JPH0818022B2 - 超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法 - Google Patents

超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法

Info

Publication number
JPH0818022B2
JPH0818022B2 JP62305077A JP30507787A JPH0818022B2 JP H0818022 B2 JPH0818022 B2 JP H0818022B2 JP 62305077 A JP62305077 A JP 62305077A JP 30507787 A JP30507787 A JP 30507787A JP H0818022 B2 JPH0818022 B2 JP H0818022B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
final filter
water
ultrapure water
hot water
sterilization method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62305077A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01148387A (ja
Inventor
辰夫 東
和久 熊見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP62305077A priority Critical patent/JPH0818022B2/ja
Publication of JPH01148387A publication Critical patent/JPH01148387A/ja
Publication of JPH0818022B2 publication Critical patent/JPH0818022B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子工業等で使用されている超純水用ファイ
ナルフィルターの熱滅菌方法に関し、さらに詳細には、
薬品等を使用せず、短時間且つ簡単な操作で熱滅菌が可
能な超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法に関す
る。
〔従来の技術〕
今日、超LSIの進歩は著しく、1Mビットの素子が既に
出荷されている。これらの超LSIの製造工程において、
超LSIの半製品を洗浄するために超純水が用いられてい
る。超純水の水質は製品の歩留りに影響を与えるため、
近年の製造技術の進歩に伴い、その水質が飛躍的に向上
してきた。
第1図に最近の超純水製造工程の一例を示す。
第1図によると、原水槽に供給さた原水は、凝集濾過
器2により濁質分の大半が除去される。次いで逆浸透膜
3を通過させて濁質分、溶解有機物(TOC)、溶解無機
質、イオン物質の大半を除去した後、残留イオン物質を
イオン交換器4で除去する。さらに、紫外線殺菌灯5で
生存している細菌を殺菌し、高性能イオン交換器6を通
じてイオン物質を完全に除去し、最後に限外濾過膜7を
通過させて殺菌による菌の死骸や微粒子を除去して超純
水を得る。上記限外濾過膜を通った水の必要使用量以外
は紫外線殺菌灯5の前工程に戻して循環させることで、
汚れの蓄積を防止している。
上記のような工程で得られた超純水の水質は、通常、
水温20〜30℃、比抵抗18MΩ・cm以上、TOC 50ppb以下、
生菌数0.1個/ml以下、粒子径0.1μm以上の微粒子50個/
ml以下である。しかしながら、最近のLSIの集積化の進
歩に伴い、上記以上の水質、即ち、例えば、比抵抗18M
Ω・cm以上、TOC 10ppb以下、生菌数0.001個/ml以下、
粒子径0.05μm以上の微粒子50個/ml以下に改善された
水質を有する超純水が要望されるようになっている。
ところで、第1図の工程によって得られた超純水はLS
I製造現場内をループ配管により循環する。この配管は
通常、非常に長く且ついくつものユースポイントが存在
するため上記工程より得られた超純水は、配管からの汚
染及びユースポイントからの逆汚染によりしだいにその
純度が低下する。このような汚染源は微粒子と生細菌で
あることが知られている。
このため、最近では、第2図の8で示された位置、即
ち超純水供給口の直前にユースポイントフィルターを装
着させて、上記の様な汚染に対処している。このような
フィルターは最終濾過器であり、ファイナルフィルター
と呼ばれている。
このファイナルフィルターには、生細菌等が蓄積する
ため適宜、滅菌する必要がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ファイナルフィルターの滅菌方法としてはホルムアル
デヒド、過酸化水素等の薬剤をフィルターに一定時間充
填しておく薬剤滅菌法が知られている。しかし、この方
法では、滅菌のみならず薬剤の洗浄に長時間を要するた
