JPH08181697A

JPH08181697A - 無中断伝送装置

Info

Publication number: JPH08181697A
Application number: JP6320625A
Authority: JP
Inventors: Ryutaro Kawamura; 龍太郎川村
Original assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1994-12-22
Filing date: 1994-12-22
Publication date: 1996-07-12

Abstract

(57)【要約】【目的】ＡＴＭ網において、故障や網運用上の要因に
より発生する伝送単位の切断に際して、伝送の中断およ
びセルの損失を防止する無中断伝送装置を実現する。【構成】ＡＴＭ網内でセルを伝送する複数の伝送単位
を介して対向配置される無中断伝送装置において、複数
の伝送単位の一端に配置される送信部は、複数セルより
構成されるセルフレームを作成するセルフレーム作成部
と、同一情報を有するセルフレームを複製し、複数の伝
送単位に並列に送出するセルフレーム複製部とを備え、
複数の伝送単位の他端に配置される受信部は、複数の伝
送単位から到着するセルフレームを受信し、同一情報を
有するセルフレームを同定してその内の１つのセルフレ
ーム内のセルを後段に送出し他のセルフレームを廃棄す
るセルフレーム判定手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＡＴＭ（非同期転送モ
ード）網において、故障や網運用上の要因により発生す
る伝送単位の切断に際して、伝送の中断およびセルの損
失を防止する無中断伝送装置に関する。なお、伝送単位
とは、伝送路，セクション，ＳＤＨパス，バーチャルパ
ス，バーチャルチャネルをいう。

【０００２】

【従来の技術】網内の故障に対して伝送単位の切り替え
を行う方式として、例えば特願平２−１３６８１４号に
記載のものがある。その概要を図８に示す。図におい
て、符号９１は伝送ノード、符号９２は伝送単位であ
る。網内に故障が発生した場合には、故障箇所を検出
し、予め設定された迂回経路または故障発生後に形成し
た迂回経路に伝送単位の切り替えを行い、故障を復旧さ
せる。

【０００３】また、伝送情報の損失がない切り替え方式
として、例えば特願平４−５６９１５号の無瞬断切り替
え方式がある。その概要を図９に示す。図において、送
信部９３でセルを複製し、同一情報を０系／１系の各伝
送単位９２に送信する。受信部９４の切替部９５では通
常は一方の系を選択し、切替命令が入力されたときに他
方の系に切り替えて到着するセルを後段に送出する。こ
のとき、遅延調整部９６において、伝送遅延時間の短い
系から到着するセルに対して一定の遅延を与えて各系の
伝送遅延時間が同一になるように調整する。すなわち、
各系の伝送遅延時間を同一にすることにより無瞬断切り
替えが可能になっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、故障に対す
る従来の切り替え方式では、信号断の検出により伝送単
位の切断を検出し、切断箇所を迂回する経路に形成した
他の伝送単位に切り替えて故障を復旧させていた。した
がって、故障発生から切り替え完了までに時間がかか
り、その間は信号断状態が続いていた。すなわち、伝送
情報の損失が避けられなかった。

【０００５】また、従来の無瞬断切り替え方式は、伝送
ノードや伝送路の工事あるいは試験等のように、作業者
の意思によって切り替えを行う場合に適用されるもので
ある。したがって、故障等による伝送単位の切断に対し
ては、伝送情報の損失なく他の伝送単位に切り替えるこ
とはできなかった。本発明は、ＡＴＭ網において故障あ
るいは他の要因により伝送単位が切断されても、セル流
のセル損失を防ぐことができる無中断伝送装置を提供す
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】図１は、請求項１に記載
の無中断伝送装置の基本構成を示すブロック図である。
図において、ＡＴＭ網内でセルを伝送する複数の伝送単
位１０を介して対向配置される無中断伝送装置は、送信
部２０と受信部３０とにより構成される。

