JPH08183732A - 多段溶解性多層製剤の製造方法 - Google Patents

多段溶解性多層製剤の製造方法

Info

Publication number
JPH08183732A
JPH08183732A JP6340578A JP34057894A JPH08183732A JP H08183732 A JPH08183732 A JP H08183732A JP 6340578 A JP6340578 A JP 6340578A JP 34057894 A JP34057894 A JP 34057894A JP H08183732 A JPH08183732 A JP H08183732A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
film
water
preparation
soluble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6340578A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimochi Okada
年以 岡田
Masaru Yoshikawa
勝 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP6340578A priority Critical patent/JPH08183732A/ja
Publication of JPH08183732A publication Critical patent/JPH08183732A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アニオン高分子以外の水溶性高分子およびア
ニオン性高分子と架橋または水難溶性塩を形成する金属
塩を含有するA層と、非イオン性高分子とアニオン性水
溶性高分子を含有するB層とが積層され、A層またはB
層に薬剤が配合された多段溶解性多層製剤を製造するに
際して、層形成用溶液を、合成樹脂が、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンテレフ
タレート、ABS樹脂などの合成樹脂製の基板上に順次
流延して乾燥し層を形成する多段溶解性多層製剤の製造
方法。 【効果】 溶解性、薬物放出性が制御されたフィルム状
の多段溶解性多層製剤を、剥離時の障害をなくして流延
法により効率的に製造することができ、また、得られた
製剤は仕上り外観、品質の点でも優れたものである。フ
ィルム状製剤は、歯周ポケット挿入剤など疾病の治療に
用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯周ポケット挿入剤、
歯周部位・歯髄等への挿入剤、創傷部位への挿入剤、深
爪時挿入剤等のように、生体への侵襲部位が狭く深い部
分に限定される場合に、その疾患の治療および感染症な
どの2次的な疾患の防止に用いられるフィルム状の多段
溶解性多層製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】細菌を主体とした歯肉縁下プラークが、
歯周炎の発症および増悪の原因のひとつとなっているこ
とが細菌学的、臨床学的研究により明らかになりつつあ
る。臨床的には、スケーリング、ポケット洗浄等の器械
的な手法によりプラークを可及的に除去する治療法が一
般的である。近年、必要に応じポケット洗浄の際に、抗
菌製薬剤を併用することがあるが、歯周ポケットは浸出
液により常に陽圧の環境となっているため、単に薬剤を
投与しただけではポケット内に持続的に存在せしめるこ
とはできない。プラークをコントロールする方法として
は、以下の方法が報告されている。
【0003】細菌剤溶液をポケット内に潅流または注
入する方法[J.H.Hardy,N.H.Newma
n, J.D.Strahan;J.Clinical
Periodontology:9,57−65,(1
982)]。 抗生物質ゲル剤を注入する方法[直良有香他,日歯周
誌29,2,484(1987)、磯島修他,日歯周誌
29,2,472(1987)、村山洋二他,日歯周誌
30,1,206(1988)]。
【0004】水不溶性の高分子物質からなる細片に殺
菌剤を含有させ、この細片を歯周ポケット内に入れ、ポ
ケット内の嫌気性菌を殺菌する方法[M.Addy,P
eriodontalNovember,693(19
82)]。 歯周疾患治療薬物を水溶性フィルムに含有させたフィ
ルムまたはシートを歯周ポケット内に挿入する方法(特
開昭59−222406号公報、同62−223112
号公報、同62−223113号公報、同62−223
114号公報)。
【0005】しかし、上記,の方法では、歯周ポケ
ットの底部まで薬剤を到達させることができない。の
方法では、高分子物質が水不溶性であるために、患部を
刺激するという問題がある。また、の方法では、ポケ
ット内浸出液、唾液等により、基剤である水溶性高分子
が膨潤、溶解しやすいために、ポケット内から基剤が脱
落したり、基剤からの薬物放出性が高すぎるなどの問題
点があった。
【0006】歯髄炎においても、細菌の感染が炎症の原
因であり、同様に、歯髄に確実に薬剤が投与でき、持続
的な効果を有する薬剤の開発が望まれている。また、口
腔以外の疾病においても、特に創傷などでは開放性の病
変であり、細菌の感染で病気の悪化が誘発されることが
知られている。殺菌剤の塗布は、一時的な消毒効果は期
待できるが、創傷が深い場合などはその深部にまで薬剤
が到達することが困難である。この様な場合も、創傷の
細部にわたる持続的は薬剤の投与が必要であり、適用可
能な製剤の開発が切望されている。
【0007】このような製剤としては、患部に挿入、挿
置されて使用されるフィルム状の徐放性多層製剤が知ら
れており、例えば特開平4−173730号公報に報告
されており、本発明はこのようなフィルム状の多層製剤
