
された検出信号と同じものが、対向データとして第1´
メモリ17の当該回転角度、当場合天板位置、当該チャ
ンネル番号、当該列番号のアドレスに記憶される。
【0044】ヘリカルスキャンが終了した後、またはヘ
リカルスキャンの実行中に、断面設定部22を介して、
断層像を再構成する位置が設定入力される。システム制
御ユニット12は断面設定部22で設定された断面の位
置に基づいて、記憶ユニット15から読み出すべき投影
データおよび対向データの位置範囲を示すデータを出力
する。
【0045】この位置範囲のデータにより、断面設定部
22で設定された断面の位置を中心として、検出器31
〜33 の並列ピッチP2の距離の範囲が指定される。図
5は図4に対応する図であり、記憶ユニット15から読
み出される投影データおよび対向データの分布を太線で
示している。図5のZ0 は、断面設定部22で設定され
た断面の位置を示している。
【0046】つまり、断面設定部22で設定された断面
の位置を中心として、検出器31 〜33 の並列ピッチP
2の距離の範囲内の全ての投影データおよび対向データ
が、記憶ユニット15から読み出される。上述したよう
に、ある検出器の対向ビーム列が、他の2つの検出器の
2つのオリジナルデータの分布の間に位置するように、
ヘリカルスキャンが実行されているので、読み出される
投影データおよび対向データは次のような規則で読み出
される結果となる。
【0047】すなわち、回転角度0°〜360°までの
各回転角度それぞれについて、投影データ(対向データ
の含む)が2つずつ選択される。例えば、回転架台1が
2°回転する毎に検出器31 〜33 の検出動作が繰り返
されるとした場合、0°、2°、4°・・・354°、
356°、358°の各回転角度について、投影データ
(対向データも含む)が2つずつ選択される。しかも、
この同じ回転角度に対応する2つの投影データは、断面
設定部22で設定された断面の位置に最も近い位置に対
応する第1の投影データと、第1の投影データの位置に
対して断面設定部22で設定された断面の位置を挟んで
反対側の領域における断面設定部22で設定された断面
の位置に最も近い位置に対応する第2の投影データとで
ある。
【0048】このように記憶ユニット15から選択的に
読み出された投影データおよび対向データは、補間処理
ユニット23に送られる。補間処理ユニット23は、同
じ回転角度に対応する2つの投影データと対向データ
を、断面設定部22で設定された断面の位置からの距離
に応じて距離補間(加重平均)を実行し、加重平均デー
タ、つまり断面設定部22で設定された断面の位置での
投影データの推定値を作成する。
【0049】図6は当該補間処理を説明するために図5
の太線部分だけを取り出して示す図である。この図6の
ように、例えば回転角度θαについて見れば、回転角度
θαの2つの投影データD1 、D2 から、当該回転角度
θαのZ0 上の投影データD3 は(3)式のように計算
される。なお、aはD1 の位置Z1 とZ0 との距離を示
し、bはD2 の位置Z2 とZ0 との距離を示している。
【0050】 D3 =(a×D1 +b×D2 )/2 …(3) この距離補間処理は、全ての回転角度各々について繰り
返され、回転角度0°〜360°までの全ての回転角度
各々に対応する全角度的な加重平均データが求められ
る。
【0051】補間処理ユニット23からの全角度的な加
重平均データは、再構成処理ユニット24に送られる。
再構成処理ユニット24の逐次近似法やフーリエ計算法
などの再構成処理方法は、全角度的な加重平均データか
らCT値の2次元分布、つまり断層像を再構成する。こ
の断層像は、出力ユニット25に供給され、表示または
保管される。
【0052】このように第1実施例によると、断層像を
再構成するのに必要な投影データの位置に関する広がり
(実効スライス厚)を、X線検出列が1列の従来のもの
や、X線検出列が複数列あるものであって、回転架台の
回転角速度に対する天板の移動速度を上述したように制
御しないものより、画期的に狭くして体軸方向空間分解
能を向上させることができる。従来ではこの広がりは、
回転架台が1回転する間に移動する天板の距離P1×2
であり、対向ビーム補間法を採用した従来であってもこ
