JPH08184603A - 磁気センサ内蔵軸受ユニット - Google Patents

磁気センサ内蔵軸受ユニット

Info

Publication number
JPH08184603A
JPH08184603A JP7591295A JP7591295A JPH08184603A JP H08184603 A JPH08184603 A JP H08184603A JP 7591295 A JP7591295 A JP 7591295A JP 7591295 A JP7591295 A JP 7591295A JP H08184603 A JPH08184603 A JP H08184603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
magnetic sensor
unit
ring
magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7591295A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Itomi
正二 糸見
Yuji Okamoto
裕二 岡本
Shohei Nakamura
昌平 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP7591295A priority Critical patent/JPH08184603A/ja
Publication of JPH08184603A publication Critical patent/JPH08184603A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受に支持した回転軸の回転を磁気センサに
よって検出する軸受ユニットにおいて、複雑な着磁パタ
ーンを高い精度で感知でき、取扱いを容易にできるよう
にする。 【構成】 軸受の内輪2に磁石輪5を嵌め込み、磁石輪
5のフランジ6に磁石8を取付け、広い着磁面9を形成
する。外輪3の延長部3aの内側にセンサユニット10
を組込み、センサユニット10の端面に、着磁面9と軸
方向に対向する磁気センサ12を設ける。外輪3の端部
に、着磁面9と磁気センサ12間のエアギャップ量Xを
調整するセンサ位置決め手段16を設け、適切なエアギ
ャップ量の調整により着磁パターンのセンシング精度を
上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気センサによって
回転軸の回転角や回転速度を検出する軸受ユニットに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】回転軸の回転角、回転速度を検出するた
めに軸受に並列して、又は軸受内に一部が入る形で磁気
センサを備えた軸受ユニットが使用されている。
【0003】図16は、従来のこの種の軸受ユニットを
示しており、転がり軸受41の端部に、内輪42と外輪
43のシール溝44、45を利用して磁気センサ46を
取付けている。
【0004】上記磁気センサ46は、外輪43に取付け
た支持リング47を貫通させて固定されており、内輪4
2のシール溝44には、磁気センサ46と対向するよう
に着磁面48を備える環状の磁石49が装着されてい
る。また、支持リング47と磁石49との間に、シール
部材50が取付けられている。
【0005】この構造では、内輪42の内側に回転軸B
を嵌合し、その回転軸Bと共に磁石49が回転すると、
磁気の変化が磁気センサ46で検知され、回転に応じた
信号がコード51を通して出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、磁気センサと磁石を軸受の内部に組込んだ従来の軸
受ユニットでは、実際の使用の上で、次のような問題点
がある。
【0007】 磁石49の装着に軸受のシール溝44
を利用するために、装着の空間に制限が生じ、小型の軸
受では大きな磁石を使用することができない。このた
め、着磁面48の大きさに限界があり、複数で複雑なパ
ターンの着磁を行なうことが難しく、回転速度検出の精
度向上が望みにくい。
【0008】 磁気センサ46と磁石49は、軸受の
シール溝44、45に直接固定されるため、その磁気セ
ンサの感知部と磁石表面との間のエアギャップ量Xは、
各構成部品の寸法精度によって一義的に決定されること
になるが、このエアギャップ量Xにバラツキがあると、
細かく多極着磁された磁石49の磁気を正確にセンシン
グすることができない。このため、センサの感知精度を
上げるには、磁石49の着磁幅を大きく取る必要がある
が、上述したように磁石49の装着スペースには制限が
あるため、充分な着磁幅をとることができない。また、
