JPH08175222A - 定速走行制御装置 - Google Patents

定速走行制御装置

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Publication number
JPH08175222A
JPH08175222A JP32748494A JP32748494A JPH08175222A JP H08175222 A JPH08175222 A JP H08175222A JP 32748494 A JP32748494 A JP 32748494A JP 32748494 A JP32748494 A JP 32748494A JP H08175222 A JPH08175222 A JP H08175222A
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JP
Japan
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vehicle speed
traveling
speed
target vehicle
switch
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Application number
JP32748494A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kikori
茂男 樵
Nobuyuki Kobayashi
伸行 小林
Mitsuru Takada
充 高田
Hiroshi Ito
伊藤  博
Masaru Shimizu
勝 清水
Yoshinori Taguchi
義典 田口
Toru Fujikawa
透 藤川
Tomomitsu Terakawa
智充 寺川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】定速走行制御中の走行環境悪化時に、車両が走
行環境良好時と同様に加速するのを抑え、運転者に違和
感を与えるのを防止する。 【構成】定速走行制御装置3 は、スロットル弁7 の開度
を調整するためのアクチュエータ15、車速センサ22、ワ
イパスイッチ25、ライトスイッチ26、目標車速を増加す
るための加速スイッチ37及び電子制御装置(ECU)31 を備
える。ECU31 は所定の条件が成立したとき、その時点の
車速センサ22による走行車速を目標車速として設定し、
走行車速が目標車速となるようにアクチュエータ15を制
御する。走行環境が悪化し、運転者によってワイパスイ
ッチ25及びライトスイッチ26の少なくとも一方がオン操
作されると、ECU31 は加速スイッチ37による目標車速の
増加量を走行環境の良好時よりも小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の走行速度を運転者
の希望する車速(目標車速)に保つ定速走行制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両において、運転者の負担を軽
減するために用いられる定速走行制御装置としては、以
下に示すものが一般的である。この制御装置では、運転
者によって設定スイッチが操作されると、その操作時の
車両の走行速度(走行車速)が目標車速として設定され
る。その後、車速センサによる走行車速と目標車速との
偏差が求められ、その偏差に応じたスロットル弁の開度
(スロットル開度)の調整量が求められる。定速走行用
のアクチュエータが制御されることにより、前記調整量
だけスロットル開度が調整され、吸気通路を通じて内燃
機関へ導かれる空気(吸入空気)の量が調整される。こ
の調整に応じて内燃機関の出力が変化し、走行車速が目
標車速に収束される。このため、運転者はアクセルペダ
ルから足を離したままでも走行車速を目標車速に一致さ
せ続ける(定速走行する)ことができる。そして、この
ような定速走行中に加速スイッチを操作すれば、運転者
は目標車速を増加させることができる。
【0003】しかし、上記定速走行制御装置では、目標
車速が走行環境にかかわりなく運転者の意志のみによっ
て決定される。このため、前記加速スイッチが操作され
れば、走行環境が悪化した場合(例えば雨天時)でも走
行環境が良好な場合(例えば晴天時)と同一の目標車速
が設定されることになる。従って、運転者が走行環境の
悪化時においても良好時と同様なスイッチ操作を行う
と、そのときの状況に適した値よりも高い目標車速を誤
って設定してしまうおそれがあった。
【0004】そこで、例えば特開昭61ー188235
号公報では、走行環境が悪化した場合、目標車速の設定
可能範囲の上限値を、走行環境の良好な場合の値よりも
下げている。そして、目標車速がこの設定可能範囲から
外れたとき定速走行制御を行わないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術では単に目標車速の設定可能範囲の上限値を下げてい
るのみであり、加速スイッチの1回の操作当たりの増加
量やスロットル開度の単位時間当たりの調整量までは考
慮していない。このため、走行環境の悪化時に運転者が
加速スイッチを操作した場合、たとえ目標車速が前記設
定可能範囲内にあっても、走行環境の良好時と同一の増
加量で目標車速が増加することになる。すると、走行環
境の悪化時に適した値よりも大きな増加量が目標車速に
加えられる。これにともない、運転者が意図するよりも
大きく車両が加速し、運転者に違和感を与えるおそれが
あった。
【0006】同様に、走行環境の悪化時には、たとえ目
標車速が前記設定可能範囲内にあっても、走行環境の良
好時と同一の単位時間当たりのスロットル開度の調整量
に従ってスロットル弁が回動されることになる。する
と、吸入空気量及び機関出力が急激に増加し、この場合
にも運転者が意図するよりも大きく車両が加速して運転
者に違和感を与えるおそれがあった。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は定速走行制御中の走行環境悪化時
に、車両が走行環境良好時と同様に加速するのを抑え、
運転者に違和感を与えるのを防止できる定速走行制御装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、図1に示すように、
車両M1に搭載した内燃機関M2の吸気通路M3に開閉
可能に設けられ、その開度に応じて同内燃機関M2への
吸入空気量を調整するスロットル弁M4と、前記スロッ
トル弁M4の開度を調整する定速走行用アクチュエータ
M5と、前記車両M1の走行速度を検出する車速検出手
段M6と、所定の条件が成立したとき、その時点の前記
車速検出手段M6による車両M1の走行速度を目標車速
として設定する目標車速設定手段M7と、前記目標車速
を増加するための目標車速変更用操作部材M8と、前記
車速検出手段M6による走行速度が前記目標車速となる
ように前記アクチュエータM5を制御する制御手段M9
とを備えた定速走行制御装置において、前記車両M1の
走行環境の変化を検出する走行環境変化検出手段M10
と、前記走行環境変化検出手段M10により走行環境の
悪化が検出されたときには、前記操作部材M8による目
標車速の増加量を走行環境の良好時よりも小さくする増
加量変更手段M11とを設けている。
【0009】請求項2に記載の第2の発明は図2に示す
ように、車両M21に搭載した内燃機関M22の吸気通
路M23に開閉可能に設けられ、その開度に応じて同内
燃機関M22への吸入空気量を調整するスロットル弁M
24と、前記スロットル弁M24の開度を調整する定速
走行用アクチュエータM25と、前記車両M21の走行
速度を検出する車速検出手段M26と、所定の条件が成
立したとき、その時点の前記車速検出手段M26による
車両M21の走行速度を目標車速として設定する目標車
速設定手段M27と、前記車速検出手段M26による走
行速度と前記目標車速設定手段M27による目標車速と
の偏差に応じた前記スロットル弁M24の開度の調整量
を求める開度調整量算出手段M28と、前記アクチュエ
ータM25を制御することにより、前記開度調整量算出
手段M28による調整量だけ前記スロットル弁M24の
開度を調整する制御手段M29とを備えた定速走行制御
装置において、前記車両M21の走行環境の変化を検出