【０００７】複数の伝送単位１０の一端に配置される送
信部２０は、複数セルにより構成されるセルフレーム１
１を作成するセルフレーム作成部２４と、同一情報を有
するセルフレームを複製し、複数の伝送単位１０に並列
に送出するセルフレーム複製部２１を備える。複数の伝
送単位１０の他端に配置される受信部３０は、複数の伝
送単位１０から到着するセルフレーム１１を受信し、同
一情報を有するセルフレームを同定してその内の１つの
セルフレーム内のセルを後段に送出し、他のセルフレー
ムを廃棄するセルフレーム判定手段３１を備える。

【０００８】なお、送信部２０におけるセルフレーム作
成部２４では、例えば請求項４に示す特別なセル（同期
セル）を挿入してセルフレームを作成する。また、受信
部３０のセルフレーム判定手段３１では、同一情報を有
するセルフレームが複数の伝送単位１０から相次いで到
着するのでそれらの同定を行い、その内の１つのセルフ
レームを選択することが必要となる。その選択法の違い
により各種のセルフレーム判定手段が構成される。

【０００９】請求項２に記載のセルフレーム判定手段
は、各伝送単位からの受信セルフレームについて、同一
情報を有するセルフレームの受信履歴の有無を判定し、
受信履歴がなければそのセルフレーム内のセルを後段に
送出すると共に受信履歴を記録し、受信履歴があればそ
のセルフレームを廃棄する構成とする。請求項３に記載
のセルフレーム判定手段は、各伝送単位からの受信セル
フレームを蓄積し、並列伝送された同一情報を有するす
べてのセルフレームの到着が見込める所定時間ごとに同
一情報を有するセルフレームを同定し、その内の１つの
セルフレーム内のセルを後段に送出し他のセルフレーム
を廃棄する構成とする。

【００１０】請求項４に記載の無中断伝送装置は、各伝
送単位の伝送遅延時間差が大きい場合にセルフレーム同
定を容易にするために同期セルを用いる。すなわち、送
信部はセルフレーム作成部内に、所定の周期で同期セル
を挿入する同期セル挿入部を備える。受信部のセルフレ
ーム判定手段は、複数の伝送単位から所定の周期で到着
する同期セルにより、セルフレーム境界の判定およびセ
ルフレームの同定を行う構成とする。

【００１１】請求項５に記載の無中断伝送装置は、送信
部に、複数の伝送単位で並列に伝送される各セルフレー
ムの誤り検出訂正符号を作成し、この誤り検出訂正符号
を同期セルまたは他のセルを用いて受信部に送出する誤
り検出訂正符号作成部を備える。また、受信部に、受信
した誤り検出訂正符号を基に受信セルフレームに伝送誤
りがあるか否かを検出し、かつ伝送誤りを訂正する誤り
検出訂正部を備え、セルフレーム判定手段が伝送誤りが
ないセルフレーム内のセルまたは伝送誤りが訂正された
セルフレーム内のセルを後段に送出する構成とする。

【００１２】

【作用】請求項１に記載の無中断伝送装置では、送信部
２０と受信部３０との間で、同一情報を有するセルフレ
ーム１１が複数の伝送単位１０を介して並列伝送され
る。これにより、一部の伝送単位が切断されても、他の
伝送単位を介して確実にセルフレーム１１を伝送するこ
とができる。受信部３０のセルフレーム判定手段３１
は、複数の伝送単位１０から相次いで到着する同一情報
を有するセルフレームを同定し、その内の１つのセルフ
レーム内のセルを後段に送出する。このように、一部の
伝送単位が切断しても正常な伝送単位が残存する限り、
受信部３０では切断に伴うセル損失を防いで後段にセル
を送出することができる。

【００１３】請求項２に記載のセルフレーム判定手段
は、各伝送単位からの受信セルフレームについて、同一
情報を有するセルフレームがすでに他の伝送単位を介し
て受信されていることを示す受信履歴の有無を判定す
る。受信履歴がなければ、このセルフレームが最も早く
受信されたセルフレームとなるので、そのセルフレーム
内のセルを後段に送出すると共に受信履歴を記録する。
一方、受信履歴があれば、すでに他の伝送単位を介して
同一情報を有するセルフレームが受信され、後段に送出
されているのでそのセルフレームを廃棄する。