の広がりはP1である。これに対して、本発明のそれは
P2、つまり検出器ピッチであり、P2はP1/n(n
は列数)に相当する。 (第2実施例)以下図面を参照して第2実施例について
説明する。図7は第2実施例の構成図である。図7にお
いて図1と同じ部分には同符号を詳細な説明は省略す
る。本実施例は、第1実施例と同等またはそれ以下の実
効スライス厚のデータを、オリジナルデータだけから
(対向データを使わないで)実現して、対向データの使
用に伴う画像ノイズの発生を解消するものである。
【0053】回転架台1はX線源2と、n列(ここで
は、n=10で示す)の多チャンネル検出器31 ,32
…3n からなる多チャンネル検出器列4とを、撮影領域
を挾んで対向して配置し、この対向関係を維持したまま
撮影領域中心に関して回転可能に保持する。X線源2は
焦点からコーンビーム状X線を曝射する。多チャンネル
検出器31 ,32 …3n は、X線源2の回転面に垂直な
軸(スライス軸、またはZ軸)に沿って所定のピッチ
(以下検出器ピッチという)pで並列される。検出器ピ
ッチpは、隣り合う多チャンネル検出器の幅中心間の距
離で定義される。多チャンネル検出器31 ,32 …3n
それぞれは、X線源2の回転面内で、X線源2の焦点か
ら等距離の関係で並設された複数の検出素子を備えてい
る。検出素子はそれぞれ独立して、被検体を透過したX
線をその強度に応じた電気信号に変換する。例えば、1
つの検出素子または隣接する所定数の検出素子が、1チ
ャンネルに相当する。なお、回転架台1にX線源2のみ
が保持され、1周分の多チャンネル検出器列4がX線源
2からのX線を受ける位置に固定されたいわゆる第4世
代の構造であってもよい。
【0054】架台駆動機構7は回転架台1を駆動して回
転させる。寝台8は被検体を搭載するための天板29を
その長手方向に沿ってスライド自在に支持する。寝台駆
動機構26は、天板29を駆動してスライドさせ、被検
体をその体軸方向(天板29の長手方向に同じ)に沿っ
て、撮影領域に出し入れする。これにより、撮影領域と
被検体との位置が相対的に変化する。なお、天板29が
固定で、架台1が被検体の体軸方向に沿ってスライドし
たり、または天板29と架台1とが互いに逆方向に移動
することにより、撮影領域と被検体との相対的な位置関
係が変化するような機構を採用してもよい。
【0055】X線制御ユニット9は高圧発生ユニット1
0に制御信号を出力する。この制御信号に応じた高電圧
が高圧発生ユニット10からX線源2に管電圧として印
加される。この管電圧に応じたエネルギーのX線がX線
源2から曝射される。
【0056】架台・寝台制御ユニット11は、架台駆動
機構7と寝台駆動機構26にそれぞれ制御信号を送る。
架台駆動機構7は、架台・寝台制御ユニット11から供
給される制御信号で指示された角速度で回転架台を定速
度回転させる。寝台駆動機構26は、架台・寝台制御ユ
ニット11から供給される制御信号で指定された速度で
寝台8の天板29を定速度にてスライドさせる。ここ
で、回転架台1、換言するとX線源2が1回転する間
に、天板29がスライドする距離を、天板送りピッチd
として定義する。
【0057】システム制御ユニット12は、所定のシー
ケンスに沿って、架台・寝台制御ユニット11、X線制
御ユニット9、多チャンネル検出器列4、データ収集ユ
ニット14を制御し、ヘリカルスキャンを実行する。シ
ステム制御ユニット12に制御された架台・寝台制御ユ
ニット11は、回転架台1を一定の角速度で連続回転さ
せると同時に、寝台8の天板29を一定の速度でスライ
ドさせる。この間、システム制御ユニット12に制御さ
れたX線制御ユニット9はX線源2からX線を連続的又
は間欠的に発生させる。システム制御ユニット12に制
御された多チャンネル検出器列4の各検出素子は、被検
体を透過したX線をその強度に応じたレベルの電気信号
に所定の周期(例えばX線源2が2°回転する時間を1
周期とする)で繰り返し変換し、データ収集ユニット1
4に出力する。システム制御ユニット12に制御された
データ収集ユニット14は、多チャンネル検出器列4の
各チャンネルで変換された電気信号を順次ディジタルデ
ータに変換する。
【0058】ヘリカルスキャンの実行中、架台・寝台制
御ユニット11から、回転架台1の回転角度と、天板2
