JPH08169962A - 2軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

2軸配向ポリエステルフイルム

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JPH08169962A
JPH08169962A JP31444694A JP31444694A JPH08169962A JP H08169962 A JPH08169962 A JP H08169962A JP 31444694 A JP31444694 A JP 31444694A JP 31444694 A JP31444694 A JP 31444694A JP H08169962 A JPH08169962 A JP H08169962A
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JP
Japan
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resin
biaxially oriented
film
polyester film
oriented polyester
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Pending
Application number
JP31444694A
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English (en)
Inventor
Minoru Kishida
稔 岸田
Masanobu Hioki
正信 日置
Atsuhiro Ishikawa
敦浩 石川
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的性質、耐熱性、寸法安定性に優れた性
質を有すると共に、引裂直進性を有する2軸配向ポリエ
ステルフィルムを提供する。 【構成】 (1)酸成分が主としてテレフタル酸又はナ
フタレンジカルボン酸成分からなる熱可塑性ポリエステ
ル樹脂(イ)50〜95重量%と、実質的に樹脂(イ)
と相分離形態を有する熱可塑性ポリエステル樹脂(ロ)
50〜5重量%とからなる混合物を主原料とし、透過散
乱光照度異方比(IAR)が下記の条件(1)を満足す
る未延伸シートを延伸して得られた、2軸配向ポリエス
テルフイルム。 0.1≦IAR≦1.0 (1) (2)少くとも一層に上記(1)の2軸配向ポリエステ
ルフイルムを使用した引裂直進性を有する複層フイル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フイルム長手方向及び
/又は巾方向の引裂直進性に優れ、かつ、優れた強度、
耐熱性、寸法安定性を有し、漬物、味噌、スープ、ジャ
ム、冷凍用、冷蔵用、レトルトパウチ用などの食品をは
じめ、医薬品、日用品、トイレタリーなどの包装材料と
して有用な2軸配向ポリエステルフイルムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には、各種
のプラスチックフイルム製包装袋が多く使用されてお
り、2軸延伸されたプラスチックフイルムとヒートシー
ル可能な無配向プラスチックフイルムを2層あるいは3
層以上ラミネートした包装袋が広く使用されている。特
に耐久性、防湿性、力学的強度、耐熱性、耐油性が要求
される食品包装分野などでは、2軸配向フイルムとして
フラット同時2軸延伸法、フラット逐次2軸延伸法など
を用いて製造した高強度の2軸配向ポリエステルフイル
ムが使用されている。
【0003】これらの2軸配向ポリエステルフイルムか
ら作製した包装袋は、引き裂き開封性が悪いという問題
点を有しており、その開封性を良くする工夫としてノッ
チが付されている場合が多い。ところが、このノッチか
ら引き裂いた際に、包装袋の縦あるいは横方向に直線的
に引き裂けない現象がしばしば発生する。このような場
合には、開封と同時に内容物が飛散して無駄になるばか
りでなく、特に内容物が液体の場合には衣服を汚したり