【００１４】したがって、通常は伝送遅延時間が最小と
なる伝送単位からの受信セルフレームが選択され、その
中のセルが後段に送出されることになる。また、この伝
送単位が切断すると、それ以降は次に伝送遅延時間の短
い伝送単位からの受信セルフレームが選択され、その中
のセルが後段に送出されることになる。一方、伝送遅延
時間が最小でない伝送単位が切断しても、通常はその受
信セルフレームが廃棄されているので変化はない。この
ように、一部の伝送単位が切断しても正常な伝送単位が
残存する限り、セルフレーム判定手段から送出されるセ
ル流にセル損失は発生しない。

【００１５】請求項３に記載のセルフレーム判定手段
は、複数の伝送単位から相次いで到着するセルフレーム
を蓄積し、その中から並列伝送された同一情報を有する
セルフレームを同定する。さらに、その中の１つのセル
フレームを選択してその中のセルを後段に送出している
ので、一部の伝送単位が切断しても正常な伝送単位が残
存する限り、セルフレーム判定手段から送出されるセル
流にセル損失は発生しない。

【００１６】なお、一部の伝送単位が切断して同一情報
を有するすべてのセルフレームが揃わなくても、同一情
報を有するすべてのセルフレームの到着が見込める所定
時間ごとに同定処理を行うので支障はない。請求項４に
記載の無中断伝送装置は、送信部から受信部へ所定の周
期で同期セルを挿入し、同期セルによりセルフレーム境
界を定義する。一方、受信部のセルフレーム判定手段
は、その同期セルによりセルフレーム境界を判定すると
ともに、同期セルを基に同一情報を有するセルフレーム
の同定を行う。これにより、セルフレーム構成が定義さ
れ、また伝送単位の伝送遅延時間差の大小に関わらず、
同一情報を有するセルフレームの同定処理を容易にする
ことができる。

【００１７】請求項５に記載の無中断伝送装置は、送信
部で誤り検出訂正符号を作成して受信部に送出する。一
方、受信部の誤り検出訂正部は、受信した誤り検出訂正
符号を基に受信セルフレームに伝送誤りがあるか否かを
検出し、かつ伝送誤りを訂正する。これにより、セルフ
レーム判定手段は、同一情報を有するセルフレームの同
定処理に際して、伝送誤りがないセルフレームまたは伝
送誤りが訂正されたセルフレームの中のセルを後段に送
出することができる。

【００１８】

【実施例】図２は、請求項２に記載の無中断伝送装置の
実施例構成を示すブロック図である。図において、ＡＴ
Ｍ網内でセルを伝送する複数の伝送単位１０を介して対
向配置される無中断伝送装置は、送信部２０ａと受信部
３０ａとにより構成される。なお、複数の伝送単位１０
は、全伝送単位が同時に切断することを回避するために
独立経路に設定される。送信部２０ａは、セルフレーム
作成部２４およびセルフレーム複製部２１を備える。受
信部３０ａは、セルフレーム判定手段としてセルフレー
ム判定部３２ａ，セル送出部３３および受信履歴保持部
３４を備える。

