JPH08190004A - 複合光学レンズ - Google Patents

複合光学レンズ

Info

Publication number
JPH08190004A
JPH08190004A JP7018726A JP1872695A JPH08190004A JP H08190004 A JPH08190004 A JP H08190004A JP 7018726 A JP7018726 A JP 7018726A JP 1872695 A JP1872695 A JP 1872695A JP H08190004 A JPH08190004 A JP H08190004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
lens body
resin
concave
lenses
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7018726A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadamasa Fuchida
忠正 渕田
Kazuhiro Yanagidaira
和寛 柳平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Texeng Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Koki Co Ltd filed Critical Nisshin Koki Co Ltd
Priority to JP7018726A priority Critical patent/JPH08190004A/ja
Publication of JPH08190004A publication Critical patent/JPH08190004A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/0073Optical laminates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2つ以上のレンズ体を接合して形成された複
合光学レンズにおいて、製造容易で低コストで製造でき
ると共に、非球面等の特殊形状も容易に形成することが
でき、さらに迅速に形成可能な新規の複合光学レンズを
実現する。 【構成】 屈折率の低い凸レンズ1と屈折率の高い凹レ
ンズ2とが接合され、複合光学レンズが構成されてい
る。凸レンズ1及び凹レンズ2は、光学ガラス、熱硬化
性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれかにより構成される。両
レンズのいずれかは射出成形により形成され、特に、い
ずれかを成形した後にそれをインサートとして射出成形
用金型にセットし、インサート成形を行うことにより両
レンズを接合することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2枚以上のレンズ体を
組み合わせることにより色収差、球面収差等を補正する
場合に適した複合光学レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、色収差等を除去したアクロマティ
ックレンズやアポクロマティックレンズ、球面収差等を
補正した複合レンズは、通常、光学ガラスを材料として
構成されている。この種の複合レンズは、例えば2つの
単レンズの屈折面(計4面)をそれぞれ研磨によって成
形しておき、2つの単レンズの光軸を相互に合わせるよ
うに、両レンズの接合面同士を接着剤で接着させてい
る。この接着剤としては、熱硬化型接着剤、溶剤揮発型
接着剤(バルサム)、紫外線硬化型接着剤等が使用され
る。
【0003】一方、近年、ガラスの代わりに合成樹脂を
用いたプラスチックレンズも盛んに製造されてきてお
り、廉価で軽量であることからその需要は増加してい
る。そして、このプラスチックレンズを用いた複合レン
ズについても、近年幾つかの提案がなされ、ガラスレン
ズとプラスチックレンズとを接合させたもの、プラスチ
ックレンズ同士を接合させたもの等が、特開昭59−1
09326号、特開昭60−2358号、特開昭60−
56544号、特開昭63−89343号、特開昭63
−110410号、実開平1−81601号、実開平2
−119601号に開示されている。
【0004】これらの複合光学レンズを製造する際に
は、ガラスレンズとプラスチックレンズとを接合するも
のの場合、例えば、ガラスレンズを研磨加工した後、ガ
ラスレンズを注型内にセットし、合成樹脂を注入し、合
成樹脂を仮硬化させてガラスレンズに密着させ、その
後、ガラスレンズと合成樹脂レンズの光軸を合わせるよ
うに調整してから、合成樹脂を本硬化させる。また、プ
ラスチックレンズ同士を接合させる場合には、例えば、
アクリル板の片面を切削・研磨して所望の屈折面を形成
し、これを注型内にセットし、その屈折面上にスチレン
樹脂のプレポリマーをそそぎ込み、脱泡した後加熱硬化
させる。これを型から取り出し、アニールによって歪み
を除去した後、上記屈折面とは異なる面を切削・研磨に
より加工して所望の形状にする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の複合光学レ
ンズのうち、光学ガラスを用いた場合には単レンズの加
工に多大な時間及び高度な熟練技術を要し、製造コスト
が高くなり、特に、収差を補正するために用いられる非
球面形状のレンズを製造することはきわめて困難かつ高
価になるという問題点がある。
【0006】一方、ガラス単レンズとプラスチック単レ
ンズとを接合させた場合には、注型成形時に脱泡処置を
完全に行わなければならないため、熟練技術を要すると
ともに技術管理が困難であるという問題点がある。ま
た、紫外線硬化性の樹脂材料は高価であり、半流動状を
呈しているので、取扱いが困難であるとともに、その保
管にも注意を要するという問題がある。さらに、多くの
プラスチックは紫外線を透過しにくいため、2枚以上の
プラスチックレンズを接合する場合、特に肉厚の大きい
場合には硬化しにくく、所望の形状、硬度、性能を得る
ことができないという問題がある。
【0007】また、プラスチックレンズ同士を接合させ
る場合には、上記と同様に注型成形時に脱泡処理を完全
に行う必要があり、熟練技術を要し、管理にも手間がか
かるという問題があり、また、成形に長時間を要すると
いう問題点がある。さらにプレポリマーに重合開始剤や
紫外線硬化剤を添加する必要があるので、その管理や取
扱いに注意を要するという問題もある。
【0008】また、これらの各製造技術においては、共
通の問題点として、接合するレンズの光軸を合わせる必
要があり、この光軸合わせの作業は、上記製造方法では