の製造法に関するものである。
【0008】フィルム製剤の製法としては、従来より一
般に展延法、流延法、貼り合わせ法等が知られている。
展延法は、製剤の均一性には特段の問題はないが、製剤
原液の低い場合には設備との相性の点で問題がある。ま
た、貼り合わせ法の場合は、多層性製剤の場合、貼り合
わせる製剤間の相性の点であるいは張り合わせに用いる
設備の開発の面での問題がある。一方、流延法の場合
は、相性、設備の面での特段の問題は見いだされない。
しかしながら製剤膜の均一性に関しては、製層の条件に
より問題を生じることがあり、製剤の均一性を得る上で
の困難さがある。すなわち、層状の製剤であるがため
に、層と流延用基板との収縮率の差から、剥離現象が認
められることがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歯周ポケッ
ト等の狭く深い部分に適用できるフィルム場の多段溶解
性多層製剤を流延法により製造するに際して、流延した
基板上から均質なフィルムを速やかに剥離でき、作業効
率が高い製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の多段溶解性多層
製剤の製造方法は、アニオン性水溶性高分子以外の水溶
性高分子およびアニオン性水溶性高分子と架橋または水
難溶性塩を形成する金属塩を含有するA層と、非イオン
性高分子とアニオン性水溶性高分子を含有するB層とが
積層され、A層および/またはB層に薬剤が配合された
多段溶解性多層製剤を製造するに際して、A層形成用溶
液とB層形成用溶液とを、合成樹脂製の基板上に順次流
延して乾燥しA層およびB層を形成することを特徴とす
る。上記合成樹脂の中でも特に、ポリエチレン、ポリス
チレン、ポリプロピレンテレフタレート、アクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)が
好適に用いられる。
【0011】
【発明の実施態様】本発明は、溶液流延法により基板上
にフィルム層形成用溶液を流延し、乾燥して高分味子層
を形成して多層製剤を製造するに際して、流延する基板
の素材について鋭意検討した結果なされたものである。
すなわち、薬理的に配合可能な有効物質(薬剤)を添加
した高分子層からなる本発明のA層およびB層を順次溶
液流延法により形成する場合には、流延・乾燥後にフィ
ルム状製剤を回収する際の、最大層と基板との間の接着
性の度合いが問題となる。この一例を挙げれば、基板の
材質によっては、フィルム状製剤を乾燥させる工程での
加熱・減圧等の条件と、製剤の性状そのものとの影響を
受け、フィルム状製剤が剥離不能な状態まで密着してし
まう場合がある。
【0012】この点について解決すべき鋭意検討した結
果、ガラス、金属のように一見滑沢に思われる材質の基
板においては、フィルム状製剤と材質面との接着力が勝
り容易に剥離性が得られない。また、流延する基板とし
てガラスを用いた場合には、接着力に打ち勝つ力を加え
て強引にフィルム状製剤を剥そうとすると、基板あるい
はシートの破損により作業者が怪我をしたり、フィルム
状製剤に加えた外力による変形、ガラス片等の異物の混
入などが発生し、安全面、品質面での問題が発生しう
る。
【0013】これに対して、合成樹脂製基板、具体的に
はポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
プロピレンテレフタレート、アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン共重合体などの基板上に、A層あるはB
層形成用溶液を流延、乾燥して本発明のフィルム状製剤
を作成すると、フィルム製剤の剥離性、作成したフィル
ム製剤の外観等の品質、作成過程の安全性等いずれにお
いても優れていることが判明した。
【0014】また、1つの層(A層またはB層)の形成
用溶液を基板上に流延、乾燥してフィルム層を形成し、
さらに次の層の形成用溶液を流延、乾燥して積層し、こ
の操作を形成すべき層の数だけ繰り返して行なう溶液流
延法では、最終乾燥後に製剤を取り出す際の基板上に直
接形成された最外層と基板との間の接着の度合いが問題
となる。上記の合成樹脂は、極性が適度に比較的低く、
熱膨張率も適度に低い素材であるので、表面の平坦な基
板として用意すれば、剥離性に優れ、しかも高品質のフ
ィルム状製剤が得らるものと考えられる。特に、ポリス
チレンからなる基板は、他に比較して優れた有用性を示
すことが判明した。基板は、層形成用溶液の流延に便利
なように、また、得られるフィルムの品質を考慮して、
表面粗さが小さい容器あるいはシート状に成形すること
が望ましい。なお、合成樹脂の中でもテフロンの如く極
性が低すぎる材質では、満足のいくフィルム状製剤を作
成することができない。
【0015】本発明で作成されるフィルム状の多段溶解
性多層製剤は、A層とB層とが2層、または3層以上積
層されてなり、典型的にはA層−B層の積層体、A層−
B層−A層の積層体である。この場合において、B層は
複数の層B1層,B2層,……Bn層に分割することもで
き、その場合には中心のB層を中心にして対称の層構
成、例えばA層−B1層−B2層−B1 層−A層とするこ
とが望ましい。B層を構成成分の比率が異なる複数の層
に分割することにより、溶解性・崩壊速度、薬物の放出
性を変化させることができる。
【0016】A層は、アニオン性以外の水溶性高分子
と、アニオン性高分子と架橋または水難溶性塩を形成す
る金属塩とを含有する。B層は、非イオン高分子とアニ
オン性高分子とを含有する。また、A層,B層のいずれ
か一層あるいは両方の層に薬理的に配合可能で疾患に有
効な物質(薬剤)を含有せしめることができる。
【0017】本発明の多層製剤は下記A層形成用溶液お
よびB層形成用溶液を個別に調製し、この溶液をポリス
チレン等の合成樹脂からなる基板上に流延、乾燥するこ
とにより製造できる。
【0018】A層形成用溶液:金属塩、水溶性高分子お