する事故が起き易い。特に2軸配向ポリエステルフイル
ムの場合には、このような問題がしばしば発生するた
め、ヒートシール可能な無配向プラスチックフイルムを
ラミネートし、そのシール強度を弱くして製袋し、シー
ル部から袋を開封するといった方法が採られているが、
袋が開封できない現象や、開封前の運搬中での取扱い
で、シール部から内容物が飛散することもあり、改善が
求められている。
【0004】フイルムを引き裂いた際に直進性に優れる
易開封性材料としては、1軸配向ポリオレフィンフイル
ムを中間層としてラミネートしたものがある。例えば、
2軸配向ポリエステルフイルム/1軸配向ポリオレフィ
ンフイルム/無配向ポリオレフィンフイルムの3層ラミ
ネートフイルムがある。しかし、この場合には1軸配向
フイルムの延伸方向の引裂直進性は改良されるものの、
引裂直進性改良のためだけに新たな中間層を設ける複層
構造になるため、高価になるなどの問題が残っており、
用途が限定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決しようとするものであり、ポリエステルフイル
ムの防湿性、力学特性、保香性、耐熱性、耐油性と、特
に食品の包装材料として要求される乾熱または湿熱環境
下での寸法安定性を有すると共に、フイルムの長手方
向、巾方向、あるいは長手方向と巾方向の両方向の引裂
直進性を有する易開封性包装材料として好適な2軸配向
ポリエステルフイルムを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達
した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、次の通りであ
る。
【0008】(1)酸成分が主としてテレフタル酸又は
ナフタレンジカルボン酸成分からなる熱可塑性ポリエス
テル樹脂(イ)50〜95重量%と、実質的に樹脂
(イ)と相分離形態を有する熱可塑性ポリエステル樹脂
(ロ)50〜5重量%とからなる混合物を主原料とし、
透過散乱光照度異方比(IAR)が下記の条件(1)を
満足する未延伸シートを延伸して得られた、2軸配向ポ
リエステルフイルム。
【0009】0.1≦IAR≦1.0 (1) (2)少くとも一層に上記(1)の2軸配向ポリエステ
ルフイルムを使用した引裂直進性を有する複層フイル
ム。
【0010】本発明において用いられる、熱可塑性ポリ
エステル樹脂(イ)としては、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリシク
ロヘキシレンジメチレンテレフタレートおよびこれらの
共重合体、あるいは、これらを2種類以上混合したもの
が好適である。
【0011】熱可塑性ポリエステル樹脂(ロ)として
は、樹脂(イ)と実質的に相分離形態を形成するもので
あればよいが、特に、ポリエステルエラストマーや脂肪
族系ポリエステルが好ましい。
【0012】ポリエステルエラストマーとしては、ポリ
エーテルエステルブロック共重合体やポリエステルブロ
ック共重合体が挙げられ、たとえば、ポリテトラメチレ
ングリコールとPBTとからなるブロック共重合体や、
ポリカプロラクトンとPBTとからなるブロック共重合
体が好適である。
【0013】脂肪族系ポリエステルとしては、ポリエチ
レンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等の脂肪
族ポリエステル、あるいは、脂肪族ジカルボン酸とテレ
フタル酸及び/又はイソフタル酸からなる酸成分と脂肪
族グリコールとの反応により得られるポリエステルが挙
げられる。この場合、テレフタル酸及び/又はイソフタ
ル酸は、全酸成分に対して50モル%以下、好ましく
は、30モル%以下である。
【0014】また、脂肪族系ポリエステルとしては、ラ
クトン類の開環重合による脂肪族ポリエステル、たとえ
ば、ポリプロピオラクトンやポリカプロラクトンなどが
挙げられる。
【0015】2種以上のポリマーの相溶性の指標とし
て、ポリマーの表面張力(γ)が利用される。本発明に
おいては、樹脂(イ)中に樹脂(ロ)が相分離した形態
で島状に分散していることが必要であるが、そのために
