JPH08182768A - 放射線照射装置 - Google Patents

放射線照射装置

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JPH08182768A
JPH08182768A JP32830694A JP32830694A JPH08182768A JP H08182768 A JPH08182768 A JP H08182768A JP 32830694 A JP32830694 A JP 32830694A JP 32830694 A JP32830694 A JP 32830694A JP H08182768 A JPH08182768 A JP H08182768A
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radiation
irradiation
shielding material
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collimator
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Masataka Nagao
昌隆 長尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放射対象に凹凸がある照射対象に対し、凹部
が過線量になることなく、かつ短時間に照射する。 【構成】 X線源1より発生したX線は図示しないプラ
イマリーコリメータによりその放射線錐が制限され、コ
リメータ2に照射される。コリメータ2に照射されたX
線はさらにコリメータ2によりその放射線錐が制限され
る。コリメータ2は複数の遮蔽板2a、2b、2cに分
割されており、線源1より照射されるX線は、遮蔽材2
a、2b、2cを通過する。ここでX線は通過する遮蔽
物の厚さにより透過率が異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放射線照射装置に関
するものであり、例えば医療用の放射線照射装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例1.図11は従来の医療用放射線照射装置の放射
線照射を示す断面図であり、1は放射線の一態様として
のX線を発生させるX線源、2はX線照射方向と直交す
る方向に可動し、X線源1より照射されたX線の照射方
向を制限する機能を有し、鉛や重金属の遮蔽材より構成
されたX線可動絞り(コリメータ)、3はコリメータ2
により制限されたX線の照射線錐、4は例えば放射線を
照射する必要がある人体の患部等の照射対象の輪郭を示
す。
【0003】ここで多方向より照射対象4に放射線を照
射するため、線源1はガントリーを固定部に備えられた
モーターにより回転させる回転機構により照射対象4の
周囲を円状に回転する。図11において線源11、コリ
メータ21、放射線錐31は所定角度回転した後の放射
線照射を示す。5は線源1、線源11の回転の中心(ア
イソセンタ)を示す。図12は放射対象に対して線源1
より放射線を照射した場合の放射線の線量分布を示す図
であり、図12において照射対象4は説明の都合上、点
線で示している。6は放射線の照射される領域を示し、
7は照射対象4外の余分な照射領域を示す。
【0004】次に動作について説明する。図11におい
てX線源1より照射されるX線はコリメータ2により照
射野を照射線錐3の範囲内に制限される。この時、照射
線錐3は照射対象輪郭4に外接する線分として設定され
る。次に線源1は線源回転中心5を中心に回転し、各回
転角においてコリメータ21は照射対象輪郭4に外接す
る線分が照射線錐31となるように設定される。このよ
うに、コリメータ2、21を制御しながら線源1、11
を回転すると、照射対象が凹凸を有する場合には、図1
2に示されるように、X線の線量分布は照射領域6のよ
うになる。このとき照射対象4外に余分な照射領域7が
でき、本来照射すべきでない領域に放射線が照射される
ことになる。特に医療用の放射線照射装置においては、
放射線が照射すべき患部以外に照射されることになり、
正常な組織に悪影響を及ぼすことになる。
【0005】従来例2.図13は、従来の医療用放射線
照射装置の放射線照射を示す断面図であり、12は放射
線の一態様としてのX線を発生させるX線源、22はX
線照射方向と直交する方向に可動し、X線源12より照
射されたX線の照射方向を制限する機能を有し、鉛や重
金属の遮蔽材より構成されたX線可動絞り(コリメー