する走行環境変化検出手段M30と、前記走行環境変化
検出手段M30により走行環境の悪化が検出されたとき
には、前記開度調整量算出手段M28によるスロットル
弁M24の開度の調整量を走行環境の良好時よりも小さ
くする調整量変更手段M31とを設けている。
【0010】
【作用】第1の発明においては、車速検出手段M6が車
両M1の走行速度を検出し、走行環境変化検出手段M1
0が車両M1の走行環境の変化を検出する。目標車速設
定手段M7は所定の条件が成立したとき、その時点の車
速検出手段M6による車両M1の走行速度を目標車速と
して設定する。運転者は目標車速変更用操作部材M8を
操作することによって前記目標車速を増加することが可
能である。制御手段M9は車速検出手段M6による走行
速度が前記目標車速となるように定速走行用アクチュエ
ータM5を制御する。すると、スロットル弁M4の開度
が調整され、吸気通路M3を通じて内燃機関M2へ導か
れる吸入空気の量がその開度に応じた量になる。この吸
入空気量の調整に応じて内燃機関M2の出力が変化し、
走行速度が前記目標車速に収束される。
【0011】このような定速走行中において、走行環境
変化検出手段M10により走行環境の悪化が検出される
と、増加量変更手段M11は前記操作部材M8による目
標車速の増加量を走行環境の良好時よりも小さくする。
従って、たとえ運転者が走行環境の悪化時にも良好時と
同様な操作部材M8の操作を行ったとしても、アクチュ
エータM5によるスロットル弁M4の開度の変化量が少
なくなる。その結果、吸入空気量及び走行速度が走行環
境の良好時よりもゆっくり増加することになる。
【0012】第2の発明においては、車速検出手段M2
6が車両M21の走行速度を検出し、走行環境変化検出
手段M30が車両M21の走行環境の変化を検出する。
目標車速設定手段M27は所定の条件が成立したとき、
その時点の車速検出手段M26による車両M21の走行
速度を目標車速として設定する。開度調整量算出手段M
28は、車速検出手段M26による走行速度と目標車速
設定手段M27による目標車速との偏差に応じたスロッ
トル弁M24の開度の調整量を求める。制御手段M29
はアクチュエータM25を制御することにより、開度調
整量算出手段M28による調整量だけスロットル弁M2
4の開度を調整する。すると、吸気通路M23を通じて
内燃機関M22へ導かれる吸入空気の量がその開度に応
じた量になる。この吸入空気量の調整に応じて内燃機関
M22の出力が変化し、走行速度が前記目標車速に収束
される。
【0013】このような定速走行中において、走行環境
変化検出手段M30により走行環境の悪化が検出される
と、調整量変更手段M31は開度調整量算出手段M28
によるスロットル弁M24の開度の調整量を走行環境の
良好時よりも小さくする。従って、たとえ走行環境の悪
化時に定速走行が行われたとしても、アクチュエータM
25によるスロットル弁M24の開度の変化量が少なく
なる。その結果、吸入空気量及び走行速度が走行環境の
良好時よりもゆっくり増加することになる。
【0014】
【実施例】
(第1実施例)以下、第1の発明を具体化した第1実施
例を図3〜図10に従って説明する。
【0015】図3は、車両1に搭載された内燃機関とし
てのガソリンエンジン(以下単にエンジンという)2
と、そのエンジン2を制御することにより車両1の走行
速度(走行車速Vn)を運転者の希望する値(目標車速
Vt)に保持する定速走行制御装置3とを示す概略構成
図である。
【0016】エンジン2は気筒毎に燃焼室(図では1つ
のみ図示)4を備えており、各燃焼室4に吸気通路5及
び排気通路6が連通されている。吸気通路5内にはスロ
ットル弁7が軸8により回動可能に配置されている。ス
ロットル弁7は、自身の回動角度に応じて吸気通路5の
流路面積を変化させ、同通路5を流れる空気(吸入空
気)の量を調節するためのものである。スロットル弁7
はばね9により吸気通路5を閉鎖する方向へ常に回動付
勢されている。
【0017】車両1の室内にはアクセル操作部材として
のアクセルペダル11が設けられている。アクセルペダ
ル11はケーブル12によってスロットル弁7の軸8に
連結されている。運転者によってアクセルペダル11が
踏み込まれるとケーブル12が引っ張られ、前記ばね9
の付勢力に抗してスロットル弁7が吸気通路5を開放す
る方向へ回動される。
【0018】また、スロットル弁7には、電動モータ1
3、電磁クラッチ14及びリンク機構(図示しない)を
備えた定速走行用のアクチュエータ15が接続されてい
る。電動モータ13は通電により正転・逆転するモータ
であり、電磁クラッチ14を介してリンク機構に連結さ
れている。リンク機構は、ケーブル16によってスロッ
トル弁7の軸8に接続されている。電磁クラッチ14に
よって電動モータ13とリンク機構とが接続されたとき
には、電動モータ13によりリンク機構が回転され、こ
れにケーブル16が巻き取られる。すると、ばね9の付
勢力に抗し、吸気通路5を開放する方向へ軸8及びスロ
ットル弁7が回動される。電磁クラッチ14によって前
記接続が断たれたときには、電動モータ13が回転して
も、その回転はリンク機構に伝わらなくなる。すると、
アクセルペダル11による通常のスロットル弁7の回動
動作になる。
【0019】吸気通路5には、各燃焼室4に高圧の燃料
を噴射するための燃料噴射弁17が配置されている。各
燃料噴射弁17から噴射される燃料と吸気通路5内を流
通する吸入空気とは互いに混ざり合って混合気となる。
この混合気は各燃焼室4へ導入され、燃焼される。燃焼
にともない発生する熱エネルギーによりピストン(図示
しない)が往復動されるとともに、その往復動が回転運
動に変換されて、動力が得られる。この動力は、クラッ
チ、変速機、プロペラシャフト、ディファレンシャル、
アクスルシャフト等からなる動力伝達装置を介して駆動
輪に伝達される。
【0020】車両1は、これに制動をかけるための制動
機構としてのフートブレーキ18を備えている。フート
ブレーキ18の一部はブレーキ操作部材としてのブレー
キペダル19によって構成されている。同ペダル19は
車両1の室内において前記アクセルペダル11の近傍に
取付けられ、制動時には運転者によって踏み込まれる。
【0021】車両1には、これの操舵(走行方向変更)
のためのステアリングホイールが回動操作可能に設けら
れている。ステアリングホイールの近傍には、メインス
イッチ36、加速スイッチ37、減速スイッチ38及び
復帰スイッチ39を備えたコントロールスイッチ杆35
が取付けられている。メインスイッチ36は、電源(バ
ッテリ)から定速走行制御装置3への電力供給を許容あ
るいは遮断するために操作されるスイッチである。
【0022】加速スイッチ37は目標車速Vtを増加さ
せるために操作されるスイッチであり、目標車速変更用
操作部材を構成している。ここで、加速スイッチ37が
オンされてからオフされるまでの時間を操作時間T1と
する。本実施例では、この操作時間T1が異なるように
加速スイッチ37を操作することによって、目標車速V
tの増加量を変更可能である。定速走行制御中に加速ス
イッチ37がオン操作され続けた(操作時間T1が長
い)場合、目標車速Vtはその操作時間T1に応じた量
だけ増加する。これに対し、定速走行制御中に加速スイ
ッチ37が瞬間的にオン操作された(操作時間T1が短
い)場合、そのスイッチ操作が一回行われる毎に目標車
速Vtが予め定められた量ずつ増加する。
【0023】減速スイッチ38は、目標車速Vtを低下
させるために操作されるスイッチである。ここで、減速
スイッチ38がオンされてからオフされるまでの時間を
操作時間T2とする。本実施例では、この操作時間T2
が異なるように減速スイッチ38を操作することによっ
て、目標車速Vtの低下量を変更可能である。定速走行
制御中に減速スイッチ38がオン操作され続けた(操作
時間T2が長い)場合、目標車速Vtはその操作時間T
2に応じた量だけ低下する。これに対し、定速走行制御
中に減速スイッチ38が瞬間的にオン操作された(操作
時間T2が短い)場合、そのスイッチ操作が一回行われ
る毎に目標車速Vtが予め定められた量ずつ低下する。
【0024】復帰スイッチ39は、アクチュエータ15
によるスロットル弁7の開度調整が運転者の各種操作に
より解除された後に、その開度調整を再開させ、走行車