9の座標(天板位置)とが、システム制御ユニット12
に随時取り込まれる。このために、回転架台駆動機構7
には、所定角度毎にパルス信号を発生する図示しないロ
ータリーエンコーダが設けられており、架台・寝台制御
ユニット11は、このパルス信号をカウントして回転角
度を測定する。同様に、天板29には、ラックピニオン
機構を介して図示しないロータリーエンコーダ設けられ
ており、天板29が所定距離スライドする毎にパルス信
号を発生し、架台・寝台制御ユニット11は、このパル
ス信号をカウントして天板位置を測定する。
【0059】システム制御ユニット12は、多チャンネ
ル検出器列4が透過X線を検出したタイミングの回転架
台1の回転角度と、天板29の位置と、検出データ各々
のチャンネル番号、多チャンネル型X線検出器31 〜3
n 各々に固有の検出器番号とを、メモリコントローラ1
3に出力する。メモリコントローラ13は、システム制
御ユニット12からの回転角度と、天板29の位置と、
チャンネル番号、検出器番号とにしたがって、書き込み
アドレス信号を作成し、記憶ユニット15へ出力する。
データ収集ユニット14でディジタル変換された検出デ
ータは個々に記憶ユニット15へ送られ、メモリコント
ローラ13から出力された書き込みアドレス信号に従っ
てそれぞれのアドレスに記憶される。このアドレスは単
純補間法を適用する場合のものである。
【0060】システム制御ユニット12には、オペレー
タが所望する断層像の位置(スライス位置またはZ位置
(Z座標))を指定するための断面設定部22が接続さ
れる。システム制御ユニット12は、断面設定部22に
より設定された再構成断面位置の情報をデータ読み出し
指令と共にメモリコントローラ13に供給する。この情
報に従って、メモリコントローラ13は読み出しアドレ
ス信号を作成し、記憶ユニット15に供給する。この読
み出しアドレス信号により、再構成断面位置に関する断
層像の再構成に必要なデータが、記憶ユニット15から
選択的に読み出される。具体的には、0°〜360°の
微小回転角度毎に2つずつデータが読み出される。つま
り、同じ回転角度に対応する2つのデータが読み出され
る。この2つのデータのうち一方は、Z軸に関して再構
成断面位置よりプラス側の領域において再構成断面位置
に最も近いZ位置に対応するデータであり、2つのデー
タのうち他方は、Z軸に関して再構成断面位置よりマイ
ナス側の領域において再構成断面位置に最も近いZ位置
に対応するデータである。
【0061】なお、これは、いわゆる内挿補間(補間デ
ータのZ位置が2つのオリジナルデータのZ位置に挟ま
れるような補間)だけを使用する場合の条件であり、変
形例として、外挿補間(補間データのZ位置が2つのオ
リジナルデータのZ位置に挟まれないような補間)も内
挿補間と共に使用する場合は、単純に、回転角度が同じ
2つのデータは、領域に関係なく再構成断面位置に最も
近い順に2つのデータとなる。
【0062】記憶ユニット15から回転角度毎に2つず
つ読み出されたデータは、距離補間ユニット23に取り
込まれる。距離補間ユニット23で、同じ回転角度に対
応する2つのデータは、それぞれ再構成断面位置からの
距離に応じた係数(2つの係数の和は1)を乗算され、
加算される。これにより当該再構成断面位置に関する当
該回転角度の加重平均データ(補間データ)が作成され
る。この補間データの作成は、全ての回転角度毎に実行
され、最終的に全ての回転角度に対する加重平均データ
が求められる。
【0063】これらの全角度に対する加重平均データに
基づいて、再構成処理ユニット24において、適当な再
構成処理法により当該再構成断面に関するCT値の2次
元分布(断層像)が再構成される。この断層像の画像デ
ータは出力ユニット25において、表示または保管され
る。
【0064】次に本実施例の動作を説明する。ここで
は、多チャンネル型検出器31 〜3nの列数が10、つ
まりn=10として説明する。図8と図9は回転架台1
が3回転する間に各多チャンネル型検出器31 〜310で
収集された投影データの軌道、つまり各データを収集し
たときの天板29のZ位置と回転架台1の回転角度とで
表現される軌道を表しており、図8と図9とでは天板送
りピッチdの設定モードが相違する。いずれかのモード
