JPH08188744A - 合成樹脂フィルムないしシートのコーティング用シリコーン乳化組成物 - Google Patents

合成樹脂フィルムないしシートのコーティング用シリコーン乳化組成物

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JPH08188744A
JPH08188744A JP107895A JP107895A JPH08188744A JP H08188744 A JPH08188744 A JP H08188744A JP 107895 A JP107895 A JP 107895A JP 107895 A JP107895 A JP 107895A JP H08188744 A JPH08188744 A JP H08188744A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 合成樹脂フィルム、シートに均一に塗布で
き、透明性を損なうことのないコーティング用シリコー
ン乳化組成物を提供する。 【構成】 (A)25℃における粘度が10〜1,000,000 セ
ンチストークスである鎖状のオルガノポリシロキサン1
〜60重量%、(B)非イオン性界面活性剤 0.1〜20重量
%、(C)陰イオン性界面活性剤 0.1〜10重量%、
(D)水(残部)より成り、平均粒径が 500mμ以下で
あるシリコーン乳化組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂フィルムない
しシートのコーティング用シリコーン乳化組成物、特に
は、これらフィルムないしシートの離型剤として有用な
水性のシリコーン乳化組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂フィルムないしシート(以下フ
ィルム等と呼ぶ)の大部分は成形性、耐水性が優れてい
るので、各種食料品等の包装材として広く使用されてい
る。熱可塑性樹脂フィルム等はその製造工程においてロ
ール状に巻き、食料品の包装材として使用する場合には
ロール状に巻かれたフィルム等を巻きもどしながらカッ
プ又は袋状に成形される。しかし樹脂フィルム等の表面
同士が付着し、巻もどしが円滑にできず、強く引きはが
せばフィルム等が裂けてしまうというトラブルがあっ
た。またフィルム等から多数の容器を製造する際に、フ
ィルム等を多数枚積重ねて打ち抜き成形した容器に物品
を収納しようとすると、成形品間の剥離性が悪く、作業
能率の低下をきたし、また、強く引きはがせば成形品が
破損するという欠点があった。この問題を解決するため
の手段として、上記フィルム等の表面にシリコーン離型
剤のエマルジョンを塗布することが行なわれている。
【0003】また、最近になっては、さらに防曇性を付
与するためにスチレン系樹脂のフィルム等を予めコロナ
放電処理により親水化処理したり(特開昭 53-115781号
公報参照)、上記シリコーン離型剤にショ糖脂肪酸エス
テルを添加することが行なわれている(特公昭63-62538
号公報参照)。しかしこれら合成樹脂フィルム等の表面
は極めて疎水性であるために、水やエマルジョンを均一
に濡らすことが困難であり、そのためエマルジョン型離
型剤を塗布した際に塗布ムラが発生し、成形品にした場
合外観不良をきたすという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、合成樹脂フィルム等の表面に均一に塗布することが
でき、かつフィルム等の透明性を損なうことのないよう
なオルガノポリシロキサンエマルジョン離型剤組成物を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決した合成樹脂フィルム等のコーティング用シリコーン
乳化組成物に関するもので、このシリコーン乳化組成物
は、 (A)下記一般式[I]で表わされる25℃における粘度が10〜 1,000,000センチ ストークスであるオルガノポリシロキサン 1〜60重量%
