JPH08170629A - すべり軸受 - Google Patents

すべり軸受

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JPH08170629A
JPH08170629A JP31156294A JP31156294A JPH08170629A JP H08170629 A JPH08170629 A JP H08170629A JP 31156294 A JP31156294 A JP 31156294A JP 31156294 A JP31156294 A JP 31156294A JP H08170629 A JPH08170629 A JP H08170629A
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JP
Japan
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bearing
metals
offset
metal
assembly tolerance
Prior art date
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Pending
Application number
JP31156294A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Nirei
康之 楡井
Zenichiro Kato
善一郎 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組付け公差により略楕円形の軸穴を有する分
割軸受がずれて組み付けられた場合においても、軸受性
能の悪化する分割軸受の相対組付け位置とならないよう
にする。 【構成】 基準位置を中心とした組付け公差を有するボ
ルト6により一対の略半楕円形のメタル4、5が相対的
に位置決めされることで長径方向に分割面を有した略楕
円形の軸穴が形成されるすべり軸受において、基準位置
におけるメタル4、5に対するクランクピン1の回入側
にメタル4、5の相対位置を組付け公差と短径方向間隙
の差分オフセットさせることで、組付け公差によりずれ
て組み付けられた場合においても、軸受性能が悪化する
メタル4、5の相対組付け位置とならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、すべり軸受に関する。
特に内燃機関のクランクピンを回転自在に軸支するコン
ロッド大端部等に用いられる楕円すべり軸受に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関のコンロッド大端部の
すべり軸受は、半円状の一対のメタルをコンロッド本体
側及びキャップ側のメタル支持面に夫々嵌合するように
した分割軸受とされており、潤滑の観点から楕円形状の
軸穴とされることが多い。この種の軸受として例えば、
特開昭54−71249号公報に開示されるようなすべ
り軸受が挙げられる。このすべり軸受を内燃機関のコン
ロッド大端部に適用した例を図5に基づいて以下に説明
する。
【0003】図5において、1は支持すべきクランクピ
ン、2はコンロッドである。コンロッド2には、コンロ
ッド本体2a側のメタル支持面2bとキャップ3側のメ
タル支持面3aが形成され、このメタル支持面2b、3
aに夫々メタル4、5が嵌合される。そして、コンロッ
ド本体2aとキャップ3がコンロッドボルト6及びナッ
ト7により互いに締めつけられ、両メタル4、5によっ
て軸穴が形成されている。両メタル4、5の表面はすべ
り面となるが、このすべり面上では、図示しない油孔か
ら供給される潤滑油を介して、クランクピン1が回転自
在に軸支される。また、軸穴は、クランクピン1との間
隙が、コンロッド2の中心軸線X上から両メタル4、5
の合わせ面Yにかけて次第に大きくなるような略楕円形
の形状とされる。これは、メタル4、5のすべり面とク
ランクピン1との間隙を、楕円の短径方向の部位から長
径方向の部位にかけて次第に大きくすることで、くさび
形油膜を形成し、クランクピン1を油膜上に支持しやす
くするためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、コンロッド本体
とキャップとからなる分割軸受は、その組付けの容易性
を確保するために、コンロッド本体とキャップとの相対
位置を規制する位置決め手段、つまりコンロッドボルト
やノックピン等には、基準位置を中心とした余裕、つま
り組付け公差が必要となる。従って、分割された軸受は
両軸受の合わせ面方向で互いにずれて組み付けられる可
能性を持っている。このコンロッド本体とキャップとの
ずれの大きさ、つまり、軸受のずれ量の軸受の性能に与
える影響を検討するため、発明者らは図2(a)に示す
ような分割軸受を用いて実験を試みた。図2(a)にお
いて、1は矢印方向(反時計回り方向)に回転し荷重W
が作用するクランクピン等の回転軸であり、メタル4、
5で形成される略楕円形の軸穴で、図示しない油孔から
供給される潤滑油を介してこの回転軸1を軸支する。C
1 は軸穴の長径と回転軸1の直径との差となる長径方向
間隙、C2 は軸穴の短径と回転軸1の直径との差となる
短径方向間隙である。図2(a)においては、回転軸1
が軸穴の中心に位置する状態として示しているため、長
径方向で回転軸の両側に夫々生じる間隙としてC1
2、同様に短径方向に夫々生じる間隙としてC2 /2と
表している。実験においては、短径方向間隙C2 の異な
る(C2 =26μm、47μm)2種類の軸受を用い
て、メタル4、5の互いのずれ量を図2(b)、図2
(c)の2方向に変化させ、潤滑油を介して回転軸を回
転させたときのメタルの温度を測定した。その実験結果
を図3に基づいて以下に説明する。