タ)、32はコリメータ22により制限されたX線の照
射線錐、4は例えば放射線を照射する必要がある人体の
患部等の照射対象の輪郭を示す。
【0006】この従来例2では、照射対象4に対して放
射線を分割照射するように照射領域を照射対象4の一部
分に制限するようコリメータ22を制御している。図1
3において線源13、コリメータ23、放射線錐33
は、照射領域を移動させた後の構成を示す。5は線源1
2、13の回転の中心(アイソセンタ)を示す。図14
は照射対象に対して線源1より放射線を照射した場合の
放射線の線量分布を示す図であり、図14において照射
対象41は説明の都合上、点線で示している。61は放
射線の照射される領域を示し、71は照射対象41外の
余分な照射領域を示す。
【0007】次に動作について説明する。図13におい
てX線源12より照射されるX線はコリメータ22によ
り照射野を照射線錐32の範囲内に制限され、一定の線
量が照射される。次に線源位置12を固定したまま、コ
リメータ23を移動させ照射野を照射線錐33の範囲内
に制限し一定線量を照射する。このように照射対象4の
外接範囲内をコリメータ22、23により領域を分割し
て照射する。この時、分割された領域が対象領域4の凹
部を通過する時に図示しない制御部により線源13から
発生する照射線量を下げる。次に、従来例1と同様、X
線源1を回転し、上記の操作を繰り返す。これにより、
照射対象が凹凸を有する場合には、図14に示されるよ
うに、X線の線量分布は照射領域61のようになる。照
射対象41の形状にほぼ重ね合わさり、凹部71の線量
を抑えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来例1の放射線照射
装置は、以上のように構成され、照射対象全域に対して
均等の照射線量の放射線を照射するので、部分的に照射
線量を変えることはできないという問題点があった。ま
た、照射対象の形状が凹凸の有る形状の場合に凹部に過
線量を照射する問題点があった。一方、従来例2の線形
加速装置では、照射対象に対して分割して放射線を照射
するため、照射対象の全体を照射するのに時間を要する
という問題があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、照射の線量分布を自由に制御で
きるとともに、短時間で照射対象全体を照射できる放射
線照射装置を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る放射線治療装置は、放射線を発生させる放射線源
と、この放射線の透過を制限するコリメータとを有し、
特にこのコリメータは駆動部より移動し、放射線の透過
を制限する第1の遮蔽材と、駆動部により移動し、放射
線の照射方向に第1の遮蔽材と並んで設けられ、放射線
の透過を制限する第2の遮蔽材を有するものである。
【0011】請求項2に記載の発明に係る放射線治療装
置は、さらに第1の遮蔽材の厚さをtとしたとき前記第
2の遮蔽材の厚さは2n t(nは整数)としたものであ
る。
【0012】請求項3に記載の発明に係る放射線治療装
置では、第1の遮蔽材は、放射線の照射方向に交差する
面において複数部分に分割され、また駆動部は少なくと
も一部の分割部分を他の分割部分と独立して移動させる
ものである。
【0013】請求項4に記載の発明に係る放射線治療装
置では、さらにまた、第2の遮蔽材は、前記第1の遮蔽
材の分割部分に対応して前記放射線の照射方向に交差す
る面において複数部分に分割され、また駆動部は前記第
2の遮蔽材における少なくとも一部の分割部分を他の分
割部分と独立して移動させるものである。
【0014】請求項5記載の発明に係る放射線治療装置
は、第1の遮蔽材における分割部分と第2の遮蔽材にお
ける分割部分はそれぞれ照射対象に応じて任意の位置に
位置決めされるものである。
【0015】請求項6に記載の発明に係る放射線治療装
置は、放射線源とコリメータを照射対象の周りを回転さ
せる回転機構と照射対象以外の部分への放射線の照射を
制限する制御部とを設けたものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の発明に係る放射線治療装置で
は、第1の遮蔽材は駆動部によって移動するとともに、
放射線の透過を制限し、また放射線の照射方向に第1の
遮蔽材と並んで設けられた第2の遮蔽材は駆動部によっ
て移動するとともに、放射線の透過を制限する。
【0017】請求項2に記載の発明に係る放射線治療装
置では、第1の遮蔽材の厚さをtとしたとき前記第2の