速Vnを前記解除時の目標車速Vtに復帰させるために
操作されるスイッチである。
【0025】エンジン1及び車両1の各状態を検出する
ためにスロットルセンサ21、車速センサ22、アクセ
ルセンサ23、ストップランプスイッチ24、ワイパス
イッチ25及びライトスイッチ26が用いられている。
これらの部材のうち、車速センサ22は車両1の走行車
速Vnを検出するための車速検出手段を構成している。
また、ワイパスイッチ25及びライトスイッチ26は、
車両1の走行環境の変化を検出する走行環境変化検出手
段を構成している。
【0026】スロットルセンサ21はスロットル弁7の
軸8に連結されており、その軸8の回転変位に基づき同
弁7の開度(スロットル開度TA)を検出する。車速セ
ンサ22はスピードメータ内においてスピードメータケ
ーブルに連結されており、車両1の走行車速Vnを検出
する。アクセルセンサ23はアクセルペダル11の近
傍、あるいはスロットルセンサ21の近傍に配置され、
同ペダル11の踏み込み量(アクセル開度PA)を検出
する。ストップランプスイッチ24は、ブレーキペダル
19が踏み込まれてフートブレーキ18が作動するとき
にストップランプ(運転者が車両1を減速又は停止しよ
うとしていることを知らせるランプ)を点灯させるため
のスイッチである。同スイッチ24は、ブレーキペダル
19が踏み込まれたときオンとなり、ブレーキペダル1
9が戻されるとオフとなる。
【0027】ワイパスイッチ25は、ワイパを作動させ
るために操作されるスイッチである。ワイパは、運転者
の視界を確保するために車両1のガラスに付着した雨滴
を払拭する装置である。ライトスイッチ26は、車外の
照度が低いとき(車両1の周囲が暗いとき)にヘッドラ
ンプ、テールランプ等を点灯・消灯させるために操作さ
れるスイッチである。
【0028】前述したスロットルセンサ21、車速セン
サ22、アクセルセンサ23、ストップランプスイッチ
24、ワイパスイッチ25、ライトスイッチ26、メイ
ンスイッチ36、加速スイッチ37、減速スイッチ3
8、復帰スイッチ39及びアクチュエータ15は、定速
走行用の電子制御装置(Electronic Control Unit,以下
単にECUという)31に接続されている。ECU31
は、入力信号処理回路、演算回路、出力信号回路(駆動
回路)及び電源回路を備えている。ECU31は前記各
種センサ21〜23及び各種スイッチ24〜26,36
〜39からの各出力信号に基づき各種演算を行い、その
演算結果に応じた信号をアクチュエータ15に出力す
る。
【0029】図4のフローチャートはECU31によっ
て実行される各処理のうち、定速走行制御のためのメイ
ンルーチンを示している。図7のフローチャートは前記
メインルーチンで用いられる目標車速Vtを変更するた
めのルーチンを示し、図8のフローチャートは目標車速
変更ルーチンで用いられる変更量を算出するためのルー
チンを示している。これらのルーチンは、それぞれ予め
定められたタイミングが到来する毎に実行される。
【0030】まず、図4のメインルーチンについて説明
する。ECU31は、ステップ101でメインスイッチ
36がオンされているか否かを判定し、オンされていな
ければそのままこのルーチンを一旦終了する。メインス
イッチ36がオンされていると、ステップ102におい
て、ストップランプスイッチ24がオンされているか否
かを判定する。未だブレーキペダル19が踏み込まれて
おらず、ストップランプスイッチ24がオフされていれ
ば、ステップ103でアクセルセンサ23によるアクセ
ル開度PAを読み込む。
【0031】ECU31はステップ104において、前
記アクセル開度PAが第1所定値α以下か否かを判定す
る。この所定値αは、定速走行モードを設定するか否か
を判定するためのものであり、アクセル開度に関した値
である。本実施例では、第1所定値αが「0」に設定さ
れている。
【0032】この判定条件が成立していないと(PA>
α)、すなわち、アクセルペダル11が踏み込まれてい
ると、ECU31はステップ105において定速走行の
ためのアクチュエータ15の制御を停止する。より詳し
くは、電動モータ13とリンク機構との接続を断つため
の信号をアクチュエータ15の電磁クラッチ14に出力
する。電動モータ13が回転しても、その回転はリンク
機構に伝わらなくなる。ステップ105の処理を実行
後、このルーチンを一旦終了する。従って、スロットル
開度TAは運転者によるアクセルペダル11の踏み込み
動作のみによって決定され、その開度TAに応じて燃料
噴射制御が行われる。走行車速Vnはアクセルペダル1
1の踏み込み動作に対応して変化する。
【0033】ステップ104においてアクセル開度PA
が第1所定値α(=0)であると、ECU31はアクセ
ルペダル11から足が離されていると判断し、ステップ
106で定速走行制御を実行する。より詳しくは、定速
走行モードを設定して、その時点(アクセルペダル11
から足が離されたとき)の車速センサ22による車両1
の走行車速Vnを目標車速Vtとして設定及び記憶す
る。目標車速Vtと車速センサ22による走行車速Vn
との偏差を求める。この偏差を「0」とするのに必要な
スロットル開度TAの基本変更量εを、所定の演算式に
従い演算する。アクチュエータ15を制御することによ
り、基本変更量εだけ同スロットル弁7の開度を調整す
る。すると、吸入空気量、ひいては燃料噴射弁17から
の噴射燃料量が調整されて、エンジン2の回転速度が変
化し、走行車速Vnが目標車速Vtに収束される。ステ
ップ106の処理を実行した後、このルーチンを一旦終
了する。
【0034】一方、メインスイッチ36がオン操作され
た状態でストップランプスイッチ24がオンされると、
ECU31はステップ101,102の判定条件がとも
に成立していると判断し、定速走行モードを一旦解除す
るべく、ステップ107でスロットル弁7を全閉にする
ための信号をアクチュエータ15に出力する。この信号
に応じてアクチュエータ15の電動モータ13が作動
し、スロットル弁7が回動され、吸気通路5が閉じられ
る。吸入空気量及び噴射燃料量が減少し、エンジン2の
回転速度が低下する。車両1にはエンジンブレーキが作
用し、走行車速Vnが徐々に低下する。ステップ107
の処理を実行した後、このルーチンを一旦終了する。
【0035】上述したメインルーチンにおいて、ECU
31によるステップ106の処理は、所定の条件が成立
したとき、その時点の車速センサ22による走行車速V
nを目標車速Vtとして設定するための目標車速設定手
段に相当する。また、同ステップ106の処理は、車速
センサ22による走行車速Vnが目標車速Vtとなるよ
うにアクチュエータ15を制御するための制御手段に相
当する。
【0036】このメインルーチンによると、走行車速V
n及び目標車速Vtは図5で示すように変化する。アク
セルペダル11が踏み込まれ、ブレーキペダル19が踏
み込まれていないタイミングt1でメインスイッチ36
がオン操作されると、ステップ101〜105の各処理
が順に行われる。その結果、走行車速Vnはアクセルペ
ダル11の踏み込み動作に対応して変化する。
【0037】タイミングt2で、アクセルペダル11か
ら足が離されてアクセル開度PAが第1所定値α(=
0)になると、ステップ101〜104、106の各処
理が順に行われる。定速走行モードが設定されて、その
時点の走行車速Vnが目標車速Vtとして設定される。
そして、タイミングt2以降は、走行車速Vnが目標車
速Vtに収束するようにフィードバック制御される。
【0038】タイミングt3でブレーキペダル19が踏
み込まれてストップランプスイッチ24がオンされる
と、ステップ101、102、107の処理が順に行わ
れる。定速走行モードが一旦解除されて、スロットル弁
7が閉弁され、吸入空気量及び噴射燃料量が減少し、エ
ンジン2の回転速度が低下する。車両1にはエンジンブ
レーキが作用し、走行車速Vnが徐々に低下する。
【0039】タイミングt4でブレーキペダル19から
足が離されてストップランプスイッチ24がオフされる
と、ステップ101〜104、106の各処理が順に実
行される。定速走行モードが再び設定され、その時点の
走行車速Vnが目標車速Vtとして設定される。そし
て、タイミングt4以降は、走行車速Vnが目標車速V
tに収束するようにフィードバック制御される。