部品精度を上げればエアギャップ量のバラツキを小さく
することができるが、このような部品精度の向上は、製
品のコストアップにつながる欠点がある。
【0009】 シール溝44、45を利用して磁気セ
ンサ46や磁石49を軸受に取付ける構造では、センサ
の一部が軸受の端面から突出した形状になり、運搬や軸
受ユニットの装着時にセンサが破損したり、変形による
エアギャップ量の変化が生じる恐れがある。また、この
構造では、軸受ユニットの取付けの周辺構造にも、セン
サの突出部に強く接触しないような配慮が必要になる。
【0010】 軸受の内輪42に回転軸Bを直接嵌め
合せる構造では、内輪42と外輪43を回転軸とハウジ
ングにタイトフィットに嵌め合せる必要があり、また、
その状態で、センサのコード51の引き出し位置を信号
出力の方向に正確に合せる必要があるため、軸受ユニッ
トの組立てに難しい作業が必要になる。
【0011】この発明の目的は、上述した軸受ユニット
に対する問題点を解決することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその作用】上記の課題
を解決するため、この発明は、軸受の内輪の内側に、着
磁面となるフランジを備える磁石輪を嵌め込み、軸受の
外輪を、上記磁石輪のフランジを越えて軸方向に延長
し、この外輪の延長部の内側に、上記磁石輪の着磁面と
軸方向に対向する磁気センサと、その磁気センサの信号
を外部に出力する回路部とを有するセンサユニットを組
込んだのである。
【0013】上記の構造においては、内輪とは別体の磁
石輪のフランジに着磁面を設け、そのフランジに軸方向
に磁気センサを対向させるので、着磁面のスペースを任
意に大きくとることができ、磁石に複数の着磁パターン
を形成することが可能になる。
【0014】また、軸センサや回路部を外輪の延長部の
内側に納めるので、軸受からセンサが突出することを無
くすことができる。
【0015】また、上記の構造において、外輪の延長部
に、磁石輪に対する磁気センサの軸方向の配置位置を任
意に調節できる位置決め手段を設けた構成とすることが
できる。
【0016】このように構成すると、磁気センサと磁石
間のエアギャップ量を最適に設定することができ、磁気
の変化を磁気センサで正確に感知することができる。
【0017】さらに、上記フランジ付部材の内径に、回
転軸を接続するスプラインを形成し、軸受の外輪に、円
周方向に長いねじ止め用の長孔を設けた構成とすること
ができる。
【0018】このように構成すると、スプラインを介し
て磁石輪と回転軸を連結し、外輪を長孔の長さの範囲で
円周方向に回転させることにより、信号出力の位置が合
うように微調整することができるので、内側と外輪間の
取付け位置誤差を解消することができる。
【0019】また、上記軸受の外輪の外径面を、ピロー
型軸受箱の内部球面に嵌合する球面で形成し、フランジ
付部材に、回転軸との固定手段を設けた構成とすること
ができる。
【0020】このように構成すると、外輪が球面同士の
嵌合によって自由に揺動し、軸受ユニットの取付け誤差
を吸収させることができる。
【0021】以上の各構成は軸受が単列で組込まれてい
るが、その軸受のアキシャルスキマのため、着磁面と磁
気センサ間のエアギャップ量が変動する可能性がある。
勿論、このような構成であっても、着磁ピッチが大きい
場合はセンシングに問題はないが、小さいときは十分な
センサ出力が得られず、正常な信号が出力されないこと
がある。
【0022】従って、一回転に多くの信号を得るために
多くの細かい着磁をしようとする場合は、着磁ピッチを
大きくするために磁石径を大きくするか、または軸受を
複列にして予圧を与え軸受のアキシャルスキマをなくす
ることが必要となる。
【0023】しかし、磁石径を大きくするとセンサユニ
ット全体の径が大きくなり、また同一軸受を複列にした
場合は、軸方向の寸法が大きくなる不都合がある。
【0024】そこで、この発明は、これらの問題を解決
するために、前記の発明の改良構造として、軸受で支持
された回転軸の回転角又は回転速度を磁気センサにより
検出する磁気センサ内蔵軸受ユニットにおいて、上記軸
受の内輪の内側に軸受固定部材を嵌合し、上記軸受固定
部材の内端面に磁石輪を軸方向の相対移動を許容すると
共に、周方向の相対移動を阻止して嵌合し、上記磁石輪
と軸受固定部材との間に両者を軸方向に離反させる弾力
を有する弾性体を介在し、上記軸受の外輪を上記磁石輪
を越えて軸方向に延長して延長部を設け、上記延長部の
内側に前記各磁石輪の着磁面と軸方向に対向する磁気セ
ンサと、その磁気センサの信号を外部に出力する回路部
とを有するセンサユニットを組込み、上記センサユニッ
トの磁石面と対向した面の中心で軸部を形成し、その軸
