JPH08169748A - 木粉を主体とした成形ボードおよびその製造方法 - Google Patents

木粉を主体とした成形ボードおよびその製造方法

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JPH08169748A
JPH08169748A JP31212594A JP31212594A JPH08169748A JP H08169748 A JPH08169748 A JP H08169748A JP 31212594 A JP31212594 A JP 31212594A JP 31212594 A JP31212594 A JP 31212594A JP H08169748 A JPH08169748 A JP H08169748A
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JP
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wood powder
board
water glass
molding
decorative material
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JP31212594A
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English (en)
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Hiroaki Ito
裕章 伊藤
Yoshihiro Maekawa
吉弘 前川
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有毒ガスの発生がなく、難燃性、安全性に優
れ、加工性に富む木粉を主体とした成形ボードと、その
製造方法。 【構成】 加圧、加熱することにより得られた木粉と水
ガラスとの混合成形体の両面に化粧材を一体積層した成
形ボード。化粧材の上に木粉と水ガラスの混合物を散布
した後、該混合物の上に化粧材を載置した積層物に加
圧、加熱処理を施して木粉と水ガラスの混合成形体の両
面に化粧材を一体積層した成形ボードの製造方法。 【効果】 本発明の成形ボードは、木粉に混合する材料
に水ガラスを用いているので、難燃性に優れ、また、有
毒ガスの発生がない環境にやさしい木質系の成形ボード
を提供出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木粉を主体とした成形
ボードおよびその製造方法に関し、更に詳細には、建築
材料として用いることが出来る優れた難燃性と、有害な
ガスの発生のない木粉を主体とした成形ボードおよびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の成形ボードとしては、丸太を回転
させながら刃物を当てて連続した薄い板を切り取り、乾
燥後、単板の繊維方向がほぼ直交するよに組み合わせ、
これら単板を接着剤(例えばユリア樹脂)で貼り合わせ
ることにより製造される合板、木材小片および木材繊維
を主な原料として接着剤(例えばメラミン樹脂)をもっ
て成形し、加圧、加熱して製造したパーティクルボード
等の木質ボード類、木片セメント板、木毛セメント等の
無機質ボードが知られている。
【0003】また、木粉を用いた成形ボードとしては、
モールドウッドといわれる木粉と熱可塑性樹脂を混練・
複合化したものが知られており、その応用例としては、
漆器、自動車の内装関係の成形部品、面木、窓枠、床材
等の建築用材が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の合板の場合は、
ユリア樹脂接着によるものが多く、耐熱性においては単
板と単板の接着層が熱によって破壊されるため非常に弱
い。また、近年の合板用原木産地国の事情や熱帯林保護
の提唱の影響で材料の安定供給がなく、品質のばらつき
が非常に大きいという問題がある。
【0005】また、木質ボードの場合は、接着剤として
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化
性樹脂を用いているため、成形加工時、その後の経時変
化および火炎にさらされた時にもホルマリン臭等の有毒
ガスが発生するという問題がある。
【0006】また、無機質ボードの場合は、重量大や加
工性が悪いという問題がある。
【0007】また、加工性においては、例えば合板、パ
ーティクルボード、中質繊維板(略称MDF)等の木質
系ボード類は接着剤として熱硬化性樹脂を用いているた
め成形加工時においてパンク等が生じやすい。また、木
片セメント板、木質セメント板等の無機質ボード類は重
量大、切削性が悪いため、形状変化に伴う加工が非常に
困難であるという問題がある。
【0008】本発明はかかる問題点を解消し、加工性、
および難燃性に優れ、また、近年木質ボードで問題とな
っているホルマリン臭等の有毒ガスの発生がない、極め