が、システム制御ユニット12に接続されたモード設定
部28を介してオペレータにより選択される。なお、隣
り合う多チャンネル型検出器の各幅中心間のZ軸に関す
る距離(検出器ピッチ)をp、回転架台1(X線源2)
が1回転する間に移動する天板29の移動距離(天板送
りピッチ)をdとする。図8では、 d=4.5×p の場合を示している。
【0065】図9では、 d=(10/3)×p の場合を示している。
【0066】いずれの設定モードでも、回転架台1が1
回転する毎に、図8の設定モードではデータのZ位置が
p/2ずつ、また図9の設定モードではデータのZ位置
がp/3ずつずれて、回転架台1が複数回転するうちに
各多チャンネル型検出器31〜310のデータ軌跡が重な
らないように天板送りピッチdが設定される。これによ
り、再構成断面位置の加重平均データの元となるオリジ
ナルデータ(対向データでない実際に収集した実デー
タ)の密度を増やすことができる。したがって、対向デ
ータを使用しないで、オリジナルデータだけから加重平
均データを作成することにより画像ノイズを軽減し、し
かもオリジナルデータのピッチPを狭くして実効スライ
ス厚を薄くし、体軸方向空間分解能の高い画像を得るこ
とが可能となる。
【0067】図8の場合、10列(n=10)の多チャ
ンネル型検出器31 〜310を設置して、検出器ピッチp
の4.5倍の天板送りピッチ(d=4.5×p)で天板
29をスライドさせている。これによりデータピッチP
をp/2にできる。また、10列(n=10)の多チャ
ンネル型検出器31 〜310を設置し、検出器ピッチpの
10/3倍の天板送りピッチ(d=(10/3)×p)
で天板29をスライドさせている。これによりデータピ
ッチPをp/3にできる。
【0068】図10に図8の場合における再構成のため
に記憶ユニット15から抽出されるデータを示してい
る。上述したように、ここでは対向ビーム補間法ではな
く、単純補間法が採用されている。オペレータにより断
面設定部22を介して設定された再構成断面位置に関し
て、例えば90°の回転角度に対応する加重平均データ
を求める場合を考える。回転角度90°に関する加重平
均データの元になる2つの投影データは、再構成断面位
置の左側の領域Aにおいて再構成断面位置に最も近いデ
ータa(7列目の多チャンネル型検出器37 の2回転目
に得られた回転角度90°のデータ)と、再構成断面位
置の右側の領域Bにおいて再構成断面位置に最も近いデ
ータb(3列目の多チャンネル型検出器33 の3回転目
に得られた回転角度90°のデータ)とである。これら
のデータa,bから、再構成断面位置における90°の
回転角度における加重平均データxが距離補間により求
められる。この処理を、再構成断面位置における全ての
回転角度に対して個々に実行することにより、再構成断
面位置における再構成処理に必要な全角度のデータ(補
間データまたは加重平均データ)が揃うことになる。つ
まり、オリジナルデータとしては、図10の太線で示さ
れた部分に存在し、つまり再構成断面位置を中心として
その前後、p/2ずつの範囲、換言すると再構成断面位
置を中心としたpの範囲に限定(狭小化)することがで
きる。同様に図9の場合では、オリジナルデータは、再
構成断面位置を中心としてその前後、p/3ずつの範
囲、換言すると再構成断面位置を中心とした(2/3)
×pの範囲に限定(狭小化)することができる。
【0069】このことを一般化すると、次のように表現
できる。天板送りピッチdは、 d=p×(L+1/m) ただし、p:検出器ピッチ n:多チャンネル型X線検出器の列数 m:自然数 L:(n/m)未満の整数 を満足する条件下で、モード設定器を介して天板送りピ
ッチdを任意に調整することにより、データのピッチP
は、 P=p/m とすることができる。ここで、対向ビーム補間を使わ
ず、しかも単純補間法の内挿補間だけの場合は、再構成
に必要な投影データは、(2×p)/mの範囲(実効ス
ライス厚)に限定することができる。図8の場合、実効
スライス厚はp、図9の場合、実効スライス厚は(2/
3)×pとなる。この投影データから加重平均データを
求める場合、元になる投影データがすべて実際に収集し
たオリジナルデータであり、対向データでないため、対