部に嵌合した内部軸受を前記磁石輪とセンサユニットと
の間に介在し、前記弾性体により前記軸受と前記内部軸
受にそれぞれ軸方向反対向きの予圧を加えた構成を採用
した。
【0025】上記の構成によると、弾性体によって軸固
定部材と磁石輪とが軸方向に離反する向きに押圧され両
方の軸受の軸受にそれぞれ予圧を加えアキシャルスキマ
を無くする。その結果、磁石輪の着磁面と磁気センサと
の間のエアギャップ量の変動が無くなる。
【0026】また、そのエアギャップ量は、内部軸受の
幅寸法により決定されるので、そのエアギャップ量の調
整手段は不要となる。
【0027】更に、上記内部軸受に加わる荷重は弾性体
による軸方向の荷重のみであるので、内部軸受は負荷容
量の小さい小径の軸受でよく、従って、ユニット全体の
幅寸法の増加分を抑えることができる。
【0028】なお、上記軸受として標準軸受を用い、上
記軸受外輪の延長部に替えて独立したハウジングを設
け、そのハウジングの内側に上記標準軸受の外輪を嵌合
すると共に、上記センサユニットを上記ハウジングの内
側にタイトフィットで嵌合した構成を採用することもで
きる。
【0029】上記の構成によると、軸受が標準形であ
り、金属円板及びその取付けビスを省略でき、コストの
低減を図ることができる。
【0030】
【実施例】図1乃至図3は、この発明の第1の実施例を
示している。この実施例の軸受ユニットは、内輪2と外
輪3の間にボール4を組込んだ転がり軸受1を備えてお
り、その軸受1の内輪2の内径部に、磁石輪5を嵌合さ
せている。
【0031】この磁石輪5は、内輪2の内輪に嵌合する
円筒部6と、外輪3の内径面に近い径寸法をもつフラン
ジ7とから形成され、そのフランジ7の外側面に、磁界
を発生する磁石8が取付けられている。この磁石8の端
面には、図3に示すように、内径側と外径側に異なるパ
ターンでN極とS極を交互に着磁させた着磁面9が形成
されている。
【0032】上記軸受1の外輪3は、磁石輪5のフラン
ジ7を越えて軸方向に延長され、その延長部3aの内側
に、外側が樹脂モールド11で一体に被覆された円板状
のセンサユニット10が組込まれている。
【0033】このセンサユニット10は、内側の端面
に、MR素子やホール素子等から成る磁気センサ12
と、その磁気センサ12の感知信号を増幅したり矩形波
等へ変換する電子回路13とを配置しており、センサユ
ニット10を外輪3の内側に組込んだ場合、磁気センサ
12の表面が磁石輪5の着磁面9と軸方向に平行に対向
するようになっている。
【0034】また、センサユニット10の外側の端面に
は、電子回路13と導体14を介して電気的に接続する
コネクタ15が設けられ、そのコネクタ15を介して信
号出力と電源の供給を行なうようになっている。なお、
このコネクタ15に代えて、センサユニット10に直接
コードを接続し、外部の端子と接続できる構造としても
よい。
【0035】一方、上記外輪3の延長部3aの端面に
は、磁石輪5の着磁面9に対して磁気センサ12の軸方
向の配置位置を調節するためのセンサ位置決め手段16
が設けられている。
【0036】このセンサ位置決め手段16は、センサユ
ニット10の外側端面に接着等によって固定される金属
円板17と、その金属円板17を外輪3の延長部3aに
固定するビス18と、金属円板17と外輪3の間に挾み
込まれるスペーサ19とから成り、スペーサ19の数や
厚みを変化させることにより、外輪3に対するセンサユ
ニット10の取付け位置が軸方向に変化し、磁石8と磁
気センサ12間のエアギャップ量Xを変化できるように
なっている。
【0037】この実施例は上記のような構造であり、磁
石輪5の内径に回転軸Bを挿入し、その回転軸Bと共に
磁石輪5が回転すると、着磁面9から発生する磁気が回
転し、その磁気の変化を磁気センサ12がセンシングす
る。この磁気センサ12からの出力信号は、電子回路1
3において増幅及び波形処理され、任意の形態に処理さ
れた状態でコネクタ15から信号処理を行なう制御装置
等に直接入力される。
【0038】上記のように回転速度を検知する場合、多
極着磁された磁石8の磁気を磁気センサ12により高精
度に感知するためには、両者間のエアギャップ量Xを最
適な大きさに設定する必要がある。
【0039】このようなエアギャップ量の調節は、先
ず、軸受の外輪3にセンサユニット10を組込む際に、
外輪3の端面から磁石8の着磁面9までの距離を測定
し、その測定した値と、センサユニット10における金
属円板17と磁気センサ12表面までの距離とを合わせ
て最適なエアギャップ量Xが得られる厚み寸法をもつス
ペーサ19を選択し、そのスペーサ19を外輪3の端面
と金属円板17との間に挾み込む。次に、ビス18によ
り金属円板17を外輪3に固定することにより、センサ
ユニット10の磁気センサ12は、磁石8に対して最適
