JPH08188619A - ポリビニルアルコール系重合体微粒子の製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系重合体微粒子の製造方法

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JPH08188619A JP117795A JP117795A JPH08188619A JP H08188619 A JPH08188619 A JP H08188619A JP 117795 A JP117795 A JP 117795A JP 117795 A JP117795 A JP 117795A JP H08188619 A JPH08188619 A JP H08188619A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリビニルエステルに対して1〜50重量%
の分散剤を用いて、ポリビニルエステル、ポリビニルア
ルコールおよび低級アルコールのいずれをも実質的に溶
解しない分散媒中に分散させたポリビニルエステルをけ
ん化することを特徴とするポリビニルアルコール系重合
体微粒子の製造方法。 【効果】 本発明によると、実質的に冷水不溶性であり
水性スラリーの良好な状態が維持され、該水性スラリー
は良好な粘度特性を有し、かつ水性スラリーを塗工後の
乾燥課程においては溶解して皮膜を形成する性質を有す
るPVA微粒子が提供される。本発明のPVA微粒子、
特にPVA微粒子を分散質とする水性スラリーは、紙用
コーティング剤、繊維用糊剤および接着剤などに様々な
分野に応用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルエステルを
特定の方法でけん化することによるポリビニルアルコー
ル系重合体微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的なポリビニルアルコール
(以下、PVAと略記する)としては、平均粒径200
〜1000μmのPVAが工業生産されている。PVA
は、造膜性および強度に優れていることから、紙用コー
ティング剤(クリアーコーティング剤、顔料コーティン
グ剤)および紙用内添剤などの紙用改質剤;紙、木材お
よび無機物などの接着剤;経糸糊剤などの各種用途に幅
広く使用されている。通常、PVAは水溶液の形態で使
用されているが、高剪断速度での塗工においては、粘度
上昇(ダイラタンシー)、塗膜のスジ状化および塗工液
の飛散などの問題が生じることから、小粒径のPVAを
用いた水性スラリー化の検討が行われてきた。一般的な
PVAよりも小粒径のPVAの製造法としては、工業生
産されたPVAをジェットミルなどを用いて機械的に粉
砕する方法(特開平2−225506号:以下従来技術
Aと略記する);工業生産されたPVAのジメチルスル
ホキシド溶液を噴霧器を通すことにより、平均粒径1m
m未満〜数mmの液滴を形成させた後、該液滴をPVA
の非溶媒に添加してPVAを沈殿させる方法(特開平5
−98023号:以下従来技術Bと略記する);工業生
産されたPVAのジメチルスルホキシド溶液をシリコー
ン油などの分散媒体中に分散させた油性分散液を、PV
Aの非溶媒に添加して撹拌することによりPVAを沈殿
させる方法(特開平5−98024号:以下従来技術C
と略記する);界面活性剤を用いて分散重合して得られ
た平均粒径0.05〜50μmのポリビニルエステルの
非水性分散液中のポリビニルエステルをけん化する方法
(英国特許1,199,651号:以下従来技術Dと略
記する)が知られている。
【0003】しかしながら、従来技術Aの方法では、平
均粒径3〜30μmのPVAしか得られず、得られたP
VAを用いて調製した水性スラリーを加熱した場合に、
PVAの溶解速度が小さいという問題があった。従来技
術Bの方法では、得られたPVAの粒径分布の範囲は1
μm未満〜1mm以上と大であることから、得られたP
VAを用いて調製した水性スラリーを加熱した場合に、
PVAの溶解速度が小さいという問題があった。従来技
術Cの方法では、得られたPVAの粒径分布の範囲は
0.1μm〜100μmと大であることから、得られた
PVAを用いて調製した水性スラリーを加熱した場合に
PVAの溶解速度が小さいという問題があり、さらに、
PVAの調整時にPVAに付着したシリコーン油などの
分散媒体を除去しにくいという問題があった。従来技術
Dの方法では、得られたPVAの粒径分布の範囲は0.
