JPH08194440A - 可動フィルム型表示装置 - Google Patents

可動フィルム型表示装置

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JPH08194440A
JPH08194440A JP7005743A JP574395A JPH08194440A JP H08194440 A JPH08194440 A JP H08194440A JP 7005743 A JP7005743 A JP 7005743A JP 574395 A JP574395 A JP 574395A JP H08194440 A JPH08194440 A JP H08194440A
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JP
Japan
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film
display device
electrodes
films
movable
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JP7005743A
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English (en)
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Atsushi Sugawara
淳 菅原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反射輝度が高く、消費電力の少ない全く新規
の構造の可動フィルム型表示装置を提供すること。 【構成】 第1の色を有し、Y方向に所定距離ずつずら
して一部重なるように配置された複数枚の固定フィルム
2と、第2の色を有し、各固定フィルム2上にX方向に
分離して複数枚配置された複数枚の可動フィルム6と、
固定フィルム2に第1の電極を形成すると共に可動フィ
ルム6に第2の電極を形成してなり、静電力によって可
動フィルム6をY方向に進退移動する駆動部と、固定フ
ィルム2の電極が接続される走査線と、可動フィルム6
の電極が接続される信号線とを備えた可動フィルム型表
示装置において、非選択状態の走査線電位と可動フィル
ムを動かさないときの信号線電位を浮遊電位状態にする
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可動フィルムを用いて
マトリックス表示を可能とした可動フィルム型表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報機器の表示デバイスとし
ては、薄型,軽量,低消費電力という要求から、液晶デ
ィスプレイ(LCD)が用いられている。LCDのう
ち、ディスプレイの表示面を直接見るようにしたものを
直視型という。直視型のLCDには、背面に蛍光ランプ
などの光源を組み込む透過型と周囲光を利用する反射型
とがある。このうち、前者はバックライトが必要なの
で、低消費電力化には不向きである。従って、携帯情報
機器の表示デバイスとしては、後者の反射型が最も普及
している。
【0003】反射型LCDは、アルミ箔の光反射板がL
CDを構成する背面ガラス基板に偏光板と表面が梨地状
の反射板とを重ねて貼り付けられている。このような反
射型LCDは非発光であるので消費電力が少なくなる。
【0004】しかしながら、この種の表示デバイスにあ
っては、次のような問題があった。即ち反射型LCDに
は、ECB(Electrically Controlled Birefrigence)
モード、GH(Guest Host)モード、TN(Twisted Ne
matic)モードなどを用いる。ECBモードやTNモード
を用いる場合には、偏光板が必要である。偏光板は光の
透過率が40%程度なので、光の利用効率が悪くなって
しまう。
【0005】また、GHモードを用いる場合には偏光板
は不要であるが、フルカラー表示をするためには単色の
液晶セルを3層以上重ねる必要があり、光の透過率が9
0%程度であるITO電極を何層も重ねたりする必要が
ある。それ故、光の透過効率はあまり高くはならない。
【0006】また、カラー表示をする場合、ECBモー
ドやGHモードを用いるとカラーフィルターは必要ない
が、色再現能力が低く、視覚依存性が大きい。さらに、
TNモードを用いる場合にはカラーフィルターで色を付
けるが、反射型なので光の利用効率が約1/3となり暗
