JPH08176234A - 無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂 - Google Patents
無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂Info
- Publication number
- JPH08176234A JPH08176234A JP32262794A JP32262794A JPH08176234A JP H08176234 A JPH08176234 A JP H08176234A JP 32262794 A JP32262794 A JP 32262794A JP 32262794 A JP32262794 A JP 32262794A JP H08176234 A JPH08176234 A JP H08176234A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polypropylene resin
- film
- mfr
- resin
- oriented film
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- Pending
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来行われていた無延伸ポリプロピレンフィ
イルムの製膜速度での成形フィルムの物性を大巾に改善
させ、従来法より高速の製膜においても、良好なフィル
ム物性を与えるポリプロピレン樹脂を提供する。 【構成】 メルトフローレイト(MFR)が0.5〜5
g/10分、分子量分布が5〜7のポリプロピレン樹脂
を、減成してなるMFRが7〜20g/10分、分子量
分布が5以下の無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂。
イルムの製膜速度での成形フィルムの物性を大巾に改善
させ、従来法より高速の製膜においても、良好なフィル
ム物性を与えるポリプロピレン樹脂を提供する。 【構成】 メルトフローレイト(MFR)が0.5〜5
g/10分、分子量分布が5〜7のポリプロピレン樹脂
を、減成してなるMFRが7〜20g/10分、分子量
分布が5以下の無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無延伸フィルム成形用
のポリプロピレン樹脂に関する。
のポリプロピレン樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無延伸ポリプロピレンフィルム
(以下、CPPと略すことがある。)用のポリプロピレ
ン樹脂は、実用面からメルトフローレイト(MFR)が
5〜12
(以下、CPPと略すことがある。)用のポリプロピレ
ン樹脂は、実用面からメルトフローレイト(MFR)が
5〜12
【外3】 しかし、このようなポリプロピレン樹脂は、通常の12
0〜150m/分程度の製膜速度で用いた場合、得られ
るCPPは、縦裂き(MD)強度、耐衝撃強度等の機械
的物性及び透明性、表面光沢性等の光学的物性が十分で
なく、そのものの改善が望まれていた。又、生産性を向
上する目的から、製膜速度を180m/分以上に迄上昇
させると、フィルムの縦方向(MD)への配向が大きく
なり、MDと横方向(TD)の物性の異方性が大きくな
ってしまう結果、得られるCPPは、特にMD強度、耐
衝撃強度が低下し、実用に耐えなくなるという問題があ
った。
0〜150m/分程度の製膜速度で用いた場合、得られ
るCPPは、縦裂き(MD)強度、耐衝撃強度等の機械
的物性及び透明性、表面光沢性等の光学的物性が十分で
なく、そのものの改善が望まれていた。又、生産性を向
上する目的から、製膜速度を180m/分以上に迄上昇
させると、フィルムの縦方向(MD)への配向が大きく
なり、MDと横方向(TD)の物性の異方性が大きくな
ってしまう結果、得られるCPPは、特にMD強度、耐
衝撃強度が低下し、実用に耐えなくなるという問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の通常
の製膜速度における上記の問題点を解決するばかりでな
く、製膜速度が180m/分以上の高速製膜において
も、得られるCPPが、良好な物性を保持するポリプロ
ピレン樹脂を提供することを目的とする。
の製膜速度における上記の問題点を解決するばかりでな
く、製膜速度が180m/分以上の高速製膜において
も、得られるCPPが、良好な物性を保持するポリプロ
ピレン樹脂を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、特定のMFR及び分子量分布を持つポリ
プロピレン樹脂を、有機過酸化物により減成することに
よって得られる特定のMFR及び分子量分布を示すポリ
プロピレン樹脂が、本発明の目的を達成し得ることを見
出して、本発明に到達した。
を行った結果、特定のMFR及び分子量分布を持つポリ
プロピレン樹脂を、有機過酸化物により減成することに
よって得られる特定のMFR及び分子量分布を示すポリ
プロピレン樹脂が、本発明の目的を達成し得ることを見
出して、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明は、メルトフローレイト
(MFR)が0.5〜5g/10分
(MFR)が0.5〜5g/10分
【外4】 旨とする。
【0006】本発明で用いられるポリプロピレン樹脂
は、プロピレンを主成分とする重合体であり、ホモポリ
プロピレン以外に、プロピレンと5重量%程度迄のエチ
レン,1ーブテン、1ーヘキセン等の他のオレィンとの
共重合体も含まれる。
は、プロピレンを主成分とする重合体であり、ホモポリ
プロピレン以外に、プロピレンと5重量%程度迄のエチ
レン,1ーブテン、1ーヘキセン等の他のオレィンとの
共重合体も含まれる。
【0007】このポリプロピレン樹脂は、特定のメルト
フローレイト(MFR)と分子量分布を持つことが必要