熟練を要し、手間がかかるという問題点がある。
【0009】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、製造容易で低コストで製造できる
とともに非球面レンズ等の特殊形状も容易に形成するこ
とができ、さらに迅速に形成可能な新規の複合光学レン
ズを実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、所定の光学面を有するレンズ
体と、該レンズ体に接合された他のレンズ体とを有する
複合光学レンズにおいて、前記レンズ体の少なくとも1
つを合成樹脂を用いた射出成形により形成してなるもの
である。
【0011】ここで、前記レンズ体を、他のレンズ体を
インサートとするインサート成形により成形することが
好ましい。
【0012】また、前記レンズ体と前記他のレンズ体と
の接合面には、前記射出成形の離型時にアンダーカット
部となる凹凸部を形成することが好ましい。
【0013】この場合においては、前記凹凸部には、前
記レンズ体の中心側に形成された非アンダーカット面
と、前記レンズ体の反中心側に形成されたアンダーカッ
ト面とを設けることが望ましい。
【0014】さらに、前記レンズ体を、前記他のレンズ
体との接合面から延長して前記他のレンズ体の外周を被
覆し、さらに、前記他のレンズ体の前記接合面とは反対
側の表面の外縁部まで延在するように形成することが好
ましい。
【0015】そして、前記レンズ体を前記他のレンズ体
の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成し、表面側の前
記レンズ体と裏面側の前記レンズ体とを、前記他のレン
ズ体に形成された貫通部を介して一体に接続することが
好ましい。
【0016】あるいはまた、前記レンズ体を前記他のレ
ンズ体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成し、表面
側の前記レンズ体と裏面側の前記レンズ体とを、前記他
のレンズ体の外周上を被覆する外周被覆部により一体に
接続することが好ましい。
【0017】
【作用】請求項1によれば、複合光学レンズの少なくと
も1つのレンズ体を合成樹脂による射出成形で形成する
ことにより、樹脂の取扱いや管理が容易になり、所望の
形状、硬度、性能を比較的容易に実現でき、成形も迅速
かつ容易に行うことができるため、製造コストを低減す
ることができる。
【0018】請求項2によれば、他のレンズ体をインサ
ートとするインサート成形により製造することにより、
樹脂の密着性も比較的高く、高い成形効率で製造するこ
とができる。この場合、インサート成形においてキャビ
ティから突出した支持ピン等の支持部材によりインサー
トを支持して成形することが好ましく、特に、支持部材
を樹脂の注入後硬化前にキャビティ内から退避させるよ
うにすることが望ましい。さらに、支持部材の退避は注
入樹脂の圧力に連動して行うことが好ましく、また、支
持部材の先端面をキャビティの内面に合致させたものと
することが効果的である。
【0019】請求項3によれば、両レンズ体の接合面に
射出成形の離型時にアンダーカット部となる凹凸部を形
成することにより、両レンズ体の密着力を高めることが
できるので、剥離の恐れを低減することができる。
【0020】請求項4によれば、凹凸部にレンズ体の中
心側に形成された非アンダーカット面と、レンズ体の反
中心側に形成されたアンダーカット面とを設けることに
より、成形の際の離型時にレンズ体の中心側に応力が加
わらないので、レンズ体の中心部の変形を防止すること
ができる。
【0021】請求項5によれば、レンズ体を、他のレン
ズ体との接合面から延長して他のレンズ体の外周を被覆
し、さらに、他のレンズ体の接合面とは反対側の表面の
外縁部まで延在するように形成することにより、両レン
ズ体の密着力を高めることができるので、剥離の恐れを
低減することができる。
【0022】請求項6によれば、レンズ体を他のレンズ
体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成し、表面側の
レンズ体と裏面側のレンズ体とを、他のレンズ体に形成
された貫通部を介して一体に接続することにより、両レ
ンズ体の密着力を高めることができるので、剥離の恐れ
を殆ど無くすることができる。
【0023】請求項7によれば、レンズ体を他のレンズ
体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成し、表面側の
レンズ体と裏面側のレンズ体とを、他のレンズ体の外周
上を被覆する外周被覆部により一体に接続することによ
り、両レンズ体の密着力を高めることができるので、剥
離の恐れを殆ど無くすることができる。
【0024】
【実施例】次に、図面を参照して本発明に係る複合光学
レンズの実施例を説明する。
【0025】〔実施例1〕この実施例1は、図1に示す
ように、凸(正の)レンズ1と凹(負の)レンズ2とが
接合されたものである。凸レンズ1は屈折率の低い材料
で構成され、凹レンズ2は屈折率の高い材料で構成され
ており、両者の接合により、色収差及び球面収差が補正
された正のアクロマティックレンズが形成されている。
この凸レンズ1と凹レンズ2の材質の組み合わせを以下
の表1に示す。
【0026】
【表1】 凸レンズ1 凹レンズ2 1 PMMA SF2 2 PMMA PC 3 BK7 PC 4 CR−39 PC 5 PMMA 含硫ウレタン
【0027】ここで、PMMAはメタクリル樹脂、PC
はポリカーボネート樹脂であり、熱可塑性樹脂である。
CR−39、含硫ウレタンは熱硬化性樹脂である。BK
7、SF2は光学ガラスである。上記表1に記載した材
料の光学特性を、後述する各実施例に使用する材料と併
せて以下の表2に示す。
【0028】
【表2】 ガラス材料 屈折率(nd) アッベ数(νd) BK7 1.516 64 FK01 1.470 67 SF2 1.648 34 熱硬化性樹脂 CR−39 1.500 58 含硫ウレタン 1.660 32 熱可塑性樹脂 PS 1.592 31 PC 1.584 30 AS 1.565 37 MH樹脂 1.510 57 (アートン) PMMA 1.492 58
【0029】上記PSはポリスチレン樹脂、ASはアク
リロニトリル・スチレン共重合樹脂である。この実施例
の凸レンズ1及び凹レンズ2のうち少なくとも一方は射
出成形により形成されている。この実施例の製造方法は
以下に示す通りである。
【0030】(光学ガラスと熱可塑性樹脂の接合による
複合光学レンズの場合)凸レンズ1又は凹レンズ2のい
ずれかを形成するために、光学ガラスを周知の方法によ
り研削、研磨、芯取り、表面コーティングの工程を経て
所定の形状・仕様に加工し、これを射出成形用金型内に
セットして、型締め後、所定の樹脂を金型のキャビティ