なエアギャップ量Xを介して位置決め固定され、安定し
たセンシングを行なうことができる。
【0040】なお、上記の例では、金属円板17をセン
サユニット10と別体で形成しているが、センサユニッ
ト10の材料で一体に形成するようにしてもよい。
【0041】図4は第2の実施例を示している。この例
は、エアギャップ量Xを調節するセンサ位置決め手段1
6に他の構造を適用したものであり、外輪3の延長部3
aの内径面とセンサユニット10の外径面に、それぞれ
ねじ山21、22を形成し、センサユニット10を外輪
3にねじ込みによって収納できるようにしている。
【0042】上記の構造においては、予め、ねじ山2
1、22に接着剤を塗布した状態で、磁気センサ12と
磁石8が接触するまでセンサユニット10を外輪の奥側
にねじ込み、その後、適当なエアギャップ量Xに相当す
る分だけセンサユニット10を後退する方向に回した
後、接着剤によりセンサユニット10を固着するように
する。
【0043】図5及び図6は第3の実施例を示し、この
例では、センサユニット10の外径面に3ケ所以上のら
せん溝23を形成し、外輪3の延長部3aの内径面に、
全周にわたる半円状の溝24を形成し、そのらせん溝2
3と半円状溝24の間に鋼球25を嵌め込んでいる。
【0044】上記の構造では、センサユニット10を回
転させると鋼球25が転がり、らせん溝23のリードに
よりセンサユニット10と外輪3は軸方向に相対移動す
る。エアギャップ量Xの調節方法は、センサユニット1
0の外径面と外輪3の内径面に接着剤を塗布し、磁気セ
ンサ12と磁石8を接触させた状態から適当なエアギャ
ップ量Xが得られるようにセンサユニット10を抜き出
し方向に回転させ、その状態で接着剤により固着するよ
うにする。
【0045】一方、図7に示す第4の実施例では、セン
サユニット10に固定した金属円板17の外周部に、外
輪3の延長部3aの外側に嵌合するつば部26を設け、
延長部3aの外径面にV字形のカシメ溝27を形成して
いる。
【0046】この構造では、上述した第1の実施例と同
じ様に、外輪3端面から磁石8表面までの距離と、金属
円板17から磁気センサ12表面までの距離とから、最
適なエアギャップ量を形成できるスペーサ19を選択
し、そのスペーサ19を金属円板17と外輪3端面の間
に挟み込んだ状態で、金属円板17のつば部26をカシ
メて外輪3とセンサユニット10を固定するようにす
る。
【0047】また、上記の構造において、スペーサを使
用しない場合は、磁気センサ12と磁石8を接触させた
後に両者を離反させて適当なエアギャップ量をとり、そ
の後、金属円板17のつば部26をカシメるようにす
る。
【0048】図8及び図9は第5の実施例を示してい
る。
【0049】この実施例の基本的な構造は、前述した第
1の実施例と同じであるが、磁石輪5の内径面にスプラ
イン31を形成し、そのスプライン31を介して回転軸
Bと連結するようにした点に違いがある。
【0050】また、外輪3の端部にフランジ32を設
け、そのフランジ32の複数ケ所に、円周方向に長いネ
ジ止め用の長孔33を形成している。
【0051】上記の構造では、磁石輪5と回転軸Bをス
プライン31を介して連結でき、タイトフィットに接合
する必要がないので、軸受ユニットと回転軸の連結を容
易に行なうことができる。
【0052】また、外輪3をハウジング等にネジを用い
て固定する場合、取付孔が長孔33になっているので、
外輪を所要の範囲で円周方向に回転させて固定すること
ができ、このため、センサユニット10のコネクタ15
位置と外部装置による信号入力との位置が正確に合うよ
うに微調整することができる。
【0053】図10及び図11は、第6の実施例を示
し、この例は、軸受ユニットAをピロー型軸受箱Cの内
部に組込んだ構造をしている。
【0054】軸受1の外輪3の外径面は、ピロー型軸受
箱Cの内部球面34に嵌合する球面35で形成されてお
り、外輪3が軸受箱C内部で自在に揺動することによ
り、外輪3と磁石輪5間の取付け誤差を吸収することが
できる。
【0055】また、磁石輪5の円筒部6を内輪2の端面
より軸方向に延長させ、その延長部分6aに、円筒部6
を径方向に貫通するネジ孔36を形成しており、このネ
ジ孔36を利用して回転軸Bを固定することで、軸受ユ
ニットと回転軸の取付けが容易に行なえるようになって
いる。
【0056】図12は第7の実施例を示しており、磁石
9を取付ける磁石輪を回転軸Bと一体に形成したもので
ある。
【0057】このように一体構造とすることにより、組
立てが一層容易になり、部品点数を削減できる利点があ
る。
【0058】図13及び図14は第8の実施例を示して
おり、前述の第1の実施例における磁石輪5を、軸受固
定部材5aと磁石輪5bの2部材に分離した構成であ