て環境にやさしい新規な成形ボードを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の木粉を主体とし
た成形ボードは、加圧、加熱することにより得られた木
粉と水ガラスとの混合成形体から成ることを特徴とす
る。
【0010】もう一つの成形ボードは、加圧、加熱する
ことにより得られた木粉と水ガラスとの混合成形体の両
面に化粧材を一体積層したことを特徴とする。
【0011】また、前記化粧材をガラス不織布または木
質化粧板としてもよい。
【0012】本発明の木粉を主体とした成形ボードの製
造方法は、木粉と水ガラスの混合物に加圧、加熱処理を
施して木粉と水ガラスの混合成形体を製造することを特
徴とする。
【0013】もう一つの成形ボードの製造方法は、化粧
材の上に木粉と水ガラスの混合物を散布した後、該混合
物の上に化粧材を載置して積層し、その積層物に加圧、
加熱処理を施して木粉と水ガラスの混合成形体を形成す
ると共に、該成形体の両面に化粧材を一体積層すること
を特徴とする。
【0014】また、前記化粧材をガラス不織布または木
質化粧板としてもよい。
【0015】
【作用】木粉を主体とした成形ボードは、木粉と水ガラ
スの混合成形体であるから、有毒ガスの発生がなく、ま
た、水ガラスの主成分はケイ素であるから難燃性を有す
る。
【0016】
【実施例】本発明で用いる木粉としてはスギ、ヒノキ、
スプルース等の針葉樹、或いはオーク、カバ、カエデ等
の広葉樹等が挙げられ、その形状は廃材木材、間伐材を
含めたあらゆる木材であればよく、特に限定されない。
また、木粉の粒度としては、成形ボードの強度、生産
性、経済性等の理由から0.15mm〜1.0mm程度とする。
【0017】また、木粉に混合する水ガラスとしては、
2号水ガラス、3号水ガラスが挙げられ、これらを単独
で、或いは併用して用いてもよい。
【0018】そして、木粉と水ガラスの混合比率は、得
られる成形ボードの強度、難燃性等の物性、商品として
の付加価値により適宜設定すればよく、その比率は木粉
100重量部に対して水ガラス60〜90重量部程度とする。
【0019】また、木粉と水ガラスの混合の際に、酸化
亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸カリウムを単独或いは併
用で、水ガラス100重量部に対して20〜30重量部程度配
合添加すれば、耐水性の付与と、水ガラスの硬化を更に
向上させることが出来る。
【0020】また、木粉と水ガラスの混合物に施す加
圧、加熱条件としては、木粉と水ガラスの混合比率、成
形体の厚さ、必要とする物性等に応じて適宜設定すれば
よく、圧力は10〜35kg/cm2程度、温度は40〜110℃程
度、時間は15〜30分間程度とする。
【0021】本発明の具体的実施例を比較例と共に説明
する。
【0022】実施例1 本実施例は請求項第2項の木粉を主体とした成形ボード
を請求項第4項の方法による製造する1例である。
【0023】図1ないし図2は本発明の製造方法の1実
施例を示すもので、図中、1は成形ボード、2は木粉と
水ガラスの混合成形体、3は混合成形体の両面に一体積
層した化粧材を示す。
【0024】先ず、厚さ18mmのアルミニウム製で、内寸
が縦260mm、横260mm、高さ18mmの方形枠状のディスタン
バー(厚み規制)11を用意した。
【0025】また、木粉と水ガラスの混合物として、10
0メッシュパスのベイツガ(針葉樹)から成る木粉350g
と、3号水ガラス(鈴川化学工業株式会社、商品名珪酸
ソーダ:固形分43%)250gと、酸化亜鉛(三井金属工
業株式会社、商品名亜鉛華1号)50gを混合し、攪拌し
て均一に分散させて混練した混合物12を用意した。
【0026】次に、前記ディスタンバー11を図1に示
すように内部に加熱装置を備える上下1対のホットプレ
ス13、14のホットプレス下盤13上に載置した。
尚、この際、ホットプレス上盤14は上昇させておく。
【0027】そして、ディスタンバー11内に厚さ3m
m、縦400mm、横400mmのジュラルミン板15を挿入し、
その上に厚さ0.2mm、縦400mm、横400mmのポリプロピレ
ン製シート16を載置した。続いてその上に70メッシュ
の孔が穿設された厚さ1.5mm、縦300mm、横300mmのステ
ンレス製金網17、更にその上に70メッシュの孔が穿設
された厚さ0.2mm、縦300mm、横300mmのポリプロピレン
製シート18を載置した。
【0028】続いて、ディスタンバー11内のポリプロ
ピレン製シート18の上に化粧材3として厚さ0.2mm、
縦300mm、横300mmのガラス不織布を載置し、該化粧材3
の上面に前記混合物12を厚さ15mmに散布した。更に、
該混合物12の上面に化粧材3として厚さ0.2mm、縦300
mm、横300mmのガラス不織布を載置して、これを積層物
19とした。
【0029】続いて、積層物19の上面に70メッシュの
孔が穿設された厚さ0.2mm、縦300mm、横300mmのポリプ
ロピレン製シート20を載置し、更にポリプロピレン製
シート20の上面に70メッシュの孔が穿設された厚さ1.