遮蔽材の厚さは2n t(nは整数)としており、放射線
の線量を段階的に調節する。
【0018】請求項3に記載の発明に係る放射線治療装
置では、第1の遮蔽材が放射線の照射方向に交差する面
において複数部分に分割されており、駆動部により少な
くとも一部の分割部分が他の分割部分と独立して移動す
る。
【0019】請求項4に記載の発明に係る放射線治療装
置では、第2の遮蔽材は、第1の遮蔽材の分割部分に対
応して前記放射線の照射方向に交差する面において複数
部分に分割されており、駆動部により第2の遮蔽材にお
ける少なくとも一部の分割部分が他の分割部分と独立し
て移動する。
【0020】請求項5記載の発明に係る放射線治療装置
では、第1の遮蔽材における分割部分と第2の遮蔽材に
おける分割部分はそれぞれ照射対象に応じて任意の位置
に位置決めされる。
【0021】請求項6に記載の発明に係る放射線治療装
置では、回転機構により放射線源とコリメータが照射対
象の周りを回転し、制御部により照射対象以外の部分へ
の放射線の照射を制限する。
【0022】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は実施例1の放射線照射装置の放射線照射を
示す断面図であり、図2は当該放射線照射装置のコリメ
ータ部の上面を示す図である。図1の断面図は図2の断
面c−c’を示したものである。
【0023】図において、1は放射線の一態様としての
X線を発生させるX線源、2はX線照射方向と直交する
方向に可動し、X線源1より照射されたX線の照射方向
を制限する機能を有し、鉛や重金属の遮蔽材より構成さ
れたX線可動絞り(コリメータ)であり、厚さtの複数
枚の遮蔽材2a、2b、2cを有する。またこの遮蔽材
2a、2b、2cは、歯車、モータ、制御部等の駆動部
によりそれぞれ個別に移動制御される。3はコリメータ
2により制限されたX線の照射線錐を示し、特に3a,
3b,3cはX線の照射経路を示す。さらにコリメータ
2の下方において当該コリメータ2を通過した放射線の
線量を示している。
【0024】次に動作について説明する。X線源1より
発生したX線は図示しないプライマリーコリメータによ
りその放射線錐が制限され、コリメータ2に照射され
る。コリメータ2に照射されたX線はさらにコリメータ
2によりその放射線錐が制限される。コリメータ2は複
数の遮蔽板2a、2b、2cに分割されており、線源1
より照射されるX線は、遮蔽材2a、2b、2cを通過
する。ここでX線は通過する遮蔽物の厚さにより透過率
が異なる。
【0025】実施例1の場合、経路3aは2a、2b、
2cの3枚の遮蔽材を通過し、経路3bは2b、2cの
2枚の遮蔽材を通過し、経路3cは2cの一枚の遮蔽材
を通過している。従って、経路3a、3b、3cでX線
の透過率が異なることになる。具体的には経路3aでは
透過率D=exp(- μ・3t)、経路3bでは透過率D
=exp(- μ・2t)、経路3cでは透過率D=exp
(- μt )となる。ここでμは遮蔽材のX線吸収係数で
ある。
【0026】遮蔽材2a、2b、2cは、歯車、モータ
ー、制御部等の駆動部によりそれぞれ単独にその位置を
変えることができる。従って、各遮蔽材の位置を調整す
る事により、照射野内の細分化された領域の線量を変化
させることができ、照射対象の形状等に応じて短時間に
照射することができる。
【0027】尚、上記実施例では遮蔽材を3枚用いた
が、これに限らず、その枚数は制御の複雑性、経済性等
を考慮して決定され、少なくとも2枚の遮蔽材があれば
よい。一方、遮蔽材の枚数を増加させることにより、照
射線量をより精度良く特定できる。
【0028】尚、上記実施例では遮蔽材の厚さをtと
し、すべての遮蔽材の厚さを同一としているが、必ずし
も同一である必要はない。但し、遮蔽材の厚さが同一で
あると製造が容易となり、又、重量等のと関係から制御
が容易となるという効果がある。
【0029】以上のように実施例1に記載の発明に係る
放射線治療装置では、放射線を発生させる放射線源と、
この放射線の透過を制限するコリメータとを有し、特に
このコリメータは駆動部より移動し、放射線の透過を制
限する第1の遮蔽材と、駆動部により移動し、放射線の
照射方向に第1の遮蔽材と並んで設けられ、放射線の透
過を制限する第2の遮蔽材を有するものであるため、照
射領域において放射線の線量を変化させることができ
る。ここで、第1の遮蔽材、第2の遮蔽材は上記実施例
1における遮蔽材2a、2b、2cのいずれか任意のも
のが対応する。
【0030】実施例2.実施例1における遮蔽材2a、