る。軸受固定部材5aは、転がり軸受1の内輪2の内側
に嵌合され、その内端面につば37を環状に形成してい
る。そのつば37は内輪2の内端面に当接する。また、
軸受固定部材5aの軸穴38の内端に拡径された段部3
9が形成され、上記つば37の内面の中心対称の2箇所
に径方向のスリット40が該つば37のみ周面から上記
段部39にわたり形成される(図14参照)。
【0059】磁石輪5bの軸受固定部材5aとの対向面
には前記の段部39に嵌合する突出嵌合部41が形成さ
れ、その突出嵌合部41の中心対称の2箇所に前記のス
リット40に嵌合する径方向の突部42が形成される。
これにより、軸受固定部材5aと磁石輪5bとは、軸方
向の相対移動が許容され、かつ周方向の相対移動が阻止
された状態で嵌合される。
【0060】上記の軸受固定部材5aの段部39と、磁
石輪5bの突出嵌合部41との間に環状の弾性体43が
介在される。この弾性体43は、ウェーブワッシャー、
ゴム等により形成され、軸受固定部材5aと磁石輪5b
とを軸方向に離反さっせる弾性を有する。
【0061】磁石輪5bの他方の面(内面)の中央部に
凹部44が設けられ、その凹部44のまわりに着磁面9
が形成され、センサユニット10の磁気センサ12、1
2と一定のエアギャップ量Xをおいて対向している。
【0062】センサユニット10の磁石輪5b側の面の
中心部には軸部45が突設され、その軸部45に転がり
軸受で成る内部軸受46の内輪47が嵌合される。その
内輪47の内端面は、軸部45のまわりに形成された段
差部48に当接する。
【0063】また、上記内部軸受46の外輪49は前記
の凹部44に嵌合され、その外輪49の外端面は凹部4
4の底に形成された段差部50に当接する。
【0064】前記軸受1の外輪3は、前述の第1実施例
と同様に、延長部3aを有し、その延長部3aにセンサ
ユニット10が嵌合され、これに金属円板17による蓋
を被せ、ビス18により延長部3aに固定している。上
記センサユニット10には、磁気センサ12の回路部が
内蔵され、コネクタ15を通じて外部に信号が取出され
る。
【0065】第8の実施例は以上のごときものであり、
弾性体43の弾力により、軸受固定部材5aと磁石輪5
bは、軸方向に離反する向きの予圧が付加される。
【0066】その予圧により軸受固定部材5aは、その
つば37により軸受1の内輪2と外方へ押圧し、その反
力が外輪3とその延長部3a、及び金属円板17を通じ
てセンサユニット10で支持され、アキシャルスキマが
吸収される。
【0067】また、磁石輪5bは、その段差部50によ
り内部軸受46の外輪49を内方へ押圧し、その反力が
内輪45を通じてセンサユニット10の段差部48で支
持され、アキシャルスキマが吸収される。
【0068】着磁面9と磁気センサ12との間のエアギ
ャップ量Xは、磁石輪5bとセンサユニット10の間に
介在される内部軸受46の幅によって決定され、しかも
そのエアギャップの精度は各軸受1、46のアキシャル
スキマの影響を受けることがなく、内部軸受46の取付
け精度のみの影響を受ける。従って、前述の各実施例の
ごときエアギャップ量の変動がなく、またそのエアギャ
ップ量の調整のためのスペーサ19(図1参照)は不要
となる。
【0069】また、内部軸受46は弾性体43による軸
方向の荷重のみを受けるため、負荷容量の小さい小径軸
受でよい。従ってユニット全体の幅寸法の増加を押える
ことができる。
【0070】図15に示した第9の実施例は、軸受1′
として内輪2と同じ幅の外輪3を有する標準形の玉軸受
を用いその外輪3をハウジング51の内側に嵌合し、ま
た、センサユニット10をハウジング51の内側にタイ
トフィットに嵌合したものである。その他の構成及び作
用は前述の第8の実施例と同様である。
【0071】この第9の実施例は標準軸受を用いること
ができ、またビス18(図1参照)や金属円板17を省
略することができる。
【0072】
【効果】請求項1の発明は、軸受の内輪に取付けた磁石
輪に着磁面を形成し、その着磁面に磁気センサを軸方向
に対向させるので、着磁面の面積を任意に大きく設定す
ることができ、複雑な着磁パターンの導入が可能となる
ことにより高い精度の回転検出が可能になる。
【0073】また、磁気センサや電子回路を軸受の外輪
の内側に収納して保護するので、取扱いや運搬が容易に
なり、安定した作動を維持することができる。
【0074】請求項2の発明は、磁気センサと着磁面間
のエアギャップ量を最適に設定することができるので、
複雑な着磁パターンでも磁気センサにより正確にセンシ
ングすることができ、1回転中に多くの出力信号を出す
ことが可能になる。
【0075】請求項3及び4の発明は、軸受ユニットと
回転軸又はハウジング等との連結が容易になるため、組