内に注入し、樹脂が冷却固化した後、取り出す。
【0031】(合成樹脂同士の接合による複合光学レン
ズの場合)凸レンズ1若しくは凹レンズ2のいずれかを
射出成形又はトランスファー成形等により形成し、これ
をインサートとして射出成形用金型内にセットし、型締
め後、所定の樹脂を金型のキャビティ内に注入し、樹脂
が冷却固化した後、取り出す。
【0032】ここで、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の接
合による複合光学レンズを製作する場合には、まず熱硬
化性樹脂によりインサートを形成し、これを金型内にセ
ットして熱可塑性樹脂を注入して冷却固化する。このよ
うにすることにより、熱硬化性樹脂の形状がインサート
成形時に崩れることなく、高精度の複合レンズを形成で
きる。
【0033】熱可塑性樹脂同士の接合による複合光学レ
ンズの場合には、基本的にはどちらをインサートとして
成形してもよい。しかし、著しく溶融温度の異なる樹脂
の組み合わせであって、溶融温度の低い樹脂でインサー
トを形成し溶融温度の高い樹脂によりインサート成形を
行うとインサートの加熱分解が発生する場合には、逆に
溶融温度の高い樹脂をインサートとし、溶融温度の低い
樹脂をインサート成形に用いる必要がある。溶融温度の
差の少ない樹脂同士の接合においては、インサート成形
時に、インサートの表面部のみが若干溶融する程度であ
れば、溶融により接合強度が向上するので、形状精度の
面では若干劣るが、レンズ間の剥離防止の観点からは却
って好ましい。
【0034】〔実施例2〕図2は本発明に係る実施例2
の構造を示すものである。この実施例2は、3枚構成の
複合光学レンズであり、凸レンズ3と、この凸レンズ3
の表裏に1枚ずつ凹レンズ4,5を接合させたものであ
る。凸レンズ3は屈折率が低い材料で構成され、凹レン
ズ4,5は屈折率の高い材料で構成され、両者の接合に
より、色収差及び球面収差が補正された正のアクロマテ
ィックレンズが形成されている。この凸レンズ1と凹レ
ンズ2の材質の組み合わせを以下の表3に示す。
【0035】
【表3】 凸レンズ3 凹レンズ4 凹レンズ5 6 BK7 PC AS 7 PMMA PC PS 8 PMMA PC PC 9 MH樹脂 SF2 PC 10 CR−39 PS PC 11 BK7 含硫ウレタン PS 12 CR−39 PC 含硫ウレタン
【0036】これらの複合光学レンズは、ガラスレンズ
1枚と熱可塑性プラスチックレンズ2枚、熱硬化性プレ
スチックレンズ1枚と熱可塑性プラスチックレンズ2
枚、或いは熱可塑性プラスチックレンズ3枚の各組み合
わせにより構成されている。また、熱硬化性プラスチッ
クレンズ2枚と熱可塑性プラスチックレンズ1枚の組み
合わせ、ガラスレンズ・熱硬化性プラスチックレンズ・
熱可塑性プラスチックレンズの各1枚の組み合わせ等も
可能である。
【0037】この実施例の製造方法は以下の通りであ
る。まず、光学ガラスと熱可塑性樹脂との組み合わせの
場合には、光学ガラスを周知の方法により研削、研磨、
芯取り、表面コーティングの工程を経て所定の形状・仕
様に形成し、これを射出成形用金型内にセットして型締
めし、樹脂を注入して冷却固化し取り出すことにより、
ガラスレンズ1枚とプラスチックレンズ1枚の接合した
複合レンズを製作する。次に、この複合レンズを別の射
出成形用金型にセットし、上記と同様に成形し、3枚構
成の複合光学レンズを形成する。
【0038】熱硬化性樹脂を材料とするレンズ1枚と熱
可塑性樹脂を材料とするレンズ2枚の組み合わせの場合
には、まず熱硬化性樹脂を用いてトランスファー成形に
よりプラスチックレンズを形成し、その後、上記と同様
に、熱可塑性樹脂を用いた2段階の射出成形により2枚
のプラスチックレンズを接合する。
【0039】熱硬化性樹脂を材料とするレンズ2枚と熱
可塑性樹脂を材料とするレンズ1枚の組み合わせの場合
には、まず熱硬化性樹脂を用いてトランスファー成形に
よりプラスチックレンズを形成し、その後、他のトラン
スファー成形用金型内にセットして熱硬化性樹脂を用い
てトランスファー成形して複合レンズを形成する。最後
にこの複合レンズを射出成形用金型内にセットして熱可
塑性樹脂を用いて射出成形し、3枚構成の複合光学レン
ズを形成する。
【0040】ガラスレンズ・熱硬化性樹脂・熱可塑性樹
脂の組み合わせの場合には、光学ガラスを上記と同様に
加工してガラスレンズを形成し、これをトランスファー
成形用金型内にセットして熱硬化性樹脂を充填し、ガラ
ス−熱硬化性樹脂の複合レンズを形成する。次に、この
複合レンズを射出成形用金型内にセットし、上記と同様
に、熱可塑性樹脂を用いた射出成形により3枚構成の複
合光学レンズを形成する。
【0041】〔実施例3〕次に、図3を参照して本発明
に係る実施例3を説明する。この実施例3は、屈折率の
低い凸レンズ6と屈折率の高い凹レンズ7とからなり、
これら2つのレンズの材料の組み合わせは、熱硬化性樹
脂と熱可塑性樹脂、又は熱可塑性樹脂同士である。この
実施例においても、凸レンズ6又は凹レンズ7のいずれ
か一方をインサートとして予め形成し、その後、他方を
インサート成形により形成する。なお、この実施例3は
実施例1と同様の製造方法により製造される。本実施例
における凸レンズ6及び凹レンズ7の材質の組み合わせ
は以下の表4に示す通りである。
【0042】
【表4】 凸レンズ6 凹レンズ7 13 PMMA PC 14 MH樹脂 PC 15 PMMA AS 16 CR−39 PS 17 PMMA 含硫ウレタン
【0043】この実施例では、光学有効径の外側におい
て、凸レンズ6には凸部6aが形成され、凹レンズ7に
は凸部6aに対応する凹部7aが形成されて、相互に接
合されている。この凸部6aと凹部7aの接合により、
凸レンズ6と凹レンズ7の密着力が向上している。この
凸部及び凹部の平面形状は、光学有効径の外周に円形若
しくは角形状のものが複数形成されていてもよく、ま
た、同外周に環状に形成されていてもよい。この凸部6
aと凹部7aとの嵌合により、両レンズの接合面積が増
加するとともに接合方向とは異なる方向の接合面が形成
されることから、両レンズの密着力が増大し、剥離等の
恐れが低減される。
【0044】このような構成に加えて、凸部6aの断面
形状は図示の如く突出方向に向けて幅広になるように形
成され、これに対応して凹部7aは深さ方向に向けて幅
広になるように形成されている。したがって、この実施
例を射出成形により形成すると、凸レンズ6と凹レンズ
7のいずれをインサートとして成形しても、成形時にア
ンダーカット部が形成され、成形の離型時に両者が剥離
することが防止される。また、上記のように、製造後の
複合光学レンズとしての耐久性を向上させることがで
き、熱や衝撃による剥離の発生を防止することができ
る。
【0045】上記実施例において、インサートを樹脂成