は樹脂(イ)と樹脂(ロ)の表面張力の差(Δγ)が
4.0〜15.0 dyne/cm であることが好ましい。
【0016】ここで、表面張力は、数1により求めた物
質の化学構造のみに基づく計算値である。〔式中、ΔE
i は各原子間の相互作用によるモル凝集エネルギーへの
寄与(J/mol )、ΔVi は van der Waals体積の増分
(Å3 )、Aは繰り返し単位中の原子数を示す。〕
【0017】
【数1】
【0018】樹脂(イ)がPETの場合には、PETの
表面張力は38. 7 dyne/cmであるので、樹脂(ロ)の
ポリマーの表面張力が23. 7〜34. 7 dyne/cmの範
囲に入る場合には、PETと樹脂(ロ)は互いに適度な
相溶性を有し、樹脂(ロ)がPET中に適度な大きさで
分散し、フイルムの引裂直進性が発現する。また、本発
明のフイルムは、熱可塑性ポリエステル樹脂(イ)50
〜95重量%と、熱可塑性ポリエステル樹脂(ロ)50
〜5重量%とを配合することが必要あり、好ましくは樹
脂(ロ)の配合量は40〜7重量%、さらに好ましくは
30〜10重量%である。樹脂(ロ)の配合量が、50
重量%を超えると、フイルムの耐熱性等の実用性能が低
下し、5重量%未満ではフイルムの引裂直進性が得られ
ない。
【0019】本発明者らは、未延伸シートにおいて、樹
脂(イ)中の樹脂(ロ)の分散状態を観察する手法とし
て、図1に示す装置を用いて測定したIARを用いた。
すなわち、図1において、暗室内で鏡筒等を取り外した
光学顕微鏡2のステージ5にフイルム長手方向がデジタ
ル照度計4(科学共栄社製DX−100)が置かれた方
向と平行になるように未延伸シート6を置き、光源1の
光がミラー3で反射した反射光が未延伸シートに到達し
た点から距離40mm、仰角30゜の位置に設置した照
度計にて透過散乱光照度(IM )を、レンジ1で測定し
た。次に、ステージを90゜回転させて、フィルム巾方
向の透過散乱光照度(IT )を同様に測定し、IARを
次式より求めた。
【0020】IAR=IM /IT IARは、フイルム長手方向とフイルム巾方向の透過散
乱光照度の比であり、IARが0に近い程、樹脂(ロ)
の分散粒子の長軸方向がフイルム長手方向に強く配向し
ており、IARが1に近い程、樹脂(ロ)の分散粒子が
球状に近いことを示している。このIARを用いれば、
未延伸シート中の樹脂(ロ)の分散粒子の形状や分散状
態を観察することができるため、本発明の2軸延伸フイ
ルムの引裂直進性との関連を考察する上で有用である。
【0021】本発明においては、IARが0. 1〜1.
0の値を有する未延伸シートを、延伸工程において、縦
横の延伸倍率を変化させることにより、フィルムの長手
方向、巾方向、あるいは両方向に引裂直進性を有する2
軸配向ポリエステルフイルムを効率良く得ることができ
る。
【0022】すなわち、未延伸シートのIARが約0.
1〜0. 6で、樹脂(ロ)の分散粒子の長軸方向がフイ
ルム長手方向に比較的強く配向している場合、縦方向の
延伸倍率/横方向の延伸倍率を0.8〜1.2程度の同
程度の延伸比とすると、得られる2軸配向ポリエステル
フイルムは長手方向のみの引裂直進性を有する。また、
縦方向の延伸倍率/横方向の延伸倍率が0.8以下程度
に横方向への延伸倍率を高めると、得られる2軸配向ポ
リエステルフイルムは、両方向の引裂直進性を有する。
【0023】未延伸シートのIARが約0. 6〜1. 0
程度で、樹脂(ロ)の分散粒子のフイルム長手方向への
配向が小さい場合は、縦方向の延伸倍率/横方向の延伸
倍率が0.8〜1.2の同程度の延伸比とすると、両方
向の引裂直進性が得られるが、縦方向の延伸倍率/横方
向の延伸倍率を1.2以上程度にすると長手方向のみの
引裂直進性が得られる。また、縦方向の延伸倍率/横方
向の延伸倍率を0.8以下程度に横方向への延伸倍率を
高めると、巾方向のみの引裂直進性が得られる。
【0024】本発明において、樹脂(ロ)の溶融粘度
は、樹脂(イ)に対して0. 1〜4.0倍、好ましくは
0. 2〜2. 0倍の範囲であることが望ましい。溶融粘
度比(以下、PRと記載する)が0. 1未満では、樹脂