5mm、縦300mm、横300mmのステンレス製金網21を載置
した。続いてその上に厚さ0.2mm、縦400mm、横400mmの
ポリプロピレン製シート22を載置し、更にその上に厚
さ3mm、縦400mm、横400mmのジュラルミン板23を載置
した後、その上方よりホットプレス上盤14を下降さ
せ、上下のホットプレス13、14間を35kg/cm2の加
圧状態としながら、上下のホットプレス13、14内に
内蔵せる加熱装置で110℃で30分間の加圧、加熱を行っ
た。
【0030】そして、所定時間加圧、加熱を行った後、
ホットプレス上盤14を上昇させ、ディスタンバー11
をホットプレス下盤13上より取り出し、該ディスタン
バー11内より成形体を取り出して、図2に示すような
木粉と水ガラスの混合成形体2の両面に化粧材3を一体
積層した成形ボード1を製造した。
【0031】製造された成形ボード1の厚さを調べたと
ころ、総厚は9mm、混合成形体2の厚さは8.6mmであっ
た。
【0032】また製造された成形ボード1を図3に示す
火炎貫通装置で耐火試験を行い、その結果を表1に示
す。試験条件は成形ボードを試験片Sとし、ガスバーナ
ーGを試験片Sの一面Aより50mm離し、各ガスバーナー
Gより噴出される火炎の先端が試験片Sの他面Bで結ば
れるようにし、かつ、試験片Sの一面Aでの表面温度T
が1150℃〜1350℃となるようにした。
【0033】また、成形ボード1の難燃性、加工性、安
全性について調べ、その結果を表2に示す。尚、難燃性
は火炎貫通時間により調べ、また、加工性は成形ボード
重量および切削性により調べ、また、安全性は火炎貫通
試験の際に発生する有害ガス、煙の有無や量により調べ
た。
【0034】尚、成形ボードを製造するに際し、必要に
応じて前記ジュラルミン板15の上に同じジュラルミン
板を入れて該ジュラルミン板の厚さを調整することによ
り成形ボードの厚さを所定厚となるようにしてもよい。
【0035】実施例2 化粧材3としてガラス不織布の代わりに厚さ0.6mm、縦3
00mm、横300mmのオーク材から成る木質化粧板を用いた
以外は、前記実施例1と同様の方法で図2に示す成形ボ
ード1を製造した。
【0036】製造された成形ボード1の厚さを調べたと
ころ、総厚は9.0mm、混合成形体2の厚さは7.8mmであっ
た。
【0037】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ードの耐火試験を行い、その結果を表1に示す。
【0038】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ード1の難燃性、加工性、安全性について調べ、その結
果を表2に示す。
【0039】比較例1 木粉に混合する水ガラスの代わりに粒状フェノール樹脂
(住友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)を用い、混
合物として100メッシュパスの木粉340gと粒状フェノー
ル樹脂85gを均一に分散させて混練した混合物を用い
た。
【0040】そして、上下ホットプレス13、14によ
る加圧、加熱条件を圧力35kg/cm2、温度180℃、時間10
分間とした以外は前記実施例1と同様の方法で図2に示
す成形ボードを製造した。
【0041】製造された成形ボードの厚さを調べたとこ
ろ、総厚は9.0mm、混合成形体(木粉とフェノール樹
脂)の厚さは8.6mmであった。
【0042】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ードの耐火試験を行い、その結果を表1に示す。
【0043】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ードの難燃性、加工性、安全性について調べ、その結果
を表2に示す。