向ビームによって実効スライス厚を薄くする第1実施例
に対して、画像ノイズが優れ、単純補間と同等の画質を
得ることができる。また、投影データのピッチはp/m
であり、第1実施例と同等またはそれ以下の実効スライ
ス厚が得られる。
【0070】なお、本実施例では、上述のように単純補
間法に立脚して説明したが、勿論、対向ビーム補間法を
適用してもよい。例えば、図11は、図8の条件で、対
向ビーム補間法を適用したときのデータ軌跡を示してい
る。この場合、データピッチはp/2mとなる。加重平
均データを求める投影データの片方が対向ビームになる
ため画像ノイズは、単純補間法より増加するが、データ
ピッチの縮小によって、さらに実効スライス厚が薄くな
る効果がある。
【0071】このように本実施例によると、マルチスラ
イスヘリカルスキャンの効果である高速性も合わせ、短
時間で、画像ノイズが少なく、低コントラスト分解能に
優れ、体軸方向に関する空間分解能の高い画像データ
(ボクセルデータ)を得ることが可能となる。その理由
は、データの軌跡が再構成断面を横切るオリジナルデー
タが第1実施例より増えるので、実効スライス厚を増大
させないでオリジナルデータだけを用いて再構成が可能
となることにより、画像ノイズが減少するからである。
【0072】本発明は上述した実施例に限定されず、種
々変形して実施可能である。例えば上述した実施例で
は、天板送り速度を遅くするため、スキャン時間が長時
間化して動きの早い部位を撮影する場合や被検体の呼吸
等による態動が激しいときアーチファクトが発生する可
能性があった。この問題を回避するように、上述したよ
うな天板送りピッチの条件に制限されないで天板を高速
でスライドできるモードを選択できるようにしておくこ
とは、この問題を適当に回避するための重要である。
【0073】
【発明の効果】請求項1の発明は、X線を曝射するX線
源とこのX線が照射される被検体とを相対的に回転さ
せ、かつ上記X線源と上記被検体とを上記被検体の体軸
方向に沿って相対的に移動させることにより、上記被検
体に対して螺旋状スキャンを行い、上記被検体を透過す
るX線をX線検出器列にて検出することにより、上記体
軸方向の所望とする再構成断面位置の断層像を再構成可
能なX線コンピュータトモグラフィ装置において、上記
被検体の体軸方向に沿ってn列(nは2以上の整数)並
列され、上記螺旋状スキャンの際に上記被検体の透過X
線による透過データを収集するX線検出器列と、上記X
線検出器列にて検出される任意の回転位相のデータに対
して対向する回転位相にある対向データを上記各X線検
出器列毎に生成する対向データ生成手段と、上記再構成
断面位置に最も近い収集位置に対応する第1のデータと
この第1のデータの収集位置に対して上記再構成断面位
置を挟んで反対側の領域で上記再構成断面位置に最も近
い収集位置に対応する第2のデータとからなる組を所定
角度毎に上記透過データ及び対向データの中から選択的
に抽出するデータ抽出手段と、上記データ抽出手段によ
り抽出された第1及び第2のデータに基づいて補間演算
を施すことにより上記再構成断面位置における投影デー
タを求める補間演算手段と、記補間演算手段にて求めら
れた投影データに基づいて上記再構成断面位置における
断層像を再構成する再構成手段とを具備する。
【0074】請求項1の発明によれば、再構成断面に最
も近い収集位置に対応する第1のデータと、この第1の
データの収集位置に対して上記再構成断面を挟んで反対
側の領域で上記再構成断面に最も近い収集位置に対応す
る第2のデータとからなる組が、所定角度毎に複数の透
過データと対向データとの中から選択され、補間演算後
に再構成処理に供せられる。したがって、再構成断面を
挟んだ2つの領域それぞれで再構成断面位置に最も近い
データから断層像が再構成されることになるので、断層
像の信頼性が向上する。
【0075】請求項6の発明は、X線を曝射するX線源
とこのX線が照射される被検体とを相対的に回転させ、
かつ上記X線源と上記被検体とを上記被検体の体軸方向
に沿って相対的に移動させることにより、上記被検体に
対して螺旋状スキャンを行い、上記被検体を透過するX
線をX線検出器列にて検出することにより、上記体軸方
向の所望とする再構成断面位置の断層像を再構成可能な