よび必要に応じて配合される添加剤を含有する溶液。 B層形成用溶液:非イオン性水溶性高分子、アニオン性
水溶性高分子および必要に応じて配合される添加剤を含
有する溶液。
【0019】例えば、A層形成用溶液、B層形成用溶液
およびA層形成用溶液を、この順序で順次、流延、溶媒
除去して3層構造フィルムを形成し、このフィルムをキ
ュアリングすることにより、A:B:Aの3層構造の多
層製剤が得られる。A層またはB層形成用溶液の調製に
使用できる溶媒としては、水、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、アセトン、塩化メチレン、セル
ソルブ等があり、これらが単独であるいは混合溶媒とし
て用いられる。使用する水溶性高分子および薬物の溶解
性および安全性の点から、水、エタノールまたはこれら
の混合溶媒が好ましい。
【0020】また、B層フィルム面上にA層形成用溶液
を流延した時に、B層フィルム中のアニオン性水溶性高
分子が溶解して、A層形成用溶液中の金属塩と反応する
ことを抑えることが望ましい。この反応が進みすぎる
と、界面が相分離を起こして不均一となる。このため、
アニオン性水溶性高分子の貧溶媒を、A層形成用溶液の
溶媒とすることが望ましく、例えば水−エタノール混合
溶媒を使用する場合は、エタノールの配合量を30重量
%以上とする。
【0021】乾燥方法は、使用する薬物の安定性により
適宜選択され、例えば、室温乾燥、風乾、加熱乾燥、低
温乾燥、減圧乾燥(50mmHg以上の中〜低減圧
度)、減圧加熱乾燥(50mmHg以上の中〜低減圧
度)、減圧低温乾燥(50mmHg以上の中〜低減圧
度)などがある。
【0022】多層構造基剤の最終的なキュアリングは、
乾燥剤を用いた室温乾燥、減圧室温乾燥(50mmHg
未満の高減圧度)または減圧加熱乾燥(50mmHg未
満の高減圧度)により行なうことができ、徹底的に水分
を除去して有効成分の安定化を図る。
【0023】本発明の多層製剤は、水溶性高分子を基剤
としているので、柔軟なフィルム状とすることができ、
異和感もなく歯周ポケット、歯髄創傷部位などの生体の
疾患部に挿入することができる。また、挿入後は、ポケ
ット内浸出液、唾液、体液、血液等により溶解したA層
の金属塩とB層のアニオン性水溶性高分子とが架橋を形
成し、あるいは水難溶性塩を形成し、多層構造基剤の膨
潤性、溶解性が抑制される。これによりポケットまたは
歯髄内等での基剤の滞留性が向上し、薬物の徐放性、局
所持続性が実現する。
【0024】A層およびB層の膜厚はそれぞれ1層あた
り10〜1000μmが好ましい。また、多層構造全体
の膜厚は、1200μm以下が望ましく、より好ましく
は200〜500μmである。A層の膜厚が10μm未
満では、金属塩の含有量が少なくなり、基剤に対する十
分な膨潤性、溶解性のコントロールが困難となる。ま
た、B層が10μm未満となると、架橋化されるまたは
水難溶性塩を形成するアニオン性水溶性高分子の量が少
なくなり、十分な薬物の徐放性が得られない。
【0025】多層構造基剤全体の膜厚が1200μmを
超えると、特に歯周ポケットのように生体の内腔での適
用部位への挿入が困難となる。また、挿入できたとして
も、ポケット底部等の病変部までの到達度が不良であっ
たり、患部に疼痛刺激、異和感を与え易いという難点を
有する。
【0026】B層は、基剤として非イオン性水溶性高分
子とアニオン性水溶性高分子との双方を含有する。
(a)非イオン性水溶性高分子と(b)アニオン性水溶
性高分子の配合比は、重量比で(a)/(b)=30/
70〜95/5の範囲が好ましく、より好ましくは40
/60〜85/15である。この配合比が30/70未
満のときは、乾燥膜において非イオン性水溶性高分子と
アニオン性水溶性高分子との相溶性が低下したり、柔軟
なフィルムが生成しずらく、また、金属塩による架橋反
応が生じても、アニオン性高分子の解離基数が多いた
め、基剤の膨潤性、溶解性を十分に抑制することが難し
い。
【0027】一方、配合重量比が95/5を超える場
合、解離基数が少なすぎて、架橋密度が上がらず、多層
構造基剤全体の膨潤性、溶解性を十分抑制できない問題
が生じ、基剤からの薬物徐放性に劣る。B層に用いられ
る非イオン性水溶性高分子の具体例としては以下のもの
が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上併用して
用いられる。
【0028】・メチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の
セルロース低級アルキルエーテル化合物 ・ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等のビ
ニル化合物 ・プルラン、でんぷん等の多糖類およびその誘導体 ・ポリアクリルアミド ・ポリエチレンオキサイド ・高分子量ポリエチレングリコール等のポリオキシアル
キレン類
【0029】また、B層に用いられるアニオン性水溶性
高分子の具体例としては以下のものが挙げられ、これら
は単独であるいは2種以上混合して用いられる。 ・カルボキシビニルポリマー ・カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースカルシウム等の塩類 ・ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム等の塩類 ・アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アン
モニウム、アルギン酸トリエタノールアミン等の塩類、 ・トラガント ・メタアクリル酸、スチレンあるいはビニル形エーテル
モノマー等をアクリル酸と共重合したコポリマーおよび
その塩類
【0030】さらに、B層中には上記以外の水溶性高分
子を配合でき、例えば以下のものが1種または2種以上