形により形成する場合には、上記凸部6a又は凹部7a
を形成する際にアンダーカット部が存在するので、離型
が難しい。しかし、これらのアンダーカット部は光学有
効径の外側に形成されているため、無理抜きをしても光
学面に影響を与えることは少ない。
【0046】〔実施例4〕図4は本発明に係る実施例4
を示すものである。この実施例は、屈折率の低い凸レン
ズ8と、屈折率の高い凹レンズ9,10の3枚構造から
なるものである。凸レンズ8の表裏両面の外周部には凹
部8aが形成され、この凹部8aに対応した凸部9a,
10aが、凹レンズ9,10の内面外周部に形成されて
いる。この実施例は、熱硬化性樹脂のレンズ1枚と熱可
塑性樹脂のレンズ2枚、熱硬化性樹脂のレンズ2枚と熱
可塑性樹脂のレンズ1枚、或いは熱可塑性樹脂のレンズ
3枚の組み合わせで製造することが好ましい。なお、こ
の実施例は実施例2と同様の製造方法で製造される。本
実施例の凸レンズ8及び凹レンズ9,10の材質の組み
合わせは以下の表5に示す通りである。
【0047】
【表5】 凸レンズ8 凹レンズ9 凹レンズ10 18 MH樹脂 PC AS 19 PMMA PC AS 20 MH樹脂 PC PC 21 PMMA 含硫ウレタン PC 22 CR−39 含硫ウレタン PC
【0048】この実施例では、凹部8aと凸部9a,1
0aとからなる嵌合部の形状に関して、凸レンズ8の中
心側(光学有効径側)の嵌合面Aはアンダーカットの生
じないように離型方向(同図では水平方向)に平行に形
成されているが、凸レンズ8の外周側、即ち反中心側の
嵌合面Bはアンダーカット部を形成するように、離型方
向に対して角度を持った面に形成されている。この場
合、嵌合面Aは必ずしも水平である必要はなく、アンダ
ーカット部が生じないように、離型方向に対して開くよ
うに傾斜していればよい。
【0049】上記のように構成された嵌合部は、実施例
3と同様に離型時の剥離を防止するとともに製造後の剥
離を防止することができるが、実施例3と異なる点は、
嵌合部に形成されたアンダーカット部が、凸レンズ8の
成形時に光学有効径の内側には殆ど影響を与えず、外周
側のみを変形させる点である。すなわち、嵌合面Aには
アンダーカットが形成されないので、インサートの成形
時に凸部若しくは凹部を無理抜きする場合、インサート
の凸部若しくは凹部よりも中心側には応力が加わらず、
変形の恐れもない。一方、嵌合面Bにはアンダーカット
が形成されるので、インサートの凸部若しくは凹部より
も外周側には無理抜きによる変形が発生するが、これは
インサートの中心側に波及しない。したがって、高精度
の光学レンズを構成することができ、また、このような
無理抜きによる変形の影響を回避するために、光学有効
径の外側に大きな凸部若しくは凹部の形成領域を設ける
必要がなく、相対的にレンズの光学有効径を大きくとる
ことができる。
【0050】〔実施例5〕図5及び図6は本発明に係る
実施例5の2枚構成の複合光学レンズを示すものであ
る。図5に示すものは、屈折率の低い凸レンズ11と、
屈折率の高い凹レンズ12との2つのレンズの組み合わ
せである。この組み合わせでは、凸レンズ11は光学ガ
ラス、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で構成され、凹レ
ンズ12は熱可塑性樹脂で構成されている。この複合光
学レンズは実施例1の製造方法と同様の方法で製造され
る。凸レンズ11及び凹レンズ12の材質の組み合わせ
は以下の表6に示す通りである。
【0051】
【表6】 凸レンズ11 凹レンズ12 23 FK01 PC 24 MH樹脂 PC 25 MH樹脂 AS 26 CR−39 PC
【0052】この実施例においては、熱可塑性樹脂で形
成された凹レンズ12の外周部には、凸レンズ11の外
周を被覆する外周被覆部12aが形成され、さらに凸レ
ンズ11の接合面とは反対の屈折面の外縁部にまで伸び
た外枠部12bも形成されている。凹レンズ12の周囲
部分を外周被覆部12aと外枠部12bを備えるように
延在させたことによって、2つのレンズの密着力は増大
し、離型時及び製造後の両レンズ間の剥離が防止され
る。ここで、外枠部12bは、レンズ有効径の外側に限
定されている。
【0053】図6に示すものは、屈折率の低い凸レンズ
13と、屈折率の高い凹レンズ14とからなる2枚構成
の複合光学レンズであるが、上記図5に示すものとは異
なり、凸レンズ13に外周被覆部13a及び外枠部13
bが形成されている。この場合、凸レンズ13は熱可塑
性樹脂で構成され、凹レンズ14は光学ガラス、熱硬化
性樹脂又は熱可塑性樹脂で構成される。製造方法は実施
例1と同様にして行われる。凸レンズ13及び凹レンズ
14の材質の組み合わせは以下の表7に示す通りであ
る。
【0054】
【表7】 凸レンズ13 凹レンズ14 27 PMMA SF2 28 MH樹脂 含硫ウレタン 29 PMMA PC
【0055】この図6に示す場合にも、上記と同様に両
レンズの剥離が防止される。図5及び図6に示す実施例
においては、外周被覆部及び外枠部が他方のレンズの外
縁の全周に亘り形成されているが、他方のレンズの外縁
の一部にのみ外周被覆部及び外枠部が形成されていても
よい。
【0056】〔実施例6〕図7は本発明に係る実施例6
を示すものである。この実施例6は、屈折率の低い凸レ
ンズ15と、その表裏両面に形成された屈折率の高い凹
レンズ16A,16Bとから構成される3枚構成の複合
光学レンズである。凸レンズ15は熱硬化性樹脂又は熱
可塑性樹脂で構成され、凹レンズ16A,16Bは、共
に同材質の熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で構成されて
いる。ただし、この場合、凸レンズ15と凹レンズ16
との組み合わせにおいて、熱硬化性樹脂同士の組み合わ
せは好ましくない。これら凸レンズ15及び凹レンズ1
6A,16Bの材質の組み合わせは以下の表8に示す通
りである。
【0057】
【表8】 凸レンズ15 凹レンズ16(16A,16B) 30 PMMA PC 31 MH樹脂 PC 32 PMMA AS 33 CR−39 PS 34 MH樹脂 含硫ウレタン
【0058】本実施例においては、凸レンズ15のレン
ズ有効径外に複数の貫通孔15aが形成されており、こ
の貫通孔15aを通して、凹レンズ16Aと16Bが連
通部16aにより接続されて、一体の樹脂層16を構成
している。したがって、これら3枚のレンズはほぼ一体
に構成されているのと同様に極めて強固に密着するた
め、剥離の心配は全くない。
【0059】本実施例の製造方法は以下の通りである。 (凸レンズが熱硬化性樹脂で構成され、凹レンズが熱可
塑性樹脂で構成されている場合)この場合には、貫通孔
15aを備えた凸レンズ15を熱硬化性樹脂のトランス
ファー成形により製作し、これを射出成形用金型内にセ
