JPH08184526A - 構造物周辺における風速増加域予測方法およびその装置 - Google Patents

構造物周辺における風速増加域予測方法およびその装置

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JPH08184526A
JPH08184526A JP34007294A JP34007294A JPH08184526A JP H08184526 A JPH08184526 A JP H08184526A JP 34007294 A JP34007294 A JP 34007294A JP 34007294 A JP34007294 A JP 34007294A JP H08184526 A JPH08184526 A JP H08184526A
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JP
Japan
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wind speed
shape
speed increase
neural network
wind
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JP34007294A
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Yoshitami Nonomura
善民 野々村
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造物周辺に生じる風速増加域を容易にリア
ルタイムで精度よく予測できるようにする。 【構成】 入力装置1から風速増加域を予測したい構造
物の形状情報と風向を演算装置2の解析部4に入力する
ことにより、解析部4は出力層の出力データを複数のグ
ループに分割したニューラルネットワークによる学習結
果に基づいて構造物周辺に生じる風速増加域の形状及び
発生箇所の解析を行い、構造物周辺に生じる風速増加域
の形状及び発生箇所を表示装置3に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビルディング等の建築
物周辺に生じる風速増加域を予測する構造物周辺におけ
る風速増加域予測方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高層ビルディングや密集地等に建築物を
構築する際には、構築される建築物周辺に生じる風速増
加域等を予測して、建築物周辺に対する風の影響を把握
しておく必要がある。そして、この建築物周辺の風環境
(風速増加域等)は、建築物の高さや形状等を決定する
際の重要な要素の一つである。特に、高層ビルディング
の周辺にはビル風と呼ばれる強風領域(風速増加域)が
生じるために、設計段階で建築物周辺の風速増加域を予
測することが重要になっている。このため、従来は構築
したい建築物周辺の風速増加域の予測を行う場合、例え
ば、構築したい建築物の縮小モデルを作成して風洞実験
を行ったり、机上で作成した建築物の縮小モデルを参考
にして設計者等が検討したり、あるいはコンピュータで
数値シミュレーションを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の風洞実験による風速増加域の予測では、構築し
たい建築物の縮小モデルを作成したり、風洞実験装置が
必要になるので、予測結果が得られるまでに長時間かか
り、また、装置が大がかりになる。また、机上による風
速増加域の検討では、過去の風洞実験結果等を参考にし
て設計者等が予測するので、設計者によってばらつきが
あり、正確な予測ができない。また、数値シミュレーシ
ョンによる風速増加域の予測では、シミュレーションの
ためのデータの作成および計算に長時間かかり、また、
大型コンピュータが必要になる。本発明は前記事情に鑑
み案出されたものであって、本発明の目的は、構造物周
囲に発生する風速増加域を容易にリアルタイムで予測を
行うことができる構造物周辺における風速増加域予測方
法及びその装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために第1の発明は、構造物の周辺に生じる風速増加域
を予測する風速増加域予測方法であって、風速増加域を
予測したい構造物の形状情報と前記構造物に対する風向
情報とを入力データとし、予め得られている異なる複数
パターンの構造物の形状データ及び風向データと、それ