添加される。 ・ゼラチン等のポリペプチド ・グアーガム ・アラビアゴム ・キチン、キトサン 一方、A層は、基剤として水溶性高分子および水溶性金
属塩を含有する。
【0031】A層の水溶性高分子としては、B層に使用
できるアニオン性水溶性高分子以外の水溶性高分子が単
独であるいは2種以上組み合わせて好適に用いられる
が、A層形成用溶液の調製時に金属塩と不溶物を生成し
なかったり、溶媒除去後にA層フィルムが不均一になら
なければアニオン性水溶性高分子を少量使用しても良
い。AまたはB層中の水溶性高分子の量は、層ないしフ
ィルムを形成しうる量であれば特に限定されない。
【0032】A層の金属塩としては、B層に添加される
アニオン性水溶性高分子と架橋を生成するか、あるいは
水難溶性塩を形成する金属塩であれば、その種類を選ば
ないが、安全性や使用感の良さから、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウム、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、ス
ズ等の二価以上の無機または有機金属塩が好ましい。特
に、日本薬局方等の公定書などに記載され、安全性に優
れているものとして以下のものが挙げられる。
【0033】マグネシウム塩:塩化マグネシウム、硫酸
マグネシウム、酢酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム カルシウム塩:塩化カルシウム、硫酸カルシウム、クエ
ン酸カルシウム、水酸化カルシウム、パントテン酸カル
シウム、プロピオン酸カルシウム、グルコン酸カルシウ
ム、酢酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸性ピロリ
ン酸カルシウム
【0034】バリウム塩:塩化バリウム、酸化バリウム 亜鉛:塩化亜鉛、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛 銅:グルコン酸銅、クエン酸銅、酢酸第二銅、銅クロロ
フィリンナトリウム 鉄:塩化第一鉄、塩化第二鉄、クエン酸第一鉄ナトリウ
ム、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、
グルコン酸第一鉄、グルコン酸鉄、鉄クロロフィリンナ
トリウム、ピロリン酸鉄、 アルミニウム:塩化アルミニウム、アルミニウムミョウ
バン、カリウムミョウバン スズ:塩化第一スズ
【0035】その他、金属を含有する制酸剤、例えばア
ルカマック、グリシナール等も使用できる。上記の金属
塩は1種または2種以上の混合物として使用でき、その
金属塩の使用量はB層に配合されるアニオン性水溶性高
分子の種類と量により適宜決定されるが、通常、A層中
に0.5〜20重量%配合することが好ましい。
【0036】薬物は、1種または2種以上併用して配合
され、また、その配合量は、薬物の薬理作用の強さ、対
象とする疾患の症状等により適宜決定される。有効物質
の中でも、殺菌作用を有する薬物、抗菌作用を有する薬
物、歯周プラーク溶解作用を有する薬物、局所麻酔作用
を有する薬物、抗炎症作用を有する薬物、抗ヒスタミン
作用を有する薬物、組織修復・賦活・血管強化作用を有
する薬物が特に好ましい。これらの具体例を挙げれば、
以下の通りである。
【0037】(1)殺菌作用を有する薬物 クロルヘキシジンまたは塩酸塩、メチロサール、プロテ
イン銀、クロラミン、ヨードグリセリン、ヨードホル
ム、ホウ酸、パラホルムアルデヒド、フェノール、ヘキ
シルレゾルシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、クロルヘキシジングルコネート、臭化フェノド
デシウム、塩化デカリニウム、塩化セチルピリジニウ
ム、オフロキサシン、ポンピドンヨードトリクロサン、
エタノールなど。
【0038】(2)抗菌作用を有する薬物 テトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、ベンジルペ
ニシリン、アンピシリン、カルペニシリン、アセチルキ
タサマイシン、アモキシシリン、パシトラシン、セフア
ロチンナトリウム、セフアロリジン、セフアレキシン、
エリスロマイシン、クロラムフェニコール、塩酸オキシ
テトラサイクリン、塩酸ドキシサイクリン、硫酸ポリミ
キシンB、硫酸フラジオマイシン、硫酸ゲンタマイシ
ン、塩酸ミノサイクリンなど。
【0039】(3)プラーク溶解作用を有する薬物 塩化リゾチーム、アミラーゼ、デキストラナーゼ、プロ
テアーゼ、セラチオペプチターゼなど。 (4)局所麻酔作用する薬物 塩酸プロカイン、塩酸オキシプロカイン、塩酸テトラカ
イン、塩酸クロロプロカイン、アミノ安息香酸エチル、
ジブカイン、塩酸ジブカイン、リドカイン、塩酸リドカ
イン、塩酸コカイン、テーカインなど。
【0040】(5)抗炎症作用を有する薬物 スルピリン、アンチピリン、アスピリン、フェニルブタ
ゾン、メピリゾール、オキシフェンブタゾン、フェンブ
フェン、メフェナム酸、フルルビブロフェン、ジクロフ
ェナックナトリウム、ケトプロフェン、ナブロキセン、
塩酸チアラミド、塩酸ペンジダミン、アルクロフェナッ
ク、イブフェナック、クエン酸ペリソササール、イブプ
ロフェン、インドメタシン、フルフェナム酸アルミニウ
ム、塩酸チノリジン、クロフェゾンプロチジン酸、デキ
サメサゾン、トリアムシノロンアセトニド、プロスタグ
ランジン、塩酸イソチペンジル、メフェナム酸、ブフェ
キサマック、ハイドロコーチゾン、プレドニゾロン、フ
ルオノシノロンアセトニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酢
酸プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸デキサ
メサゾン、ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、トラネ
キサム酸、ビサボロール、グリチルリチン、グリチルレ