くなってしまう。
【0007】これに加えて、いずれのモードにおいて
も、走査電極間クロストークを低減して画質向上をはか
るために、スイッチとしてTFT(Thin Film Transist
or)やTFD(Thin Film Diode )などを設けるので、
開口率が低くなってしまい反射輝度が低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、携帯
情報機器の表示デバイスとしては、現状では反射型LC
Dが最も適しているが、これにおいても、光の利用効率
が低く、開口率が低いと反射輝度が低下してしまい画面
が暗いものとなる問題があった。このため、LCDでは
得られない高い反射輝度を有する新規構造の表示デバイ
スの実現が要望されている。
【0009】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、反射輝度が高く、消費
電力の少ない全く新規の構造の可動フィルム型表示装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、次のような構成を採用している。即ち本発
明は、第1の色を有し、第1の方向に所定距離ずつずら
して一部重なるように配置された複数枚の固定部と、第
2の色を有し、各固定部上に第1の方向と交差する第2
の方向に分離して複数枚配置された複数枚の可動フィル
ムと、前記固定部及び可動フィルムにそれぞれ電極を形
成してなり、これらの電極間に働く静電力によって前記
可動フィルムを第1の方向に進退移動する駆動部と、前
記固定部の電極が接続される走査線と、前記可動フィル
ムの電極が接続される信号線とを備えた可動フィルム型
表示装置において、非選択状態の走査線又は信号線の電
位を浮遊電位状態にする手段を設けたことを特徴とす
る。
【0011】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものが考えられる。 (1) 固定部は、固定フィルムであること。 (2) 固定部は白色で不透明なフィルムであり、可動フィ
ルムはシアン・マゼンダ・イエローの3層の透明フィル
ムであること。 (3) 可動フィルムは、シアン・マゼンダ・イエローの3
層の透明フィルムに加え、黒色で不透明なフィルムから
なること。 (4) 固定部と可動フィルムとの間に絶縁膜が介在してい
ること。 (5) 駆動部は、固定部と可動フィルム上又は可動フィル
ム内に設置された電極との間に働く水平引力を利用する
ものであること。 (6) 走査線は第2の方向に配置され、信号線は第1の方
向に配置されていること。 (7) 走査線は第2の方向に配置され、信号線は一部が第
1の方向に配置され、残りが第2の方向に配置されてい
ること。
【0012】
【作用】本発明によれば、固定部上に配置された可動フ
ィルムを、静電力による駆動部で動かして、これを画素
すなわち表示部とし画面を表示する。画面を表示するの
に色つきフィルムを用いるので偏光板が不要となり、ま
た表示部にITOなどの電極を形成しないので、光利用
効率が高くなる。また、駆動部が表示部の表示を妨げな
いように形成されるので開口率が極めて高くなる。この
結果、反射輝度が高くなる。さらに、表示画像のメモリ
機能があり、表示が変わらなければ新たに駆動する必要
はないため、消費電力が少なくて済む。
【0013】これに加えて本発明では、非選択状態の走
査線又は信号線の電位を浮遊電位状態にすることによ
り、駆動時の容量負荷を小さくすることができ、これに
より消費電力の一層の低減をはかることが可能である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1に、本発明の実施例に係わる可動フィルム型
表示装置の斜視図を示す。図において1は基板であり、
2は固定部で、白色で不透明な固定フィルムである。固
定フィルム2はY方向に一定距離ずつずらし、一部重な
るように配置されている。3は透明なシアンのフィル
ム、4は透明なマゼンダのフィルム、5は不透明なイエ
ローのフィルムで、これら3つによって可動フィルム6
を構成している。可動フィルム6は各々の固定フィルム
2上にX方向に分離して配置されている。ここでは、第
1の色は白色で、第2の色はシアン・マゼンダ・イエロ
ーである。可動フィルム6の一端は基板1に固定され、
運動方向を一次元(Y方向)に制限されている。
【0015】可動フィルム6のうち7で示す部分が画素
として働く表示部である。また、可動フィルム6上には
櫛形電極からなる駆動部8と、駆動部8より引き出され