に対応する風速増加域の形状を示す出力データを複数の
グループに分割してニューラルネットワークで学習させ
て、その学習結果を作成し、前記入力データに対し前記
ニューラルネットワークによる前記学習結果に基づいて
前記構造物周辺に生じる風速増加域の形状及び発生箇所
を予測することを特徴としている。
【0005】また、第2の発明は、構造物の周辺に生じ
る風速増加域を予測する風速増加域予測装置であって、
風速増加域を予測したい構造物の形状情報と前記構造物
に対する風向情報とを入力する入力手段と、予め得られ
ている異なる複数パターンの構造物の形状データ及び風
向データと、それに対応する風速増加域の形状を示す出
力データを複数のグループに分割してニューラルネット
ワークで学習しておき、前記入力手段から入力される前
記構造物の形状情報と風向情報に対し前記ニューラルネ
ットワークによる前記学習結果に基づいて前記構造物周
辺に生じる風速増加域の形状及び発生箇所の解析を行な
う解析手段と、前記入力手段から入力される構造物形状
と風向き、及び前記解析手段で得られた前記風速増加域
の形状及び発生箇所を出力する出力手段とを具備したこ
とを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明によれば、風洞実験や数値シミュレーシ
ョンによって予め得られている異なる複数パターンの構
造物の形状データ及び風向データと、それに対応する風
速増加域の形状データをニューラルネットワークで学習
させておき、風速増加域を予測したい構造物の形状デー
タと風向データを入力することにより、ニューラルネッ
トワークによる学習結果に基づいて構造物周辺に生じる
風速増加域をリアルタイムで予測することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明に係る風速増加域予測装
置の概略構成を示す機能ブロック図である。本発明に係
る風速増加域予測装置1は、キーボード等の入力装置1
と、演算装置2と、CRTディスプレイ等の表示装置3
とで構成されている。入力装置(例えばキーボード)1
は、建築物(以下、建物という)の形状(建物幅、建物
奥行き、建物高さ)と、建物に対する風向の各情報を演
算装置2に入力する。
【0008】演算装置2は、解析部4と表示処理部5と
データファイル(記憶部)6とで構成されており、解析
部4は、既往の風洞実験や数値シミュレーション結果等
から予め得られている異なる複数パターンの建物形状
(建物幅、建物奥行き、建物高さ)と風向と、その時の
建物形状と風向によってその建物周辺に生じる風速増加
域の形状(例えば楕円形、曲線の関数、代表的な図形パ
ターン)を表わす出力データを複数のグループに分割し
て、バックプロパゲーション付階層型ニューラルネット
ワーク(以下、ニューラルネットワークという)で学習
させて、ニューラルネットワークで得られたこの学習結
果と、入力装置1から入力される入力情報(建物形状、
風向)に基づいて建物周辺に発生する風速増加域を解析
して風速増加域の形状および発生箇所を予測する(詳細
は後述する)。バックプロパゲーション付階層型ニュー
ラルネットワークは、図2に示すように、ユニットがい
くつかの層に分かれているネットワークであり、入力層
に入力された信号が次々に中間層の各層を伝播しながら
出力層に到達するというネットワークである。また、こ
のニューラルネットワークを構成する入力層と中間層と
出力層の各ニューロンの動作関数には、シグモイド関数
が用いられている。シグモイド関数は、図3に示すよう
に、中間層の各層において前層からの情報の総和がある
値(θ:閾値)を越えたとき1に近い値を出力し、そう
でない場合は0に近い値を出力するという関数である。
【0009】表示処理部5は、解析部4においてニュー
ラルネットワークで解析される風速増加域を近似した楕
円または任意の形状パターン(例えば、半円型、涙型)
で表示するための表示処理を実行する。データファイル
6には、異なる複数パターンの建物の形状データや風向
データ、後述するニューラルネットワークの学習結果等
が格納されており、必要に応じて呼出すことができる。
解析部4、表示処理部5、データファイル6は、パーソ
ナルコンピュータ(パソコン)等の計算機を構成する演
算装置2内に、ハードウェアあるいはソフトウェアとし
て設けられている。表示装置(例えばCRTディスプレ
イ)3は、入力装置1から入力される建物形状情報と風
向情報に基づいて建物形状および風向を表示したり、解
析部4で解析して予測される風速増加域等を表示する。
【0010】解析部4によるニュラルネットワークの学