チン酸2カリウム、フルメタゾン、カルバゾクロム、ア
ドレノクロム、アラントインなど。
【0041】(6)抗ヒスタミン剤 塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミ
ン、クレマスチンなど。 (7)組織修復・賦活・血管
強化作用を有する薬物:アルコルビン酸リン酸エステル
塩、ルチン、ルミン、フラボン酸コラーゲン、TGF−
β、サイトカイン類、ビタミンEニコチネート、ピオニ
ンなど。さらに、本発明の治療剤中には、その他必要に
応じてA層またはB層中に各種添加剤を配合することが
できる。これらの一例を挙げれば、以下の通りである。
【0042】1)可塑剤:ポリエチレングリコール(2
00〜6000)、グリセリン、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ソルビット、酸化エ
チレン・酸化プロピレン共重合体、ジエチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコ
レート、エチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリアセチン、スパン型脂肪酸ラウリン酸など。
【0043】2)着色剤:タール色素など。 3)矯味矯臭剤:天然または合成香料、サッカリン、ク
エン酸、フマール酸、メントール、ハッカ油、酒石酸、
アスパルテームなど。 4)溶解調整剤:シェラック、ステアリン酸、パルミチ
ン酸等の高級脂肪酸、エチルセルロース等の水不溶性高
分子、オイドラギットE,L,S等のpH感応性高分
子、セタノール等の高級アルコール、HLB1〜8の親
油性界面活性剤、酸化チタン等の無機粉体など。
【0044】5)安定化剤:ビタミンC、ビタミンE、
亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸ピロ
ピル、ブチルヒドロキシアニソールなど。
【0045】また、本発明にて作成される多層製剤の形
状は、挿入部位より適宜選択される。例えば、歯周ポケ
ットまたは歯牙辺縁に挿入する場合、形状はフィルム
状、棒状等が好ましい。生爪・深爪の剥離に挿入する場
合は、三日月状で種々の半径を有する形状が、笹くれの
場合は指先を覆うような帆立貝状の形状が好ましい。ま
た、多層製剤の大きさは、患部の大きさ・状態等により
決定される。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、溶解性、薬物放出性が
制御されたフィルム状の多段溶解性多層製剤を、剥離時
の障害をなくして流延法により効率的に製造することが
でき、また、得られた製剤は仕上り外観、品質の点でも
優れたものである。このフィルム状製剤は、疾病の治療
に用いることができ、例えば歯周ポケットに対しては、
当該症状の改善に有効な薬理特性を有する薬剤を確実に
かつ持続的に貯留することができ、当該疾病の効率的な
改善が期待できる。
【0047】
【実施例】
実施例1 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:100gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g 塩化亜鉛 0.5g イブプロフェン 0.1g
【0048】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 6.9g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g イブプロフェン 0.1g
【0049】水平に設置したポリスチレンのトレイにA
層形成用溶液を流延し、約35℃のもとで、約100m
mHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜を形成させる。こ
のA層膜上に、B層形成用溶液を流延し、室温のもとで
約300mmHgの減圧度で減圧乾燥しB層膜を形成さ
せる。更にこのB層膜上にA層形成用溶液を流延し、約
35℃のもとで、約100mmHgの減圧度で減圧乾燥
し、A:B:Aの3層積層フィルムからなる多段溶解性
多層製剤を作成した。このフィルムは、トレイより容易
に剥離することができた。
【0050】実施例2 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:100gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g 塩化亜鉛 0.5g 塩酸ミノサイクリン 0.1g
【0051】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 6.9g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g 塩酸ミノサイクリン 0.1g
【0052】水平に設置したポリスチレンのバットにA
層形成用溶液を流延し、約35℃のもとで、約100m
mHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜を形成させる。こ
のA層膜上に、B層形成用溶液を流延し、室温のもとで
約200mmHgの減圧度で減圧乾燥しB層膜を形成さ
せる。更にこのB層膜上にA層形成用溶液を流延し、約
35℃のもとで、約100mmHgの減圧度で減圧乾燥
し、A:B:Aの3層積層フィルムを作成した。このフ
ィルムは、バットより容易に剥離することができた。
【0053】実施例3 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:200gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g ポリアクリルアミド 0.3g 塩化カルシウム 0.5g トラネキサム酸 0.1g