【0040】このようにメインルーチンの各処理による
と、メインスイッチ36がオンされている状態で、ブレ
ーキペダル19及びアクセルペダル11から足を離すだ
けで、そのときの走行車速Vnを目標車速Vtとして設
定できる。従って、目標車速Vtの設定のための操作が
非常に容易である。
【0041】また、定速走行制御が行われていない状態
で、それまで踏み込まれていたブレーキペダル19が戻
されると、アクセルペダル11が踏まれていなければ、
そのときの走行車速Vn(ブレーキペダル19の踏み込
みにより低下してきた走行車速)が目標車速Vtとして
設定される。基本的には、メインスイッチ36がオンさ
れている限り、アクセルペダル11及びブレーキペダル
19がともに踏み込まれなければ、定速走行が行われ
る。このため、運転者は目標車速Vtの設定のために、
別途設けられた設定スイッチをその都度手で操作しなく
てもよく、操作性に優れる。
【0042】次に、図7の目標車速変更ルーチンについ
て説明する。ECU31はまずステップ201において
メインスイッチ36がオンされているか否かを判定し、
オンされていれば、ステップ202において定速走行制
御中であるか否か、すなわち、前述したメインルーチン
に従い走行車速Vnを目標車速Vtに収束させるために
アクチュエータ15を制御しているか否かを判定する。
【0043】定速走行制御中であると、ECU31はス
テップ203において運転者によって加速スイッチ37
が操作されているか否かを判定する。同スイッチ37が
操作されていればステップ204〜206の処理を行
い、操作されていなければステップ207〜210の処
理を行う。
【0044】ECU31は加速スイッチ37の操作によ
りステップ204へ移行すると、加速スイッチ37の操
作時間T1が第2所定値β(例えば、0.6sec )以上
であるか否かを判定する。この所定値βは、図6に示す
ように、加速スイッチ37(又は減速スイッチ38)の
オン操作が、目標車速Vtを所定量ずつ増加(又は減
速)させるための瞬間的なものかどうかを判定するため
に用いられる。
【0045】ステップ204の判定条件が成立していな
い(T1<β)と、ECU31はステップ205におい
て、前回の制御周期で用いられている目標車速Vtに変
更量γ(>0)を加算し、その加算結果を新たな目標車
速Vtとして設定する。また、ステップ204の判定条
件が成立している(T1≧β)と、ステップ206へ移
行し、単位時間(1sec )当たりの車速の変化量(Km/h
/sec)である変化率δに対し、その単位時間(1sec )
と、同単位時間(1sec=1000msec)に占める制御周期Δ
tの割合とを乗算する。例えば、目標車速変更ルーチン
が16msec毎に起動される場合、制御周期Δtは16ms
ecとなる。前記割合は16/1000 となり、乗算結果はδ・
1・(16/1000 )となる。この値は、目標車速Vtの変
更量(速度:Km/h)に相当する。
【0046】次に、前回の制御周期での目標車速Vtに
前記乗算結果を加算し、その加算結果を新たな目標車速
Vtとして設定する。ステップ205又は206で設定
した更新後の目標車速Vtをメモリに記憶した後、この
ルーチンを一旦終了する。
【0047】一方、ECU31は加速スイッチ37の未
操作によりステップ207へ移行すると、減速スイッチ
38がオン操作されているか否かを判定する。同スイッ
チ38がオン操作されていないと、目標車速Vtを変更
するための操作がなされていないと判断し、何もせずに
このルーチンを一旦終了する。減速スイッチ38がオン
操作されていると、ステップ208において、その操作
時間T2が第2所定値β(0.6sec )以上であるか否
かを判定する。
【0048】ステップ208の判定条件が成立していな
い(T2<β)と、ECU31はステップ209におい
て、前回の制御周期で用いられている目標車速Vtから
変更量γを減算し、その減算結果を新たな目標車速Vt
として設定する。また、ステップ208の判定条件が成
立している(T2≧β)とステップ210へ移行し、変
化率δに対し、単位時間と、その単位時間に占める制御
周期Δtの割合とをそれぞれ乗算する。前回の制御周期
で用いられている目標車速Vtからこの乗算結果(δ・
1・(Δt/1000))を減算する。そして、その減
算結果を新たな目標車速Vtとして設定する。ステップ
209又は210で設定した更新後の目標車速Vtをメ
モリに記憶した後、このルーチンを一旦終了する。
【0049】なお、前記ステップ201でメインスイッ
チ36がオフされている場合、又はオンされているにも
かかわらずステップ202で定速走行制御中でない場
合、ECU31は何もせずにこのルーチンを一旦終了す
る。
【0050】次に、図8の変更量算出ルーチンについて
説明する。ECU31はまずステップ301においてラ
イトスイッチ26がオフされているか否かを判定する。
同スイッチ26がオフされていると、ステップ302に
おいて、予め設定された基本変更量Aを目標車速Vtの
変更量γとして設定するとともに、同じく予め設定され
た基本変化率Bを目標車速Vtの変化率δとして設定す
る。
【0051】これに対し、ライトスイッチ26がオンさ
れていると、夜間等、車両1の周囲が暗くなり走行環境
が悪化していると判断し、ステップ303において、予
め設定された補正量aを前記基本変更量Aから減算し、
その結果を目標車速Vtの新たな変更量γとして設定す
る。同様に、予め設定された補正率bを前記基本変化率
Bから減算し、その結果を目標車速Vtの新たな変化率
δとして設定する。
【0052】前記ステップ302又は303で変更量γ
及び変化率δをそれぞれ求めると、ECU31はステッ
プ304においてワイパスイッチ25がオン操作されて
いるか否かを判定する。同スイッチ25がオン操作され
ていると、降雨のため走行環境が悪化していると判断
し、予め設定された補正量cを前記変更量γから減算
し、その結果を目標車速Vtの新たな変更量γとして設
定する。同様に、予め設定された補正率dを前記変化率
δから減算し、その結果を目標車速Vtの新たな変化率
δとして設定し、このルーチンを一旦終了する。これに
対し、ステップ304においてワイパスイッチ25がオ
フされていると、前記ステップ305の処理を行わずに
このルーチンを一旦終了する。
【0053】上述した変更量算出ルーチンにおいて、E
CU31によるステップ301,303,304,30
5の処理は、走行環境の悪化時に加速スイッチ37によ
る目標車速Vtの増加量を走行環境の良好時よりも小さ
くするための増加量変更手段に相当する。
【0054】このルーチンに従うと、図6の特性が走行
環境の変化に応じて変化する。例えば、同図において実
線で示されている特性線は、ライトスイッチ26及びワ
イパスイッチ25がともにオフされているときのもので
あると仮定する。すると、変更量γ及び変化率δは、オ
フされるスイッチ26,25の数が増える毎に減少して
ゆく。
【0055】図7,8の両ルーチンによると、目標車速
Vtは図9,10に示すように変化する。両図中の特性
線L1は晴天の昼間等、走行環境が良好であり、ライト
スイッチ26及びワイパスイッチ25がともにオフされ
ているときの目標車速Vtを示している。特性線L2は
雨天の昼間等において、ライトスイッチ26がオフさ
れ、かつワイパスイッチ25がオンされているときの目
標車速Vtを示している。特性線L3は雨天時の夜間
等、走行環境が悪くライトスイッチ26及びワイパスイ
ッチ25がともにオンされているときの目標車速Vtを
示している。
【0056】定速走行制御中のタイミングt11で加速
スイッチ37がオン操作され、その直後(T1<β)の
タイミングt12でオフされると、ステップ201〜2
05の各処理が順に行われる。その結果、タイミングt
12で目標車速Vtが変更量γだけ増加する。この変更
量γはステップ303,305の処理により走行環境が
悪くなるに従い小さな値に変更される。
【0057】その後、タイミングt13〜t14で加速
スイッチ37がオン操作され続けた(T1≧β)場合、
まず、タイミングt13からβ時間が経過したタイミン
グt13aで目標車速Vtが変更量γだけ増加する。タ
イミングt13a以降は、ステップ201〜204,2
06の各処理が順に行われる。その結果、ステップ20
6の処理が行われる毎にδ・1・(Δt/1000)ず