(ロ)の分散粒子径が小さくなりすぎてフイルムの引裂
直進性が悪くなり、また、PRが4. 0を超えると、均
一なフイルムが得られないので望ましくない。
【0025】また、本発明において、樹脂(ロ)のガラ
ス転移温度は、樹脂(イ)の結晶化温度よりも20℃以
上、さらに好ましくは30℃以上低いことが望ましい。
この理由は、樹脂(ロ)のガラス転移温度が樹脂(イ)
の結晶化温度よりも高い場合、フイルム製造工程におい
て、樹脂(イ)が結晶化を開始する時点で樹脂(ロ)は
ガラス状態であり、延伸工程での樹脂(ロ)の分散粒子
の形状のコントロールが困難となり、安定した引裂直進
性が得られなくなるからである。
【0026】本発明のフイルムの製造法としては、たと
えば、樹脂(イ)50〜95重量%と樹脂(ロ)50〜
5重量%を混合したものを押出機に投入し、加熱溶融し
た後、フラット製膜法におけるTダイのダイオリフィス
からシート状に押し出し吐出する。Tダイのダイオリフ
ィスから吐出されて軟化状態にあるシートは、次いで、
冷却ドラムに巻きつけられて冷却される。続いて、得ら
れた未延伸シートを2軸延伸して2軸配向フイルムとす
る。この2軸延伸の方法は、テンター同時2軸延伸法、
ロールとテンターによる逐次2軸延伸法のいずれでもよ
い。延伸は樹脂(イ)のガラス転移温度から樹脂(イ)
の結晶化温度以下の温度で少なくとも縦方向と横方向に
1. 5倍以上の延伸倍率で2軸延伸する。続いて樹脂
(イ)の結晶融解温度より低い温度で熱処理する。
【0027】以上のようにして製造された2軸配向フィ
ルムは、片面または両面にコロナ放電処理、表面硬化処
理、メッキ処理、清浄処理、着色処理、塗装仕上げ処理
やコーティング等の物理化学的表面処理を付加してもよ
い。
【0028】本発明のフイルムは、優れた機械的強度に
加え、優れた熱寸法安定性と引裂直進性を有するので、
食品、医薬品、雑貨等の易開封性包装材料として有用で
ある。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0030】なお、実施例および比較例の評価に用いた
原料および測定法等は、次のとおりである。
【0031】(1)原料 PET;ユニチカ社製 DH−BR ポリブチレンサクシネート(PBS);次の方法で製造
した。
【0032】撹拌機、ウィグリュー分溜管およびガス導
入管を付した三つ口フラスコに、琥珀酸944g(8モ
ル)、1,4−ブタンジオール938g(10.4モ
ル)、酢酸マグネシウム4水和物0.52g(2.4×
10-3モル)を入れ、湯浴中に浸した。この湯浴を20
0℃に昇温し、窒素をゆっくり融解液中に流し、200
℃の温度で3時間を要して生成する水と過剰のグリコー
ルを留去してオリゴマーを得た。次いでトリエトキシア
ンチモン4.2g(1.6×10-2モル)を加え、温度
を220℃に保って、0.5mmHgの減圧下で1時間
加熱することにより、PBSポリマーを得た。
【0033】 PEN;三菱瓦斯化学社製 SPE−105 ポリカプロラクトン(PCL);日本ユニカー社製 P
−787 ポリエステルエラストマー;東レ・デュポン社製 ハイ
トレル5557 ハイトレル6347 (ポリテトラメチレングリコールとPBTとからなる共
重合体。) PBT;三菱化学社製 ノバドール5010S 共重合ポリエステル;ユニチカ社製 エリーテル UE
−3200 酸成分:テレフタル酸/イソフタル酸/=50/50/
(モル比)、ジオール成分:エチレングリコール/ネオ
ペンチレングリコール=50/50(モル比)からなる
熱可塑性共重合ポリエステル樹脂 なお、実施例1〜9及び比較例1〜5の配合組成(重量
%)を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】(2)測定法等 (a)表面張力;三菱総合研究所製のソフトウェア「高
分子材料設計支援システム EXPOD」をソニー社製
ワークステーション NET WORK STATIO
N NWS- 1860とNEWS- OS R3. 3 上
で動作させ、数1により求めた。
【0036】(b)溶融粘度;100℃で10時間真空
乾燥した樹脂の溶融粘度を、直径0. 5mm、長さ2.