【0044】比較例2 化粧材としてガラス不織布の代わりに厚さ0.6mm、縦300
mm、横300mmのオーク材から成る木質化粧板を用い、ま
た、木粉に混合する水ガラスの代わりに粒状フェノール
樹脂(住友デュレズ株式会社、商品名PR-53120)を用
い、混合物として100メッシュパスの木粉340gと粒状フ
ェノール樹脂85gを均一に分散させて混練した混合物を
用いた。
【0045】そして、上下ホットプレス13、14によ
る加圧、加熱条件を圧力35kg/cm2、温度180℃、時間10
分間とした以外は前記実施例1と同様の方法で図2に示
す成形ボードを製造した。
【0046】製造された成形ボードの厚さを調べたとこ
ろ、総厚は9.0mm、混合成形体(木粉とフェノール樹
脂)の厚さは7.8mmであった。
【0047】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ードの耐火試験を行い、その結果を表1に示す。
【0048】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ードの難燃性、加工性、安全性について調べ、その結果
を表2に示す。
【0049】比較例3 市販の厚さ9mmパーティクルボード(大倉工業株式会
社、商品名GKE-9:使用接着剤がフェノール系)を前記
実施例1と同様の条件で耐火試験を行い、その結果を表
1に示す。
【0050】また、前記実施例1と同様の条件でパーテ
ィクルボードの難燃性、加工性、安全性について調べ、
その結果を表2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1中、火炎貫通時間とは試験体非加熱面
に炎が貫通した時間である。また、変形、亀裂、脱落、
崩壊の評価は次の通りである。 変形:なしは耐火上有害と思われる変形がなかったこと
を表わし、ありは耐火上有害と思われる変形が生じたこ
とを表わす。 亀裂:なしは耐火上有害と思われる亀裂がなかったこと
を表わし、ありはを耐火上有害と思われる亀裂が生じた
こと表わす。 脱落:なしはを耐火上有害と思われる脱落がなかったこ
と表わし、ありは耐火上有害と思われる脱落が生じたこ
とを表わす。 崩壊:なしは耐火上有害と思われる崩壊がなかったこと
を表わし、ありは耐火上有害と思われる崩壊が生じたこ
とを表わす。
【0053】
【表2】
【0054】表2中、難燃性、加工性、安全性の評価は
次の通りである。 難燃性:○印は建築物の内装材料試験における準不燃材
料級の性能があることを表わす、△印は建築物の内装材
料試験における難燃材料級の性能があることを表わす、
×印は難燃材料としての性能がないことを表わす。 加工性:○印は重量が軽く、作業性がよく、切削性がよ
いことを表わす、△印は重量、作業性、切削性において
問題が生じるおそれがあることを表わす、×印は重量大
で、切削性が悪く、作業性が困難であることを表わす。 安全性:○印は火災時において有害ガスの発生がないこ
と、常態においてホルマリン臭等の発生がないことを表
わす、△印は火災時において有害ガスの発生、常態にお
いてホルマリン臭等の発生が生じるおそれがあることを
表わす、×印は常態においてホルマリン臭等の発生があ
り、更に火災時において有害ガスの発生があることを表
わす。
【0055】表1、表2から明らかなように、本発明の
木粉に混合する材料に水ガラスを用いた実施例1、実施
例2は、木粉に混合する材料にフェノール樹脂を用いた
比較例1、比較例2並びに市販のパーティクルボードの
比較例3に比して優れた高い難燃性を示すと共に、加工
性に富み、また、ガスの発生もなく安全性に優れている
ことが分かる。
【0056】また、比較例1、比較例2は共に耐火試験
中にガス、煙の発生が著しく多かった。また、比較例3
は加工性に優れているものの難燃性、安全性が劣ってお