つ目標車速Vtが増加する。この際にも、変化率δはス
テップ303,305の処理により走行環境が悪くなる
に従い小さな値に変更される。タイミングt14で加速
スイッチ37がオフされると、ステップ206での目標
車速Vtの増加も停止される。
【0058】定速走行制御中のタイミングt15で減速
スイッチ38がオン操作され、その直後(T2<β)の
タイミングt16でオフされると、ステップ201〜2
03,207〜209の各処理が順に行われる。その結
果、タイミングt16で目標車速Vtが変更量γだけ低
下する。この変更量γはステップ303,305の処理
により走行環境が悪くなるに従い小さな値に変更され
る。
【0059】その後、タイミングt17〜t18で減速
スイッチ38がオン操作され続けた(T2≧β)場合、
まずタイミングt17からβ時間が経過したタイミング
t17aで目標車速Vtが変更量γだけ低下する。タイ
ミングt17a以降は、ステップ201〜203,20
7,208,210の各処理が順に行われる。その結
果、ステップ210の処理が行われる毎に、δ・1・
(Δt/1000)ずつ目標車速Vtが低下する。この
際にも、変化率δはステップ303,305の処理によ
り走行環境が悪くなるに従い小さな値に変更される。タ
イミングt18で減速スイッチ38がオフされると、ス
テップ210での目標車速Vtの低下も停止される。
【0060】このように本実施例では、定速走行制御中
において、ワイパスイッチ25及びライトスイッチ26
の少なくとも一方のオン操作に基づき走行環境の悪化が
検出されると、加速スイッチ37による目標車速Vtの
増加量を走行環境の良好時よりも小さくしている。従っ
て、たとえ運転者が走行環境の悪化時にも良好時と同様
な加速スイッチ37の操作を行ったとしても、アクチュ
エータ15によるスロットル弁7の開度の変化量が走行
環境良好時よりも少なくなる。これにともない、吸入空
気量及び走行車速Vnの急激な増加が抑制される。この
ため、運転者の意図に反して車両1が大きく加速する不
具合を防止し、運転者に違和感を与えないようにするこ
とができる。
【0061】特に、本実施例では、走行環境の悪化時
を、ライトスイッチ26のみがオンされている場合と、
ワイパスイッチ25のみがオンされている場合と、両ス
イッチ26,25がオンされている場合との三つの場合
に分けている。そして、各々の場合に応じて変更量γ及
び変化率δを変えている。換言すると、走行環境の悪化
の程度に応じて変更量γ及び変化率δを変えている。こ
のため、そのときの走行環境に適した変更量γ及び変化
率δによって目標車速Vtを変更し、運転者の意図に対
しより近い状態で車両1を加速させることができる。
【0062】また、既存のワイパスイッチ25及びライ
トスイッチ26を利用して走行環境の変化を検出してい
るので、この検出のために特別なセンサを新たに設けな
くてもすむ。 (第2実施例)次に、第1の発明を具体化した第2実施
例について図11,12に従って説明する。図11は前
述した図7に対応する目標車速変更ルーチンを示してい
る。第2実施例は、第1実施例での加速スイッチ37に
加え、復帰スイッチ39をも目標車速変更用の操作部材
として用いている点が第1実施例と大きく異なってい
る。なお、定速走行制御装置3の概略構成は第1実施例
と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0063】この目標車速変更ルーチンの各処理は、復
帰フラグF1及び車速セットフラグF2に基づいて遂行
される。復帰フラグF1は、定速走行制御の解除によっ
て低下した走行車速Vnを同解除時の目標車速(最終目
標車速Vtf)に戻すための条件(復帰条件)が成立し
ているかどうかを判定するためのものである。復帰フラ
グF1は復帰スイッチ39がオン操作された場合に
「1」に設定され、目標車速Vtが最終目標車速Vtf
に一致した場合に「0」に切換えられる。車速セットフ
ラグF2は、復帰条件成立後に生成された目標車速Vt
が最初のものであるかどうかを判定するためのものであ
る。車速セットフラグF2は最初の目標車速Vtが生成
されるまでは「0」に設定され、同目標車速Vtが生成
されると「1」に切換えられる。
【0064】図11の目標車速変更ルーチンが開始され
ると、ECU31はまずステップ401においてメイン
スイッチ36がオンされている否かを判定する。ステッ
プ402において、コントロールスイッチ杆35に関し
復帰スイッチ39以外のスイッチの操作が行われていな
いか否か、換言すると、加速スイッチ37及び減速スイ
ッチ38がいずれもオン操作されていないか否かを判定
する。
【0065】ステップ401,402の判定条件がとも
に成立していないと、ECU31はステップ403で復
帰フラグF1を「0」に設定する。ステップ404で車
速セットフラグF2を「0」に設定し、このルーチンを
一旦終了する。
【0066】これに対し、ステップ401,402の判
定条件がともに成立していると、ステップ405で復帰
フラグF1が「1」であるか否かを判定する。同フラグ
F1が「0」であれば前述したステップ404の処理を
実行し、このルーチンを一旦終了する。復帰フラグF1
が「1」であると、ステップ406で車速セットフラグ
F2が「1」であるか否かを判定する。
【0067】ここで、フラグF1,F2がともに「0」
の状態において復帰スイッチ39がオン操作された場
合、復帰フラグF1が「0」から「1」に切り換わる。
車速セットフラグF2は「0」のままである。このた
め、ECU31はステップ406の判定条件が成立して
いないと判断し、ステップ407においてその時点の車
速センサ22による走行車速Vnに変更量γを加算す
る。その加算結果を目標車速Vtとして設定し、メモリ
に記憶する。この際の変更量γは、第1実施例における
変更量算出ルーチンで求めたものである。目標車速Vt
の算出後、ステップ408において車速セットフラグF
2を「0」から「1」に切換え、このルーチンを一旦終
了する。前述したようにステップ408の処理により車
速セットフラグF2が「1」に切り換わるので、次回以
降の制御周期ではECU31はステップ406の判定条
件が成立していると判断し、ステップ409へ移行す
る。同ステップでは、目標車速Vtが前記最終目標車速
Vtfよりも低いか否かを判定する。この判定条件が成
立していると(Vt<Vtf)、ステップ410におい
てその時点の目標車速Vtに変更量γを加算し、その加
算結果を新たな目標車速Vtとして設定及び記憶し、こ
のルーチンを一旦終了する。従って、復帰スイッチ39
のオン操作後には、ステップ410の処理が繰り返され
る毎に目標車速Vtが変更量γずつ増加してゆくことに
なる。
【0068】そして、前記目標車速Vtの増加によりス
テップ409の判定条件が成立しなくなると、すなわち
目標車速Vtが最終目標車速Vtfに合致すると、ステ
ップ411において復帰フラグF1を「1」から「0」
に切換えて、このルーチンを一旦終了する。
【0069】この目標車速変更ルーチンによると、目標
車速Vtは図12に示すように変化する。同図におい
て、タイミングt21〜25は、晴天の昼間等、走行環
境が良好であり、ライトスイッチ26及びワイパスイッ
チ25がともにオフされている場合を示している。タイ
ミングt31〜35は、雨天の昼間等において、ライト
スイッチ26がオフされ、かつワイパスイッチ25がオ
ンされている場合を示している。タイミングt41〜4
5は、雨天時の夜間等、走行環境が悪くライトスイッチ
26及びワイパスイッチ25がともにオンされている場
合を示している。
【0070】さて、定速走行制御中のタイミングt21
(t31,t41)では走行車速Vnが目標車速Vtに
収束している。このときにはステップ401〜404の
処理が実行され、復帰フラグF1及び車速セットフラグ
F2はともに「0」である。タイミングt22(t3
2,t42)でブレーキペダル19が踏み込まれる等し
て定速走行モードが解除されると、スロットル弁7が閉
弁され、吸入空気量及び噴射燃料量が減少し、エンジン
2の回転速度が低下する。車両1にはエンジンブレーキ
が作用し、タイミングt22(t32,t42)以降、
走行車速Vnが時間の経過とともに低下する。
【0071】走行車速Vnの低下の途中のタイミングt
23(t33,t43)に運転者によって復帰スイッチ