ットし、実施例1と同様に熱可塑性樹脂を注入してイン
サート成形により凹レンズ16A,16Bを形成する。
【0060】(凸レンズが熱可塑性樹脂で構成され、凹
レンズが熱硬化性樹脂で構成されている場合)この場合
には、凸レンズ15を熱可塑性樹脂による射出成形にて
形成し、これをトランスファー成形用金型内にセット
し、成形する。このとき、凸レンズ15の熱可塑性樹脂
がトランスファー成形時に受ける熱により変形・劣化等
を起こさないように、熱可塑性樹脂の耐熱温度を考慮し
て、両レンズの材料選定を行う必要がある。
【0061】(凸レンズ、凹レンズ共に熱可塑性樹脂で
構成されている場合)凸レンズ15を射出成形にて形成
し、これを他の射出成形金型にセットしてインサート成
形により表裏の凹レンズ16A,16Bを形成する。
【0062】〔実施例7〕図8は、本発明に係る実施例
7の構造を示すものである。この実施例7は、3枚構成
の複合光学レンズであり、屈折率の低い凸レンズ17
と、屈折率の高い凹レンズ18A,18Bとから構成さ
れ、凹レンズ18Aと18Bとは、同材質で構成されて
いる。この実施例では、凹レンズ18Aと18Bは凸レ
ンズ17の外周を被覆する外周被覆部18aを備えた一
体の被覆層18により構成されており、凸レンズ17が
凹レンズ18A,18Bにより完全に被覆されているの
で、3枚のレンズは相互に完全に密着し、剥離する恐れ
は全くない。
【0063】凸レンズ17は光学ガラス、熱硬化性樹脂
又は熱可塑性樹脂で形成され、凹レンズ18A,18B
は熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で形成される。この実
施例の凸レンズ17及び凹レンズ18A,18Bの材質
の組み合わせは以下の表9に示す通りである。
【0064】
【表9】 凸レンズ17 凹レンズ18(18A,18B) 35 BK7 PC 36 FK01 PC 37 PMMA PC 38 MH樹脂 PC 39 CR−39 PC 40 FK01 AS 41 PMMA AS 42 MH樹脂 AS 43 CR−39 AS 44 BK7 PS 45 PMMA PS 46 MH樹脂 PS 47 CR−39 PS 48 MH樹脂 含硫ウレタン
【0065】本実施例の製造は実施例6の製造方法と同
様の方法により行われる。ただし、凸レンズ17が光学
ガラスで構成され、凹レンズ18A,18Bが熱可塑性
樹脂で構成される場合には、光学ガラスを周知の方法で
加工し、これを射出成形用金型内にセットし熱可塑性樹
脂の注入により成形する。なお、実施例6と同様に凸レ
ンズが熱可塑性樹脂で構成され、凹レンズが熱硬化性樹
脂で構成される場合には、熱可塑性樹脂の変形・劣化を
来さないように上記と同様の材料選択上の注意を要す
る。
【0066】以上説明した各実施例においては、屈折率
の低い凸レンズと屈折率の高い凹レンズの組み合わせに
ついて示したが、本発明においては、屈折率の高い凸レ
ンズと屈折率の低い凹レンズの組み合わせはもとより、
屈折率の高いものと低いものとを組み合わせた他の複合
光学レンズにも適用できる。
【0067】また、上記各実施例は2枚構成、3枚構成
の複合レンズを示したが、本発明を4枚以上の複合レン
ズに適用できることもまた明らかである。さらに、上記
の複合レンズに表面コーティング等の他の処理を加えて
もよく、この場合にも本発明の範疇に属するものであ
る。
【0068】最後に、上記実施例のうち、インサート成
形により形成する工程を含む実施例の製造に用いる場合
に好適な射出成形用金型の構造例を図9及び図10を参
照して説明する。図9に示すように、成形機の固定側ダ
イプレート101に固定側型板102が取付けられ、こ
の固定側型板102内に固定側コア103が固定されて
いる。固定側コア103内には、取付板104及び駆動
板105が型開き方向に摺動自在に収容され、取付板1
04と駆動板105とは、その間に複数の支持ピン10
7及び受圧ピン108を挟持した状態で、相互に固着さ
れている。駆動板105と固定側ダイプレート101と
の間には弾性バネ106が圧縮状態で保持されている。
【0069】また、可動側ダイプレート201には可動
側型板202が取付けられ、可動側型板202の内部に
可動側コア203が固定されている。可動側コア203
の内部には取付板204及び駆動板205が型開き方向
に摺動自在に収容され、取付板204と駆動板205と
は、その間に複数の支持ピン207及び受圧ピン208
を挟持した状態で、相互に固着されている。駆動板20
5と可動側ダイプレート201との間には弾性バネ20
6が圧縮状態で保持されている。可動側ダイプレート2
01に穿設された貫通孔を通して、突出ロッド209が
出没自在に形成されており、突出ロッド209の先端は
駆動板205を押圧可能に配置されている。
【0070】図示しない射出ノズルから供給される樹脂
は、導入孔301,302を介してゲート303から、
固定側コア103及び可動側コア203の当接面により
形成されるキャビティ304に注入される。導入孔30
1には、上記受圧ピン108,208の先端に形成され
た受圧面が臨んでいる。通常は、弾性バネ106,20
6の弾性力によりキャビティ304内に支持ピン10
7,207が突出しており、インサートである芯レンズ
体Cを支持ピン107に支持させた状態に導入して型閉
めを行うと、図9に示すように、より大きく設定された
弾性バネ106の弾性係数により支持ピン107の位置
は保持されるとともに、弾性バネ106よりも小さな弾
性係数をもつ弾性バネ206は若干圧縮されて支持ピン
207は多少引き込まれる。このようにして、芯レンズ
体Cは支持ピン107,207により弾性力で挟持され
た状態になる。
【0071】この状態で導入孔301から樹脂を導入す
ると、図10に示すように、樹脂はゲート303からキ
ャビティ304内に注入されて芯レンズ体Cの周囲に充
満するとともに、導入された樹脂の射出圧力により導入
孔301に臨む受圧面が押圧されることにより受圧ピン
108,208が後退し、駆動板105,205を弾性
バネ106,206の弾性に抗して後退させるため、支
持ピン107,207はキャビティ304内から退避す
る。このようにして、キャビティ304内には、中央に
芯レンズ体Cが浮いている状態で樹脂が硬化し、上記実
施例2、実施例4、実施例6、実施例7のように凸レン
ズをインサートとしてその表裏両面に凹レンズが形成さ
れる場合にも支障なく成形できる。
【0072】通常、樹脂の注入圧力はキャビティ304
内に樹脂が注入されていくに従って上昇するので、芯レ
ンズ体Cの周囲の殆どに樹脂が充填された時点で支持ピ
ンが退避するように、受圧ピン108,208の受圧面
積、樹脂の最大圧力、及び弾性バネ106,206の弾
性係数を相互に勘案して設計される。
【0073】最後に、キャビティ304内の樹脂が硬化
すると、固定側型板102と可動側型板202とが開