2b、2cはそれぞれ均一の厚さtであったが、実施例
2ではそれぞれの厚さを一定の規則性を持たせて変えた
ものである。図3は実施例2を示す照射断面図であり、
図において1はX線源、2a、2b、2c、2dはそれ
ぞれ厚さt、2t、4t、8tの遮蔽材である。即ち、
各遮蔽材の厚さは20 t、21 t、22 t、23 tと変
化している。またこの遮蔽材2a、2b、2c、2d
は、図示しない歯車、モータ、制御部等の駆動部により
それぞれ個別に移動制御される。
【0031】次に動作について説明する。X線源1より
放射されたX線はコリメータ2により制限される。遮蔽
材2a、2b、2c、2dはそれぞれ厚さt、2t、4
t、8tであるので、各遮蔽材の組み合わせにより、次
式で示されるような段階的な透過率Dを得ることができ
る。
【0032】
【数1】
【0033】実施例2に記載の発明に係る放射線治療装
置は、さらに第1の遮蔽材の厚さをtとしたとき前記第
2の遮蔽材の厚さは2n t(nは整数)としたものであ
るため、照射領域において放射線の線量を段階的に変化
させることができる。
【0034】尚、上記実施例では遮蔽材を4枚用いた
が、これに限らず、その枚数は制御の複雑性、経済性等
を考慮して決定される。遮蔽材の枚数を増加させること
により、照射線量をより細やかに特定できる。
【0035】本実施例2では、線源1の近傍の遮蔽材の
厚さをtとし、線源1から遠ざかるに従い、2t・4t
・8tとしたが、これに限定されず、8t・4t・2t
・tというものであっても、2t・4t・8t・tとい
うものであってもよい。
【0036】実施例3.実施例3では特に遮蔽機構をX
線の照射方向に直交する面に複数個並べて照射野内の特
定の領域の線量を選択して制御できる様にしたものであ
る。図4、図5に実施例3における放射線照射装置の照
射断面図と上面図を示す。図4、図5において2a、2
b、2cは遮蔽材であり、X線の照射方向に直交する面
に複数個並べられている。1はX線源である。図4の照
射断面は図5の断面c−c’を示したものである。
【0037】次に動作について説明する。X線源1より
照射されたX線はコリメータ2を通過する際に制限され
る。遮蔽材2aのみを通過する経路、遮蔽材2bのみを
通過する経路、遮蔽材2b・2cを通過する経路、遮蔽
材2a・2bを通過する経路に分けられ、それぞれの遮
蔽材の厚さに応じたX線が通過する。その線量は図4の
下部に示されている。すなわち、各遮蔽材の組み合わせ
で任意の放射線量が選択される。これら各遮蔽材の位置
は歯車、モータ、制御部等の駆動部によりX線を制限す
るかしないかの二通りにより決定される。このようにし
て放射線量が制御され、図示しない照射対象に照射され
る。
【0038】尚、実施例3に係るコリメータは、3層の
遮蔽材により構成され、それぞれが複数個に分割された
ものを示したが、これに限定されるものではなく、複数
個に分割された層と分割されていない層を混在させても
良い。
【0039】実施例3に記載の発明に係る放射線治療装
置では、第1の遮蔽材は、放射線の照射方向に交差する
面において複数部分に分割され、また駆動部は少なくと
も一部の分割部分を他の分割部分と独立して移動させる
ものであるため、照射対象の形状や性質に従って、放射
線の線量を変化させることができる。
【0040】さらに、第2の遮蔽材は、第1の遮蔽材の
分割部分に対応して前記放射線の照射方向に交差する面
において複数部分に分割され、また駆動部は第2の遮蔽
材における少なくとも一部の分割部分を他の分割部分と
独立して移動させるものであるため、さらに精度よく照
射対象の形状や性質に従って、放射線の線量を変化させ
ることができる。
【0041】実施例4.実施例3において各遮蔽材の位
置はX線を制限するかしないかの二通りにより決定され
ていたが、実施例4では不整形の照射野となるように各
遮蔽材の位置を照射対象に沿って任意の位置に合わせる
ように制御されている。図6は実施例4における放射線
照射装置のコリメータ部を示した断面図である。図6に
おいて2a、2b、2cは遮蔽材であり、X線の照射方
向に直交する面に複数個並べられている。1はX線源で
ある。図6の下部の断面は上部の断面c−c’を示した
ものである。
【0042】次に動作について説明する。X線源1より
照射されたX線はコリメータ2を通過する際に制限され
る。遮蔽材2aのみを通過する経路、遮蔽材2bのみを
通過する経路、遮蔽材2b・2cを通過する経路、遮蔽
材2a・2bを通過する経路に分けられ、それぞれの遮
蔽材の厚さに応じたX線が通過する。その線量は図4の