立て作業を簡略化することができる。
【0076】請求項5の発明は、着磁面と磁気センサと
の間のエアギャップ量が、軸受のアキシャルスキマの影
響を受けることがないので、高精度に維持することがで
き、しかも内部軸受は小径の軸受でよいので、ユニット
全体の幅寸法に与える影響が少ない。
【0077】請求項6の発明は、一層のコスト低減を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す縦断面図
【図2】同上のセンサ位置決め手段を拡大して示す断面
【図3】同上の分解斜視図
【図4】第2の実施例を示す縦断面図
【図5】第3の実施例を示す縦断面図
【図6】同上の要部を示す一部縦断面図
【図7】第4の実施例を示す縦断面図
【図8】第5の実施例を示す縦断面図
【図9】同上のネジ止め用の長孔を示す図
【図10】第6の実施例を示す縦断面図
【図11】同上の斜視図
【図12】第7の実施例を示す縦断面図
【図13】第8の実施例を示す縦断面図
【図14】同2のXIV −XIV 線の断面図
【図15】第9の実施例を示す縦断面図
【図16】従来例を示す断面図
【符号の説明】
1 軸受 1′ 標準軸受 2 内輪 3 外輪 3a 延長部 5 磁石輪 5a 軸受固定部材 5b 磁石線 6 円筒部 7 フランジ 8 磁石 9 着磁面 10 センサユニット 12 磁気センサ 13 電子回路 15 コネクタ 16 センサ位置決め手段 17 金属円板 19 スペーサ 21、22 ねじ山 23 らせん溝 27 カシメ溝 31 スプライン 33 長孔 34 内部球面 35 球面 36 ねじ孔 37 つば 38 軸穴 39 段部 40 スリット 41 突出嵌合部 42 突部 43 弾性体 44 凹部 45 軸部 46 内部軸受 47 内輪 48 段差部 49 外輪 50 段差部 51 ハウジング A 軸受ユニット B 回転軸 C ピロー型軸受箱 X エアギャップ量

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受で支持された回転軸の回転角又は回
    転速度を磁気センサにより検出する磁気センサ内蔵軸受
    ユニットにおいて、軸受の内輪の内側に、着磁面となる
    フランジを備える磁石輪を嵌め込み、軸受の外輪を、上
    記磁石輪のフランジを越えて軸方向に延長し、この外輪
    の延長部の内側に、上記磁石輪の着磁面と軸方向に対向
    する磁気センサと、その磁気センサの信号を外部に出力
    する回路部とを有するセンサユニットを組込んだことを
    特徴とする磁気センサ内蔵軸受ユニット。
  2. 【請求項2】 上記外輪の延長部に、磁石輪に対する磁
    気センサの軸方向の配置位置を任意に調節できる位置決
    め手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の磁気
    センサ内蔵軸受ユニット。
  3. 【請求項3】 上記磁石輪の内径に、回転軸を接続する
    スプラインを形成し、軸受の外輪に、円周方向に長いね
    じ止め用の長孔を設けたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の磁気センサ内蔵軸受ユニット。
  4. 【請求項4】 上記軸受の外輪の外径面を、ピロー型軸
    受箱の内部球面に嵌合する球面で形成し、フランジ付部
    材に、回転軸との固定手段を設けたことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の磁気センサ内蔵軸受ユニット。
  5. 【請求項5】 軸受で支持された回転軸の回転角又は回
    転速度を磁気センサにより検出する磁気センサ内蔵軸受
    ユニットにおいて、上記軸受の内輪の内側に軸受固定部
    材を嵌合し、上記軸受固定部材の内端面に磁石輪を軸方
    向の相対移動を許容すると共に、周方向の相対移動を阻
    止して嵌合し、上記磁石輪と軸受固定部材との間に両者
    を軸方向に離反させる弾力を有する弾性体を介在し、上
    記軸受の外輪を上記磁石輪を越えて軸方向に延長して延
    長部を設け、上記延長部の内側に前記各磁石輪の着磁面
    と軸方向に対向する磁気センサと、その磁気センサの信
    号を外部に出力する回路部とを有するセンサユニットを
    組込み、上記センサユニットの磁石面と対向した面の中
    心で軸部を形成し、その軸部に嵌合した内部軸受を前記
    磁石輪とセンサユニットとの間に介在し、前記弾性体に
    より前記軸受と前記内部軸受にそれぞれ軸方向反対向き
    の予圧を加えたことを特徴とする磁気センサ内蔵軸受ユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 上記軸受として標準軸受を用い、上記軸