り、また、耐火試験中にガス、煙の発生が著しく多かっ
た。これは比較例1、2は木粉に混合する材料としてフ
ェノール樹脂を用いているために有機接着剤特有の結果
が生じたこと、およびホルムアルデヒド系接着剤特有の
結果が生じたからであり、また、比較例3はパーティク
ルボードに耐久性および難燃性を付与するために接着剤
としてフェノール樹脂を用いているからである。
【0057】実施例3 木粉に混合する水ガラスを、2号水ガラス(鈴川化学工
業株式会社、商品名珪酸ソーダ2号、固形分43%)125
gと、3号水ガラス(鈴川化学工業株式会社、商品名珪
酸ソーダ3号:固形分43%)125gの混合水ガラスとし
た以外は、前記実施例1と同様の方法で図2に示す成形
ボード1を製造した。
【0058】製造された成形ボード1の厚さを調べたと
ころ、総厚は9.0mm、混合成形体2の厚さは8.6mmであっ
た。
【0059】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ードの耐火試験を行い、その結果を表1に示す。
【0060】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ード1の難燃性、加工性、安全性について調べ、その結
果を表2に示す。
【0061】実施例4 本実施例は請求項第1項の木粉を主体とした成形ボード
を請求項第3項の方法による製造する1例である。図4
並びに図5は本発明の他の製造方法の1実施例を示すも
ので、図中、31はホットプレス上盤(加熱状態時高温
部)、32はホットプレス下盤(加熱状態時高温部)、
33は成形ボード、34は木粉と水ガラスとの混合物、
35はホットプレス上盤(常温部)、36はホットプレ
ス上盤(中温部)、37はローラー、38はスチールベ
ルト(エンドレス)、39はホットプレス下盤(常温
部)を夫々示す。
【0062】そして、成形ボード33を製造するには、
順次狭厚のホットプレス上盤と下盤の温度を中温(符号
36)、常温(符号35、39)の部分に分け、図4の
右側より送られるフォミングされた木粉と水ガラスとの
混合物34を順次圧締し、連続した成形ボード33を作
製する。
【0063】この場合、木粉と水ガラスの混合物34と
して、100メッシュパスのベイツガ(針葉樹)木粉350g
と、3号水ガラス(鈴川化学工業株式会社、商品名珪酸
ソーダ3号:固形分43%)250gと、酸化亜鉛(三井金属
工業株式会社、商品名亜鉛華1号)50gを混合し、攪拌
して均一に分散させて混練したフォーミング状の混合物
を用いた。
【0064】また、ホットプレス上盤35、並びにホッ
トプレス下盤39は常温に設定し、ホットプレス上盤3
6の温度は70℃に設定し、ホットプレス上盤31、並び
にットプレス下盤32の温度は110℃に設定した。
【0065】そして、混合物34をスチールベルト38
で搬送しながら、ホットプレス35、36、39により
フォーミング状態の混合物34を順次圧延し、次いでホ
ットプレス31、32間を圧締圧力15kg/cm2で加圧状
態とし、ホットプレス31、32で110℃に加熱して木
粉と水ガラスの混合物のみから成る成形ボード33を製
造した。尚、ホットプレス31、32間の通過時間は30
分間とした。
【0066】製造された成形ボード33の厚さと比重を
調べたところ、総厚9.0mmであり、比重は0.9であった。
【0067】また、製造された成形ボードを前記実施例
1と同様の条件で耐火試験を行い、その結果を表1に示
す。
【0068】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ード1の難燃性、加工性、安全性について調べ、その結
果を表2に示す。
【0069】実施例5 本実施例は請求項第2項の木粉を主体とした成形ボード
を請求項第5項の方法による製造する1例である。
【0070】図6並びに図7は本発明の他の製造方法の