X線コンピュータトモグラフィ装置において、上記被検
体の体軸方向に沿って複数列並列され、上記螺旋状スキ
ャンの際に上記被検体の透過X線による透過データを収
集するX線検出器列と、上記再構成断面位置に最も近い
収集位置に対応する第1のデータとこの第1のデータの
収集位置に対して上記再構成断面位置を挟んで反対側の
領域で上記再構成断面位置に最も近い収集位置に対応す
る第2のデータとからなる組を、上記X線検出器列にて
得る各々の透過データの中から選択的に抽出するデータ
抽出手段と、上記データ抽出手段により抽出された第1
及び第2のデータに基づいて補間演算を施すことにより
上記再構成断面位置における投影データを求める補間演
算手段と、上記補間演算手段にて求められた投影データ
に基づいて上記再構成断面位置における断層像を再構成
する再構成手段とを具備する。
【0076】請求項6の発明も、請求項1の発明と同様
の作用が得られるが、いわゆる対向ビーム補間は採用さ
れない。したがって、請求項6の発明は請求項1の発明
の場合ほどではない範囲で断層像の信頼性が向上する。
【0077】請求項11の発明は、X線を曝射するX線
源とこのX線が照射される被検体とを相対的に回転さ
せ、かつ前記X線源と前記被検体とを前記被検体の体軸
方向に沿って相対的に移動させることにより、前記被検
体に対して螺旋状スキャンを行い、前記被検体を透過す
るX線をX線検出器にて検出し、検出データを使って前
記体軸方向の所望とする再構成断面位置の断層像を再構
成するX線コンピュータトモグラフィ装置において、前
記被検体の体軸方向に沿ってn列(nは2以上の整数)
並列された多チャンネル型のX線検出器と、前記X線源
と前記被検体との体軸方向に関する位置関係を相対的に
移動する移動手段と、螺旋状スキャンに際して前記各X
線検出器が検出するデータの軌跡が重ならないように、
前記X線源が1回転する間に前記X線源と前記被検体と
が相対的に移動する移動ピッチを制御する制御手段とを
具備する。
【0078】請求項11の発明によれば、体軸方向に関
して検出データの密度が増大するので、実際に検出した
データだけから画像を再構成できるので、実効スライス
厚の増大を押えながら、画像ノイズの低減による低コン
トラスト分解能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例によるX線コンピュータトモグラフ
ィ装置の構成図。
【図2】図1のX線源とX線検出器の構造図。
【図3】検出データとこの対向データとの収集軌道をX
線検出器毎に示す図。
【図4】全検出データとこの対向データとの収集軌道を
示す図。
【図5】第1実施例の実効スライス厚を示す図。
【図6】距離補間法を説明するための図。
【図7】第2実施例によるX線コンピュータトモグラフ
ィ装置の構成図。
【図8】第1の条件下での3回転分の検出データの収集
軌道を示す図。
【図9】第2の条件下での3回転分の検出データの収集
軌道を示す図。
【図10】第2実施例の実効スライス厚を示す図。
【図11】第2実施例を対向ビーム法に適用したときの
第1の条件下での3回転分の検出データ及び対向データ
の収集軌道を示す図。
【符号の説明】
1…回転架台、 2…X線
源、31 〜3n …多チャンネル型X線検出器、 6…X
線検出素子、7…架台駆動機構、
8…寝台、9…架台・寝台制御ユニット、
10…高圧発生ユニット、11…X線制御ユニット、
12…システム制御ユニット、13…
メモリコントローラ、 14…データ収集
ユニット、15…記憶ユニット、
16〜21…メモリ、22…断面設定部、
23…補間処理ユニット、24…再構成処理
ユニット、 25…出力ユニット。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を曝射するX線源とこのX線が照射
    される被検体とを相対的に回転させ、かつ前記X線源と
    前記被検体とを前記被検体の体軸方向に沿って相対的に
    移動させることにより、前記被検体に対して螺旋状スキ
    ャンを行い、前記被検体を透過するX線をX線検出器に
    て検出することにより、前記体軸方向の所望とする再構
    成断面位置の断層像を再構成可能なX線コンピュータト