習方法は、以下のようにして行われる。既往の風洞実験
や数値シュミレーションの結果から図4に示すように、
風速増加域を予測したいモデル化された平面形状の建物
7に対する風速増加域の形状を楕円8で近似する。尚、
点線で示した形状9は、風洞実験や数値シュミレーショ
ンの結果によって得られた風速増加域であり、両者の面
積はほぼ同じである。また、風向は矢印M方向である。
この図において、モデル化された建物7の建物幅はW、
建物奥行きはD、建物高さはH、重心点はGmで、風速
増加域を示す楕円8の長径はa、短径はb、傾きはδ、
重心点はGd、建物7と楕円8の重心点Gm、Gdとの
距離は(Lx,y )、楕円8で囲まれる風速増加域の面
積はAで示されている。
【0011】また、楕円8の一般式は、 x2 /a2 +y2 /b2 =1 で表される。また、楕円8の媒介変数は、 x=a・cosθ y=b・sinθ (0≦θ≦2π) で表される。また、楕円の傾きδを考慮した場合の楕円
8の媒介変数は、次式のように表される。
【0012】
【数1】
【0013】また、図5に示すように、既往の風洞実験
や数値シュミレーションの結果から、風速増加域をモデ
ル化された平面形状の建物10に対する風速増加域の形
状を涙型形状パターン11で示すこともできる。この図
において、モデル化された建物10の建物幅はW、建物
奥行きはD、建物高さはH、重心点はGmで、風速増加
域を示す涙型形状パターン11の傾きはδ、重心点はG
d、建物と涙型形状パターン11の重心点Gm、Gdと
の距離は(Lx、Ly)、涙型形状パターン11で囲ま
れる風速増加域の面積はAで示されている。涙型形状パ
ターンで風速増加域を示すことにより、図4に示した楕
円8で表示する場合よりもより実際の風速増加域の形状
に近い風速増加域を示すことができる。尚、図4、図5
では、建物7、10周辺に生じる風速増加域を建物7、
10の側面の一方側に表示して他方側は省略したが、建
物7、10の側面の両側に生じる風速増加域も同様にし
て楕円8や涙型形状パターン11で示すことができる。
この場合、建物形状や風向きによって建物の両側面に生
じる風速増加域の形状はそれぞれ同じ形状あるいは異な
った形状として示される。
【0014】そして、風速増加域を図4で示したような
楕円8で近似する場合、図6(a)、(b)、(c)、
(d)、に示すように、風速増加域の形状を示す出力デ
ータ(建物7と楕円8の重心距離Lx 、Ly 、長径a、
短径b、傾きδ1 、面積A)を複数(本実施例では4
つ)のグループ(図6の(a)、(b)、(c)、
(d)のグループ)に分割してニューラルネットワーク
で学習させる。即ち、図6(a)、(b)、(c)、
(d)において、それぞれ、ニューラルネットワークの
入力層に図4に示した既往の風洞実験等で得られた風向
きM、建物7の建物幅W、建物奥行きD、建物高さHの
入力データを入力した場合に、図6(a)では、出力層
にその時の風洞実験等で得られた楕円8で近似した風速
増加域の重心距離(Lx ,Ly )の出力データが得られ
るように学習させ、図6(b)では、楕円8の長径a、
短径bの出力データが得られるように学習させ、図6
(c)では、楕円8の傾きδの出力データが得られるよ
うに学習させ、図6(d)では、楕円8の面積Aの出力
データが得られるように学習させる。
【0015】また、風速増加域を図5で示したような涙
型形状パターン11で示す場合、図7(a)、(b)、
(c)、(d)に示すように、風速増加域の形状を示す
出力データ(建物10と涙型形状パターン11の重心距
離Lx ,Ly 、涙型形状パターンの形状、涙型形状パタ
ーン11の傾きδ、面積A)を複数(本実施例では4
つ)のグループ(図7の(a)、(b)、(c)、
(d)のグループ)に分割してニューラルネットワーク
で学習させる。即ち、図7(a)、(b)、(c)、
(d)において、それぞれニューラルネットワークの入
力層に図5に示した既往の風洞実験等で得られた風向き
M、建物10の建物幅W、建物奥行きD、建物高さHの
入力データを入力した場合に、図7(a)では、出力層
にその時の風洞実験等で得られた涙型形状パターン11
で近似した風速増加域の重心距離(Lx ,Ly )の出力
データが得られるように学習させ、図7(b)では、そ
の時の涙型形状パターン11の形状の出力データが得ら
れるように学習させ、図7(c)では、涙型形状パター
ン11の傾きδの出力データが得られるように学習さ
せ、図7(d)では、涙型形状パターンの面積Aの出力
データが得られるように学習させる。
【0016】このように、複数のグループに分割して学