め、超純水の迅速な需要に応じられないという欠点があ
る。一方、超純水中に生育する菌は水温80℃にて1時間
程度維持すると完全に死滅すると言われており、近年、
熱水による滅菌法が注目されている。
しかしながら、超純水の水質を維持したまま温度を調
整する熱交換器は殆ど知られておらず、設備が複雑化す
る等の理由により、ファイナルフィルターだけを熱滅菌
することは殆ど行われていなかった。
そこで、本発明の目的は、滅菌操作が容易で且つ短時
間で処理できる超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌
方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記問題点を解決するために鋭意検討・
研究して本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、超純水用ファイナルフィルターを配
管に装着した状態で、ファイナルフィルターの入口配管
へ80℃以上の熱水を供給して全量を濾過し、透過水配管
出口のユースポイントから透過水を排出させる操作を、
透過水の温度が80℃以上になってから60分間以上継続さ
せることを特徴とする超純水用ファイナルフィルターの
熱滅菌方法を提供するものである。
本発明においては、ファイナルフィルターのモジュー
ルを配管から脱着したり、膜をモジュールから抜き出し
たりする必要は全くなく、ファイナルフィルターの使用
の際の装着状態のままでよい。
本発明の方法において、熱水を供給するための手段と
して、上記ファイナルフィルターの入口配管に水を供給
してファイナルフィルターを通過させた後、加熱可能な
熱水槽に受け、80℃以上に加熱した後、該熱水をポンプ
によりファイナルフィルターの入口配管へ再び送り、フ
ァイナルフィルターと熱水槽との間を熱水を循環させる
のが好ましい。
熱水を供給するための別の手段としては、加熱可能な
熱水槽に外部から超純水を供給し、80℃以上に加熱した
後、ファイナルフィルターの入口配管に該熱水を供給す
るのが好ましい。
さらに、別の手段として、上記ファイナルフィルター
の入口配管内部に適当なヒータ加熱部を設置するのが好
ましい。このヒータは熱滅菌時のみ作動させ、通常の超
純水供給時は運転を中止させておく。
上記のいずれの手段においても使用するヒーター容量
は、ファイナルフィルターの温度が80℃以上になるよう
に、熱水の供給量との関係から適宜設計することが好ま
しい。
また、本発明に使用するファイナルフィルターには限
外濾過膜型と精密濾過膜型があるが、除去すべき微粒子
の粒子径が0.05μm以下であれば実用上、限外濾過膜が
使用される。
本発明において、ファイナルフィルターの入口配管に
供給される水は、超純水製造工程より得られた超純水、
またはファイナルフィルターの入口配管に外部から供給
する水または熱水でもよい。
〔実 施 例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれらに何等限定されない。
実施例1 第3図に示したように、内径77mm、外径83mm、長さ26
0mmのポリサルホンケースの中に、内径400μm、外径68
0μmのポリエーテルサルホン限外濾過中空糸膜9を500
0本を収容したファイナルフィルター8を作成した。こ
のファイナルフィルター8は、外圧式であり、内容積は
1050ml、初期濾過流量は入口圧1kg/cm2、25℃で、1200
/hであった。なお設計流量は500/hである。
第4図は、このようなファイナルフィルターを第2図
の最終濾過の工程に取りつけた状態及び本発明に使用す
る装置との関係を示す配置図である。第4図において、
入口配管35を通ってファイナルフィルター8に流入した
超純水は、透過水配管34から排出される。排出水は温度
調節器39及び容量1KWの電気ヒーター38が装着された容
量2の熱水槽37に直接収容され、所定の温度調整がさ
れた後、流量60/hの循環ポンプ36により入口配管35に
ジョイント30を介して再度流入される。循環ポンプ36と
ジョイント30の間には洗浄用バルブ32が、ジョイント30
の上流側には超純水の流入を制限するためのバルブ31
が、それぞれ、装着されている。
上記の様な装置で本発明の熱滅菌方法を実施するに
は、洗浄用バルブ32を閉じておき、超純水を熱水槽37に
必要量充満する。次いで、バルブ31を閉じ、ヒーターの
スイッチを入れ、熱水槽37の温度を温度調節器39で90℃
に調整する。その後、バルブ32を開けて、循環ポンプを
運転させる。この際、ファイナルフィルターの透過水配
管の温度を測定した結果を第5図に示す。初期の水温は
25℃であった。開始20分後には85℃になり、30分後に
は、89℃になり一定となった。熱滅菌は80℃以上で1時
間行えば足りるので80分でこの熱滅菌を終了した。ヒー
ターのスイッチを切り、ポンプを停止しバルブ32のを閉
じた後、バルブ31を開けて超純水を500/hの流量で供
給した。
ファイナルフィルターの透過水配管の比抵抗を連続測