【化2】 (ここで、R1は水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜20の非置換又 はハロゲン置換の1価炭化水素基から選択される1種あるいは2種の基、R2は炭 素数1〜20の非置換又はハロゲン置換の1価炭化水素基から選択される1種ある いは2種以上の基、nは10〜 3,000の整数。) (B)非イオン性界面活性剤 0.1〜20重量% (C)陰イオン性界面活性剤 0.1〜10重量% (D)水 残部 の各成分より成り、平均粒径が 500mμ以下である乳化
組成物である。
【0006】本発明において(A)成分として使用され
るオルガノポリシロキサンは前記一般式[I]で表わさ
れる。ここでR1における炭素数1〜6のアルコキシ基の
例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ
基、ペントキシ基、ヘキソキシ基などが挙げられる。ま
た、R1、R2における炭素数1〜20の非置換又はハロゲン
置換の1価炭化水素基の例としては、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、n-ペンチル
基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデ
シル基、n-テトラデシル基、n-ヘキサデシル基、n-オク
タデシル基などのアルキル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリ
ル基等のアリール基、及びこれらの基の炭素原子に結合
した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した
基、例えば3,3,3-トリフロロプロピル基等を挙げること
ができる。本発明においてはR1、R2の90モル%以上がメ
チル基であることが望ましい。
【0007】また、このオルガノポリシロキサンの25℃
における粘度は10〜 1,000,000センチストークスの範囲
にあることが必要であり、10センチストークスより低い
と、得られる組成物は充分な離型性を示さず、例えば該
組成物をスチレン系樹脂フィルム等に塗布した場合、そ
の表面に良好な剥離性を付与することができない。また
1,000,000センチストークスよりも大きいと、得られる
組成物をフィルム等に塗布した場合、該表面にベタツキ
が生ずる。好ましくは 100から 100,000センチストーク
スである。
【0008】(A)成分としてのオルガノポリシロキサ
ンは乳化重合法により得ることが好ましい。この乳化重
合法には、強酸もしくは強アルカリを重合触媒としてオ
ルガノシロキサンを水性媒体中で重合させる方法(特公
昭 34-2041号公報参照)、アルキルベンゼンスルホン
酸、アルキルナフタレンスルホン酸、脂肪族スルホン
酸、シリルアルキルスルホン酸、脂肪族置換ジフェニル
エーテルスルホン酸、アルキルハイドロジェンサルフェ
ート等を重合触媒としてオルガノシロキサンを水性媒体
中で重合させる方法(特公昭41-13995号、ベルギー特許
第686812号、米国特許第 3360491号各公報参照)、ある
いは塩型界面活性剤水溶液中にジオルガノシロキサンの
3〜6量体を乳化分散させ、この分散系にイオン交換樹
脂を添加して該塩型界面活性剤のイオン交換を行ない、
ジオルガノシロキサンを水性媒体中で重合させる方法
(特公昭54-19440号公報参照)等がある。
【0009】この(A)成分のオルガノポリシロキサン
の配合量は1〜60重量%とされるが、これは1重量%よ
り少ないと合成樹脂フィルム等に塗布した場合充分な離
型性を付与することができないし、60重量%より多いと
乳化組成物の粘度が高くなりすぎ、取り扱いが困難にな
る上、合成樹脂フィルム等に塗布した場合ベタツキがで
るなどの欠点があるためである。好ましくは10〜40重量
%の範囲とするのがよい。
【0010】(B)成分の非イオン性界面活性剤として
はポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタンモ
ノアルキレート、ソルビタントリアルキレート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノアルキレート、ポリオキシ
エチレンソルビタントリアルキレート、ポリオキシエチ
レンソルビトールテトラアルキレート、グリセロールモ
ノアルキレートなどが例示され、これらは単独で、また