    モグラフィ装置において、 前記被検体の体軸方向に沿ってn列(nは2以上の整
    数)並列され、前記螺旋状スキャンの際に前記被検体の
    透過X線による透過データを収集する多チャンネル型の
    X線検出器と、 前記X線検出器にて検出される任意の回転位相のデータ
    に対して対向する回転位相にある対向データを前記各X
    線検出器毎に生成する対向データ生成手段と、 前記再構成断面位置に最も近い収集位置に対応する第1
    のデータとこの第1のデータの収集位置に対して前記再
    構成断面位置を挟んで反対側の領域で前記再構成断面位
    置に最も近い収集位置に対応する第2のデータとからな
    る組を所定角度毎に前記透過データ及び対向データの中
    から選択的に抽出するデータ抽出手段と、 前記データ抽出手段により抽出された第1及び第2のデ
    ータに基づいて補間演算を施すことにより前記再構成断
    面位置における投影データを求める補間演算手段と、前
    記補間演算手段にて求められた投影データに基づいて前
    記再構成断面位置における断層像を再構成する再構成手
    段とを具備することを特徴とするX線コンピュータトモ
    グラフィ装置。
  2. 【請求項2】 前記X線検出器の列数nは、奇数に設定
    されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュー
    タトモグラフィ装置。
  3. 【請求項3】 前記螺旋状スキャンにより回転位相が1
    周期変化する間に、前記X線源と前記被検体との前記体
    軸方向に沿った相対的な位置が、前記X線検出器の並列
    ピッチに列数nを乗じた距離だけ変位することを特徴と
    する請求項2記載のX線コンピュータトモグラフィ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記X線検出器の列数nは、偶数に設定
    されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュー
    タトモグラフィ装置。
  5. 【請求項5】 前記螺旋状スキャンにより回転位相が1
    周期変化する間に、前記X線源と前記被検体との前記体
    軸方向に沿った相対的な位置が、前記X線検出器の並列
    ピッチに列数n−1を乗じた距離だけ変位することを特
    徴とする請求項4記載のX線コンピュータトモグラフィ
    装置。
  6. 【請求項6】 X線を曝射するX線源とこのX線が照射
    される被検体とを相対的に回転させ、かつ前記X線源と
    前記被検体とを前記被検体の体軸方向に沿って相対的に
    移動させることにより、前記被検体に対して螺旋状スキ
    ャンを行い、前記被検体を透過するX線をX線検出器に
    て検出することにより、前記体軸方向の所望とする再構
    成断面位置の断層像を再構成可能なX線コンピュータト
    モグラフィ装置において、 前記被検体の体軸方向に沿って複数列並列され、前記螺
    旋状スキャンの際に前記被検体の透過X線による透過デ
    ータを収集する多チャンネル型のX線検出器と、 前記再構成断面位置に最も近い収集位置に対応する第1
    のデータとこの第1のデータの収集位置に対して前記再
    構成断面位置を挟んで反対側の領域で前記再構成断面位
    置に最も近い収集位置に対応する第2のデータとからな
    る組を、前記X線検出器にて得る各々の透過データの中
    から選択的に抽出するデータ抽出手段と、 前記データ抽出手段により抽出された第1及び第2のデ
    ータに基づいて補間演算を施すことにより前記再構成断
    面位置における投影データを求める補間演算手段と、前
    記補間演算手段にて求められた投影データに基づいて前
    記再構成断面位置における断層像を再構成する再構成手
    段とを具備することを特徴とするX線コンピュータトモ
    グラフィ装置。
  7. 【請求項7】 前記X線検出器の列数は、奇数に設定さ
    れることを特徴とする請求項6記載のX線コンピュータ
    トモグラフィ装置。
  8. 【請求項8】 前記螺旋状スキャンにより回転位相が1