【0054】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 カルボキシメチルセルロース 6.9g ポリアクリル酸 2.0g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g トラネキサム酸 0.1g
【0055】水平に設置したポリエチレンのトレイにA
層形成用溶液を流延し、約35℃のもとで、約100m
mHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜を形成させる。こ
のA層膜上に、B層形成用溶液を流延し、室温のもとで
約300mmHgの減圧度で減圧乾燥しB層膜を形成さ
せる。更にこのB層膜上にA層形成用溶液を流延し、約
35℃のもとで、約100mmHgの減圧度で減圧乾燥
し、A:B:Aの3層積層フィルムからなる多段溶解性
多層製剤を作成した。このフィルムは、トレイより剥離
することができた。
【0056】実施例4 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:100gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 9.0g ポリエチレングリコール 0.5g 塩化バリウム 0.5g 塩酸ジフェンヒドラミン 0.1g 塩酸ミノサイクリン 0.1g
【0057】(ロ)B1 層形成用溶液:100gの水に
以下の各成分を溶解して調製した。 メチルセルロース 6.7g ヒドロキシプロピルセルロース 1.8g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g 塩酸ミノサイクリン 0.1g
【0058】(ハ)B2 層形成用溶液:100gの水に
以下の各成分を溶解して調製した。 プルラン 2.5g ヒドロキシプロピルセルロース 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g ルチン 0.01g
【0059】水平に設置したポリスチレンのバットにA
層形成用溶液を流延し、約35℃のもとで、約100m
mHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜を形成させる。こ
のA層膜上に、B1 層形成用溶液を流延し、室温のもと
で約200mmHgの減圧度で減圧乾燥しB1 層膜を形
成させる。更にこのB1 層膜上にB2 層形成用溶液を流
延し、約35℃のもとで、約100mmHgの減圧度で
減圧乾燥する。その後B1,A層を作成し、A:B1:B
2:B1 :Aの5層積層フィルムを作成した。このフィ
ルムは、析れること無く、バットより容易に剥離するこ
とができた。
【0060】実施例5 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:200gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g ポリアクリルアミド 0.3g 塩化カルシウム 0.5g 塩酸プロカイン 0.1g
【0061】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 カルボキシメチルセルロース 6.9g メタアクリル酸 2.0g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g 塩酸プロカイン 0.1g
【0062】水平に設置したポリプロピレンのトレイに
A層形成用溶液を流延し、約35℃のもとで、約100
mmHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜を形成させる。
このA層膜上に、B層形成用溶液を流延し、室温のもと
で約300mmHgの減圧度で減圧乾燥しB層膜を形成
させる。更にこのB層膜上にA層形成用溶液を流延し、
約35℃のもとで、約100mmHgの減圧度で減圧乾
燥し、A:B:Aの3層積層フィルムを作成した。この
フィルムのフィシュアイの発生は1箇所であり、トレイ
からは容易に剥離することができた。
【0063】実施例6 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:200gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g ポリアクリルアミド 0.3g 塩化カルシウム 0.5g ビタミンEニコチネート 0.1g
【0064】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 6.9g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g クロルヘキシジングルコネート 0.1g
【0065】水平に設置したポリプロピレンテレフタレ
ートのバットにA層形成用溶液を流延し、約35℃のも
とで、約100mmHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜
を形成させる。このA層膜上に、B層形成用溶液を流延
し、室温のもとで約300mmHgの減圧度で減圧乾燥
しB層膜を形成させる。更にこのB層膜上にA層形成用
溶液を流延し、約35℃のもとで、約100mmHgの
減圧度で減圧乾燥し、A:B:Aの3層積層フィルムを
作成した。このフィルムは、バットから剥離する際に多
少たわんだが、細切して使用するうえでは、問題は無か
った。
【0066】実施例7 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:200gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g ポリアクリルアミド 0.3g 塩化カルシウム 0.5g カルバゾクロム 0.1g トリクロサン 0.1g