は2種以上の併用で用いることができ、これにはこれら
の一般的な非イオン性界面活性剤のほかにフッ素系界面
活性剤あるいはシリコーン系非イオン系界面活性剤も使
用することができるが、この非イオン性界面活性剤はH
LBが 1.5〜20の範囲のもの、特には 7.0〜15.0の範囲
のものとすることが好ましい。この(B)成分の配合量
は 0.1〜20重量%の範囲とされるが、これは 0.1重量%
より少ないと合成樹脂フィルム等に対する濡れ性を充分
に向上させることができないし、また20重量%より多い
と乳化組成物の粘度が高くなり過ぎるため取り扱いが困
難になる上に、合成樹脂フィルム等に塗布した場合の皮
膜透明性及び離型性が低下するためである。好ましくは
1〜10重量%の範囲である。
【0011】(C)成分の陰イオン性界面活性剤は、主
として重合触媒の中和塩として目的とする乳化組成物中
に含有されるものとなるが、これにはラウリル硫酸ナト
リウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジア
ルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルリン酸カリ
ウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸ナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル
硫酸ナトリウムなどが例示される。(C)成分の配合量
は 0.1〜10重量%の範囲とされるが、これは 0.1重量%
より少ないと乳化組成物の保存安定性が低下して分離し
やすくなってしまう上に、合成樹脂フィルム等に対する
濡れ性を充分に向上させることができなくなり、また10
重量%より多いと、合成樹脂フィルム等に塗布した際、
白濁しやすくなり、白化現象を起こしやすくなるためで
ある。好ましくは 0.5〜5重量%の範囲である。
【0012】本発明の乳化組成物は(A)成分のオルガ
ノポリシロキサンを(B)成分の非イオン性界面活性剤
及び(C)成分の陰イオン性界面活性剤を用いて水中に
分散することによって得られるが、この乳化組成物は平
均粒径が 500mμ以下であることが必要である。これは
この平均粒径が 500mμよりも大であると合成樹脂フィ
ルム等に塗布した場合、該フィルム等の透明性が損なわ
れる傾向があるためである。特に好ましくは平均粒径が
300mμ以下である。一般にこの平均粒径が小さいほど
フィルム等の透明性は良好である。乳化物の平均粒径
は、乳化重合法を用いることにより 500mμ以下、特に
400mμ以下の極めて微粒分散の乳化物を得ることがで
き、この乳化物を用いて本発明の乳化組成物を調製する
ことができる。なお、平均粒径の調整は乳化重合に際し
て使用する界面活性剤の種類、量及び攪拌力等を調整す
ることによって行うことができる。
【0013】本発明の乳化組成物は、また、(A)成分
の原料から乳化重合法により得られた(A)成分の乳化
物を中和等の後、乳化物のままの形で使用する方法によ
り製造することができる。この方法によれば工程が簡略
化され有利である。乳化重合する際の重合条件は特に制
限されないが、例えば塩型の陰イオン性界面活性剤を用
いて低分子オルガノポリシロキサンを水中に乳化分散し
た後、イオン交換樹脂を用いて重合を行なわせる場合
(特開昭63-275640 号公報参照)、イオン交換樹脂を添
加後適当な温度まで加熱するか、あるいはさらに強酸性
物質、強アルカリ性物質等の他の重合触媒を併用して適
宜攪拌を行なえばよい。この場合、得られる乳化物は酸
性またはアルカリ性であるので、実用上は常法により中
和を行うことが望ましい。
【0014】また、本発明の乳化組成物には、防曇剤、
濡れ性向上剤及び防腐剤等のそれ自体公知の各種添加剤
を配合することができる。例えば防曇剤は乳化組成物が
塗布されたフィルムないしシートを食品包装容器に成形
し、内容物の充填を行なった後、内容物から発生する水
蒸気によって容器壁が曇るのを防止するために配合され
るものである。このような防曇剤としては、例えばHL
B値の高い界面活性剤やショ糖脂肪酸エステルなどが知
られている。
【0015】上記の如くして得られた本発明の乳化組成