【0005】図3は、メタルのずれ量に対する軸受の温
度上昇率の変化を示すグラフである。縦軸は軸受温度を
作用荷重Wで除した値である軸受温度上昇率、横軸は両
メタル4、5のずれ量を示している。図中の○は、図2
(b)に示すような回転軸1の回転方向に対して回転軸
1とメタル4、5との隙間が次第に大きくなる方向(+
方向)にメタル4、5がずれたときの値である。●は、
図2(c)に示すような隙間が次第に小さくなる方向
(−方向)にずれたときの値である。ここで、メタル
4、5のずれ量と温度上昇率の関係をみると、短径方向
間隙C2 の異なるいずれの軸受においても、−方向にず
れ量が変化した場合、温度上昇率に目立った変化はみら
れないのに対して、+方向にずれ量が変化した場合、あ
る値をしきい値として顕著に温度上昇率が増大すること
がわかる。さらに、C2 の異なるいずれの軸受において
も、このしきい値は、夫々の回転軸1とメタル4、5と
の短径方向間隙C2 にほぼ等しいことが明らかになっ
た。すなわち、C2 =26μmの軸受では、+方向のず
れ量26μm付近をしきい値として温度上昇率が増大
し、C2 =47μmの軸受では、+方向のずれ量47μ
m付近をしきい値として同じく温度上昇率が増大する。
ここで、このメタル4、5が+方向に短径方向間隙C 2
以上ずれた軸受の温度上昇率の増大は、回転軸1とメタ
ル4、5との隙間で極端に油膜が形成されにくくなるこ
とに由来していると考えられる。
【0006】つまり、コンロッドボルトやノックピン
等、組付け公差を有する位置決め手段により位置決めさ
れる分割軸受は、メタル4、5の相対的なずれ量が、メ
タルに対するクランクピン1の回出側、つまり、+方向
に所定値以上となった場合、温度が著しく上昇し、軸受
性能が低下するおそれがある。なお、上述の回出側につ
いて補足すると、例えば図2(a)において、メタル5
をみた場合、クランクピン1の両側に左右のメタル合わ
せ面が位置する。このうち、図中左側がメタル5にとっ
てクランクピン1の回転を迎える側となり、図中右側が
回転を送る側となる。この回転を迎える側がクランクピ
ン1の回入側であり、また、回転を送る側が回出側であ
る。
【0007】従って、前述の従来技術においては、分割
軸受を組み付ける際、組付け公差内で、軸受性能が低下
する相対位置方向である+方向、つまり、メタルに対す
るクランクピン1の回出側に短径方向間隙以上軸受がず
れたとき、クランクピン1とメタル4、5との間で油膜
が形成されにくくなるため、著しく温度が上昇し、偏磨
耗や焼き付きが起こり、軸受性能が低下するという問題
がある。以上、内燃機関のクランクピンを軸支するコン
ロッドのすべり軸受の場合について説明したが、この種
の問題は、これ以外の回転軸を軸支する楕円分割軸受に
おいても同様に生じる。
【0008】本発明は、上述した問題を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする課題
は、軸受性能が低下しない相対位置方向である−方向、
つまり、メタル等の軸受部材に対するクランクピン等の
回転軸の回入側に軸受部材の相対位置を予めオフセット
させることにより、組付け公差の範囲内でずれて組み付
けられた場合においても、軸受性能が低下する軸受部材
の相対位置関係にならないようにして、油膜を良好に形
成し、軸受性能の低下を防止することにある。
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のすべり軸受は次の手段をとる。すなわち基準
位置を中心とした組付け公差を有する位置決め手段によ
り一対の略半楕円形の軸受部材が相対的に位置決めされ
ることで長径方向に分割面を有した略楕円形の軸穴が形
成されるすべり軸受において、前記基準位置における前
記軸受部材に対する回転軸の回入側に前記軸受部材の相
対位置をオフセットさせており、該オフセットのオフセ
ット量は前記組付け公差の大きさと前記軸穴と前記回転
軸との短径方向間隙の大きさとの差以上の大きさである
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記手段によれば、軸受性能が低下する軸受部
材の相対位置が組付け公差による軸受部材のずれの範囲
外となり、組付け公差の範囲内でずれて組み付けられた
場合においても、軸受性能が低下する軸受部材の相対位
置関係にならない。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図1に基づいて以下に説明
する。図1において、1は支持すべき回転軸となるクラ
ンクピン、2はコンロッドである。このコンロッド2に
は、コンロッド本体2a側のメタル支持面2bとキャッ
プ3側のメタル支持面3aが形成され、このメタル支持
面2b及び3aに、夫々略半楕円形の一対のメタル4、
5が嵌合される。そして、コンロッド本体2aとキャッ
プ3がコンロッドボルト6及びナット7により互いに締
めつけられ、両メタル4、5によって軸穴が形成されて
いる。両メタル4、5のすべり面上では、図示しない油
孔から供給される潤滑油を介して、クランクピン1が回
転自在に軸支される。また、両メタル4、5がその合わ
せ面に沿う方向にオフセットするように、メタル支持面
2b及び3aが形成されている。このオフセット量を図
1中の破線で示される両メタル4、5の当接部となるZ
部の拡大図である図4に基づいて以下に説明する。
【0011】図4において、メタル4、5がオフセット
されない場合、つまり、従来技術と同様なメタルの相対
位置関係であった場合、メタル5に対してメタル4はI
に示される場所に位置する。そのときの組付け公差Eに
よるずれ幅が矢印Aで示される範囲のとき、従来技術に
おいては、軸受性能が低下するずれ量のしきい値である
短径方向間隙C2 (図中IIIの位置)以上のメタル4、
5の相対位置のずれが組付け時に生じてしまう恐れがあ