    受外輪の延長部に替えて独立したハウジングを設け、そ
    のハウジングの内側に上記標準軸受の外輪を嵌合すると
    共に、上記センサユニットを上記ハウジングの内側にタ
    イトフィットで嵌合したことを特徴とする請求項5に記
    載の磁気センサ内蔵軸受ユニット。
JP7591295A 1994-10-31 1995-03-31 磁気センサ内蔵軸受ユニット Pending JPH08184603A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7591295A JPH08184603A (ja) 1994-10-31 1995-03-31 磁気センサ内蔵軸受ユニット

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26746294 1994-10-31
JP6-267462 1994-10-31
JP7591295A JPH08184603A (ja) 1994-10-31 1995-03-31 磁気センサ内蔵軸受ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08184603A true JPH08184603A (ja) 1996-07-16

Family

ID=26417068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7591295A Pending JPH08184603A (ja) 1994-10-31 1995-03-31 磁気センサ内蔵軸受ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08184603A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7089818B2 (en) * 2001-04-07 2006-08-15 White Drive Products, Inc. Speed sensor flange assemblies
WO2012137595A1 (ja) 2011-04-04 2012-10-11 Ntn株式会社 回転検出機能付き転がり軸受装置
WO2015008622A1 (ja) * 2013-07-16 2015-01-22 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015021741A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015075467A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015075466A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015078889A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015078887A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015078888A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
CN107327503A (zh) * 2017-08-17 2017-11-07 浙江师范大学 一种带自监测***的滚动轴承
CN107345540A (zh) * 2017-08-17 2017-11-14 浙江师范大学 一种自监测圆锥轴承
KR20220061665A (ko) * 2020-11-06 2022-05-13 (주)지성하이테크 부단수 관로 촬영장치

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7089818B2 (en) * 2001-04-07 2006-08-15 White Drive Products, Inc. Speed sensor flange assemblies
WO2012137595A1 (ja) 2011-04-04 2012-10-11 Ntn株式会社 回転検出機能付き転がり軸受装置
CN105408725A (zh) * 2013-07-16 2016-03-16 Ntn株式会社 磁性编码器装置以及旋转检测装置
JP2015021741A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