下部に示されている。すなわち、各遮蔽材の組み合わせ
で任意の放射線量が選択される。
【0043】特に不整形の照射野となるように各遮蔽材
の位置を照射対象に沿って任意の位置に合わせるように
制御されている。したがって、各遮蔽材は任意の場所に
位置するように図示しない制御部よりパルスモータ、ロ
ータリーエンコーダ等を介して個別に制御される。
【0044】以上のように実施例4記載の発明は各遮蔽
材の位置を照射対象に沿って任意の位置に合わせるよう
に制御されているため、照射対象の形状にあった放射線
の照射ができる。
【0045】実施例3、4においては、遮蔽材を放射線
の照射方向に交差する面において複数部分に分割した
が、全ての層において分割されている必要はなく、一部
の層のみでも良い。また、分割された複数の遮蔽材は個
々に独立して駆動されるが、これに限定されず、一部に
おいて固定でもよく、他の関連した遮蔽材と連動させて
もよい。
【0046】実施例5.上記実施例においてはコリメー
タ中の遮蔽材を多層構造とし、照射の線量の分布を可変
としたが、実施例5ではさらに当該構造を持つコリメー
タを線源とともに照射対象の周りを回転させたものであ
る。図7は実施例5を説明するための照射断面図であ
る。図において1はX線源、2はX線照射方向と直交す
る方向に可動し、X線源1より照射されたX線の照射方
向を制限する機能を有し、鉛や重金属の遮蔽材より構成
されたX線可動絞り(コリメータ)、4は例えば放射線
を照射する必要がある人体の患部等の照射対象の輪郭を
示す。
【0047】ここで多方向より照射対象4に放射線を照
射するため、線源1は回転機構により照射対象4の周囲
を円状に回転する。例えばガントリーを固定部に備えら
れたモーターにより回転させることにより、円状に回転
させる。図7において線源11、コリメータ21は所定
角度回転した後の放射線照射を示す。5は線源1、線源
11の回転の中心(アイソセンタ)を示す。
【0048】図8は照射対象に対して線源1より放射線
を照射した場合の放射線の線量分布を示す図であり、図
8において6は放射線の照射される領域を示し、この実
施例においては照射対象4と同じ領域である。7は照射
対象4外の余分な照射領域を示す。
【0049】次に動作について説明する。図7において
X線源1より照射されるX線はコリメータ2により制限
される。そしてX線源1をコリメータ2と共に回転さ
せ、多方向より照射対象4にX線を照射する。このと
き、照射対象4の凹部を通過する線量を下げるように制
御部により遮蔽材の組み合わせを変化させる。具体的に
は照射対象4の凹部を通過するX線に対応する遮蔽材2
の部分が厚くなるように図中のコリメータ2では中央部
分を、またコリメータ21では端部付近を厚くする。
【0050】このように制御することにより照射対象4
の凹部を通過する線量を下げることができ、照射対象に
応じた照射線量の分布を得ることができる。すなわち、
図6において示されるように照射対象4に沿ってX線の
照射される領域6を得ることができ、領域7へのX線の
照射を軽減することができる。特に医療用の放射線照射
装置においては、放射線が照射すべき患部以外に照射さ
れることを防止することができ、正常な組織に対する悪
影響を緩和することができる。
【0051】一方、従来例2のように照射領域を分割
し、コリメータをその領域毎に移動させることとはして
いないため、短時間で照射対象に対し、放射線を照射す
ることができる。
【0052】以上のように実施例5に記載の発明に係る
放射線治療装置は、放射線源とコリメータを照射対象の
周りを回転させる回転機構と照射対象以外の部分への放
射線の照射を制限する制御部とを設けたので、不要な部
分に放射線を照射することなく凹凸のある照射対象に対
して短時間に放射線を照射できる。
【0053】実施例6.図9、図10は、上記実施例1
〜5の放射線の照射を具体的に医療用の放射線照射装置
に適用した場合の説明図である。図9、図10におい
て、81はガントリー(回転部)、82は鉛の筒でビー
ム径を絞るX線アプリケータ、83は制御部、パルサー
変調器等を有する固定部、84は患者を載置する治療台
天板、85は治療台を支え、回転中心となる治療台支柱
であって、通常の治療で回転させ、サージェリー治療で
は回転させない。86は治療台アイソセンタ回転であり
通常のサージェリー治療時の回転の中心となる。87は
ψ方向に回転するCアーム型ガントリーである。
【0054】次に動作を説明する。図9に示す放射線治
療装置では固定部83内部に設けられた制御部の指示に