【００１９】送信部２０ａのセルフレーム作成部２４
は、前段から入力される複数のセルによりセルフレーム
を構成する。セルフレーム複製部２１は、入力セルフレ
ームと同一情報を有するセルフレームを複製し複数の伝
送単位１０に並列に送出する。受信部３０ａのセルフレ
ーム判定部３２ａは、複数の伝送単位１０から到着する
セルフレームを受信し、受信履歴保持部３４を参照して
受信履歴の有無を判定する。受信履歴がなければ、並列
伝送された複数の同一情報を有するセルフレームの内、
最も早く受信されたセルフレームとなるので、そのセル
フレームをセル送出部３３に送出する。また、その受信
履歴を受信履歴保持部３４に書き込む。なお、受信履歴
は、受信セルフレームと同一情報を有するセルフレーム
がすでに他の伝送単位を介して受信されているか否かを
同定するための情報であり、例えばセルフレームを定義
する同期セル情報が用いられる。したがって、セルフレ
ーム判定部３２ａが受信履歴保持部３４を参照し、受信
セルフレームについての受信履歴があると判定すれば、
すでに他の伝送単位を介して同一情報を有するセルフレ
ームが受信されていることが判るので、そのセルフレー
ムを廃棄する。セル送出部３３は、セルフレーム判定部
３２ａが送出したセルフレーム内のセルを後段に送出す
る。

【００２０】ここで、本実施例の無中断伝送動作につい
て、図３を参照して具体的に説明する。本説明では、伝
送単位の数を２とし、伝送単位Ａの伝送遅延時間が伝送
単位Ｂの伝送遅延時間に比べて小さいものとする。図３
(a) は、両伝送単位が正常な場合の動作を示す。送信部
２０ａから送出されたセルフレーム流(1),(2) は、伝送
単位Ａ，Ｂを介して正常に受信部３０ａに到着する。受
信部３０ａでは、最初に到着したセルフレーム内のセル
を後段に送出する規則に基づいて、伝送単位Ａからの受
信セルフレームを後段に送出し、後から到着する伝送単
位Ｂからの受信セルフレームを廃棄する。

【００２１】図３(b) は、伝送単位Ａに切断が発生し、
伝送単位Ａからセルフレーム(2) 以降が到着しない場合
の動作を示す。セルフレーム(1) は、(a) で示したよう
に、伝送単位Ａからのものが後段に送出され、後から到
着する伝送単位Ｂからのものは廃棄される。しかし、伝
送単位Ａに切断が発生してセルフレーム(2) 以降が到着
しない。したがって、受信部３０ａは、セルフレーム
(2) 以降については、伝送単位Ｂから到着するものを最
先と判定し、その受信セルを後段に送出する。このと
き、受信部３０ａから後段に送出されるセル流にセル損
失は発生しない。

【００２２】図３(c) は、伝送単位Ｂに切断が発生し、
伝送単位Ｂからセルフレーム(2) 以降が到着しない場合
の動作を示す。受信部３０ａでは、伝送単位Ｂが切断す
る前も後も伝送単位Ａからの受信セルフレームを選択
し、伝送単位Ｂからの受信セルフレームを廃棄している
ので、受信部３０ａから後段に送出されるセル流に変化
はない。

【００２３】図４は、請求項３に記載の無中断伝送装置
の実施例構成を示すブロック図である。図において、本
実施例の特徴とするところは受信部３０ｂの構成にあ
る。受信部３０ｂは、セルフレーム判定手段として受信
セルフレーム蓄積部３６，セルフレーム判定部３２ｂお
よびセル送出部３３を備える。

【００２４】受信部３０ｂの受信セルフレーム蓄積部３
６は、各伝送単位１０から到着するセルフレームを蓄積
する。セルフレーム判定部３２ｂは、受信セルフレーム
蓄積部３６に蓄積されている受信セルフレームの中か
ら、各伝送単位１０を介して並列伝送された同一情報を
有するセルフレームを同定し、その内の１つのセルフレ
ームを選択してその中のセルをセル送出部３３に送出
し、他のセルフレームを廃棄する。セル送出部３３は、
セルフレーム判定部３２ｂが送出したセルフレーム内の
セルを後段に送出する。