定した結果、約10分で純度が原水と全く同じレベルに回
復した。従って完全な滅菌に要する全時間は90分であっ
た。
実施例2 実施例1の装置において、バルブ31を閉鎖し熱水槽37
には外部の超純水供給源から25℃の超純水を連続的に供
給するとともに、ファイナルフィルターを通過した透過
水は熱水槽37内に戻さないように全て排出するようにし
た。また、熱水槽のヒーター38は容量2KWのものに変更
した。
このような装置にて、ヒーター電源を入れ、連続的に
外部から供給される超純水を順次加熱し、ポンプ36によ
り熱水をファイナルフィルター8に供給してファイナル
フィルターの熱滅菌を行った。この際、ポンプ36の流量
を適宜調整して、ファイナルフィルターの出口温度との
関係を観測した。第6図にファイナルフィルターの出口
温度とポンプの流量の関係を示す。流量25/h以上で温
度が下がっているのはヒーターの能力不足のためである
と考えられる。25/h以下で温度が90℃に達しないのは
配管、フィルターでの放熱のために温度が低下するため
であると考えられる。本実施例では、流量10〜20/hで
流してやれば十分に滅菌可能な温度になることがわか
る。これに必要なヒーターは1〜2KWで十分である。
実施例3 実施例1と同様なファイナルフィルターを使用して、
第7図の示すようにして、ポリスルホンの容器に収容し
た容量1KWのヒータの加熱部40を入口配管35内に設置さ
れた入口バルブ31とファイナルフィルター8の間に挿入
した。
このような配置において、ヒータによる加熱下、バル
ブ31を絞って流量を11〜14/hに調整すると、ファイナ
ルフィルターの温度を80℃以上に維持することができ
た。なお、熱滅菌しない時はヒータ電源を切っておく。
本発明の実施例1〜3において、使用されるヒータ
ー、ポンプ、熱水槽等は、ファイナルフィルターの汚染
防止のため、電解研磨したステンレスやテフロン被覆し
たものが好ましい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ファイナルフィルターを熱水により
滅菌するため、操作が簡単であり、しかも短時間で超純
水を供給できる状態に復帰できる。
さらに熱水を循環させる本発明の熱滅菌方法は、多量
の熱水を要さず経済的にも優れた方法である。
本発明の熱滅菌を1週間に1回ぐらいの頻度で実施す
ることでファイナルフィルターの透過水は十分な無菌状
態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、超純水の製造工程を示すフローチャートであ
る。 第2図は、ファイナルフィルターが設置された超純水の
製造工程を示すフローチャートである。 第3図は、本発明に用いられるファイナルフィルターの
一具体例である。 第4図は、本発明の熱滅菌方法を実施するための装置の
配置図である。 第5図は、実施例1において、熱水の循環時間と出口水
温の関係を示すグラフである。 第6図は、実施例2において、熱水の循環流量と出口水
温の関係を示すグラフである。 第7図は、実施例3における熱滅菌方法を実施するため
の装置の配置図である。 〔主な参照番号〕 1……原水槽、2……凝集濾過器、 3……逆浸透膜、4……イオン交換器、 5……紫外線殺菌灯、 6……高性能イオン交換器、 7……限外濾過膜、 8……ファイナルフィルター、 9……中空糸膜、 10……封止剤、 13……ポリサルホンケース、 31……入口バルブ、32……洗浄用バルブ、 34……透過水配管、35……入口配管、 36……循環ポンプ、37……熱水槽、 38……ヒータ、39……温度調節器、 40……ヒータ加熱部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超純水用ファイナルフィルターを配管に装
    着した状態で、ファイナルフィルターの入口配管へ80℃
    以上の熱水を供給して全量濾過し、透過水配管出口のユ
    ースポイントから透過水を排出させる操作を、透過水の
    温度が80℃以上になってから60分間以上継続させること
    を特徴とする超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方
    法。
  2. 【請求項2】ファイナルフィルターの入口配管へ供給さ
    れる80℃以上の熱水が、ファイナルフィルターの透過水
    または外部からの超純水を、電気加熱可能な熱水槽に供
    給して加熱された熱水であり、ファイナルフィルターを
    通過させた後、排出させるか、または前記加熱可能な熱
    水槽に受け、ファイナルフィルターと熱水槽との間を循
    環させる特許請求の範囲第1項に記載の超純水用ファイ
    ナルフィルターの熱滅菌方法。
  3. 【請求項3】ファイナルフィルターの入口配管へ供給さ
    れる熱水が、ファイナルフィルターの入口配管に電気加
    熱部を設置して供給される特許請求の範囲第1項に記載
    の超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法。