応じてガントリー81内部に設けられたX線放射部より
X線が放射される。そしてガントリー81とX線アプリ
ケータ82間に設けられたコリメータで当該X線の照射
野が例えば0〜40x40cm程度に限定される。特に本
発明のコリメータは、X線照射方向と直交する方向に可
動し、X線源1より照射されたX線の照射方向を制限す
る機能を有し、鉛や重金属の複数の遮蔽材より構成され
ている。具体的なコリメータの構成は実施例1〜5で詳
述したものと同じである。
【0055】コリメータで限定されたX線はさらにX線
アプリケータ82でさらに照射野が絞られる。例えば
0.5cmφ〜3cmφ程度に絞られる。そして治療台天板
84に載置された患者の照射対象に対して当該X線が照
射される。固定部83に対してガントリー81が回転
し、また治療台支柱85に対して治療台天板84が移動
することにより多方向より照射対象に対してX線が照射
される。
【0056】図10の放射線治療装置ではさらに線源の
φ方向の回転照射に回転軸に交差する他の回転軸を中心
にして照射部はψ方向に回転し、三次元的な方向から照
射を行なっている。
【0057】尚、上記実施例1〜6においては照射する
放射線としてX線を用いたが、これに限定されず、コリ
メータにより照射を制限できるような放射線であれば良
い。例えば、コバルトをターゲットとして放射されるγ
線がある。
【0058】また、コリメータに用いられた遮蔽材の材
料は、照射される放射線との関係において決定され、実
施例において説明したような鉛や重金属に限定されず、
放射線の線量を一定量低減するものであればよい。また
一部の遮蔽材において略完全に放射線を遮蔽する材料で
あってもよい。
【0059】上記実施例1〜6におけるコリメータは左
右対称のものであったが、これに限定されず、一方のみ
多層構造であってもよい。また一方の遮蔽材のみ移動可
能とし、他方は固定されていてもよい。
【0060】また上記実施例の遮蔽材の材料はそれぞれ
同じものを用いたが、透過率の異なる種々の材料を用い
てもよい。例えば、透過率の極めて低い材料よりなる遮
蔽材を設けることにより、完全に放射線を遮蔽するため
に遮蔽材を厚くするという必要がなくなり、コリメータ
を全体として厚さを薄くすることができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明に係
る放射線治療装置では、放射線を発生させる放射線源
と、この放射線の透過を制限するコリメータとを有し、
特にこのコリメータは駆動部より移動し、放射線の透過
を制限する第1の遮蔽材と、駆動部により移動し、放射
線の照射方向に第1の遮蔽材と並んで設けられ、放射線
の透過を制限する第2の遮蔽材を有するものであるた
め、照射領域において放射線の線量を変化させることが
できる。
【0062】請求項2に記載の発明に係る放射線治療装
置は、さらに第1の遮蔽材の厚さをtとしたとき前記第
2の遮蔽材の厚さは2n t(nは整数)としたものであ
るため、照射領域において放射線の線量を段階的に変化
させることができる。
【0063】請求項3に記載の発明に係る放射線治療装
置では、第1の遮蔽材は、放射線の照射方向に交差する
面において複数部分に分割され、また駆動部は少なくと
も一部の分割部分を他の分割部分と独立して移動させる
ものであるため、照射対象の形状や性質に従って、放射
線の線量を変化させることができる。
【0064】請求項4に記載の発明に係る放射線治療装
置では、さらにまた、第2の遮蔽材は、前記第1の遮蔽
材の分割部分に対応して前記放射線の照射方向に交差す
る面において複数部分に分割され、また駆動部は前記第
2の遮蔽材における少なくとも一部の分割部分を他の分
割部分と独立して移動させるものであるため、請求項3
に記載の発明に係る放射線治療装置よりもさらに精度よ
く照射対象の形状や性質に従って、放射線の線量を変化
させることができる。
【0065】請求項5記載の発明に係る放射線治療装置
では、第1の遮蔽材における分割部分と第2の遮蔽材に
おける分割部分はそれぞれ照射対象に応じて任意の位置
に位置決めされるため、照射対象の形状にあった放射線
の照射ができる。
【0066】請求項6に記載の発明に係る放射線治療装
置は、放射線源とコリメータを照射対象の周りを回転さ
せる回転機構と照射対象以外の部分への放射線の照射を
制限する制御部とを設けたので、不要な部分に放射線を
照射することなく凹凸のある照射対象に対して短時間に
放射線を照射できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例における放射線照射装置