0mmのノズルを付けたフローテスター(島津製作所社
製CFT−500)を用い、温度280℃で予熱時間1
80sec の条件で、荷重を変えて4点測定した。得られ
た剪断速度−溶融粘度曲線より、剪断速度1000sec
-1時の見かけの溶融粘度を読みとった。単位は(N・ se
c ・ m-2)。
【0037】(c)引裂直進性;2軸配向フイルムより
長手方向に205mm、巾方向に40mmの短冊状のフ
イルム片を切り出し、このフイルム片の一方の短辺の中
央部に長さ5mmの切り込みを入れた試料を10本作製
する(図2)。次に、切り込みより長辺方向に手で引き
裂き、図3(a) のように、引き裂き伝播端が切り込みを
入れた辺に向かい合う短辺に到達した試料本数を長手方
向の引裂直進性の評価値とした(評価値:0〜10)。
【0038】巾方向の引裂直進性は、フイルムの巾方向
に205mm、長手方向に40mmの短冊状のフイルム
片を切り出したものを試料とした以外は、上記と同様に
測定した。
【0039】なお、評価は、延伸後巻き取ったフイルム
の左端部、中央部および右端部それぞれについて実施し
た。
【0040】(d)曇度(ヘイズ);透明性を表す指標
として、15μm厚のフイルムのヘイズをASTM D
1003−61に準拠して測定を行った。単位は(%) (e)引張強度 島津製作所社製オートグラフ DSS−500 型を使用し、A
STM D882に準拠して測定を行った。単位は( k
g/mm2 ) 実施例1 PETとPBSを重量比80/20で混合した組成物を
調製した。この組成物を、コートハンガータイプのTダ
イを具備した50mmφ押出機を使用して樹脂温度27
0℃で溶融押出しし、20℃に温調されたキャストロー
ルに密着急冷し、厚さ約210μmの未延伸シートを得
た。この時のTダイのスリットの間隔は約1.8mm
で、ドラフト比(Tダイのスリットの間隔の未延伸シー
トの厚さに対する比:DR)=8. 8、IAR=0.7
であった。得られた未延伸シートをロール縦延伸機で9
0℃で3. 75倍、テンター横延伸機で120℃で4.
6倍に延伸した後、横方向の弛緩率を5%として、23
0℃で熱処理を施し、室温まで徐冷し、厚さ15μmの
2軸配向フイルムを得た。得られた2軸配向フイルムの
引裂直進性を測定し、その結果を表2に示した。
【0041】実施例2〜3 樹脂(イ)と樹脂(ロ)の混合比(重量比)を、表1の
ように変更した以外は実施例1と同様にして2軸配向フ
イルムを得た。得られた2軸配向フイルムの引裂直進性
を測定し、その結果を表2に示した。
【0042】実施例4 樹脂(イ)としてPENを用い、樹脂(ロ)としてPB
Sを使用した組成物を、コートハンガータイプのTダイ
を具備した50mmφ押出機を使用して樹脂温度290
℃で溶融押出しし、20℃に温調されたキャストロール
に密着急冷し、厚さ約210μmの未延伸シートを得
た。この時のTダイのスリットの間隔は約1.8mm
で、DR=8. 8、IAR=0. 7であった。得られた
未延伸シートをロール縦延伸機で120℃で3. 75
倍、テンター横延伸機で140℃で4. 6倍に延伸した
後、横方向の弛緩率を5%として、230℃で熱処理を
施し、室温まで徐冷し、厚さ15μmの2軸配向フイル
ムを得た。得られた2軸配向フイルムの引裂直進性を測
定し、その結果を表2に示した。
【0043】実施例5 樹脂(ロ)として、PCLを使用した以外は実施例1と
同様の方法で2軸延伸フイルムを得た。得られた2軸配
向フイルムの引裂直進性を測定し、その結果を表2に示
した。
【0044】実施例6〜7 樹脂(ロ)として、ハイトレル5557及びハイトレル
6347を、それぞれ20重量%を使用した以外は実施
例1と同様の方法で2軸延伸フイルムを得た。得られた
2軸配向フイルムの引裂直進性を測定し、その結果を表
2に示した。
【0045】実施例8 樹脂(イ)としてPBT、樹脂(ロ)としてPCLを用
いて、実施例5と同様の方法で2軸延伸フイルムを得
た。得られた2軸配向フイルムの引裂直進性を測定し、
その結果を表2に示した。
【0046】実施例9 延伸倍率を変更する以外は、実施例1と同様にして、2
軸延伸フイルムを得た。得られた2軸配向フイルムの引
裂直進性を測定し、その結果を表2に示した。
【0047】
【表2】
【0048】比較例1 樹脂(ロ)にエリーテルUE−3200を用いた以外は
実施例1と同様にして2軸配向フィルムを得た。得られ
た2軸配向フイルムの引裂直進性を測定し、その結果を
表3に示した。