物は、合成樹脂フィルム等に用いる離型剤として極めて
有用であり、例えば(A)成分の含有量が 0.1〜2.0 重
量%となるように水で希釈されて使用に供される。その
塗布量は一般に乾燥基準で0.01〜1.0g/m2 、特に0.02〜
0.2g/m2が好適である。0.01g/m2より少ないと十分な離
型性が得られず、また、1.0g/m2 より多いと、透明性が
損なわれる場合がある上に、ベタつき感が顕著になるた
め好ましくない。合成樹脂フィルム等への塗布は、例え
ば希釈された乳化組成物をローラ塗布等によりフィルム
ないしシート面に塗工した後、エアーナイフ等により塗
膜を均一化し、次いでオーブン内で乾燥することによっ
て行なわれる。次に本発明を実際に例を挙げて詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、例中の%は重量%を示す。
【0016】
【実施例】以下に示す実施例1〜7及び比較例1〜3で
得られた乳化組成物をそれぞれ脱イオン水で 100倍に希
釈し、下記の特性について調べた。 1)平均粒径 オート・コリレーション分光分析法により測定。 2)表面張力 協和科学(株)製CBVP式表面張力計を用い白金プレ
ート法により測定した。 3)シートへの濡れ性 0.21mm厚の二軸延伸ポリスチレンシートの片面にメイヤ
ーバー#3でコーティングを行ない濡れ具合を目視で観
察した。 評価 ○:全くはじきなく良好、△:ややはじき有り、
×:はじき多い 4)シートの透明性 上記のように乳化組成物を塗布したポリスチレンシート
を室温で3時間以上乾燥した後、それぞれのシートを3
枚重ねにして固定し、濁度計[日本電色工業(株)製]
によりヘイズ値を測定した。
【0017】実施例1 オクタメチルシクロテトラシロキサン332.2g、ヘキサメ
チルジシロキサン 0.76gの混合物に10%ラウリル硫酸水
溶液110.7gをホモミキサーで低速攪拌しながら徐々に滴
下し、転相、増粘したところで中断し、攪拌速度を3,00
0rpmに上げて約15分間高速攪拌した後、残りのラウリル
硫酸水溶液及び脱イオン水 557.84gを加えて希釈した。
次いでこれを高圧ホモジナイザーを用いて 300kg/cm2
圧力で二次乳化した後、50℃で20時間放置して重合反応
を行なわせ、放冷し、約20℃まで冷却してから10%炭酸
ナトリウム水溶液 29.9gを加えて中和し、次いで綿布ろ
過を行なうことにより(A)成分としてのジメチルポリ
シロキサンの乳化物を得た。この乳化物を100gはかり取
り、イソプロピルアルコールを添加してジメチルポリシ
ロキサンの抽出を行ない、抽出油を水洗後、乾燥して得
たジメチルポリシロキサンの粘度は25℃において25,000
cSt であった。前記乳化物の残り931.4gに(B)成分と
してのポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル
(EO付加モル数=9、HLB=13.6)40g 、(C)成
分としてのポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
硫酸ナトリウム(EO付加モル数=3)の35%水溶液 2
8.6gを混合し、ホモミキサーで約20分間低速攪拌を行な
って溶解させたところ、乳白色の乳化組成物が得られた
(各成分の配合について表1に示すが以下の例も同
様。)。この乳化組成物は平均粒径 230mμの均質なも
ので、室温で1ケ月放置しても層分離は全く認められ
ず、安定性の高いものであった。得られた乳化組成物の
諸特性について表2に示す(以下の例も同様。)。
【0018】実施例2 実施例1の10%ラウリル硫酸水溶液を10%ドデシルベン
ゼンスルホン酸水溶液に変える以外は実施例1と全く同
様にして乳白色の乳化組成物を得た。なお実施例1と同
様に炭酸ナトリウム中和後、100g秤取し、これをイソプ
ロピルアルコールで抽出したジメチルポリシロキサンの
粘度は25℃で23,000cSt であった。この乳化組成物は平
均粒径 210mμの均質なもので、室温で1ケ月放置して
も層分離は全く認められず、安定性の高いものであっ
た。
【0019】実施例3 オクタメチルシクロテトラシロキサン450.9g、ヘキサメ
チルジシロキサン1.04g 、10%ラウリル硫酸水溶液112.