JP62305077A 1987-12-02 1987-12-02 超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法 Expired - Lifetime JPH0818022B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62305077A JPH0818022B2 (ja) 1987-12-02 1987-12-02 超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62305077A JPH0818022B2 (ja) 1987-12-02 1987-12-02 超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01148387A JPH01148387A (ja) 1989-06-09
JPH0818022B2 true JPH0818022B2 (ja) 1996-02-28

Family

ID=17940836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62305077A Expired - Lifetime JPH0818022B2 (ja) 1987-12-02 1987-12-02 超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0818022B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1009457C2 (nl) * 1998-06-19 1999-12-21 Sepeq B V Inrichting en werkwijze voor het filteren van een vloeistof.
DE202004002616U1 (de) * 2004-02-24 2004-04-29 Boll & Kirch Filterbau Gmbh Wasserfilteranlage, insbesondere Seewasserfilteranlage
FR2896792B1 (fr) * 2006-01-27 2008-07-18 Millipore Corp Systeme et procede de purification d'eau
CN107892420A (zh) * 2017-12-21 2018-04-10 浙江启尔机电技术有限公司 一种用于浸没式光刻具有自动除菌功能的超纯水制备装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0688025B2 (ja) * 1986-04-02 1994-11-09 オルガノ株式会社 限外濾過膜装置の殺菌方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01148387A (ja) 1989-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5923027B2 (ja) 医療用精製水の製造装置とその運転方法
JP4228732B2 (ja) 超純水製造システム
JP2000126767A (ja) 精製水の製造方法および装置
US20070102357A1 (en) Heat sanitization for reverse osmosis systems
JPH02233194A (ja) 超純水ラインの滅菌方法
JP2010000433A (ja) 精製水製造装置およびその殺菌方法
JP2010000433A5 (ja)
JP5923030B2 (ja) 医療用精製水の製造装置とその運転方法
CN113105042A (zh) 一种医院用中央纯水集中分质供水***
JPH0818022B2 (ja) 超純水用ファイナルフィルターの熱滅菌方法
JPH05293469A (ja) 滅菌精製水の製造方法およびその装置
JP6953070B2 (ja) 医療用精製水の製造装置
JP4552483B2 (ja) 水処理ユニットの熱水通水処理方法および純水製造装置の組立方法
JP3228053B2 (ja) 純水製造装置
JP6956223B2 (ja) 精製水供給システムおよびその運転方法
CN210176649U (zh) 卫生级直饮水净化***
JP3998997B2 (ja) 超純水供給管の殺菌方法
JP2005288335A (ja) 純水製造装置の殺菌方法および純水製造装置
JP4447126B2 (ja) 超純水製造装置
JP2021178297A (ja) 医薬用水製造システムおよびその殺菌方法
JPH0815596B2 (ja) 超純水の製造方法
JPH01307487A (ja) 超純水供給端末殺菌装置
CN220684903U (zh) 一种纯水制备***的前置处理消毒装置
CN117582824B (zh) 一种净水设备热消毒方法以及净水设备热消毒***
CN215559647U (zh) 一种供监狱监室恒温直饮水的供水装置