き、さらに突出ロッド209が駆動板205を突き出す
ことにより、支持ピンと受圧ピンが成形品を突き出す。
ここで、成形品の突き出しは、別途設けた駆動板及び突
出ピンにより行ってもよい。
【0074】上記のように支持ピンは樹脂圧力により自
動的に出没するため、支持ピンの先端形状を成形品に残
すことなく、周囲全てを被覆できる。ただし、通常、上
記実施例に示したように、支持ピンは芯レンズ体Cの光
学有効径の外側に当接するように配置されるので、支持
ピンを出没させずに突き出した状態のまま成形しても構
わない。なお、上記のように光学有効径の外側に形成さ
れた平板部の表面に支持ピンを当接させる場合は支持ピ
ンの先端面は平面でよいが、凸面又は凹面のように芯レ
ンズ体の曲面上に支持ピンを当接させる場合には、支持
ピンの先端面も曲面に形成することが望ましい。特に、
成形品の外表面に合致した先端面を支持ピンに形成する
ことにより、退避した支持ピンの先端面がキャビティ3
04の内面に対して連続するように構成することができ
るから、芯レンズ体に支持ピンに当接させるための表面
部を設けなくても、支持ピンの痕跡を殆ど残らないよう
に成形することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は以下の効
果を奏する。請求項1によれば、複合光学レンズの少な
くとも1つのレンズ体を合成樹脂による射出成形で形成
することにより、樹脂の取扱いや管理が容易になり、所
望の形状、硬度、性能を比較的容易に実現でき、成形も
迅速かつ容易に行うことができるため、製造コストを低
減することができる。
【0076】請求項2によれば、他のレンズ体をインサ
ートとするインサート成形により製造することにより、
樹脂の密着性も比較的高く、高い成形効率で製造するこ
とができる。この場合、インサート成形をキャビティか
ら突出した支持ピン等の支持部材によりインサートを支
持して成形することが好ましく、特に、支持部材を樹脂
の注入後硬化前にキャビティ内から退避させるようにす
ることが望ましい。さらに、支持部材の退避は注入樹脂
の圧力に連動して行うことが好ましく、また、支持部材
の先端面をキャビティの内面に合致させたものとするこ
とが効果的である。
【0077】請求項3によれば、両レンズ体の接合面に
射出成形の離型時にアンダーカット部となる凹凸部を形
成することにより、両レンズ体の密着力を高めることが
できるので、剥離の恐れを低減することができる。
【0078】請求項4によれば、凹凸部にレンズ体の中
心側に形成された非アンダーカット面と、レンズ体の反
中心側に形成されたアンダーカット面とを設けることに
より、成形の際の離型時にレンズ体の中心側に応力を与
えることが防止されるので、レンズ体の中心部の変形を
防止することができる。
【0079】請求項5によれば、レンズ体を、他のレン
ズ体との接合面から延長して他のレンズ体の外周を被覆
し、さらに、他のレンズ体の接合面とは反対側の表面の
外縁部まで延在するように形成することにより、両レン
ズ体の密着力を高めることができるので、剥離の恐れを
低減することができる。
【0080】請求項6によれば、レンズ体を他のレンズ
体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成し、表面側の
レンズ体と裏面側のレンズ体とを、他のレンズ体に形成
された貫通部を介して一体に接続することにより、両レ
ンズ体の密着力を高めることができるので、剥離の恐れ
を殆ど無くすることができる。
【0081】請求項7によれば、レンズ体を他のレンズ
体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成し、表面側の
レンズ体と裏面側のレンズ体とを、他のレンズ体の外周
上を被覆する外周被覆部により一体に接続することによ
り、両レンズ体の密着力を高めることができるので、剥
離の恐れを殆ど無くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合光学レンズの実施例1の構造
を示す断面図である。
【図2】本発明に係る複合光学レンズの実施例2の構造
を示す断面図である。
【図3】本発明に係る複合光学レンズの実施例3の構造
を示す断面図である。
【図4】本発明に係る複合光学レンズの実施例4の構造
を示す断面図である。
【図5】本発明に係る複合光学レンズの実施例5の構造
を示す断面図である。
【図6】本発明に係る複合光学レンズの実施例5の別の
構造を示す断面図である。
【図7】本発明に係る複合光学レンズの実施例6の構造
を示す断面図である。
【図8】本発明に係る複合光学レンズの実施例7の構造
を示す断面図である。
【図9】上記実施例の製造工程に適した射出成形用金型
の構造を示す断面図である。
【図10】図9に示した射出成形用金型の成形時の状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1,3,6,8,11,13,15,17 凸レンズ 2,4,5,7,9,10,12,14,16A,16
B,18A,18B 凹レンズ 6a,9a,10a 凸部 7a,8a 凹部 12a,13a,18a 外周被覆部 12b,13b 外枠部 A,B 嵌合面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の光学面を有するレンズ体と、該レ
    ンズ体に接合された他のレンズ体とを有する複合光学レ
    ンズにおいて、 前記レンズ体の少なくとも1つを合成樹脂を用いた射出
    成形により形成してなる複合光学レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記レンズ体を、他
    のレンズ体をインサートとするインサート成形により成
    形したことを特徴とする複合光学レンズ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記レンズ体と前記
    他のレンズ体との接合面には、前記射出成形の離型時に
    アンダーカット部となる凹凸部が形成されていることを
    特徴とする複合光学レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記凹凸部には、前
    記レンズ体の中心側に形成された非アンダーカット面
    と、前記レンズ体の反中心側に形成されたアンダーカッ
    ト面とを有することを特徴とする複合光学レンズ。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記レンズ体は、前
    記他のレンズ体との接合面から延長して前記他のレンズ
    体の外周を被覆し、さらに、前記他のレンズ体の前記接
    合面とは反対側の表面の外縁部まで延在していることを