01μm〜100μmと大であることから、得られたP
VAを用いて調製した水性スラリーを加熱した場合に、
PVAの溶解速度が小さいという問題があり、さらに、
分散重合時に界面活性剤を使用しているためにPVAの
バインダー力を低下させてしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、実質
的に冷水不溶性であって水性分散液の状態が良好に維持
され、かつ水性分散液を塗工後の乾燥過程においては、
溶解して皮膜を形成する性質を有するPVA微粒子を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に鋭意検討した結果、ポリビニルエステルに対して1〜
50重量%の分散剤を用いて、ポリビニルエステル、ポ
リビニルアルコールおよび低級アルコールのいずれをも
実質的に溶解しない分散媒中に分散させたポリビニルエ
ステルをけん化することを特徴とするポリビニルアルコ
ール系重合体微粒子の製造方法を見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0006】次に本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明において用いられるポリビニルエス
テルは、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バーサティック酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどの
ビニルエステルを単独重合または共重合することによっ
て得られるものである。このうち、ポリ酢酸ビニルの単
独重合体が工業的に最も望ましい。
【0008】本発明のポリビニルエステルは、本発明の
効果を損なわない範囲(好ましくは20モル%以下)で
ビニルエステルと共重合可能な他の不飽和単量体を共重
合しても構わない。この不飽和単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテンなどのオ
レフィン類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の不飽和酸類、あ
るいはその塩、あるいはモノまたはジアルキルエステル
類;アクリルアミド、N-アルキルアクリルアミド、N,N-
ジアルキルアクリルアミド、2-アクリルアミドプロパン
スルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジ
メチルアミンあるいはその酸塩あるいはその四級塩等の
アクリルアミド類;メタクリルアミド、N-アルキルメタ
クリルアミド、N,N-ジアルキルメタクリルアミド、2-メ
タクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メ
タクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸
塩あるいはその四級塩等のメタクリルアミド類;スチレ
ン類;メチルビニルエーテル、t-ブチルビニルエーテル
などのビニルエーテル類;N-ビニルピロリドン、N-ビニ
ルホルムアミド、N-ビニルアセトアミドなどのN-ビニル
アミド類;酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコー
ル、アリルスルホン酸あるいはその塩、8-ヒドロキシ-1
- オクテンなどのアリル化合物;アクリロニトリル、メ
タクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン
などのハロゲン化ビニル類;ビニルトリメトキシシラン
などのケイ素含有単量体などが挙げられる。
【0009】ポリビニルエステルの重合度は、ポリビニ
ルエステルを完全にけん化して得られたPVAの重合度
として、水分散液の塗工後の物性の点から、300以上
が好ましく、500以上がより好ましく、700以上が
特に好ましい。PVAの重合度の上限は、工業的な合成
の容易さから、30000以下が好ましく、20000
以下がより好ましく、10000以下が特に好ましい。
【0010】本発明におけるポリビニルエステルは溶液
の形態で使用される。ポリビニルエステル溶液の調製に
用いられる溶媒としては、分散後のけん化反応速度の観
点から、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イ
ソプロパノール、n-ブタノール、エチレングリコールな
どの低級アルコール系溶媒のうち少なくとも1種を使用
することが好ましく、けん化反応速度および工業的な観
点からメタノールを含むことが特に好ましい。その他の
溶媒としては、ポリビニルエステルを溶解可能であり、
分散媒に対する分散性を損なわない範囲でベンゼン、ト
ルエン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン
性溶媒、エステル系溶媒などを添加してもよい。
【0011】ポリビニルエステル溶液の濃度は特に制限
はないが、低濃度の場合には分散性が損なわれて、粗粒
が発生しやすくなり、高濃度の場合にはスケールが多く
なりPVAがストランド状になりやすいので、0.5〜
70重量%が好ましく、2〜50重量%がより好まし
く、3〜40重量%が特に好ましい。
【0012】ポリビニルエステル、PVAおよび低級ア
ルコールのいずれをも実質的に溶解しない分散媒として
は、例えば脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類および