39がオン操作されると、復帰フラグF1が「0」から
「1」に切換えられ、定速走行モードが再び設定され
る。そして、ステップ401,402,405〜408
の処理が実行され、そのときの走行車速Vnに変更量γ
が加えられた値が目標車速Vtとして設定されるととも
に、車速セットフラグF2が「0」から「1」に切換え
られる。この変更量γは、前述した変更量算出ルーチン
でのステップ303,305の処理により、走行環境が
悪くなるに従い小さな値に変更される。
【0072】タイミングt23(t33,t43)の次
回の制御周期以降は、ステップ401,402,40
5,406,409,410の処理が繰り返し実行さ
れ、目標車速Vtが変更量γずつ増加してゆく。この
際、変更量γが走行環境に応じて異なることから、同走
行環境の悪化にともない目標車速Vtの増加が緩やかに
なる。アクチュエータ15によるスロットル弁7の回動
調整が行われているので、前記目標車速Vtの増加に追
従して走行車速Vnが時間の経過とともに増加してゆ
く。
【0073】タイミングt24(t34,t44)にお
いて、目標車速Vtが前記タイミングt22(t32,
t42)での最終目標車速Vtfに一致すると、ステッ
プ401,402,405,406,409,411の
処理が実行され、復帰フラグF1が「1」から「0」に
切換えられる。そして、次回の制御周期であるタイミン
グt25(t35,t45)では、ステップ401,4
02,405,404の処理が実行され、車速セットフ
ラグF2が「1」から「0」に切換えられる。やがて、
走行車速Vnが前記最終目標車速Vtに収束する。
【0074】このように本実施例では、定速走行制御中
において、ワイパスイッチ25及びライトスイッチ26
の少なくとも一方のオン操作に基づき走行環境の悪化を
検出すると、復帰スイッチ39による目標車速Vtの増
加量(変更量γ)を走行環境の良好時よりも小さくして
いる。従って、本実施例によっても前記第1実施例と同
様の効果が得られる。すなわち、たとえ運転者が走行環
境の悪化時に復帰スイッチ39の操作を行ったとして
も、アクチュエータ15によるスロットル開度TAの時
間当たりの変化量が走行環境良好時よりも少なくなる。
これにともない、吸入空気量及び走行車速Vnの急激な
増加が抑制される。このため、運転者の意図に反して車
両1が大きく加速する不具合を防止し、運転者に違和感
を与えないようにすることができる。 (第3実施例)次に、第2の発明を具体化した第3実施
例を図13〜図15に従って説明する。第3実施例は、
走行車速Vnと目標車速Vtとの偏差に応じたスロット
ル開度TAの変更量を求め、走行環境が悪化したとき、
前記変更量を走行環境の良好時よりも小さくしている点
が第1,2実施例と相違している。なお、定速走行制御
装置3の概略構成は第1実施例と同様であるので、ここ
では説明を省略する。
【0075】図13のフローチャートはECU31によ
って実行される各処理のうち、スロットル開度TAの変
更量(開度変更量ΔTh)を算出するためのルーチンを
示し、図14のフローチャートは前記開度変更量ΔTh
に基づきアクチュエータ15を制御するためのためのル
ーチンを示している。これらのルーチンは、それぞれ予
め定められたタイミングが到来する毎に実行される。
【0076】図13の開度変更量算出ルーチンが開始さ
れると、ECU31はまずステップ501において、そ
のときの目標車速Vtと車速センサ22による走行車速
Vnとの偏差を求める。目標車速Vtは、前述した第1
実施例のメインルーチンにおいて、メインスイッチ36
がオンされ、かつストップランプスイッチ24がオフさ
れ、かつアクセル開度PAが第1所定値α以下となった
ときにステップ106で設定される値である。次に、前
記偏差を「0」とするのに必要なスロットル開度TAの
基本変更量εを、所定の演算式に従い演算する。
【0077】続いて、ステップ502においてライトス
イッチ26がオン操作されているか否かを判定する。同
スイッチ26がオン操作されていないとステップ504
へ移行し、前記ステップ501での基本変更量εをその
まま開度変更量ΔThとして設定する。これに対し、ラ
イトスイッチ26がオン操作されていると、夜間等、車
両1の周囲が暗くなり走行環境が悪化していると判断
し、ステップ503において、予め設定された補正係数
e(0<e<1.0)を前記基本変更量εに乗算し、そ
の乗算結果を開度変更量ΔThとして設定する。従っ
て、ステップ503で求められる開度変更量ΔThはス
テップ504で求められる開度変更量ΔThよりも小さ
くなる。
【0078】続いて、ECU31はステップ505にお
いて、ワイパスイッチ25がオン操作されているか否か
を判定する。同スイッチ25がオン操作されていない
と、そのままこのルーチンを一旦終了する。これに対し
ワイパスイッチ25がオン操作されていると、降雨のた
めに走行環境が悪化しているものと判断し、ステップ5
06へ移行する。同ステップにおいて、予め設定された
補正係数g(0<g<1.0)を前記開度変更量ΔTh
に乗算し、その乗算結果を新たな開度変更量ΔThとし
て設定し、このルーチンを一旦終了する。従って、ワイ
パスイッチ25がオン操作されているときの開度変更量
ΔThは、オン操作されていないときの開度変更量ΔT
hよりも小さくなる。
【0079】次に、図14のアクチュエータ制御ルーチ
ンについて説明する。このルーチンの処理が開始される
と、ECU31はまずステップ601において前記開度
変更量算出ルーチンで求めた開度変更量ΔThを読み込
み、その値が「0」でないか否かを判定する。「0」で
ない場合、ステップ602において前記開度変更量ΔT
hに基づきアクチュエータ15を制御する。すると、電
動モータ13の回転がケーブル16を介して軸8に伝達
され、スロットル弁7が開度変更量ΔThだけ回動され
る。この回動により、吸入空気量、ひいては燃料噴射弁
17からの噴射燃料量が調整されて、エンジン2の回転
速度が変化し、走行車速Vnが目標車速Vtに収束され
る。ステップ602の処理を実行した後、このルーチン
を一旦終了する。
【0080】これに対し、前記開度変更量ΔThが
「0」の場合、ステップ603でアクチュエータ15の
状態を保持する。すると、スロットル弁7の回動が停止
され、走行車速Vnの目標車速Vtに収束した状態が保
持される。ステップ603の処理を実行した後、このル
ーチンを一旦終了する。
【0081】上記した開度変更量算出ルーチンにおい
て、ECU31によるステップ501,502,50
4,505の各処理は、走行車速Vnと目標車速Vtと
の偏差に応じたスロットル開度TAの調整量(開度変更
量ΔTh)を求めるための開度調整量算出手段に相当す
る。また、ステップ502,503,505,506の
各処理は、走行環境の悪化が検出されたとき、前記開度
変更量ΔThを走行環境の良好時よりも小さくするため
の調整量変更手段に相当する。さらに、アクチュエータ
制御ルーチンの各処理は、アクチュエータ15を制御す
ることにより、前記開度変更量ΔThだけスロットル開
度TAを調整する制御手段に相当する。
【0082】これらのルーチンによると、走行車速Vn
は図15に示すように変化する。図中の特性線L4は晴
天の昼間等、走行環境が良好であり、ライトスイッチ2
6及びワイパスイッチ25がともにオフされている場合
(I) を示している。特性線L5は雨天の昼間等、走行環
境が悪くなり、ライトスイッチ26がオフされ、かつワ
イパスイッチ25がオンされている場合(II)を示してい
る。特性線L6は雨天時の夜間等、さらに走行環境がさ
らに悪くなり、ライトスイッチ26及びワイパスイッチ
25がともにオンされている場合(III) を示している。
なお、ここでは説明を省略するが、晴天の夜間等、走行
環境が悪く、ライトスイッチ26がオンされ、かつワイ
パスイッチ25がオフされている場合には、前記(II)の
場合と近似した特性線となる。
【0083】例えば、走行車速Vnが目標車速Vtより
も下回っているタイミングt51においては、両車速V
t,Vnの偏差に基づき基本変更量εが求められ(ステ
ップ501)、ライトスイッチ26及びワイパスイッチ
25のオン操作の有無に応じて前記基本変更量εが補正
されて開度変更量ΔThが求められる(ステップ502
〜506)。この際、(I) の場合には補正がなされず、