て配線された配線部9とが形成されている。配線部9よ
り駆動部8の櫛形電極に電荷が供給されることにより、
可動フィルム6が動く。
【0016】なお、17インチ以下程度の表示装置を形
成する場合は、表示部の1辺の長さが40〜300μm
程度であれば、画素数をある程度増やすことができるの
で好ましい。また、フィルムの厚さは、人間が見た時に
段差を感じない程度が好ましく、具体的には1〜200
μm程度の好ましい。
【0017】また、可動フィルム6が動いたときに生じ
るたわみを吸収するためには、配線部9にある程度の長
さがあった方が好ましく、具体的には5mm〜2cm程
度が好ましい。
【0018】そして、消費電力は、例えば9.5インチ
サイズの場合、動画表示であれば1.3W程度であり、
画面を動かす回数が少なければそれだけ少なくなる。こ
こで、図2にこの表示装置の概略断面図を示す。図2で
は配線部9は省略してある。図2の場合、不透明で白色
の固定フィルム2の上にシアン・マゼンダ・イエロー3
色の透明な可動フィルム3,4,5を重ね、さらにその
上に表示部分だけずらして階段状に同等構成の固定フィ
ルム2及び可動フィルム3,4,5を重ねていく。可動
フィルムを各色で別個に図の矢印の方向に動かすことに
より、マルチカラー表示をさせることができる。例え
ば、白色フィルム状にマゼンダ,イエローを残しておく
と赤、シアン,イエローを残しておくと緑、シアン,マ
ゼンダを残しておくと青、3色全て残しておくと黒がそ
れぞれ表示でき、8色マルチカラー表示が可能となる。
【0019】8色以外の中間調色を表示させる場合は、
上記可動フィルムのある特定のフィルムだけ完全に1画
素分動かさずに、所望の中間調色に合わせた分だけ1画
素内で動かせば、面積階調により8色以上のマルチカラ
ー表示が可能となる。
【0020】また、黒表示を鮮明にするために、図3の
ように上記3色の可動透明フィルム3,4,5の他に、
不透明の黒色フィルム10を可動フィルムとして重ね、
4層の可動フィルムとする構成もできる。なお、カラー
表示でなく白黒表示をする場合には、図4のように白色
の固定フィルム2の上に不透明の黒色フィルム10を重
ねた構成とする。
【0021】次に、断面構造をより詳細に示したものを
図5、図6に示す。前述のようにシアン・マゼンダ・イ
エローの透明フィルムを可動フィルム3,4,5とす
る。色は基本的に表示部のみでよいがフィルム全体が着
色されていてもよい。フィルムの着色法としては、無色
透明のフィルムに色を塗ったり染色したりするか、フィ
ルムをつくる前のペレット状態のときに染料を混ぜても
よい。また、色は上記のもの以外に黒,白,赤,青,緑
などでもよい。
【0022】図5は図1、図2と同様に可動フィルムを
積層した場合である。この駆動方法に関しては後述す
る。図6では固定フィルム・可動フィルムを交互に積層
していく。シアン,マゼンダ,イエローで1画素を形成
するか、これに黒を加える。それぞれの移動子は、他と
独立に動けるようにしておく。
【0023】ここで、フィルムの製造方法を説明する。
まず、厚さ1μmから200μmのシアン,マゼンダ,
イエロー,ブラックなどの色付きフィルムを用意する。
これをベースフィルムとする。材質としては、ポリエス
テルやポリイミドなどが電気的特性及び製造の容易さな
どの点で好ましい。
【0024】このフィルムに銅,アルミ,クロム,タン
タル,タングステン,モリブデン,インジウムスズ酸化
物,炭素のうちどれかの単体層、若しくはこれらのうち
の複数のパターンをリソグラフィー技術、或いはフォト
エングレイブメントプロセスで形成する。これが電極と
なる。
【0025】その後、陽極酸化法,スパッタ法,蒸着
法,スピンコート法,ディップ法,印刷法,表面重合
法,張り合わせなどで上記物質の上に絶縁膜(フィル
ム)を形成する。これをカバーフィルムと呼ぶ。その材
質としては、酸化珪素膜,窒化珪素膜,炭化珪素膜,酸
化タンタル,アルミナ,チラン酸ジルコン酸鉛,チタン
酸バリウム,ポリイミド,ポリエステル,ポリテトラフ
ルオロエチレン,ポリアミド,ポリウレタン,ポリエポ
キシサイドなどがある。接着剤付きの上記材質のフィル
ムを貼り付けてもよい。また、熱可塑性樹脂のフィルム
の場合、接着剤無しに上記ベースフィルムとカバーフィ
ルムとを接着することができる。
【0026】なお、不透明の白色フィルムを製造する場
合は、フィルム上に酸化マグネシウムか硫酸バリウムを
スパッタ法によって付ければ、反射率が100%の完全
拡散板となり、光の利用効率がほぼ100%の非常に明
るい表示装置を作ることができる。