    周期変化する間に、前記X線源と前記被検体との前記体
    軸方向に沿った相対的な位置が、前記X線検出器の並列
    ピッチに前記X線検出器の列数を乗じた距離だけ変位す
    ることを特徴とする請求項7記載のX線コンピュータト
    モグラフィ装置。
  9. 【請求項9】 前記X線検出器の列数は、偶数に設定さ
    れることを特徴とする請求項6記載のX線コンピュータ
    トモグラフィ装置。
  10. 【請求項10】 前記螺旋状スキャンにより回転位相が
    1周期変化する間に、前記X線源と前記被検体との前記
    体軸方向に沿った相対的な位置が、前記X線検出器の並
    列ピッチに前記X線検出器の列数−1を乗じた距離だけ
    変位することを特徴とする請求項9記載のX線コンピュ
    ータトモグラフィ装置。
  11. 【請求項11】 X線を曝射するX線源とこのX線が照
    射される被検体とを相対的に回転させ、かつ前記X線源
    と前記被検体とを前記被検体の体軸方向に沿って相対的
    に移動させることにより、前記被検体に対して螺旋状ス
    キャンを行い、前記被検体を透過するX線をX線検出器
    にて検出し、検出データを使って前記体軸方向の所望と
    する再構成断面位置の断層像を再構成するX線コンピュ
    ータトモグラフィ装置において、 前記被検体の体軸方向に沿ってn列(nは2以上の整
    数)並列された多チャンネル型のX線検出器と、 前記X線源と前記被検体との体軸方向に関する位置関係
    を相対的に移動する移動手段と、 螺旋状スキャンに際して前記各X線検出器が検出するデ
    ータの軌跡が重ならないように、前記X線源が1回転す
    る間に前記X線源と前記被検体とが相対的に移動する移
    動ピッチを制御する制御手段とを具備することを特徴と
    するX線コンピュータトモグラフィ装置。
  12. 【請求項12】 前記移動ピッチdは、 d=p×(L+1/m) ただし、p:隣り合うX線検出器の幅中心間の距離 n:前記X線検出器の列数 m:自然数 L:(n/m)未満の整数 の条件式を満足することを特徴とする請求項11に記載
    のX線コンピュータトモグラフィ装置。
  13. 【請求項13】 前記移動ピッチdの条件式において、
    m=2であることを特徴とする請求項12に記載のX線
    コンピュータトモグラフィ装置。
  14. 【請求項14】 前記移動ピッチdの条件式において、
    Lを(n/m)未満の整数の最大値とする請求項12に
    記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
  15. 【請求項15】 前記X線検出器によって検出された検
    出データを用いて再構成断面位置上のデータを補間する
    補間手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に
    記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。
  16. 【請求項16】 前記X線検出器によって検出された検
    出データと、この検出データに関する対向データとを用
    いて再構成断面位置上のデータを補間する補間手段をさ
    らに備えることを特徴とする請求項11に記載のX線コ
    ンピュータトモグラフィ装置。
  17. 【請求項17】 前記補間手段は、体軸方向に関して前
    記再構成断面位置を中心とした両側各々から、前記再構
    成断面位置に最も近い位置で検出された2つのデータか
    ら距離補間により再構成断面位置上のデータを補間する
    ことを特徴とする請求項15または請求項16に記載の
    X線コンピュータトモグラフィ装置。
  18. 【請求項18】 前記補間手段は、体軸方向に関して前
    記再構成断面位置に近い順に2つのデータから距離補間
    により再構成断面位置上のデータを補間することを特徴
    とする請求項15または請求項16に記載のX線コンピ
    ュータトモグラフィ装置。
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