【００２５】なお、セルフレーム判定部３２ｂにおける
同一情報を有するセルフレームの同定処理は、例えば次
のように行われる。並列伝送された同一情報を有するセ
ルフレームの１つが到着すると、同一情報を有する他の
セルフレームの到着を待ち、同一情報を有するすべての
セルフレームが揃ったところで、その１つのセルフレー
ムを選択してセル送出部３３に送出する。また、一部の
伝送単位が切断し、同一情報を有するすべてのセルフレ
ームが揃わなくても、並列伝送された同一情報を有する
すべてのセルフレームの到着が見込める所定時間経過後
に、１つのセルフレームを選択してその中のセルフレー
ムをセル送出部３３に送出する。

【００２６】このように、通常は伝送遅延時間が最大と
なる伝送単位からのセルフレームの到着を待って同一情
報を有するセルフレームの同定が行われるが、一部の伝
送単位が切断して同一情報を有するすべてのセルフレー
ムが揃わなくても同定処理に支障はなく、セル送出部３
３から送出されるセル流にセル損失は生じない。ここ
で、本実施例の無中断伝送動作について、図５を参照し
て具体的に説明する。本説明では、伝送単位の数を２と
し、伝送単位Ａの伝送遅延時間が伝送単位Ｂの伝送遅延
時間に比べて小さいものとする。

【００２７】図５(a) は、両伝送単位が正常であり、受
信セルフレーム蓄積部３６に伝送単位Ａから到着したセ
ルフレーム(1) 〜(3) がすでに蓄積され、伝送単位Ｂか
らセルフレーム(1) が到着した場合の動作を示す。セル
フレーム判定部３２ｂは、この状態で両伝送単位Ａ，Ｂ
からセルフレーム(1) が到着したことを判定し、受信セ
ルフレーム蓄積部３６からセルフレーム(1) を読み出
し、その中のセルをセル送出部３３を介して後段に送出
する。セルフレーム(2) 以降についても同様であり、伝
送単位Ｂからセルフレームが到着するごとに後段に送出
される。

【００２８】図５(b) は、伝送単位Ａに切断が発生し、
伝送単位Ａからセルフレーム(4) 以降が到着しない場合
の動作を示す。セルフレーム(1) 〜(3) については、
(a) で示したように、伝送単位Ｂからセルフレーム(1)
〜(3) が到着した時点で、セルフレーム判定部３２ｂが
受信セルフレーム蓄積部３６からセルフレーム(1)〜(3)
を逐次読み出し、その中のセルをセル送出部３３を介し
て後段に送出する。一方、セルフレーム判定部３２ｂは
セルフレーム(4) が伝送単位Ｂから到着した時点で伝送
単位Ａの切断と判定する。したがって、セルフレーム判
定部３２ｂは、セルフレーム(4) 以降については、伝送
単位Ｂから到着するセルフレームを直ちに受信セルフレ
ーム蓄積部３６から読み出し、その中のセルをセル送出
部３３を介して後段に送出する。このとき、セル送出部
３３から後段に送出されるセル流にセル損失は発生しな
い。

【００２９】図５(c) は、伝送単位Ｂに切断が発生し、
伝送単位Ｂからセルフレーム(2) 以降が到着しない場合
の動作を示す。セルフレーム判定部３２ｂは、伝送単位
Ａからセルフレーム(2) が到着した後に、所定時間経過
しても伝送単位Ｂから同一情報を有するセルフレーム
(2) が到着しない場合には、伝送単位Ｂの切断と判定す
る。したがって、それ以降は伝送単位Ａから到着するセ
ルフレームを読み出して後段に送出する。このとき、セ
ル送出部３３から後段に送出されるセル流にセル損失は
発生しない。

【００３０】ところで、伝送単位間の伝送遅延時間差が
大きくなると、各受信部３０ａ，３０ｂのセルフレーム
判定部３２ａ，３２ｂでは、各伝送単位１０から相次い
で到着する同一情報を有するセルフレームの同定が困難
になることがある。この問題解決には、送信部から所定
の周期で同期セルを送出し、受信部でこの同期セルを基
準に同一情報を有するセルフレームの同定処理を行うの
がよい。これは、以上示した各実施例に適用することが
可能であるが、ここでは図４に示す実施例に適用したも
のを図６に示す。