WO2015008622A1 (ja) * 2013-07-16 2015-01-22 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
US9976874B2 (en) 2013-07-16 2018-05-22 Ntn Corporation Magnetic encoder device and rotation detection device
JP2015075467A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015075466A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015078889A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015078887A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
JP2015078888A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 Ntn株式会社 磁気エンコーダ装置および回転検出装置
CN107327503A (zh) * 2017-08-17 2017-11-07 浙江师范大学 一种带自监测***的滚动轴承
CN107345540A (zh) * 2017-08-17 2017-11-14 浙江师范大学 一种自监测圆锥轴承
CN107327503B (zh) * 2017-08-17 2023-05-26 浙江师范大学 一种带自监测***的滚动轴承
KR20220061665A (ko) * 2020-11-06 2022-05-13 (주)지성하이테크 부단수 관로 촬영장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2618795B2 (ja) 転がり軸受のセンサを内蔵したシールアッセンブリ
US7126328B2 (en) Rolling bearing unit with rotational speed detecting device
US7988363B2 (en) Bearing with rotation detection device
WO2006090588A1 (ja) 回転検出装置付き軸受
US7928726B2 (en) Rotation sensor unit
EP1972900B1 (en) Rotation angle detector and bearing with rotation angle detector
JPH08184603A (ja) 磁気センサ内蔵軸受ユニット
US6414482B1 (en) Non-contact type rotational angle sensor and sensor core used in the sensor
EP0701132B1 (en) Rolling bearing unit fitted with a rotational speed detection unit
JP2000192949A (ja) 回転速度検出装置付回転支持装置
US5332964A (en) Rolling bearing unit with permanent magnet, coil and back yoke for sensing rotational speed of automotive wheel
JP2007085889A (ja) 回転検出装置付き軸受
JPH08184602A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08114615A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JPH08201410A (ja) 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP4463518B2 (ja) シール装置
JP2000346673A (ja) 転がり軸受
JP2002340918A (ja) 回転数検出装置およびこれを具備する車輪用軸受
JP3862284B2 (ja) 回転軸の捩りモーメント測定装置
JP2004258028A (ja) 回転パラメータをコード化する装置、これを有するころがり軸受そして電動モータ
US8128290B2 (en) Rolling bearing unit having sensor
JP2003121204A (ja) 回転速度検出装置
JPH0415312A (ja) 回転検出機構内蔵形の車輪用軸受装置
JPH11174069A (ja) 回転速度検出装置およびそれを備える車両用ハブユニット
JPH0512487Y2 (ja)