1実施例を示すもので、図中、51は木粉、52は木粉
51のホッパー、53は水ガラス、54は水ガラス53
のホッパー、55は未圧締状態物(木粉と水ガラスの混
合物)、56は成形ボード用基材、57はスチールベル
ト、58は木粉貼着工程、59はスチールベルト、60
は乾燥・圧締工程、61は温度センサー、62は成形ボ
ード圧締状態、63は厚物の成形ボード、64はシート
状の成形ボード、65はローラー、66はローラー、6
7はプレスロールを夫々示す。
【0071】そして、図7(A)に示す厚物の成形ボー
ド63を製造するには、成形ボード用基材56(ガラス
繊維シートおよび木質系化粧材)がローラー65および
スチールベルト57により図6の左側より搬送され、木
粉貼着工程58において木粉51をホッパー52、水ガ
ラス53をホッパー54より夫々落下させ、成形ボード
用基材56上に散布し、未圧締状態物55が積載された
ボードとなる。
【0072】続いて、このボードがスチールベルト59
により図6の左側より右側に搬送されながら、乾燥・圧
締工程60でプレスローラ67の圧締圧力を変化させる
ことにより成形ボード63の厚さを所定厚さに制御す
る。
【0073】この場合、木粉51として100メッシュパ
スのベイツガ(針葉樹)木粉700gと、水ガラス52とし
て3号水ガラス(鈴川化学工業株式会社、商品名珪酸ソ
ーダ3号:固形分43%)500gと、添加剤として酸化亜鉛
(三井金属工業株式会社、商品名亜鉛華1号)100gを用
い、これらをホッパー52、54内で混合し、均一に分
散させてフォーミング状の木粉と水ガラスの未圧締状態
物55として、木粉貼着工程58内でローラー65およ
びスチールベルト57により搬送される成形ボード用基
材56上に所定厚み散布する。
【0074】そして、成形ボード用基材56上の未圧締
状態物55をローラー66およびスチールベルト59で
搬送しながら、乾燥・圧締工程60内でフォーミング状
態の未圧締状態物55をプレスローラ67で圧締圧力15
kg/cm2の加圧状態とし、温度センサー61で温度を検
出し、110℃に加熱しながら成形ボード圧締状態62と
した後、スチールベルト59により移送して厚物の成形
ボード63を製造した。尚、乾燥・圧締工程60内の通
過時間は60分間とした。
【0075】製造された厚物の成形ボード63の厚さと
比重を調べたところ、総厚18mmであり、比重は0.9であ
った。
【0076】また、製造された成形ボードを前記実施例
1と同様の条件で耐火試験を行い、その結果を表1に示
す。
【0077】また、前記実施例1と同様の条件で成形ボ
ード1の難燃性、加工性、安全性について調べ、その結
果を表2に示す。
【0078】また、図7(B)に示すシート状の成形ボ
ード64を製造するには、厚物の成形ボード63の製造
と同様に乾燥・圧締工程60においてプレスローラ67
の加圧条件並びに温度センサー61から検出される温度
に応じて加熱条件を調整、制御してシート状の成形ボー
ド64を製造すればよい。
【0079】製造されたシート状の成形ボード64の厚
さと比重を調べたところ、総厚3.0mmであり、比重は0.9
であった。
【0080】表1、表2から明らかなように、本発明の
実施例3、実施例4、実施例5は、比較例1、比較例2
並びに比較例3に比して優れた高い難燃性を示すと共
に、加工性に富み、また、ガスの発生もなく安全性に優
れていることが分かる。
【0081】
【発明の効果】本発明の木粉を主体とした成形ボードに
よるときは、木粉に混合する材料として水ガラスを用い
ているので、火炎に晒されても有毒ガスの発生がなく、
また、水ガラスの主成分はケイ素であるため、極めて高
い難燃性を有すると共に、加工性に富む等の効果があ
る。
【0082】また、木粉と水ガラスの混合成形体の両面
に化粧材を一体積層することにより、水ガラスの水分を