7g、脱イオン水 290.98g及び10%炭酸ナトリウム水溶液
30.4gを用いて、実施例1と全く同様にして(A)成分
としてのジメチルポリシロキサンの乳化物を得た。この
乳化物を100g秤取し、イソプロピルアルコールで抽出を
行ない、得られたジメチルポリシロキサンの粘度を測定
したところ25℃で23,000cSt であった。この乳化物 78
6.02gにポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO付
加モル数=8、HLB=12.1)100g、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム(EO付加モ
ル数=3)の35%水溶液114gを実施例1と同様にして混
合することにより、乳白色の乳化組成物を得た。この乳
化組成物は平均粒径 200mμの均質なもので、室温で1
ケ月放置しても層分離は全く認められず、安定性の高い
ものであった。
【0020】実施例4 オクタメチルシクロテトラシロキサン110.1g、ヘキサメ
チルジシロキサン 0.25g、10%ラウリル硫酸水溶液110.
1g、脱イオン水 837.05g及び10%炭酸ナトリウム水溶液
29.73gを用いて、実施例1と全く同様にして(A)成分
としてのジメチルポリシロキサンの乳化物を得た。この
乳化物を100g秤取し、イソプロピルアルコールで抽出を
行ない、得られたジメチルポリシロキサンの粘度を測定
したところ25℃で22,000cSt であった。この乳化物 98
7.23gにポリオキシエチレンオレイルエーテル(EO付
加モル数=20、HLB=13.6)10g 、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム(EO付加モ
ル数=3)の35%水溶液2.9gを実施例1と同様にして混
合することにより乳白色の乳化組成物を得た。この乳化
組成物は平均粒径 250mμの均質なもので、室温で1ケ
月放置しても層分離は全く認められず、安定性の高いも
のであった。
【0021】実施例5 オクタメチルシクロテトラシロキサン332.2g、ヘキサメ
チルジシロキサン0.76g 、10%ラウリル硫酸水溶液110.
7g、脱イオン水557.84g 及び10%炭酸ナトリウム水溶液
29.9g を用いて、実施例1と全く同様にして(A)成分
としてのジメチルポリシロキサンの乳化物を得た。この
乳化物を100g秤取し、イソプロピルアルコールで抽出を
行ない、得られたジメチルポリシロキサンの粘度を測定
したところ25℃で23,000cSt であった。前記乳化物931.
4gにポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(E
O付加モル数=9、HLB=13.6)40g 、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(EO
付加モル数=3)の35%水溶液28.6g を実施例1と同様
に混合することにより、乳白色の乳化組成物を得た。こ
の乳化組成物は平均粒径 230mμの均質なもので、室温
で1ケ月放置しても層分離は全く認められず、安定性の
高いものであった。
【0022】実施例6 オクタメチルシクロテトラシロキサン332.2g、ヘキサメ
チルジシロキサン4.76g 、10%ラウリル硫酸水溶液110.
7g、脱イオン水553.8g及び10%炭酸ナトリウム水溶液3
0.0g を用いて、実施例1と同様にして(A)成分とし
てのジメチルポリシロキサンの乳化物を得た。この乳化
物100gについてイソプロピルアルコール抽出を行ない、
得られたジメチルポリシロキサンの粘度を測定したとこ
ろ、25℃で340cStであった。この乳化物931.46g にポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレエート(EO付加モ
ル数=20、HLB=15.0)40g 、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム(EO付加モル数
=3)の35%水溶液 28.6gを実施例1と同様にして混合
することにより、乳白色の乳化組成物を得た。この乳化
組成物は平均粒径 240mμの均質なもので、室温で1ケ
月放置しても層分離はまったく認められず、安定性の高
いものであった。
【0023】実施例7 オクタメチルシクロテトラシロキサン332.2g、ヘキサメ
チルジシロキサン0.32g 、10%ラウリル硫酸水溶液110.