【００３１】図６において、本実施例の特徴とするとこ
ろは、送信部２０ｂ内に同期セル挿入部２２ａを含むセ
ルフレーム作成部２４ａを備え、受信部３０ｃ内に同期
セルを用いてセル同定を行うセルフレーム判定部３２ｃ
を備える構成にある。同期セル挿入部２２ａは、セルフ
レーム作成部２４ａ内で、入力されるセル流に所定の時
間周期または所定のセル数周期で同期セルを挿入するこ
とによりセルフレームを作成する。同期セルは、受信部
３０ｃにおいて、通常セルと異なるセルであることを同
定する必要があるので、ＡＴＭ網におけるＯＡＭセルそ
の他が利用される。セルフレーム複製部２１は同期セル
を含むセルフレームを複製し、各伝送単位１０に並列に
送出する。

【００３２】受信部３０ｃのセルフレーム判定部３２ｃ
は、複数の伝送単位１０から所定の周期で到着する同期
セルを識別し、この同期セルを基点にセルフレームの同
定を行う。その他の機能は、受信部３０ｂのセルフレー
ム判定部３２ｂと同様である。これにより、各伝送単位
１０の伝送遅延時間差が大きくても、各伝送単位１０か
ら到着する通常セルの同定が容易になる。なお、同期セ
ルは、セルフレーム選択後に廃棄される。

【００３３】次に、送信部・受信部間のトラヒックに発
生するセルフレーム内情報のビット誤り，セル損失，セ
ル混入，その他の伝送誤りへの対処法について説明す
る。これは、以上示した各実施例に適用することが可能
であるが、ここでは図６に示す実施例に適用したものを
図７に示す。図７において、本実施例の特徴とするとこ
ろは、送信部２０ｃ内に誤り検出訂正符号作成部２３を
含むセルフレーム作成部２４ｂを備え、受信部３０ｄ内
に誤り検出訂正部３７を備える構成にある。

【００３４】誤り検出訂正符号作成部２３は、同期セル
挿入部２２ｂに接続され、同期セル挿入部２２ｂで作成
される各セルフレームに対する誤り検出訂正符号を作成
する。この誤り検出訂正符号には、受信部３０ｄにおい
て復号化することにより、伝送誤りを検出し、その伝送
誤りの訂正を可能とするＣＲＣ符号その他を用いる。同
期セル挿入部２２ｂは、セルフレームの誤り検出訂正符
号を同期セル内に記述してセルフレーム複製部２１に送
出する。

【００３５】誤り検出訂正部３７は、セルフレーム判定
部３２ｄに接続され、各伝送単位１０ごとに同期セルを
介して伝送された誤り検出訂正符号を基に、各伝送単位
１０からの受信セルフレームに伝送誤りがあるか否かを
検出し、かつ補償可能な伝送誤りを訂正する。セルフレ
ーム判定部３２ｄは、誤り検出訂正部３７の結果を基
に、受信セルフレーム蓄積部３６に蓄積されている同一
情報を有するセルフレームの内、伝送誤りがないセルフ
レーム、または伝送誤りが訂正されたセルフレームを選
択し、その中のセルをセル送出部３３を介して送出す
る。受信部３０ｄにおけるその他の機能は、受信部３０
ｃと同様である。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の無中断伝
送装置は、送信部・受信部間で同一情報を有するセルフ
レームを複数の伝送単位を介して並列に伝送し、受信部
で正常に到着した同一情報を有するセルフレームの１つ
からセルを取り出して後段に送出する。したがって、並
列伝送を行う伝送単位の内、一部の伝送単位が切断して
も正常な伝送単位が残存する限り、受信部から後段に送
出されるセル流にセル損失が発生しない無中断伝送を実
現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１に記載の無中断伝送装置の基本構成を
示すブロック図。