    特徴とする複合光学レンズ。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記レンズ体は前記
    他のレンズ体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成さ
    れ、表面側の前記レンズ体と裏面側の前記レンズ体と
    は、前記他のレンズ体に形成された貫通部を介して一体
    に接続されていることを特徴とする複合光学レンズ。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記レンズ体は前記
    他のレンズ体の表面及び裏面の両面上にそれぞれ形成さ
    れ、表面側の前記レンズ体と裏面側の前記レンズ体と
    は、前記他のレンズ体の外周上を被覆する外周被覆部に
    より一体に接続されていることを特徴とする複合光学レ
    ンズ。
JP7018726A 1995-01-10 1995-01-10 複合光学レンズ Pending JPH08190004A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7018726A JPH08190004A (ja) 1995-01-10 1995-01-10 複合光学レンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7018726A JPH08190004A (ja) 1995-01-10 1995-01-10 複合光学レンズ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08190004A true JPH08190004A (ja) 1996-07-23

Family

ID=11979680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7018726A Pending JPH08190004A (ja) 1995-01-10 1995-01-10 複合光学レンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08190004A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006113588A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Schott Ag ビーム形成複合材
JP2007164058A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Nikon Corp 光学基材、金型、及び複合型光学部品の製造方法
US7586695B2 (en) * 2006-10-27 2009-09-08 Panasonic Corporation Method of manufacturing composite optical component and the composite optical component
JP2011112748A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Canon Inc 複合型レンズ及びそれを有する光学系
JP2012002968A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Ricoh Elemex Corp 表示装置
JP2012078155A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Omron Corp 受光レンズ、および光学式変位センサ
EP2666619A1 (en) * 2012-05-23 2013-11-27 Canon Kabushiki Kaisha Plastic optical element and method of manufacturing the same
US8964313B2 (en) 2010-11-24 2015-02-24 Canon Kabushiki Kaisha Plastic optical element and method of making the same
JP2016071038A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 富士フイルム株式会社 光学基材、光学素子、光学素子鏡筒、及び光学機器
US9360666B2 (en) 2012-05-23 2016-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Plastics optical component and method for manufacturing the same
JP2017049345A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 学校法人慶應義塾 赤外線レンズ並びにその製造装置及び製造方法
JPWO2017056576A1 (ja) * 2015-09-30 2017-11-16 富士フイルム株式会社 接合光学部材
JP2021500607A (ja) * 2017-10-19 2021-01-07 エシロール・アンテルナシオナル 光学レンズ
EP4102266A1 (de) * 2021-06-07 2022-12-14 ZKW Group GmbH Verfahren zur herstellung eines linsensystems
WO2023135850A1 (ja) * 2022-01-14 2023-07-20 ナルックス株式会社 レンズ及びその製造方法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006113588A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Schott Ag ビーム形成複合材
JP2007164058A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Nikon Corp 光学基材、金型、及び複合型光学部品の製造方法
US7586695B2 (en) * 2006-10-27 2009-09-08 Panasonic Corporation Method of manufacturing composite optical component and the composite optical component
JP2011112748A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Canon Inc 複合型レンズ及びそれを有する光学系