であり、MFR(JIS K7210;荷重2.16k
g,230℃で測定)が0.5〜5g/10分、好まし
くは1〜4g/10分、分子
フローレイト(MFR)と分子量分布を持つことが必要
であり、MFR(JIS K7210;荷重2.16k
g,230℃で測定)が0.5〜5g/10分、好まし
くは1〜4g/10分、分子
【外5】 ことが工業的に困難となると共に、その規定値に調節し
たとしても本発明の目的が達成できず、いずれも好まし
くない。
たとしても本発明の目的が達成できず、いずれも好まし
くない。
【0008】上記ポリプロピレン樹脂(以下、原料PP
という。)を減成するために用いられる有機過酸化物と
しては、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミ
ルパーオサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α′−
ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)−3−ヘキセン等が挙げられる。
という。)を減成するために用いられる有機過酸化物と
しては、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミ
ルパーオサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α′−
ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)−3−ヘキセン等が挙げられる。
【0009】これら有機過酸化物を用いて原料PPを減
成する方法は、本発明の目的物である無延伸フィルム用
ポリプロピレン樹脂(以下、製品PPという。)が要求
する
成する方法は、本発明の目的物である無延伸フィルム用
ポリプロピレン樹脂(以下、製品PPという。)が要求
する
【外6】 定されるものではないが、通常は原料PPに原料PP1
00重量部当り前記有機過酸化物を0.005〜0.1
0重量部加え、押出機中等において、通常、樹脂を溶融
させる温度、例えば180〜260℃で、溶融混練する
ことにより行われる。
00重量部当り前記有機過酸化物を0.005〜0.1
0重量部加え、押出機中等において、通常、樹脂を溶融
させる温度、例えば180〜260℃で、溶融混練する
ことにより行われる。
【0010】減成は、特に、製品PPのMFRを原料P
PのMFRの2〜30倍とするのが望ましい。又、必要
に応じて、減成の前に、原料PPに酸化防止剤、中和
剤、ブロッキング防止剤、滑り性付与剤等の添加剤を添
加しても良い。更に、有機過酸化物は、原料PP中での
分散性を良好にするために、適当な媒体で希釈したもの
を用いることもできる。
PのMFRの2〜30倍とするのが望ましい。又、必要
に応じて、減成の前に、原料PPに酸化防止剤、中和
剤、ブロッキング防止剤、滑り性付与剤等の添加剤を添
加しても良い。更に、有機過酸化物は、原料PP中での
分散性を良好にするために、適当な媒体で希釈したもの
を用いることもできる。
【0011】
【外7】 Pに製膜する時に押出性が劣り、良好な成形ができず、
20g/10分を超えると、ドローダウンが起り、製膜
性が問題となるばかりでなく、引裂強度、インパ
20g/10分を超えると、ドローダウンが起り、製膜
性が問題となるばかりでなく、引裂強度、インパ
【外8】 械的物性及び光学的物性を持つCPPが得られず、いず
れも好ましくない。
れも好ましくない。
【0012】本発明のポリプロピレン樹脂(製品PP)
を用いて無延伸フィルムとする方法は、特定されるもの
ではなく、工業的に一般に行われている方法で行われ
る。
を用いて無延伸フィルムとする方法は、特定されるもの
ではなく、工業的に一般に行われている方法で行われ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により、より詳細に説
明する。なお、例におけるパーセント(%)は、ヘイズ
とグロスの場合を除いて重量による。
明する。なお、例におけるパーセント(%)は、ヘイズ
とグロスの場合を除いて重量による。
【0014】原料PP及び製品PP並びに無延伸フィル
ムの物性の測定は、下記の方法に従った。
ムの物性の測定は、下記の方法に従った。
【0015】
【外9】 GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を
用いて測定。
用いて測定。
【0016】ヘイズ ASTM D1003グロス JIS K7105引裂強度 ASTM D1922 MD強度は16枚のフィルムを重ねた値、TD強度は1
枚のフィルムの値。打抜衝撃強度 東洋精機社製フィルムインパクトテスターを使用。
枚のフィルムの値。打抜衝撃強度 東洋精機社製フィルムインパクトテスターを使用。
【0017】23℃で、直径15mmの半球状衝撃頭を
用いて測定。
用いて測定。
【0018】(実施例1〜3)表1に示す組成と物性を
持つ原料PP100重量部(以下、重量部)に、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン20%と流動パラフィン80%との混合物を表1に
示す量、更に酸化防止剤0.1部、中和剤0.05部、
ブロッキング防止剤0.1部及び滑り性付与剤0.1部
をそれぞれ添加し、ヘンシェルミキサーで十分に混合し
た。
持つ原料PP100重量部(以下、重量部)に、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン20%と流動パラフィン80%との混合物を表1に
示す量、更に酸化防止剤0.1部、中和剤0.05部、
ブロッキング防止剤0.1部及び滑り性付与剤0.1部
をそれぞれ添加し、ヘンシェルミキサーで十分に混合し
た。
【0019】このものを、50mmφ単軸押出機に供給
し、240℃で押出して、製品PPからなるペレットと
した。得られたペレットを用い、タンデム型押出機(1
50mmφ,90mmφ)を有する無延伸フィルム押出