【0027】また、固定部としては、フィルムではなく
もっとも厚いものを用いることもできる。このようにし
て製造されたフィルムの上に、摩擦,摩耗を低減させる
ためにテフロンやポリエチレンをコートしてもよい。
【0028】次に、可動フィルムを駆動する方法につい
て説明する。駆動には静電力を用いるのが最も効果的で
ある。これは、静電力を用いると小型軽量化するのに有
利だからである。
【0029】静電力を利用する方法として、例えば図7
(a)のようなコンデンサーがあって、図7(b)のよ
うに電極を互いにずらすと、図に示すような水平引力と
垂直引力とが働く。コンデンサーの電極間に適当な絶縁
膜をかませることにより水平引力のみを取り出すことが
でき、これを駆動力とする。
【0030】静電引力は、図7のように水平方向と垂直
方向に働き、水平引力をフィルムの駆動力として利用す
る。垂直引力は移動フィルムと固定フィルムとの間の摩
擦力を増大させるのでできるだけ小さくしなければなら
ない。コンデンサーの静電容量をC、印加電圧をV、コ
ンデンサーの電極間距離をd、コンデンサー内の誘電体
の誘電率をε、電極幅をW、電極長をL、電極の水平方
向の移動量をXとすると、一般に静電エネルギーUは、
U=CV2 /2で表され、垂直引力Fdは、
【0031】
【数1】 水平引力Fxは、
【0032】
【数2】 と表すことができる。垂直引力は電極間距離dの2乗に
反比例し、水平引力はdの2乗に反比例している。従っ
て、dをある程度離せば、摩擦力よりも水平引力が打ち
勝って、コンデンサーの容量が増える方向に電極に力が
加わり、フィルムが移動する。フィルムをフィルムを連
続的に駆動するためには、電極の極性を次々に換えて行
かなければならない。
【0033】また、上下の電極が揃ってしまうと水平引
力は働かなくなるので、図8のように電極同士がずれて
いる領域と重なっている領域との2つの領域を持った2
相構造にする必要がある。これらの電極11に印加する
電圧Vの波形は、図8のように第1相と第2相で1/4
周期ずらした方形波が好ましい。このような電圧を加え
ることにより、図の矢印或いはその方向に可動フィルム
6を駆動させることができる。どちらを先に進ませるか
によって、可動フィルム6を図中の左右どちらにも進め
させることができる。図8では固定フィルム2の方を2
相構造にしているが、可動フィルムの方が2相構造にな
っていても構わない。
【0034】大きな力を得るためには、図8に示す複数
の電極11を並列に並べればよい。そして、特に隣り合
う電極11の極性を反対極性にするとよい。これは、隣
同士の電極が同極性の場合よりも静電エネルギーの変化
量又は静電容量の変化量が大きくなり、発生する力が大
きくなるからである。
【0035】電圧波形は、図9に示すような先行波と遅
滞波とからなり、第1相と第2相それぞれを先行波にす
るか遅滞波にするかによって移動方向を図8の左右どち
らにでもできる。
【0036】図10は、図9の先行波と遅滞波を作り出
す回路である。図中のA,Bの部分にホトMOSリレー
を接続し、可動フィルム,固定フィルムの印加電圧の電
源と波形発生部とを分離しておくとよい。可動フィルム
の動きを完全に制御するためには、基本クロックをファ
ンクションジェネレーターから発生させるよりも、カウ
ンタ回路を備えたパルス発生器から所望の数のパルスを
波形発生部に送るとよい。
【0037】図11は可動フィルムを駆動して行くため
の電極極性のフローチャートである。(A)→(B)→
(C)→(D)の順で極性を切り替えていく。ここで、
図5のように固定フィルム2枚に可動フィルム3枚を挟
んだ場合の各可動フィルムの駆動方法について図12、
13を用いて説明する。図12、図13では電極の極性
の配置のみを示してある。
【0038】図12は、マゼンダの可動フィルム4だけ
を動かす場合である。まず、図12(a)のような電極
の極性配置にして、次に(b)→(c)→(d)の順に
電極の極性を切り替えていくことにより、マゼンダのフ
ィルム4だけを動かしていくことができる。
【0039】また、図13はシアンの可動フィルム3だ
けを動かす場合である。まず、図13(a)のような電
極の極性配置にして、次に(b)→(c)→(d)の順
に電極の極性を切り替えていくことにより、シアンのフ
ィルム3だけを動かしていくことができる。
【0040】このように、任意の位置の可動フィルムを
別個に動かすことができる。この結果、固定フィルムの
数を減らすことができて、薄型の表示装置を実現するた
めに好ましい構成となる。
【0041】図14から図17までは、可動フィルム及