JP2012002968A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Ricoh Elemex Corp 表示装置
JP2012078155A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Omron Corp 受光レンズ、および光学式変位センサ
US8964313B2 (en) 2010-11-24 2015-02-24 Canon Kabushiki Kaisha Plastic optical element and method of making the same
CN103424785B (zh) * 2012-05-23 2016-12-28 佳能株式会社 塑料光学元件及其制造方法
JP2013246207A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Canon Inc プラスチック光学部材およびその製造方法
US8947795B2 (en) 2012-05-23 2015-02-03 Canon Kabushiki Kaisha Plastic optical element and method of manufacturing the same
EP2666619A1 (en) * 2012-05-23 2013-11-27 Canon Kabushiki Kaisha Plastic optical element and method of manufacturing the same
CN103424785A (zh) * 2012-05-23 2013-12-04 佳能株式会社 塑料光学元件及其制造方法
US9360666B2 (en) 2012-05-23 2016-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Plastics optical component and method for manufacturing the same
JP2016071038A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 富士フイルム株式会社 光学基材、光学素子、光学素子鏡筒、及び光学機器
JP2017049345A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 学校法人慶應義塾 赤外線レンズ並びにその製造装置及び製造方法
JPWO2017056576A1 (ja) * 2015-09-30 2017-11-16 富士フイルム株式会社 接合光学部材
JP2021500607A (ja) * 2017-10-19 2021-01-07 エシロール・アンテルナシオナル 光学レンズ
US11598978B2 (en) 2017-10-19 2023-03-07 Essilor International Optical lens
EP4102266A1 (de) * 2021-06-07 2022-12-14 ZKW Group GmbH Verfahren zur herstellung eines linsensystems
WO2023135850A1 (ja) * 2022-01-14 2023-07-20 ナルックス株式会社 レンズ及びその製造方法
JP7366469B1 (ja) * 2022-01-14 2023-10-23 ナルックス株式会社 レンズ及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08190004A (ja) 複合光学レンズ
US7586695B2 (en) Method of manufacturing composite optical component and the composite optical component
CN101258022B (zh) 薄透镜的注塑方法和制造层状光致变色透镜的方法
US6650473B2 (en) Method of manufacturing polarized spectacle lens
US6807006B2 (en) Method of manufacturing polarized spectacle lens
EP2119553B1 (en) Method for laminating a film onto an injection moulded lens
US20080055736A1 (en) Optical element and production device for producing same
CA2581905A1 (en) Apparatus and method for injection molding an intraocular lens device
JPH11320571A (ja) 眼用レンズの成形型及びその製造方法並びにそれを用いた眼用レンズの製造法
CN208026972U (zh) 透镜单元
WO2010073625A1 (ja) 樹脂レンズの製造方法、樹脂レンズ製造用モールド、及び樹脂レンズ内挿用フィルム
CN112368136B (zh) 用于铸造顶部有薄片的光学制品的改进成型装置、对应方法、以及光学制品
EP2590807B1 (en) A method of manufacturing an ophthalmic lens for providing an optical display
JPH08187793A (ja) プラスチック光学部材及びその製造方法
JP4261344B2 (ja) インサートを有するレンズを型で作る方法
MXPA01005387A (es) Manufactura de lentes oftalmicas de aumento positivo.
JP2002316339A (ja) 偏光光学部材の製造方法
EP2590808B1 (en) A method of manufacturing an ophthalmic lens for providing an optical display
US10254568B2 (en) Process for manufacturing an ophthalmic lens equipped with an insert
JPH02234103A (ja) 樹脂接合型非球面レンズの製造方法
JPS62272203A (ja) 樹脂コ−トレンズ
JP5717363B2 (ja) プラスチックレンズ成形用成形型およびプラスチックレンズの製造方法
JPS5993327A (ja) プラスチツクレンズ注形型
JPS60166421A (ja) プラスチツクレンズ成形方法
JP2013205813A (ja) 保持枠付き光学素子及びその製造装置並びに保持枠付き光学素子の製造方法