習させることにより、入力層と出力層間の中間層での各
層のニューロン間の各結合荷重の値が精度よく得られ
る。尚、図6、7(a)、(b)、(c)、(d)に示
したニューラルネットワークの入力層のニューロン数は
4個、中間層は3層とし各層のニューロン数は8個で、
図6(a)、(b)と、図7(a)の出力層のニューロ
ン数は2個、図6(c)、(d)と図7(b)、
(c)、(d)の出力層のニューロン数は1個である。
また、ニューラルネットワークの結合荷重の一部は省略
して示したが、実際は入力層、中間層、出力層の各ニュ
ーロン間は結合荷重で結ばれている。
【0017】そして、上記同様にして異なる複数パター
ンの風向、建物形状(建物幅、建物奥行き、建物高さ)
を入力層の入力データとして取り込ませた場合に、この
時の各入力データによって既往の風洞実験等で得られた
風速増加域を表わす楕円のパラメータ(重心距離、長
径、短径、傾き、面積)、あるいは涙型形状パターンの
パラメータ(重心距離、形状、傾き、面積)を4つのグ
ループに分割して出力層の出力データとして得られるよ
うに学習させて、各ニューロン間の結合荷重の値を得
る。このように、風速増加域の形状を示す出力データを
複数のグループに分割してニューラルネットワークで学
習させることにより、これらの全ての出力データを同時
に学習させる場合よりも、出力データが少なくなること
により、各結合荷重の値の精度が向上し、また、学習時
間も短縮される。
【0018】そして、風洞実験等によって得られている
異なる複数パターンでの風向、建物形状(建物幅、建物
奥行き、建物高さ)情報の入力データと、この入力デー
タに対応した風速増加域の出力データを複数のグループ
(本実施例では4つのグループに分割して学習させて、
ニューロン間の各結合荷重の値を得ることにより、任意
の風向、建物形状(建物幅、建物奥行き、建物高さ)情
報を入力データとして入力層に入れることにより、出力
層にこの入力データに対する風速増加域の予測結果が精
度よく出力される。
【0019】次に、上記した本発明に係る風速増加域予
測装置による風速増加域の予測処理手順を図8に示すフ
ローチャートを参照して説明する。先ず、オペレータは
入力装置(例えばキーボード等)1で風速増加域を予測
したい建物(例えばモデル化された長方形状の建物)の
建物形状(建物幅、建物奥行き、建物高さ)と任意の方
向の風向を解析部4に入力して、表示装置3に例えば図
9に示すようなモデル化された建物7と風向きMを表示
する(ステップS1,S2)。そして、入力装置1から
上記した建物7の建物形状(建物幅、建物奥行き、建物
高さ)と風向Mが入力されると、解析部4は図6に示し
たように入力された建物7の建物形状と風向Mをニュー
ラルネットワークの入力層に入力データとして取り込
み、上記したニューラルネットワークの学習によって得
られている各ニューロン間の結合荷重の値によって予測
される風速増加域(例えば近似した楕円のパラメータ
(重心距離、長径、短径、傾き、面積)を解析し、出力
層に出力する(ステップS3)。
【0020】そして、表示処理部5は、ステップS3で
得られた風速増加域の形状(近似した楕円)に基づいて
建物の周辺に生じる風速増加域を示す楕円を描く表示処
理を実行して、その出力信号を表示装置3に出力するこ
とにより、表示装置3に例えば図10に示すような建物
7aの周辺に生じる風速増加域を示す楕円8a、8bが
表示される(ステップS4)。また、ステップS4にお
いて、ステップS3で得られた風速増加域の形状を涙型
形状パターンで表示させるように表示処理部5で表示処
理することにより、例えば図11に示すような建物7b
の周辺に生じる風速増加域を示す涙型形状パターン11
a、11bが表示される。このように、本実施例に係る
風速増加域予測装置では、ニューラルネットワークで風
速増加域を解析して、近似した楕円で予測される風速増
加域をリアルタイムで表示することができる。また、ニ
ューラルネットワークの入力層に建物形状(建物幅、建
物奥行き、建物高さ)と風向の入力データを任意に変更
して順次入れることにより、任意の建物形状と風向に応
じた風速増加域を近似した楕円や涙型形状パターンで順
次リアルタイムで表示することができる。
【0021】そして、上記したように表示装置3にリア
ルタイムで表示される建物の周辺に生じる風速増加域に
対して上記したニューラルネットワークの学習結果を用
いることにより、感度解析や防風対策を表示装置3の表
示画面上で容易にリアルタイムで行うことができる。即
ち、風速増加域の感度解析を行う場合、上記したように
して例えば図12(a)に示すように、楕円8c、8d