る。これを回避するために、本実施例においては、メタ
ル4、5が図中IIの相対位置関係となるように、予め組
付け公差と短径方向間隙C2 との差(E−C2 )分オフ
セットさせる。これにより、組付け公差Eによるずれ幅
は矢印Bで示される範囲となるため、組付け時にずれた
場合においても、軸受性能が低下するずれ量のしきい値
である短径方向間隙C2 (図中IIIの位置)以上まで、
メタル4、5がずれることはない。従って、組付け公差
によってずれた場合においても、軸受性能が低下するこ
とがない。
【0012】本実施例においては、予めオフセットさせ
るオフセット量を、組付け公差から短径方向間隙C2
引いた値、つまり、組付け公差と短径方向間隙C2 との
差としているが、オフセット量はこれに限定されるもの
ではなく、組付け公差と短径方向間隙C2 との差以上、
つまり、図4中IIの位置より右側にメタル4が位置する
ような相対位置となるオフセット量であれば、本発明の
効果は得られる。また、本実施例においては、メタル
4、5の肉厚は円周方向で一定として、メタル支持面2
b、3aの相対位置をオフセットさせた構成となってい
るが、メタル支持面2b、3aの相対位置は従来技術と
同様で、嵌合させるメタル4、5の肉厚を円周方向で変
化させることで、メタル4、5のすべり面の相対位置が
オフセットされた構造としても良い。従って、軸穴を形
成するすべり面がオフセットされる構造となれば、本発
明の作用は得られることから、本発明における軸受部材
は、特に、軸受と別体に形成されるメタルに限定される
ものではなく、軸受と一体に形成されるものであっても
良い。
【0013】上述の実施例は、内燃機関のコンロッドに
おいて、クランクピンを回転自在に軸支するすべり軸受
に具体化したが、本発明は、半割軸受部材により形成さ
れた略楕円形の軸穴により、主として一方向に回転する
回転軸を軸支するようなすべり軸受であれば適用可能で
ある。
【0014】
【発明の効果】本発明に係るすべり軸受によれば、軸受
部材が組付け公差の範囲内でずれて組み付けられた場合
においても、軸受性能が低下する軸受部材の相対位置関
係にならず、軸受性能の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るすべり軸受の概略断面図
である。
【図2】(a)は本発明の発明者らによって行われた実
験に用いられたすべり軸受の概略断面図であり、
(b)、(c)はメタルのずれ方向を示す図である。
【図3】メタルのずれ量に対する軸受の温度上昇率の変
化を示すグラフである。
【図4】本発明のオフセット量を示すための図1におけ
るZ部の拡大図である。
【図5】従来技術におけるすべり軸受の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・クランクピン(回転軸) 2・・・コンロッド 2a・・・コンロッド本体 2b・・・コンロッド本体側のメタル支持面 3・・・キャップ 3a・・・キャップ側のメタル支持面 4、5・・・メタル(軸受部材) 6・・・コンロッドボルト(位置決め手段) 7・・・ナット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準位置を中心とした組付け公差を有す
    る位置決め手段により一対の略半楕円形の軸受部材が相
    対的に位置決めされることで長径方向に分割面を有した
    略楕円形の軸穴が形成されるすべり軸受において、 前記基準位置における前記軸受部材に対する回転軸の回
    入側に前記軸受部材の相対位置をオフセットさせてお
    り、該オフセットのオフセット量は前記組付け公差の大
    きさと前記軸穴と前記回転軸との短径方向間隙の大きさ
    との差以上の大きさであることを特徴とするすべり軸
    受。
JP31156294A 1994-12-15 1994-12-15 すべり軸受 Pending JPH08170629A (ja)

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JP31156294A JPH08170629A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 すべり軸受

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010508159A (ja) * 2006-10-30 2010-03-18 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト ラジアル軸受面及びコネクティングロッドを製造するための方法及び電極
JP2010508158A (ja) * 2006-10-30 2010-03-18 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 導電性材料から成り、コーティングされた摩擦接触面の加工方法および電解加工用電極

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010508159A (ja) * 2006-10-30 2010-03-18 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト ラジアル軸受面及びコネクティングロッドを製造するための方法及び電極
JP2010508158A (ja) * 2006-10-30 2010-03-18 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 導電性材料から成り、コーティングされた摩擦接触面の加工方法および電解加工用電極

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