脂環族炭化水素類から選ばれた1種あるいは混合物が挙
げられ、具体的にはオクタン、イソオクタン、ノナン、
メチルシクロヘキサン、灯油、流動パラフィンなどが挙
げられる。尚、本発明において、「分散媒が上記3成分
を実質的に溶解しない」とは、20℃における溶解度が
5重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であ
ることがより好ましい。
【0013】ポリビニルエステル、PVAおよびポリビ
ニルエステルのいずれをも実質的に溶解しない分散媒に
対するポリビニルエステル溶液の混合比率は、分散性の
点から、分散媒100重量部に対して1〜100重量部
が好ましく、3〜50重量部がより好ましく、5〜30
重量部が特に好ましい。
【0014】本発明においては分散剤を用いることが必
須であって、このような分散剤の具体例としてはソルビ
タンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンソルビタンアルキルエステルなどのノニオン性界
面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのポリオキシアルキレン化合物、ポリビニ
ルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテルなどのポ
リビニルエーテル類、ポリビニルピロリドン、ポリメタ
クリルアミドなどのアルコール系溶媒可溶の高分子分散
剤、ポリ2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ポリ
ラウリル(メタ)アクリレート、ポリステアリル(メ
タ)アクリレートなどの長鎖アルキル(メタ)アクリレ
ート、ポリビニルバーサテート、ポリビニル2-エチルヘ
キサノエートなどの高級脂肪酸ビニルエステルなどの分
散媒可溶の高分子分散剤などが挙げられ、分散性の点か
らは分散媒可溶の高分子分散剤がもっとも好適である。
分散剤の添加方法はけん化反応を開始するまでに系内に
存在させておくこと以外は特に制限はないが、ポリビニ
ルエステル溶液あるいは分散媒にあらかじめ混合してお
いてから他方と混合し高速撹拌することにより、微細に
分散させる方法が効率的であり、粒径の微小化につなが
る。ポリビニルエステルを分散させる方法としては、系
全体を均一に撹拌することが重要であり、ポリビニルエ
ステルの分散径としては特に制限はないが、0.3〜2
0μmが好ましい。その際、ホモジナイザー、超音波ホ
モジナイザーを使用することでより分散性を向上させる
ことが可能である。
【0015】分散剤の使用量としては、少すぎると分散
性が悪くなり、多すぎると得られたPVA系重合体から
の分散剤の洗浄が困難となるので、ポリビニルエステル
100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、3〜
40重量部がさらに好ましく、5〜30重量部が特に好
ましい。
【0016】けん化触媒としては、アルカリ触媒および
酸触媒が挙げられ、従来から公知のものが使用可能であ
る。アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、アンモニア、ナトリウムメチラートなどが挙
げられる。酸触媒としては、硫酸、塩酸、P-トルエンス
ルホン酸などが挙げられる。けん化時におけるポリビニ
ルエステルに対するアルカリのモル比は、けん化反応速
度の点から、0.005〜0.5が好ましく、0.01
〜0.2がより好ましく、0.02〜0.1が特に好ま
しい。
【0017】けん化反応温度の下限は、けん化反応速度
の点から20℃が好ましく、25℃がより好ましく、3
0℃が特に好ましい。けん化反応温度の上限は、分散の
安定性の点から200℃が好ましく、150℃がより好
ましく、100℃が特に好ましい。また、けん化触媒添
加後に分散質、分散媒および分散剤の安定性を損なわな
い範囲で、けん化反応温度を変えることも差し支えな
い。PVA系重合体のけん化度は、PVA系微粒子を水
性スラリーとした時に溶出を抑制するために、90モル
%以上が好ましく、95モル%以上がさらに好ましく、
98モル%以上が特に好ましい。
【0018】PVA系微粒子の粒径は、該PVA系微粒
子を水性スラリーとした場合、塗工後の微粒子の溶解速
度を向上させ、塗工後の物性を向上させるために30μ
m以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、5μ
m以下がさらに好ましく、1μm以下が特に好ましい。
また、PVA系微粒子の粒径の下限値としては、特に制
限はないが、0.01μm以上が好ましい。
【0019】けん化反応後、PVA系微粒子はデカンテ
ーション、分液操作および遠心分離などの方法により液
相反応媒体から分離、精製することができる。粉体で得
られたPVA系微粒子は、通常の乾燥後、熱処理を行っ
たり、メタノールなどのPVAに対して貧溶媒に再分散
させて熱処理を行うことで実質的に冷水不溶性化可能で
ある。熱処理の温度の下限は、結晶化度を上昇させ、実
質的に冷水不溶性にするという点から70℃が好まし
く、80℃がさらに好ましく、100℃が特に好まし
い。熱処理の温度の上限は、熱処理時の凝集抑制と熱水
への溶解速度向上の点から200℃が好ましく、180
℃がさらに好ましく、160℃が特に好ましい。尚、本
発明において実質的に冷水不溶性とは、20℃の水への
溶解度が50重量%以下、好ましくは20重量%以下、
さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重
量%以下であることを意味する。また、PVA系微粒子
の水性スラリーに対して、ホモジナイザーあるいは超音
波ホモジナイザーなどを用いて後処理することにより、
粒径の微小化および分散性のさらなる向上が可能とな
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定される
ものではない。以下の実施例において特に断りのない限
り、「%」および「部」はそれぞれ「重量%」および
「重量部」を意味する。実施例における物性値は以下の
方法により測定した。
【0021】(PVA粒子の平均粒径)PVA微粒子を
アセトン中に分散させ、電気泳動光散乱光度計(大塚電
子(株)製、型式ELS−800)を用いて測定し、キ
ュムラント法により算出した。
【0022】(PVAの重合度)PVAを完全にけん化
し、JIS−K−6726により測定した。
【0023】(PVA微粒子の温水溶解性)PVA微粒
子を水に投入し撹拌することによって得られたPVA微
粒子の5%水性スラリーについて、90℃における溶解
時間を測定した。
【0024】(PVA微粒子の冷水溶解性)PVA微粒
子を水に投入し撹拌することによって得られたPVA微
粒子の5%水性スラリーを20℃で30分間撹拌後、遠
心分離によってPVA微粒子を分離し、上澄み中のPV
A濃度測定して算出した。
【0025】実施例1 流動パラフィン100部中に重合度700のポリ酢酸ビ
ニルのメタノール溶液(濃度40%)20部、分子量1
0000のポリビニルピロリドン0.5部を添加し、4
0℃で300rpm のペラー撹拌を5分間行うことによ
り、ポリ酢酸ビニルを微分散させた。次に、ポリ酢酸ビ
ニル(以下、PVAcと略記する)に対するモル比0.
05の水酸化ナトリウムのメタノール溶液(濃度10
%)1.6部を加え、40℃で1時間けん化することに
よりPVA微粒子とした。次に、分散媒中の水酸化ナト
リウムを0.2部の酢酸で中和した後、遠心分離して得
られたPVA微粒子にヘキサンを添加して遠心分離する
洗浄操作を3回繰り返した。洗浄後のPVA微粒子を1
20℃で2時間乾燥した。得られたPVA微粒子の物性
値を表2に示す。
【0026】実施例2〜7 表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして
PVA微粒子を得た。PVA微粒子の物性値を表2に示
す。
【0027】比較例1 流動パラフィン100部中に重合度2000のポリ酢酸
ビニルのメタノール溶液(濃度40%)20部を添加
し、分散剤を加えないで40℃で300rpm のペラー撹
拌を5分間行うことにより、ポリ酢酸ビニルを微分散さ
せた。次に、ポリ酢酸ビニルに対するモル比0.05の
水酸化ナトリウムのメタノール溶液(濃度10%)1.
6部を加え、40℃で1時間けん化することによりPV
A微粒子とした。次に、分散媒中の水酸化ナトリウムを
0.2部の酢酸で中和した後、遠心分離して得られたP
VA微粒子にヘキサンを添加して遠心分離する洗浄操作
を3回繰り返した。洗浄後のPVA微粒子を120℃で
2時間乾燥した。得られたPVA微粒子の物性値を表2
に示す。
【0028】比較例2 定法によりけん化して得られた重合度1700、けん化
度99モル%のPVAをジェットミル(日本ニューマチ
ック工業(株)製超音波ジェット粉砕機)により粉砕
後、100℃で2時間再乾燥させてPVA微粒子を得
た。PVA微粒子の物性値を表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明によると、実質的に冷水不溶性で
あり水性スラリーの良好な状態が維持され、該水性スラ
リーは良好な粘度特性を有し、かつ水性スラリーを塗工
後の乾燥課程においては溶解して皮膜を形成する性質を
有するPVA微粒子が提供される。本発明のPVA微粒
子、特にPVA微粒子を分散質とする水性スラリーは、
紙用コーティング剤、繊維用糊剤および接着剤などに様
々な分野に応用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルエステルに対して1〜50重
    量%の分散剤を用いて、ポリビニルエステル、ポリビニ
    ルアルコールおよび低級アルコールのいずれをも実質的
    に溶解しない分散媒中に分散させたポリビニルエステル
    をけん化することを特徴とするポリビニルアルコール系
    重合体微粒子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007004484A1 (ja) * 2005-07-01 2007-01-11 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. 血管一時塞栓剤用pva粒子、その製造方法、および血管一時塞栓剤
JP2007037989A (ja) * 2005-07-01 2007-02-15 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 血管一時塞栓剤用pva粒子、その製造方法、および血管一時塞栓剤
US7439300B2 (en) 2003-09-17 2008-10-21 Kuraray Co., Ltd. Polyvinyl alcohol based polymer and method of manufacturing the same

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