機にて、240℃で押出した後、30℃の冷却ロールで
急冷して、製膜速度120m/分又は180m/分で巻
取り、厚さ25μmのフィルムに製膜した。
し、240℃で押出して、製品PPからなるペレットと
した。得られたペレットを用い、タンデム型押出機(1
50mmφ,90mmφ)を有する無延伸フィルム押出
機にて、240℃で押出した後、30℃の冷却ロールで
急冷して、製膜速度120m/分又は180m/分で巻
取り、厚さ25μmのフィルムに製膜した。
【0020】得られたフィルムの物性を測定し、表2に
示した。
示した。
【0021】(比較例1〜3)表1に示す組成と物性を
持つ原料PPを減成しないで用いるか、実施例3で用
持つ原料PPを減成しないで用いるか、実施例3で用
【外10】 PPを用いる以外は、実施例1〜3と同様にして、無延
伸フィルムに製膜した。それらフィルムの物性を測定し
て表2に示した。
伸フィルムに製膜した。それらフィルムの物性を測定し
て表2に示した。
【0022】
【表1】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン樹脂を用いて得
た無延伸フィルムは、従来行われていた製膜速度(12
0〜150m/分)でのフィルム物性上の問題点である
縦裂き(MD)強度、耐衝撃強度、透明性及び表面光沢
性が大巾に改善されるばかりでなく、180m/分以上
という高速での製膜においても機械的強度が改善でき、
良好な物性を示し、かつ従来できなかった高速での良好
な製膜を可能とすることにより、大巾な生産性の向上が
図られる。
た無延伸フィルムは、従来行われていた製膜速度(12
0〜150m/分)でのフィルム物性上の問題点である
縦裂き(MD)強度、耐衝撃強度、透明性及び表面光沢
性が大巾に改善されるばかりでなく、180m/分以上
という高速での製膜においても機械的強度が改善でき、
良好な物性を示し、かつ従来できなかった高速での良好
な製膜を可能とすることにより、大巾な生産性の向上が
図られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 メルトフローレイト(MFR)が0.5
〜5g/10分、重 【外1】 - 【請求項2】 【外2】 伸フィルム用ポリプロピレン樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32262794A JPH08176234A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32262794A JPH08176234A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08176234A true JPH08176234A (ja) | 1996-07-09 |
Family
ID=18145832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32262794A Pending JPH08176234A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | 無延伸フィルム用ポリプロピレン樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08176234A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999062966A1 (en) * | 1998-06-01 | 1999-12-09 | Montell North America Inc. | Propylene polymers suitable for transparent cast film |
US6512050B2 (en) | 2000-06-30 | 2003-01-28 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polypropylene resin composition, T die film made of the same and method of producing T die film |
-
1994
- 1994-12-26 JP JP32262794A patent/JPH08176234A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999062966A1 (en) * | 1998-06-01 | 1999-12-09 | Montell North America Inc. | Propylene polymers suitable for transparent cast film |
US6440577B1 (en) | 1998-06-01 | 2002-08-27 | Basell Poliolefine Italia S.P.A. | Propylene polymers suitable for transparent cast film |
US6512050B2 (en) | 2000-06-30 | 2003-01-28 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polypropylene resin composition, T die film made of the same and method of producing T die film |
US6593003B2 (en) | 2000-06-30 | 2003-07-15 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polypropylene resin composition, T die film made of the same and method of producing T die film |
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