で示す風速増加域が建物7cの周辺に生じている時、入
力装置1を介してこの建物7cの建物高さだけを変更し
て低くすると、例えば図12(b)に示すように、風速
増加域が小さくなるように解析処理して風速増加域を示
す楕円8e、8fが表示されることにより、建物7d周
囲に対して影響が小さくなるような風速増加域を感度解
析して、構築したい建物の形状を容易にリアルタイムで
決定することができる。
【0022】また、風速増加域に対して防風対策を行う
場合、上記したようにして例えば図13(a)に示すよ
うに、楕円8g、8hで示す風速増加域が建物7eの周
囲に生じている時、入力装置1を介してこの建物7eの
周囲に防風対策として例えば3本の木20を表示する
と、例えば図13(b)に示すように、風速増加域が小
さくなるように解析処理して風速増加域を示す楕円8
i、8jが表示されることにより、建物7eの周囲に対
する最適な防風対策を容易にリアルタイムで決定するこ
とができる。
【0023】尚、上記した実施例では、建物の形状は長
方形で風向は建物の正面方向からの場合であったが、こ
れに限定されることはなく、例えば建物形状が正方形や
曲線を有する形状でもよく、また、風向も建物に対して
360°内で任意に設定できる。これらの異なるパター
ンの建物形状や風向による風速増加域も上記したニュー
ラルネットワークで予め学習されており、これらの学習
結果はデータファイル6に格納されている。
【0024】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、予め得られている異なる複数パターンの構造物の
形状データ及び風向きデータと、それに対応する風速増
加域の形状データを複数のグループに分割してニューラ
ルネットワークで学習させておき、風速増加域を予測し
たい構造物の形状データと風向データを入力することに
より、ニューラルネットワークによる学習結果に基づい
て構造物周辺に生じる風速増加域の形状及び発生箇所を
リアルタイムで精度よく予測することができる。また、
風速増加域を予測したい構造物の形状データと風向デー
タを任意に変更して入力することにより、風速増加域の
形状及び発生箇所の変化状態をリアルタイムで予測する
ことができるので、発生する風速増加域を考慮した構造
物の形状を容易に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る風速増加域予測装置の概略構成を
示す機能ブロック図である。
【図2】階層型ニューラルネットワークの概略を説明す
るための図である。
【図3】シグモイド関数を説明するための図である。
【図4】建物周辺に生じる風速増加域を楕円形状で表示
した状態を示す概略図である。
【図5】建物周辺に生じる風速増加域を涙型形状パター
ンで表示した状態を示す概略図である。
【図6】風速増加域を楕円で示す場合におけるニューラ
ルネットワークの学習方法を説明するための図である。
【図7】風速増加域を涙型形状パターンで示す場合にお
けるニューラルネットワークの学習方法を説明するため
の図である。
【図8】本発明の風速増加域予測装置による風速増加域
の予測処理手順を示すフローチャートである。
【図9】表示装置に表示された建物と風向の一例を示す
図である。
【図10】表示装置に表示された建物周辺に生じる風速
増加域(楕円形状)の一例を示す図である。
【図11】表示装置に表示された建物周辺に生じる風速
増加域(涙型形状パターン)の一例を示す図である。
【図12】風速増加域に対する感度解析を説明するため
の図である。
【図13】風速増加域に対して行なう防風対策を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 入力装置 2 演算装置 3 表示装置 4 解析部 5 表示処理部 6 データファイル 7,7a,7b,7c,7d,7e,10 建物 8,8a,8b,8c,8d,8e,8f,8g,8
h,8i,8j 楕円 11,11a,11b 涙型形状パターン

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の周辺に生じる風速増加域を予測
    する風速増加域予測方法であって、 風速増加域を予測したい構造物の形状情報と前記構造物
    に対する風向情報とを入力データとし、 予め得られている異なる複数パターンの構造物の形状デ
    ータ及び風向データと、それに対応する風速増加域の形
    状を示す出力データを複数のグループに分割してニュー
    ラルネットワークで学習させて、その学習結果を作成