【0049】比較例2〜3 樹脂(イ)と樹脂(ロ)の混合重量比を表1のように変
更した以外は実施例1と同様にして2軸配向フイルムを
得た。得られた2軸配向フイルムの引裂直進性を測定
し、その結果を表3に示した。
【0050】比較例4〜5 樹脂(ロ)の配合量を4重量%とした以外は、それぞれ
実施例6、7と同様の方法で2軸延伸フイルムを得た。
得られた2軸配向フイルムの引裂直進性を測定し、その
結果を表3に示した。
【0051】
【表3】
【0052】実施例10〜17、比較例6〜11 表4に示した包材構成の複層フイルムをドライラミネー
ト法で作製し、引裂直進性の評価を実施した。次に、こ
れらの複層フイルムを用いて、長手方向および巾方向に
各200mmからなる4方シール袋を作製し、引裂直進
性の評価を実施した。
【0053】包材構成成分の略号は次のものを示す。 PT1:実施例1で得られた2軸配向フィルム PT6:実施例6で得られた2軸配向フィルム PT(2):比較例2で得られた2軸配向フィルム PT(4):比較例4で得られた2軸配向フィルム LLDPE:線状低密度ポリエチレン(東京セロファン
紙社製、TUX−TC、厚さ60μm) ON15:ナイロンフイルム(ユニチカ社製厚さ15μ
m) CPP:無配向ポリプロピレンフイルム(東レ社製、厚
さ60μm) AL:アルミ箔(昭和アルミニウム社製、厚さ7μm) 引裂直進性を評価した結果を表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性、防湿性、力学
的性質、耐熱性、耐油性を有すると共に、フイルムの長
手方向及び/又は巾方向に引裂直進性を有するフイルム
が提供される。また、本発明のフイルムを包装袋を構成
するフイルムの1層以上に用いることによって、優れた
開封性を有する包装袋が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IARの測定装置を示す説明図である。
【図2】フィルムの引裂直進性評価に用いた試験片の形
状を示す図である。
【図3】引き裂き試験における引き裂き後の試験片の形
状を示す図であり、(a)は引裂直進性が良好な試料の
引き裂き後の試験片の例、(b)は引裂直進性が不良な
試料の例を示す。
【符号の説明】
1 光源 2 鏡筒を取り外した光学顕微鏡 3 ミラー 4 照度計 5 ステージ 6 未延伸シート 7 切り込み

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分が主としてテレフタル酸又はナフ
    タレンジカルボン酸成分からなる熱可塑性ポリエステル
    樹脂(イ)50〜95重量%と、実質的に樹脂(イ)と
    相分離形態を有する熱可塑性ポリエステル樹脂(ロ)5
    0〜5重量%とからなる混合物を主原料とし、透過散乱
    光照度異方比(IAR)が下記の条件(1)を満足する
    未延伸シートを延伸して得られた、2軸配向ポリエステ
    ルフイルム。 0.1≦IAR≦1.0 (1)
  2. 【請求項2】 20%以下のヘイズを有する請求項1記
    載の2軸配向ポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】 樹脂(ロ)がポリエステルエラストマー
    である請求項1又は2記載の2軸配向ポリエステルフイ
    ルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルエラストマーがポリエーテ
    ルエステルブロック共重合体である請求項3記載の2軸
    配向ポリエステルフイルム。
  5. 【請求項5】 ポリエーテルエステルブロック共重合体
    が、ポリテトラメチレングリコールとポリテトラメチレ
    ンテレフタレートとからなるものである請求項4記載の
    2軸配向ポリエステルフイルム。
  6. 【請求項6】 樹脂(ロ)が脂肪族ポリエステル樹脂で
    ある請求項1又は2記載の2軸配向ポリエステルフィル
    ム。
  7. 【請求項7】 少くとも一層に請求項1〜6のいずれか
    に記載の2軸配向ポリエステルフイルムを使用した引裂
    直進性を有する複層フィルム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の複層フイルムを使用し、
    製袋して得られた易開封性包装袋。
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