基本変更量εがそのまま開度変更量ΔThとして用いら
れる。(II)の場合には、補正係数eが基本変更量εに乗
算され、その乗算結果が開度変更量ΔThとされる。(I
II) の場合には、補正係数e,gが基本変更量εに乗算
され、その乗算結果が開度変更量ΔThとされる。
【0084】ここで、0<e<1.0であり、0<g<
1.0であることから、開度変更量算出ルーチンで最終
的に得られる開度変更量ΔThは、(I) の場合が最も大
きく、(II)の場合がそれに次ぎ、(III) の場合が最も小
さくなる。
【0085】従って、アクチュエータ15によるスロッ
トル弁7の単位時間当たりの変化量が(I) ,(II),(II
I) の順に小さくなる。吸入空気量及び噴射燃料量が前
記の順に応じた量となる。その結果、タイミングt51
以降は、走行車速Vnの目標車速Vtへ向けての単位時
間当たりの変化量が、走行環境が悪化するに従い少なく
なる。換言すると、走行環境が悪化するに従い、走行車
速Vnは目標車速Vtへ向けてゆっくりと変化する。
【0086】このように本実施例では、定速走行制御中
において、ワイパスイッチ25及びライトスイッチ26
の少なくとも一方のオン操作に基づき走行環境の悪化が
検出されると、スロットル開度TAの時間当たりの調整
量(開度変更量ΔTh)を走行環境の良好時よりも小さ
くしている。従って、たとえ走行環境悪化時に定速走行
が行われても、アクチュエータ15によるスロットル開
度TAの変化量が走行環境良好時よりも少なくなる。こ
れにともない、吸入空気量及び走行車速Vnの急激な増
加が抑制される。このため、運転者の意図に反して車両
1が大きく加速する不具合を防止し、運転者に違和感を
与えないようにすることができる。
【0087】また、本実施例では第1実施例と同様に、
ライトスイッチ26及びワイパスイッチ25のオン操作
の有無によって、走行環境の悪化時を三つの場合に分け
ている。そして、各々の場合に合わせて補正係数e,g
による基本変更量εの補正を行ったり、行わなかったり
している。換言すると、走行環境の悪化の程度に応じて
基本変更量εの補正の方法を変えている。このため、そ
のときの走行環境に適した開度変更量ΔThだけスロッ
トル弁7を回動させ、運転者の意図に対しより近い状態
で車両1を加速させることができる。
【0088】なお、本発明は次に示す別の実施例に具体
化することができる。 (1)前記各実施例におけるストップランプスイッチ2
4にかえて、ストップランプの通電の有無によってブレ
ーキペダル19が踏み込まれたか否かを検出するように
してもよい。
【0089】(2)前記各実施例では、アクセルペダル
11をケーブル12によってスロットル弁7の軸8に連
結して、運転者によるアクセルペダル11の踏み込み動
作が直接スロットル弁7に伝達されるようにした。これ
にかえて、ケーブル12を省略し、アクセルセンサ23
によるアクセルペダル11の踏み込み量に基づき、EC
U31にてアクチュエータ15を制御し、スロットル弁
7を回動させるようにしてもよい。
【0090】(3)図4のメインルーチンのステップ1
07において必ずしもスロットル弁7を全閉にしなくて
もよい。スロットル弁7は少なくとも吸気通路5を閉鎖
する方向へ回動されればよい。
【0091】(4)前記各実施例では便宜上第1所定値
αを「0」として説明したが、この値に限られるもので
はない。定速走行制御時にはスロットル開度TAはアク
チュエータ15の作動によって決定されるが、アクセル
ペダル11の踏み込みによってこのスロットル開度TA
にするのに必要なアクセル開度をPA1とすれば、第1
所定値αは同アクセル開度PA1よりも小さい値であれ
ばよい。このようにしても、アクセルペダル11を踏ま
ない状態(アクセルペダル11を踏んでもスロットル弁
7が回動されない状態)と実質的に同じであるからであ
る。
【0092】(5)前記各実施例におけるアクチュエー
タ15の電動モータ13としてステップモータを用いて
もよい。また、モータ式のアクチュエータにかえて、バ
キューム式のアクチュエータを用いてもよい。この場合
には、アクチュエータがダイヤフラム、ソレノイド、ば
ね等を備え、ダイヤフラムがアーム、ケーブル等を介し
てスロットル弁7の軸8に機械的に連結される。このタ
イプのアクチュエータでは、ソレノイドに通電されると
アクチュエータ内が負圧となり、ばねの付勢力に抗して
ダイヤフラムが吸引される。ソレノイドに通電されない
と、アクチュエータ内が大気圧となり、ダイヤフラムが
ばねによって押し戻される。そして、アクチュエータ内
の負圧の大きさはソレノイドへの通電、非通電の時間比
率(デューティ比)に応じて調整され、ダイヤフラムを
所定の位置に保持してスロットル開度TAが調整され
る。
【0093】(6)走行環境変化検出手段としては、前
述したワイパスイッチ25、ライトスイッチ26以外に
も、フォグランプスイッチ、コンライトセンサ、雨滴セ
ンサを用いることができる。
【0094】フォグランプスイッチは、霧の発生により
視界が悪くなったときにフォグランプを点灯するために
操作されるスイッチである。コンライトセンサはコンラ
イト(ライトコントロールシステム)に用いられる受光
センサである。同システムは、車両の周囲の明るさをコ
ンライトセンサによって検出し、同周囲が暗くなったと
きヘッドランプやテールランプを自動的に点灯させるシ
ステムである。雨滴センサは、降雨量又は雨滴の有無を
電気信号に変化するセンサであり、オートワイパシステ
ム等に用いられる。同システムは、雨滴センサによって
降雨量を検知し、ワイパの作動速度を制御するものであ
る。
【0095】また、走行環境変化検出手段として加速度
センサを用いてもよい。すなわち、車両が側方からの風
(横風)を受けたとき、同車両は通常時と異なる挙動を
示す。この挙動の際の車両の加速度を加速度センサによ
って検出し、その検出値が所定の値よりも大きいとき、
走行環境が悪化したと判断するようにしてもよい。
【0096】さらに、路面の状態を検出し、その凹凸の
有無や程度に応じて走行環境を把握するようにしてもよ
い。例えば、車両の分野ではショックアブソーバの減衰
力をマイクロコンピュータによって制御するシステムが
公知である。このシステムにおいては、運転者は、モー
ドセレクトスイッチを操作することによって「ノーマル
モード」、「スポーツモード」、「オートモード」を選
択的に切換え可能である。「ノーマルモード」は、ショ
ックアブソーバの減衰力を低めに固定し乗り心地を向上
させるためのモードであり、「スポーツモード」は、減
衰力を高めに固定し操縦安定性を向上させるためのモー
ドである。「オートモード」は、車両の姿勢を安定させ
て操縦安定性を向上させたいときには減衰力を高くし、
乗り心地を向上させたいときには減衰力を低くするため
のモードであり、減衰力の切換えは車両の走行状態の変
化に応じて行われる。従って、例えばモードセレクトス
イッチの操作によって「ノーマルモード」から「スポー
ツモード」に切換えられた場合には、平坦な道路を走行
していた車両が凸凹な道路(悪路)へ移り、走行環境が
悪化したものと判断することも可能である。
【0097】なお、上述した種々の走行環境変化検出手
段は、単独で使用されてもよいし、組み合わせて使用さ
れてもよい。 (7)第1実施例における図7の目標車速変更ルーチン
の各処理と図8の変更量算出ルーチンの各処理とを一つ
のルーチンで行ってもよい。同様に、第2実施例におけ
る図11の目標車速変更ルーチンの各処理と図8の変更
量算出ルーチンの各処理とを一つのルーチンで行っても
よい。この場合には、変化率δの算出処理は不要とな
る。さらに、第3実施例における図13の開度変更量算
出ルーチンの各処理と図14のアクチュエータ制御ルー
チンの各処理とを一つのルーチンで行ってもよい。
【0098】(8)図8の変更量算出ルーチンにおける
ステップ301〜303の一連の処理、又はステップ3
04,305の両処理を省略してもよい。同様に、図1
3の開度変更量算出ルーチンにおけるステップ502〜
504の一連の処理、又はステップ505,506の両
処理を省略してもよい。
【0099】以上、本発明の各実施例について説明した
が、各実施例から把握できる請求項以外の技術的思想に
ついて、以下にそれらの効果とともに記載する。 (イ)請求項1又は2に記載の定速走行制御装置におい
て、さらに、前記スロットル弁を作動させるためのアク