の断面及び線量分布を示す図である。
【図2】 この発明の一実施例における放射線照射装置
のコリメータ部の上面を示す図である。
【図3】 この発明の一実施例における放射線照射装置
の断面を示す図である。
【図4】 この発明の一実施例における放射線照射装置
の断面及び線量分布を示す図である。
【図5】 この発明の一実施例における放射線照射装置
のコリメータ部の上面を示す図である。
【図6】 この発明の一実施例における放射線照射装置
の断面及び上面を示す図である。
【図7】 この発明の一実施例における放射線照射装置
の断面を示す図である。
【図8】 この発明の一実施例における放射線照射装置
による放射線照射を示す図である。
【図9】 この発明の一実施例における放射線照射装置
を示す図である。
【図10】 この発明の一実施例における放射線照射装
置を示す図である。
【図11】 従来例1に係る放射線照射装置を示す断面
図である。
【図12】 従来例1に係る放射線治療装置における放
射線の線量分布を示す図である。
【図13】 従来例2に係る放射線照射装置を示す断面
図である。
【図14】 従来例2に係る放射線治療装置における放
射線の線量分布を示す図である。
【符号の説明】
1 X線線源、2 コリメータ、2a〜2d 遮蔽材、
4 照射対象。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を発生させる放射線源と、前記放
    射線の透過を制限するコリメータとを有する放射線照射
    装置において、前記コリメータは、駆動部より移動し、
    前記放射線の透過を制限する第1の遮蔽材と、前記駆動
    部により移動し、前記放射線の照射方向に第1の遮蔽材
    と並んで設けられ、前記放射線の透過を制限する第2の
    遮蔽材を有することを特徴とする放射線照射装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の遮蔽材の厚さをtとしたとき
    前記第2の遮蔽材の厚さは2n t(nは整数)であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の放射線照射装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の遮蔽材は、前記放射線の照射
    方向に交差する面において複数部分に分割され、また前
    記駆動部は少なくとも一部の分割部分を他の分割部分と
    独立して移動させることを特徴とする請求項1又は2記
    載の放射線照射装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の遮蔽材は、前記第1の遮蔽材
    の分割部分に対応して前記放射線の照射方向に交差する
    面において複数部分に分割され、また前記駆動部は前記
    第2の遮蔽材における少なくとも一部の分割部分を他の
    分割部分と独立して移動させることを特徴とする請求項
    3記載の放射線照射装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の遮蔽材における分割部分と前
    記第2の遮蔽材における分割部分はそれぞれ照射対象に
    応じて任意の位置に位置決めされることを特徴とする請
    求項4記載の放射線照射装置。
  6. 【請求項6】 前記放射線源と前記コリメータを照射対
    象の周りを回転させる回転機構と照射対象以外の部分へ
    の放射線の照射を制限する制御部とを設けたことを特徴
    とする請求項1〜5記載の放射線照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002136612A (ja) * 2000-08-17 2002-05-14 Siemens Medical Syst Inc 放射線源から治療エリアへ放射線を供給する方法および装置
JP2011177493A (ja) * 2010-02-08 2011-09-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 放射線治療装置制御装置および放射線治療装置制御方法
KR20210016117A (ko) * 2019-07-31 2021-02-15 주식회사 다원시스 환자의 방사선 피폭선량 저감을 위한 방사선 차폐도어 장치

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