【0067】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 6.9g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g トリクロサン 0.1g
【0068】水平に設置したポリプロピレンテレフタレ
ートのバットにA層形成用溶液を流延し、約35℃のも
とで、約100mmHgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜
を形成させる。このA層膜上に、B層形成用溶液を流延
し、室温のもとで約300mmHgの減圧度で減圧乾燥
しB層膜を形成させる。更にこのB層膜上にA層形成用
溶液を流延し、約35℃のもとで、約100mmHgの
減圧度で減圧乾燥し、A:B:Aの3層積層フィルムを
作成した。このフィルムは、バットから剥離する際に多
少たわんだが、細切して使用するうえでは、問題は無か
った。
【0069】実施例8 以下の各溶液を調製した。 (イ)A層形成用溶液:100gのエタノールに以下の
各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 8.4g グリセリン 1.0g 塩化亜鉛 0.5g イブプロフェン 0.1g
【0070】(ロ)B層形成用溶液:100gの水に以
下の各成分を溶解して調製した。 ヒドロキシプロピルセルロース 6.9g アルギン酸ナトリウム 1.0g アルギン酸 1.0g グリセリン 1.0g イブプロフェン 0.1g
【0071】水平に設置したABS樹脂のトレイにA層
形成用溶液を流延し、約35℃のもとで、約100mm
Hgの減圧度で減圧乾燥し、A層膜を形成させる。この
A層膜上に、B層形成用溶液を流延し、室温のもとで約
300mmHgの減圧度で減圧乾燥しB層膜を形成させ
る。更にこのB層膜上にA層形成用溶液を流延し、約3
5℃のもとで、約100mmHgの減圧度で減圧乾燥
し、A:B:Aの3層積層フィルムからなる多段溶解性
多層製剤を作成した。このフィルムは、トレイより容易
に剥離することができた。
【0072】評価例1 実施例1〜7における作業性および得られた積層フィル
ムの性能を評価し、その結果を下記の表1にましめた。
また、比較例として、実施例1におけるバットの材質を
ステンレス、テフロンとしたもの、さらにバットに代え
てガラスシャーレまたはガラス板を用いたものについて
も同様にフィルムを作成して評価し、その結果を表1に
示した。なお、評価基準は以下の通りである。
【0073】(1)フィルムのシワ・タワミの発生 ○:無し △:容器近縁部に発生する ×:全体に発生する (2)フィルムのフィッシュアイの発生 ○:無し △:小さなフィッシュアイが1〜2個発生する ×:大きなフィッシュアイが数個発生する
【0074】(3)フィルムの剥離性 ○:問題無し △:フィルムを破損して剥がれる等の中等度の不都合あ
り ×:剥がれない・自然剥離等の大きな不都合あり (4)材質の耐熱性 ○:製造工程の加熱で問題無し △:熱伝導等に問題があり、加熱に支障あり ×:素材そのものが加熱に問題あり
【0075】(5)操作上の安全性 ○:問題なし △:やや危険性あり ×:危険性あり (6)総合評価(仕上具合) ◎:極めて良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0076】
【表1】 表1:評価結果 フィルム フィルム フィル 材質の 操作上 総合 のシワ・ へのフィ ム剥 耐熱性 安全性 評価 タワミ ッシュア 離性 (仕上 の発生 イの発生 具合) 材 質 ガラスシャーレ △ ○ × △ × × ガラス板 △ ○ × △ × × (破損) ステンレス △ ○ × △ △ × (重量) ポリスチレン ○ ○ ○ ○ ○ ◎ ポリエチレン ○ ○ △ ○ ○ ○ ポリプロピレン ○ ○ △ ○ ○ ○ ポリプロピレン ○ △ ○ ○ ○ ○ テレフタレート ABS樹脂 ○ △ ○ ○ ○ ○ テフロン △ △ × ○ ○ △ ABS樹脂:アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン性水溶性高分子以外の水溶性高
    分子およびアニオン性水溶性高分子と架橋または水難溶
    性塩を形成する金属塩を含有するA層と、非イオン性高
    分子とアニオン性水溶性高分子を含有するB層とが積層
    され、A層および/またはB層に薬剤が配合された多段
    溶解性多層製剤を製造するに際して、 A層形成用溶液とB層形成用溶液とを、合成樹脂製の基
    板上に順次流延して乾燥しA層およびB層を形成するこ
    とを特徴とする多段溶解性多層製剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 合成樹脂が、ポリエチレン、ポリスチレ
    ン、ポリプロピレン、ポリプロピレンテレフタレート、
    アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体のい
    ずれかである請求項1に記載の多段溶解性多層製剤の製
    造方法。
JP6340578A 1994-12-28 1994-12-28 多段溶解性多層製剤の製造方法 Pending JPH08183732A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6340578A JPH08183732A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 多段溶解性多層製剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6340578A JPH08183732A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 多段溶解性多層製剤の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08183732A true JPH08183732A (ja) 1996-07-16