7g、脱イオン水558.28g 及び10%炭酸ナトリウム水溶液
29.9g を用いて、実施例1と同様にして(A)成分とし
てのジメチルポリシロキサンの乳化物を得た。この乳化
物から100g秤取し、イソプロピルアルコール抽出を行な
い、抽出油を水洗し、乾燥後に得られたジメチルポリシ
ロキサンの粘度は25℃において98,000cSt であった。残
りの乳化物931.4gにポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル(EO付加モル数=9、HLB=13.6)40g
、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナ
トリウム(EO付加モル数=3)の35%水溶液 28.6gを
実施例1と同様にして混合することにより乳白色の乳化
組成物を得た。この乳化組成物は平均粒径 230mμの均
質なもので、室温で1ケ月放置しても層分離は全く認め
られず、安定性の高いものであった。
【0024】比較例1 実施例1と全く同様にして、(A)成分としてのジメチ
ルポリシロキサンの乳化物を得た。これに(C)成分と
してのポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸
ナトリウム(EO付加モル数=3)の35%水溶液28.6g
のみを混合して乳白色の乳化組成物を得た。この乳化組
成物は平均粒径 230mμの均質なもので、保存安定性も
高いものであったが、ポリスチレンシートへの濡れ性に
おいて劣るものであった。
【0025】比較例2 25℃における粘度が25,000cSt であるジメチルポリシロ
キサン300gとポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル(EO付加モル数=9、HLB=13.6)80g をポリ
エチレン容器に秤量し、ホモミキサーで約5分間高速攪
拌を行って混合した。ついで、これに脱イオン水 620g
を低速攪拌しながら徐々に滴下し、転相、増粘したとこ
ろで中断し、攪拌速度を3,000rpmに上げて約15分間高速
攪拌した後、残りの脱イオン水を加えて希釈することに
より乳白色の乳化組成物を得た。この乳化組成物は平均
粒径 530mμであり、室温で1ケ月放置後も分離は認め
られないものであったが、ポリスチレンシートへの濡れ
性において劣るものであり、またシートの透明性におい
ても劣っていた。
【0026】比較例3 25℃における粘度が25,000cSt であるジメチルポリシロ
キサン300gとポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル(EO付加モル数=9、HLB=13.6)40g をポリ
エチレン容器に秤量し、ホモミキサーで約5分間高速攪
拌を行なって混合した。ついでこれに脱イオン水602.9g
を低速攪拌しながら徐々に滴下し、転相、増粘したとこ
ろで中断し、攪拌速度を3,000rpmに上げて約15分間高速
攪拌したのち、残りの脱イオン水を加えて希釈した。こ
れにさらにポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
硫酸ナトリウム(EO付加モル数=3)の35%水溶液5
7.1g を混合して乳白色の乳化組成物を得た。この乳化
組成物は乳化重合法によらないため平均粒径が 550mμ
であり、室温で1ケ月放置後も分離は認められないもの
であったが、ポリスチレンシートに塗布した際の透明性
に劣るものであった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明によるシリコーン乳化組成物は、
合成樹脂フィルム等の表面に対する濡れ性が非常に優れ
るため、これら樹脂フィルム等を用いて成形する際の剥
離剤として有用であり、また、均一な塗膜となるため合
成樹脂フィルム等の透明性を損なう恐れがない。したが
って、食品包装容器用樹脂シート等、外観が重視される
ものへの使用に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中里 森三 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式[I]で表わされる25℃における粘度が10〜 1,000,000センチストークスであるオルガノポリシロキサン 1〜60重量% 【化1】 (ここで、R1は水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜20の非置換又 はハロゲン置換の1価炭化水素基から選択される1種あるいは2種の基、R2は炭 素数1〜20の非置換又はハロゲン置換の1価炭化水素基から選択される1種ある いは2種以上の基、nは10〜 3,000の整数。) (B)非イオン性界面活性剤 0.1〜20重量% (C)陰イオン性界面活性剤 0.1〜10重量% (D)水 残部 より成り、平均粒径が 500mμ以下である合成樹脂フィ
    ルムないしシートのコーティング用シリコーン乳化組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記(A)成分が乳化重合法により得ら
    れるオルガノポリシロキサンである請求項1に記載の合
    成樹脂フィルムないしシートのコーティング用シリコー
    ン乳化組成物。
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