セル操作部材の操作量を検出するアクセル操作量検出手
段と、ブレーキ操作部材の操作により前記車両に制動を
かける制動機構と、運転者による前記ブレーキ操作部材
の操作の有無を検出する制動検出手段とを設け、前記目
標車速設定手段は、前記アクセル操作量検出手段による
操作量が所定値よりも小さく、かつ前記制動検出手段に
より前記ブレーキ操作部材の未操作が検出されると定速
走行モードを設定し、その時点の前記車速検出手段によ
る車両の走行速度を目標車速とするものである定速走行
制御装置。
【0100】このような構成とすることにより、アクセ
ル操作部材やブレーキ操作部材とは別に設定スイッチ等
の目標車速設定部材を設けた場合よりも簡単な操作で目
標車速を設定できる。
【0101】(ロ)請求項1に記載の定速走行制御装置
において、前記走行環境変化検出手段は、互いに異なる
複数の走行環境の変化を検出する複数の検出部材を備
え、前記増加量変更手段は、走行環境の悪化を検出する
検出部材の数が増えるに従い、前記操作部材による目標
車速の増加量を小さくするものである定速走行制御装
置。
【0102】このような構成とすることにより、そのと
きの走行環境の悪化の程度に適した増加量によって目標
車速を変更し、運転者の意図に対しより近い状態で車両
を加速させることができる。
【0103】(ハ)請求項2に記載の定速走行制御装置
において、前記走行環境変化検出手段は、互いに異なる
複数の走行環境の変化を検出する複数の検出部材を備
え、前記調整量変更手段は、走行環境の悪化を検出する
検出部材の数が増えるに従い、前記開度調整量算出手段
によるスロットル開度の調整量を小さくするものである
定速走行制御装置。
【0104】このような構成とすることにより、そのと
きの走行環境の悪化の程度に適した調整量によってスロ
ットル開度を変更し、運転者の意図に対しより近い状態
で車両を加速させることができる。
【0105】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明では、車
両の走行環境が悪化したとき、加速スイッチ、復帰スイ
ッチ等の目標車速変更用操作部材による目標車速の増加
量を走行環境の良好時よりも小さくしている。このた
め、定速走行制御中の走行環境悪化時に運転者が操作部
材を操作しても、目標車速及び走行速度が走行環境良好
時と同様に増加するのを抑え、運転者に違和感を与える
のを防止できる。
【0106】第2の発明では、車両の走行環境が悪化し
たとき、スロットル弁の開度の調整量を走行環境の良好
時よりも小さくしている。このため、定速走行制御中の
走行環境悪化時であっても、スロットル弁の開度調整に
ともない車両の走行速度が走行環境良好時と同様に増加
するのを抑え、運転者に違和感を与えるのを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の概念構成図。
【図2】第2の発明の概念構成図。
【図3】第1実施例における定速走行制御装置の概略構
成図。
【図4】ECUによるメインルーチンを説明するフロー
チャート。
【図5】定速走行制御の作用を説明するタイミングチャ
ート。
【図6】操作時間と目標車速の変更量との関係を示す特
性図。
【図7】目標車速変更ルーチンを説明するフローチャー
ト。
【図8】変更量算出ルーチンを説明するフローチャー
ト。
【図9】加速スイッチによる目標車速の変化を示すタイ
ミングチャート。
【図10】減速スイッチによる目標車速の変化を示すタ
イミングチャート。
【図11】第2実施例の目標車速変更ルーチンを説明す
るフローチャート。
【図12】目標車速等の変化を示すタイミングチャー
ト。
【図13】第3実施例の変更量算出ルーチンを説明する
フローチャート。
【図14】アクチュエータ制御ルーチンを説明するフロ
ーチャート。
【図15】走行車速の変化を示すタイミングチャート。
【符号の説明】 1…車両、2…内燃機関としてのガソリンエンジン、5
…吸気通路、7…スロットル弁、15…定速走行用アク
チュエータ、22…車速検出手段としての車速センサ、
25…走行環境変化検出手段の一部を構成するワイパス
イッチ、26…走行環境変化検出手段の一部を構成する
ライトスイッチ、31…第1,2実施例においては目標
車速設定手段、制御手段及び増加量変更手段を構成し、
第3実施例においては目標車速設定手段、開度調整量算
出手段、制御手段及び調整量変更手段を構成するEC
U、37…第1実施例において目標車速変更用操作部材
を構成する加速スイッチ、39…第2実施例において目
標車速変更用操作部材を構成する復帰スイッチ、Vn…
車両の走行速度としての走行車速、Vt…目標車速、γ
…目標車速の変更量、δ…目標車速の変化率、ΔTh…
開度変更量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 伊藤 博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 清水 勝 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機 株式会社内 (72)発明者 田口 義典 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機 株式会社内 (72)発明者 藤川 透 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機 株式会社内 (72)発明者 寺川 智充 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載した内燃機関の吸気通路に開
    閉可能に設けられ、その開度に応じて同内燃機関への吸
    入空気量を調整するスロットル弁と、 前記スロットル弁の開度を調整する定速走行用アクチュ
    エータと、 前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、 所定の条件が成立したとき、その時点の前記車速検出手
    段による車両の走行速度を目標車速として設定する目標
    車速設定手段と、 前記目標車速を増加するための目標車速変更用操作部材
    と、 前記車速検出手段による走行速度が前記目標車速となる
    ように前記アクチュエータを制御する制御手段とを備え
    た定速走行制御装置において、 前記車両の走行環境の変化を検出する走行環境変化検出
    手段と、 前記走行環境変化検出手段により走行環境の悪化が検出
    されたときには、前記操作部材による目標車速の増加量
    を走行環境の良好時よりも小さくする増加量変更手段と
    を設けた定速走行制御装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載した内燃機関の吸気通路に開
    閉可能に設けられ、その開度に応じて同内燃機関への吸
    入空気量を調整するスロットル弁と、 前記スロットル弁の開度を調整する定速走行用アクチュ
    エータと、 前記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、 所定の条件が成立したとき、その時点の前記車速検出手
    段による車両の走行速度を目標車速として設定する目標
    車速設定手段と、 前記車速検出手段による走行速度と前記目標車速設定手
    段による目標車速との偏差に応じた前記スロットル弁の
    開度の調整量を求める開度調整量算出手段と、 前記アクチュエータを制御することにより、前記開度調
    整量算出手段による調整量だけ前記スロットル弁の開度
    を調整する制御手段とを備えた定速走行制御装置におい
    て、 前記車両の走行環境の変化を検出する走行環境変化検出
    手段と、 前記走行環境変化検出手段により走行環境の悪化が検出
    されたときには、前記開度調整量算出手段によるスロッ
    トル弁の開度の調整量を走行環境の良好時よりも小さく
    する調整量変更手段とを設けた定速走行制御装置。
JP32748494A 1994-12-28 1994-12-28 定速走行制御装置 Pending JPH08175222A (ja)

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