Family

ID=18338345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6340578A Pending JPH08183732A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 多段溶解性多層製剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08183732A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120838A (ja) * 2008-02-21 2008-05-29 Medgel Corp 配位結合を利用した薬物−高分子複合体製剤の調製方法
US10285916B2 (en) 2012-10-17 2019-05-14 The Procter & Gamble Company Strip for the delivery of an oral care active and methods for applying oral care actives
US10493016B2 (en) 2002-09-11 2019-12-03 The Procter & Gamble Company Tooth whitening product

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10493016B2 (en) 2002-09-11 2019-12-03 The Procter & Gamble Company Tooth whitening product
JP2008120838A (ja) * 2008-02-21 2008-05-29 Medgel Corp 配位結合を利用した薬物−高分子複合体製剤の調製方法
US10285916B2 (en) 2012-10-17 2019-05-14 The Procter & Gamble Company Strip for the delivery of an oral care active and methods for applying oral care actives
US10285915B2 (en) 2012-10-17 2019-05-14 The Procter & Gamble Company Strip for the delivery of an oral care active and methods for applying oral care actives

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3964465B2 (ja) 粘膜表面への、薬学的化合物の送達に適する薬学的キャリアデバイス
JP4619894B2 (ja) 粘膜表面への、薬剤化合物の送達に適する薬剤キャリアデバイス
US6585997B2 (en) Mucoadhesive erodible drug delivery device for controlled administration of pharmaceuticals and other active compounds
US6375963B1 (en) Bioadhesive hot-melt extruded film for topical and mucosal adhesion applications and drug delivery and process for preparation thereof
US5955097A (en) Pharmaceutical preparation applicable to mucosal surfaces and body tissues
JPH0315606B2 (ja)
JPH0744940B2 (ja) 口腔貼付用基材
AU2002326664A1 (en) Mucoadhesive erodible drug delivery device for controlled administration of pharmaceuticals and other active compounds
JP4953673B2 (ja) 経口投与剤
JPS6318923B2 (ja)
JPH0247962B2 (ja)
GB2574878A (en) Oral compositions and mucoadhesive thin films formed therefrom
JPS6354318A (ja) 口腔内製剤
JP2959833B2 (ja) 徐放性口腔内疾患治療剤およびその製法
EP2889030A1 (en) Controlling the erosion rates of mucoadhesive devices that deliver actives and other compounds and providing increased and variable therapeutic blood levels
JPH08183732A (ja) 多段溶解性多層製剤の製造方法
Gupta An overview of applications of mucoadhesive buccal film in Oral Medicine
KR101771786B1 (ko) 서방성 구강 약물 전달체
AU769500B2 (en) Pharmaceutical carrier device suitable for delivery of pharmaceutical compounds to mucosal surfaces
JPH02184622A (ja) 口腔貼付用基材
JPH02209806A (ja) 口腔内貼付用バンデージ