び固定フィルムの断面をより詳細に表した図である。P
は電極のピッチ、Wは電極の幅、dは対向する電極間の
ギャップを表す。基本的に、P=2Wが前述のコンデン
サーの理論から好ましい。
【0042】図14は絶縁(フィルム)12を固定フィ
ルム2に付けた場合で、絶縁膜12の両側に電極11が
ある場合である。なお、絶縁膜12は可動フィルム6に
付けてもよい。これは、以下の図15〜17でも同様で
ある。
【0043】図15は、絶縁膜12を固定フィルム2に
付けた場合で、絶縁膜12の片側のみに電極11がある
場合である。図16は、片方或いは両方のフィルムの裏
表に電極11を形成した場合で、絶縁膜12はどちらか
片方或いは両方に付ける。
【0044】図17は、電極をフィルム内に埋め込む
か、熱可塑性の同種のフィルムに電極11を挟み込み熱
圧着させた場合である。続いて、電極11の平面パター
ンを図18(a)(b)(c)に示す。図18(a)の
ように電極11のピッチが途中で変わっているものと、
図18(b)のように変わらないものとを上下一組で組
み合わせて使う。これによって、図8で示したような電
極11同士が重なっている領域とずれている領域との2
相構造を実現できる。また、図18(c)で示すような
構造にしてもよい。
【0045】次に、本発明の低消費電力な駆動法につい
て説明する。図19のように可動フィルム6と固定フィ
ルム2をマトリックス状に配置し、図中の縦方向に信号
線16を配置し、図中の横方向に走査線14を配置す
る。信号線16は信号線回路15と接続されており、こ
の信号線回路15は本表示装置に送られてきた映像情報
(信号)を各信号線16に分配する。また、走査線14
は信号を送られる対象となる画素を選択する働きをし、
走査線回路13と接続されている。
【0046】走査線回路13は、内部に信号線回路と同
期のとれたソフトレジスタを持っており、図中の上又は
下から走査線14を順次選択状態にしていく。選択され
た走査線には、適切な電位及び信号情報とタイミングの
あった複数又は単数のパルスが送られる。
【0047】本実施例の場合、固定フィルム2の電極パ
ターンは、図18(a)や(c)のように電極ピッチが
ずれる領域を持つ2相構造になっており、配線端子を4
本持っている。また、可動フィルム6の電極パターン
は、図18(b)のように電極ピッチずれの無い構造で
あり、配線端子を2本持っている。そしてこの場合、1
つの行の走査線は5本の配線からなり、固定フィルム2
の4つの配線端子と可動フィルム6の一つの配線端子と
つながっている。また、1つの列の信号線は1つの配線
からなり、可動フィルム6の1つの配線端子とつながっ
ている。
【0048】ここで、非選択状態の走査線、又は可動フ
ィルムを動かさないときの信号線電位を浮遊電位として
おく。こうすることにより、信号線,走査線間容量の表
示に関係しない充放電をなくすことができ、消費電力を
減らすことができる。
【0049】信号線回路15の中のスイッチ18が映像
情報に基づいて信号線の通電状態と浮遊電位状態を決め
る。また、走査線回路13の中のスイッチ17がシフト
レジスタに従って走査線の通電状態と浮遊状態を決め
る。そして、端子19及び20はそれぞれ図8の第1相
と第2相に対応し、互いに1/4周期ずれたパルスを送
るようになっている。
【0050】このように本実施例の表示装置は、安価で
低消費電力、薄型・軽量な反射型マルチカラータイプで
ある。反射型なので、バックライトを必要とせず低消費
電力なのである。それ故、PDAなどの小型携帯端末や
ノート・ブックパソコン等のディスプレイとし利用でき
る。さらに、色再現性が高くきれいなマルチカラーが面
を提供でき、しかも簡単に製造でき大型化も可能なの
で、将来普及すると考えられるカラー電子ブック、カラ
ー電子百科辞典、電子式ポスター・絵画等の表示装置と
して活用できる。
【0051】本実施例の表示装置は反射型であり、反射
率が高いので、ペーパーホワイト表示を可能にし、原理
的に色再現範囲が広く、低価格であり、なおかつ軽量で
ある。また、フィルム基板なので、幾らでも大きな表示
装置をつくることができる。さらに、原理的にメモリー
性があるので、電源がOFF状態にあっても画像を保持
する能力があり、駆動時も電流をあまり流さないので、
非常に低消費電力になる。
【0052】この表示装置は、低消費電力が要求される
携帯情報機器やパソコン、さらには電子ブック,電子新
聞,電子ノート,電子ポスター,看板,制御機器のコン
ソールパネルなどに応用できる。この表示装置は、グラ
ビア印刷並の色炉鮮やかな表示ができるので、上記以外
の新たな応用も考えられる。