    し、 前記入力データに対し前記ニューラルネットワークによ
    る前記学習結果に基づいて前記構造物周辺に生じる風速
    増加域の形状及び発生箇所を予測する、 ことを特徴とする構造物周辺における風速増加域予測方
    法。
  2. 【請求項2】 前記構造物の形状情報は、前記構造物の
    高さ、幅、奥行き情報である請求項1記載の構造物周辺
    における風速増加域予測方法。
  3. 【請求項3】 前記ニューラルネットワークで学習され
    る風速増加域の形状データは、風洞実験あるいは数値シ
    ミュレーションによって得られた結果が用いられる請求
    項1または請求項2記載の構造物周辺における風速増加
    域予測方法。
  4. 【請求項4】 前記風速増加域の出力データは、4つの
    グループに分割される請求項1、2または3記載の構造
    物周辺における風速増加域予測方法。
  5. 【請求項5】 前記予測される風速増加域の形状は、近
    似した楕円形状あるいは任意の形状パターンで表される
    請求項1、2、3または4記載の構造物周辺における風
    速増加域予測方法。
  6. 【請求項6】 前記ニューラルネットワークは、バック
    プロパゲーション付き階層型ニューラルネットワークで
    あり、前記ニューラルネットワークを構成する入力層と
    中間層と出力層の各ニューロンの動作関数はシグモイド
    関数が用いられる請求項1、2、3、4または5記載の
    構造物周辺における風速増加域予測方法。
  7. 【請求項7】 前記ニューラルネットワークの入力層の
    ニューロン数は4個、中間層は3層とし各層のニューロ
    ン数は8個、出力層のニューロン数は1個または2個で
    ある請求項6記載の構造物周辺における風速増加域予測
    方法。
  8. 【請求項8】 構造物の周辺に生じる風速増加域を予測
    する風速増加域予測装置であって、 風速増加域を予測したい構造物の形状情報と前記構造物
    に対する風向情報とを入力する入力手段と、 予め得られている異なる複数パターンの構造物の形状デ
    ータ及び風向データと、それに対応する風速増加域の形
    状を示す出力データを複数のグループに分割してニュー
    ラルネットワークで学習させておき、前記入力手段から
    入力される前記構造物の形状情報と風向情報に対し前記
    ニューラルネットワークによる前記学習結果に基づいて
    前記構造物周辺に生じる風速増加域の形状及び発生箇所
    の解析を行なう解析手段と、 前記入力手段から入力される構造物の形状と風向き、及
    び前記解析手段で得られた前記風速増加域の形状及び発
    生箇所を表示する表示手段と、 を具備したことを特徴とする構造物周辺における風速増
    加域予測装置。
  9. 【請求項9】 前記構造物の形状情報は、前記構造物の
    高さ、幅、奥行き情報である請求項8記載の構造物周辺
    における風速増加域予測装置。
  10. 【請求項10】 前記ニューラルネットワークで学習さ
    れる風速増加域の形状データは、風洞実験あるいは数値
    シミュレーションによって得られた結果が用いられる請
    求項8または9記載の構造物周辺における風速増加域予
    測装置。
  11. 【請求項11】 前記風速増加域の出力データは、4つ
    のグループに分割される請求項8、9または10記載の
    構造物周辺における風速増加域予測装置。
  12. 【請求項12】 前記予測される風速増加域の形状は、
    近似した楕円形状あるいは任意の形状パターンで表され
    る請求項8、9、10または11記載の構造物周辺にお
    ける風速増加域予測装置。
  13. 【請求項13】 前記ニューラルネットワークは、バッ
    クプロパゲーション付き階層型ニューラルネットワーク
    であり、前記ニューラルネットワークを構成する入力層
    と中間層と出力層の各ニューロンの動作関数はシグモイ
    ド関数が用いられる請求項8、9、10、11または1
    2記載の構造物周辺における風速増加域予測装置。
  14. 【請求項14】 前記ニューラルネットワークの入力層
    のニューロン数は4個、中間層は3層とし各層のニュー
    ロン数は8個、出力層のニューロン数は1個または2個
    である請求項13記載の構造物周辺における風速増加域
    予測装置。
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