化粧材に吸収させることによって、成形ボードの成形が
しやすくなり、また、成形ボードの強度、難燃性等の物
性、並びに商品としての付加価値を向上させる等の効果
がある。
【0083】また、化粧材にガラス不織布を用いるとき
は、防火ドア、防火壁等の難燃建材の下地材を提供する
ことが出来、また、化粧材に木質化粧板を用いるとき
は、建築材料の表面材、室内で用いられる木質ボード類
の代替品を提供することが出来る。
【0084】本発明の木粉を主体とした成形ボードの製
造方法によるときは、火炎に晒されても有毒ガスの発生
がなく、また、極めて高い難燃性を有し、加工性に富む
成形ボードを極めて容易に製造することが出来る方法を
提供する効果がある。
【0085】また、木粉と水ガラスの混合成形体の両面
に化粧材を一体積層した成形ボードを極めて容易に製造
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の1例を示す説明截断面
図、
【図2】 図1の製造方法で製造された成形ボードの1
例を示す斜視図、
【図3】 火炎貫通試験の説明図、
【図4】 本発明の製造方法の他の1例を示す説明截断
面図、
【図5】 図3の製造方法で製造された成形ボードの1
例を示す斜視図、
【図6】 本発明の製造方法の他の実施例を示す説明截
断面図、
【図7】 図6の製造方法で製造された成形ボードの斜
視図であり、(A)は厚物の成形ボード、(B)はシー
ト状の成形ボードを示す。
【符号の説明】
1 成形ボード、 2 木粉と水ガラス
の混合成形体、3 化粧材、 11
ディスタンスバー、12 木粉と水ガラスの混合物、
13 ホットプレス下盤、14 ホットプレス上盤、
19 積層体、33 成形ボード、 3
4、55 木粉と水ガラスの混合物、63 厚物の成形
ボード、 64 シート状の成形ボード。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧、加熱することにより得られた木粉
    と水ガラスとの混合成形体から成ることを特徴とする木
    粉を主体とした成形ボード。
  2. 【請求項2】 加圧、加熱することにより得られた木粉
    と水ガラスとの混合成形体の両面に化粧材を一体積層し
    たことを特徴とする木粉を主体とした成形ボード。
  3. 【請求項3】 前記化粧材はガラス不織布または木質化
    粧板であることを特徴とする請求項第2項に記載の木粉
    を主体とした成形ボード。
  4. 【請求項4】 木粉と水ガラスの混合物に加圧、加熱処
    理を施して木粉と水ガラスの混合成形体を製造すること
    を特徴とする木粉を主体とした成形ボードの製造方法。
  5. 【請求項5】 化粧材の上に木粉と水ガラスの混合物を
    散布した後、該混合物の上に化粧材を載置して積層し、
    その積層物に加圧、加熱処理を施して木粉と水ガラスの
    混合成形体を形成すると共に、該成形体の両面に化粧材
    を一体積層することを特徴とする木粉を主体とした成形
    ボードの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記化粧材はガラス不織布または木質化
    粧板であることを特徴とする請求項第5項に記載の木粉
    を主体とする成形ボードの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103319144A (zh) * 2013-06-25 2013-09-25 关锦池 一种矿物涂料
CN114261163A (zh) * 2021-11-02 2022-04-01 江苏福瑞森塑木科技股份有限公司 一种耐腐蚀抗静电塑木复合材料及其制备方法

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