【0053】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変
形して実施することができる。実施例では、信号線の一
部もフローティングにしたが、非選択の走査線のみをフ
ローティングにするようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明によれば、
可動フィルムの進退移動を利用することにより、反射輝
度が高く、消費電力の少ない全く新規の構造の可動フィ
ルム型表示装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の斜視図。
【図2】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の断面図。
【図3】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の断面図。
【図4】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の断面図。
【図5】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の断面図。
【図6】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の断面図。
【図7】コンデンサ電極に働く垂直引力と水平引力の説
明図。
【図8】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置の電極の配置を示す断面図。
【図9】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示装
置を駆動するために加える電圧の波形図。
【図10】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置に加える電圧を発生させるための回路図。
【図11】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置を駆動するための電極極性の配置図。
【図12】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置を駆動するための電極極性の配置図。
【図13】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の一部断面図。
【図14】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の一部断面図。
【図15】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の一部断面図。
【図16】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の一部断面図。
【図17】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の一部断面図。
【図18】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の電極の配置を示す平面図。
【図19】本発明の実施例に係わる可動フィルム型表示
装置の平面図。
【符号の説明】
1…基板 2…固定フィルム 6…可動フィルム 7…表示部 8…駆動部 9…配線部 10…黒色フィルム 11…電極 12…絶縁フィルム 13…走査線回路 14…走査線 15…信号線回路 16…信号線 17,18…スイッチ 19,20…端子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の色を有し、第1の方向に所定距離ず
    つずらして一部重なるように配置された複数枚の固定部
    と、第2の色を有し、各固定部上に第1の方向と交差す
    る第2の方向に分離して複数枚配置された複数枚の可動
    フィルムと、前記固定部及び可動フィルムにそれぞれ電
    極を形成してなり、これらの電極間に働く静電力によっ
    て前記可動フィルムを第1の方向に進退移動する駆動部
    と、前記固定部の電極が接続される走査線と、前記可動
    フィルムの電極が接続される信号線と、非選択状態の走
    査線又は信号線の電位を浮遊電位状態にする手段とを具
    備してなることを特徴とする可動フィルム型表示装置。
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