【図２】請求項２に記載の無中断伝送装置の実施例構成
を示すブロック図。

【図３】請求項２に記載の無中断伝送装置の動作例を説
明する図。

【図４】請求項３に記載の無中断伝送装置の実施例構成
を示すブロック図。

【図５】請求項３に記載の無中断伝送装置の動作例を説
明する図。

【図６】請求項４に記載の無中断伝送装置の実施例構成
を示すブロック図。

【図７】請求項５に記載の無中断伝送装置の実施例構成
を示すブロック図。

【図８】故障に対する従来の切り替え方式を説明する
図。

【図９】従来の無瞬断切り替え方式を説明する図。

【符号の説明】

１０伝送単位１１セルフレーム２０，２０ａ，２０ｂ，２０ｃ送信部２１セルフレーム複製部２２ａ，２２ｂ同期セル挿入部２３誤り検出訂正符号作成部２４，２４ａ，２４ｂセルフレーム作成部３０，３０ａ，３０ｂ，３０ｃ，３０ｄ受信部３１セルフレーム判定手段３２ａ，３２ｂ，３２ｃ，３２ｄセルフレーム判定部３３セル送出部３４受信履歴保持部３６受信セルフレーム蓄積部３７誤り検出訂正部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ＡＴＭ網内でセルを伝送する複数の伝送
単位を介して対向配置される無中断伝送装置において、前記複数の伝送単位の一端に配置される送信部は、複数
セルより構成されるセルフレームを作成するセルフレー
ム作成部と、同一情報を有するセルフレームを複製し、
前記複数の伝送単位に並列に送出するセルフレーム複製
部とを備え、前記複数の伝送単位の他端に配置される受信部は、前記
複数の伝送単位から到着するセルフレームを受信し、同
一情報を有するセルフレームを同定してその内の１つの
セルフレーム内のセルを後段に送出し他のセルフレーム
を廃棄するセルフレーム判定手段を備えたことを特徴と
する無中断伝送装置。
【請求項２】請求項１に記載の無中断伝送装置におい
て、受信部のセルフレーム判定手段は、各伝送単位からの受
信セルフレームについて、同一情報を有するセルフレー
ムの受信履歴の有無を判定し、並列伝送された同一情報
を有するセルフレームのうち最も早く到着して受信履歴
がない場合に、そのセルフレーム内のセルを後段に送出
すると共に受信履歴を記録し、受信履歴があればそのセ
ルフレームを廃棄する構成であることを特徴とする無中
断伝送装置。
【請求項３】請求項１に記載の無中断伝送装置におい
て、受信部のセルフレーム判定手段は、各伝送単位からの受
信セルフレームを蓄積し、並列伝送された同一情報を有
するすべてのセルフレームの到着が見込める所定時間ご
とに同一情報を有するセルフレームを同定し、その内の
１つのセルフレーム内のセルを後段に送出し他のセルフ
レームを廃棄する構成であることを特徴とする無中断伝
送装置。
【請求項４】請求項１ないし請求項３のいずれかに記
載の無中断伝送装置において、送信部のセルフレーム作成部は、所定の周期で同期セル
を挿入することによりセルフレームを作成する構成であ
り、受信部のセルフレーム判定手段は、前記複数の伝送単位
からの受信セルフレームについて、前記同期セルを基に
同一情報を有するセルフレームの同定を行う構成である
ことを特徴とする無中断伝送装置。
【請求項５】請求項４に記載の無中断伝送装置におい
て、送信部に、複数の伝送単位で並列に伝送される各セルフ
レームの誤り検出訂正符号を作成し、この誤り検出訂正
符号を同期セルまたは他のセルを用いて受信部に送出す
る誤り検出訂正符号作成部を備え、受信部に、受信した誤り検出訂正符号を基に受信セルフ
レームに伝送誤りがあるか否かを検出しかつ伝送誤りを
訂正する誤り検出訂正部を備え、セル判定手段が伝送誤
りがないセルフレーム内のセルまたは伝送誤りが訂正さ
れたセルフレーム内のセルを後段に送出する構成である
ことを特徴とする無中断伝送装置。